JP2007252682A - 視覚再生補助装置 - Google Patents

視覚再生補助装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007252682A
JP2007252682A JP2006081943A JP2006081943A JP2007252682A JP 2007252682 A JP2007252682 A JP 2007252682A JP 2006081943 A JP2006081943 A JP 2006081943A JP 2006081943 A JP2006081943 A JP 2006081943A JP 2007252682 A JP2007252682 A JP 2007252682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stimulation
pulse signal
patient
stimulation pulse
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006081943A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4969882B2 (ja
Inventor
Yasuo Tano
保雄 田野
Hirokazu Sakaguchi
裕和 坂口
Eiji Yonezawa
栄二 米澤
Hiroyuki Kanda
寛行 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidek Co Ltd
Original Assignee
Nidek Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidek Co Ltd filed Critical Nidek Co Ltd
Priority to JP2006081943A priority Critical patent/JP4969882B2/ja
Priority to DE102007013961A priority patent/DE102007013961A1/de
Priority to US11/727,155 priority patent/US7974699B2/en
Publication of JP2007252682A publication Critical patent/JP2007252682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4969882B2 publication Critical patent/JP4969882B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/36046Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation of the eye

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Abstract

【課題】 患者の負担を抑制しつつ広い視野を確保することのできる視覚再生補助装置を提供する。
【解決手段】 患者の視覚を再生するための視覚再生補助装置1において、患者眼の視神経乳頭部に突き刺して使用するための複数の電極23と、電極から出力される刺激パルス信号の刺激条件によって認知される患者固有のフォスフェンの位置情報を刺激条件に対応させて複数記憶する記憶手段と、体外に置かれた撮像装置12によって得られた画像情報を,画像情報と記憶手段に記憶されたフォスフェンの位置情報とに基づいて刺激条件を設定して視神経を刺激するための刺激パルス信号情報に変換する刺激パルス信号変換手段で構成された画像処理装置100と、刺激パルス信号変換手段によって変換された刺激パルス信号用情報に基づいて各電極から刺激パルス信号を出力するように制御する制御手段22と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、人工的に視覚信号を与えるための視覚再生補助装置に関する。
近年、失明治療技術の一つとして、眼内埋埴装置を眼内に設置し、網膜を構成する細胞を電気刺激して視覚の再生を試みる視覚再生補助装置の研究がされている。このような視覚再生補助装置には、網膜上又は網膜下にフォトダイオードアレイ(撮像素子)、電極や信号処理回路等を有する眼内埋植装置(体内装置)を設置し、画像をマイクロフォトダイオードアレイに撮像(受光)して細胞を電気刺激する方法が考えられている(特許文献1参照)。
米国特許5109844号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の網膜を刺激する装置においては、一般に網膜の一部にしかマイクロフォトダイオードアレイが配置されないため、視野が狭いという問題がある。広い視野を得るために眼底の網膜の広範囲にマイクロフォトダイオードアレイを配置することも考えられるが、手術の難易度や患者への負担が高まることとなる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、患者の負担を抑制しつつ広い視野を確保することのできる視覚再生補助装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 患者の視覚を再生するための視覚再生補助装置において、患者眼の視神経乳頭部に突き刺して使用するための複数の電極と、該電極から出力される刺激パルス信号の刺激条件によって認知される患者固有のフォスフェンの位置情報を前記刺激条件に対応させて複数記憶する記憶手段と、体外に置かれた撮像装置によって得られた画像情報を,該画像情報と前記記憶手段に記憶されたフォスフェンの位置情報とに基づいて刺激条件を設定して視神経を刺激するための刺激パルス信号情報に変換する刺激パルス信号変換手段と、該刺激パルス信号変換手段によって変換された前記刺激パルス信号用情報に基づいて前記各電極から刺激パルス信号を出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)の視覚再生補助装置は、前記刺激条件を変更・設定するため刺激条件設定手段を備えることを特徴とする。
