JP2007251007A - 結晶質半導体膜およびその製造方法 - Google Patents

結晶質半導体膜およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させた結晶質半導体膜を製造する。
【解決手段】本発明の結晶質半導体膜の製造方法は、非晶質半導体膜を用意する工程と、非晶質半導体膜の少なくとも一部に対してレーザビーム100を第1方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を含む結晶質領域を備えた半導体膜を得る第1結晶化工程と、第1結晶化工程の後、結晶質領域に対して連続発振レーザビーム200を第1方向とは異なる第2方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させる第2結晶化工程とを包含する。
【選択図】図1

Description

本発明は結晶質半導体膜およびその製造方法に関し、より詳細には、レーザビームの走査により結晶成長を行った結晶質半導体膜およびその製造方法に関する。
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)などの半導体素子に用いる半導体膜として、近年、結晶質半導体膜(例えば、結晶質シリコン膜)の開発が進められている。結晶質シリコン膜の製造方法には、非晶質(アモルファス)シリコン膜を600℃前後の高温で熱処理することによって結晶化させる方法があるが、高温のプロセスに耐えられないガラス基板上に結晶質シリコン膜を形成する場合などにおいてはレーザビームを用いた結晶化方法が有効である。
レーザビームを用いた結晶化方法では、非晶質半導体膜を形成し、この非晶質半導体膜にレーザビームを照射しながら非晶質半導体膜に対してレーザビームを走査する。結晶質半導体膜の特性をさらに向上させるために、非晶質半導体膜に対してレーザビームを2回走査することが知られている(例えば、特許文献1、2および非特許文献1参照)。
以下、図8を参照しながら、特許文献1に開示されている製造方法を説明する。
図8(a)に示すように、絶縁性基板801上に形成された非晶質半導体膜802に対してパルス発振レーザビームであるエキシマレーザビーム810を走査することにより、多数の結晶粒がランダムに形成される。
次いで、図8(b)に示すように、エキシマレーザビーム810の走査方向と同じ方向に連続発振レーザビーム820を走査する。
特許文献1にも記載されているように、(100)面が表面に平行な結晶粒(すなわち、〈100〉方位の結晶粒)を有する結晶質半導体膜は高い移動度を示すTFTを作製するのに適しているが、この結晶粒は、厚さ100nm以上の非晶質半導体膜に連続発振レーザビームを照射したときに優先的に形成される傾向がある。特許文献1の製造方法では、厚さが50nmの非晶質半導体膜802に対してエキシマレーザビーム810を走査した後、エキシマレーザビーム810の走査によって結晶化された部分が完全溶融しないようなエネルギーを有する連続発振レーザビーム820を走査している。
連続発振レーザビーム820の走査時に〈111〉方位の結晶粒は溶融する一方、〈100〉方位の結晶粒の一部は溶融せずに残るため、〈100〉方位の結晶粒が核となって結晶粒は成長し、結果として、高い電子移動度を示すTFTに適した結晶質半導体膜804が得られる。
なお、特許文献1にはさらに、得られた結晶質半導体膜804を島状領域にパターニングし、その結晶質半導体膜上にゲート絶縁膜、ゲート電極等を形成して、TFTを製造することが開示されている。
また、特許文献2の製造方法では、1回目のパルス発振レーザビームをある走査方向に走査した後、2回目のパルス発振レーザビームを1回目の走査方向と同じ方向または直交する方向に走査することにより、リッジの発生が抑制された多結晶半導体膜を得ている。
また、非特許文献1には、逐次的横方向結晶成長法(SLS(Sequential Lateral Solidification)法)を用いた結晶質半導体膜の製造方法が開示されている。SLS法とは、非晶質半導体膜のある領域に選択的にエキシマレーザビームを照射し、結晶粒が形成された後(全ての溶融領域が固化した後)に、エキシマレーザビームを相対的に走査させて結晶粒の先端を含む固体領域に選択的に次のエキシマレーザビームを照射することを繰り返すことにより、結晶粒をエキシマレーザビームの走査方向にラテラル成長(横成長)させて大きな結晶粒を形成する方法である。
非特許文献1の製造方法では、SLS法を用いて、エキシマレーザビームをある方向に走査して結晶粒のラテラル成長を行った後、エキシマレーザビームを先の走査方向に直交する方向に走査することによって、ラテラル成長を先の成長方向に直交する方向に行うことにより、粒径の大きな正方形状の結晶粒を形成している。
特開2003−151904号公報 特開平8−148428号公報 Mark A. Crowderら、「Sequential Lateral Solidification Processing for Polycrystalline Si TFTs」、IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES、2004年4月、第51巻、第4号、第560〜568頁
特許文献1の製造方法では、厚さ50nmの非晶質半導体膜に対してエキシマレーザビームを走査した後に連続発振レーザビームを走査することにより、結晶質半導体膜における〈100〉方位の結晶粒の比率を上昇させているが、その比率は十分には高くならず、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができない。
