JP2007249137A - 透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビ - Google Patents
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Abstract
【課題】光拡散性のスクリーン媒質を備える透過型スクリーンにおいて、シンチレーションの発生を抑制することが可能な透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】光拡散板140と、光拡散板140に配設され、光拡散板140に対して超音波からなる音響波を供給することにより光拡散板140に定在波を形成する音響波供給装置180と、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御する制御装置とを備える透過型スクリーン100。
【選択図】図2
【解決手段】光拡散板140と、光拡散板140に配設され、光拡散板140に対して超音波からなる音響波を供給することにより光拡散板140に定在波を形成する音響波供給装置180と、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御する制御装置とを備える透過型スクリーン100。
【選択図】図2
Description
本発明は、透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビに関する。
従来、背面投写型のプロジェクタなどに用いる透過型スクリーンとして、光拡散機能を有する粒状体を内部に含有するスクリーン媒質を備える透過型スクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
従来の透過型スクリーンによれば、スクリーン媒質に入射した光は粒状体によって様々な方向に拡散されることとなるため、透過型スクリーンにおける視野角特性を向上することが可能となる。
しかしながら、従来の透過型スクリーンにおいては、ギラギラ感を引き起こす微小な輝度むらがスクリーン上に発生するという問題があった。この場合に、光源としてレーザ光源を用いた場合にはスペックルノイズに起因して、ギラギラ感を引き起こす微小な輝度むらがスクリーン上に発生するという問題が顕著になる。以下、このような微小な輝度むらのことをシンチレーションという。
なお、この問題は、光拡散機能を有する粒状体を内部に含有するスクリーン媒質を備える透過型スクリーンのみならず、スクリーンの光入射面を光拡散面としたスクリーン媒質を備える透過型スクリーンの場合にも見られる問題である。すなわち、光拡散性のスクリーン媒質を備える透過型スクリーン全体に見られる問題である。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、光拡散性のスクリーン媒質を備える透過型スクリーンにおいて、シンチレーションの発生を抑制することが可能な透過型スクリーンを提供することを目的とする。また、そのような優れた透過型スクリーンを備えるリアプロジェクションテレビを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため、従来の透過型スクリーンにおいて、シンチレーションがスクリーン上に発生する原因を究明すべく鋭意努力を重ねた結果、従来の透過型スクリーンにおいては、スクリーン内部の粒状体又はスクリーンの光拡散面によって拡散された光が互いに干渉することがその原因であるという知見を得た。
そこで、本発者は、以上の知見に基づいて、スクリーン内部の粒状体又はスクリーンの光拡散面によって拡散された光が互いに干渉して微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで変調することにより人間の目で検知できないようにすれば、シンチレーションの発生を抑制することが可能となることに想到し、本発明を完成させるに至った。
本発明の透過型スクリーンは、光拡散性のスクリーン媒質と、前記スクリーン媒質に配設され、前記スクリーン媒質に対して超音波からなる音響波を供給することにより前記スクリーン媒質に定在波を形成する音響波供給装置と、前記定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように前記音響波供給装置を制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
このため、本発明の透過型スクリーンによれば、光拡散性のスクリーン媒質を備えるため、透過型スクリーンにおける視野角特性を向上することが可能となる。
また、本発明の透過型スクリーンによれば、スクリーン媒質に定在波を形成する音響波供給装置を備えているため、光拡散性のスクリーン媒質を備えることでスクリーン媒質で拡散された光が互いに干渉して微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで高速変調することでシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明の透過型スクリーンによれば、上記したような輝度むらの高速変調を結像面で行っているため、画像品質を低下させることなくシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
本発明の透過型スクリーンにおいては、前記音響波供給装置は、前記スクリーン媒質に密着して配設されていることが好ましい。
このように構成することにより、スクリーン媒質に音響波を効率的に供給することが可能となり、少ないエネルギーでかつ大きな効果をもってシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
