JP2007248040A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007248040A
JP2007248040A JP2007001218A JP2007001218A JP2007248040A JP 2007248040 A JP2007248040 A JP 2007248040A JP 2007001218 A JP2007001218 A JP 2007001218A JP 2007001218 A JP2007001218 A JP 2007001218A JP 2007248040 A JP2007248040 A JP 2007248040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
heat transfer
transfer tube
container
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007001218A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyoshi Terasawa
知徳 寺澤
Keisuke Sakata
圭祐 坂田
Takehiko Ishino
武彦 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2007001218A priority Critical patent/JP2007248040A/ja
Publication of JP2007248040A publication Critical patent/JP2007248040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

【課題】伝熱管の寿命を向上させるとともに、各伝熱管の周囲を流れる流体の流路を形成する容器の寿命を向上させ、熱交換器の寿命を向上させる。
【解決手段】内部に第1流体が流れる複数段の伝熱管30を備える伝熱管群と、伝熱管群を取り囲み、各伝熱管30の周囲を流れる第2流体の流路を形成する容器80とを有し、第2流体の流入方向と伝熱管30の周囲を流れる第2流体の流れ方向とが同じで、第2流体の流れ方向と伝熱管30の長さ方向とが交差する熱交換器100であって、容器80の第2流体入口81周縁から容器80の内部に向かい第2流体の最上流側に位置する伝熱管30の近傍に至る部位に、伝熱管群を洗浄するシャワー装置からの洗浄液を受ける庇状の保護板90を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器、特に火力発電プラントの排ガスから熱を回収する熱交換器に関する。
火力発電プラントの排ガスから廃熱を回収する熱交換器が用いられている。この熱交換器の中でも、特に排ガス中のSOx由来の酸が熱交換器中で結露する温度領域で廃熱を回収する熱交換器にあっては、苛酷な環境に耐えることが必要なことが知られていた。しかし、この用途で長期使用に耐えるものはなく、度々交換することを余儀なくされていた。
特許文献1には、伝熱管の寿命向上を目的として、伝熱管群の間を流れる流体を整流する、小突起を先端に有するバッフル板を設けた熱交換器が開示されている。
特開2005−147426号公報
しかしながら、小突起を先端に有するバッフル板は、伝熱管の寿命向上には効果があるものの、伝熱管群を取り囲み、各伝熱管の周囲を流れる流体の流路を形成する容器の寿命の向上には、効果がなかった。
そこで、本発明は伝熱管の寿命を向上させるとともに、各伝熱管の周囲を流れる流体の流路を形成する容器の寿命を向上させ、熱交換器の寿命を向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の熱交換器は、内部に第1流体が流れる複数段の伝熱管を備える伝熱管群と、前記伝熱管群を取り囲み、前記各伝熱管の周囲を流れる第2流体の流路を形成する容器とを有し、前記第2流体の流入方向と伝熱管の周囲を流れる前記第2流体の流れ方向とが同じで、前記第2流体の流れ方向と前記伝熱管の長さ方向とが交差する熱交換器であって、前記容器の前記第2流体入口の周縁から前記容器の内部に向かい前記第2流体の最上流側に位置する前記伝熱管の近傍に至る部位に、前記伝熱管群を洗浄するシャワー装置からの洗浄液を受ける庇状の保護板を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、熱交換器内部へ流入した、例えばSOxを含む廃ガスである第2流体が、第1流体と伝熱管を介して熱交換を行い、第2流体の温度がその中に含まれる酸の露点に達した場合、伝熱管の周囲にSOx由来の酸(硫酸)が結露する。しかし、このとき、シャワー装置によって伝熱管の周囲に結露した酸を洗浄することができる。