また、特許文献2および非特許文献1の製造方法のいずれも、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させた結晶質半導体膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の結晶質半導体膜の製造方法は、非晶質半導体膜を用意する工程と、前記非晶質半導体膜の少なくとも一部に対してレーザビームを第1方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を含む結晶質領域を備えた半導体膜を得る第1結晶化工程と、前記第1結晶化工程の後、前記結晶質領域に対して連続発振レーザビームを前記第1方向とは異なる第2方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させる第2結晶化工程とを包含する。
ある実施形態において、前記非晶質半導体膜は100nm以上の厚さを有する。
ある実施形態において、前記非晶質半導体膜は、シリコン材料から形成された非晶質シリコン膜を含む。
ある実施形態において、前記第1結晶化工程は、前記レーザビームとして連続発振レーザビームを用いる工程を含む。
ある実施形態において、前記第1結晶化工程は、〈100〉方位の結晶粒を優先的に形成する工程を含む。
ある実施形態において、前記第1結晶化工程は、前記レーザビームとしてパルス発振レーザビームを用いて、逐次的横方向結晶成長法で結晶化を行う工程を含む。
ある実施形態において、前記第1結晶化工程は、前記第1方向に伸びた複数の結晶粒を形成する工程を含む。
ある実施形態において、前記第2結晶化工程において走査する連続発振レーザビームは、前記結晶質領域を部分的に溶融させるエネルギーを有する。
ある実施形態において、前記第2方向は、前記第1結晶化工程における前記第1方向と直交する方向である。
ある実施形態において、前記第2結晶化工程は、〈100〉方位の結晶粒が前記結晶質領域のうちの50%以上の領域を占めるように〈100〉方位の結晶粒を成長させる工程を含む。
ある実施形態において、前記第2結晶化工程の後、前記結晶質領域を所定の形状にパターニングする工程と、前記結晶質領域の表面の少なくとも一部を酸化する工程とをさらに包含する。
本発明の結晶質半導体膜は、結晶質領域を備えた結晶質半導体膜であって、前記結晶質領域は、前記結晶質領域の表面に沿った任意の方向の粒径が2μm以上である<100>方位の結晶粒を含んでおり、前記結晶粒は、前記結晶質領域のうちの50%以上の領域を占めるように形成されている。
本発明の半導体装置は、上記に記載の結晶質半導体膜を備える。
本発明の表示装置は、上記に記載の半導体装置を備える。
本発明によれば、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させた結晶質半導体膜を提供することができる。
(実施形態1)
以下、図1を参照して、本発明による結晶質半導体膜の製造方法の第1実施形態を説明する。
まず、図1(a)に示すように、基板の絶縁性表面上に形成された非晶質半導体膜1を用意する。基板は、例えばガラス基板であり、非晶質半導体膜1は、例えばシリコン材料により形成された非晶質シリコン膜である。また、基板の上に絶縁膜を形成し、非晶質半導体膜1を形成してもよい。
非晶質シリコン膜は、例えば、プラズマCVD法(プラズマ化学蒸着法)により、ガラス基板上の全面にわたって形成される。プラズマCVD法では、基板温度を300℃とし、材料ガスとしてSiH4ガスを用いる。
非晶質半導体膜1の厚さは100nm以上であり、例えば120nmである。
図1(b)に示すように、非晶質半導体膜1に対してレーザビーム100を走査方向D1に相対的に走査することにより、非晶質半導体膜1の結晶化を行う。ここでは、レーザビーム100のビーム源を固定して非晶質半導体膜1が設けられた基板を移動させて走査を行うが、逆でもよい。以上のようにレーザビーム100を基板に対して相対的に走査することをレーザビーム100の走査と称する。また、以下の説明において、このように非晶質半導体膜1の結晶化を行う工程を第1結晶化工程と称することがある。また、このレーザビーム100を第1レーザビームとも称し、第1レーザビーム100の走査方向D1を第1方向と称することがある。
第1レーザビーム100は、例えば、連続発振レーザビームである。ここでは、連続発振レーザビームとして、波長532nmのNd:YVO4レーザ源(図示せず)から出射されたレーザビームを使用する。例えば、連続発振レーザビーム100のビーム寸法は400μm×20μm、走査速度は20cm/sec、エネルギーは7Wである。ただし、第1レーザビーム100は連続発振レーザビームに限定されない。
非晶質半導体膜1のうち連続発振レーザビーム100によって照射された部分は溶融するが、非晶質半導体膜1に対して連続発振レーザビーム100を第1方向D1に相対的に走査することにより、溶融した部分に連続発振レーザビーム100が照射されなくなると、溶融していた部分は固化(結晶化)し、結晶粒が形成される。この結晶粒は、連続発振レーザビーム100の走査に伴い、連続発振レーザビーム100の走査方向である第1方向D1に成長する。本明細書において、このように結晶粒を横方向に成長させることをラテラル成長ともいう。
図1(c)に、第1結晶化工程における連続発振レーザビーム100の走査によって形成された結晶粒を示す。連続発振レーザビーム100の走査により、第1方向D1に長い結晶粒が形成される。
