JP2007242607A - 半導体集積回路、mems及び静電型アクチュエータの駆動方法 - Google Patents

半導体集積回路、mems及び静電型アクチュエータの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホールド状態で十分長い時間が経過しても、不具合を起こさないように静電型アクチュエータを駆動させることのできる半導体集積回路を提供する。
【解決手段】半導体集積回路は、静電型アクチュエータ11、電荷蓄積量検出回路21、記憶回路22、及びバイアス回路23を備える。静電型アクチュエータ11は、上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する。電荷蓄積量検出回路21は、静電型アクチュエータ11の絶縁膜16中に蓄積された電荷量を検出する。記憶回路22は、電荷蓄積量検出回路21により検出された電荷量の検出結果を格納する。そして、バイアス回路23は、記憶回路22に格納された検出結果に基づいて、静電型アクチュエータ11を駆動するための駆動電圧を変化させる。
【選択図】 図1E

Description

本発明は、アクチュエータを利用したマイクロマシンもしくはMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術に関するものであり、例えば静電型アクチュエータを利用したスイッチや可変容量素子などを含む半導体集積回路、MEMS、及び静電型アクチュエータの駆動方法に関するものである。
静電型アクチュエータを利用したMEMSスイッチの構造は、例えば特許文献1に開示されている。MEMSスイッチを閉状態にするには、静電型アクチュエータの上部電極と下部電極との間に電位差をかけ、これら電極間の静電引力が、上部電極が固着された梁のばね力を上回るようにする。通常、閉状態にするには、上部電極と下部電極間に20V以上の電位差をかける必要がある。以下、この電位差の絶対値を電圧Vsと呼ぶ。
閉状態のMEMSスイッチでは、静電型アクチュエータの上部電極と下部電極が絶縁膜を介して接した状態となる。この際、上部電極と下部電極との間に20V以上の電位差があるため、FNトンネルもしくはプール・フレンケル機構により絶縁膜に電荷が注入されトラップされる。この現象を、静電型アクチュエータのダイエレクトリック・チャージングという。
ダイエレクトリック・チャージングにより絶縁膜にたまった電荷量が十分大きくなると、上部電極と下部電極との間の電位差を0Vとしても、絶縁膜中の電荷に上部電極が引き寄せられ、スイッチを閉状態から開状態にできなくなる。この現象を、ダイエレクトリック・チャージングによるスティクションという。
スティクションを抑制するために、上部電極と下部電極間の電圧のバイアス方法が次の非特許文献1に記載されている。このバイアス方法のポイントは以下の3点である。
(1)ホールド電圧Vhを電圧Vsよりも低くする。
(2)上部電極と下部電極への駆動電圧の正負を毎回反転させる(バイポーラ・アクチュエーション)。
(3)スイッチのホールド状態において、振幅Vhの正負のパルスを印加し続ける。
ここでホールド電圧Vhとは、開状態にあるスイッチを閉状態にした後、その閉状態(ホールド状態)を保つために必要な上部電極と下部電極間の電位差のことである。上部電極と下部電極間の静電引力は両電極間距離の逆数の2乗に比例するため、ホールド電圧Vhは電圧Vsよりも低くすることが可能である。
前記(1)〜(3)の3点からなるバイアス方法により、絶縁膜中にトラップされる電荷量を削減することは可能であるが、完全になくすことはできない。なぜなら、正のパルスと負のパルスを与えている期間で、注入される電荷量が異なるためである。これはチャージ注入機構が対称でないことによる。したがって、ホールド状態において十分長い時間、正電圧のパルスと負電圧のパルスのスイッチングを繰り返すと、絶縁膜中の電荷量が徐々に増え、ついにはスティクションを起こしてしまう。
米国特許第5578976号明細書 G.M.Rebeiz, "RF MEMS Theory, Design, and Technology", Wiley-Interscience, 2003, pp.190-191.
本発明はこうした状況を鑑みてなされたものであり、ホールド状態で十分長い時間が経過しても、不具合を起こさないように静電型アクチュエータを駆動させることのできる半導体集積回路、MEMS、及び静電型アクチュエータの駆動方法を提供することを目的とする。
この発明の第1の実施態様の半導体集積回路は、上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、前記静電型アクチュエータの前記絶縁膜中に蓄積された電荷量を検出する検出回路と、前記検出回路により検出された前記電荷量の検出結果を格納する記憶回路と、前記記憶回路に格納された前記検出結果に基づいて、前記静電型アクチュエータを駆動するための駆動電圧を変化させるバイアス回路とを具備することを特徴とする。
この発明の第2の実施態様の半導体集積回路は、上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、前記静電型アクチュエータにおける、前記上部電極を、前記絶縁膜を介した前記下部電極側への接続状態から離すためのプルアウト電圧をモニタする検出回路と、前記検出回路によりモニタされた前記プルアウト電圧に基づいて、前記静電型アクチュエータを駆動させるときの、前記上部電極と前記下部電極による前記絶縁膜への電界の向きを決定するバイアス回路と、を具備することを特徴とする。
この発明の第3の実施態様の半導体集積回路は、上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、前記静電型アクチュエータの前記絶縁膜中に蓄積された電荷量が所定の範囲内に入っているか否かを検出する検出回路と、前記絶縁膜に蓄積された前記電荷量が所定の範囲内に入っていないことが検出されたとき、前記電荷量が所定の範囲内に入るように、前記上部電極と前記下部電極との間に駆動電圧を印加して、前記絶縁膜に対して電荷の注入及び引き抜きのいずれかを行うバイアス回路とを具備することを特徴とする。
この発明の第4の実施態様のMicro-Electro-Mechanical Systems(MEMS)は、基板上に形成された下部電極、前記基板との間に空洞が存在するように配置された上部電極、及び前記上部電極と前記下部電極との間に配置された第1絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、前記基板上に、前記下部電極と離隔して形成された第一の電極と、前記上部電極との間に絶縁体を介して形成され、前記第一の電極と対向するように配置された第二の電極と、前記静電型アクチュエータの前記上部電極に駆動電圧が印加されている間は前記下部電極を接地電圧とし、前記下部電極に前記駆動電圧が印加されている間は前記上部電極を前記接地電圧とするバイアス回路を具備し、前記バイアス回路により前記駆動電圧及び前記接地電圧を前記上部電極及び前記下部電極に印加することにより、前記静電型アクチュエータは、前記第一の電極と前記第二の電極との間の距離を変化させることを特徴とする。
この発明の第5の実施態様の静電型アクチュエータの駆動方法は、上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータの駆動方法において、電源の投入及びコマンドの入力のいずれかを検知するステップと、前記電源の投入及びコマンドの入力のいずれかを検知したとき、前記絶縁膜中に蓄積された電荷量が所定の範囲内に入っているか否かを検出するステップと、前記絶縁膜中に蓄積された前記電荷量が所定の範囲内に入っていないことが検出されたとき、前記電荷量が所定の範囲内に入るように、前記絶縁膜に対して電荷の注入及び引き抜きのいずれかを行うステップとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、ホールド状態で十分長い時間が経過しても、不具合を起こさないように静電型アクチュエータを駆動させることの可能な半導体集積回路、MEMS、及び静電型アクチュエータの駆動方法を提供できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
通常、静電型アクチュエータを駆動して上部電極を下に下げる、すなわち上部電極を下部電極側に動かし、上部電極を下部電極上の絶縁膜に接触させるには次の2通りの方法がある。