(3) (1)の視覚再生補助装置において、前記刺激条件は、電流値、周波数、パルス幅、から選ばれる少なくとも2つの組合せからなることを特徴とする。
本発明によれば、患者の負担を抑制しつつ広い視野を確保することができる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は視覚再生補助装置の使用態様を示した図であり、図2は実施の形態で使用する視覚再生補助装置の概略の構成を示したブロック図である。
本実施形態の視覚再生補助装置1は、患者が使用する際に装着する体外装置10と、患者自身に予め手術によって埋植しておく体内装置20とから構成されている。体外装置10は、患者が掛けるバイザー11と、バイザー11に取り付けられるCCDカメラ等からなる撮影装置12と、外部デバイス13、一次コイルからなる送信手段14等にて構成されている。バイザー11は眼鏡形状を有しており、図1に示すように、患者の眼前に装着して使用することができるようになっている。また、撮影装置12はバイザー11の前面に取り付けてあり、患者に認知させる被写体を撮影することができる。なお、本実施形態では撮影装置12をバイザー11に取り付けて使用するものとしているが、これに限るものではなく、バイザー11を用いず撮影装置を患者に装着するようにしてもよいし、患者が向いている方向を撮影装置が撮影できる状態であればよい。
外部デバイス13は、撮影装置12にて撮影した被写体像を画像処理して視覚を再生するための電気刺激パルス用データに変換するための画像処理装置100と、視覚再生補助装置1(体外装置10及び体内装置20)の電力供給を行うためのバッテリー110からなる。ここで図3は、画像処理装置100の構成を示したブロック図である。101はCPU等からなり、外部デバイス13全体の駆動制御を行うための制御部である。制御部101には、撮影装置12や、撮影装置12からの画像信号を電気刺激パルス用データに変換するためのパルス信号変換手段102、刺激条件設定部103、記憶部104が各々接続されている。
パルス信号変換手段102は、撮影装置12からの被写体像を画像処理して視覚を再生するための電気刺激パルス用データに変換し、この電気刺激パルス用データを送信手段14にて体内装置20側に送る役目を果たす。刺激条件設定部103は、調整ダイヤルや各種スイッチ等からなり、後述する刺激電極23から出力される電気刺激パルス信号の出力条件設定や、刺激電極23による単独刺激や複数の電極からの同時刺激等の組み合せ等、の各種の刺激条件と、この刺激条件にて視神経を刺激したときに、患者に認知されるフォスフェン(光覚、閃光)と呼ばれる擬似視覚の発生位置とその形状を対応付けて設定することができるようになっている。
図4は刺激条件設定部103の概略構成を示す図である。103aは表示部であり、各種の設定条件や、フォスフェンの発生位置等を表示する。103bは出力電極指定部であり、電気刺激パルス信号を出力させる電極を指定するスイッチが用意される。103cは出力条件設定部であり、出力電極指定部103bにて指定した電極から出力される電気刺激パルス信号の出力条件を設定するスイッチや調整ダイヤルが用意される。103dはフォスフェン位置設定部であり、電極から出力された電気刺激パルス信号によって患者の視野内のどの位置にフォスフェンが生じたかを記録するためのスイッチが用意される。このような刺激条件設定部103による刺激条件設定については詳しく後述する。なお、記憶部104は、刺激条件設定部103にて設定した刺激条件と対応するフォスフェンとを対応付けて複数記憶する。
このような構成の外部デバイス13は、患者が持ち運び可能な大きさで用意されることが好ましい。なお、刺激条件設定部103を外部デバイス13とは完全な別装置としておき、必要に応じてUSB等の通信手段を用いて外部デバイスと13と刺激条件設定部103とを接続することもできる。このような場合には、刺激条件設定部103にて設定した条件を記憶部104に記憶させ、使用時には刺激条件設定部103を切り離すことにより、外部デバイス13をよりコンパクトにすることも可能である。
送信手段14は1次コイルからなり、パルス信号変換手段102にて変換された電気刺激パルス信号用データ、及び後述する体内装置20を駆動させるための電力を電磁波として体内装置20側に用意された受信手段21(2次コイル)に伝送(無線送信)することができる。また、送信手段14の中心には図示なき磁石が取り付けられている。磁石は送信手段14によるデータ伝送効率を向上させるとともに、後述する受信手段21との位置固定にも使用される。なお、本実施形態では電磁誘導を用いて無線伝送するものとしているが、これに限るものではなく、体外装置10と体内装置20とを直接つなぐようにしてもよい。
