JP2007253153A - シュレッダーダスト静電選別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の破砕粒子からなるシュレッダーダストを適切に分別回収できるようにして、資源の有効活用を図る。
【解決手段】シュレッダーダストを構成する多数の粒子を静電力によって分別回収するシュレッダーダスト静電選別装置であって、供給されるシュレッダーダストを受け止める、正側又は負側の電圧が加えられた導電性材料製の回転ドラムと、この回転ドラムの対向位置に、この回転ドラムの側線に沿って張設され、負側又は正側の電圧が加えられて、前記回転ドラムとの間で放電を生じさせ、この放電によって生じる荷電粒子によって、前記シュレッダーダスト中の前記各粒子を前記回転ドラムとは逆極性に帯電させて、これらの粒子を前記回転ドラムに吸着させる、放電線と、を備え、前記吸着状態において、前記各粒子の保有する前記荷電粒子を、前記粒子の導電性に応じた速度で前記回転ドラムに移動させ、これにより前記各粒子の前記回転ドラムへの吸着力に差異をもたせて、前記各粒子を分別回収するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、シュレッダーダスト静電選別方法に関する。
自動車シュレッダーダストをリサイクルするための技術開発は以前から行われているものの、依然としてその方法は開発されていない。シュレッダーダストに混入しているステンレス等の弱磁性物や非鉄金属を分別装置にて回収し、その後に残った残渣は分別が困難である等の理由により、最終的に埋立処理等されるのが一般的であった。
しかし、これらのシュレッダーダストの残渣を埋立処理すると、外部に油が飛散したり、外部に重金属が溶出したりするため、周辺環境が汚染するという問題が生じる。これに加え、今日では、埋立処理場が不足してきているという問題もある。また、焼却処理をしても、シュレッダーダストに含まれる各種の材料の燃焼によってダイオキシンが発するという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、シュレッダーダストを適切に分別回収できるようにして、資源の有効活用を図ることを目的とする。
本発明のシュレッダーダスト静電選別方法は、
被覆導線を含むダストを破砕して第1のシュレッダーダストを作り、鉄、非鉄金属及びステンレスの回収後の状態の第1のシュレッダーダストをさらに3〜5mm以下に破砕して第2のシュレッダーダストを作り、
この第2のシュレッダーダストから銅及び塩化ビニルを静電選別により取り除き、
この後プラスチックを熱分解又はガス化溶融によって取り除くことによりカーボンを残存させ、
前記静電選別として、
正側又は負側の電圧が加えられた導電性材料製の回転ドラムに第2のシュレッダーダストを供給し、
この回転ドラムの対向位置に、この回転ドラムの側線に沿って張設された放電線に、負側又は正側の電圧を加えて、この放電線と前記回転ドラムとの間に放電を生じさせ、この放電によって生成される荷電粒子によって、前記第2のシュレッダーダスト中の各粒子としての各シュレッダーダスト粒子を前記回転ドラムとは逆極性に帯電させて、
前記帯電した各シュレッダーダスト粒子を前記回転ドラムに吸着させ、前記吸着状態において、前記各シュレッダーダスト粒子の保有する前記荷電粒子を、前記シュレッダーダスト粒子の導電性に応じた速度で前記回転ドラムに移動させ、これにより前記各シュレッダーダスト粒子の前記回転ドラムへの吸着力に差異をもたせて、前記各シュレッダーダスト粒子を分別回収する
ことにより、被覆導線を含むダストから銅及び塩化ビニルを除去することを特徴とする
ものとして構成される。
図1は、本発明が適用されるシュレッダーダスト静電選別装置である。
本実施形態について簡単に説明すると以下の通りである。
