JP2007242460A - イオン源 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン源において、短時間でアーク放電を行い、かつ、フィラメントの溶断を防止するイオン源を提供する。
【解決手段】ガスが供給されてプラズマを生成する、内部空間を備えたチャンバ12と、チャンバ12と電気絶縁され、内部空間のチャンバ内壁面から突出し、内部空間に熱電子を供給するフィラメント14と、フィラメント14と同じ種類のフィラメントの溶断時の溶断電流を記録保持するメモリ44bと、溶断電流の50〜80%の電流をフィラメント電流の立ち上げ時に流す電流制御部40と、溶断電流の50〜80%の電流をフィラメントに流したときの抵抗値を求める計測部42と、求めた抵抗値からフィラメントの摩耗状態を判定する判定部44cと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスを供給して電圧を印加することによりプラズマを生成し、このプラズマからイオビームを生成するイオン源に関する。
従来のDCイオン源、例えばバーナス型イオン源では、チャンバ内でアーク放電を起こし、チャンバ内に供給された原料ガスから所望のイオンを生成する。チャンバは、少なくとも一部に導体面を有する内部空間を備える。このチャンバの内部空間には、チャンバと電気絶縁され、内部空間のチャンバ内壁面から突出したフィラメントが設けられている。このフィラメントは、アーク放電するために、チャンバの内部空間に熱電子を放出する熱電子供給源である。
上記イオン源において、アーク放電を確立するまでの流れは、以下の通りである。
まず、チャンバの内部空間内に原料ガスを導入し、減圧してアーク放電に適した圧力とする。次に、チャンバの内部空間に磁場を印加する。この磁場は、チャンバの内部空間に生成されるプラズマを閉じ込め、アーク放電に適した状態でプラズマ密度を維持しやすくするために用いられる。次に、フィラメントとチャンバとの間に、例えば数十V〜百数十Vの電圧を印加する。この後、フィラメントに電流を流しフィラメントを白熱させる。このとき、フィラメントが白熱し熱電子がチャンバ内の内部空間に放出され始め、熱電子の放出量が一定量を超えるとアーク放電が開始する。アーク放電開始後、フィラメント電流を増加させ10〜20秒後、アーク放電は安定する。
図5は、従来のバーナス型イオン源にて、フィラメントの通電を開始して熱電子を放出することによって安定したアーク放電を確立するまでの、フィラメント電流とアーク放電電流の履歴を示す図である。
図5に沿って説明すると、まず、フィラメントに通電開始後、予め定められた流れに従ってフィラメント電流を制御して、すなわちフィードフォワード制御してフィラメント電流を徐々に増加させる。例えば5A/秒で増加させる。フィラメント電流を徐々に増加させると、通電開始後20〜30秒の間に、アーク放電が始まりアーク放電電流が立ち上がる。しかし、このアーク放電の状態は不安定な発生状態である。
一方、通電開始後30秒以降においては、アーク放電電流の計測値と目標値とのずれによりフィラメント電流を制御する。すなわちフィードバック制御してフィラメント電流を制御することにより、アーク放電を安定化させる。アーク放電が安定した後は、フィラメント電流の制御により、アーク放電電流を効率よく制御できる。しかし、上記アーク放電の不安定状態では、アーク放電電流をフィラメント電流で制御することは難しい。
また、上記フィラメントに通電開始後、20〜30秒の間のアーク放電の発生が不安定な状態では、図5に示されるように、フィラメント電流はオーバーシュートする。アーク放電が確実に安定して発生するために、すなわちアーク放電電流を増大させて一定値に安定させるために、フィラメント電流を徐々に増加させるとき、フィラメント電流は、制御可能な一定値に到達する前に、この一定値よりも大きな値を必要とする。図5の例では、20〜30秒の間で、フィラメント電流は一度150Aに達し、その後100Aまで低下して、112Aで一定値となる。
このようなオーバーシュートを回避するために、アーク放電電流が流れ始め、例えば0.1Aを閾値としてアーク放電電流を検知したときにフィラメント電流を一定にする制御を行うと、ノイズ等による誤動作により不安定に発生するアーク放電の状態でフィラメント電流の増加を止める不具合が生じる。