体内装置20は、図2に示すように2次コイルからなる受信手段21に信号線25を介して情報処理制御部22が接続され、さらにその情報処理制御部22には、先端が針状になった複数の電極23が一本ずつ信号線24を介して接続されている。情報処理制御部22は、体外装置10側から送られた電気刺激パルス用データや電力を受け取り、受け取った電気刺激パルス用データに基づいて電極23から電気刺激パルス信号を出力させる役目を持つ。受信手段21には、送信手段14と同様に中心部に図示なき磁石が取り付けられている。
電極23は、金、白金等の生体適合性、耐食性に優れた導電性を有する材料を用いて針状等、視神経乳頭に突き刺し易い形状にて形成される。また、電極23の先端を矢じり形状等の抜け難い形状としておくことにより、視神経乳頭に電極23を突き刺した後、電極23が抜け難くすることができる。このような電極23は、視神経乳頭に突き刺せる程度の剛性を有する径を有していることが好ましい。
なお、体内装置10は、電極23の先端部分を除いて、ポリイミドやポリパラキシリレン等の生体適合性が良く、絶縁性を有する材料にて全体が被覆されている。また、複数の信号線24はチューブ24aにて一つに束ねておくことにより、扱いやすくなる(図4参照)。チューブ24aはシリコン等の生体適合性が良く柔軟性に優れた材料にて形成されたものを使用する。なお、電極23に接続される各信号線24は、複数の細い電線を束ねた縒り線としておくことにより、適度な柔軟性と剛性等をバランスよく保つことができ、取り扱い易くすることができる。このような信号線24の太さ(径)は、必ずしも電極23の太さと同じである必要がなく、柔軟性や剛性等を考慮して決定される。
こうした体内装置20は、手術によって予め患者の体内に埋植されるが、例えば、受信手段14及び情報処理制御部22は、図1に示すような患者頭部の位置において、皮下に信号線24(チューブ24a),25も含めて埋植される。なお、送信手段14は埋植された受信手段21の設置位置に皮膚を介して重ねるようにして置かれ、磁力によって保持される。
一方、電極23は、網膜神経節細胞のパルス信号を伝達する神経線維が集中する視神経乳頭に直接突き刺すようにして埋植される。図5は、そうした電極23の埋植状態を模式的に示した図であり、図5(a)は眼球全体の水平断面図、図5(b)は視神経乳頭部周辺を示した図である。情報処理制御部22と電極23とを接続する信号線24は、図示するようにチューブ24aにて束ねられた状態にて眼球の強膜部分にあけられた孔から入り、眼球内の内壁(眼底)に沿って視神経乳頭付近まで延びる。チューブ24aから出ている信号線24の先端に接続されている電極23は、視神経乳頭の血管を避けた任意の位置に所定の深さまで一本ずつ突き刺すようにして設置される。なお、チューブ24aはタック26によって眼内に固定される。本実施形態ではチューブ24aをタックによって眼内に固定するものとしているが、これに限るものではなく、縫合等、その他の固定手段によって固定してもよいし、必要がなければ固定させなくともよい。また、不関電極としては、視神経乳頭に設置された電極23のうち1本を使用してもよいし、視神経乳頭に突き刺さず、眼内の硝子体中に留置させるようにしておくこともできる。
以上のような構成を備える視覚再生補助装置において、視覚再生のための動作を以下に説明する。
眼の網膜を構成する細胞や視神経に電気刺激を与えると、前述したフォスフェン(光覚、閃光)と呼ばれる擬似視覚が得られることが知られている。本発明は、電極を視神経乳頭に突き刺し、電極から所定の電気刺激パルス信号を出力させることにより、被検者にフォスフェンを認知させ、視覚の再生を図ろうとするものであるが、設置(埋植)される電極は視神経乳頭に対して任意の箇所である。このため、どのような刺激条件によって患者の視野内にどのようなフォスフェンが現れるのかを予め設定しておく必要がある。
このため、患者に体内装置20を埋植した状態で、事前準備として図4に示した刺激条件設定部103を用いて、種々の刺激条件に対する患者固有のフォスフェンの発生位置を確認する。先ず、出力電極指定部103bにより、一の電極から出力させるか、複数の電極から同時に出力させるかを設定する。なお、本実施形態で複数の電極からの同時出力とは、完全に同一のタイミングで電気刺激パルス信号を出力させること以外に、微小時間内でタイミングがずれた状態で複数の電極から電気刺激パルス信号が出力される場合も含む。複数の電極からの同時出力の場合には、一の電極を不関電極とするか否かを設定し、さらに設置された電極数に応じて種々の組み合せが存在する。
次に出力条件設定部103cを用いて電気刺激パルス信号を出力するとした各電極に対してそれぞれ出力条件を設定していく。出力条件設定部103cでは、電流値、周波数、パルス幅、電荷量、波形(単相波、2相波)、パルス間の刺激休止時間(interpulse)、パルス数等、を各々独立して変更することが可能であり、この出力条件を単独、または2つ以上を組み合せて設定することが可能である。このような刺激条件は患者がフォスフェンが得られる条件で設定され、その設定内容は、表示部103aに表示されるようになっている。なお、出力条件のうち、波形を2相波とするときは、対称型の2相性矩形波としたり、非対称型の2相性矩形波とすることができる。非対称型の2相性矩形波として設定する場合には、例えば、陰極の(cathodic)波形条件に対して次の陽極の(anodic)波形条件のパルス高(電流値)を低く設定し、パルス幅を長くして2極をバランスした刺激信号とする。