本発明の透過型スクリーンにおいては、前記音響波供給装置は、超音波良伝達物質を介して前記スクリーン媒質に配設されていることが好ましい。
このように構成することにより、スクリーン媒質に音響波を効率的に供給することが可能となり、少ないエネルギーでかつ大きな効果をもってシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
超音波良伝達物質としては、医療・美容分野等で用いられるジェルを好ましく例示することができる。なお、長期安定性を考慮すると、蒸気圧の小さな物質からなるジェルを用いることがより好ましい。
本発明の透過型スクリーンにおいては、前記音響波供給装置として、複数の音響波供給装置を備えることが好ましい。
このように構成することにより、複数の音響波供給装置を分散させて配置することが可能となり、透過型スクリーンの全面にわたってシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
本発明のリアプロジェクションテレビは、上記した本発明の透過型スクリーンと、投写画像を前記透過型スクリーンに向けて投写する投写光学ユニットとを備えることを特徴とする。
このため、本発明のリアプロジェクションテレビによれば、高い視野角特性を有するとともに、シンチレーションの発生が抑制された優れたリアプロジェクションテレビとなる。
本発明のリアプロジェクションテレビにおいては、前記投写光学ユニットが可干渉性の光源を備える場合に特に大きな効果がある。
投写光学ユニットが可干渉性の光源を備える場合に、特にシンチレーションの発生が起こりやすいからである。
以下、本発明の透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1を説明するために示す図である。図1(a)は実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1の外観図であり、図1(b)は実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1の内部を示す図である。
図2は、実施形態1に係る透過型スクリーン100を説明するために示す図である。なお、図2においては、透過型スクリーン100の断面を模式的に示している。
図1は、実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1を説明するために示す図である。図1(a)は実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1の外観図であり、図1(b)は実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1の内部を示す図である。
図2は、実施形態1に係る透過型スクリーン100を説明するために示す図である。なお、図2においては、透過型スクリーン100の断面を模式的に示している。
実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1は、図1に示すように、筐体10と、筐体10内部に配置された投写光学ユニット20と、投写光学ユニット20からの投写光を透過型スクリーン100に向けて導光する導光ミラー30と、筐体10の前面に設置された透過型スクリーン100とを備えるリアプロジェクションテレビである。
投写光学ユニット20は、図示による説明は省略するが、光源と、光源からの光を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、電気光学変調装置により変調された光を投写する投写レンズとを備えている。
光源としては、可干渉性の光源(例えば、レーザ光源、狭帯域のLED光源など。)を用いている。
電気光学変調装置としては、電気光学物質である液晶を用いた液晶装置又は複数のマイクロミラーからなるマイクロミラー型光変調装置を好適に用いることができる。
光源としては、可干渉性の光源(例えば、レーザ光源、狭帯域のLED光源など。)を用いている。
電気光学変調装置としては、電気光学物質である液晶を用いた液晶装置又は複数のマイクロミラーからなるマイクロミラー型光変調装置を好適に用いることができる。
実施形態1に係る透過型スクリーン100は、図2に示すように、第1のスクリーン媒質としてのフレネルレンズシート110と、第2のスクリーン媒質としてのレンチキュラーレンズシート120と、第3のスクリーン媒質としての光拡散板140と、光拡散板140に配設される複数の音響波供給装置180と、音響波供給装置180を制御する制御装置(図示せず。)とを備える透過型のスクリーンである。なお、実施形態1に係る透過型スクリーン100において、光拡散性のスクリーン媒質とは、光拡散板140のことである。
フレネルレンズシート110は、片面にフレネルレンズ112が設けられたシート状部材であり、導光ミラー30(図1(b)参照。)からの投写光を画面に対してほぼ垂直な光となるように変換する機能を有する。
レンチキュラーレンズシート120は、両面にシリンドリカル状のレンチキュラーレンズ122,124が設けられたシート状部材であり、投写光の拡散方向を制御する機能を有する。
レンチキュラーレンズ124における非集光部分には、突起状の外光吸収層126が所定間隔で設けられている。これにより、外光によるコントラストの低下を抑制することが可能となる。
レンチキュラーレンズ124における非集光部分には、突起状の外光吸収層126が所定間隔で設けられている。これにより、外光によるコントラストの低下を抑制することが可能となる。
光拡散板140は、基材142中に光拡散機能を有する粒状体144を分散させたものからなり、レンチキュラーレンズシート120からの光を拡散する機能を有する。光拡散板140は、例えば、基材142と粒状体144とを適当な有機溶剤若しくは水に溶解又は分散させたものを塗布・乾燥することにより製造することができる。