連続発振レーザビーム100の走査により、〈100〉方位の結晶粒とともに〈100〉方位以外の結晶粒が形成されるが、非晶質シリコン膜の厚さが100nm以上であったため、非晶質シリコン膜の厚さが100nm未満であったときと比較して、〈100〉方位の結晶粒が優先的に形成される。図1(c)は、〈100〉方位の結晶粒と〈100〉方位以外の結晶粒とが交互に形成されていることを示している。
第1結晶化工程の後、図1(d)に示すように、結晶質領域に対して連続発振レーザビーム200を第1方向D1とは異なる方向D2に相対的に走査する。ここでも、連続発振レーザビーム200のビーム源を固定して結晶質領域が設けられた基板を移動させて走査を行うが、逆でもよい。以上のように連続発振レーザビーム200を基板に対して相対的に走査することを連続発振レーザビーム200の走査と称する。また、以下の説明において、このように結晶化を行う工程を第2結晶化工程と称することがある。また、この連続発振レーザビーム200を第2レーザビームとも称し、連続発振レーザビーム200の走査方向D2を第2方向と称することがある。
ここでは、連続発振レーザビーム200を第1方向D1と直交する第2方向D2に走査している。
また、ここでは、連続発振レーザビーム200のレーザ源、波長、ビーム寸法、走査速度は、連続発振レーザビーム100と同じである。なお、非晶質シリコン膜によるレーザビームの吸収率は<100>方位の結晶粒を有する結晶質シリコン膜よりも高いが、連続発振レーザビーム200のエネルギーは結晶質半導体膜を部分的に溶融させるエネルギーに設定されている。
このとき、〈100〉方位の結晶粒の融点は他の方位の結晶粒の融点より極僅か(コンマ数度)ではあるが高い(Dharam Pal Gosainら、「Formation of (100)-Textured Si Film Using an Excimer Laser on a Glass Substrate」、Japanese Journal of Applied Physics、2003年2月15日、第42巻、第135−137頁参照)ので、連続発振レーザビーム200の照射により、結晶質半導体膜の〈100〉方位の結晶粒以外の結晶粒は溶融するものの、〈100〉方位の結晶粒の少なくとも一部は溶融しない。したがって、連続発振レーザビーム200の走査により、溶融しなかった〈100〉方位の結晶粒を核として結晶成長が行われる。
図1(e)に、第2結晶化工程における連続発振レーザビーム200の走査によって形成された結晶粒を示す。
図1(e)に示すように、厚さ100nm以上の半導体膜に対して連続発振レーザビーム200を走査することにより、〈100〉方位の結晶粒が優先的に成長する。
また、第2レーザビーム200における第2方向D2は第1レーザビーム100における第1方向D1と異なるため、図1(e)と図1(c)との比較から理解されるように、〈100〉方位の結晶粒は、第2レーザビーム200の走査前と比べて、第2方向D2に成長し、結果として、より大きな結晶粒が形成される。
以上のように、本実施形態の製造方法によれば、〈100〉方位の結晶粒の粒径を大きくするとともに、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができる。
なお、〈100〉方位の結晶粒を用いたTFTの電子移動度が他の方位の結晶粒よりも高いことは、例えば、Tai Satoら、「Mobility Anisotropy of Electrons Inversion Layer on Oxidized Silicon Surfaces」、 Physical Review B、1971年9月15日、第4巻、第6号、第1950〜1960頁にも記載されている。
このように、TFTを作製した際に〈100〉方位の結晶粒の電子移動度が他の方位の結晶粒の電子移動度よりも高い理由は、〈100〉方位の結晶粒は、その上にゲート絶縁膜として形成される酸化膜との整合性がよいため、半導体膜/酸化膜界面に生成される結晶欠陥が少ないからと考えられている。
以上のように、本実施形態の結晶質半導体膜では、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させているため、この結晶質半導体膜を用いて電子移動度の高い半導体装置を作製することができる。
また、本実施形態の結晶質半導体膜では、粒径の大きな結晶粒が形成されているため、その結晶質半導体膜を用いて複数のTFTを有するマトリクス基板を形成する場合、TFTのチャネル領域が結晶粒界をまたいで形成されるおそれが少なくなり、均一なTFTを作製することができる。
以下、本実施形態の結晶質半導体膜と、従来技術(特許文献1、2および非特許文献1)結晶質半導体膜との違いを説明する。
本実施形態および従来技術の結晶質半導体膜を具体的に説明する前に、まず、図2を参照して、パルス発振レーザビームの走査により得られた結晶質半導体膜と連続発振レーザビームの走査により得られた結晶質半導体膜との違いを説明する。
図2(a)に、パルス発振レーザビームの走査により得られた結晶質半導体膜の一部の模式的平面図を示す。ここでは、パルス発振レーザビームのビーム寸法は1mm×250mmであり、1パルス毎に0.1mmずつ走査するので、同じ場所に10回のパルス発振レーザビームが照射される。図2(a)に示すように、非晶質半導体膜に対してパルス発振レーザビームを走査方向に走査すると、約1μmの粒径を有する複数の結晶粒が形成される。なお、図2(a)には、パルス発振レーザビームの照射によって形成された多数の結晶粒のうち比較的大きな結晶粒のみを示しており、実際には、さらに小さな粒径の結晶粒がそれらの間に形成されている。