(a)上部電極に電圧Vsを印加し、下部電極を接地電圧とする。
(b)下部電極に電圧Vsを印加し、上部電極を接地電圧とする。
前述したように、上部電極が下に下がった状態では下部電極上に配置された絶縁膜に高電界がかかるため、ダイエレクトリック・チャージングが起こる。しかし、前記(a)と(b)では絶縁膜に印加される電界の向きが異なるため、絶縁膜に注入される電荷の符号が異なる。例えば、絶縁膜として、シリコン窒化膜(SiN)とシリコン酸化膜(SiO)の積層膜を採用した場合、(a)の場合に絶縁膜に電子が注入され、上部電極を絶縁膜から離すためのプルアウト電圧が下がる。このときのCV特性の変化の様子を図1Aに示す。ここで、電圧“Vtop−Vbtm”は上部電極と下部電極間の電位差であり、容量Cesは上部電極と下部電極との間に配置された絶縁膜の容量である。また(b)の場合は、図1Bに示すようにCV特性が変化する。したがって、Vs>0とすると、いずれの場合も電圧“Vtop−Vbtm”の絶対値に対してプルアウト電圧Vpoが低下する方向に動く。したがって電圧“Vtop−Vbtm”の符号を変えないまま動作を続けると、最終的にはスティクションが起こる。本発明の実施形態のポイントは、絶縁膜に注入された電荷量に応じて前記(a)、(b)のバイアス方法を使い分けて、スティクションによる不良を防ぐことにある。言い換えれば、絶縁膜に注入された電荷量に応じて上部電極と下部電極間の電界の向きを変えることにより、絶縁膜に注入された電荷量を一定の範囲に保つことにある。
なお、前記絶縁膜に印加される電界の向きと絶縁膜に注入される電荷の符号は絶縁膜の種類やトラップの場所により異なる可能性があるが、以下では主として図1A及び1Bに示したようにCV特性が変化する場合を想定して説明をする。このように電圧“Vtop−Vbtm”の絶対値に対してプルアウト電圧Vpoが低下する方向に動くケースを、第一種のチャージ注入と呼ぶことにする。しかし明らかに、図1C及び1Dに示すようにCV特性が変化する場合、すなわち電圧“Vtop−Vbtm”の絶対値に対してプルアウト電圧Vpoが上昇する方向に動く場合(第二種のチャージ注入と呼ぶ)にも本発明の実施形態は適用できる。図1C及び1Dに示すようにCV特性が変化する場合は、駆動電圧が上昇して、プルインしなくなる、すなわち上部電極が絶縁膜に接触しなくなるという不良が起こる。
図1Eは、以下に説明する本発明の第1実施形態から第6実施形態を実現する半導体集積回路の構成を示す図である。この半導体集積回路は、MEMS部10と回路部20から構成されている。MEMS部10と回路部20は同一半導体チップ内に形成されていてもよいし、別々のチップに分かれていてもよい。回路部20は、電荷蓄積量検出回路21、記憶回路22、バイアス回路23、コントローラ24を含む。ノードNtopはバイアス回路23と上部電極17との間を接続するノードであり、ノードNbotはバイアス回路23と下部電極15との間を接続するノードである。ノードN1は、電荷蓄積量検出回路21とバイアス回路23との間を接続するノードである。電荷蓄積量検出回路21は、静電型アクチュエータにおける下部電極15上の絶縁膜16にトラップされた電荷蓄積量を検出する回路である。電荷蓄積量検出回路21による電荷蓄積量の検出結果は、レジスタなどの記憶回路22に格納される。バイアス回路23は、記憶回路22に格納された検出結果(電荷蓄積量)に基づき、静電型アクチュエータを駆動する駆動電圧(バイアス電圧)を下部電極15と上部電極17に供給する。
以下に、図1EにおけるMEMS部10について詳述する。
MEMS部10は、静電型アクチュエータ11を含んでいる。このMEMS部10は、半導体基板12上のアンカー13に弾性部材14の一端が固定された構造を有しており、半導体基板12と弾性部材14との間には空洞30が設けられている。半導体基板12上には下部電極15が形成され、下部電極15上にはこの下部電極15を覆うように絶縁膜16が形成されている。弾性部材14の一方の面上には下部電極15と対向するように、上部電極17が形成されている。このような構造を持つMEMS部10では、静電型アクチュエータ11が駆動することにより、弾性部材14の中央部が半導体基板12に近づくように変形し、上部電極17が下部電極15側へ移動して上部電極17が下部電極15上の絶縁膜16に接触する。このようにして、弾性部材14と半導体基板12との間の距離が変化する機構が、スイッチ及び可変容量素子に用いられている。
図1Eでは、MEMS部10として静電型アクチュエータ11のみを模式的に示しているが、本発明は静電型アクチュエータを含む多様なデバイス、例えばスイッチ、可変容量素子などに適用できる。
図2は、静電型アクチュエータを接触型スイッチに適用した場合のMEMS部の断面図である。第1電極18と第2電極19により接触型スイッチが構成されている。半導体基板12上には、下部電極15に隣接して第1電極18が形成され、この第1電極18に対向する弾性部材14の一方の面上には、上部電極17に隣接して第2電極19が形成されている。このような構造を持つMEMS部では、静電型アクチュエータ11が駆動することにより、上部電極17が下部電極15側へ移動して上部電極17が下部電極15上の絶縁膜16に接触する。これにより、第1電極18と第2電極19とが接触して電気的に接続され、接触型スイッチが閉状態となる。一方、静電型アクチュエータ11が駆動していないときは、下部電極15と上部電極17との間には空洞が形成されている。これにより、第1電極18と第2電極19とが非接触となり、接触型スイッチが開状態となる。
また、図3は静電型アクチュエータを可変容量素子に適用した場合のMEMS部の断面図である。第1電極18、第2電極19、これら第1電極と第2電極との間に配置された絶縁膜16により、可変容量素子が構成される。半導体基板12上には、下部電極15に隣接して第1電極18が形成され、この第1電極18を覆うように絶縁膜16が配置されている。第1電極18に対向する弾性部材14の一方の面上には、上部電極17に隣接して第2電極19が形成されている。このような構造を持つMEMS部では、静電型アクチュエータ11が駆動することにより、上部電極17が下部電極15側へ移動して上部電極17が下部電極15上の絶縁膜16に接触する。これにより、第1電極18上の絶縁膜16と第2電極19とが接触し、可変容量素子が第1の容量を持つ状態となる。一方、静電型アクチュエータ11が駆動していないときは、下部電極15と上部電極17との間には空洞が形成されている。これにより、第1電極18上の絶縁膜16と第2電極19とが非接触となり、可変容量素子が前記第1の容量より小さい第2の容量を持つ状態となる。
また、図4に示すように、本発明は静電型アクチュエータと静電型以外のアクチュエータ31を組み合わせたハイブリッド型のアクチュエータにも適用可能である。静電型以外のアクチュエータとしては、圧電型、または熱型、電磁型などがある。ハイブリッド型のアクチュエータを採用すると、静電型以外のアクチュエータ31によっても上部電極17を下部電極15側へ移動することができるため、静電型アクチュエータ11の駆動電圧を低下させることができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態の半導体集積回路について説明する。
図5は、第1実施形態の半導体集積回路の構成を示す図である。前述したように、この半導体集積回路は、MEMS部10と回路部20から構成されている。MEMS部10は容量Cesを有する静電型アクチュエータ11を含んでいる。回路部20は、電荷蓄積量検出回路21、記憶回路22、バイアス回路23、及びコントローラ24を備えている。
バイアス回路23は、電圧生成回路25とスイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4を含む。これらスイッチ素子SW1、SW2、SW3、SW4のスイッチングにより、電圧生成回路25の出力電圧は、静電型アクチュエータ11の上部電極17(ノードNtop)もしくは下部電極15(ノードNbot)に切り替えて出力される。このとき、電圧生成回路25が接続されていない方の上部電極17もしくは下部電極15には、接地電圧GNDが供給される。すなわち、スイッチ素子SW1、SW4が閉状態のときはスイッチ素子SW2、SW3が開状態とされ、逆にスイッチ素子SW1、SW4が開状態のときはスイッチ素子SW2、SW3が閉状態とされる。どのスイッチ素子を開状態または閉状態にするかは、記憶回路22に格納されたデータに基づいて行われる。前記データとは、電荷蓄積量検出回路21によって検出された、絶縁膜16中の電荷蓄積量を示すものである。
