JP2007247012A - 極薄缶用鋼板の製造方法および極薄缶用鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続焼鈍−2回冷延法(CAL−DR法)で、板厚が0.20mm未満でも6%以上の伸びが安定して得られる極薄缶用鋼板とその有利な製造方法を提案する。
【解決手段】C:0.02〜0.05mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.15〜0.50mass%、P:0.02mass%以下、S:0.03mass%以下、Al:0.02〜0.07mass%、N:0.005mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、仕上圧延終了温度をAr変態点以上とする熱間圧延後、705℃超えの温度で巻き取り、酸洗後、1次冷間圧延し、再結晶温度以上A変態点以下の温度で焼鈍後、700〜400℃の温度範囲を冷却速度20℃/秒以下で冷却する連続焼鈍し、その後、2次冷間圧延する。
【選択図】図2

Description

本発明は、極薄缶用鋼板の製造方法に関し、特に、調質度が高くても、製缶工程におけるフランジ成形性に優れる極薄缶用鋼板の製造方法とその極薄缶用鋼板に関するものである。
食缶や飲料缶には、カップ状の缶胴と天蓋とからなる2ピース缶と、円筒状の缶胴と天蓋、底蓋とからなる3ピース缶がある。このうち、3ピース缶の缶胴は、平板を丸めて、その合わせ部を溶接法や樹脂接着法、半田付けなどで接合して製造している。このうち、溶接法は、接合代が少なく素材歩留りが高いことから、近年では主流となっている。
上記溶接した円筒状の缶胴は、その後、の天側および底側の両端部を、蓋を巻き締めるために直径方向外側に延出するフランジ加工を施してから、底蓋を巻き締め、その後、内容物を充填し、次いで天蓋が巻き締められて、3ピース缶とされるのが普通である。
上記3ピース缶等に用いられる缶用鋼板は、省資源とコストダウンの観点から、板厚の薄手化が進められており、近年では、板厚が0.20mm未満さらには0.18mm未満の極薄材も多く用いられるようになってきている。しかし、板厚が薄くなると、缶強度が低下するため、これによる缶の変形や破損等を防止するために、素材が高強度化(高調質度化)される傾向にある。
板厚が薄く、調質度が高い缶用鋼板は、素材となる熱延鋼板を中間板厚まで1次冷間圧延し、再結晶焼鈍し、その後、2次冷間圧延を行って最終板厚とする2回冷延法(DR法)で製造するのが一般的である(以降、DR法で製造される高調質極薄缶用鋼板を「DR材」とも言う)。このDR材は、上記再結晶焼鈍の方法によって、連続焼鈍法によるCAL−DR材と箱焼鈍法によるBAF−DR材とに分けられる。連続焼鈍法は、焼鈍時間が短いため、得られる鋼板の材質は、箱焼鈍法と比較して一般に硬質である。従って、高強度が要求される用途にはCAL−DR材が、成形性が要求される用途にはBAF−DR材が用いられる傾向がある。
さて、3ピース缶の製缶工程でフランジ成形を行う方法には、図1に示したように、ダイフランジャ法とスピンフランジャ法の2種類がある。ダイフランジャ法は、ダイを用いて、一気にフランジ加工を行う方法であり、スピンフランジャ法と比較して加工速度が大きく、過酷な成形となる。そのため、この方法にCAL−DR材を適用した場合には、溶接部近傍の熱影響部に応力が集中し、割れが発生し易い。そこで、従来、ダイフランジャ法を用いる用途には、CAL−DR材よりも延性に優れるBAF−DR材が充当されている。
しかしながら、箱焼鈍法で製造されるBAF−DR材は、連続焼鈍法で製造されるCAL−DR材より生産性が低く、形状や材質の均一性に劣ることから、CAL−DR材への切替えが強く望まれている。しかし、そのためには、CAL−DR法で成形性(伸び特性)に優れた鋼板を製造する技術の確立が必要である。
CAL−DR材の延性を向上し、成形性を改善する方法については、幾つかの検討が行われている。例えば、特許文献1には、熱間圧延時の巻取温度を680℃以上、1次冷間圧延時の圧下率を85%超、連続焼鈍で過時効処理を施さず、かつ、2次冷間圧下率を15〜25%とすることによって、板厚が0.18mm未満の鋼板の延性を改善する技術が開示されている。
特開平10−237550号公報
上記特許文献1の方法によれば、板厚が0.18mm未満の極薄缶用鋼板でも、平均5%程度の伸び(El)が得られることが開示されている。しかしながら、この技術で得られる鋼板の伸びは、ばらつきが大きく、安定していないという問題がある。そのため、この鋼板を、フランジ加工にダイフランジャ法を用いる用途に適用することには難があり、BAF−DR材の代替材とはなり得ていないのが実情である。
