JP2018098395A - 荷電粒子装置、荷電粒子描画装置および荷電粒子ビーム制御方法 - Google Patents

荷電粒子装置、荷電粒子描画装置および荷電粒子ビーム制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カソードの寿命を長くする。【解決手段】荷電粒子装置1は、エミッション電流に応じた強度の荷電粒子ビームを出射するカソード21と、荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定する電流密度測定部41と、時間の経過に伴うエミッション電流を検出するエミッション電流検出部43と、エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、電流密度と、カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定する依存性測定部44と、測定された依存性に基づいて、フィラメント電力の調整値を算出する調整値算出部45と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、荷電粒子装置、荷電粒子描画装置および荷電粒子ビーム制御方法に関する。
電子ビーム等の荷電粒子ビームを用いた描画装置は、本質的に優れた解像性能を有するため、高集積の半導体製造プロセス等で用いられている。電子ビームが照射される試料面の電流密度が一定でないと、高品質の描画ができないことから、試料面の電流密度をモニタして、電流密度の変動量が閾値を超えると、電子ビームを出射するカソードのエミッション電流を調整して、電流密度が一定になるような制御を行う機能を備えた描画装置が提案されている。
特開2009−10078号公報 特開2014−165075号公報
しかしながら、カソードは使用していくうちに先端形状が変化し、エミッション電流を変化させても、試料面の電流密度が変化する割合が小さくなる。このため、電流密度を一定に維持しようとすると、エミッション電流を大きく変化させなければならなくなる。よって、エミッション電流の上昇が急激になり、制御不可能となって、カソードの交換時期を早めてしまうという問題がある。
本発明は、カソードの寿命を長くすることができる荷電粒子装置、荷電粒子描画装置および荷電粒子ビーム制御方法を提供するものである。
一態様によれば、エミッション電流に応じた強度の荷電粒子ビームを出射するカソードと、
前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定する電流密度測定部と、
時間の経過に伴う前記エミッション電流を検出するエミッション電流検出部と、
前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定する依存性測定部と、
前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する調整値算出部と、を備える、荷電粒子装置が提供される。
前記調整値算出部は、前記電流密度を一定に維持可能な前記調整値を算出してもよい。
前記フィラメント電力に前記調整値を加算した値が所定の閾値を下回るか否かを判定するフィラメント電力判定部と、
前記フィラメント電力判定部にて前記閾値を下回ると判定されると、前記カソードに供給される前記フィラメント電力を前記調整値に基づいて増加させるフィラメント電力調整部と、さらにを備えてもよい。
前記フィラメント電力判定部にて前記閾値以上と判定されると、前記カソードの交換を報知する交換報知部をさらに備えてもよい。
前記依存性測定部は、前記エミッション電流検出部にて前記増加傾向に変わったことが検出された場合、前記フィラメント電力の増加に対して前記電流密度が単調増加する前記依存性を測定してもよい。
他の一態様によれば、エミッション電流に応じた量の荷電粒子ビームを出射するカソードと、
前記カソードから出射された荷電粒子ビームの強度を制御する駆動制御部と、
前記荷電粒子ビームを試料面に照射させて描画を行う描画制御部と、を備え、
前記描画制御部は、
前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定する電流密度測定部と、
時間の経過に伴う前記エミッション電流の変化を検出するエミッション電流検出部と、
前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定する依存性測定部と、
前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する調整値算出部と、を有する、荷電粒子描画装置が提供される。
他の一態様によれば、エミッション電流に応じた量の荷電粒子ビームをカソードから出射し、
前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定し、