図6Aは、回路部20内の電荷蓄積量検出回路21の回路図である。容量Cesは、静電型アクチュエータ11の上部電極17と下部電極15間の容量である。静電型アクチュエータ11の上部電極17が下に下がった状態の容量Cesの値を容量Cdown、上に上がった状態の容量Cesの値を容量Cupとする。容量Cdownは容量Cupよりも大きい。固定容量Crefの値は、おおむね容量Cupと容量Cdownの中間の値に設定する(Cref≒(Cup+Cdown)/2)。
電荷蓄積量検出回路21の接続関係は、以下のようになっている。上部電極17には、スイッチ素子S5を介して電圧生成回路25の出力電圧Vesが供給され、下部電極15には接地電圧GNDが供給されている。また、固定容量Crefを有するキャパシタの一方の電極にはスイッチ素子S6を介して出力電圧Vesが供給され、他方の電極には接地電圧が供給されている。一定容量C1を有する第1キャパシタの一方の電極にはスイッチ素子S1を介して一定電圧V1が供給され、他方の電極には接地電圧が供給されている。同様に、一定容量C1を有する第2キャパシタの一方の電極にはスイッチ素子S2を介して一定電圧V1が供給され、他方の電極には接地電圧が供給されている。
上部電極17とスイッチ素子S5の接続点には、スイッチ素子S3の一端(ノードN11)が接続され、スイッチ素子S3の他端は比較器CPの正入力端子に接続されると共に、第1キャパシタC1の一方の電極とスイッチ素子S1の接続点に接続されている。固定容量Crefを有するキャパシタの一方の電極とスイッチ素子S6の接続点には、スイッチ素子S4の一端(ノードN12)が接続され、スイッチ素子S4の他端は比較器CPの負入力端子に接続されると共に、第2キャパシタC1の一方の電極とスイッチ素子S2の接続点に接続されている。そして、比較器CPの正入力端子と負入力端子に入力される電圧の比較結果に応じた出力電圧Voutが、比較器CPの出力端子から出力される。なお、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21には、図6Bに示すように、比較器CPに換えてセンスアンプSAを配置した回路を用いてもよい。
また、MEMS部10と回路部20を別々の半導体チップで構成する場合、固定容量CrefはMEMS部10と同じチップ上に形成するのが望ましい。同じチップ上に形成されていないと寄生容量および寄生抵抗の値が異なり、電荷蓄積量の検出動作の精度が失われるためである。なお、一定電圧V1は後述する電圧VmonHおよび電圧VmonLよりも高い電圧である。
また、電圧生成回路25の出力電圧Vesを上部電極17に供給する期間をモード1、出力電圧Vesを下部電極15に供給する期間をモード2と称する。プルアウト電圧はダイエレクトリック・チャージングによりモード1で下降し、モード2で上昇するものとする。本実施形態では、電圧印加シーケンスが終了する毎にプルアウト電圧をモニタし、プルアウト電圧が所定の範囲に収まるように、モード1とモード2を切り替える。これは、静電型アクチュエータ11の絶縁膜中にトラップされた電荷量を適正な範囲に収めることを意味する。具体的には、以下のように実施する。
図7は、モード1における電圧生成回路25の出力電圧Vesの電圧波形であり、図8はモード1における電荷蓄積量の検出動作時の電圧波形である。図9は、モード2における電圧生成回路25の出力電圧Vesの電圧波形であり、図10はモード2における電荷蓄積量の検出動作時の電圧波形である。図11Aは、第1実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。
図7、図9における期間T1、T2は、静電型アクチュエータ11を駆動させている期間である。詳述すると、期間T1は上部電極17を下部電極15側へ移動している期間であり、期間T2は上部電極17を絶縁膜16に接触させたままホールドしている期間(ホールド期間)である。期間T2の長さはアプリケーションやデバイスの使用状況に応じて変化する。期間T1におけるダイエレクトリック・チャージングがさほど多くない場合は、期間T2のホールド電圧Vhを電圧Vs1または電圧Vs2にしてもよい。期間T3は、絶縁膜16中の電荷蓄積量の検出動作に割り当てられている。期間T3は100nsec程度にでき、期間T1(20μs程度)および期間T2(1ms〜1H程度)の期間よりも十分小さい。したがって、期間T3の追加によるパフォーマンスの劣化は殆どない。期間T3の間中、電圧生成回路25の出力電圧Vesはモード1では電圧VmonLに設定され、モード2では電圧VmonHに設定される。また図8、図10において、スイッチS1、S2、…、S6は電圧波形が“H”レベルのとき閉状態になるものとする。
図7に示したモード1の電圧波形を続けて印加すると、図12Aに示すように、プルアウト電圧Vpoが徐々に低下する。電荷蓄積量検出回路21による電荷蓄積量の検出動作の結果、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLよりも高ければ、それ以降もモード1を継続する。一方、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLよりも低くなったときは、それ以降、モード2に移行する。いずれのモードを実行するかを決定するための情報は記憶回路22に格納する。すなわち、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLよりも高ければ、電荷蓄積量検出回路21は記憶回路22に第1のデータを格納し、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLよりも低いときは、記憶回路22に第2のデータを格納する。コントローラ24は、記憶回路22に第1のデータが格納されている場合はモード1を実行し、第2のデータが格納されている場合はモード2を実行する。
なお、プルアウト電圧Vpoと電圧VmonLとの高低関係は、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21により検出できる。ノードN11とノードN12の電位差ΔVは以下の式(1)のようになる。
Figure 2007242607
したがって、図6Aにおける比較器CPの出力電圧Voutをモニタすることにより、容量Cesと容量Crefの大小がわかり、これからプルアウト電圧Vpoと電圧VmonLとの高低がわかる。
同様にして、モード2の電圧波形を続けて印加すると、図12Bに示すように、プルアウト電圧Vpoが徐々に上昇する。プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHを超えたら、それ以降はモード1に移行する。すなわち、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHよりも高ければ(絶対値が小さければ)、電荷蓄積量検出回路21は記憶回路22に第1のデータを格納し、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHよりも低いときは(絶対値が大きいときは)、記憶回路22に第2のデータを格納する。コントローラ24は、記憶回路22に第1のデータが格納されている場合はモード1を実行し、第2のデータが格納されている場合はモード2を実行する。
以下に、図11Aに示したフローチャートを用いてモード1とモード2の動作を説明する。モード1では次のような動作となる。まず、スイッチ素子SW1〜SW4により電圧生成回路25の出力先を上部電極17に設定し、バイアス回路23により上部電極17に電圧Vsを印加して(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS1)。続いて、バイアス回路23により上部電極17にホールド電圧Vhを印加し(期間T2)、静電型アクチュエータ11をホールド状態にする(ステップS2)。