また、このとき保護板によって洗浄液を受けることで、熱交換器内部洗浄を目的として行うシャワリングにより凝結する酸(硫酸)が直接容器内側面に接して腐食を促進させることを防ぐことができる。
また、同側面に入口ダクトから流入した第2流体が直接接触することを防止し、同側面を第2流体による侵食から保護することができる。
また、前記保護板が前記容器内側面と離間して、さらに前記保護板が前記伝熱管と接することなく設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、容器内側面に沿って流れようとする流体を伝熱管群の中央部へ誘導し熱交換効率を高めることができる。
さらに、前記保護板と前記容器内側面との距離が前記第2流体の下流に行くほど大きくなるように設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、酸を含む液体の滞留を防止し、保護板自体の腐食劣化を効果的に抑制できる。
本発明によれば、シャワー装置によって伝熱管を洗浄することで伝熱管の寿命を向上させることができるだけでなく、シャワリングにより凝結する酸が直接容器内側面に接して腐食を促進することを防ぐとともに、第2流体による侵食から容器内側面を保護することができるので、容器の寿命を向上させ、熱交換器の寿命を向上させることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の第1の実施の形態を詳しく説明する。
図1(a)に示すのは熱交換器100であって、例えば火力発電プラント等の排ガスの排気ダクトの途中に排ガスの廃熱を回収するために設置されている(図2、図3参照)。この熱交換器100は、耐熱鋼(例えば、ステンレス鋼)や繊維強化樹脂等で形成された断面矩形状の容器80を備えている。容器80は対向する一対の側板84と対向する一対の側板85と下フランジ86および上フランジ87によって筒状に形成され、対向する側板84,84の内側には、対向する一対の管板82,82が、外側の側板84,84と略平行に設けられている。
図2、図3にも示すように、管板82,82には上下方向および左右方向に複数段にわたって伝熱管30が貫通保持されている。伝熱管30は、耐熱鋼(例えば、ステンレス鋼)や複合材料で形成されており、複合材料の場合は、例えば、特開平10−132492号公報、特開平10−196857号公報に記載されているものが好適に使用可能である。この複数の伝熱管30によって、容器80の内部に伝熱管群31が構成されている。伝熱管30は、対向する管板82,82間に差し渡されて、水密気密にかつ取り外し可能に固定されている。
また、管板82、側板84、下フランジ86および上フランジ87によって、管板82,82の外側には伝熱管30の内部を流れる冷媒(以下、第1流体11という)を一時貯留する冷媒溜まり83,83が設けられている。
側板84,84にはそれぞれ第1流体入口84aおよび第1流体出口84bが設けられている。第1流体入口84aおよび第1流体出口84bにはフランジ88a,88bが設けられ、それぞれ図示しない排熱回収装置に接続されている。ここで、排熱回収装置は、熱交換器100に第一流体11を循環させ、温度が上昇した第一流体11の熱を回収するためのものである。
また、上フランジ87の中央部には第2流体入口81が形成されている。同様に下フランジ86の中央部には第2流体出口89が形成されている。各フランジ86,87は、それぞれ上側の入口ダクト50および下側の出口ダクト51のフランジに、例えばボルト、ナット等により連結されている。入口ダクト50および出口ダクト51は、例えば火力発電プラントの排ガス等、SOxを含む高温ガス(以下、第2流体10という)の排出用のダクトである。
ここで、容器80の管板82,82の内側面および側板85,85の内側面には、第2流体入口81の周縁から最低でも70mm程度、好ましくは100mm程度、伝熱管30が配置されていない緩衝部Aが設けられていることが好ましい。これにより、管板82の外側に冷媒溜まり83を設ける空間を確保するとともに、伝熱管30を管板82に固定するための作業を行う空間を確保することができる。
第2流体入口81の上側で、入口ダクト50の内部には複数のシャワー装置52が設けられている(図2においては省略)。各シャワー装置52には洗浄液をシャワー状に噴出するノズル53が設けられている。各シャワー装置52はノズル53を熱交換器100内部の伝熱管群31に向けた状態で固定され、図示しない洗浄液供給装置に接続されている。
