JP2007241836A - マルチサイクルパス検証方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検証結果を早期に得ることができるマルチサイクルパス検証方法を提供することを課題とする。
【解決手段】マルチサイクルパスを有する回路のマルチサイクル数を基に遅延データを生成する遅延データ生成ステップ(116)と、前記生成された遅延データをマルチサイクルパスのデータに付与してシミュレーションを行うことによりタイミング検証を行う第1のシミュレーションステップ(110)とを有することを特徴とするマルチサイクルパス検証方法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチサイクルパス検証方法に関する。
図12は、半導体回路の設計の処理を示すフローチャートである。まず、設計者は、RTL(Register Transfer Level)データ101、テストパターン109及びSTA(Static Timing Analysis)制約データ114を生成する。RTLデータ101は、レジスタの値が遷移していく様子を記述した半導体回路の設計データである。STA制約データ114は、静的タイミング解析(STA)を行う上での制約を示すデータである。テストパターン109は、回路(RTLデータ、ネットリスト)検証用テストパターンである。
次に、ステップ110及び102を並列に行う。ステップ110では、RTLデータ101及びテストパターン109を基にシミュレーションを行い、回路の論理的動作が正しいか否かの論理検証を行い、ステップ111に進む。ステップ111では、検証に成功すればステップ115へ進み処理を終了し、検証に失敗すればRTLデータ101、テストパターン109又はSTA制約データ114を修正し、ステップ110のシミュレーションを繰り返す。
ステップ102では、RTLデータ101及びSTA制約データ114を基に論理合成を行い、ネットリスト103を生成する。ネットリスト103は、回路の接続状態を表現したデータである。次に、ステップ104では、ネットリスト103及びSTA制約データ114を基にレイアウト設計を行い、ネットリスト105及びSDF(Standard Delay Format)ファイル106を生成する。SDFファイル106は、遅延時間を表すデータである。
次に、ステップ107及び112を並列に行う。ステップ107では、ネットリスト105、SDFファイル106及びSTA制約データ114を基に静的タイミング解析(STA)を行う。静的タイミング解析は、論理回路において信号が素子を通過する際に生じる遅延時間を計算し、フリップフロップへの書き込みが正常に行なわれるかどうかを検証する。ステップ108では、検証に成功すればステップ115へ進み処理を終了し、検証に失敗すれば、RTLデータ101を修正し、ステップ102及び104の処理を繰り返す。
ステップ112では、ネットリスト105、SDFファイル106及びテストパターン109を基に遅延付きシミュレーション(Validation)を行い、タイミング検証を行う。次に、ステップ113では、検証に成功すれば、ステップ115へ進み、処理を終了し、その検証に失敗すれば、RTLデータ101、STA制約データ114又はテストパターン109を修正し、上記の処理を繰り返す。
マルチサイクルパスを有する回路の検証も、上記の処理により行われる。
また、下記の特許文献1には、同期回路の接続回路情報を記載したHDL記述から、マルチサイクルパス候補を含む経路を検出し、該経路を構成するレジスタ間の経路に対して、シングルサイクルパスに与えられる基準制約に所定数を乗じた数分の遅延制約を与え、該遅延制約の下で前記HDL記述について論理合成および遅延解析を行うことを特徴とする論理合成・遅延解析システムが記載されている。
特開2001−297125号公報
ステップ104のレイアウト設計は、設計処理の後半になるため、そこで異常が見つかると回路を修正して、レイアウト設計(ステップ104)や静的タイミング解析(ステップ107)を再度実施する必要があるので、工程が大きくなり、設計が遅延してしまう可能性がある。
また、レイアウト後の遅延を考慮したシミュレーション(ステップ112)は、扱うデータ量が多いことから、多くのテストパターン109を実施することができない。さらに、レイアウト後のデータ105及び106は高級言語に比べ、可読性が悪く、解析には大きな工数が掛かる。
本発明の目的は、検証結果を早期に得ることができるマルチサイクルパス検証方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、マルチサイクルパスを有する回路のマルチサイクル数を基に遅延データを生成する遅延データ生成ステップと、前記生成された遅延データをマルチサイクルパスのデータに付与してシミュレーションを行うことによりタイミング検証を行う第1のシミュレーションステップとを有することを特徴とするマルチサイクルパス検証方法が提供される。