予め破砕した廃自動車のシュレッダーダストに乾燥処理及び除電処理を施した後、これらのシュレッダーダストを帯電させる。シュレッダーダストに含まれる各種の破砕粒子のうち導電率の高い粒子は、粒子がアースされた導電性の回転ドラムに接するとその帯電電荷が瞬時にドラムへ移動することにより正の帯電電荷を失う。正の帯電電荷を失った粒子は、アースされた回転ドラムに吸着されることなく、回転するドラムから落下する。導電率が中程度の粒子は、帯電電荷によりドラムに吸着されるものの、次第に帯電電荷を失っていき、回転ドラムから落下する。導電率の低い粒子は、帯電電荷により回転ドラムに吸着され、その後も帯電電荷を容易に失わないため、回転ドラムに吸着され続ける。本実施形態は、このようにして、シュレッダーダストを構成する種々の粒子を、それらの導電率の相違に基づいて分別するようにしたものである。以下、本実施形態についてより詳しく説明する。
先ず、この装置の構造を説明する。
この装置は、静止系としてのフレーム1を備えている。フレーム1の上部には、回転ドラム2が、フレーム1上に固定された軸に支えられて、回転可能に設けられている。この回転ドラム2は、シュレッダーダストを連続的に搬送し、分別回収するためのものである。この回転ドラム2はアースされており、導電性の材料で造られている。フレーム1の内部には、回転ドラム2を駆動させるためのモータ4が固定状態に設けられている。モータ4の回転力はチェーン5により回転ドラム2に伝えられる。また、この回転ドラム2の下部には、上述したようにシュレッダーダストを分別回収するための分別回収シュート(シュート)6a、6b、6cが回転方向に沿って設けられている。分別回収シュート6Cの上方において回転ドラム2に接するように設けられているブラシ7は、回転ドラム2上に最後まで吸着されているシュレッダーダスト(塩化ビニル)をかき落とすためのものである。上記フレーム1上には台8が設けられており、この台8上には振動装置9を介して供給フィーダー10が前方に傾斜させた状態に設けられている。この振動装置9は、供給フィーダー10上のシュレッダーダストを細かく振動させることにより回転ドラム2に向けて均等分散しつつ運搬するためのものである。このため、供給フィーダー10のシュレッダーダストの前端は回転ドラム2の上部に位置している。
供給フィーダー10の上方には、シュレッダーダストを供給フィーダー10の基流側へ供給するための供給ホッパー11が設けられている。供給フィーダー10の前方には、シュレッダーダストを乾燥させるための乾燥機12が設けられている。さらに、この乾燥器12の前方には、シュレッダーダスト中の各粒子の帯びた電荷を除電するための脱電荷装置13が設けられている。
回転ドラム2の前方上方には、放電装置14が設けられている。この放電装置14は、回転ドラム2上との間にコロナ放電を生じさせるためのもので、このコロナ放電によりシュレッダーダストが正の電荷に帯電させられる。この放電装置14は、より具体的には、回転ドラム2の側線に沿って張られた線状の電極(放電線)15と、これに電力を供給する高圧電源装置16から構成されている。この高圧電源装置16は内部に出力用コンデンサ(図示せず)を有し、このコンデンサが高圧ケーブル17を介して放電線15に接続されている。放電線15は回転ドラム2の側線に平行に設けられている。
次に、この装置の動作について説明する。
(1)シュレッダーダストの乾燥、除電処理
供給ホッパー11から、銅、塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル以外のプラスチック(PVC以外のプラスチック)等を含むシュレッダーダスト(原材料)が供給される。PVC以外のプラスチックには、アクリル・ニトリル・ブタジエン・スチレン・ポリスチレン・ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリエチレンテレフタレート等ものが含まれる。供給された原材料は、振動する供給フィーダー10により前方に運搬される。原材料は、均等に分散されつつ運搬される。且つ、均等に分散された原材料は、乾燥器12により乾燥させられる。