そして、容器80の第2流体入口81の周縁から容器80の内側に向かい第2流体10の最上流側(図示において最上段)に位置する伝熱管30の近傍に至る部位に、庇状の保護板90がシャワー装置52からの洗浄液を受けるように、容器80の内部の斜めに下方向に向かって設けられている。保護板90は、耐熱鋼(例えば、ステンレス鋼)や繊維強化樹脂で形成されている。また、図1(a)に示すように、保護板90は枠状に設けられ、容器80の上フランジ87に形成された段差部92の形状に合わせた形状の取付部91が設けられている。この取付部91を段差部92に嵌め込んで、図5に示すように入口ダクト50のフランジおよび容器80の上フランジ87で取付部91を挟み込むことで、保護板90は上述のように固定されている。
このとき、図4(b)および図4(f)に示すように、保護板90は容器80の内側面を構成する管板82から離間させて配置され、第2流体10の下流(図示下側)に行くにしたがって、離間する距離が大きくなるように設けられている。
また、保護板90は第2流体10の最上流側(図示最上段)に位置する伝熱管30に保護板90が接触しないように、伝熱管30の上側の位置に対応して設けられている。また、保護板90は、伝熱管30の両端部を除いて、伝熱管30の図示上側に覆い被さらないように配置されている
次に、本実施の形態における作用について説明する。
図2に示すように、容器80のフランジ88a,88bに接続された排熱回収装置(不図示)によって第1流体入口84aに第1流体11を供給する。これにより、第1流体入口84aより第1流体11が流入し、冷媒溜り83に貯留され、管板82,82を貫通した各伝熱管30の内部を第1流体11が流れる。伝熱管30の内部を流過した第1流体11は、図示右側の冷媒溜り83に貯留され、第1流体出口84bより排出されて排熱回収装置により回収され、再度第1流体入口84aに供給される。
同時に、第2流体入口81から熱交換器100の容器80の内部へは、入口ダクト50より、第2流体10が流入する。流入した第2流体10は容器80内部の伝熱管群31の伝熱管30の周囲を流れ、第2流体出口89より出口ダクト51へ排出される。このとき、第2流体10の流れ方向は第2流体入口81からの流入方向と同じであり、伝熱管30の長さ方向と略直行するように交差する方向となっている。
このように、第1流体11と第2流体10が伝熱管30を介して接触することで、第1流体11と第2流体10の間で熱交換が行われる。このとき、第2流体10の熱によって温度が上昇した第1流体11の熱を排熱回収装置によって回収し、有効利用することで、例えば、火力発電プラントのエネルギー効率を向上させることができる。
第1流体11と第2流体10の間で熱交換が行われ、第2流体10の温度が低下して露点温度を下回った場合、第2流体10中の水分が凝結して、第2流体10中に酸(硫酸)を含む水滴が発生する。この酸を含む水滴が伝熱管30に付着して伝熱管30を腐食させることを防止するために、洗浄液供給装置(不図示)によりシャワー装置52に断続的に洗浄液を供給し、シャワー装置52のノズル53から洗浄液をシャワー状に噴出させて伝熱管30等を洗浄する。これにより、伝熱管30に付着した酸を洗浄して腐食の進行を防止することができる。
このとき、第2流体入口81近傍では、容器80の第2流体入口81から流入した高温の第2流体10(排ガス)が、第1流体(冷媒)が流過する伝熱管30に接する前なので、第2流体10の温度が低下して第2流体10中に含まれるSOx等を含む液体が凝結して付着することはないが、伝熱管30の洗浄時に洗浄液によって温度が低下し、または洗浄液と第2流体10中に含まれるSOxが反応することにより、硫酸等の酸が結露する。
しかし、容器80の第2流体入口81の周縁から容器80の内部に向かい第2流体10の最上流側に位置する伝熱管30の近傍に至る部位に、庇状の保護板90を設けたことで、シャワー装置52のノズル53から噴出した洗浄液が緩衝部Aおよび容器80の内側面である管板82および側板85に直接接触することはなく、表面に硫酸等の酸が結露することを防止できる。これにより、シャワー停止後に、緩衝部Aおよび容器80の内側面の温度が上昇し、付着した硫酸等の酸の濃度が上昇して緩衝部Aおよび容器80の内側面が過酷な条件となることを防止することができる。
したがって、本実施の形態によれば、酸(硫酸)を含む液体が直接、容器80内側面に接するのを防止し、腐食が進行するのを防止することができる。
