JP2007241813A - 交通データ算出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】道路リンクのリンク属性に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速の算出方法を変更することによって、正確な交通データの算出と処理負担の軽減とを可能とした交通データ算出システムを提供する。
【解決手段】情報センタ3は道路を走行する各車両2から走行情報を取得し(S1)、取得した走行情報から交通データとして平均リンク旅行時間と平均車速の算出を行う際に、車両の速度変化のあるリンクであって、且つ速度変化のある時間帯の平均リンク旅行時間と平均車速を算出する場合(S4:YES、S5:YES)には、その算出方法をリンク属性で設定された算出方法に変更するように構成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、道路リンクを走行する車両の走行情報に基づいて道路リンクのリンク旅行時間又は平均車速を算出する交通データ算出システムに関し、特に、道路リンクのリンク属性に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速の算出方法を変更することによって、正確な交通データの算出と処理負担の軽減とを可能とした交通データ算出システムに関するものである。
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより自車の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図データをDVD−ROMやHDDなどの記録媒体またはネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。更に、かかるナビゲーション装置には、所望する目的地を入力すると、自車位置から目的地までの最適経路を探索する経路探索機能を備えており、ディスプレイ画面に誘導経路を表示するとともに、交差点に接近した場合等には音声による案内をすることによって、運転者を所望の目的地まで確実に案内するようになっている。
ここで、前記ナビゲーション装置において自車位置の表示や経路の探索を行う為には、各車両がリンクを走行するのに必要な旅行時間の平均時間である平均リンク旅行時間やリンクを走行する平均車速が用いられる。具体的には、平均リンク旅行時間を用いることによってナビゲーション装置において設定された目的地までの所要時間や予想到達時刻を算出することが可能となる。また、平均車速を用いることによって道路の渋滞状況を特定し、渋滞情報として利用者に提供したり、渋滞状況を考慮した誘導経路の設定が可能となる。
そして、このような平均リンク旅行時間や平均車速を算出する為には、日々の交通状況を統計的に演算する必要がある。例えば、特開2004−295165号公報には道路上を走行する各車両の流れに基づいて車両の走行情報を収集し、収集した走行情報からリンクを走行するのに必要な所要時間をデータ数で平均化することによって平均リンク旅行時間を求めていた。
特開2004−295165号公報(第5−8頁、図1〜図6)
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたナビゲーション装置では、例えば信号機、踏み切り、料金所等の車両の速度変化の発生する要因については考慮されておらず、単に平均化しただけでは適切な平均リンク旅行時間や平均車速を算出することができなかった。
例えば、信号機が設けられたリンクでは、そのリンクに進入するタイミングにより赤信号で所定時間停車しなければならなくなり、青信号で順調に通過した車両とは平均車速やリンク所要時間が大きく異なることとなる。また、高速道路においてETC(自動料金収受システム)の料金所が設置されているリンクでは、ETC車載機を搭載していない車両は料金所で所定時間停車しなければならなくなり、ETC車載機を搭載している車両とは平均車速やリンク所要時間が大きく異なることとなる。そして、このような数値の大きく異なるデータが多数含まれることとなると、算出した平均リンク旅行時間や平均車速が本来期待する値と異なってしまい、ナビゲーション装置での経路探索や走行案内の信頼性が低下することとなっていた。
一方で、収集した走行情報からこのような平均車速やリンク所要時間が大きく異なる場合の走行情報を除外する処理を追加し、残りの走行情報のみを用いて再度平均値の計算をするようにすると、従来に比べて平均リンク旅行時間や平均車速の算出に係る処理負担が大きく増加することとなっていた。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、信号機、踏み切り、料金所等の車両の速度変化の発生する要因を考慮した正確な交通データの算出が可能となるとともに、算出に係る処理負担の軽減を可能とした交通データ算出システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る交通データ算出システム(1)は、道路網を含む地図データを記憶する地図データ記憶手段(17)と、道路リンクを走行する車両(2)の走行情報を取得する走行情報取得手段(6)と、前記走行情報取得手段によって取得した車両の走行情報に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出する交通データ算出手段(11)と、を有する交通データ算出システムにおいて、道路リンクのリンク属性を検出するリンク属性検出手段(11)を備え、前記交通データ算出手段は前記リンク属性検出手段により検出されたリンク属性に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速の算出方法を変更することを特徴とする。