マルチサイクル数を基に生成した遅延データをマルチサイクルパスのデータに付与してシミュレーションを行うことにより、検証結果を早期に得ることができ、回路の設計時間を短縮することができる。
図2は正常なマルチサイクルパスを有する半導体回路の構成例を示す図であり、図4及び図5は図2の回路のシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。フリップフロップ201は、データ端子DATAに入力データINDATAを入力し、クロック端子CLKにクロック信号CLK1を入力し、出力端子OUTから出力データを出力する。組み合わせ回路202は、フリップフロップ201の出力端子OUTのデータを入力し、データDATA1を出力する。フリップフロップ203は、データ端子DATAにデータDATA1を入力し、クロック端子CLKにクロック信号CLK2を入力し、ライトイネーブル信号WEに同期信号SYNCを入力し、出力端子OUTから出力データOUTDATAを出力する。
クロック信号CLK1は、クロック信号CLK2に同期するクロック信号であり、クロック信号CLK2の4倍の周期を持つ。クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1に同期するクロック信号であり、クロック信号CLK1の4分の1の周期を持つ。フリップフロップ201は、クロック信号CLK1に同期して動作するフリップフロップである。フリップフロップ203は、クロック信号CLK2に同期して動作するフリップフロップである。入力データINDATAは、フリップフロップ201の入力データである。出力データOUTDATAは、フリップフロップ203の出力データである。データDATA1は、フリップフロップ201の出力データが組み合わせ回路202を通ったデータであり、フリップフロップ203の入力データである。同期信号SYNCは、クロック信号CLK1の周期に、クロック信号CLK2が同期するための同期信号であり、フリップフロップ203のライトイネーブル端子WEに接続される。
図2の回路は、クロック信号CLK1及びCLK2のクロック乗り換えを行う回路である。フリップフロップ201及び203は、クロック信号CLK2のサイクルでマルチサイクルパス(以下、MCPという)4の関係にある。同期信号SYNCは、フリップフロップ203のライトイネーブル端子WEに接続され、クロック信号CLK1と同期を取っている正常な回路である。
マルチサイクルパスは、データ信号DATA1がフリップフロップ(レジスタ)201及び203間を伝播するのに必要なサイクル数が2サイクル以上を要するものである。これに対して、シングルサイクルパスは、データ信号DATA1がフリップフロップ201及び203間を伝播するのに必要なサイクル数が1サイクル以内のものである。図2の回路は、マルチサイクルパスを有する回路であり、マルチサイクル数が4(MCP4)である。フリップフロップ201及び203間を伝播するデータDATA1がマルチサイクルパスのデータである。
図4は、図12のステップ110のレイアウト前の遅延を考慮しないシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。通常、論理の正当性を確認する場合は、レイアウト前のデータで遅延を考慮せずにシミュレーションする。フリップフロップ201は、クロック信号CLK1の立ち上がりで、入力データINDATAをラッチして出力する。データDATA1は、第2、第6及び第10のサイクルで、AからB、C及びDに変化する。この時、遅延を考慮していないため、クロック信号CLK1の立ち上がり後、直ぐにデータDATA1は変化する。
フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がりに同期するフリップフロップであり、同期信号SYNCによりクロック信号CLK1と同期をとっている。フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がり、かつ同期信号SYNCの立ち下がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第2、第6及び第10のサイクルで、A、B及びCに変化する。
フリップフロップ201及び203は、MCP4の関係にあるので、データDATA1はクロック信号CLK2の4サイクル以内に確定していればよいが、レイアウト前のシミュレーション(図12のステップ110)では遅延を考慮しないため回路の正当性を検証できない。そこで、通常はレイアウト後の遅延を考慮したモデルを使用してシミュレーション(図12のステップ112)を実行して検証する。