そこで、本発明の目的は、連続焼鈍−2回冷延法(CAL−DR法)で、板厚が0.20mm未満でも6%以上の伸びが安定して得られる極薄缶用鋼板の有利な製造方法と、その極薄缶用鋼板を提供することにある。
発明者らは、CAL−DR材における従来技術の問題点、即ち、伸びのばらつきが大きいという問題点について、その原因を究明すべく鋭意検討を重ねた。その結果、連続焼鈍における冷却条件を適正化してやれば良いことを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、C:0.02〜0.05mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.15〜0.50mass%、P:0.02mass%以下、S:0.03mass%以下、Al:0.02〜0.07mass%、N:0.005mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、仕上圧延終了温度をAr変態点以上とする熱間圧延後、705℃超えの温度で巻き取り、酸洗し、1次冷間圧延し、再結晶温度以上A変態点以下の温度で焼鈍後、700〜400℃の温度範囲を冷却速度20℃/秒以下で冷却する連続焼鈍し、その後、2次冷間圧延することを特徴とする極薄缶用鋼板の製造方法である。
本発明の製造方法における上記2次冷間圧延の圧下率は、15〜25%であることを特徴とする。
また、本発明は、上記方法で製造される0.20mm未満の缶用鋼板であって、伸びが6%以上であることを特徴とする極薄缶用鋼板である。
本発明によれば、板厚が0.20mm未満でも伸びが6%以上の極薄缶用鋼板を安定して製造することができるので、本発明により製造される極薄缶用鋼板は、ダイフランジャ法でフランジ成形される3ピース缶の缶胴等の伸び特性が要求される用途に好適に用いることができる。
まず、本発明の技術思想について説明する。
低炭素鋼からなる熱延鋼板を1回の冷間圧延後、連続焼鈍して製造する冷延鋼板の場合、伸び特性を改善するためには、連続焼鈍工程において、再結晶焼鈍後、過時効処理を行うことを必須の要件としている。その理由は、鋼板が再結晶焼鈍時に高温に加熱された際、Cが大量に鋼中に固溶しするが、これを、そのまま冷却した場合には、固溶Cが鋼中に大量に残存し、伸び特性や耐時効性を著しく劣化させる。そこで、再結晶焼鈍後、急冷して固溶Cの過飽和状態として析出駆動力を付与し、300〜400℃付近の温度で短時間保持することにより、固溶Cの析出を促進させていた。
しかしながら、発明者らの検討結果によれば、2回冷延法で製造する鋼板の場合には、上記の過時効処理を行うことは、却って、伸び特性を損なうこと明らかになった。その理油はまだ明確にはなっていないが、過時効処理を行うと、固溶していた大量のCが、結晶粒界でなく、結晶粒内に微細に析出し、これが、転移の運動を妨げて、伸び特性を劣化させるためであると考えられる。
なお、先述した特許文献1にも、連続焼鈍後に過時効処理を施さないで鋼板中に多量の固溶Cを残存させることにより、延性を改善する技術が提案されている。しかし、先述したように、この技術で得られる鋼板は、伸びの値のばらつきが大きく、加工性が求められる用途に安定して使用できない。
そこで、発明者らは、伸び特性に及ぼす連続焼鈍の熱処理サイクルの影響について、さらに検討したところ、微細炭化物の析出は、再結晶焼鈍温度からの冷却速度によって大きく影響され、単なる過時効処理を無くしただけでは、結晶粒内への微細炭化物の析出を抑制できない、即ち、過時効処理ではなく、その前段階にある、急冷処理を無くすことこそが重要であること、さらに言えば、特許文献1の鋼板の伸び特性がばらついていた原因は、単に過時効処理を無くしただけで、その前の冷却速度を制御していなかったためであることを知見した。
さらに、発明者らは、結晶粒内への微細炭化物の析出を抑制し、伸びを向上させるためには、上記再結晶焼鈍後の冷却速度を制御することの他に、固溶Cの量を低減することが有効であり、そのためには、熱延の巻取温度を705℃超えの高温として結晶粒を粗大化させると共に、Cを巨大炭化物として凝集させておくことが有効であること、また、2次冷間圧延の圧下率を、適正範囲とする必要があることを知見し、本発明を完成させるに至った。
次に、本発明の鋼板の成分組成を限定する理由について説明する。
C:0.02〜0.05mass%
Cは、鋼板の強度を確保するために必要な成分であり、0.02mass%以上含有させる必要がある。一方、C含有量が0.05mass%を超えると、延性が低下する他、析出した炭化物の量が多くなって、フランジ加工性を害するようになるので、上限は0.05mass%とする。好ましくは、Cは0.03〜0.05mass%の範囲である。
Si:0.03mass%以下
Siは、脱酸剤として有効な成分であるが、0.03mass%を超えて添加すると、めっき性を阻害するようになる他、介在物を形成して、フランジ加工性を害するようになるの。よって、本発明では0.03mass%以下とする