基材142としては、透光性の樹脂を好適に用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
粒状体144としては、基材142との間に所定の屈折率差を有し、透明で、基材142への分散性に優れたものを好適に用いることができる。例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなる有機高分子化合物の微粒子や、シリカ等の無機化合物の微粒子などが挙げられる。
なお、ここでは図示を省略したが、光拡散板140の光射出面(観察者側の面)には、反射防止層及びハードコート層が形成されている。
音響波供給装置180は、超音波良伝達物質としてのジェル182を介して光拡散板140の端部に複数配設されている。そして、光拡散板140に対して超音波からなる音響波を供給することにより光拡散板140に定在波を形成する。
ジェル182としては、医療・美容分野等で用いられるジェルを好ましく例示することができる。なお、長期安定性を考慮すると、蒸気圧の小さな物質からなるジェルを用いることがより好ましい。
制御装置(図示せず。)は、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御して、音響波供給装置から供給される超音波の周波数を60Hz以上の周波数で変調する。その結果、例えば、発振周波数が20万Hzである超音波を300Hzの変調周波数で変調することにより、15万Hz〜25万Hzの範囲で高速変調された超音波からなる音響波を光拡散板140に対して供給することが可能となる。なお、当該発振周波数及び当該変調周波数の値は、所定範囲内から適宜選択することが可能である。
ここで、音響波供給装置180及び制御装置の機能について、図3を用いて説明する。図3は、音響波供給装置180及び制御装置の機能を説明するために示す概念図である。図3(a)は実施形態1の比較例に係る透過型スクリーン100aにおいて、各時刻T1〜T3における光拡散板140aに入射した光が粒状体144aで拡散される様子を示す概念図であり、図3(b)は実施形態1に係る透過型スクリーン100において、各時刻T1〜T3における光拡散板140に入射した光が粒状体144で拡散される様子を示す概念図である。
比較例に係る透過型スクリーン100aは、基本的には実施形態1に係る透過型スクリーン100とよく似た構成を有しているが、音響波供給装置及び制御装置を備えていない点で、実施形態1に係る透過型スクリーン100とは異なっている。
すなわち、比較例に係る透過型スクリーン100aによれば、光拡散板140aを備えるため、透過型スクリーン100aにおける視野角特性を向上することは可能であるが、図3(a)に示すように、光拡散板140aで拡散された光が互いに干渉してしまう。その結果、スクリーン上に微小な輝度むらが発生してしまう。
これに対し、実施形態1に係る透過型スクリーン100によれば、光拡散板140に定在波を形成する音響波供給装置180を備えるとともに、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御する制御装置を備えているため、図3(b)に示すように、時刻T1においては光拡散板140で拡散された光が互いに干渉していたとしても、時刻T2,T3においてはそのような干渉パターンが平均化されることとなる。すなわち、スクリーン上に微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで高速変調することでシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
このように、実施形態1に係る透過型スクリーン100においては、光拡散性のスクリーン媒質としての光拡散板140と、光拡散板140に配設され、光拡散板140に対して超音波からなる音響波を供給することにより光拡散板140に定在波を形成する音響波供給装置180と、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御する制御装置とを備えている。
このため、実施形態1に係る透過型スクリーン100によれば、光拡散板140を備えるため、透過型スクリーン100における視野角特性を向上することが可能となる。
また、実施形態1に係る透過型スクリーン100によれば、光拡散板140に定在波を形成する音響波供給装置180を備えているため、光拡散板140を備えることで光拡散板140で拡散された光が互いに干渉して微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで高速変調することでシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る透過型スクリーン100によれば、上記したような輝度むらの高速変調を結像面で行っているため、画像品質を低下させることなくシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
実施形態1に係る透過型スクリーン100においては、音響波供給装置180は、ジェル182を介して光拡散板140に配設されているため、光拡散板140に音響波を効率的に供給することが可能となり、少ないエネルギーでかつ大きな効果をもってシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
