JP2007246370A - 二酸化珪素を含む製品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】建材やインテリアなどの材料として好適な二酸化珪素を含む製品を提供する。
【解決手段】二酸化珪素を含む製品は、化学組成中に二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉末珪酸ソーダと、水とを含む混合物を加熱してなる。砂質発泡体の好適な一例は、シラスバルーンである。水ガラスの好適な一例は、JIS K1408珪酸ソーダ3号である。粉末珪酸ソーダの好適な一例としては、粉末珪酸ソーダ3号である。この二酸化珪素を含む製品は、軽量で、強度、耐熱性、耐火性に優れている。また二酸化珪素を含む製品は、タッピングネジのようなネジをねじ込むことが可能であり、内装用の壁材などに好適である。
【選択図】図2
【解決手段】二酸化珪素を含む製品は、化学組成中に二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉末珪酸ソーダと、水とを含む混合物を加熱してなる。砂質発泡体の好適な一例は、シラスバルーンである。水ガラスの好適な一例は、JIS K1408珪酸ソーダ3号である。粉末珪酸ソーダの好適な一例としては、粉末珪酸ソーダ3号である。この二酸化珪素を含む製品は、軽量で、強度、耐熱性、耐火性に優れている。また二酸化珪素を含む製品は、タッピングネジのようなネジをねじ込むことが可能であり、内装用の壁材などに好適である。
【選択図】図2
Description
本発明は、二酸化珪素を含む製品およびその製造方法に関するものである。
特許文献1には、シラスバルーンを主成分とする無機骨材と、水ガラスと、水ガラス硬化剤とからなる混合物を型内に充填した後、この混合物を加圧成形し、次いで硬化を完了させる無機軽量建材の製造法が開示されている。この無機軽量建材の製造法では、成形時に、5kg/cm2Gを越え20kg/cm2G未満となるような加圧を行なっている。また、硬化温度は、40℃としている。
特開平5−4826号公報
建築、工芸などの分野では、新しい材料が求められている。例えば、建築関係では、軽量で強度が高く、さらに、耐熱性も高い素材が求められている。工芸の分野では、例えば、異なる趣のある、あるいは独自な色調を表現できる素材が求められている。その他、新しい素材が表れると、その素材の応用あるいは適用分野は通常多種多様である。
本発明の一態様は、二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物が固化された、二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)である。
本発明の他の態様は、二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を生成することと、この混合物を固化することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法である。
二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物は、常温で、加圧せずに板状に成形することが可能であり、その状態でも条件により、軽く、板材としての強度を備えた製品を提供できる。さらに、二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物は、加熱することにより強度を向上できる。
本発明のさらに他の態様は、二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を加熱してなる、二酸化珪素を含む製品である。さらに、本発明のさらに他の態様は、二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を生成することと、この混合物を加熱することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法である。軽量で、保温効果、強度、耐熱性、耐火性に優れた製品を提供できる。
砂質発泡体の好適な例は、ガラス質火山砕屑物を加熱してなるシラスバルーンである。この場合、シラスバルーンの平均粒径は、30μm〜1.6mmであることが好ましく、さらに好ましくは、200μm程度である。