さらに、バイアス回路23により上部電極17に電圧VmonLを印加し(期間T3)、静電型アクチュエータの絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS3)。絶縁膜16中の電荷蓄積量が所定の電荷量より大きいか否か、すなわち上部電極17と下部電極15間の容量Cesが固定容量Crefより大きいか否かを検出する(ステップS4)。容量Cesが固定容量Crefより大きくないとき、ステップS1へ移行し、静電型アクチュエータ11を駆動し、さらにステップS2以降の処理を繰り返す。一方、容量Cesが固定容量Crefより大きいとき、記憶回路22に第2のデータを格納し、電圧生成回路25の出力先が下部電極15に切り替わるように、スイッチ素子SW1〜SW4を設定する(ステップS5)。
その後、モード2へ移行し、モード2では次のような動作となる。バイアス回路23により下部電極15に電圧Vsを印加し(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS6)。続いて、バイアス回路23により下部電極15にホールド電圧Vhを印加し(期間T2)、静電型アクチュエータ11をホールド状態にする(ステップS7)。
さらに、バイアス回路23により下部電極15に電圧VmonHを印加し(期間T3)、静電型アクチュエータの絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS8)。絶縁膜16の電荷蓄積量が所定の電荷量より大きいか否か、すなわち上部電極17と下部電極15間の容量Cesが固定容量Crefより大きいか否かを検出する(ステップS9)。容量Cesが固定容量Crefより大きくないとき、ステップS6へ移行し、静電型アクチュエータ11を駆動し、さらにステップS7以降の処理を繰り返す。一方、容量Cesが固定容量Crefより大きいとき、記憶回路22に第1のデータを格納し、電圧生成回路25の出力先が上部電極17に切り替わるように、スイッチ素子SW1〜SW4を設定する(ステップS10)。その後、モード1へ移行する。
図13に、半導体集積回路の連続動作時における、上部電極の電圧(Vtop)と下部電極の電圧(Vbtm)との電位差を示す。なお図13において、電圧振幅の大きさである電圧Vs1とVs2は必ずしも同じである必要はない。同様に、ホールド電圧Vh1とVh2をモード1、2で変えてもよい。
以上説明したように、図11Aに示したフローチャートに従って動作させることにより、電圧“Vtop−Vbtm”が正または負の場合に、プルアウト電圧Vpoの絶対値をそれぞれ電圧VmonLまたは電圧VmonHの絶対値よりも大きくできる。これは、静電型アクチュエータ11における絶縁膜16中の電荷量を測定して、スティクションなどの不良を起こさないような範囲に絶縁膜16中の電荷量を制御することに相当している。これにより、静電型アクチュエータ11をホールド状態で十分長い時間保持しても、スティクションを起こさない静電型アクチュエータ11を含む半導体集積回路を提供することができる。なお、電圧VmonL、電圧VmonHを異なる値にしているのは、スティクションを防ぐためのプルアウト電圧Vpoのマージンが電界の向きに応じて異なるケースを想定しているためである。しかし、絶縁膜16の種類によっては、上記マージンが電界の向きに依らないとみなしてよい場合もある。その場合は、電圧VmonL、電圧VmonHを同じ値にしてもよい。すなわち、VmonL=VmonH=Vmonとしてよい。この場合のフローチャートを図11Bに、また連続動作させたときの様子を図11Cに示す。本発明の実施形態では、このようにプルアウト電圧Vpoの値に応じて上部電極17と下部電極15間の電界の向きを決定することを特徴としている。またプルアウト電圧Vpoは、あるモニタ電圧における容量値から判定している。
なお、前述した第2種のチャージ注入を本発明の実施形態に適用する場合は、図11Dに示すフローチャートを採用すればよい。このときの電圧VmonL、電圧VmonHの値は、プルインしなくなる不良が発生しないようにマージンを考慮し決定する。なお、第2種のチャージ注入の場合も、前記マージンが電界の向きに依らないとみなしてよい場合は、VmonL=VmonH=Vmonとしてよい。この場合のフローチャートを図11Eに示す。
次に、第1実施形態の変形例の半導体集積回路について説明する。
図14は、第1実施形態の変形例の半導体集積回路の構成を示す図である。第1実施形態では、図5に示したスイッチ素子SW1〜SW4により、電圧生成回路25の出力電圧の出力先を上部電極17または下部電極15に切り替えていた。これに対し、第1実施形態の変形例では、図14に示すように、電圧生成回路25の出力電圧の出力先を切り替えるためのスイッチ素子をなくし、電圧生成回路25が正あるいは負の出力電圧を上部電圧17に出力し、下部電極15には接地電圧GNDが供給されるようにしている。このとき、上部電極17と下部電極15間に印加される印加電圧の波形を図15に示す。その他の構成及び効果については、第1実施形態と同様である。なお、この変形例では、電圧生成回路25の出力電圧が常に上部電極17に供給されるようにしたが、これとは逆に電圧生成回路25の出力電圧が常に下部電極15に供給されるようにしてもよい。
また、前述した第1実施形態及びその変形例では、図7に示したように、モード1における期間T2にて一定のホールド電圧Vhを印加したが、図16Aに示すように、バイポーラ状の電圧波形を印加するようにしてもよい。バイポーラ状の電圧波形とは、ある一定期間(パルス幅)ごとに、正のホールド電圧(Vh)と負のホールド電圧(−Vh)とが交互に切り替わる波形をいう。
このようなバイポーラ状の電圧波形でダイエレクトリック・チャージングを完全になくすことはできないが、絶縁膜16中に蓄積される電荷蓄積量を低減することは可能である。静電型アクチュエータ11のホールド期間が長く、なおかつホールド期間中のダイエレクトリック・チャージングが無視できない場合はこのようなバイアス波形、すなわちバイポーラ状の電圧波形を印加することが有効である。なおここでは、バイポーラ状の電圧波形として、同一のパルス幅及び振幅を持つ正あるいは負のホールド電圧が交互に切り替わる波形を示したが、これに限るわけではなく、同一のパルス幅で振幅が徐々に変化する正あるいは負の電圧が交互に切り替わる波形(図20Bのモード2参照)、または同一の振幅でパルス幅が徐々に変化する正あるいは負の電圧が交互に切り替わる波形(図20Cのモード2参照)、振幅及びパルス幅の両方が徐々に変化する正あるいは負の電圧が交互に切り替わる波形(図20Dのモード2参照)などを用いてもよい。さらに、前述した第1実施形態及びその変形例では、プルアウト電圧をモニタしてプルアウト電圧が所定の範囲に収まるようにアクチュエータの駆動を行ったが、プルアウト電圧の代わりにプルイン電圧をモニタしてプルイン電圧が所定の範囲に収まるようにアクチュエータの駆動を行ってもよい。図16Bは、このときの電圧生成回路25の出力電圧の電圧波形である。図16Bに示すように、プルイン電圧のモニタは電圧印加シーケンスの開始の期間T0で実施される。すなわち、この期間T0に印加される出力電圧Vmonによりアクチュエータのプルインが起こるか否かを判定することで絶縁膜16中に蓄積される電荷蓄積量を検出することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の半導体集積回路について説明する。前記第1実施形態における構成と同様の部分には同じ符号を付す。
第1実施形態では、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21にて所定の電圧における容量値を検出することにより、絶縁膜16中の電荷蓄積量をモニタした。しかし、電荷蓄積量検出回路21の回路構成はこれ以外にもあり得る。この第2実施形態では、第1実施形態で用いた電荷蓄積量検出回路21の他の回路構成例について説明する。
図17は、第2実施形態における電荷蓄積量検出回路の回路図である。図18は前記電荷蓄積量検出回路における検出動作時の波形であり、図19は第2実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。