すなわち、一般に、廃自動車の破砕処理においては、発火を防止すべく散水しつつ破砕する。この破砕物はさらに10mm以下に細かく破砕されるが、通常5〜6%程度の含水がある。本実施形態ではこれに着目し、予め水分を除去し、後述する原材料の導電率を利用した分別を効果的に行おうとするものである。この乾燥装置としては、加熱式乾燥器や温風乾燥器を用いることができ、乾燥温度は60℃〜100℃が望ましい。乾燥処理は、本実施形態おけるように供給フィーダー10によるシュレッダーダストの運搬中に行わずに、予め別個の乾燥工程において行っておいても良い。ただし、上述の供給フィーダー10の振動を利用することによる組合わせ効果を狙った乾燥処理の方が、別個の乾燥工程における乾燥処理よりも乾燥効果は高い。
この乾燥処理の後、原材料は、次段の脱電荷装置13によるACコロナ放電を受けることにより除電される。すなわち、原材料は、供給ホッパー11に供給される前の種々の処理工程において、粒子相互間の摩擦等により帯電している。本実施形態のように原材料の導電率を利用した分別をおこなう場合においては、すべての原材料が分別処理の前に同一条件(帯電ゼロ)にされていることが重要である。したがって、このような条件を満たすべく原材料に除電処理をしておくことが必要である。このように除電処理をしておくことにより、例えば、微かに導電率の異なる複数のプラスチックのうち特定の種類のものを分別することも容易になる。脱電荷装置13による交番電界の周波数は20〜30Hz、その電界強度は20kV以下で十分である。
除電処理を経た後、原材料は、供給フィーダー10の先端から、図中の矢印の方向に回転させられているアースされた導電性の回転ドラム2上へ供給される。回転ドラム2の回転速度は20〜60rpmが望ましく、それには回転ドラム2は無段変速機構であることが望ましい。回転ドラム2の材質は、SUS304製又はSS400の場合は、硬質クロームメッキ等で表面処理を施すことができる。
(2)シュレッダーダストの分別回収処理
ここまでの説明は、シュレッダーダストを分別処理する前までについての説明である。以下、本発明の特徴となるシュレッダーダストの分別処理について説明する。
前述の通り、乾燥処理および除電処理をうけたシュレッダーダストは回転ドラム2に向けて供給される。回転ドラム2と放電線15との間には、高圧電源装置16からの正の高電圧により正のコロナ放電を生じさせてある。放電線15に印可される電圧は、MAX50kVが望ましいが、目的に応じて変化させるのが良い。なお、放電線15に負の電圧を印可し、回転ドラム2を正側の電圧にすることにより負のコロナ放電を生じさせることもできる。これによっても本発明を実施することが可能である。
このコロナ放電により生成された正の荷電粒子は、放電線15と回転ドラム2との間の電界、拡散、その他の要因により移動する。そして、回転ドラム2へ落下する途中の原材料や、回転ドラム2に乗ったまま回転する原材料にこの正の荷電粒子が付着して帯電する。
原材料のうち、導電率の高い銅は、落下中に帯電しても、回転ドラム2に落下するやいなやその帯電電荷を回転ドラム2を通じて失う。回転ドラム2上において帯電した電荷も、瞬時に、アースされた回転ドラム2を通じて移動する。そのため、銅は、回転ドラム2に吸着されることなく、回転ドラム2の回転にしたがってそのまま落下してシュート6aに至る。このようにしてシュート6aには主として銅が回収される。導電率の中程度のPVC以外のプラスチックは、正の荷電粒子の帯電により負側の回転ドラム2に吸着される。そして、次第にこの帯電電荷を失っていき、電荷を失った時点で回転ドラム2から落下する。このようにしてシュート6bには主としてPVC以外のプラスチックが回収される。導電率の低い塩化ビニルは、PVC以外のプラスチックの場合と同様に、正の荷電粒子の帯電により負側の回転ドラム2に吸着される。しかし、塩化ビニルに付着したこの正の荷電粒子は失われにくいため、PVC以外のプラスチックと異なり、塩化ビニルは回転ドラム2に吸着され続ける。吸着され続けた塩化ビニルは、ブラシ7によりかき落とされる。このようにしてシュート6cには主として塩化ビニルが回収される。以上のように、本実施形態によれば、原材料を構成する破砕粒子の導電率の違いによりこれらの粒子を適切に分別することができる。