図5は、図12のステップ112のレイアウト後の遅延を考慮したシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。組み合わせ回路202は、フリップフロップ201の出力データを入力し、データDATA1を出力する。データDATA1は、フリップフロップ201の出力データに対して、組み合わせ回路202の遅延時間D1の遅れを有する。データDATA1は、クロック信号CLK2の4サイクル以内に確定していればよいので、レイアウト後は遅延時間D1が付くことがある。フリップフロップ203は、ライトイネーブル端子WEに同期信号SYNCを入力し、正常にクロック信号CLK1と同期を取っている。その結果、フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がり、かつ同期信号SYNCの立ち下がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第2、第6及び第10のサイクルで、A、B及びCに変化する。図5の出力データOUTDATAは、図4の出力データOUTDATAと全く同じタイミングで変化することになり、検証に成功し、図2の回路は問題ないことが検証できる。
図3は、異常なマルチサイクルパスを有する半導体回路の構成例を示す図であり、図6及び図7は図3の回路のシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。図3は、図2と同様に、クロック信号CLK1及びCLK2のクロック乗り換えを行う回路であり、フリップフロップ201及び203はクロック信号CLK2のMCP4の関係にある。しかし、図3の回路は、図2の回路に対して、フリップフロップ203のライトイネーブル端子WEに同期信号SYNCを入力するのを忘れた設計ミスの回路である。この回路は、同期信号SYNCでクロック信号CLK1と同期を取るのを忘れた異常な回路である。
図6は、図12のステップ110のレイアウト前の遅延を考慮しないシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。フリップフロップ201は、クロック信号CLK1の立ち上がりで、入力データINDATAをラッチして出力する。データDATA1は、第2、第6及び第10のサイクルで、AからB、C及びDに変化する。この時、遅延を考慮していないため、クロック信号CLK1の立ち上がり後、直ぐにデータDATA1は変化する。
フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がりに同期するフリップフロップであり、同期信号SYNCによりクロック信号CLK1と同期をとっていない。そのため、フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第3及び第7のサイクルで、AからB及びCに変化する。
図7は、図12のステップ112のレイアウト後の遅延を考慮したシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。組み合わせ回路202は、フリップフロップ201の出力データを入力し、データDATA1を出力する。データDATA1は、フリップフロップ201の出力データに対して、組み合わせ回路202の遅延時間D1の遅れを有する。データDATA1は、クロック信号CLK2の4サイクル以内に確定していればよいので、レイアウト後は遅延時間D1が付くことがある。
フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第2、第6及び第10のサイクルで、A、B及びCに変化する。フリップフロップ203は、クロック信号CLK1と同期を取っていない異常な回路なので、図7の出力データOUTDATAは、図6の出力データOUTDATAとは異なるタイミングで変化し、検証に失敗し、図3の回路の異常を見つけることができる。
以上のように、図12のステップ110の遅延を考慮しないシミュレーション及びステップ112の遅延を考慮したシミュレーションを行った後に、回路の異常を検出することができる。この際、ステップ104のレイアウト設計は終了しており、異常が見つかると回路を修正して、レイアウト設計(ステップ104)や静的タイミング解析(ステップ107)を再度実施する必要があるので、工程が大きく遅延してしまう。
また、レイアウト設計後の遅延を考慮したシミュレーション(ステップ112)は、扱うデータ量が多いことから、多くのテストパターン109を実施することができない。さらに、レイアウト設計後のデータは高級言語に比べ可読性が悪く、解析には大きな工数が掛かる。
本発明の実施形態では、マルチサイクルパスを有する回路の異常を早期に検出し、設計時間の短縮を図ることを目的とする。以下、本実施形態によるマルチサイクルパス検証方法を説明する。