一方、アーク放電電流が立ち上がり、例えば1Aを閾値としてアーク放電電流を検知した場合、フィラメント電流の上記オーバーシュートは避けられない状態となる。
このオーバーシュートは、特にプラズマに曝され、スパッタリングにより摩耗することによって線径の細くなったフィラメントは、抵抗損が大きくなるため発熱によって自らが溶断する場合も多い。このように、アーク放電を安定的に発生させるためのフィラメント電流を得るためには、フィラメント電流はオーバーシュートを経なければならない。
このようなオーバーシュートの回避は、フィラメント電流の増加速度を低く抑えることで可能であるが、フィラメント電流の増加速度を低下させることにより、アーク放電を安定して発生させる状態に維持するまでに多くの時間を要する。イオン注入装置に用いるイオン源は、可能な限り短時間で作動するように立ち上げることが望まれているが、上記オーバーシュートを回避するためにフィラメント電流の増加速度を低くすることは、短時間でプラズマを生成して、イオンビームを生成するイオン注入装置にとって好ましくない。
下記特許文献1には、フィラメント電流が微小電流のときに、フィラメントの抵抗値を見積もり、フィラメントの摩耗状態を判断し、この判断した状態から、フィラメント電流の増分速度の高低を設定するフィラメント電流の制御方法が開示されている。しかし、この制御方法では、必ずしも摩耗により線径が細くなったフィラメントの溶断を抑えることができないといった問題がある。
また、イオン源を用いるイオン注入装置の場合、フィラメント電流をある一定の状態から低下させる場合もあるが、この場合、フィラメント周辺の回路部分はすでに加熱されているので、フィラメント周辺の回路部分が加熱されていない場合と比べてフィラメント周辺の状態は著しく異なっている。この抵抗値は、フィラメントの抵抗値を含むが、温度の影響を受けて変化した回路抵抗値をも含むため、フィラメントの摩耗状態を精度よく判断することはできない。
特開平8−227677号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、短時間でアーク放電を行い、かつ、フィラメントの溶断を防止することのできるイオン源を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ガスを供給して電圧を印加することによりプラズマを生成し、このプラズマからイオビームを生成するイオン源であって、ガスが供給されてプラズマを生成する、少なくとも一部に導体面を有する内部空間を備えたチャンバと、
前記チャンバと電気絶縁され、前記内部空間のチャンバ内壁面から突出し、通電することにより前記内部空間に熱電子を放出するフィラメントと、前記フィラメントと同じサイズ及び同じ種類のフィラメントが前記内部空間に生成されるプラズマにより摩耗することにより線径が細くなり、フィラメントの発熱によりフィラメント自体が溶断する時の溶断電流を記録保持する記録部と、前記溶断電流の50〜80%の電流をフィラメントの通電開始時に流す電流制御部と、フィラメントに前記溶断電流の50〜80%の電流を流したときの抵抗値を求める計測部と、求めた抵抗値から前記フィラメントの摩耗状態を判定する判定部と、を有することを特徴とするイオン源を提供する。
その際、前記計測部は、前記溶断電流の50〜80%の電流を流す通電開始から一定時間後の前記抵抗値を計測し、この計測結果から前記フィラメントの熱平衡により収束したときの抵抗値を推定することが好ましい。
あるいは、前記計測部は、前記溶断電流の50〜80%の電流を流す通電開始から一定時間毎に前記抵抗値を計測し、これらの抵抗値の時間変化から、前記フィラメントが熱平衡により収束したときの抵抗値を推定することも好ましい。
本発明のイオン源では、摩耗末期のフィラメントの溶断電流の50〜80%の電流を、フィラメントの通電開始時に流し、そのときの抵抗値を求め、この抵抗値から、フィラメントが溶断する程度にフィラメントが摩耗したか否かを正確に判定する。このため、フィラメント電流の増加速度を抵抗値に応じて変化させることができ、短時間で安定したアーク放電の発生状態を達成し、かつフィラメントの溶断を防止することができる。
以下、本発明のイオン源について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明のイオン源の一実施形態の構成を示す断面図である。