ここで、「リンク属性」とは、リンクの属する道路種別に関するデータであり、例えば、国道、県道、細街路等、高速自動車国道、自動車専用道路、都市高速道路、一般有料道路、降坂路、登坂路を特定する他に、道路の幅員、勾(こう)配、車線数、踏み切り、信号機、料金所の有無等を示すデータである。
また、「平均リンク旅行時間」とは、各車両が道路リンクを走行するのに必要な所要時間であるリンク旅行時間を複数収集し、平均化した時間である。
また、「平均車速」とは、各車両が道路リンクを走行する平均の車速を複数収集し、平均化した車速である。
また、請求項2に係る交通データ算出システム(1)は、請求項1に記載の交通データ算出システムであって、前記リンク属性検出手段(11)は車両(2)の速度変化がある道路リンクであるか否かを判定するリンク判定手段(11)を有し、前記交通データ算出手段(11)は前記リンク判定手段によって速度変化がある道路リンクであると判定された場合に演算回数を増加して道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出することを特徴とする。
ここで、「車両の速度変化がある道路リンク」とは、車両が走行する際に車両毎に速度が大きく変化する状況にある道路リンクをいい、具体的には道路リンクの終点に信号機、踏み切り、料金所等が設けられた道路リンクがある。
また、請求項3に係る交通データ算出システム(1)は、請求項2に記載の交通データ算出システムであって、前記リンク判定手段(11)は、信号機、踏み切り又は料金所が設けられた道路リンクを車両の速度変化がある道路リンクであると判定することを特徴とする。
更に、請求項4に係る交通データ算出システム(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の交通データ算出システムであって、前記リンク属性検出手段(11)は日付又は時刻に基づいて区分された期間の道路リンクのリンク属性を検出し、前記交通データ算出手段(11)は道路リンクの前記期間での平均リンク旅行時間又は平均車速を算出することを特徴とする。
前記構成を有する請求項1に係る交通データ算出システムでは、道路リンクのリンク属性を検出し、道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出する際に、その道路リンクの検出されたリンク属性に基づいて算出方法を変更するので、信号機、踏み切り、料金所等の車両の速度変化の発生する要因を考慮した正確な交通データの算出が可能となる。
また、請求項2に係る交通データ算出システムでは、速度変化がある道路リンクに対して演算回数を増加して道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出するので、信号機、踏み切り、料金所等の車両の速度変化の発生する要因を含む道路リンクについて、速度変化の大きな一部のデータを除外し、残りのデータを用いて正確な交通データの算出が可能となる。
また、請求項3に係る交通データ算出システムでは、信号機、踏み切り又は料金所が設けられた道路リンクに対して演算回数を増加して道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出するので、車両の速度変化の発生する要因を含む道路リンクについて、速度変化の大きな一部のデータを除外し、残りのデータを用いて正確な交通データの算出が可能となる。
更に、請求項4に係る交通データ算出システムでは、日付又は時刻に基づいて区分された期間の道路リンクのリンク属性を検出し、道路リンクの当該期間での平均リンク旅行時間又は平均車速を算出するので、車両の速度変化の発生する期間を考慮した正確な交通データの算出が可能となる。
以下、本発明に係る交通データ算出システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る交通データ算出システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る交通データ算出システム1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る交通データ算出システム1は、路面上を走行するとともに走行情報を取得する複数の車両2と、車両2から送信された走行情報を受信して蓄積するとともに蓄積された走行情報から交通データ(本実施形態では特に各リンクの平均リンク旅行時間と平均車速)を作成し、車両2に対して配信する情報センタ3とから基本的に構成されている。
そして、車両2と情報センタ3は、車両2に設けられた端末通信装置5と、情報センタ3に設けられたセンタ側通信装置6とによって相互に情報通信が可能となっている。
ここで、端末通信装置5は、通信ネットワーク10(図2参照)を介して走行情報を情報センタ3に送信する通信手段であり、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するビーコンレシーバである。また、端末通信装置5としては、LAN、WAN、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系において通信を可能とするネットワーク機器であっても良い。