加えて、入口ダクト50から流入した第2流体10が保護板によって遮られ、容器80の内側面に直接接することがないので、管板82および側板85を第2流体10による侵食から保護することができる。したがって、容器80の寿命を向上させ、熱交換器100の寿命を向上させることができる。
また、図4(b)、図4(f)に示すように、保護板90を容器80の内側面から離間させて配置したことで、第2流体10が伝熱管群31の外側の容器80の内側面との間を通り抜けていくことを防止し、伝熱管群31の上部に第2流体10を誘導し、伝熱管30の周囲を第2流体10が通過しやすくなるので、第1流体11と第2流体10との間の熱交換効率を向上させ熱交換器100の熱交換性能を良好にすることができる。また、保護板90と容器80の内側面との間に硫酸等の酸が毛細管現象によって入り込むことを防止し、保護板90の耐久性を向上させることができる。
また、保護板90を伝熱管30と接触することなく設けたことにより、伝熱管30の全集にわたって第2流体10が遮られることなく通過しやすくなるため、熱交換効率を低下させることがない。さらに、運転時に保護板90が振動したとしても、伝熱管30と接触し破損することを防止することができる。
また、保護板90と容器80内側面との距離が第2流体10の下流に行くほど大きくなるように保護板90を配置したことで、保護板90上に結露した硫酸などが滞留する箇所がないので、保護板90自体の腐食劣化を効果的に抑制し、保護板90の耐久性を良好にすることができる。
また、容器80の第2流体入口81から見て伝熱管30が両端部を除いて保護板90で覆い隠されていないので、熱交換効率を必要以上に低下させることがない。
さらに、繊維強化樹脂、すなわち、ガラス繊維や炭素繊維で補強された熱硬化性樹脂を用いて保護板90を製作することで、軽量で任意の形状に、例えば枠状に仕上げることが簡便であり、経済的にも優れるため、適宜枠ごと取り替えて使用することが可能となる。また、保護板90を容器80から適宜取り外せる構造とすることにより、容器80の耐久性を長期とすることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、シャワー装置52によって伝熱管30の寿命を向上させるとともに、保護板90によって容器80の寿命を向上させることができる。
次に、本発明の第2〜第4の実施の形態について説明する。
上述の第1の実施の形態における保護板90を図4(b)、図4(f)に示すように設置する代わりに、第2の実施の形態では図4(a)、図4(e)に示すように設置する。同様に、第3の実施の形態では、図4(c)、図4(g)に示すように、第4の実施の形態では、図4(d)、図4(h)に示すように設置する。その他の部分は上述の第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
第2の実施の形態では、図4(a)および図4(e)に示すように、保護板90は容器80の内側面、すなわち側板85および管板82の内側面から離間して配置され、側板85および管板82と略平行に容器80の内部に向けて下向きに配置されている。
この場合は、第1の実施の形態と同様に、容器80の内側面を保護することができ、第2流体10が伝熱管群31と容器80の内側面の間を抜けて行きづらく、より多くの第2流体10が伝熱管30の周囲を通過するので、上述の第1の実施の形態と同様に熱交換性能が良好なものとなる。加えて、保護板90を第2流体10の流れ方向と略等しくすることで、保護板90の抵抗を減少させ、運転時の振動を防止することができる。
第3の実施の形態では、図4(c)および図4(g)に示すように、保護板90は側板85および管板82の内側面に近接させ、保護板90の角度を側板85および管板82と略平行に、容器80の内部に向かって配置されている。この場合は、第2の実施の形態と同様に第2流体10に対する保護板90の抵抗を減少させ、保護板90の振動を防止することができる。また、容器80内部への保護板90の張り出しが少ないため、限られたスペースにも設置することができるだけでなく、熱交換器100の圧力損失を小さくすることができる。
第4の実施の形態では、図4(d)および図4(h)に示すように、保護板90は上述の第1の実施の形態と同様に配置され、さらに容器80の入口から見て、伝熱管30が保護板90で隠されている。この場合は、結露した硫酸等が滞留する箇所がなく、上述の実施の形態と同様に保護板90の耐久性は良好であり、さらに第2流体が伝熱管群31と容器80の内側面との間を抜けて行きづらく、より多くの第2流体10が伝熱管30の周囲を通過するので、上述第1の実施の形態と同様に熱交換効率も良好である。また、保護板90により覆われる部分が大きくなるので、洗浄液や第2流体10から容器80の内側面をより効果的に保護することができる。