混合物を加熱する温度は、200℃以上1000℃未満であることが好ましい。200℃程度で加熱することにより、軽量で、強度もあり、さらに、釘を打ち付けたり、木ネジを差し込んだりすることができ、表面に壁紙を貼り付けることができる製品を製造できる。したがって、そのような二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)は、たとえば、内装用の壁材などの建材として好適である。
混合物の一例は、砂質発泡体を100重量部と、水ガラスとしてJIS K1408珪酸ソーダ3号を10〜200重量部と、粉末珪酸ナトリウムとして粉末珪酸ソーダ3号を10〜200重量部とを含むものである。混合物の成形性を調整するためなどの目的で、さらに、水を10〜50重量部を含む混合物であっても良い。混合物のさらに好ましい例は、水ガラスとしてJIS K1408珪酸ソーダ3号を30〜100重量部と、粉末珪酸ソーダ3号を15〜50重量部とを含むものである。
また、混合物は、5〜30重量部程度の金属酸化物および/または水酸化物をさらに含んでいることも有効である。金属酸化物としては、たとえば、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化マグネシウム(MgO)などが挙げられる。炭酸カルシウム(CaCO3)、リン酸カルシウム(第一リン酸カルシウム:Ca(H2PO4)2/第二リン酸カルシウム:CaHPO4/第三リン酸カルシウム:Ca3(PO4)2)などを用いても良い。水酸化物としては、たとえば、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)などを挙げることができる。
本発明のさらに他の態様は、二酸化珪素を含む砂質体と、珪酸ナトリウムとをほぼ等しい重量部で含む混合物を、当該混合物が少なくとも部分的に溶融する温度で加熱してなる、二酸化珪素を含む製品である。本発明のさらに他の態様は、二酸化珪素を含む砂質体と、珪酸ナトリウムとをほぼ等しい重量部で含む混合物を生成することと、この混合物を、少なくとも部分的に溶融する温度まで加熱することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法である。
混合物の一例は、二酸化珪素を含む砂質体を100重量部と、JIS K1408の液状珪酸ソーダ3号を100重量部以上とを含むものであり、1000℃程度以上に加熱することにより少なくとも部分的には溶融する。砂質体の好適なものは、ガラス質火山砕屑物を加熱してなるシラスバルーンを含む砂質発泡体である。混合物は、液状珪酸ソーダ3号を200〜600重量部含むことがさらに好ましい。混合物は、液状珪酸ソーダ3号を300〜500重量部含むことがさらに好ましい。
砂質体に対して、同等程度の珪酸ナトリウム、すなわち、重量部で1/3から2倍程度の珪酸ナトリウムを含む混合物を、その一部が溶ける程度に加熱することにより、多数の泡状構造(多孔質構造)を内部に含み、表面の少なくとも一部から、内部の泡状構造の一部が透けて見える、二酸化珪素を含む製品を製造できる。また、金属酸化物および/または水酸化物を添加することも可能である。条件によっては、淡い青みがかった製品を製造できる。このため、たとえば、陶磁器のような製品、装飾品、タイル、インテリアなどに好適である。
化学組成中に二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラス(液状珪酸ソーダ)および粉末珪酸ナトリウム(珪酸ソーダ)とを含む混合物は本発明の形態に含まれ、この混合物は、成形性が良く、固化することにより大きく変形することが少ない。さらに、この混合物を加熱することにより、軽量で、保温効果があり、強度、耐熱性、耐火性に優れた製品を提供できる。これは、砂質発泡体の隙間に存在する水ガラスおよび粉末珪酸ソーダの少なくとも一部がバインダーとして機能し、加熱することによりバインダーとしての能力を制御できるためであると考えられる。ここで言うバインダーとは、二酸化珪素を含む砂質発泡体を保持して機械的強度、接合性、固化性および表面被覆時の粘着性の少なくともいずれかを向上させるものを指している。