イオン源10は、原料ガスを供給しアーク放電することによりプラズマを生成し、このプラズマからイオンを取り出すことによりイオビームを生成するバーナス型イオン源である。イオン源10は、図1に示す様に、チャンバ12、フィラメント14、反射電極板(リペラープレート)16、背面電極板18、絶縁部材20、原料ガス供給口22、イオンビーム取出口24、および所定の電圧を印加する引出電源26、アーク電源28、フィラメント電源30、原料ガス調整バルブ32、電流制御部40、計測部42、及びコンピュータ44を有して構成される。チャンバ12は、図示されないイオン注入装置の減圧容器内に収納され、チャンバ12内で10−2〜10−3(Pa)に減圧された状態とされる。コンピュータ44には、CPU44a、メモリ44b及び判定部44cを有し、この他にイオン源10の動作を制御する図示されない制御部を有する。
チャンバ12は、耐高温性を有する導電性材料、例えばタングステン、モリブデン、タンタル、炭素等によって構成され、直方体形状の内部空間34を有する放電箱である。
チャンバ12の内部空間34の内壁面には、一方の端面から内部空間34に突出するフィラメント14が設けられ、他方の端面には反射電極板16が設けられ、フィラメント14が反射電極板16に対向するように配置されている。フィラメント14は、タングステン等の抵抗導体線が1〜数回螺旋状に巻かれて折り返された発熱素子体である。
フィラメント14と内壁面の端面との間には背面電極板18が設けられ、カソードプレートとなっている。フィラメント14には、フィラメント14から熱電子を放出するように、フィラメント14の両端間に所定の電圧、例えば数V〜10数Vを印加することでフィラメント電流を流すフィラメント電源30が設けられ、2000℃程度に加熱されて白熱したフィラメント14から内部空間34に熱電子を放出する。また、フィラメント14の負極側の端と導電性を有するチャンバ12との間にアーク電圧を印加するように、アーク電源28が設けられている。アーク電圧は、チャンバ12の電位がフィラメント14の電位に対して高くなるようにアーク電圧が数10〜100Vが印加され、プラズマが発生することによりアーク放電電流が流れる。なお、フィラメント14と導電性を有するチャンバ12との間は、それぞれ絶縁性部材20によって電気絶縁されている。
反射電極板16は、フィラメント14に対向するように内部空間34に設けられ、反射電極板16に向かって移動する熱電子を反射する反射板である。反射電極板16とチャンバ12との間は、絶縁性部材20によって電気絶縁されている。反射電極板16は、フィラメント電源30の負極と接続されている。なお、フィラメント14に対して反射電極板16の方向と反対方向にある背面電極板18は、フィラメント14の陰極と接続されており、背面電極板18と反射電極板16は同電位となるように、フィラメント電源30の負極と接続されている。
一方、チャンバ12の外側には、背面電極板18、フィラメント14および反射電極板16の配置方向(図1中のX方向)に沿って磁場が形成されるようにN極、S極の磁石36、38が設けられている。
また、内部空間34の内壁面には、原料ガス供給口22が設けられ、供給管42を介して図示されないガス供給源と接続され、原料ガス調整バルブ32を介して原料ガスの供給が調整されるようになっている。
さらに、チャンバ12には、生成したイオンを引き出す開口部と、この開口部近傍にイオンビームとしてイオンを引き出す引出電極(板)46が設けられている。
電流制御部40は、コンピュータ44の制御指示に従って所定のフィラメント電流を流すための制御信号を生成し、この制御信号をフィラメント電源30に与えて、フィラメント電流を制御する部位である。
計測部42は、フィラメント14による電圧低下を計測することによりフィラメント14の両端間の抵抗値を求めるとともに、フィラメント14の正極とチャンバ12との間を流れるアーク放電電流を計測する部位である。これらの計測結果は、コンピュータ44に供給される。
コンピュータ44は、イオン源10全体の作動を制御管理するとともに、イオン源の使用とともにスパッタにより摩耗して線径が細くなるフィラメントの現在の摩耗状態を判定し、この判定結果に応じてフィラメント14に流す電流の制御信号を生成する部位である。具体的には、コンピュータ44は、各種演算処理を実行するCPU44a、各種情報を保持するメモリ44b及びフィラメントの摩耗状態を判定する判定部44cを有する。判定部44cは、コンピュータ44にてプログラムを実行することにより機能するサブルーチンにて構成される。勿論この他に、イオン源10全体の作動を制御管理する機能も有する。