実施形態1に係る透過型スクリーン100においては、音響波供給装置として、複数の音響波供給装置180(図2には2つの音響波供給装置180のみ図示。)を備えているため、複数の音響波供給装置180を分散させて配置することが可能となり、透過型スクリーン100の全面にわたってシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1は、上記した透過型スクリーン100と、投写画像を透過型スクリーン100に向けて投写する投写光学ユニット20とを備えているため、高い視野角特性を有するとともに、シンチレーションの発生が抑制された優れたリアプロジェクションテレビとなる。
また、実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1においては、投写光学ユニット20が可干渉性の光源を備えていることに起因してシンチレーションが発生しやすいという問題が考えられるが、上記した透過型スクリーン100を備えているため、シンチレーションの発生を効果的に抑制することが可能となる。
なお、実施形態1に係る透過型スクリーン100においては、光拡散性のスクリーン媒質として、基材142中に光拡散機能を有する粒状体144を分散させた光拡散板140を用いる場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1〜3]
図4は、実施形態1の変形例1に係る透過型スクリーン102を説明するために示す図である。図5は、実施形態1の変形例2に係る透過型スクリーン104を説明するために示す図である。図6は、実施形態1の変形例3に係る透過型スクリーン106を説明するために示す図である。なお、図4〜図6においては、透過型スクリーン102〜106の断面を模式的に示すとともに、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4は、実施形態1の変形例1に係る透過型スクリーン102を説明するために示す図である。図5は、実施形態1の変形例2に係る透過型スクリーン104を説明するために示す図である。図6は、実施形態1の変形例3に係る透過型スクリーン106を説明するために示す図である。なお、図4〜図6においては、透過型スクリーン102〜106の断面を模式的に示すとともに、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態1の変形例1〜3に係る透過型スクリーン102〜106は、基本的には実施形態1に係る透過型スクリーン100とよく似た構成を有しているが、光拡散性のスクリーン媒質の構成が実施形態1に係る透過型スクリーン100とは異なっている。
すなわち、変形例1に係る透過型スクリーン102においては、図4に示すように、光拡散性のスクリーン媒質として、光拡散板150を備えている。
光拡散板150は、透光性の基板152と、基板152の光入射面側に形成される光拡散層154とを有するシート状部材である。光拡散層154中には、光拡散機能を有する粒状体156が分散されている。基板152としては、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
光拡散板150は、透光性の基板152と、基板152の光入射面側に形成される光拡散層154とを有するシート状部材である。光拡散層154中には、光拡散機能を有する粒状体156が分散されている。基板152としては、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
また、変形例2に係る透過型スクリーン104においては、図5に示すように、光拡散性のスクリーン媒質として、光拡散板160を備えている。
光拡散板160は、透光性の基板162と、基板162の光入射面に接着された粒状体164とを有するシート状部材である。粒状体164は光拡散機能を有する。基板162としては、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
光拡散板160は、透光性の基板162と、基板162の光入射面に接着された粒状体164とを有するシート状部材である。粒状体164は光拡散機能を有する。基板162としては、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
また、変形例3に係る透過型スクリーン106においては、図6に示すように、光拡散性のスクリーン媒質として、光拡散板170を備えている。
光拡散板170は、透光性の基板172における光入射側の表面に光拡散部174が形成されたシート状部材である。基板172としては、超音波を伝えることが可能なものであればよく、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
光拡散板170は、透光性の基板172における光入射側の表面に光拡散部174が形成されたシート状部材である。基板172としては、超音波を伝えることが可能なものであればよく、例えば、アクリル板や透明ガラス基板などを用いることができる。
なお、ここでは図示を省略したが、上記した光拡散板150〜170の光射出面(観察者側の面)には、反射防止層及びハードコート層が形成されている。