バイアス回路23により上部電極17に電圧Vsを印加して、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS21)。続いて、バイアス回路23により上部電極17にホールド電圧Vhを印加し、静電型アクチュエータ11をホールド状態にする(ステップS22)。そして、静電型アクチュエータの絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、図17に示した電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS23)。絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量より、電圧VN23が電圧VrefLより高く、かつ電圧VrefHより低いか否かを検出する(ステップS24)。VrefL<VN23<VrefHが成り立つとき、ステップS21へ移行し、ステップS21以降の処理を繰り返す。一方、VrefL<VN23<VrefHが成り立たないときは、記憶回路22に第2のデータを格納し、電圧生成回路25の出力先が下部電極15に切り替わるように、スイッチ素子SW1〜SW4を設定する(ステップS25)。その後、ステップS21へ移行し、ステップS21以降の処理を繰り返す。
この第2実施形態では、電荷蓄積量の検出モードにおいて、静電型アクチュエータ11の印加電圧をホールド電圧Vhから徐々に降下させる。図17に示すような電流源Iを利用した回路を採用すれば、ホールド電圧Vhのリニアな電圧降下が実現できる。ノードN21の電圧が下がりプルアウト電圧に達すると、上部電極17が上がり容量Cesが下がる。ノードN21の電荷量が一定に保たれた状態で容量Cesが小さくなると、ノードN21の電圧が上昇する。このノードN21の電圧上昇分を比較器CP1で検出する。なお実際には、ノードN21からは電流源回路に起因した電圧降下があるが、その効果は十分小さく、ノードN21の電圧上昇を抑制するほどではない。
容量Cref1の値を容量Cdownと同程度にし、またノードN21からの放電開始をノードN22からの放電開始よりも早めれば、図18に示すように、容量Cesの値が変化したときに比較器CP1の出力電圧Vout1が反転するようにできる。出力電圧Vout1の反転を受けてスイッチS16を開き、ノードN23からの放電を止める。このときのノードN23の電圧VN23は、静電型アクチュエータのプルアウト電圧を反映している。すなわち、電圧VN23の高低がプルアウト電圧の高低に対応する。したがって、電圧VN23から絶縁膜16中の電荷蓄積量を求めることができる。不良を起こさない絶縁膜16中の電荷蓄積量に対応する電圧VN23の下限と上限をそれぞれ電圧VrefLと電圧VrefHとすれば、図17、図19に示すような回路及びフローチャートにより、絶縁膜16中の電荷蓄積量を適正な値に保つことができる。その他の構成及び効果については、前述した第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の半導体集積回路について説明する。前記第1実施形態における構成と同様の部分には同じ符号を付す。
第1実施形態では、モード1及びモード2の最後に電荷蓄積量の検出動作を実施し、判定基準を超えた場合は、上部電極と下部電極間に印加する電圧を反転させていた。これに対し第3実施形態では、判定基準を超えた場合には絶縁膜16中の電荷を引き抜く動作を集中して行う。
図20Aに、第3実施形態における電圧生成回路25の出力電圧Vesの電圧波形を示す。この第3実施形態では、モード2が絶縁膜16から電荷を引き抜く専用の動作に割り当てられている。すなわち、モード2では、ホールド電圧Vhを印加せず、電圧Vs2の印加と、電圧VmonHの印加による電荷蓄積量の検出動作のみを実施する。電圧Vs2と電圧VmonHの印加は、プルアウト電圧が電圧VmonHに達するまで繰り返す。図21は、第3実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。
モード1では次のような動作となる。まず、スイッチ素子SW1〜SW4により電圧生成回路25の出力先を上部電極17に設定し、バイアス回路23により上部電極17に電圧Vsを印加して(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS31)。続いて、バイアス回路23により上部電極17にホールド電圧Vhを印加し(期間T2)、静電型アクチュエータ11をホールド状態にする(ステップS32)。
さらに、バイアス回路23により上部電極17に電圧VmonLを印加し(期間T3)、静電型アクチュエータの絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS33)。絶縁膜16の電荷蓄積量が所定の電荷量より大きいか否か、すなわち上部電極17と下部電極15間の容量Cesが固定容量Crefより大きいか否かを検出する(ステップS34)。容量Cesが固定容量Crefより大きいとき、ステップS31へ移行し、ステップS31以降の処理を繰り返す。一方、容量Cesが固定容量Crefより大きくないとき、記憶回路22に第2のデータを格納し、電圧生成回路25の出力先が下部電極15に切り替わるように、スイッチ素子SW1〜SW4を設定する(ステップS35)。
その後、モード2へ移行し、次のような動作となる。バイアス回路23により下部電極15に電圧Vsを印加し(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS36)。続いて、バイアス回路23により下部電極15に電圧VmonHを印加し(期間T3)、静電型アクチュエータの絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、図6Aに示した電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS37)。絶縁膜16の電荷蓄積量が所定の電荷量より大きいか否か、すなわち上部電極17と下部電極15間の容量Cesが固定容量Crefより大きいか否かを検出する(ステップS38)。容量Cesが固定容量Crefより大きいとき、ステップS36へ移行し、ステップS36以降の処理を繰り返す。一方、容量Cesが固定容量Crefより大きくないとき、記憶回路22に第1のデータを格納し、電圧生成回路25の出力先が上部電極17に切り替わるように、スイッチ素子SW1〜SW4を設定する(ステップS39)。その後、モード1へ移行する。なお、第1実施形態と同様の理由で、VmonL=VmonH= Vmon としてもよい。
第1実施形態との差を明確にするため、図22Aに第3実施形態の絶縁膜16中における電荷蓄積量の推移の模式図を示し、図22Bに第1実施形態の絶縁膜16中における電荷蓄積量の推移の模式図を示す。電荷量Qmaxと電荷量Qminは、不良を起こさないような電荷蓄積量の最大値と最小値である。すなわち、静電型アクチュエータ11がスティクションを起こすことなく、ホールド電圧でプルインさせることのできる、絶縁膜16中の電荷蓄積量の最大値と最小値である。第3実施形態では、絶縁膜16中の電荷蓄積量が急激に減少するが、第1実施形態では絶縁膜16中の電荷蓄積量が緩やかに減少する。
図20Aと図21は、電荷蓄積量検出回路として図6Aあるいは図6Bに示した回路を採用した場合に対応するものであるが、この第3実施形態は第2実施形態で述べた図17の電荷蓄積量検出回路でも実現可能である。また、図20Aにおけるモード1とモード2の役割を交換してもよい。すなわち、ホールド電圧Vhを印加する期間をモード1からなくして、モード1を絶縁膜16中の電荷量をモード2の初期値に戻すための専用の動作モードとし、モード2にてホールド電圧Vhを印加するようにしてもよい。また、図20Bに示すように、モード2における電圧Vs2の電圧振幅を変化させてもよく、図20Cに示すように、モード2における電圧Vs2のパルス幅を変化させてもよい。さらに、図20Dに示すように、モード2における電圧Vs2の電圧振幅とパルス幅の両方を変化させてもよい。これらにより、絶縁膜16からの電荷引き抜き量の制御が容易になり、電荷を過剰に引き抜く不良を抑制できる。なお、図20B、図20C、図20Dに示した、電圧Vs2の電圧振幅あるいはパルス幅、あるいはその両方を変化させる手法は、この第3実施形態以外の実施形態にも適用することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態の半導体集積回路について説明する。前記第1実施形態における構成と同様の部分には同じ符号を付す。
前述した第1〜第3実施形態では、ホールド期間中のダイエレクトリック・チャージングが十分小さい場合を仮定している。しかし、ホールド期間が十分長い場合や、電荷がトラップされやすい絶縁膜を採用した場合は、ホールド期間中のダイエレクトリック・チャージングが無視できなくなる。このような場合、ホールド期間終了後にスティクションが起きる可能性がある。またこれとは逆に、ホールド電圧でプルインできない、すなわちホールド電圧でホールド状態を保持できない現象が起きる可能性もある。この第4実施形態では、このようなケースにも対処できる上部電極と下部電極間へのバイアス方法について説明する。