図13は、半導体回路の設計処理を行うコンピュータ(マルチサイクルパス検証装置)のハードウエア構成例を示すブロック図である。このコンピュータは、CADによる設計データを作成することができる。バス1301には、中央処理装置(CPU)1302、ROM1303、RAM1304、ネットワークインタフェース1305、入力装置1306、出力装置1307及び外部記憶装置1308が接続されている。
CPU1302は、データの処理及び演算を行うと共に、バス1301を介して接続された上記の構成ユニットを制御するものである。ROM1303には、予めブートプログラムが記憶されており、このブートプログラムをCPU1302が実行することにより、コンピュータが起動する。外部記憶装置1308にコンピュータプログラムが記憶されており、そのコンピュータプログラムがRAM1304にコピーされ、CPU1302により実行される。このコンピュータは、コンピュータプログラムを実行することにより、後に説明する図1の処理等を行う。
外部記憶装置1308は、例えばハードディスク記憶装置等であり、電源を切っても記憶内容が消えない。外部記憶装置1308は、コンピュータプログラム及び設計データ等を記録媒体に記録したり、記録媒体からコンピュータプログラム及び設計データ等を読み出すことができる。
ネットワークインタフェース1305は、ネットワークに対してコンピュータプログラム及び設計データ等を入出力することができる。入力装置1306は、例えばキーボード及びポインティングデバイス(マウス)等であり、各種指定又は入力等を行うことができる。出力装置1307は、ディスプレイ及びプリンタ等である。
本実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びコンピュータプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
図1は、本実施形態による半導体回路の設計処理を示すフローチャートであり、図12に対して、ステップ116を追加したものである。
まず、設計者は、RTL(Register Transfer Level)データ101、テストパターン109及びSTA(Static Timing Analysis)制約データ114を生成し、外部記憶装置1308(図13)に記録する。RTLデータ101は、レジスタの値が遷移していく様子を記述した半導体回路の設計データである。STA制約データ114は、静的タイミング解析(STA)を行う上での制約を示すデータである。テストパターン109は、回路(RTLデータ、ネットリスト)検証用テストパターンである。
次に、ステップ110では、図8及び図10に示すように、RTLデータ及びテストパターン109を基に遅延を考慮しないシミュレーションを行う。これにより、回路の論理的動作が正しいか否かの論理検証を行うことができる。
図8は、図2の回路の遅延を考慮しないシミュレーション結果を示すタイミングチャートであり、図4に対して、動作及び動作波形が同じである。図10は、図3の回路の遅延を考慮しないシミュレーション結果を示すタイミングチャートであり、図6に対して、動作及び動作波形が同じである。
ステップ116では、マルチサイクルパス(MCP)検出ツールを実行することにより、STA制約データ114を基にマルチサイクルパスを検出し、以下のように、遅延データ117を生成する。
例えば、STA制約データ114は、以下のデータ(1)〜(6)を有する。
create_clock -name CLK1 -period 15000 \ ・・・(1)
-waveform [ 0 7500 ] CLK1 ・・・(2)
create_clock -name CLK2 -period 3750 \ ・・・(3)
-waveform [ 0 1875 ] CLK2 ・・・(4)
set_multicycle_path 4 -setup -end \ ・・・(5)
-from [CLK1] -through [DATA1] -to [CLK2] ・・・(6)
STA制約データ(1)は、クロック信号CLK1の周期が15000であることを示す。STA制約データ(2)は、クロック信号CLK1の立ち上がりタイミングが0であり、立ち下がりタイミングが7500であることを示す。すなわち、クロック信号CLK1は、15000の周期の真中である7500のタイミングで立ち下がることを意味する。STA制約データ(3)は、クロック信号CLK2の周期が3750であることを示す。STA制約データ(4)は、クロック信号CLK2の立ち上がりタイミングが0であり、立ち下がりタイミングが1875であることを示す。すなわち、クロック信号CLK2は、3750の周期の真中である1875のタイミングで立ち下がることを意味する。STAデータ(5)は、MCP制約データであり、マルチサイクル数が4であることを示す。STA制約データ(6)は、クロック信号CLK1からクロック信号CLK2へデータ信号DATA1を通して、マルチサイクルパスのクロック乗り換えが行われることを意味する。