そして、車両2が取得し、端末通信装置5を介して送信する走行情報としては、例えば、自車両の現在位置、ナビゲーション装置で設定している目的地、車速、進行方向、走行距離、現在時刻等がある。尚、走行情報としては車両2によって取得可能な情報であれば、車両自身の情報以外にも車両2の周辺環境に関する情報でも良く、例えば車両の前方又は後方に設置されたカメラで撮像した画像や、ミリ波レーダで検出した前方車両までの車間距離や前方車両の車速に関する情報も含めることができる。
また、センタ側通信装置6は、通信ネットワーク10(図2参照)を介して各車両2から走行情報を受信するとともに、蓄積された走行情報から算出された交通データ(本実施形態では特に各リンクの平均リンク旅行時間と平均車速)を車両2に配信する通信手段である。
ここで、本実施形態において「平均リンク旅行時間」とは、車両がリンクを走行するのに必要な所要時間(以下、リンク旅行時間とする)を複数収集し、平均化した時間をいう。また、「平均車速」とは、車両がリンクを走行する平均の車速(以下、リンク車速とする)を複数収集し、平均化した車速をいう。
次に、本実施形態に係る交通データ算出システム1の具体的な構成について図2及び図3を用いて説明する。図2は本実施形態に係る交通データ算出システム1の特に情報センタ3の構成について示したブロック図、図3は本実施形態に係る交通データ算出システム1の特に車両2の構成について示したブロック図である。
図2に示すように、交通データ算出システム1は車両2と、情報センタ3と、通信ネットワーク10とから構成される。そして、車両2と情報センタ3とは、通信ネットワーク10を介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されている。
ここで、車両2にはナビゲーション装置20が設置されており、ナビゲーション装置20によって自車の現在位置や走行速度などの走行情報を累積的に取得し、所定時間間隔(例えば5分間隔)で情報センタ3へと送信する。
また、情報センタ3は、センタ側通信装置(走行情報取得手段)6と、サーバ(交通データ算出手段、リンク属性検出手段、リンク判定手段)11と、サーバ11に接続された情報記録部としての走行情報統計DB15と、交通情報DB16と、センタ地図情報DB(地図データ記憶手段)17とを備える。また、サーバ11は、サーバ11の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU12、並びにCPU12が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM13、車両2からの通信に基づいて走行情報統計DB15に格納された各車両2の走行情報から平均リンク旅行時間や平均車速を算出する交通データ算出処理プログラム(図7参照)等のサーバ11を制御するための各種の制御プログラムが記録されたROM14等の内部記憶装置を備えている。また、CPU12に代えてMPU等を使用することができる。
また、走行情報統計DB15は全国を走行する各車両2から所定時間間隔(例えば5分間隔)で通信ネットワーク10を介して送信される走行情報を累積して記憶する記憶手段である。尚、本実施形態においては、走行情報統計DB15の記憶媒体としてハードディスクが使用されるが、磁気ディスク、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を外部記憶装置として使用することもできる。
ここで、走行情報統計DB15に記憶される車両の走行情報の一例について図4を用いて説明する。図4は本実施形態に係る情報センタ3が有する走行情報統計DB15の記憶領域を示した図である。
図4に示すように走行情報統計DB15に記憶される走行情報は、車両2を特定する車両IDと、各車両2の時刻毎の位置座標と、車速とから構成されている。ここで、本実施形態に係る交通データ算出システム1において車両2は、搭載されたGPS41によって現在時刻や位置座標を検出し、車速センサ30によって車速を検出し、走行情報DB27に累積的に保存する。その後、車両2は5分間隔で走行情報DB27に保存された走行情報を情報センタ3に対して送信する。
そして、サーバ11は、後述するように走行情報統計DB15に保存された各車両2の走行情報に基づいて、先ず、道路網を構成する各リンクを走行する各車両2のリンク旅行時間とリンク車速を取得する。尚、各車両2のリンク旅行時間とリンク車速は、日付(曜日、祝日、平日、ゴールデンウイーク等)及び時間帯(5分毎)で区分して取得される。そして、取得した各車両2のリンク旅行時間とリンク車速を平均化することにより、区分された各期間において交通データの一つであるリンクの平均リンク旅行時間と平均車速が算出される(図7のS6〜S9参照)。
また、交通情報DB16は走行情報統計DB15に保存された各車両2の走行情報や外部から入力された事故情報等に基づいて作成されたリンクの平均リンク旅行時間や平均車速等の交通データを累積して記憶する記憶手段である。尚、本実施形態においては、交通情報DB16の記憶媒体としてハードディスクが使用されるが、磁気ディスク、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を外部記憶装置として使用することもできる。
以下に、交通情報DB16に記憶される交通データの一例について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係る情報センタ3が有する交通情報DB16の記憶領域を示した図である。