コンピュータ44は、フィラメントの通電開始前、まず、電流制御部40に対して、フィラメント電流の制御信号を生成するが、そのフィラメント電流の制御信号は、フィラメント14の通電開始時、溶断電流の50〜80%の電流を急激に立ち上げてフィラメント14に流すように制御する。さらに、フィラメント14に通電したときの計測部42で計測される抵抗値の値に応じて、フィラメント電流の増加速度を制御するように電流制御部40に指示する。
メモリ44bは、計測部42で計測された抵抗値及びアーク放電電流の計測結果を記録保持するとともに、フィラメント10と同じサイズ、同じ種類のフィラメントがプラズマのスパッタにより摩耗することにより線径が細くなり、フィラメントの発熱によりフィラメント自体が溶断する時の溶断電流を記録保持する。この溶断電流は、イオン源のインストール時からメモリ44b内に記憶し設定しておいてもよく、あるいは現在装着されているフィラメント14ではなくフィラメント14以前に装着されて用いられた以前のフィラメントの溶断直前に抵抗値を計測したときのフィラメント電流を記録保持するように構成してもよい。
コンピュータ44は、メモリ44bに予め記録保持されている溶断電流から、この溶断電流の50〜80%の電流をフィラメントに流すように、電流制御部40に指示する。
判定部44cは、溶断電流の50〜80%の電流をフィラメント14に流したときの計測部42にて求められる抵抗値を用いて、フィラメント14の摩耗状態を判定する。
本発明では、フィラメント14の摩耗状態を判定するために、溶断電流の50〜80%のフィラメント電流を流したときの抵抗値を用いることを特徴とする。上述した特許文献1では、フィラメントに微小電流を流してそのときの抵抗値を測定する点で異なる。
具体的には、溶断電流の50〜80%のフィラメント電流は、フィラメント14を自らの発熱により白熱して高温化状態とするので、プラズマを安定状態で発生するときのフィラメントの使用状態に近くなる。本発明は、この状態におけるフィラメント14の両端間の抵抗値を求める。したがって、判定部44cは、アーク放電が安定的に行われてプラズマが安定して生成される状態になるまでのフィラメント電流のオーバーシュートに耐えられるか否かを精度良く判定することができる。
図2(a),(b)は、フィラメント電流と抵抗値との関係を示す図である。図2(a)は、フィラメント14が新品の時の電流を流したときのもので、抵抗値の応答を示す図である。図2(b)は、フィラメント14が摩耗して線径が細くなり寿命末期のもので、電流を流したときの抵抗値の応答を示す図である。図2(a),(b)に示すように計測部42で計測される抵抗値は緩和過程を示し、最終的に一定値に漸近する。通常、プラズマを安定的に発生させて維持するには、140〜160Aのフィラメント電流が必要である。一方、イオン源10を用いるイオン注入装置は、イオンビームを生成して基板にイオン注入する処理を迅速に行う生産に用いられることから、この緩和過程により抵抗値がある値に漸近するのを待つことは生産効率の点から好ましくない。このため、判定部44cは、例えば通電開始後10〜20秒後における抵抗値を求め、これから抵抗値が漸近したときの値を見積もる。
判定部44cは、さらに、計測部42にて求めた抵抗値を予め設定された設定値と比較し、抵抗値が設定値に比べて高い場合、フィラメント14は摩耗して溶断し易い状態になっていると判定する。前述の特許文献1では、フィラメントに予め定められた微小電流を流し、そのときのフィラメントの抵抗値を求めるが、このとき、フィラメントの摩耗状態の判定を精度良くできない。
図2(a)に示すフィラメント14が新品の時の抵抗値とフィラメント電流との関係と、図2(b)に示すフィラメント14が寿命末期の抵抗値とフィラメント電流との関係とを比較すると、新品時と寿命末期の差異は明確に示される。具体的には、フィラメント14が発熱する状態とは程遠い微小電流(20A)のフィラメント電流では、抵抗値は新品の時5mΩであり(図2(a)参照)、摩耗末期では10mΩであり(図2(b)参照)、摩耗による抵抗の増加は5mΩ程度と小さい。このため、判定部44cは精度のよい判定は困難である。しかし、例えば、フィラメント14が白熱する状態となるフィラメント電流が60Aの場合、抵抗値は新品の時6mΩに(図2(a)参照)、摩耗末期では21mΩに(図2(b)参照)漸近し、摩耗による抵抗の増加は15mΩ以上となる。フィラメント電流が60Aを超える場合でも同様の傾向であり、フィラメント14が白熱する状態では摩耗による抵抗の増加が大きいため、判定部44cは精度のよい判定を容易に行うことができる。