尚、繊維強化樹脂製保護板の製作は、公知のあらゆる方法が採用できる。保護板の耐久性を高めるためには以下に述べる構成構造を有していることが好ましい。
まず原材料として、強化繊維織布とフッ素系樹脂シートとからなり、その炭素繊維織布の織り目に前記フッ素系樹脂シートを構成するフッ素系樹脂が食い込んで一体化している成形中間材料を用い、さらに強化繊維織布にフェノール組成物を含浸し、前記フッ素系樹脂シートが保護板の表面を覆うように成形したものが好ましい。
また、保護板は、運転中の振動によって伝熱管と接することなく設置されていることが好ましい。保護板が大きく振動しても伝熱管に接しない長さにしておくことが好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
(プリプレグA、樹脂フィルムD)
炭素繊維織布として、三菱レイヨン株式会社製パイロフィルクロスTR3110を用意した。この炭素繊維織布は、引張弾性率235GPa、引張強度4,410MPa、フィラメント数3,000本の炭素繊維をたて糸、よこ糸ともに1インチあたり12.5本の打ち込み本数で平織り製織したものである。
炭素繊維織布に含浸する樹脂組成物として、変性フェノール樹脂(昭和高分子株式会社製BRM−797H)を用意し、この樹脂組成物を108g/mになるように離型紙上に塗工し樹脂フィルムDを作製した。
炭素繊維織布と樹脂フィルムDを重ね合わせて、ニップロール温度80℃、圧力0.4MPaで、炭素繊維織布に樹脂組成物を含浸し、樹脂含有量35質量%のプリプレグAを準備した。
(プリプレグB)
炭素繊維織布を三菱レイヨン株式会社製パイロフィルクロスTRK510に変更し、樹脂フィルムの目付を216g/mに変更し、炭素繊維織布を2枚の樹脂フィルムで挟んでニップロールに供給したほかは、プリプレグAを得るときと同様にして、樹脂含有量40質量%のプリプレグBを準備した。
プリプレグBで用いた炭素繊維織布は、引張弾性率240GPa、引張強度4,900MPa、フィラメント数12,000本の炭素繊維をたて糸、よこ糸ともに1インチあたり10本の打ち込み本数で2/2綾織り製織したものである。
(成形中間材料C)
特開2002―242027公報記載の方法により得た、炭素繊維を用意し、たて、よこ糸ともに12.5本/インチで平織りした炭素繊維織布を用意した。
離型処理された2枚の金属板間に、炭素繊維織布とPTFEシート(日東電工株式会社製のニトフロンNO.900UL、厚み100μm)とを重ねて配置した。これを熱プレスの熱板上に置き、室温で15MPaで加圧しながら30分かけて370℃に昇温した。その温度圧力で30分保持した後徐冷して室温となった成形中間材料を取り出した。
(容器の作製)
容器の内寸を有する金型を用意し、その金型の表面に離型処理を施した。金型上にプリプレグA3層、プリプレグB4層を各層を積層する毎に脱気処理をし積層した。これにバギングフィルムを被せて内部を脱気した。これをオーブンに移し、90℃×10時間、100℃×4時間、130℃×2時間の温度条件で加熱硬化し、筒型の容器を得た。
図1(a)に示す、管板に伝熱管挿入孔を水平方向に5個、高さ方向に42個、計5×42個有する、容器を得た。
(伝熱管の作製)
長さ2,500mm、外径28mmのスチール製芯金にプリプレグAを炭素繊維織布のたて糸が芯金の長手方向に配向するように10層巻きまわした。この巻き回しには、プレスロールを用い、0.4MPaの圧力を付与した。巻きまわされたプリプレグAの上に厚み25μm、幅30mmの熱収縮性を有するポリエチレンテレフタレートテープ(信越フィルム株式会社製PET−25K)を3mmピッチで巻きまわした。これをオーブンに移し、90℃×10時間、100℃×4時間、130℃×2時間の温度条件で加熱硬化し、伝熱管を得た。
(保護板の作製)
金属の雌型上に、成形材料〔プリプレグB2層、プリプレグA2層、樹脂フイルムD1層、成形中間材料Cをその炭素繊維織布が樹脂フイルムDと接するように1層〕の各層を積層するたびに、バギングフィルムで覆い、内部を脱気して積層した。
雌型上の成形材料をバギングフイルムでバッグした後、室温から325分かけて90℃に昇温し、10時間保持した後20分かけて100℃に昇温し4時間保持した後、さらに60分かけて130℃に昇温して2時間保持した後徐冷する温度条件で加熱硬化することにより図1(a)および図1(b)に示すような保護板を成形した。