図23は、第4実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。図24及び図25は、第4実施形態における電圧生成回路25の出力波形である。
まず、バイアス回路23により上部電極17に電圧Vsを印加して(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する。続いて、バイアス回路23により上部電極17にホールド電圧Vhを印加し(期間T2)、静電型アクチュエータ11をホールド状態にする。さらに、バイアス回路23により上部電極17に電圧VmonLを印加する(期間T3)(ステップS41)。そして、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより高いか否かを検出する(ステップS42)。プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより高いとき、ステップS41へ移行し、ステップS41以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS42において、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより高くないときは、さらにプルアウト電圧Vpoが0Vより高いか否かを検出する(ステップS43)。プルアウト電圧Vpoが0Vより高くないとき、モード3を実行した後(ステップS44)、ステップS41へ移行し、ステップS41以降の処理を繰り返す。
また、ステップS43において、プルアウト電圧Vpoが0Vより高いときは、電圧生成回路25の出力先を下部電極15に切り替える(ステップS45)。続いて、バイアス回路23により下部電極15に電圧Vsを印加して(期間T1)、静電型アクチュエータ11を駆動する(ステップS46)。さらに、バイアス回路23により下部電極15にホールド電圧Vhを印加し(期間T5)、プルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低いか否かを検出する(ステップS47)。プルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低くないとき、モード4を実行した後(ステップS48)、ステップS46へ移行し、ステップS46以降の処理を繰り返す。
また、ステップS47において、プルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低いときは、バイアス回路23により下部電極15にそのままホールド電圧Vhを印加し(期間T2)、ホールド時間が経過したら、バイアス回路23により下部電極15に電圧VmonHを印加する(期間T3)(ステップS49)。そして、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより低いか否かを検出する(ステップS50)。プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより低いとき、ステップS46へ移行し、ステップS46以降の処理を繰り返す。一方、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより低くないときは、電圧生成回路25の出力先を上部電極17に切り替え(ステップS51)、ステップS41へ移行し、ステップS41以降の処理を繰り返す。
図26Aと図26Bに、図23中のモード3の電圧波形とフローチャートを示す。
モード3では次のような動作を行う。まず、バイアス回路23により下部電極15に電圧Vsを印加する。続いて、バイアス回路23により下部電極15に電圧VmonHを印加する(ステップS61)。そして、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより高いか否かを検出する(ステップS62)。プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより高くないとき、ステップS61へ移行し、ステップS61以降の処理を繰り返す。一方、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonHより高いときは、モード3の処理を終了する。
図27Aと図27Bに、図23中のモード4の電圧波形とフローチャートを示す。
モード4では次のような動作を行う。まず、バイアス回路23により上部電極17に電圧Vsを印加する。続いて、バイアス回路23により上部電極17に電圧VmonLを印加する(ステップS71)。そして、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより低いか否かを検出する(ステップS72)。プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより低くないとき、ステップS71へ移行し、ステップS71以降の処理を繰り返す。一方、プルアウト電圧Vpoが電圧VmonLより低いときは、モード4の処理を終了する。
この第4実施形態では、前述した実施形態と同様に、プルアウト電圧Vpoと電圧VmonLとの高低を比較したあと、Vpo≦VmonLであることが判明した場合は、引き続いてプルアウト電圧Vpoと0Vとの高低を比較する。この比較は、静電型アクチュエータ11にスティクションが起きているかどうかを判別するために実施する。プルアウト電圧Vpoが0V以下であるときは、スティクションが起きていると判定してモード3を実行する。モード3では、図26Aに示すような電圧波形を印加して図26Bに示す動作を行う。これにより、プルアウト電圧Vpoを電圧VmonHより高くして、スティクションを解消する。ステップS42、S43に示した比較動作は、前述した実施形態の電荷蓄積量検出回路21で実現可能であり、ステップS42の比較動作は図24中の期間T3に実施し、ステップS43の比較動作は図24中の期間T4に実施する。
一方、ホールド電圧Vhでホールド状態を保持できない不良が起きた場合は、図27Aに示すような電圧波形を上部電極17と下部電極15間に印加して図27Bに示す動作を行う。これにより、プルアウト電圧Vpoを電圧VmonLより低くする。静電型アクチュエータ11がホールド電圧Vhでホールド状態を保持しているかどうかは、図25中の期間T5にて検出する。なお、モード3でプルアウト電圧Vpoを電圧VmonLの電圧レベルまで上げた後、上部電極17と下部電極15間に印加する電界を反転させるようなフローチャートを採用してもよい。なお、第1実施形態と同様の理由で、VmonL=VmonH= Vmon としてもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態の半導体集積回路が備えた静電型アクチュエータの駆動方法について説明する。前記第1実施形態における構成と同様の部分には同じ符号を付す。
半導体集積回路に電源を投入した直後は、絶縁膜16に蓄積されている電荷蓄積量がどの程度であるかわからない。このような場合に、プルアウト電圧が適正な範囲に収まっているかどうかをテストするテストモードがあると便利である。第5実施形態では、このテストモードについて述べる。
図28は、第5実施形態の半導体集積回路が備えたテストモードの動作を示すフローチャートである。図6Aまたは図17に示した電荷蓄積量検出回路によりプルアウト電圧をモニタして、適正な範囲に収まっていない場合は、前述したモード3もしくはモード4を実行してプルアウト電圧を適正な範囲に収める。以下に、テストモードの動作を詳述する。
電源が投入されたり、あるいはコマンドが入力されると(ステップS81)、電荷蓄積量検出回路21によりプルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低いか否かを検出する(ステップS82)。プルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低くないとき、モード4へ移行する(ステップS83)。一方、プルアウト電圧Vpoがホールド電圧Vhより低いときは、さらに電荷蓄積量検出回路21によりプルアウト電圧Vpoが0Vより高いか否かを検出する(ステップS84)。プルアウト電圧Vpoが0Vより高くないとき、モード3へ移行する(ステップS85)。一方、プルアウト電圧Vpoが0Vより高いときは、プルアウト電圧Vpoが適正な範囲に収まっているとして、テストモードを終了する。