Mn:0.15〜0.50mass%
Mnは、鋼板強度を高め、Sによる熱間脆性を防止する効果を有する。これらの効果を安定して得るためには、0.15mass%以上添加する必要がある。一方、0.50mass%を超えると、鋼板が過度に硬質化して、延性が低下し、フランジ加工性が劣化するようになる。よって、Mnの上限は0.50mass%とする。好ましいMnの範囲は、0.18〜0.35mass%である。
P:0.02mass%以下
Pは、鋼中に不可避的に混入してくる不純物であり、少ないほど好ましい。特に、Pが0.02mass%を超えると、過度に硬質化してフランジ加工性を害するようになるので、上限は0.02mass%とする。
S:0.03mass%以下
Sは、鋼中に不可避的に混入してくる不純物であり、耐食性を劣化させたり、熱間脆性を引き起こしたり、MnとMnSを形成してフランジ成形性を害するなど、有害な成分である。そこで、本発明では、Sは0.03mass%以下とする。
Al:0.02〜0.07mass%
Alは、脱酸剤として、また、NをAlNとして固定するために添加される成分であり、それらの効果を得るためには、0.02mass%以上添加する必要がある。しかし、過剰に添加すると、AlN析出物の量が増加し、フランジ加工性を害したり、表面性状を劣化させたりするので、上限は0.07mass%とする。
N:0.005mass%以下
Nは、鋼板を硬質化させるとともに、耐時効性を劣化する成分であり、0.005mass%を超えるとその影響が大きくなるので、上限を0.005mass%とする。好ましくは、0.0050mass%以下である。
本発明の鋼板は、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなることが好ましい。ただし、本発明の効果を害しない範囲であれば、上記以外の成分の添加を拒むものではない。
次に、本発明に係る缶用鋼板の製造方法について説明する。
上記成分組成に適合する鋼を、転炉や電気炉等、通常公知の方法で溶製し、造塊−分塊圧延法あるいは連続鋳造法で鋼スラブとし、熱間圧延に供する。この際、鋼スラブを、一旦、室温付近まで冷却したのち加熱炉に装入して所定の温度まで再加熱してから熱間圧延する通常の方法の他に、室温まで冷却せずに温片状態で加熱炉に装入して軽加熱後、熱間圧延する温片装入法、連続鋳造後そのまま熱間圧延する直接圧延法等の省エネルギープロセスを採用してもよい。
熱間圧延における仕上圧延終了温度FDTは、Ar変態点以上とする必要がある。FDTがAr変態点未満となると、熱延板の幅方向組織が不均一化したり、結晶粒が粗大化して高強度が得られなくなったり、加工性に有利な集合組織が発達しなくなるなどの悪影響がある。
熱間圧延後のコイルの巻取温度は、本発明においては重要な管理項目であり、鋼中のCを粗大な炭化物として析出させて、地鉄中の固溶C量を低減するために、705℃超えとする必要がある。特に、巻取温度が705℃を超えると、炭化物(カーバイト)が大きく凝集するようになり、705℃以下の単に炭化物が大きくなるだけの析出形態とは大きな違いが出てくるからである。
上記熱延後のコイルは、酸洗後、1次冷間圧延し、その後、連続焼鈍ラインに通板して、再結晶温度以上A変態点(約720℃)以下の温度で再結晶焼鈍を行うことが必要である。焼鈍温度が、A変態点以上では、鋼中の固溶するC量が多くなり、結晶粒内に微細炭化物を析出しやすくなるからである。なお、均熱時間は10〜60秒の範囲が好ましく、粒内の固溶Cを増加させないためには、できるだけ短時間とするのがよい。
再結晶焼鈍後の冷却過程は、本発明では最も重要な工程であり、焼鈍温度から室温まで冷却される700℃〜400℃の間を20℃/s以下の冷却速度で冷却することが必要である。700℃〜400℃の温度範囲に限定する理由は、この温度範囲で最も結晶粒内への炭化物が析出するからであり、また、20℃/s以下の冷却速度に限定する理由は、これ以上の速度で冷却すると、固溶Cの過飽和度が高まり、結晶粒内への炭化物の析出が促進されるからである。上記冷却速度は、好ましくは、15℃/s以下である。
再結晶焼鈍後の鋼板は、2次冷間圧延を行い、所定の調質度(硬さ)と板厚を有する缶用鋼板(素材)とする。この際の圧下率は15〜25%の範囲であることが好ましい。15%未満では、必要とする調質度が得られず、一方、25%超えでは、硬質化して、伸びが低下するからである。より好ましくは、20〜22%の範囲である。
2次冷間圧延後の鋼板は、必要に応じて、テンションレベラー等に通板して形状矯正を行い、めっきラインに通板して錫めっきあるいはクロムめっきを施し、缶用鋼板とする。
上記の製造方法により得られる本発明の極薄缶用鋼板は、板厚が0.20mm未満でかつJIS G3303に規定されたDR−8クラスの高調質度であっても、伸び値6%以上を安定して確保することができる。