図2(b)に、連続発振レーザビームの走査により得られた結晶質半導体膜の一部の模式的平面図を示す。図2(b)に示すように、非晶質半導体膜に対して連続発振レーザビームを走査方向に走査すると、走査方向に長い結晶粒が形成される。
このようにパルス発振レーザビームによって形成された結晶粒と連続発振レーザビームによって形成された結晶粒とが異なるのはレーザビームの照射時間が異なるからである。一般的に、パルス発振レーザビームでは、パルス発振レーザビームの繰り返し周波数は100Hz、パルス幅は数nsであり、照射時間よりも非照射時間のほうが長いのに対して、連続発振レーザビームでは、レーザビームは連続的に照射される。このため、パルス発振レーザビームを用いた結晶化では、レーザビームを走査すると、比較的小さな多数の結晶粒がランダムに形成されるのに対して、連続発振レーザビームを用いた結晶化では、走査方向に長い結晶粒が形成される。
以上のように、結晶化のために走査したレーザビームがパルス発振レーザビームであるかまたは連続発振レーザビームであるかに応じて、結晶質半導体膜に形成された結晶粒は大きく異なる。
なお、表1に、一般的なパルス発振レーザビームおよび連続発振レーザビームの条件を示す。
Figure 2007251007
次いで、図3を参照して本実施形態の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜を説明する。
図3(a)に、第1レーザビーム(連続発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示し、図3(b)に、第2レーザビーム(連続発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示す。
図3(a)に示すように、非晶質半導体膜に対して第1レーザビームを走査方向(第1方向)に走査することにより、第1方向に長い結晶粒が形成される。結晶粒の第1方向の長さは、例えば、2μm以上である。
ここでは、厚さ100nm以上の非晶質半導体膜を結晶化したため、〈100〉方位の結晶粒が優先的に形成されている。なお、図3(a)において、〈100〉方位の結晶粒の多くは、別の方位の結晶粒(例えば、〈111〉方位の結晶粒)と隣接している。
次いで、図3(b)に示すように、結晶質領域に対して第2レーザビームを走査方向(第2方向)に走査することにより、結晶粒は第2方向にも長くなる。結晶粒の第2方向の長さは、例えば、2μm以上である。
第2レーザビームの走査により、〈100〉方位以外の結晶粒は溶融して、〈100〉方位の結晶粒を核として結晶成長が行われるため、〈100〉方位の結晶粒が優先的に成長している。
また、第1、第2レーザビームをそれぞれ第1、第2方向に走査した結果、〈100〉方位の結晶粒は、結晶質領域の表面に沿った任意の方向に2μm以上の粒径を有している。
次に、図4を参照して特許文献1の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜を説明する。
図4(a)に、第1レーザビーム(パルス発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示し、図4(b)に、第2レーザビーム(連続発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示す。
図4(a)に示すように、非晶質半導体膜に対して第1レーザビーム(パルス発振レーザビーム)をある方向に走査することにより、結晶粒が形成される。特許文献1の製造方法では、パルス発振レーザビームを用いているため、粒径の小さな多数の結晶粒がランダムに形成されている。図2(a)を参照して説明したように、第1レーザビームの走査後の結晶粒の粒径は1μm程度である。
次いで、図4(b)に示すように、結晶質領域に対して第2レーザビーム(連続発振レーザビーム)を第1レーザビームの走査方向と同じ方向に走査することにより、走査方向に長い結晶粒が形成される。
第2レーザビームのエネルギーは、結晶質半導体膜を部分的に溶融するものの完全には溶融しないようなエネルギーであるため、結晶質半導体膜の溶融しなかった部分が核となり結晶化が進み、〈100〉方位の結晶粒の比率が上昇する。
しかしながら、特許文献1の製造方法では、厚さ100nm未満の非晶質半導体膜を用いているため、〈100〉方位の結晶粒は十分に形成されない。
また、特許文献1の製造方法では、第2レーザビームの走査により、結晶粒の粒径は、第2レーザビームの走査方向に長くなり、2μm以上となるが、この走査方向に直交する方向における結晶粒の粒径は1μm程度のままである。したがって、その結晶質半導体膜を用いて複数のTFTを有するマトリクス基板を形成した場合、TFTのチャネル領域が結晶粒界をまたいで形成されるおそれがあり、均一なTFTを作製することができない。
次に、図5を参照して特許文献2の製造方法に従って製造された半導体膜を説明する。
図5(a)に、第1レーザビーム(パルス発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示し、図5(b)に、第2レーザビーム(パルス発振レーザビーム)を走査した後の結晶質領域を示す。
図5(a)に示すように、非晶質半導体膜に対して第1レーザビーム(パルス発振レーザビーム)をある方向に走査することにより、結晶粒が形成される。特許文献2の製造方法では、パルス発振レーザビームを用いているため、多数の結晶粒がランダムに形成され、また、〈100〉方位の結晶粒が優先的に形成されることはない。