上記のようなSTA制約の時に、データ信号DATA1に与える遅延時間D2は、次式のように、クロック信号CLK2の周期及びマルチサイクル数MCPを基に演算される。遅延時間D2は、遅延データ117に対応する。ここで、上記のように、クロック信号CLK2の周期は3750、マルチサイクル数MCPは4である。
D2 = CLK2の周期 × (MCP - 1)
= 3750 × (4-1)
= 11250
なお、次式のように、変数nを設定変更可能にして、遅延時間D2を演算するようにしてもよい。例えば、変数nを2に設定変更することができる。
D2 = CLK2の周期 × (MCP - n)
次に、ステップ110では、図9及び図11に示すように、RTLデータ101、テストパターン109及びデータ117(遅延時間D2)を基にシミュレーションを行うことにより、タイミング検証を行う。
図9は、図2の回路に遅延時間D2を付与したシミュレーション結果を示すタイミングチャートであり、STA制約データ114を基に演算した遅延時間D2をマルチサイクルパスのデータDATA1に与えたものである。すなわち、データDATA1は、クロック信号CLK2の3サイクル分の遅延時間D2が付与されている。フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がり、かつ同期信号SYNCの立ち下がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第2、第6及び第10のサイクルでA、B及びCに変化する。図2の回路は正常なので、図9の出力データOUTDATAは、図8の出力データOUTDATAと全く同じタイミングで変化することになり、検証に成功し、問題ないことが検証できる。
図11は、図3の回路に遅延時間D2を付与したシミュレーション結果を示すタイミングチャートであり、STA制約データ114を基に演算した遅延時間D2をマルチサイクルパスのデータDATA1に与えたものである。すなわち、データDATA1は、クロック信号CLK2の3サイクル分の遅延時間D2が付与されている。フリップフロップ203は、クロック信号CLK2の立ち上がりで、入力データDATA1をラッチし、出力データOUTDATAを出力する。出力データOUTDATAは、第2、第6及び第10のサイクルでA、B及びCに変化する。図11の出力データOUTDATAは、図10の出力データOUTDATAとは異なるタイミングで変化するので、検証に失敗し、図3の回路の異常を見つけることができる。
ステップ111では、検証に成功すればステップ115へ進み処理を終了し、検証に失敗すればRTLデータ101、テストパターン109又はSTA制約データ114を修正し、ステップ110のシミュレーションを繰り返す。
次に、ステップ102では、RTLデータ101及びSTA制約データ114を基に論理合成を行い、ネットリスト103を生成する。ネットリスト103は、回路の接続状態を表現したデータである。次に、ステップ104では、ネットリスト103及びSTA制約データ114を基にレイアウト設計を行い、ネットリスト105及びSDF(Standard Delay Format)ファイル106を生成する。SDFファイル106は、遅延時間を表すデータである。ステップ104のレイアウト設計は、上記のステップ110のシミュレーションの後に行うので、レイアウト設計のやり直しを防止することができる。
次に、ステップ107及び112を並列に行う。ステップ107では、ネットリスト105、SDFファイル106及びSTA制約データ114を基に静的タイミング解析(STA)を行う。静的タイミング解析は、論理回路において信号が素子を通過する際に生じる遅延時間を計算し、フリップフロップへの書き込みが正常に行なわれるかどうかを検証する。ステップ108では、検証に成功すればステップ115へ進み処理を終了し、検証に失敗すれば、RTLデータ101を修正し、ステップ102及び104の処理を繰り返す。
ステップ112では、ネットリスト105、SDFファイル106及びテストパターン109を基に遅延付きシミュレーション(Validation)を行い、タイミング検証を行う。次に、ステップ113では、検証に成功すれば、ステップ115へ進み、処理を終了し、検証に失敗すれば、RTLデータ101、STA制約データ114又はテストパターン109を修正し、上記の処理を繰り返す。