一方、計測部42は、フィラメント14の両端間の抵抗値を計測するが、この抵抗値には、フィラメント自体の抵抗の他に、フィラメントの接続抵抗を含むフィラメント電源30の回路抵抗が含まれている。フィラメント14の抵抗値は、フィラメントの線径が2mmと大きいため、フィラメントが白熱しない状態では抵抗値が極めて低い。このため、白熱しない状態では、フィラメント14の抵抗値と回路抵抗値は同程度である。このため、計測した抵抗値は、フィラメント14の抵抗値と乖離したものとなっている。また、回路抵抗に含まれるフィラメント14の装着時の接触抵抗もフィラメント14の装着毎に変化するため、回路抵抗値と略同等レベルのフィラメント14の抵抗値では、計測した抵抗値からフィラメント14の摩耗状態を精度良く判定することはできない。
本発明では、フィラメント14が2000℃に白熱した状態では、その抵抗値は白熱しない状態のフィラメント14の抵抗値に比べて10倍程度増加する。このため、白熱したフィラメント14は、回路抵抗値に比べて抵抗値が高くなることから、計測された抵抗値はフィラメント14の抵抗値に近い値を示す。このため、計測した抵抗値によって、フィラメント14の抵抗値を精度良く見積もることができ、フィラメント14の摩耗状態を正確に判定することができる。例えば、微小電流を流したときのフィラメントの抵抗値は1.6mΩ、回路抵抗値は3.4mΩであり、計測される抵抗値は5mΩとなる。一方、フィラメントに溶断電流の50〜80%の電流が流れている場合、フィラメントの抵抗値は16mΩ、回路抵抗値は3.4mΩであり、計測される抵抗値は20mΩとなる。計測される抵抗値は、溶断電流の50〜80%の電流を流したときの抵抗値の方が近い値を示すことがわかる。
図3は、横軸をフィラメント電流、縦軸を計測される抵抗値を採ったグラフを示している。新品時のフィラメントの場合、60A付近でフィラメント電流の増分に対する抵抗値の増分が大きくなることから、フィラメントは60A付近から発熱により抵抗値が増加しているといえる(図3中の線L2)。一方、寿命末期のフィラメント(図3中の線L1)は、40A付近からフィラメント電流の増分に対する抵抗値の増分が大きくなる。このことから、このフィラメントは40A付近から発熱により抵抗値が増加したといえる。したがって、新品時のフィラメント及び寿命末期のフィラメントにおける計測される抵抗値を比較した場合、図3中の斜線部分において抵抗値に大きな差が生じる。したがって、摩耗状態が不明なフィラメントであっても、斜線領域の一定のフィラメント電流を流し、そのときのフィラメント両端間の抵抗値を計測することで、摩耗状態に応じて抵抗値が大きな差となって現れる。したがって、この抵抗値を用いることで、フィラメントの摩耗状態を正確に判定することができる。
このような斜線領域におけるフィラメント電流は、摩耗により寿命末期とされるフィラメントの溶断電流の50〜80%である。図3の例では、新品時のフィラメントが発熱により抵抗値を増大させる60Aを下限とし、フィラメント電流が寿命末期のフィラメントであってもオーバーシュートしない80Aを上限とすることが好ましい。より好ましくは70〜80Aの範囲をフィラメント電流とする。
判定部44cは、計測された抵抗値を用いてフィラメント14の摩耗状態が寿命末期か、否かを判定する。寿命末期とは、アーク放電が安定して発生し維持されるためにフィラメント電流がオーバーシュートしたとき溶断する可能性があることを意味する。判定部44cは、予め設定された値と比較し、抵抗値が設定された値を超える場合、フィラメント14の摩耗状態が寿命末期に近いと判定する。
コンピュータ44は、この判定結果に基づいて、フィラメント電流の制御の指示を電流制御部40に送る。フィラメント14が寿命末期に近いと判定された場合、フィラメント電流の増加速度を下げてオーバーシュートを可能な限り小さくする。
このようにして、フィラメント14の摩耗状態に応じて、フィラメント電流の増加速度を変化させることで、フィラメント14が溶断せずに、効率よく安定したアーク放電を発生させ維持させることができる。