次いで、図5(b)に示すように、結晶質領域に対して第2レーザビーム(パルス発振レーザビーム)を先の走査方向に直交する方向に走査することにより、結晶粒の粒径は第2レーザビームの走査前と比べてわずかながら大きくなるが、特許文献2の製造方法では、パルス発振レーザビームを用いているため、結晶粒は依然としてランダムに形成されている。
なお、特に図示しないが、非特許文献1の製造方法によれば、SLS法で1回目のパルス発振レーザビームを第1方向に走査することにより、図3(a)に示したのと同様に、第1方向に長い結晶粒が形成される。また、SLS法で2回目のパルス発振レーザビームを第1方向と直交する第2方向に走査することにより、図3(b)に示したのと同様に、結晶粒の粒径は第2方向にも長くなる。
しかしながら、SLS法ではパルス発振レーザビームを用いて結晶化を行うため、例え、非晶質半導体膜の厚さが100nm以上であっても、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができない。
したがって、非特許文献1の結晶質半導体膜では、〈100〉方位の結晶粒が優先的に形成されていないため、この結晶質半導体膜を用いてTFTなどの半導体素子を作製しても、高い電子移動度は得られない。
次いで、特許文献1、2および非特許文献1の結晶質半導体膜と比較しながら、本実施形態の結晶質半導体膜における結晶質領域のうち〈100〉方位の結晶粒が占める領域の割合を説明する。
図3を参照して説明した本実施形態の製造方法によれば、第2レーザビームの走査後、〈100〉方位の結晶粒は、結晶質領域のうち50%以上90%以下の領域を占めるように優先的に形成されている。したがって、この結晶質半導体膜を用いて、高い電子移動度を有する半導体装置を作製することができる。
それに対して、図4を参照して説明した特許文献1の製造方法によれば、第1レーザビームの走査後、結晶質領域のうち〈100〉方位の結晶粒が形成された領域の占める割合は30%程度であり、また、第2レーザビームの走査後、結晶質領域のうち〈100〉方位の結晶粒が形成された領域の占める割合は40%程度であり、この結晶質半導体膜を用いてTFTなどの半導体素子を作製しても、高い電子移動度が得られない。
また、図5を参照して説明した特許文献2の製造方法によれば、第1レーザビームの走査後、結晶質領域のうち〈100〉方位の結晶粒が形成された領域が占める割合は30%程度であり、この結晶質領域に対して第2レーザビームをさらに走査しても、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができず、この結晶質半導体膜を用いて、高い電子移動度を有する半導体装置を作製することができない。
さらに、非特許文献1の製造方法によれば、第1および第2レーザビームとしてパルス発振レーザビームを用いているため、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができず、高い電子移動度を有する半導体装置を作製することができない。
以上のように、本実施形態の製造方法では、特許文献1、2および非特許文献1の製造方法とは異なり、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができるので、この結晶質半導体膜を用いて、高い電子移動度を有する半導体装置を作製することができる。
また、図3(b)、図4(b)および図5(b)の比較から理解されるように、本実施形態の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜では、特許文献1および2の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜よりも粒径の大きな結晶粒を形成することができる。したがって、結晶質半導体膜を用いて複数のTFTが形成されたマトリクス基板を作製する場合、TFTのチャネル領域が結晶粒界をまたいで形成される可能性を減らすことができ、それにより、TFTの均一性の低下を防ぐことができる。
なお、本願明細書における「〈100〉方位の結晶粒」とは、厳密な〈100〉方位の結晶粒だけでなく、結晶方位が〈100〉方位から10°の範囲内でずれた結晶粒を含む。
なお、〈100〉方位の結晶粒の比率をさらに高くするために、第1結晶化工程および第2結晶化工程をさらに繰り返してもよい。
また、上述した説明では、非晶質半導体膜の全体を結晶化したが、本発明はこれに限定されない。非晶質半導体膜の少なくとも一部を第1レーザビームによって結晶化することにより、少なくとも一部に結晶質領域を備えた結晶質半導体膜を得てもよい。
また、上述した説明では、絶縁性表面を有する基板はガラス基板であったが、本発明はこれに限定されない。絶縁性表面を有する基板として石英基板またはSiウエハにSiO2膜、SiN膜を形成したもの等を用いてもよい。
また、上述した説明では、結晶質半導体膜の材料はシリコンであったが、結晶質半導体膜の材料はシリコンに限定されない。結晶質半導体膜の材料として、SiGe等を用いてもよい。
また、上述した説明では、SiH4ガスを用いたプラズマCVD法によって非晶質シリコン膜を形成したが、本発明はこれに限定されない。非晶質シリコン膜を形成するために、Si26ガスを用いた減圧CVD法、スパッタ法等の他の方法を用いてもよい。