時間の経過に伴う前記エミッション電流の変化を検出し、
前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定し、
前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する、荷電粒子ビーム制御方法が提供されてもよい。
一実施形態による荷電粒子装置の概略的なブロック図。 PID制御部の処理動作の一例を示すフローチャート。 時間の経過に伴うエミッション電流の変化の様子を示すグラフ。 エミッション電流が単調減少する時間帯にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフ。 エミッション電流の極小点付近の時間帯にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフ。 エミッション電流が単調増加する時間帯にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフ。 フィラメント電力を複数通りに変化させた場合のカソードのエミッション電流と試料面の電流密度との関係を示すグラフ。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。図1は一実施形態による荷電粒子装置1の概略的なブロック図である。図1の荷電粒子装置1は、電子ビーム描画装置2である。図1の電子ビーム描画装置2は、描画部3と制御部4とを備えている。描画部3は、試料に所望のパターンを描画するものである。制御部4は描画部3を制御する。
描画部3は、電子鏡筒5と、描画室6とを有する。電子鏡筒5の内部には、電子銃7と、照明レンズ8と、ブランキング偏向器9と、ブランキングアパーチャ10と、第1成形アパーチャ11と、成形レンズ12と、成形偏向器13と、第2成形アパーチャ14と、縮小レンズ15と、対物レンズ16と、副偏向器17と、主偏向器18とが設けられている。描画室6の内部には、移動可能に配置されたXYステージ19が設けられている。XYステージ19には、照射される電子ビームの電流を測定するためのビーム吸収電極(ファラデーカップ)20が設けられている。XYステージ19上には、描画対象となる試料が載置されている。試料は、半導体ウエハにパターンを転写する露光用のマスク基板などである。半導体ウエハを試料として用いて、半導体ウエハに直接パターンを描画してもよい。電子銃7は、カソード21とアノード22を有する。カソード21は、エミッタ23とウェネルト電極24を有する。アノード22は接地されている。
制御部4は、電子銃電源部31と描画制御部32を有する。電子銃電源部31は、定電流源33と、可変電圧源34と、電流計35と、電圧計36と、駆動制御部37とを有する。定電流源33は、エミッタ23の両極に所定の加熱電流を流す。可変電圧源34は、エミッタ23の両極の中間電圧ノードとウェネルト電極24との間に所定のバイアス電圧(ウェネルト電圧)を印加する。可変電圧源34の一端側には、直流電圧源38を介して、電流計35が接続されている。電流計35は、カソード21に流れるエミッション電流を計測する。また、可変電圧源34には電圧計36が並列接続されている。電圧計36は、上述したバイアス電圧(ウェネルト電圧)を計測する。駆動制御部37は、電流計35と電圧計36の計測結果をモニタするとともに、描画制御部32の出力信号に基づいて、可変電圧源34を制御する。
描画制御部32は、電流密度測定部41とPID制御部42を有する。電流密度測定部41は、試料面の電流密度を測定する。PID制御部42は、電流密度測定部41で測定した試料面の電流密度に基づいて、エミッション電流の目標値を演算する。演算された目標値は駆動制御部37に送られる。駆動制御部37は、PID制御部42から受け取った目標値に基づき可変電圧源34を制御する。より具体的には、駆動制御部37は、目標値に基づいてバイアス電圧を帰還制御する。
PID制御部42は、エミッション電流検出部43と、依存性測定部44と、調整値算出部45とを有する。エミッション電流検出部43は、時間の経過に伴うエミッション電流の変化が減少傾向から増加傾向に変わったことを検出する。依存性測定部44は、時間の経過に伴うエミッション電流の変化が増加傾向に変わったことが検出されると、電流密度と、カソード21に供給されるフィラメント電極との依存性を測定する。調整値算出部45は、測定された依存性に基づいて、フィラメント電力の調整値を算出する。
PID制御部42は、フィラメント電力判定部46とフィラメント電力調整部47を有していてもよい。フィラメント電力判定部46は、フィラメント電力に調整値を加算した値が所定の閾値を下回るか否かを判定する。フィラメント電力調整部47は、フィラメント電力判定部46にて閾値を下回ると判定されると、カソード21に供給されるフィラメント電力を調整値に基づいて増加させる。