図4は、フィラメント14への通電開始から、プラズマが安定して発生する状態にいたるまでの流れを示すフローチャートである。
まず、メモリ44bに記録された溶断電流の値が呼び出されて溶断電流の50〜80%の範囲の一定値、例えば60%が設定され、溶断電流に一定値を乗算した電流値が通電開始時のフィラメント電流として設定される(ステップS10)。コンピュータ44は、設定された電流値に応じた指示を電流制御部40に出す。電流制御部40は、この指示に応じた制御信号を生成し、フィラメント電源30のフィラメント電流を制御する。例えば、設定されるフィラメント電流は70〜80Aである。
次に、制御信号に従ったフィラメント電流がフィラメント14に流され、フィラメント電流が10〜20秒間維持される(ステップS20)。
この間に、計測部42では、フィラメント14の両端間の電圧が測定され、抵抗値が推定算出される(ステップS30)。抵抗値は、フィラメント電流が一定値を保つ10〜20秒の間に複数回計測され、複数回計測した抵抗値が平均される。この平均値を予め設定された1次緩和過程に基づく関数に入力されて、抵抗値が漸近して一定値になるときの抵抗値が推定算出される。すなわち、フィラメント電流の通電開始から一定時間経過後のフィラメント14の両端間の抵抗値を計測し、フィラメント14が熱平衡により収束したときの抵抗値を推定して求める。上記1次緩和過程に基づく関数の替わりに、参照テーブルを参照して、抵抗値が推定算出されてもよい。
フィラメント14が発熱し白熱した状態では、フィラメントの温度が周辺部品に伝熱して、周辺部品の温度も上昇するため、フィラメント14の温度変化はフィラメントの周辺部品の熱伝導率及び熱容量に依存する。したがって、同一のイオン源であれば、フィラメントの発熱量を一定にすることでフィラメントの温度は常に一定の時間で静定する。このため、フィラメントに一定の電流を流してそのときの抵抗値を求めることにより、静定したときのフィラメント14の両端間の抵抗値を推定することができる。
なお、本発明においては、計測部42は、フィラメント電流を通電開始から一定時間毎に抵抗値を計測し、この抵抗値の過渡変化から、フィラメント14が熱平衡により収束したときの抵抗値を推定して求めてもよい。
推定された抵抗値の結果はコンピュータ44の判定部44cに送られ、フィラメント14の摩耗状態が判定される(ステップS40)。抵抗値が予め定められた値より高い場合、フィラメント14の線径は細くフィラメント14のスパッタによる摩耗は大きいとされ、摩耗による寿命末期と判定される。
次に、この判定結果に応じて、フィラメント電流を増加させるときの増加速度が設定される(ステップS50)。判定結果で、フィラメントが摩耗による寿命末期と判定される場合、フィラメントでは、新品時のフィラメントと同様のフィラメント電流の増加速度を与えると、フィラメント電流が大きなオーバーシュートを引き起こしてフィラメント自体が溶断する可能性が高い。このため、フィラメント電流は、新品時のフィラメントに与えるフィラメント電流の増加速度よりも低い増加速度で増加させる。例えば、新品時のフィラメントの場合の増加速度が2(A/秒)とすると、0.5(A/秒)と設定される。
一方、抵抗値が予め定められた値以下の場合、新品時と同様のフィラメント電流の増加速度で制御してもフィラメントは溶断しないとされ、新品時のフィラメントに与えるフィラメント電流の増加速度と同じ増加速度、例えば2(A/秒)が設定される。
このようにフィラメントが寿命末期の場合、アーク放電が安定して発生する状態に至る間に、時間とともに上昇するフィラメント電流でフィラメント自体が溶断しないように、フィラメント電流の増加速度を抑える。フィラメントの摩耗の判定を行わずに一律にフィラメント電流の増加速度を低く設定すると、例えば0.5A/秒とすると、安定したアーク放電を発生させるフィラメント電流110A程度に到達するには、3〜4分の時間を要する。イオン源の立ち上げは、原料ガスの供給、イオン源のパラメータの設定、及びプラズマの安定化を含めたトータルの時間は3分以下であることが要求されていることから、アーク放電を安定して発生させるフィラメント電流110Aの状態に到達するまでに要する時間を3〜4分とすることは、好ましくない。