このように、変形例1〜3に係る透過型スクリーン102〜106は、実施形態1に係る透過型スクリーン100とは光拡散性のスクリーン媒質の構成が異なっているが、実施形態1に係る透過型スクリーン100の場合と同様に、光拡散板150〜170に対して超音波からなる音響波を供給することにより光拡散板150〜170に定在波を形成する音響波供給装置180と、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置180を制御する制御装置とを備えているため、光拡散性のスクリーン媒質としての光拡散板150〜170を備えることで光拡散板150〜170で拡散された光が互いに干渉して微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで高速変調することでシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係る透過型スクリーン200を説明するために示す図である。なお、図7においては、透過型スクリーン200の断面を模式的に示すとともに、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7は、実施形態2に係る透過型スクリーン200を説明するために示す図である。なお、図7においては、透過型スクリーン200の断面を模式的に示すとともに、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態2に係る透過型スクリーン200は、図7に示すように、第1のスクリーン媒質としてのフレネルレンズシート210と、第2のスクリーン媒質としてのレンチキュラーレンズシート220と、第3のスクリーン媒質としての前面基板240と、レンチキュラーレンズシート220に配設される複数の音響波供給装置260と、音響波供給装置260を制御する制御装置(図示せず。)とを備える透過型のスクリーンである。なお、実施形態2に係る透過型スクリーン200において、光拡散性のスクリーン媒質とは、レンチキュラーレンズシート220のことである。
フレネルレンズシート210は、片面にフレネルレンズ212が設けられたシート状部材であり、導光ミラー30(図1(b)参照。)からの投写光を画面に対してほぼ垂直な光となるように変換する機能を有する。
レンチキュラーレンズシート220は、両面にシリンドリカル状のレンチキュラーレンズ222,224が設けられたシート状部材であり、投写光の拡散方向を制御する機能を有する。レンチキュラーレンズシート220は、基材228中に光拡散機能を有する粒状体230を分散させたものからなり、フレネルレンズシート210からの光を拡散する機能を有する。
基材228としては、超音波を伝えることが可能なものであればよく、例えば、石英、フリントガラス、透光性の樹脂などを好適に用いることができる。透光性の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
粒状体230としては、基材228との間に所定の屈折率差を有し、透明で、基材228への分散性に優れたものを好適に用いることができる。例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなる有機高分子化合物の微粒子や、シリカ等の無機化合物の微粒子などが挙げられる。
レンチキュラーレンズ224における非集光部分には、突起状の外光吸収層226が所定間隔で設けられている。これにより、外光によるコントラストの低下を抑制することが可能となる。
前面基板240としては、例えば、アクリル板や透明なガラス基板などを用いることができる。なお、ここでは図示を省略したが、上記した前面基板240の光射出面(観察者側の面)には、反射防止層及びハードコート層が形成されている。
音響波供給装置280は、超音波良伝達物質としてのジェル282を介してレンチキュラーレンズシート220の端部に複数配設されている。そして、レンチキュラーレンズシート220に対して超音波からなる音響波を供給することによりレンチキュラーレンズシート220に定在波を形成する。超音波の発振周波数としては、例えば、10万Hzとする。
ジェル282としては、医療・美容分野等で用いられるジェルを好ましく例示することができる。なお、長期安定性を考慮すると、蒸気圧の小さな物質からなるジェルを用いることがより好ましい。
制御装置(図示せず。)は、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置280を制御する。変調周波数としては、例えば、300Hzとする。
このように、実施形態2に係る透過型スクリーン200においては、光拡散性のスクリーン媒質としてのレンチキュラーレンズシート220と、レンチキュラーレンズシート220に配設され、レンチキュラーレンズシート220に対して超音波からなる音響波を供給することによりレンチキュラーレンズシート220に定在波を形成する音響波供給装置280と、定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように音響波供給装置280を制御する制御装置とを備えている。
このため、実施形態2に係る透過型スクリーン200によれば、実施形態1に係る透過型スクリーン100の場合と同様に、レンチキュラーレンズシート220に定在波を形成する音響波供給装置280を備えているため、レンチキュラーレンズシート220を備えることでレンチキュラーレンズシート220で拡散された光が互いに干渉して微小な輝度むらが発生したとしても、このような輝度むらを人間の目に見えない速さで高速変調することでシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
また、実施形態2に係る透過型スクリーン200によれば、上記したような輝度むらの高速変調を結像面で行っているため、画像品質を低下させることなくシンチレーションの発生を抑制することが可能となる。
以上、本発明の透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態1に係る透過型スクリーン100においては、音響波供給装置180は、超音波良伝達物質182を介して光拡散板140に配設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光拡散板140に密着して配設されていることも好ましい。
(2)上記実施形態2に係る透過型スクリーン200においては、レンチキュラーレンズシート220の光射出側(観察者側)に前面基板240が配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前面基板240が配置されていなくてもよい。