PID制御部42は、交換報知部48を有していてもよい。交換報知部48は、フィラメント電力判定部46にて閾値以上と判定されると、カソード21の交換を報知する。
次に、図1の電子鏡筒5および描画室6内の動作を説明する。電子銃7から出射された電子ビームは、照明レンズ8により、第1成形アパーチャ11の全体に照明される。第1成形アパーチャ11には、矩形の孔が設けられている。よって、電子ビームは、第1成形アパーチャ11により、矩形形状の第1アパーチャ像に成形される。第1成形アパーチャ11を通過した第1アパーチャ像の電子ビームは、成形レンズ12により第2成形アパーチャ14上に投影される。第2成形アパーチャ14上での第1アパーチャ像の位置は、成形偏向器13により偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。その結果、電子ビームは成形される。第2成形アパーチャ14を通過した第2アパーチャ像の電子ビームは、縮小レンズ15で縮小され、対物レンズ16により焦点を合わせて、主偏向器18と副偏向器17により偏向される。その結果、連続移動するXYステージ19上の試料の位置に照射される。
また、試料上の電子ビームが所望の照射量を試料に入射させる照射時間に達した場合、ブランキング制御が行われる。ブランキング制御は、試料上に必要以上に電子ビームが照射されないように、例えば静電型のブランキング偏向器9で電子ビームを偏向するとともに、ブランキングアパーチャ10で電子ビームをカットする。これにより、電子ビームが試料面上に到達しなくなる。ブランキング偏向器9の偏向電圧は、描画制御部32によって制御される。また、電子鏡筒5内と描画室6内は、不図示の真空ポンプにより、大気圧よりも低い圧力に維持されている。
次にPID制御部42の処理動作を説明する。図2はPID制御部42の処理動作の一例を示すフローチャートである。PID制御部42は、当初は、試料面の電流密度が一定になるように、エミッション電流とバイアス電圧を制御する(ステップS1)。試料面の電流密度は、電流密度測定部41にて測定する。エミッション電流は、電流計35にて測定し、バイアス電圧は電圧計36にて測定する。PID制御部42は、これらの測定結果に基づいて、試料面の電流密度が一定になるように、エミッション電流とバイアス電圧を帰還制御する。エミッタ23電流とバイアス電圧の調整は、可変電圧源34の電圧値を調整することで行われる。
カソード21は、経時劣化により、その先端部の直径が小さくなる。このため、エミッション電流を一定にしている場合、直径が小さくなるのに電流量が変わらないので、電流密度が増大する。その一方で、カソード21を使用していくと、電子ビームの全電流に対する中心部分の電流の割合は小さくなる。この変化は描画に使う電子ビームの電流密度を減少させる方向に働く。このように、カソード21の使用中は、上述した電流密度が増大する変化と、電流密度が減少する変化とが同時に起きていると考えられる。従来は、使用する電流密度が小さかったために、電流密度が減少する変化を考慮に入れる必要はなかったが、使用する電流密度が大きくなると、電流密度が減少する変化も考慮に入れる必要がある。
図3は時間の経過に伴うエミッション電流の変化の様子を示すグラフである。図3の横軸は時間、縦軸はエミッション電流である。図3からわかるように、エミッション電流は、時間の経過に伴っていったん単調減少し、極小点に達すると、単調増加する。エミッション電流が単調減少する時間帯T1は、電流密度が増大する変化が電流密度が減少する変化よりも支配的であり、時間とともに電流密度が増大していくため、電流密度を一定に維持するにはエミッション電流を減少させる必要がある。エミッション電流の極小点付近の時間帯T2は、電流密度が増大する変化と電流密度が減少する変化とが拮抗しており、電流密度が変化しないため、特に制御を行わなくても、エミッション電流は一定に維持される。エミッション電流が単調増加する時間帯T3では、電流密度が増大する変化よりも電流密度が減少する変化が支配的であり、時間とともに電流密度は減少していくため、電流密度を一定に維持するにはエミッション電流を増大させる必要がある。
図4Aはエミッション電流が単調減少する時間帯T1にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフである。図4Bはエミッション電流の極小点付近の時間帯T2にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフである。図4Cはエミッション電流が単調増加する時間帯T3にフィラメント電力を変化させた場合の電流密度が変化する様子を示すグラフである。図4A〜図4Cでは、フィラメント電力と電流密度の関係を示す実線曲線に加えて、フィラメント電力とバイアス電圧の関係を示す破線曲線も示している。