図2は、図1における放電装置14の放電線15にかかる変形例である。上述の実施形態においては回転ドラム2上に大きな粒子のシュレッダーダストが乗った場合には、放電線15との間にアーク放電が起こる場合がある。この場合、前述した高圧電源装置16内の出力コンデンサが再充電されるまで放電が停止し、装置は稼働しなくなるおそれがある。そこで、図2に示すような2つの放電線からなる放電装置とすることで、このような場合においても本装置の稼働を保証しようとしたものである。より詳しくは以下のとおりである。図2に示す放電装置は、2つの放電線18a、18bを有しており、これらは各々コンデンサ19a、19bを介して高圧電源装置16が接続されている。他の部分は図1と同様である。このような構造とすることで以下の作用が得られる。すなわち、上述した実施形態においては、原材料中に形状の大きい破砕粒子等が混入していると、これらの粒子が、回転ドラム2と放電線15の間を通過するときに、これらの粒子と放電線15との間でアーク放電が生じる場合がある。この現象が起こると、前述した放電線15に接続されている出力コンデンサにチャージされていた電気エネルギーが瞬時に放出される。この結果、このコンデンサにコロナ放電に必要な電荷が供給されるまでの間コロナ放電は停止し、分別が行われないおそれがある。ここで、図2に示すような構成とすれば、一方の放電線18a又は18bとの間でアーク放電しても、他方では継続した運転がみこまれる。このため、安定した分別が行われることとなる。もちろん、これらの放電線は目的に応じて適宜数を変更することが可能である。
以上の説明は、図1の個々の装置の動作について述べたものである。以下、シュレッダーダストの分別処理の全体的な説明を行う。
図3は、シュレッダーダストから、特に問題となる、銅(銅線も含まれる)及び塩化ビニルを効率よく回収するための回収法の一例を示すフローチャートであり、本発明者の実施にかかるものである。具体的には、図1に示す本発明の本装置は、銅回収工程(S5〜S8)と塩化ビニル回収工程(S10〜S13)においてそれぞれ別々に使用される。
以下、図3を用いて、図1を参照しながら、上記フローチャートの各工程について説明する。
図3から分かるように、シュレッダーダスト中の、銅および塩化ビニルを効率よく回収するためには、先ず、シュレッダーダストを10mm以下に破砕する(S1)。
引き続き、この破砕物に混入しているステンレスをステンレス分別装置(磁場強度15000G以上が好ましい)により回収する(S2)。
引き続き、残りのシュレッダーダストに混入している非鉄金属を、非鉄金属分別装置(磁場強度4500G以上が好ましい)により回収する(S3)。これにより、残りのシュレッダーダストには、主に、銅、塩化ビニル(PVC)、PVC以外のプラスチックが含まれる。
引き続き、残りのシュレッダーダストを篩いにかけて、シュレッダーダストを大粒径物(6mm以上)と小粒径物(6mm以下)に分ける(S4)。
引き続き、この小粒径物を、図1の装置にかけることにより、この小粒径物から銅を回収する。すなわち、図1から分かるように、まず、小粒径物に含まれている水分を乾燥機12により蒸発させる(S5)。次に、乾燥させた小粒径物を脱電化装置13により除電する(S6)。これらの処理の後、小粒径物は、回転ドラム2上に均等に(定量)供給される(S7)。小粒径物に含まれる銅は、回転ドラム2の回転にしたがいそのまま落下する。シュート6aには主として銅が回収される(S8)。銅が回収された残りの小粒径物は、前述の大粒径物と混合させられる(S9)。
混合された粒径物は、粒径5mm以下に粉砕する(S10)。