又、白熱したフィラメントでは、微小電流を流した場合に比べて抵抗値が大きくなり、フィラメントの抵抗値に近い値を示すので、フィラメントの摩耗状態を精度良く判定することができる。
こうして、フィラメント電流を設定した増加速度で上昇させることにより、チャンバ12内の雰囲気は、フィラメントが溶断することなく、しかも安定してアーク放電が発生する状態に効率よく到達される(ステップS60)。
図3に示すように、新品時のフィラメントの場合、計測される抵抗値は、フィラメント電流が60A付近まで、5〜8mΩであるが、60Aを越すと抵抗値が立ち上がる。一方、寿命末期のフィラメントの場合、計測される抵抗値は、フィラメント電流が40A付近まで、10〜12mΩであるが、40Aを越すと抵抗値が立ち上がる。そして、フィラメント電流100A付近で溶断する。そこで、フィラメントに溶断前の60〜80Aの領域(図3中の斜線領域)、すなわち、溶断電流の50〜80%のフィラメント電流における抵抗値を計測することで、この抵抗値からフィラメントの摩耗状態がどの段階に該当するかを判定することができる。上述の特許文献1ではフィラメント電流を微小電流とした場合、5〜10mΩの範囲で変化するが、回路抵抗値の変化やフィラメントの装着状態による接続抵抗の変化は、この範囲を上回る場合もある。このため、フィラメント電流を微小電流とした場合、フィラメントの摩耗状態を誤判定する場合がある。
このように、本発明では、フィラメント電流の増加速度の設定を、フィラメント及び回路抵抗を含んだ抵抗値を用いて行うが、この抵抗値は、従来方法の微小電流における抵抗値とは異なり、フィラメントが白熱した状態の抵抗値であって、寿命末期のフィラメントが溶断する溶断電流の50〜80%のフィラメント電流を流したときのフィラメント両端間の抵抗値である。
以上、本発明のイオン源について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のイオン源の一形態の構成を示す断面図である。 (a),(b)は、フィラメント電流と計測される抵抗値との関係を示す図である。 フィラメント電流と抵抗値との関係を示す図である。 フィラメントへの通電開始から、プラズマが安定して発声する状態にいたるまでの流れを示すフローチャートである。 従来のバーナス型イオン源にて、安定したアーク放電を確立するまでの、フィラメント電流とアーク放電電流の履歴を示す図である。
符号の説明
10 イオン源
12 チャンバ
14 フィラメント
16 反射電極板
18 背面電極板
20 絶縁部材
22 原料ガス供給口
24 イオンビーム取出口
26 引出電源
28 アーク電源
30 フィラメント電源
32 原料ガス調整バルブ
34 内部空間
36,38 磁石
40 電流制御部
42 計測部
44 コンピュータ
46 引出電極(板)

Claims (3)

  1. ガスを供給して電圧を印加することによりプラズマを生成し、このプラズマからイオビームを生成するイオン源であって、
    ガスが供給されてプラズマを生成する、少なくとも一部に導体面を有する内部空間を備えたチャンバと、
    前記チャンバと電気絶縁され、前記内部空間のチャンバ内壁面から突出し、通電することにより前記内部空間に熱電子を放出するフィラメントと、
    前記フィラメントと同じサイズ及び同じ種類のフィラメントが前記内部空間に生成されるプラズマにより摩耗することにより線径が細くなり、フィラメントの発熱によりフィラメント自体が溶断する時の溶断電流を記録保持する記録部と、
    前記溶断電流の50〜80%の電流をフィラメントの通電開始時に流す電流制御部と、
    フィラメントに前記溶断電流の50〜80%の電流を流したときの抵抗値を求める計測部と、
    求めた抵抗値から前記フィラメントの摩耗状態を判定する判定部と、を有することを特徴とするイオン源。
  2. 前記計測部は、前記溶断電流の50〜80%の電流を流す通電開始から一定時間後の前記抵抗値を計測し、この計測結果から前記フィラメントの熱平衡により収束したときの抵抗値を推定する請求項1に記載のイオン源。
  3. 前記計測部は、前記溶断電流の50〜80%の電流を流す通電開始から一定時間毎に前記抵抗値を計測し、これらの抵抗値の時間変化から、前記フィラメントが熱平衡により収束したときの抵抗値を推定する請求項1に記載のイオン源。
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