図4Aに示すように、エミッション電流が単調減少する時間帯T1では、フィラメント電力を大きくすると、電流密度はいったんピークになると、その後は単調減少する。図4Bに示すように、エミッション電流の極小点付近の時間帯T2では、フィラメント電力を大きくすると、電流密度は徐々に大きくなって飽和値に達した後は、増えない。図4Cに示すように、エミッション電流が単調増加する時間帯T3では、フィラメント電力を大きくすると、電流密度も単調増加する。一方、バイアス電圧は、図4A〜図4Cのいずれにおいても、フィラメント電力の増大に伴って、単調増加する。
図4A〜図4Cの結果より、図4Cの時間帯T3であれば、フィラメント電力の調整によって、試料面の電流密度を制御できることがわかる。これはすなわち、図4Cの時間帯T3であれば、試料面の電流密度が変化しても、フィラメント電力の調整により、試料面の電流密度を一定に維持制御できることを示す。
そこで、図2のステップS1の処理の後に、エミッション電流検出部43は、時間の経過に伴うエミッション電流の変化が減少傾向から増加傾向に変わったか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定がNOの場合は、ステップS1およびステップS2の処理を繰り返す。ステップS2の判定がNOになるのは、図3の時間帯T2以前である。ステップS2の判定がNOの場合は、図4Aまたは図4Bからわかるように、フィラメント電力を大きくしても、電流密度を大きくすることができない可能性が高い。そこで、ステップS2の判定がNOの間は、フィラメント電力を大きくする制御は行わない。
一方、ステップS2の判定がYESの場合は、図3の時間帯T3に達したと判定される。このため、依存性測定部44は、試料面の電流密度とフィラメント電力との依存性を測定する(ステップS3)。ここでは、フィラメント電力を複数通りに変化させて、試料面の電流密度の値を測定する。そして、調整値算出部45は、依存性測定部44が測定した依存性に基づいて、フィラメント電力の調整値を算出する(ステップS4)。調整値は、試料面の電流密度を一定に維持できるフィラメント電力になるように算出される。そこで、この調整値を算出するにあたっては、複数のフィラメント電力についての電流密度を測定した結果が不可欠となる。
次に、フィラメント電力判定部46は、フィラメント電力に調整値を加算した値が所定の閾値を下回るか否かを判定する(ステップS5)。カソード21に与えるフィラメント電力には限界値があり、限界値以上の電力をカソード21に与えることはできない。よって、ステップS5における所定の閾値は限界値に合わせて設定されている。
ステップS5で閾値を下回ると判定されると、フィラメント電力調整部47は、フィラメント電力に調整値を加算した値を新たなフィラメント電力としてカソード21に与える(ステップS6)。
図5はフィラメント電力を複数通りに変化させた場合のカソード21のエミッション電流と試料面の電流密度との関係を示すグラフである。図5からわかるように、フィラメント電力を大きくするほど、同じエミッション電流を与えた場合でも電流密度は大きくなる。よって、ステップS6でより大きなフィラメント電力をカソード21に与えれば、エミッション電流を極端に増やさなくても、電流密度を大きくすることができ、試料面の電流密度を一定に維持する制御を行いやすくなる。
ステップS6の処理が終了すると、再度ステップS1以降の処理を繰り返す。すなわち、ステップS6で調整したフィラメント電力をカソード21に与えた状態で、時間の経過に伴うエミッション電流が増加傾向になったことが再度検出されると、電流密度とフィラメント電力の依存性を測定した後、フィラメント電力の調整を再度行うか否かを判定する。
上述した処理を繰り返すと、調整後のフィラメント電力が徐々に大きくなり、やがてはステップS5で、フィラメント電力に調整値を加算した値が閾値以上となる。この場合は、カソード21の交換時期が来たと判断して、交換報知部48はカソード21の交換を報知する(ステップS7)。報知の仕方は任意であり、例えば、表示装置を設けて、カソード21の交換が必要である情報を表示してもよい。あるいは、音声や印刷装置の印字にてカソード21の交換を出力してもよい。
上述した実施形態では、荷電粒子装置1を荷電粒子描画装置に適用した例を説明したが、荷電粒子を用いた検査装置や露光装置などの種々の装置にも適用可能である。また、荷電粒子は、電子線だけでなく、X線やα線などの種々の荷電粒子にも適用可能である。さらに、図1では、シングルビームを用いて描画を行う例を示したが、マルチビームを用いて描画を行う描画装置などの荷電粒子装置1にも適用可能である。