このとき、幅W1が320mm、長さL1が2,190mm、深さD1が150mm、取付部91の幅Wfが25mmの枠状の保護板を成形した。また取付部91の鉛直方向からの角度θ1を4.6°とした。また、容器の幅W2を430mmとし、長さL2を2,300mmとし、高さH2を3,210mmとした。
(熱交換器の実用試験)
容器の伝熱管挿入孔にPTFE樹脂製取付ジグを介して伝熱管を取り付けた。そして、給排水口を有し、伝熱管1段毎に冷媒(水)を対向する管板に返すための仕切り板を内部に有する冷媒溜まりを管板の外側に取り付けた。保護板を容器のガス流の入口側フランジ部の段差に嵌まるように裁置した上で発電プラントの排ガス配管の途中に挿入接続し、表1の条件で3月間の実用試験を実施した。
容器内壁シェルの表面についてバーコール硬度計(GYZJ934・1型)を用いて硬度測定を実施した。
図5中のZの部分のバーコール硬度を測定したところ、表面硬度は58であり高い硬度を維持していた(実用試験開始前バーコール硬度75〜80)。また、表面の材料状態も良好であった。
Figure 2007248040
本発明の実施の形態に係る容器、保護板の形状を示した図であり、(a)は保護板、容器の斜視図、(b)は(a)のX−X´線に沿う断面図である。 熱交換器の一部切り欠き正面図ある。 図2中のY−Y´線に沿う断面図である。 各実施の形態における保護板の態様を示した部分拡大断面図であり、(a)〜(d)は図3、(e)〜(h)は図2に対応した部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る保護板の取付部を容器のフランジ部の段差に嵌まるように裁置した様子を示す部分拡大断面図である。
符号の説明
10 第2流体
11 第1流体
30 伝熱管
31 伝熱管群
52 シャワー装置
80 容器
81 第2流体入口
82 管板(容器内側面)
85 側板(容器内側面)
90 保護板
100 熱交換器

Claims (3)

  1. 内部に第1流体が流れる複数段の伝熱管を備える伝熱管群と、前記伝熱管群を取り囲み、前記各伝熱管の周囲を流れる第2流体の流路を形成する容器とを有し、前記第2流体の流入方向と前記伝熱管の周囲を流れる前記第2流体の流れ方向とが同じで、前記第2流体の流れ方向と前記伝熱管の長さ方向とが交差する熱交換器であって、
    前記容器の前記第2流体入口の周縁から前記容器の内部に向かい前記第2流体の最上流側に位置する前記伝熱管の近傍に至る部位に、前記伝熱管群を洗浄するシャワー装置からの洗浄液を受ける庇状の保護板を設けたことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記保護板が前記容器内側面と離間して、さらに前記保護板が前記伝熱管と接することなく設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記保護板と前記容器内側面との距離が前記第2流体の下流に行くほど大きくなるように設けられていることを特徴とする請求項2記載の熱交換器。
JP2007001218A 2006-02-16 2007-01-09 熱交換器 Pending JP2007248040A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007001218A JP2007248040A (ja) 2006-02-16 2007-01-09 熱交換器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006039343 2006-02-16
JP2007001218A JP2007248040A (ja) 2006-02-16 2007-01-09 熱交換器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007248040A true JP2007248040A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38592542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007001218A Pending JP2007248040A (ja) 2006-02-16 2007-01-09 熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007248040A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6021896U (ja) * 1983-07-15 1985-02-15 日本フア−ネス工業株式会社 耐熱ガラス製熱交換器用水洗装置