この粉砕物を、再度、図1の分別装置にかけることにより塩化ビニルを回収する。すなわち、まず、この粉砕物は、乾燥機12による乾燥処理(S11)、脱電荷装置13による脱電荷処理(S12)を受けた後、回転ドラム2上に均等に供給される。この粉砕物は、放電線15におけるコロナ放電により帯電させられ、回転ドラム2に吸着される。PVC以外のプラスチックは吸着力が弱まった時点で回転ドラム2から落下する。シュート6bには主としてPVC以外のプラスチックが回収される。一方、塩化ビニルは、ブラシ7により分離させられる。シュート6cには主として塩化ビニルが回収される(S13)。回収されたPVC以外のプラスチックは減容固化(S14)された後、RDF化(固形燃料化)(S15)される。銅及び塩化ビニルも、それぞれリサイクル処理される。
以上のような手段でシュレッダーダストの分別回収を行ったところ、銅の回収率は98%以上であった。このようなシュレッダーダストにおいては塩化ビニルは繊維等と絡み合っていることが多く、回収率は90%以上であった。
本発明の実施形態によれば、シュレッダーダストに含まれる各種の破砕粒子の導電率に基づいて、これら各種の破砕粒子を静電分別するようにしたので、シュレッダーダストを適切に分別回収することができる。
また、シュレッダーダストの分別処理前に乾燥処理および分別処理を施しているので、微細に導電率の異なる各種の破砕粒子を含むシュレッダーダストを適切に別回収することができる。
また、コロナ放電をおこなうための放電線を複数とすることができるので、一の放電線が機能しなくなっても他の放電線により装置が稼働し続けることができ、したがって、極めて安定して装置を稼働させることができる。
また、シュレッダーダスト中の、特に問題となる、銅および塩化ビニルを効率よく分別回収することができるので、PVC以外のプラスチックを適切に再燃料化することができる。
図4は、上記回収例の他の例を示すフローチャートであり、図3と同じく本発明者の実施にかかるものである。図4のフローチャートが図3のそれと異なるところは、特にステップS24において、被覆銅線を銅線自体と被覆とに分離しておくことにより後に行う静電選別で銅線を図1のシュート6aに確実に回収するようにして、ほかのシュート6b,6cに広がって落下しないようにしたことにある。
これについてもう少し述べれば、以下の通りである。
後に静電選別を行う場合、被覆銅線の被覆部と銅線部が一体となっていると、銅線部と被覆部の選別が不可能となる。例えば銅線の一部に被覆が付着していると、この場合は銅線の特性が選別を左右し、銅側に回収される。逆に全面に被覆が被っている場合は、被覆の特性が選別を左右し、プラスチック側に回収される。いずれに於いても銅と被覆に分離状況が選別結果を大きく左右してしまう。
そこで、予め、銅線と被覆を分離しておくことの重要性に着目した。つまり、この目的達成のために、例えば減容機を用いる。つまり上記ステップS23の処理を経たダストを減容機により圧縮する。このとき被覆銅線を含むダストは、圧縮摩擦熱で発熱し、半溶融、固化するが、この過程で被覆銅線は被覆部と銅線部が分離する。最終的に、3mm以下のダストには銅線と小さなプラスチック(塩化ビニール含む)が混在し、3mm以上のダストにはプラスチック(塩化ビニール含む)とわずかな銅線(0.1%)が混在することになる。このようにすることにより、後の分別回収をより確実なものとしようとするものである。
以下にフローチャートを参照しながらより詳しく述べる。
なお、図4のフローチャートにおいて、各処理ステップのうち、図3のフローチャートにおけると同一表示の処理ステップは、互いに同じ処理内容のステップである。
先ず、ステップS21〜S23について鑑みる。これらのステップは先の図3のフローチャートでは述べなかったステップであるが、一般的に前処理として行われている処理であり、いわゆるシュレッダーダストを得るための処理である。即ち、対象とするダストを破砕し(S21)、磁選により鉄を回収する(S22)。この後、風選により非鉄金属を回収する(S23)。