このようにしてフォスフェンを認知させるための刺激条件を設定すると、図示なき刺激開始スイッチを用いて、設定した刺激条件にて電極23から電気パルス信号を出力させ、視神経を刺激する。電気パルス信号の出力後、操作者(術者)は患者に対して患者視野内のどの位置にどのくらいの大きさのフォスフェンが現れたのかを確認する。図6に示すように、表示部103aにはフォスフェンが現れた位置及び形状を表示するためのチャート200が表示されており、操作者はフォスフェン位置設定部103dを用いてチャート200上にフォスフェンの位置及びその形状を表示・記録する。なお、一度の刺激で複数のフォスフェンが現れている場合には複数個のフォスフェンを記録する。
例えば、患者がフォスフェンの発生位置を、「視野中心から1時の方向、外側にコイン大の大きさで見えた」と表現した場合には、フォスフェン位置設定部103dを用いてチャート200上の該当すると思われる位置にフォスフェンAを表示させておく。また、刺激条件を変えて刺激パルス信号を出力した場合に、患者が「視野中心から6時の方向、中心よりにマッチ棒先端大の大きさで見えた」と表現した場合には、チャート200上の該当すると思われる位置にフォスフェンBを表示させる。
このような手法を用いて、患者の視野全域に渡って個々のフォスフェンが確認されるまで、刺激条件を種々変更して刺激を行い、チャート200上にフォスフェンのマッピングを行っていく。視野全域に渡ってある程度のフォスフェンの発生位置が確認されると、図示なき保存スイッチを用いて、記憶部104に保存する。記憶部104には、個々のフォスフェンの形状及び位置情報と、これに対応する電気刺激パルス信号の刺激条件とが対応付られて保存される。なお、これらのフォスフェンの形状と位置情報は後日任意に測定を追加し、条件を補足していくこともできる。
以上のような事前準備を行った後、視覚再生補助装置1を動作させる。撮影装置12により撮影された被写体の撮影データ(画像情報)は、画像処理装置100に送られる。画像処理装置100の制御部101は受け取った画像情報と記憶部104に記憶されている患者固有のフォスフェンの形状と位置情報とをパルス信号変換手段102に送る。パルス信号変換手段103は、受け取った画像情報とフォスフェンの形状と位置情報とに基づいて、患者が画像(被写体)を認知するために必要なフォスフェンの形状と位置情報を抽出し、これに対応する刺激条件を設定して画像情報を視神経を刺激するための電気刺激パルス信号用情報に変換し、送信手段14より電磁波として体内装置20側に送信する。
一方、バッテリー110からの電力は、視神経を刺激するための電気刺激パルス信号用情報とともに重畳的に送信手段14から受信手段21へ電磁誘導によって送られる。なお、電気刺激パルス信号用情報と電力とは時分割的に送るようにしたものであってもよい。
体内装置20側では、体外装置10より送られてくる電気刺激パルス信号用情報を情報処理制御部22が受け取り、電気刺激パルス信号を形成し電極23から電気刺激パルス信号を出力する。電極23から出力する電気刺激パルス信号は、その電極が突き刺された視神経乳頭から視神経を通って大脳を刺激し、患者は視野内に現れた複数のフォスフェンを認知することによって視覚を得る。このように本実施形態では、網膜に張り巡らされた神経線維が集中する視神経乳頭に電気刺激パルス信号を与え、さらに刺激条件を変えることにより、患者の視野内における広い範囲でフォスフェンを生じさせ、その結果、広い視野の視覚認識が可能となる。
次に視神経乳頭に置かれた電極からの電気刺激パルス信号により、フォスフェンが現れた具体例となる評価例を以下に示す。
本評価では、被検者として、網膜色素変性症により視覚を失った被験者に対して、視神経乳頭の任意の位置にある程度の間隔をあけて電極を刺しこみ、電気刺激パルス信号(以下、単に刺激信号と記す)を与えることにより、フォスフェンと呼ばれる光刺激によらない光覚(擬似視覚、眼内閃光)をどのように感じるかを記録した。以下で用いるフォスフェンは特に断りのない限り、電気刺激に基づくものとする。
<被験者>
被験者:成人男性(右眼 )、埋植電極(φ50μmの白金線3本を視神経乳頭の任意位置に設置)、不関電極(φ80μmの白金線1本を眼内硝子体中に留置)、なお、設置した3本の電極をそれぞれ電極a、電極b、電極cとする。
<評価1>
被験者に対して、設置した各電極a,b,cから刺激信号を個々に出力させ、フォスフェンの出現位置がどのように変化するかを評価した。なお、刺激信号の条件は、電流値70μA、パルス幅250μs、周波数は40Hz、の固定値とし、2相波の波形にて刺激信号の出力を行った。2相波は非対称型の2相性矩形波とし、陰極の波形条件(電流値70μA、パルス幅250μs、)に対して次の陽極の波形条件では電流値を5分の一、パルス幅5倍としてバランスした刺激信号とした。電極aからは7回、電極b,cは2回の刺激信号の出力を行った。刺激信号の出力毎に被験者から視野内のどの位置にフォスフェンが現れたかを聞き取り、マッピングを行った。その結果を図7に示す。
図7に示すように、電極の設置位置に対してフォスフェンの発生位置が異なる傾向が見られた。
<評価2>
評価1と同じ被験者に対して、電極aだけを用いて刺激条件を変化させて刺激を行い、フォスフェンの出現位置がどのように変化するかを評価した。なお、刺激信号の条件は、周波数40Hzにおいては、電流値50μA−パルス幅350μs(2回)、電流値70μA−パルス幅250μs(7回 評価条件1のもの)、電流値100μA−パルス幅180μs(1回)、電流値150μA−パルス幅120μs(2回)、の4種類の刺激条件とし、周波数20Hzにおいては、電流値30μA−パルス幅580μs(1回)、電流値70μA−パルス幅250μs(1回)、の2種類の刺激条件として、刺激信号の出力(非対称型2相波)を行った。刺激信号の出力毎に被験者から視野内のどの位置にフォスフェンが現れたかを聞き取り、マッピングを行った。その結果を図8に示す。