強度、耐熱性、耐火性を向上させるためには、水ガラスおよび粉末珪酸ソーダの双方を含むようにすることが好ましい。水ガラスは、すでに液体(液状)であるため、砂質発泡体の隙間に入り込み、バインダーとして良好に機能する。一方、粉末珪酸ソーダは、粉末の状態で砂質発泡体の周囲に存在し、加熱により、その一部が軟化するなどして、砂質発泡体と水ガラスとの間を取り持つとともに、その大半は粉末の状態で残り、骨材のように機能するためであると考えられる。
保温効果、強度、耐熱性、耐火性を有する製品でありながら、軽量な製品を得るためには、砂質発泡体は、ガラス質火山砕屑物を加熱してなるシラスバルーンであることが好ましい。
加熱温度は、200℃以上1000℃未満であることが好ましい。このような二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)は、高温で加熱するほど、バインダーとして機能する水ガラスおよび粉末珪酸ソーダが溶融し、強度が高くなる可能性がある。一方、200℃程度の比較的低温で加熱成形することにより、内装用の建材として適した機能を備えた板材を製造できる。すなわち、この温度で加熱成形することにより、保温効果、強度、耐熱性、耐火性を有し、さらに、釘、ピン、タッピングネジを差し込むことができ、表面に壁紙を貼ることができる板材を提供できる。したがって、従来の石膏ボードに代わり、さらに軽く、高温に晒されても強度低下の少ない建材を得ることができる。
建材用の板材を製造するのに適した混合物は、たとえば、砂質発泡体を100重量部と、水ガラスとしてのJIS K1408珪酸ソーダ3号を10〜200重量部と、粉末珪酸ソーダとしての粉末珪酸ソーダ3号を10〜200重量部と、水を10〜50重量部とを含むものである。また、砂質発泡体としてのシラスバルーンの平均粒径は、30μm〜1.6mmであることが望ましい。水ガラスの含有量が多すぎると、強度は確保できるが重く、そして硬くなり易い。砂質発泡体の含有量が多すぎると、軽くなるが、強度が低下し易い。特に、シラスバルーンの平均粒径が小さくなると、強度が低下する傾向が顕著になる。
したがって、混合物は、好ましくは、水ガラスとしてのJIS K1408珪酸ソーダ3号は、30〜100重量部、粉末珪酸ソーダ3号は、15〜50重量部とするとよい。後述する実験例において、好ましい配合の一例は、シラスバルーン100重量部、水ガラス60重量部、粉末珪酸ソーダ3号20重量部、水20重量部であり、200℃で加熱したものである。
また、シラスバルーンの平均粒径は、100μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは、200μm程度である。砂質発泡体として、平均粒径が200μm程度のシラスバルーンを用いると、軽量でありながら、強度も良好な製品を得ることが可能である。
混合物に対し、上述した金属酸化物および/または水酸化物を含ませることにより、保温効果、強度、耐熱性、耐火性などを向上させたり、製品の質感などを変更できる可能性がある。また、混合物に金属酸化物および/または水酸化物を含ませることにより、保温効果、強度、耐熱性、耐火性などに優れた製品を低温で製造できる可能性がある。
本発明の異なる形態は、化学組成中に二酸化珪素を含む砂質体と、多量の、例えば、砂質体と同程度の重量の珪酸ナトリウムとを混合した混合物を、その少なくとも一部が溶ける温度で加熱したものである。珪酸ナトリウムを水ガラスで供給する場合は、砂質体100重量部と、300重量部前後あるいはそれ以上の水ガラスとを混合する。この混合物は、混合比にもよるが、900℃から1000℃前後で一部が溶けると考えられる。したがって、1000℃あるいはそれ以上の温度で加熱することが望ましい。
化学組成中に二酸化珪素を含む砂質体と、水ガラスとを含む混合物を加熱することにより、内部に形成される気泡が目に見える程度、例えば、直径1mm前後に成長した状態で固化する。製品の表面は、気泡の影響により多少凹凸が表れるが、滑らかなガラス状になるので、表面を通して内部の泡状の構造(中空構造)が視認できる。このため、たとえば、陶磁器のような製品、装飾品、タイル、インテリアなどに好適である。さらに、淡い青色を持つ製品が製造されることがある。
このような二酸化珪素を含む製品では、水ガラスおよび化学組成中に二酸化珪素を含む固体の一部または全部が液状化し、その後、一体となって焼結することで、表面に透明なセラミック層が形成されると考えられる。このような透明な層に覆われるため、加熱時に気体が外部に抜け切れず、気体が気泡となって製品中に残留すると考えられる。したがって、加熱時において、上側の領域であるほど、外部に抜けようと上昇してきた気体が集まって、気泡が大きくなりやすい。加熱時における上側の領域に存在する気泡の大きさの平均が、加熱時における下側の領域に存在する気泡の大きさの平均と比べて大きくなりやすいことも、この製品の特徴である。なお、加熱中に生じる気体は、水ガラスの加熱により生じるものや、シラスバルーン中の気体などが考えられる。