(3)上記各実施形態において、光拡散性のスクリーン媒質に1種類の粒状体を用いた場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2種類以上の粒状体を組み合わせて用いてもよい。このとき、いかなる種類の粒状体を用いるか、あるいは粒状体をどのように組み合わせるかについては、透過型スクリーンの製造条件・使用目的等に応じて適宜決定される。
(4)上記各実施形態において、実施形態1では第3のスクリーン媒質としての光拡散板が光拡散性のスクリーン媒質である場合を説明し、実施形態2では第2のスクリーン媒質としてのレンチキュラーレンズシートが光拡散性のスクリーン媒質である場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1のスクリーン媒質としてのフレネルレンズシートが光拡散性のスクリーン媒質であってもよい。この場合には、フレネルレンズシートに上記したような音響波供給装置が配設される。
(5)上記実施形態1に係るリアプロジェクションテレビ1においては、投写光学ユニット20が可干渉性の光源を備えていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、高圧水銀ランプ等の光源を備えるものにも適用可能である。
(6)本発明の透過型スクリーンは、リアプロジェクションテレビに用いることができるほか、例えば、背面投写型のデジタルシネマ、絵画投写用の背面投写型プロジェクタ、プレゼンテーションルーム用の背面投写型プロジェクタをはじめ様々な分野の背面投写型プロジェクタに用いることができる。
1…リアプロジェクションテレビ、10…筐体、20…投写光学ユニット、30…導光ミラー、100,100a,102,104,106,200…透過型スクリーン、110,210…フレネルレンズシート、112,212…フレネルレンズ、120,220…レンチキュラーレンズシート、122,124,222,224…レンチキュラーレンズ、126,226…外光吸収層、140,140a,150,160,170…光拡散板、142,142a…(光拡散板の)基材、144,144a,156,164,230…粒状体、152,162,172…基板、154…光拡散層、174…光拡散部、180,280…音響波供給装置、182,282…ジェル、228…(レンチキュラーレンズシートの)基材、240…前面基板
Claims (6)
- 光拡散性のスクリーン媒質と、
前記スクリーン媒質に配設され、前記スクリーン媒質に対して超音波からなる音響波を供給することにより前記スクリーン媒質に定在波を形成する音響波供給装置と、
前記定在波の周期が60Hz以上の周波数で変調されるように前記音響波供給装置を制御する制御装置とを備えることを特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、
前記音響波供給装置は、前記スクリーン媒質に密着して配設されていることを特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、
前記音響波供給装置は、超音波良伝達物質を介して前記スクリーン媒質に配設されていることを特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の透過型スクリーンにおいて、
前記音響波供給装置として、複数の音響波供給装置を備えることを特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の透過型スクリーンと、
投写画像を前記透過型スクリーンに向けて投写する投写光学ユニットとを備えることを特徴とするリアプロジェクションテレビ。 - 請求項5に記載のリアプロジェクションテレビにおいて、
前記投写光学ユニットは、可干渉性の光源を備えることを特徴とするリアプロジェクションテレビ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006076401A JP2007249137A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビ |
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JP2006076401A Withdrawn JP2007249137A (ja) | 2006-03-20 | 2006-03-20 | 透過型スクリーン及びリアプロジェクションテレビ |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104503197A (zh) * | 2014-12-22 | 2015-04-08 | 广东威创视讯科技股份有限公司 | 视角增益可调节的背投影屏幕 |
Citations (2)
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JPS5565940A (en) * | 1978-11-13 | 1980-05-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Laser image display device |
JPH0340694A (ja) * | 1989-02-27 | 1991-02-21 | Texas Instr Inc <Ti> | コヒーレント光投影システム |
-
2006
- 2006-03-20 JP JP2006076401A patent/JP2007249137A/ja not_active Withdrawn
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