次に、この実施例のポイントの1つとしての剥離処理を行って(S24)、被覆銅線から被覆をはがして、銅線と被覆とに分離する。例えば減容機を用いる。つまり、上記ステップS23の処理を経たダストを減容機により圧縮する。これにより被覆銅線の被覆は発熱し、溶融し、固化する。この固化した被覆を破砕することにより、被覆銅線は、銅線本体と被覆とに分離する。
次に、ステップS25に移る。ステップS25〜ステップS27までは、図3のステップS1〜S3までとほぼ同じである。ステップS25によって得られるシュレッダーダストを第1のシュレッダーダストと呼ぶ。
次に、ステップS28に移る。即ち、以上の処理を終えた第1のシュレッダーダストを3〜5mm以下に破砕して第2のシュレッダーダストを作る。この第2のシュレッダーダスト中の粒子をシュレッダーダスト粒子と呼ぶ。
次に、篩いにかけて、3mm以下のダストと3mm以上のダストに分別する(S29)。3mm以下のダストには、銅と小さなプラスチック(塩化ビニル含む)が混在しており、3mm以上のダストはプラスチック(塩化ビニル含む)のみである。3mm以下のダストについては、乾燥処理をした後(S30)、脱電荷処理をする(S31)。
次に、静電選別をして(S32,S33)、銅と塩化ビニルを回収する。ここで、前述したように、予め銅線と被覆とを分離してあるので、銅は散らばることなく、確実にシュート6aに回収される。
一方、3mm以上のダストについては、乾燥処理(S34)、脱電荷処理(S35)を施した後、静電選別をして塩化ビニルを回収する(S36)。
上述のステップS33,S36の後は、前と同様に、減容化(S37)、RDF(S38)を行って、最終的にRDFを得る。
本発明のさらに異なる実施例について図5を参照しながら説明する。
図5のフローチャートにおいてステップS21〜S28は、図4のフローチャートにおけるステップS21〜S28と同様の処理内容のものである。
図5において、ステップS28の3〜5mm以下の破砕処理の後ステップS41の比重選別の処理を行う。ここでは、汎用の比重選別装置により、従来と同様にしてダストを、重量物、中間物、軽量物に分ける。この比重選別装置は汎用されているので、詳しくは説明しないが、簡単には、以下の通りである。ダスト支持板のダストは、前後に3〜4°傾け、左右に4〜6°傾けて設置させる。この支持板には100メッシュの多数の孔を設けてある。振動させながら、下方から風をダスト支持板にほぼ垂直に当てる。これにより、重量物は進行して前方に進み、軽量物は風に吹き上げられて傾斜に従って後方に戻り、中間物は風に吹き上げられてその位置に留まる。これにより、ダストは3つに分けられる。この分別動作は周知のものである。ここで、重量物は、アルミニウムや銅等の非鉄金属である。ここにおける銅は、電気的接続に用いられる細い銅線をより合わせたリッツ線からなる被覆銅線から得られたようなものは含まず、例えば大電流用の単体の太い銅線等から得られたようなものである。中間物は、そのほとんど(例えば99%以上)がプラスチックであり、残りが非鉄金属である。この非鉄金属は、上記したような細い銅線をより合わせたリッツ線からなる被覆銅線から得られるものや、アルミニウム粉等である。このような中間物から、スラップ42で、上記したような静電選別装置(銅選別装置)によって、銅線(細線)が回収される。この銅選別が行われた時点で、ダストはプラスチック、例えば硬質プラスチックがほとんどを占め、プラスチックに対する銅の含有率は例えば0.5%以下となる。軽量物は、そのほとんど(例えば、99.9%以上)がプラスチックである。この軽量物と、銅選別(ステップS42)後のプラスチックを、上述の静電選別装置(塩化ビニル選別装置)にかけて、塩化ビニルを回収する(ステップS43)。このようにして銅線及び塩化ビニルを取り除かれたプラスチックは、3000℃程度で、熱分解処理される(ステップS44)。この熱分解処理は、プラズマ炉を用いることにより、熱分解処理装置を小形で安価なものとすることができる。