なおここでは、プルアウト電圧をモニタしてプルアウト電圧が適正な範囲に収まるように調整したが、プルアウト電圧の代わりにプルイン電圧をモニタしてプルイン電圧が適正な範囲に収まるように調整してもよい。また、テストモードは、電源投入の検知信号を受けて、電源投入後に自動的に実行するようにしてもよいし、コントローラからのコマンドを受けてテストモードを実行するようにしてもよい。
[第6実施形態]
不揮発性メモリを備えていない半導体集積回路(システム)では、電源をオフすると、上部電極と下部電極間の印加電界の向きを記憶している記憶回路22、例えばレジスタのデータが消えてしまう。したがって、電源投入時に、印加電界の向きを記憶しているレジスタのデータを決定する必要がある。第6実施形態はそのデータ決定方式に関するものである。
図29は、第6実施形態の半導体集積回路が備えたテストモードの動作を示すフローチャートである。
電源投入(ステップS91)後は、パワーオンリセット回路の出力信号を受けて、レジスタのデータを決まったデータ値、たとえば第1のデータにする(ステップS92)。その後、静電型アクチュエータ11を駆動させ(ステップS93)、ホールド状態にする(ステップS94)。その後、静電型アクチュエータ11の絶縁膜16に蓄積された電荷蓄積量を、電荷蓄積量検出回路21により検出する(ステップS95)。通常の動作時は、ホールド動作の期間をユーザーが決定するが、この場合はあらかじめ定められた期間Tphだけホールドする。期間Tphは長い期間である必要がないので、例えばここでは1msecとする。電荷蓄積量の検出動作の結果、レジスタには絶縁膜16中の蓄積電荷量に応じたデータ値が入るため、これ以降のステップS96、S97の動作における不良の発生を抑制できる。
[第7実施形態]
第7実施形態では、静電型アクチュエータを利用したデバイスとして、可変容量素子(MEMS可変容量素子)への具体的な適用例について説明する。
図30Aは、第7実施形態のMEMS可変容量素子40を含む半導体集積回路の構成を示す図であり、図30Bは前記MEMS可変容量素子40の平面図である。前記MEMS可変容量素子40の構造は以下のようになっている。半導体基板12上に配置されたアンカー13には、駆動用上部電極17が固定されている。半導体基板12上には駆動用下部電極15とRF用下部電極18A,18Bが形成され、RF用下部電極18A,18Bは駆動用下部電極15間に配置されている。駆動用下部電極15上には、駆動用下部電極15を覆うように絶縁膜16が形成され、RF用下部電極18A,18B上にはRF用下部電極18A,18Bを覆うように絶縁膜42が形成されている。これらRF用下部電極18A,18B、RF用上部電極19、及び絶縁膜42により、可変容量素子が構成される。また、RF用上部電極19と駆動用上部電極17との間には絶縁体41が挿入されており、RF用上部電極19と駆動用上部電極17とは電気的にアイソレートされている。
RF用下部電極は、RF用上部電極19と対向するように配置されており、RF用上部電極19の下方で切断されて、図30Bに示すように、RF用下部電極18A,18Bを構成している。RF用下部電極18Aはポート1に、RF用下部電極18Bはポート2にそれぞれ接続されている。したがって、駆動用上部電極17及び下部電極15で構成される静電アクチュエータによってRF用上部電極19とRF用下部電極18A,18Bとの間の距離を変えることにより、ポート1、2間の容量値を可変にできる。
この実施形態は、絶縁膜16中の電荷量に応じて電圧“Vtop-Vbtm”の符号を変えることを特徴とする。これを実現する一例は、駆動用上部電極17に印加される電圧Vtopを常に0Vとして、駆動用下部電極15に印加される電圧Vbtmに正または負の電圧を印加する方式である。しかしこの場合、正負の高電圧を生成する回路が必要となる。このような回路を作るには、プロセス上のコストがかかる。したがって、電圧Vtopに正の高電圧を与えている場合は電圧Vbtmを0Vとし、電圧Vbtmに正の高電圧を与えている場合は電圧Vtopを0Vとする、という方法で駆動用上部電極17と駆動用下部電極15間の電界の向きを変えるのが望ましい。
ただしこの場合は、MEMS可変容量素子40のRF用上部電極19と駆動用上部電極17とを電気的に共有できない。なぜなら、RF用上部電極19の電圧が駆動電極部(駆動用上部電極17及び駆動用下部電極15)の電界の向きに応じて変わるのは望ましくないためである。そこで、図30Aに示すように、RF用上部電極19と駆動用上部電極17との間に絶縁体41を挿入し、RF用上部電極19と駆動用上部電極17との間を電気的にアイソレートする。このような構造にすると、駆動電極部のノイズがRF用電極部に伝わらないようにできるという効果もある。
[第8実施形態]
第8実施形態では、静電型アクチュエータを利用したデバイスとして、スイッチ(MEMSスイッチ)への具体的な適用例について説明する。
図31Aは、第8実施形態のMEMSスイッチ50を含む半導体集積回路の構成を示す図であり、図31Bは前記MEMSスイッチ50の平面図である。前述したMEMS可変容量素子40ではRF用下部電極18A,18B上に絶縁膜42が形成されていたが、このMEMSスイッチ50ではRF用下部電極18上に絶縁膜が形成されていないため、RF用上部電極19が下方にさがったときに、RF用上部電極19がRF用下部電極18と電気的に接触する。このため、駆動用上部電極17及び下部電極15で構成される静電アクチュエータによってRF用上部電極19を駆動することにより、ポート1、2間を電気的に短絡または開放できる。この実施形態でも、RF用上部電極19と駆動用上部電極17とが電気的にアイソレートされているため、これら電極の駆動方法に関して第7実施形態と同様の作用、効果を有する。
以上、前述した第1〜第8実施形態では、プルアウト電圧Vpoから絶縁膜16中の電荷量を推定する場合を中心に説明したが、プルイン電圧をモニタして絶縁膜16中の電荷量を推定するようにしてもよい。そのためには、電圧Vsの電圧を変化させ、プルインするかどうかをモニタすればよい。この動作は、図6Aあるいは図6Bに示した電荷蓄積量検出回路と同様の回路で実現できる。
また、前述した各実施形態はそれぞれ、単独で実施できるばかりでなく、適宜組み合わせて実施することも可能である。例えば、図23に示したフローチャートにおける絶縁膜中の電荷蓄積量の検出には、図6Bあるいは図17に示した電荷蓄積量検出回路を利用してもよいし、この他にも様々な組み合わせが可能である。さらに、前述した各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、各実施形態において開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせにより、種々の段階の発明を抽出することも可能である。
本発明の実施形態によれば、ホールド状態で十分長い時間が経過しても、不具合を起こさないように静電型アクチュエータを駆動させることのできる半導体集積回路及び静電型アクチュエータの駆動方法を提供することが可能である。