また、上述した説明では、非晶質半導体膜の厚さは120nmであったが、本発明において非晶質半導体膜の厚さはこれに限定されない。ただし、非晶質半導体膜の厚さは100nm以上200nm以下の範囲内にあることが好ましい。
また、上述した説明では、第2レーザビームを第1方向D1と直交する第2方向D2に走査したが、本発明はこれに限定されない。第2方向D2と第1方向D1との角度は、90°±20°の範囲であってもよい。
(実施形態2)
本発明による結晶質半導体膜の製造方法の第2実施形態を説明する。
本実施形態は、第1レーザビームとしてパルス発振レーザビームを用いて、SLS法で非晶質半導体膜の結晶化を行う点で上述した実施形態1の結晶質半導体膜の製造方法とは異なる。
本実施形態の製造方法は、図1を参照して説明した実施形態1の製造方法と同様の工程を包含するものであり、冗長さを避けるために、重複する説明を省略する。
本実施形態では、上述したように、第1結晶化工程においてパルス発振レーザビームを用いたSLS法で結晶化を行う。SLS法でパルス発振レーザビームを走査することにより、結晶粒のラテラル成長を誘導して大きな結晶粒が形成される。
SLS法によるパルス発振レーザビームの走査は、1パルスあたりの走査距離が短い点で図2(a)を参照して説明した一般的なパルス発振レーザビームの走査とは異なる。一般的なパルス発振レーザビームの走査では1パルス毎に0.1mmずつ走査するのに対して、SLS法によるパルス発振レーザビームの走査では1パルス毎に1μmずつ走査する。
パルス発振レーザビームのビーム寸法は1mm×250mm、波長は248μmである。
本実施形態において、厚さ100nm以上(例えば、120nm)の非晶質半導体膜に対してSLS法でパルス発振レーザビームを走査することにより、実施形態1の製造方法を説明するのに参照した図1(c)に示すように、走査方向に長い結晶粒が形成される。結晶粒の第1方向の長さは、例えば、2μm以上である。
ただし、実施形態1の製造方法では、連続発振レーザビームを用いたため、〈100〉方位の結晶粒が優先的に形成されたのに対して、本実施形態の製造方法では、パルス発振レーザビームを用いているため、〈100〉方位の結晶粒は形成されるものの、優先的には形成されない。
その後、図1(d)に示したように、パルス発振レーザビームの走査方向D1とは異なる走査方向D2に連続発振レーザビーム200を走査する。
これにより、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させるとともに、結晶粒の粒径を連続発振レーザビームの走査方向(第2方向)にも長くすることができる。結晶粒の第2方向の長さは、例えば、2μm以上である。
本実施形態の製造方法によれば、パルス発振レーザビームおよび連続発振パルスビームを第1、第2方向に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒の粒径を大きくすることができるとともに、〈100〉の結晶粒を優先的に成長させることができる。それにより、この製造方法に従って製造された結晶質半導体膜を用いて高性能の半導体装置を作製することができる。
なお、本実施形態の製造方法では、連続発振レーザビームの走査後、結晶質領域のうち〈100〉方位の結晶粒が形成された領域の占める割合は50%以上となり、連続発振レーザビームの走査により、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができる。
(実施形態3)
以下、図6を参照して、本発明の半導体装置の実施形態を説明する。
本実施形態の半導体装置は、実施形態1または実施形態2の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜を用いて作製される。ここでは、半導体装置に用いられるTFTの製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、実施形態1または実施形態2の製造方法に従って製造された結晶質半導体膜を用意する。ここで、結晶質半導体膜は結晶質シリコン膜であり、この結晶質シリコン膜はガラス基板上に形成されている。
次いで、図6(b)に示すように、CF4ガスとO2ガスとを用いた反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法により、結晶質シリコン膜を所定形状にパターニングし、島状の結晶質シリコン膜12を形成する。
次に、図6(c)に示すように、この結晶質シリコン膜12が形成されたガラス基板11を高圧水蒸気雰囲気中で熱処理することにより、結晶質シリコン膜12の一部を酸化させてSiO2から形成された酸化膜13を形成する。例えば、550度、40気圧、5時間の熱処理により、厚さ70nmの酸化膜13を形成する。この時、結晶質シリコン膜12の結晶方位がほぼそろっているので、均一な酸化膜13が形成される。
本実施形態では、結晶質シリコン膜12の一部を酸化させることにより酸化膜13を形成しているため、TEOS(tetraethylorthosilicate)を用いて結晶質シリコン膜12上にSiO2膜を形成した場合に比較して、SiO2/Si界面準位密度を低くすることができる。
次に、図6(d)に示すように、スパッタリング法によってWSi2層を形成し、その後、CF4ガスとO2ガスとを用いたRIE法により、結晶質シリコン膜12上の略中央部分にのみWSi2層が残るようにパターニングし、WSi2多結晶ゲート電極14を形成する。このとき、結晶質シリコン膜12上の略中央部分に残った酸化膜13がゲート絶縁膜となる。