図8に示すように、同じ電極(電極a)からの刺激信号であっても刺激条件を変えることによりフォスフェンの発生位置が変化する傾向が見られた。
<評価3>
評価1と同じ被験者に対して、電極a,b,cから2個を組み合せて同時刺激を行い、フォスフェンの出現位置がどのように変化するかを評価した。なお、刺激信号の条件は、周波数40Hz、電流値70μA−パルス幅250μsの固定値とし、電極a,bの同時刺激(2回)、電極b,cの同時刺激(3回)にて刺激信号の出力(非対称型2相波)を行った。刺激信号の出力毎に被験者から視野内のどの位置にフォスフェンが現れたかを聞き取り、マッピングを行った。その結果を図9に示す。
図9に示すように、2個の電極からの同時刺激を行う場合に、電極の組み合せを帰ることによりフォスフェンの発生位置が変化する傾向が見られた。
<結果>
図7〜9に示すように、刺激条件を種々変えることにより、フォスフェンの発生位置が変化することが確認された。このような異なる刺激条件に対するフォスフェンの発生位置の変化は、個々の患者や電極の設置位置(埋植位置)によって異なると考えられる。なお、刺激条件によっては良く限局している(再現性が高い)、広めの範囲にばらつく(同一刺激条件での再現性が低い)ケースがみられたが、刺激条件の選択により、限局性を高めることができる。また、広めの範囲にばらつくような刺激条件の場合には、一定の範囲内(例えば2時〜3時の範囲)に限局してフォスフェンが再現されたとみることもできるし、そのような刺激条件を採用しなくてもよい。
本実施形態における視覚再生補助装置の使用形態を示した図である。 本実施形態の視覚再生補助装置の概略の構成を示したブロック図である。 本実施形態の画像処理装置の概略の構成を示したブロック図である。 刺激条件設定部の構成を示した図である。 電極の設置位置を示した模式図である。 チャート上にフォスフェンの位置を表示させた例を示した図である。 設置位置の異なる電極に応じたフォスフェンの位置変化を示した図である。 電極から出力される刺激信号の条件を変化させたときのフォスフェンの位置変化を示した図である。 同時刺激を行うための電極の組み合せに応じたフォスフェンの位置変化を示した図である。
符号の説明
1 視覚再生補助装置
10 体外装置
12 撮影装置
13 外部デバイス
14 送信手段
20 体内装置
21 受信手段
22 情報処理制御部
23 電極
24 信号線
100 画像処理装置
101 制御部
102 パルス信号変換手段
103 刺激条件設定部
104 記憶部


Claims (3)

  1. 患者の視覚を再生するための視覚再生補助装置において、患者眼の視神経乳頭部に突き刺して使用するための複数の電極と、該電極から出力される刺激パルス信号の刺激条件によって認知される患者固有のフォスフェンの位置情報を前記刺激条件に対応させて複数記憶する記憶手段と、体外に置かれた撮像装置によって得られた画像情報を,該画像情報と前記記憶手段に記憶されたフォスフェンの位置情報とに基づいて刺激条件を設定して視神経を刺激するための刺激パルス信号情報に変換する刺激パルス信号変換手段と、該刺激パルス信号変換手段によって変換された前記刺激パルス信号用情報に基づいて前記各電極から刺激パルス信号を出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする視覚再生補助装置。
  2. 請求項1の視覚再生補助装置は、前記刺激条件を変更・設定するため刺激条件設定手段を備えることを特徴とする視覚再生補助装置。
  3. 請求項1の視覚再生補助装置において、前記刺激条件は、電流値、周波数、パルス幅、から選ばれる少なくとも2つの組合せからなることを特徴とする視覚再生補助装置。





JP2006081943A 2006-03-24 2006-03-24 視覚再生補助装置 Active JP4969882B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006081943A JP4969882B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 視覚再生補助装置
DE102007013961A DE102007013961A1 (de) 2006-03-24 2007-03-23 Sehkraftregenerationshilfsvorrichtung
US11/727,155 US7974699B2 (en) 2006-03-24 2007-03-23 Vision regeneration assisting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006081943A JP4969882B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 視覚再生補助装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007252682A true JP2007252682A (ja) 2007-10-04