静電型アクチュエータにおいて上部電極に電圧Vsを印加し、下部電極を接地電圧としたときのCV特性を示す図である(第一種のチャージ注入の場合)。 静電型アクチュエータにおいて下部電極に電圧Vsを印加し、上部電極を接地電圧としたときのCV特性を示す図である(第一種のチャージ注入の場合)。 静電型アクチュエータにおいて上部電極に電圧Vsを印加し、下部電極を接地電圧としたときのCV特性を示す図である(第二種のチャージ注入の場合)。 静電型アクチュエータにおいて下部電極に電圧Vsを印加し、上部電極を接地電圧としたときのCV特性を示す図である(第二種のチャージ注入の場合)。 本発明の実施形態を実現する半導体集積回路の構成を示す概略図である。 実施形態における静電型アクチュエータを接触型スイッチに適用した場合のMEMS部の断面図である。 実施形態における前記静電型アクチュエータを可変容量素子に適用した場合のMEMS部の断面図である。 実施形態における前記静電型アクチュエータと静電型以外のアクチュエータとを組み合わせたハイブリッド型アクチュエータを利用したMEMS部の断面図である。 本発明の第1実施形態の半導体集積回路の構成を示す概略図である。 第1実施形態の半導体集積回路における電荷蓄積量検出回路の回路図である。 図6Aに示した前記電荷蓄積量検出回路の変形例の回路図である。 第1実施形態の半導体集積回路における電圧生成回路の出力電圧の電圧波形図である(モード1)。 第1実施形態の半導体集積回路における電荷蓄積量の検出動作時の電圧波形図である(モード1)。 第1実施形態の半導体集積回路における電圧生成回路の出力電圧の電圧波形図である(モード2)。 第1実施形態の半導体集積回路における電荷蓄積量の検出動作時の電圧波形図である(モード2)。 第1実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである(第一種のチャージ注入の場合)。 第1実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである(第一種のチャージ注入でVmonL=VmonH=Vmonの場合)。 図11Bに示した半導体集積回路における連続動作時の上部電極と下部電極に印加される電圧波形図である。 第1実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである(第2種のチャージ注入の場合)。 第1実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである(第2種のチャージ注入でVmonL=VmonH=Vmonの場合)。 第1実施形態の半導体集積回路の静電型アクチュエータにおけるCV特性を示す図である(モード1)。 第1実施形態の半導体集積回路の静電型アクチュエータにおけるCV特性を示す図である(モード2)。 第1実施形態の半導体集積回路における連続動作時の上部電極と下部電極に印加される電圧波形図である。 第1実施形態の変形例の半導体集積回路の構成を示す概略図である。 第1実施形態の変形例の半導体集積回路における連続動作時の上部電極と下部電極に印加される電圧波形図である。 第1実施形態の半導体集積回路における上部電極と下部電極に印加されるホールド電圧としてのバイポーラ状の電圧波形図である。 第1実施形態の半導体集積回路における電圧生成回路の出力電圧の他の変形例を示す電圧波形図である。 本発明の第2実施形態の半導体集積回路における電荷蓄積量検出回路の回路図である。 第2実施形態の半導体集積回路における電荷蓄積量検出回路の検出動作時の波形図である。 第2実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における電圧生成回路の出力電圧の電圧波形図である。 第3実施形態における電圧生成回路の第1変形例としての出力電圧の電圧波形図である。 第3実施形態における電圧生成回路の第2変形例としての出力電圧の電圧波形図である。 第3実施形態における電圧生成回路の第3変形例としての出力電圧の電圧波形図である。 第3実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。 第3実施形態の半導体集積回路における絶縁膜中の電荷蓄積量の推移を示す模式図である。 第1実施形態の半導体集積回路における絶縁膜中の電荷蓄積量の推移を示す模式図である。 本発明の第4実施形態の半導体集積回路の動作を示すフローチャートである。 第4実施形態の半導体集積回路における電圧生成回路の第1の出力波形図である。 第4実施形態の半導体集積回路における電圧生成回路の第2の出力波形図である。 図23中のモード3における電圧波形図である。 図23中のモード3におけるフローチャートである。 図23中のモード4における電圧波形図である。 図23中のモード4におけるフローチャートである。 本発明の第5実施形態の半導体集積回路が備えたテストモードの動作を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態の半導体集積回路が備えたテストモードの動作を示すフローチャートである。 本発明の第7実施形態のMEMS可変容量素子を含む半導体集積回路の構成を示す概略図である。 第7実施形態における前記MEMS可変容量素子の平面図である。 本発明の第8実施形態のMEMSスイッチを含む半導体集積回路の構成を示す概略図である。 第8実施形態における前記MEMSスイッチの平面図である。
符号の説明
10…MEMS部、11…静電型アクチュエータ、12…半導体基板、13…アンカー、14…弾性部材、15…下部電極、16…絶縁膜、17…上部電極、18…第1電極、19…第2電極、20…回路部、21…電荷蓄積量検出回路、22…記憶回路、23…バイアス回路、24…コントローラ、25…電圧生成回路、30…空洞、31…静電型以外のアクチュエータ、40…MEMS可変容量素子、41…絶縁体、42…絶縁膜、50…MEMSスイッチ。

Claims (5)

  1. 上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、
    前記静電型アクチュエータの前記絶縁膜中に蓄積された電荷量を検出する検出回路と、
    前記検出回路により検出された前記電荷量の検出結果を格納する記憶回路と、
    前記記憶回路に格納された前記検出結果に基づいて、前記静電型アクチュエータを駆動するための駆動電圧を変化させるバイアス回路と、
    を具備することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、
    前記静電型アクチュエータにおける、前記上部電極を、前記絶縁膜を介した前記下部電極側への接続状態から離すためのプルアウト電圧をモニタする検出回路と、
    前記検出回路によりモニタされた前記プルアウト電圧に基づいて、前記静電型アクチュエータを駆動させるときの、前記上部電極と前記下部電極による前記絶縁膜への電界の向きを決定するバイアス回路と、
    を具備することを特徴とする半導体集積回路。
  3. 上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、
    前記静電型アクチュエータの前記絶縁膜中に蓄積された電荷量が所定の範囲内に入っているか否かを検出する検出回路と、
    前記絶縁膜に蓄積された前記電荷量が所定の範囲内に入っていないことが検出されたとき、前記電荷量が所定の範囲内に入るように、前記上部電極と前記下部電極との間に駆動電圧を印加して、前記絶縁膜に対して電荷の注入及び引き抜きのいずれかを行うバイアス回路と、
    を具備することを特徴とする半導体集積回路。
  4. 基板上に形成された下部電極、前記基板との間に空洞が存在するように配置された上部電極、及び前記上部電極と前記下部電極との間に配置された第1絶縁膜を有する静電型アクチュエータと、
    前記基板上に、前記下部電極と離隔して形成された第一の電極と、
    前記上部電極との間に絶縁体を介して形成され、前記第一の電極と対向するように配置された第二の電極と、
    前記静電型アクチュエータの前記上部電極に駆動電圧が印加されている間は前記下部電極を接地電圧とし、前記下部電極に前記駆動電圧が印加されている間は前記上部電極を前記接地電圧とするバイアス回路を具備し、
    前記バイアス回路により前記駆動電圧及び前記接地電圧を前記上部電極及び前記下部電極に印加することにより、前記静電型アクチュエータは、前記第一の電極と前記第二の電極との間の距離を変化させることを特徴とするMicro-Electro-Mechanical Systems(MEMS)。
  5. 上部電極、下部電極、前記上部電極と前記下部電極との間に配置された絶縁膜を有する静電型アクチュエータの駆動方法において、
    電源の投入及びコマンドの入力のいずれかを検知するステップと、
    前記電源の投入及びコマンドの入力のいずれかを検知したとき、前記絶縁膜中に蓄積された電荷量が所定の範囲内に入っているか否かを検出するステップと、
    前記絶縁膜中に蓄積された前記電荷量が所定の範囲内に入っていないことが検出されたとき、前記電荷量が所定の範囲内に入るように、前記絶縁膜に対して電荷の注入及び引き抜きのいずれかを行うステップと、
    を具備することを特徴とする静電型アクチュエータの駆動方法。
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