次に、薄膜トランジスタのソース・ドレイン領域を形成するために、イオンドーピング法により、結晶質シリコン膜12に不純物を導入する。本実施形態では、WSi2多結晶ゲート電極14が不純物を導入する際のマスクとなっており、WSi2多結晶ゲート電極14が設けられた部分以外の結晶質シリコン膜12に不純物が導入される。半導体装置として例えばアクティブマトリクス基板を作製する場合、p型のトランジスタよりも多くのn型のトランジスタを作製することが必要となる。n型のトランジスタを形成する場合には、結晶質シリコン膜12に導入される不純物は、リン(P)であり、p型のトランジスタを形成する場合には、結晶質シリコン膜12に導入される不純物は、ホウ素(B)である。
次に、TEOSガスとO3ガスとを用いたプラズマCVD法(プラズマ化学蒸着法)によって、ガラス基板11の全面にわたって、SiO2膜15を形成した後、CF4ガスとCHF3ガスとを用いたRIE法によって、ソース・ドレイン領域となる結晶質シリコン膜12上にコンタクトホール16を形成する。
次に、スパッタリング法を用いて基板面の全面にAlを積層した後、BCl3ガスとCl2ガスとを用いたRIE法により、SiO2膜15に形成されたコンタクトホール16を介して結晶質シリコン膜12に導通するAl配線17を形成する。
次に、SiH4ガスとNH3ガスまたはN2ガスとを用いたプラズマCVD法によって、基板面の全体にわたって、SiN保護膜18を形成し、最後に、CF4ガスとCHF3ガスとを用いたエッチングにより、SiN保護膜18の一部にスルーホール19を形成して、Al配線17を露出する。以上のようにして、TFT40を作製する。
本実施形態の半導体装置は、このTFT40を用いて作製される。半導体装置は、例えば、液晶ドライバー、半導体メモリー、半導体論理回路等であってもよい。
(実施形態4)
以下、図7を参照して、本発明の表示装置の実施形態を説明する。
図7に、本実施形態の表示装置としてアクティブマトリクス型液晶表示装置80を示す。
アクティブマトリクス型液晶表示装置80は、図6を参照して説明した実施形態3のTFT40を用いて作製されたアクティブマトリクス基板50と、対向基板60と、アクティブマトリクス基板50と対向基板60との間に配置された液晶層70とを備える。
まず、アクティブマトリクス基板50を説明する。アクティブマトリクス基板50は、以下のように作製される。
まず、ガラス基板11上にTFT40を作製する。なお、このTFT40は、実施形態3において図6を参照して説明したものと同様の構成を有しており、重複する説明を省略する。
次に、SiN保護膜18が形成されたガラス基板11の全面にわたってITO膜を形成し、続いて、HClガスとFeCl3ガスとを用いたエッチングによりITO膜をパターニングして画素電極20を形成する。画素電極20は、SiN保護膜18に形成されたスルーホール19を介してTFT40のAl配線17と導通する。
次に、SiH4ガスとNH3ガスまたはN2ガスとを用いたプラズマCVD法によって、画素電極20が形成されたガラス基板11の全面にわたってSiN膜21を形成する。さらに、このSiN膜21上に、オフセット印刷法を用いてポリイミド膜を形成し、このポリイミド膜にラビング処理を行うことにより配向膜22を形成する。
このようにして、アクティブマトリクス基板50は作製される。
次いで、対向基板60を説明する。対向基板60は以下のように作製される。
ガラス基板31上に、R(赤)、G(緑)、B(青)の各感光性樹脂膜を付したフィルムを熱圧着により転写を行った後、フォトリソグラフィ工程によるパターニングを行い、さらに、R、G、Bの各感光性樹脂が転写された部分間に、遮光性を有するブラックマトリクス部(図示せず)を形成して、カラーフィルター32を作製する。
このカラーフィルター32上には、スパッタリング法によってITO膜を基板の全面にわたって形成し、このITO膜を用いて対向電極33を形成する。さらに、この対向電極33上に、ポリイミド膜をオフセット印刷法によって形成して、ラビング処理を行うことで配向膜34を形成する。
以上のように形成されたアクティブマトリクス基板50と対向基板60とを、ラビング処置を施した配向膜22、34が互いに対向するように配置して、シール樹脂によって貼り合わせる。この際、アクティブマトリクス基板50と対向基板60との間の距離が一定になるように、アクティブマトリクス基板50と対向基板60との間に真球状のシリカを散布する。そして、アクティブマトリクス基板50と対向基板60との間に表示媒体となる液晶を注入して液晶層70を形成した後、ガラス基板11、31の外側にそれぞれ偏光板を貼り付け、さらに、その周辺にドライバーIC等を実装する。
以上のようにして、アクティブマトリクス型液晶表示装置80を作製する。
なお、ここでは、表示装置の例示としてアクティブマトリクス型液晶表示装置を説明したが、本発明の表示装置はこれに限定されない。本発明の表示装置は、例えば、有機EL表示装置など、半導体装置を備えた他の表示装置であってもよい。
本発明による結晶質半導体膜の製造方法によれば、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させることができ、この結晶質半導体膜を用いて電子移動度の高い半導体装置を作製することができる。
また、本発明の結晶質半導体膜を備えた半導体装置として、液晶ドライバー、半導体メモリー、半導体論理回路等が作製される。