JP4969882B2 JP4969882B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=38514819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006081943A Active JP4969882B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 視覚再生補助装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7974699B2 (ja)
JP (1) JP4969882B2 (ja)
DE (1) DE102007013961A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011167255A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Nidek Co Ltd 視覚再生補助装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8798756B2 (en) * 2007-11-07 2014-08-05 Second Sight Medical Products, Inc. Video processing unit for a visual prosthetic apparatus
EP2259843B1 (en) * 2008-03-20 2012-08-29 IMI Intelligent Medical Implants AG Power supply for a retina implant
CN103356326B (zh) * 2012-04-01 2016-08-03 创新神经科技有限公司 眼部植入装置及眼部植入装置升级系统
US9439903B2 (en) 2012-10-25 2016-09-13 Cadila Healthcare Limited Process for the preparation of amorphous imatinib mesylate
US9974954B2 (en) 2015-05-14 2018-05-22 Second Sight Medical Products, Inc. Visual prosthesis including an improved video processing unit
WO2018224671A1 (en) * 2017-06-08 2018-12-13 F.H. Incubator Gmbh System and method to stimulate the optic nerve
AU2019352954B2 (en) 2018-10-01 2022-03-10 Biovisics Medical, Inc. System and methods for controlled electrical modulation for vision therapy
WO2020112980A2 (en) 2018-11-30 2020-06-04 Biovisics Medical, Llc Head worn apparatuses for vision therapy
EP3952979A1 (en) 2019-04-10 2022-02-16 Biovisics Medical, Inc. Systems and interfaces for ocular therapy
EP3983055B1 (en) 2019-06-14 2024-09-11 Biovisics Medical, Inc. Wearable medical device
WO2021011255A1 (en) 2019-07-12 2021-01-21 Biovisics Medical, Inc. Ocular therapy modes and systems

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020010496A1 (en) * 2000-05-26 2002-01-24 Greenberg Robert J. Video processing methods for improving visual acuity and/or perceived image resolution
JP2002505929A (ja) * 1998-03-13 2002-02-26 ジョンズ ホプキンズ ユニヴァーシティ 選択的に外側網膜を刺激する方法
JP2002521155A (ja) * 1998-07-27 2002-07-16 ユニべルシテ・カトリック・ドゥ・ルベン 視神経の刺激により視覚を引起すための装置および方法
JP2002539859A (ja) * 1999-03-24 2002-11-26 セカンド サイト リミテッド ライアビリティ カンパニー 色覚回復用の網膜の人工色補装具
JP2004181100A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Yasuo Tano 人工視覚システム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5109844A (en) * 1990-10-11 1992-05-05 Duke University Retinal microstimulation
US6970745B2 (en) * 2000-08-09 2005-11-29 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Microelectronic stimulator array for stimulating nerve tissue