このような二酸化珪素を含む製品を製造するためには、たとえば、シラスバルーン100重量部と、水ガラスとしてのJIS K1408珪酸ソーダ3号を200〜600重量部とを含む混合物を生成することが望ましい。さらに好ましくは、水ガラスとしてのJIS K1408珪酸ソーダ3号を300〜500重量部含む混合物を生成することが好ましい。
化学組成中に二酸化珪素を含む砂質体は、シラスバルーンなどの発泡体の他に、珪砂(主としてSiO2からなる結晶)や、未発泡のガラス質火山砕屑物であっても良い。さらに、上述した建材に適した混合物と同様に、金属酸化物および/または水酸化物とを添加することも可能であり、それにより、製品の質感などを変化させたり、有色の製品が得られる可能性がある。また、強度を向上させることができる可能性がある。
図1に、事前検討を行った各試料について、砂質発泡体の平均粒径・シラスバルーンの含有量、JIS K 1408珪酸ソーダ3号の含有量、粉末珪酸ソーダ3号の含有量、水の含有量、加熱温度、製品の状態を纏めて示してある。
砂質発泡体としては、浅間軽石株式会社製(ファインバルーン社販売)のシラスバルーン(サイラックス・ファインバルーン)を用いている。水ガラスとしては、日本化学工業株式会社製のJ珪酸ソーダ3号(ボーメ度(15℃)41.8°B’e/二酸化珪素(SiO2)29.12%/酸化ナトリウム(Na2O)9.42%/モル比(SiO2/Na2O)3.19/鉄分(Fe)0.02%以下/水不溶分0.05%以下)を用いている。粉末珪酸ソーダとしては、日本化学工業株式会社製の粉末珪酸ソーダ3号(二酸化珪素(SiO2)59.2%/酸化ナトリウム(Na2O)19.5%)を用いている。
図1の試料1−6は、バインダーとして、水ガラスだけを用いた例である。常温で固化しても、200℃で加熱しても、建材として適した製品は得られなかった。試料7−14は、バインダーとして、水ガラスおよび粉末珪酸ソーダの双方を用いた例である。条件により、軽く、充分な強度を備えた製品が得られることがわかった。また、砂質発泡体としては、200μm程度のシラスバルーンを用いると、強度が得られ、しかも、軽量化が図りやすいことがわかった。また、常温で製造したものよりも、加熱した方が、強度が得られやすいことがわかった。
(第1の実施例)
本例は、内装の建材などに好適な二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)の一例をその製造過程と共に示すものである。
(a0) 砂質発泡体を約100重量部、水ガラスを約60重量部、粉末珪酸ソーダを約33重量部、水を約16.6重量部用意した(本例で用いた原料および含有量は以下の通りである)。
砂質発泡体:/浅間軽石株式会社製 サイラックス・ファインバルーンPB−09L
(平均粒径200μm):30g
水ガラス:日本化学工業株式会社製 J珪酸ソーダ3号
(組成は上記と同じ):18g
粉末珪酸ソーダ:日本化学工業株式会社製 粉末珪酸ソーダ3号
(組成は上記と同じ):10g
水:5g
(a1) 砂質発泡体と粉末珪酸ソーダとを混ぜ合わせた。
(a2) 水と水ガラスとを混ぜ合わせた。
(a3) (a1)で混ぜ合わせた粉体に、(a2)で混ぜ合わせた液体を投入し、よく混ざり合うまで攪拌した。
(a4) (a3)で出来上がった混合物を、10cm×10cm×10cmの枠の中に入れ、プレスして押し固めた。
(a5) (a4)を乾燥後、枠から外し、電気炉に入れて、200℃で30分間、加熱した。
本例は、内装の建材などに好適な二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)の一例をその製造過程と共に示すものである。
(a0) 砂質発泡体を約100重量部、水ガラスを約60重量部、粉末珪酸ソーダを約33重量部、水を約16.6重量部用意した(本例で用いた原料および含有量は以下の通りである)。
砂質発泡体:/浅間軽石株式会社製 サイラックス・ファインバルーンPB−09L
(平均粒径200μm):30g
水ガラス:日本化学工業株式会社製 J珪酸ソーダ3号