(a)〜(e)は、本発明による結晶質半導体膜の製造方法の実施形態を説明する模式的な平面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、パルス発振レーザビームおよび連続発振レーザビームを走査した後の結晶化領域を示す模式的な平面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、実施形態1において第1レーザビームおよび第2レーザビームを走査した後の結晶質領域を示す模式的な平面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、特許文献1の製造方法において第1レーザビームおよび第2レーザビームを走査した後の結晶質領域を示す模式的な平面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、特許文献2の製造方法において第1レーザビームおよび第2レーザビームを走査した後の結晶質領域を示す模式的な平面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、本発明による半導体装置の製造方法の実施形態を示す模式的な断面図である。 本発明による表示装置の実施形態を示す模式的な断面図である。 (a)および(b)は、従来の結晶質半導体膜の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
符号の説明
1 非晶質シリコン膜
11 ガラス基板
12 結晶質シリコン膜
13 ゲートSiO2
14 WSi多結晶ゲート電極
15 SiO2
16 コンタクトホール
17 Al配線
18 SiN保護膜
19 スルーホール
20 画素電極
21 SiN膜
22 ポリイミド膜
31 ガラス基板
32 カラーフィルター
33 対向電極
34 ポリイミド膜
100 レーザビーム(第1レーザビーム)
200 連続発振レーザビーム(第2レーザビーム)

Claims (14)

  1. 非晶質半導体膜を用意する工程と、
    前記非晶質半導体膜の少なくとも一部に対してレーザビームを第1方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を含む結晶質領域を備えた半導体膜を得る第1結晶化工程と、
    前記第1結晶化工程の後、前記結晶質領域に対して連続発振レーザビームを前記第1方向とは異なる第2方向に相対的に走査することにより、〈100〉方位の結晶粒を優先的に成長させる第2結晶化工程と
    を包含する、結晶質半導体膜の製造方法。
  2. 前記非晶質半導体膜は100nm以上の厚さを有する、請求項1に記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  3. 前記非晶質半導体膜は、シリコン材料から形成された非晶質シリコン膜を含む、請求項1または2に記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  4. 前記第1結晶化工程は、前記レーザビームとして連続発振レーザビームを用いる工程を含む、請求項1から3のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  5. 前記第1結晶化工程は、〈100〉方位の結晶粒を優先的に形成する工程を含む、請求項4に記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  6. 前記第1結晶化工程は、前記レーザビームとしてパルス発振レーザビームを用いて、逐次的横方向結晶成長法で結晶化を行う工程を含む、請求項1から3のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  7. 前記第1結晶化工程は、前記第1方向に伸びた複数の結晶粒を形成する工程を含む、請求項1から6のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  8. 前記第2結晶化工程において走査する連続発振レーザビームは、前記結晶質領域を部分的に溶融させるエネルギーを有する、請求項1から7のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  9. 前記第2方向は、前記第1結晶化工程における前記第1方向と直交する方向である、請求項1から8のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  10. 前記第2結晶化工程は、〈100〉方位の結晶粒が前記結晶質領域のうちの50%以上の領域を占めるように〈100〉方位の結晶粒を成長させる工程を含む、請求項1から9のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  11. 前記第2結晶化工程の後、前記結晶質領域を所定の形状にパターニングする工程と、
    前記結晶質領域の表面の少なくとも一部を酸化する工程と
    をさらに包含する、請求項1から10のいずれかに記載の結晶質半導体膜の製造方法。
  12. 結晶質領域を備えた結晶質半導体膜であって、
    前記結晶質領域は、前記結晶質領域の表面に沿った任意の方向の粒径が2μm以上である<100>方位の結晶粒を含んでおり、
    前記結晶粒は、前記結晶質領域のうちの50%以上の領域を占めるように形成されている、結晶質半導体膜。
  13. 請求項12に記載の結晶質半導体膜を備えた半導体装置。
  14. 請求項13に記載の半導体装置を備えた表示装置。
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