表1に示した成分組成を有する鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法で鋼スラブとした。次いで、該鋼スラブを表2に記載の温度で、再加熱し、熱間圧延してから酸洗し、その後、同表記載の条件で、1次冷間圧延し、連続焼鈍し、2次冷間圧延し、最終板厚が0.18mmの冷延鋼板(めっき原板)とした。その後、そのめっき原板を電気錫めっきラインで極薄錫めっきし、調質度がDR−8の缶用鋼板とした。この鋼板から試験片を採取し、JIS G3303:2002に準拠して硬さ(HR30T)試験を行った。また、圧延方向に平行な引張試験片を各10ずつ採取し、JIS Z2241:1998に準拠して降伏応力YS、引張強さTSおよび伸びElを測定し、平均値を求めた。なお、調質度がDR−8の缶用鋼板の機械的特性の評価は、硬さがHR30T≧72、平均降伏応力YS≧550MPa、平均伸び≧6.0%かつ最小伸び≧6.0%を満たすものを合格とした。ここで、上記最小伸びとは、各鋼板について10の引張試験を行った場合における最小伸び値のことを言う。
さらに、上記鋼板を用いて、溶接法により、円周方向が圧延(または、圧延直角方向)になるようにして、実際の缶胴を50個作製し、ダイフランジャ法によるフランジ加工に供して、割れの発生有無を評価した。その結果、割れ発生が0(無し)の場合をフランジ加工性良(○)、割れの発生が1個でもあった場合をフランジ加工性劣(×)と評価した。
Figure 2007247012
Figure 2007247012
上記測定の結果を、表2に併記して示した。この結果から、本発明の成分組成を満たす鋼を用いて、本発明の製造条件で製造した極薄缶用鋼板は、板厚が0.20mm未満でも、6%以上の伸びを安定して得られること、また、ダイフランジャ方式でも割れを起こすことなくフランジ加工できることがわかる。
C:0.02〜0.05mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.15〜0.50mass%、P:0.02mass%以下、S:0.03mass%以下、Al:0.02〜0.07mass%、N:0.005mass%以下、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、1000〜1200℃に再加熱後、仕上圧延終了温度を850〜920℃とする熱間圧延し、次いで、目標CTを610℃と710の2水準に分けて巻取り、板厚が2.0mmの熱延鋼板とした。その後、この熱延鋼板を、1次冷間圧延し、板厚0.2mmとし、700℃×10秒の再結晶焼鈍後、700〜400℃間の目標冷却速度を15℃/sと25℃/sの2水準に振り分けて冷却し、その後、圧下率20%の2次冷間圧延を施し、板厚0.16mmのめっき原板を得た。このめっき原板を、電気錫めっきラインで極薄錫めっきし、めっき製品とした。このめっき製品から試験片を採取し、引張試験を行い、伸びを測定した。
結果を、図2に示した。図2から、巻取温度を710℃目標とし、再結晶焼鈍後の冷却速度を15℃/sとして製造した本発明に適合するめっき製品は、全て6%以上の伸びを示しているのに対して、巻取温度、再結晶焼鈍後の冷却速度のいずれか一方でも上記範囲を外れる場合には、伸びが大きくばらつき、安定した伸び特性が得られないことがわかる。
ダイフランジャ法とスピンフランジャ法によるフランジ成形法を説明する図である。 熱延巻取温度と連続焼鈍後の冷却速度が伸びに及ぼす影響を示すグラフである。

Claims (3)

  1. C:0.02〜0.05mass%、
    Si:0.03mass%以下、
    Mn:0.15〜0.50mass%、
    P:0.02mass%以下、
    S:0.03mass%以下、
    Al:0.02〜0.07mass%、
    N:0.005mass%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、仕上圧延終了温度をAr変態点以上とする熱間圧延後、705℃超えの温度で巻き取り、酸洗し、1次冷間圧延し、再結晶温度以上A変態点以下の温度で焼鈍後、700〜400℃の温度範囲を冷却速度20℃/秒以下で冷却する連続焼鈍し、その後、2次冷間圧延することを特徴とする極薄缶用鋼板の製造方法。
  2. 上記2次冷間圧延の圧下率は、15〜25%であることを特徴とする請求項1または2に記載の極薄缶用鋼板の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法で製造される0.20mm未満の缶用鋼板であって、伸びが6%以上であることを特徴とする極薄缶用鋼板。
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