熱分解処理されたプラスチックは、廃ガス処理された(ステップS45)後、大気に放散される(ステップS46)。プラスチックの熱分解処理(ステップS44)が行われることによって、残渣として純粋なあるいは極めて純度の高いカーボンが回収される(ステップS47)。カーボンは各種の物の材料、原料として再利用可能であり、産業廃棄物として埋め立て等しなければならないものはなくなる。なお、上記熱分解処理(ステップS44)に代えて、ガス化溶融発電等を採用することもできる。これら、熱分解処理とガス化溶融発電のいずれを採用しても、その工程に至るまでの各種工程を実施しても、熱分解処理のプラント及びガス化溶融発電処理のプラントは支障なく運転可能である。つまり、前記各種の工程は、これらのプラントの運転についてみると、重要な前処理工程ということができる。このように、上記した処理プロセスにおいては、熱分解処理に先立って銅線と塩化ビニルを除去するようにしたので、熱分解処理等によってカーボンの回収を確実なものとすることができる。なお、上記の説明では、破砕の大きさを3〜5mm以下と述べたが、もちろん、この数値に厳格に限定されるものではなく、3〜8mmの範囲としてもよい。
[発明の効果]
本発明によれば、シュレッダーダストに含まれる各種の破砕粒子の導電率に基づいて、これら各種の破砕粒子を静電分別するようにしたので、シュレッダーダストを適切に分別回収することができる。
本発明の実施形態において用いられる静電選別装置の一例を示す図である。 図1における放電装置14の放電線15にかかる変形例である。 シュレッダーダストに含まれる銅、塩化ビニルの回収について示すフローチャートである。 図3と異なる例を示すフローチャートである。 図4のさらに異なる例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 フレーム
2 回転ドラム
4 モータ
5 チェーン
6 シュート
7 ブラシ
8 台
9 振動装置
10 供給フィーダー
11 供給ホッパー
12 乾燥器
13 脱電荷装置
14 放電装置
15 放電線
16 高圧電源装置
17 高圧ケーブル
18 放電線
19 コンデンサ

Claims (1)

  1. 被覆導線を含むダストを破砕して第1のシュレッダーダストを作り、鉄、非鉄金属及びステンレスの回収後の状態の第1のシュレッダーダストをさらに3〜5mm以下に破砕して第2のシュレッダーダストを作り、
    この第2のシュレッダーダストから銅及び塩化ビニルを静電選別により取り除き、
    この後プラスチックを熱分解又はガス化溶融によって取り除くことによりカーボンを残存させ、
    前記静電選別として、
    正側又は負側の電圧が加えられた導電性材料製の回転ドラムに第2のシュレッダーダストを供給し、
    この回転ドラムの対向位置に、この回転ドラムの側線に沿って張設された放電線に、負側又は正側の電圧を加えて、この放電線と前記回転ドラムとの間に放電を生じさせ、この放電によって生成される荷電粒子によって、前記第2のシュレッダーダスト中の各粒子としての各シュレッダーダスト粒子を前記回転ドラムとは逆極性に帯電させて、
    前記帯電した各シュレッダーダスト粒子を前記回転ドラムに吸着させ、前記吸着状態において、前記各シュレッダーダスト粒子の保有する前記荷電粒子を、前記シュレッダーダスト粒子の導電性に応じた速度で前記回転ドラムに移動させ、これにより前記各シュレッダーダスト粒子の前記回転ドラムへの吸着力に差異をもたせて、前記各シュレッダーダスト粒子を分別回収する
    ことにより、被覆導線を含むダストから銅及び塩化ビニルを除去することを特徴とするシュレッダーダスト静電選別方法。
JP2007108509A 2002-04-17 2007-04-17 シュレッダーダスト静電選別方法 Pending JP2007253153A (ja)

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