(組成は上記と同じ):18g
粉末珪酸ソーダ:日本化学工業株式会社製 粉末珪酸ソーダ3号
(組成は上記と同じ):10g
水:5g
(a1) 砂質発泡体と粉末珪酸ソーダとを混ぜ合わせた。
(a2) 水と水ガラスとを混ぜ合わせた。
(a3) (a1)で混ぜ合わせた粉体に、(a2)で混ぜ合わせた液体を投入し、よく混ざり合うまで攪拌した。
(a4) (a3)で出来上がった混合物を、10cm×10cm×10cmの枠の中に入れ、プレスして押し固めた。
(a5) (a4)を乾燥後、枠から外し、電気炉に入れて、200℃で30分間、加熱した。
図2に、上記(a0)〜(a5)の工程を経て形成された製品の正面の状態を写真により示してある。図3に、上記(a0)〜(a5)の工程を経て形成された製品の側面(プレス方向)の状態を写真により示してある。
図2および図3に示すように、本例では、壁材として好適な形状の二酸化珪素を含む製品(砂質発泡体を含む製品)が得られた。しかも、本例の製品は、比較的軽く、強度も良好であった。さらに、本例の製品には、タッピングネジのようなネジをねじ込むことが可能であった。これらの結果から、本例の製品は、内装用の壁材など、建材として好適に用いることができることがわかった。
(第2の実施例)
本例は、陶磁器のような製品、装飾品、タイル、インテリアなどに好適な二酸化珪素を含む製品の一例をその製造方法と共に示すものである。
(b0) シラスバルーン(浅間軽石株式会社製 サイラックス・ファインバルーン)を100重量部、水ガラス(日本化学工業株式会社製 J珪酸ソーダ3号)を300重量部用意した。
(b1) シラスバルーンと水ガラスとを混ぜ合わせた。
(b2) (b1)で出来上がった混合物を所定の形状に成形した。
(b3) 電気炉にいれて、1000℃で焼いた。
本例は、陶磁器のような製品、装飾品、タイル、インテリアなどに好適な二酸化珪素を含む製品の一例をその製造方法と共に示すものである。
(b0) シラスバルーン(浅間軽石株式会社製 サイラックス・ファインバルーン)を100重量部、水ガラス(日本化学工業株式会社製 J珪酸ソーダ3号)を300重量部用意した。
(b1) シラスバルーンと水ガラスとを混ぜ合わせた。
(b2) (b1)で出来上がった混合物を所定の形状に成形した。
(b3) 電気炉にいれて、1000℃で焼いた。
図4に、上記(b0)〜(b3)の工程を経て形成された製品の正面の状態を写真により示してある。図5に、上記(b0)〜(b3)の工程を経て形成された製品の側面の状態を写真により示してある。なお、図5において上側が加熱時における上側と対応している。
図4および図5に示すように、本例の製品は、内部に多数の目に見える程度の直径の泡状の構造を含んでいるとともに、表面の少なくとも一部に透明であり、内部の泡状の構造が透けて見えるものである。また、本例の製品の表面は、ガラス状で滑らかであり、泡状の構造が表れたことによる多少の滑らかな凹凸が現れている。さらに、本例の製品は、加熱時における上側の領域に存在する泡状の構造の直径は平均的に1−2mm程度であり、加熱時における下側の領域に存在する泡状の構造の直径は平均的に1mm未満である。このように、本例の製品は、たとえば、陶磁器のような製品、装飾品、タイル、インテリアなどとして好適に用いることができるものである。
Claims (19)
- 二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物が固化された、二酸化珪素を含む製品。
- 二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を加熱してなる、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項2において、前記混合物を200℃程度で加熱してなる、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記砂質発泡体は、ガラス質火山砕屑物を加熱してなるシラスバルーンである、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項4において、前記シラスバルーンの平均粒径は、30μm〜1.6mmである、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記混合物は、前記砂質発泡体を100重量部と、前記水ガラスとしてJIS K1408珪酸ソーダ3号を10〜200重量部と、粉状の珪酸ナトリウムとして粉末珪酸ソーダ3号を10〜200重量部とを含む、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項6において、前記混合物は、さらに、5〜30重量部の金属酸化物および/または水酸化物を含む、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項1ないし7のいずれかにおいて、当該二酸化珪素を含む製品は、内装用の壁材である、二酸化珪素を含む製品。