本実施形態では、ステップ116においてSTA制約データ114を基に遅延データ117を演算し、ステップ110において遅延データ117、テストパターン109及びRTL101を基に図9及び図11のシミュレーションを行う。図12では、ステップ112のレイアウト後のシミュレーションを行わなければマルチサイクルパスを有する回路の異常を検証できなかった。本実施形態では、ステップ110のレイアウト前のシミュレーションの早い段階で、マルチサイクルパスを有する回路の異常を検出することができる。また、ステップ112のシミューションに使用するデータ105及び106はデータ量が膨大で、ステップ112のシミュレーションに多くの時間が掛かることから、検証するテストパターン109の数に限りがある。これに対し、ステップ110のシミュレーションは使用するデータ量が少ないため、多くのテストパターン109を実施することができ、検証の品質を上げることができる。
以上のように、本実施形態によれば、マルチサイクル数を基に生成した遅延データをマルチサイクルパスのデータDATA1に付与してシミュレーションを行うことにより、検証結果を早期に得ることができ、回路の設計時間を短縮することができる。
また、レイアウト前のモデルで、マルチサイクルパスを有する回路のシミュレーション(ステップ110)ができるので、早い段階で回路のクロック乗り換えミスを検出でき、工程を縮めることができる。また、レイアウト後のシミュレーション(ステップ112)に対して、レイアウト前のモデルでのシミュレーション(ステップ110)は実行速度が速いため、より多くの検証を実施することができるので、検証の品質を上げることができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の実施形態による半導体回路の設計処理を示すフローチャートである。 正常なマルチサイクルパスを有する半導体回路の構成例を示す図である。 異常なマルチサイクルパスを有する半導体回路の構成例を示す図である。 図2の回路のレイアウト前の遅延を考慮しないシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。 図2の回路のレイアウト後の遅延を考慮したシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。 図3の回路のレイアウト前の遅延を考慮しないシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。 図3の回路のレイアウト後の遅延を考慮したシミュレーションの波形を示すタイミングチャートである。 図2の回路の遅延を考慮しないシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 図2の回路に遅延時間を付与したシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 図3の回路の遅延を考慮しないシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 図3の回路に遅延時間を付与したシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 半導体回路の設計の処理を示すフローチャートである。 半導体回路の設計処理を行うコンピュータ(マルチサイクルパス検証装置)のハードウエア構成例を示すブロック図である。
符号の説明
201 フリップフロップ
202 組み合わせ回路
203 フリップフロップ
CLK1 クロック信号
CLK2 クロック信号
SYNC 同期信号
INDATA 入力データ
DATA1 データ
OUTDATA 出力データ

Claims (5)

  1. マルチサイクルパスを有する回路のマルチサイクル数を基に遅延データを生成する遅延データ生成ステップと、
    前記生成された遅延データをマルチサイクルパスのデータに付与してシミュレーションを行うことによりタイミング検証を行う第1のシミュレーションステップと
    を有することを特徴とするマルチサイクルパス検証方法。
  2. 前記回路は、第1のクロック信号に同期して動作する第1のフリップフロップと、第2のクロック信号に同期して動作する第2のフリップフロップとを有し、
    前記第1及び第2のフリップフロップ間を伝播するデータが前記マルチサイクルパスのデータであり、
    前記第1及び第2のクロック信号は、周期が異なることを特徴とする請求項1記載のマルチサイクルパス検証方法。
  3. 前記第1のシミュレーションステップは、前記回路のRTL(Register Transfer Level)データを基にシミュレーションを行うことを特徴とする請求項1又は2記載のマルチサイクルパス検証方法。
  4. 前記遅延データ生成ステップは、前記第2のクロック信号の周期及び前記マルチサイクル数を基に遅延データを生成することを特徴とする請求項2記載のマルチサイクルパス検証方法。
  5. 前記回路は、前記第1及び第2のフリップフロップ間に組み合わせ回路を有することを特徴とする請求項2記載のマルチサイクルパス検証方法。
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