このように、本実施形態では、時間の経過に伴うエミッション電流の変化が減少傾向から増加傾向に変わったタイミングで、電流密度とフィラメント電力との依存性を測定し、その依存性に基づいてフィラメント電力の調整値を算出するため、エミッション電流を急激に増加させることなく、フィラメント電力の調整により試料面の電流密度を一定に制御できる。
上述した実施形態で説明した荷電粒子装置1および荷電粒子描画装置の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、荷電粒子装置1および荷電粒子描画装置の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、荷電粒子装置1および荷電粒子描画装置の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 荷電粒子装置、2 電子ビーム描画装置、3 描画部、4 制御部、5 電子鏡筒、6 描画室、7 電子銃、8 照明レンズ、9 ブランキング偏向器、10 ブランキングアパーチャ、11 第1成形アパーチャ、12 成形レンズ、13 成形偏向器、14 第2成形アパーチャ、15 縮小レンズ、16 対物レンズ、17 副偏向器、18 主偏向器、19 XYステージ、21 カソード、22 アノード、23 エミッタ、24 ウェネルト電極、31 電子銃電源部、32 描画制御部、33 定電流源、34 可変電圧源、35 電流計、36 電圧計、37 駆動制御部、41 電流密度測定部、42 PID制御部、43 エミッション電流検出部、44 依存性測定部、45 調整値算出部、46 フィラメント電力判定部、47 フィラメント電力調整部、48 交換報知部

Claims (7)

  1. エミッション電流に応じた強度の荷電粒子ビームを出射するカソードと、
    前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定する電流密度測定部と、
    時間の経過に伴う前記エミッション電流を検出するエミッション電流検出部と、
    前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定する依存性測定部と、
    前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する調整値算出部と、を備える、荷電粒子装置。
  2. 前記調整値算出部は、前記電流密度を一定に維持可能な前記調整値を算出する、請求項1に記載の荷電粒子装置。
  3. 前記フィラメント電力に前記調整値を加算した値が所定の閾値を下回るか否かを判定するフィラメント電力判定部と、
    前記フィラメント電力判定部にて前記閾値を下回ると判定されると、前記カソードに供給される前記フィラメント電力を前記調整値に基づいて増加させるフィラメント電力調整部と、を備える、請求項1または2に記載の荷電粒子装置。
  4. 前記フィラメント電力判定部にて前記閾値以上と判定されると、前記カソードの交換を報知する交換報知部を備える、請求項3に記載の荷電粒子装置。
  5. 前記依存性測定部は、前記エミッション電流検出部にて前記増加傾向に変わったことが検出された場合、前記フィラメント電力の増加に対して前記電流密度が単調増加する前記依存性を測定する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の荷電粒子装置。
  6. エミッション電流に応じた量の荷電粒子ビームを出射するカソードと、
    前記カソードから出射された荷電粒子ビームの強度を制御する駆動制御部と、
    前記荷電粒子ビームを試料面に照射させて描画を行う描画制御部と、を備え、
    前記描画制御部は、
    前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定する電流密度測定部と、
    時間の経過に伴う前記エミッション電流を検出するエミッション電流検出部と、
    前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定する依存性測定部と、
    前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する調整値算出部と、を有する、荷電粒子描画装置。
  7. エミッション電流に応じた量の荷電粒子ビームをカソードから出射し、
    前記荷電粒子ビームが照射される試料面での電流密度を測定し、
    時間の経過に伴う前記エミッション電流を検出し、
    前記エミッション電流が減少傾向から増加傾向に変わったことが検出されると、前記電流密度と、前記カソードに供給されるフィラメント電力と、の依存性を測定し、
    前記測定された依存性に基づいて、前記フィラメント電力の調整値を算出する、荷電粒子ビーム制御方法。
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