JPS6066989U (ja) * 1983-10-14 1985-05-13 三洋電機株式会社 湯沸器用熱交換器
JPS60170595U (ja) * 1984-04-19 1985-11-12 バブコツク日立株式会社 熱ガスのシヨ−トパス防止装置
JPS6275387U (ja) * 1985-10-30 1987-05-14
JPS62191022A (ja) * 1986-02-14 1987-08-21 Nippon Jietsuto Kk 排ガス処理装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6021896U (ja) * 1983-07-15 1985-02-15 日本フア−ネス工業株式会社 耐熱ガラス製熱交換器用水洗装置
JPS6066989U (ja) * 1983-10-14 1985-05-13 三洋電機株式会社 湯沸器用熱交換器
JPS60170595U (ja) * 1984-04-19 1985-11-12 バブコツク日立株式会社 熱ガスのシヨ−トパス防止装置
JPS6275387U (ja) * 1985-10-30 1987-05-14
JPS62191022A (ja) * 1986-02-14 1987-08-21 Nippon Jietsuto Kk 排ガス処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5253467B2 (ja) 濾過管を含むストレーナ濾過装置
TW201042232A (en) Modular plate and shell heat exchanger
JP2013525729A (ja) ダクトを流れる廃水から熱を取り出すための方法、熱交換器、及び該方法を実施するためのシステム
BR112019014666A2 (pt) tubo de transferência de calor, e, método para fabricar um tubo de transferência de calor.
JP2007248040A (ja) 熱交換器
KR20130066617A (ko) 덕트 내에서 흐르는 폐수로부터 열을 추출하기 위한 시스템 및 그 시스템을 위한 열교환기
CN110532611A (zh) 尾端带膨胀节的浮头换热器管板厚度的修正方法
CN109967253B (zh) 一种电除尘器及其除尘方法
JP2007162987A (ja) 熱交換器ならびにその製造方法および熱交換方法
JP3140963U (ja) シエル・チューブ型熱交換器
US6296049B1 (en) Condenser
WO2010052887A1 (ja) 熱交換器及びこれを用いた給湯装置
JP4838680B2 (ja) 熱交換器
CN110057218B (zh) 一种板式换热器及其换热板片组的生产方法
JP2012141103A (ja) 復水器の詰まり防止板の施工方法
JP5075442B2 (ja) 保護部材およびその製造方法
CN209978674U (zh) 一种板式换热器
JP6103538B2 (ja) 繊維強化プラスチック及びその製造方法
JP2007292447A (ja) 炭素繊維強化フェノール樹脂複合材料製の構造体
CN219177663U (zh) 一种回收利用熔盐热量的装置
WO2004065873A1 (en) Heat exchange units
CN113069837B (zh) 柔性带式除雾装置
KR101830481B1 (ko) 배열회수 열교환기 및 이러한 배열회수 열교환기를 구비한 보일러 시스템
KR200314710Y1 (ko) 해수 담수화 설비에서의 튜브 시트용 벤팅 베플 설치구조
CN211476767U (zh) 一种环保新型的玻璃钢冷却塔

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101105

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110829

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110913

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120403

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02