JP4136666B2 (ja) * 2001-03-30 2008-08-20 株式会社ニデック 人工眼システム
US7574263B2 (en) * 2003-01-31 2009-08-11 Second Sight Medical Products, Inc. Pixel re-mapping for visual prosthesis
US8078284B2 (en) * 2004-05-25 2011-12-13 Second Sight Medical Products, Inc. Retinal prosthesis with a new configuration
JP4873897B2 (ja) * 2005-07-29 2012-02-08 株式会社ニデック 視覚再生補助装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002505929A (ja) * 1998-03-13 2002-02-26 ジョンズ ホプキンズ ユニヴァーシティ 選択的に外側網膜を刺激する方法
JP2002521155A (ja) * 1998-07-27 2002-07-16 ユニべルシテ・カトリック・ドゥ・ルベン 視神経の刺激により視覚を引起すための装置および方法
JP2002539859A (ja) * 1999-03-24 2002-11-26 セカンド サイト リミテッド ライアビリティ カンパニー 色覚回復用の網膜の人工色補装具
US20020010496A1 (en) * 2000-05-26 2002-01-24 Greenberg Robert J. Video processing methods for improving visual acuity and/or perceived image resolution
JP2004181100A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Yasuo Tano 人工視覚システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011167255A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Nidek Co Ltd 視覚再生補助装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7974699B2 (en) 2011-07-05
DE102007013961A1 (de) 2007-10-18
US20070225775A1 (en) 2007-09-27
JP4969882B2 (ja) 2012-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4969882B2 (ja) 視覚再生補助装置
US20080183242A1 (en) Electrical stimulation method for vision improvement
US8090447B2 (en) Visual restoration aiding device
JP4138407B2 (ja) 眼内埋殖装置
JP4204066B2 (ja) 人工視覚システム
US7398124B2 (en) Visual restoration aiding device
JP4731459B2 (ja) 視覚再生補助装置
Mokwa et al. Intraocular epiretinal prosthesis to restore vision in blind humans
JP4310247B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP2005021356A (ja) 視覚再生補助装置
CN106861041B (zh) 植入式眼外肌神经肌肉刺激器及其参数设置方法
JP4264320B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP5545962B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP6054128B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP2005279001A (ja) 視覚再生補助装置
JP2018143448A (ja) 視覚再生補助システム,および,視覚系神経刺激装置
JP4429151B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP4959377B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP2005080360A (ja) 視覚再生補助装置
JP4171614B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP5284014B2 (ja) 視覚再生補助装置
JP2016193068A (ja) 視覚再生補助装置
JP4188034B2 (ja) 眼内埋殖装置
JP2007097630A (ja) 視覚再生補助装置
JP2005279000A (ja) 視覚再生補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4969882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250