- 二酸化珪素を含む砂質体と、珪酸ナトリウムとをほぼ等しい重量部で含む混合物を、当該混合物が少なくとも部分的に溶融する温度で加熱してなる、二酸化珪素を含む製品。
- 二酸化珪素を含む砂質体を100重量部と、JIS K1408の液状珪酸ソーダ3号を100重量部以上とを含む混合物を1000℃程度以上で加熱してなる、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項10において、前記砂質体は、ガラス質火山砕屑物を加熱してなるシラスバルーンを含む砂質発泡体である、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項11において、前記混合物は、前記液状珪酸ソーダ3号を200〜600重量部含む、二酸化珪素を含む製品。
- 請求項9ないし12のいずれかにおいて、当該二酸化珪素を含む製品は、多数の泡状構造を内部に含み、表面の少なくとも一部から、内部の泡状構造の一部が透けて見える、二酸化珪素を含む製品を含む製品。
- 二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を生成することと、
この混合物を固化することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法。 - 二酸化珪素を含む砂質発泡体と、水ガラスと、粉状の珪酸ナトリウムとを含む混合物を生成することと、
この混合物を加熱することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法。 - 請求項15において、前記混合物は、前記砂質発泡体を100重量部と、前記水ガラスとしてJIS K1408珪酸ソーダ3号を10〜200重量部と、前記粉状の珪酸ナトリウムとしての粉末珪酸ソーダ3号を10〜200重量部とを含み、
前記加熱する工程では、前記混合物を型に入れ、200℃程度で加熱する、二酸化珪素を含む製品の製造方法。 - 請求項16において、前記混合物は、5〜30重量部の金属酸化物および/または水酸化物をさらに含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法。
- 二酸化珪素を含む砂質体と、珪酸ナトリウムとをほぼ等しい重量部で含む混合物を生成することと、
この混合物を、少なくとも部分的に溶融する温度まで加熱することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法。 - 二酸化珪素を含む砂質体を100重量部と、JIS K1408の液状の珪酸ソーダ3号を200〜600重量部とを含む混合物を生成することと、
この混合物を、少なくとも部分的に溶融する温度まで加熱することとを含む、二酸化珪素を含む製品の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101118136B1 (ko) * | 2008-10-15 | 2012-03-12 | 한국건설생활환경시험연구원 | 무기중공입자를 포함하는 내화도료 조성물 |
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- 2006-03-17 JP JP2006075671A patent/JP2007246370A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101118136B1 (ko) * | 2008-10-15 | 2012-03-12 | 한국건설생활환경시험연구원 | 무기중공입자를 포함하는 내화도료 조성물 |
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