ここで、交通データとは、ナビゲーション装置20での走行案内や経路探索に使用される情報であり、リンクを車両2が走行する際のリンク旅行時間を平均化した平均リンク旅行時間、リンクを車両2が走行する際のリンク車速を平均化した平均車速、リンクの渋滞状況を示す渋滞度、車両の通行できないリンクを示す通行止め情報、事故情報等から構成される。図5では特に各リンクの平均リンク旅行時間と平均車速に関する交通データを示しており、リンクを特定するリンクIDと、日時と、平均車速と、平均リンク旅行時間とから構成されている。
例えば、図5に示す交通データでは、「ID:1001」のリンクでは平日の月曜日の8:00〜8:05における期間において、平均リンク旅行時間が44秒であり、平均車速が50km/hであることを示す。また、「ID:1002」のリンクでは平日の月曜日の8:10〜8:15における期間において、平均リンク旅行時間が32秒であり、平均車速が63km/hであることを示す。そして、情報センタ3は車両2からの要求に応じて交通情報DB16に格納された交通データを配信し、車両2は配信された交通データを用いて最新の交通状況に応じた走行の案内や経路の探索が可能となる。尚、平均リンク旅行時間と平均車速の算出方法については後に詳細に説明する。
また、センタ地図情報DB17は交通データを算出する際に使用される地図データが記録された記憶手段である。具体的に地図データは、交差点に関する交差点データ、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ等から構成されている。
ここで、本実施形態に係る情報センタ3のセンタ地図情報DB17に記憶されるリンクデータには、各リンクについてのリンク属性を示すデータが含まれている。ここで、リンク属性とは、リンクの属する道路種別に関するデータであり、例えば、国道、県道、細街路等、高速自動車国道、自動車専用道路、都市高速道路、一般有料道路、降坂路、登坂路を特定する他に、道路の幅員、勾(こう)配、車線数、踏み切り、信号機、料金所の有無等を表すデータである。また、本実施形態に係る交通データ算出システム1では、更にリンク属性として平均リンク旅行時間及び平均車速の算出方法や速度変化設定テーブル18が含まれている。図6は地図データのリンクデータを構成するリンク属性の一例を示した図である。
図6に示すようにリンク属性には、信号機、踏み切り、料金所の有無に関するデータとともに平均リンク旅行時間及び平均車速の算出方法に関するデータが含まれている。例えば、「ID:1001」のリンクではリンク終点に信号機が設置されており、後述するように速度変化があると判定される特定の時間帯では平均リンク旅行時間及び平均車速を2段階の演算により算出するように設定されている。
また、「ID:1002」のリンクではリンク終点に踏み切りが設置されており、後述するように速度変化があると判定される特定の時間帯では平均リンク旅行時間及び平均車速を3段階の演算により算出するように設定されている。
更に、リンク属性を示す速度変化設定テーブル18は、信号機、踏み切り、料金所等が設けられた所謂車両の速度変化のあるリンクについて、特に各日付及び時間帯毎に車両の速度変化がある時間帯であるか否かを設定するテーブルである。ここで、車両の速度変化があるとは、車両がそのリンクを走行する際に速度が大きく変化する状況にあることをいい、例えば、信号機が設けられたリンクでは、信号機が通常に作動している時間帯(例えば夜間点滅式の信号機は夜間を除く時間帯)において車両の速度変化がある時間帯となる。また、踏み切りが設けられたリンクでは、電車が運行する時間帯において車両の速度変化がある時間帯となる。
そして、図6に示す速度変化設定テーブル18では、「ID:1001」のリンクについて、平日の月曜日は時間帯に関わらず車両の速度変化がある時間帯に設定している。また、「ID:1002」のリンクについて、例えば月曜日の「0:00〜0:05」では速度変化がない時間帯であり、「10:00〜10:05」では速度変化がある時間帯に設定している。尚、センタ地図情報DB17に記憶される交差点データ、ノードデータに関しては後に説明するナビゲーション装置20の地図情報DB29(図3参照)に記憶されているデータと同一内容であるので、ここではその説明は省略する。
次に、図3を用いて交通データ算出システム1を構成する車両2の構成について説明すると、本実施形態に係る車両2には端末通信装置5を有するナビゲーション装置20が搭載されている。
図3に示すようにナビゲーション装置20は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部21と、各種のデータが記録されたデータ記録部22と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU23と、操作者からの操作を受け付ける操作部24と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ25と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ26と、情報センタ3等との間で通信を行う端末通信装置5と、から構成されている。また、ナビゲーションECU23には自車の走行速度を検出する車速センサ30が接続される。
以下に、ナビゲーション装置20を構成する各構成要素について説明する。
現在地検出処理部21は、GPS41、地磁気センサ32、距離センサ33、ステアリングセンサ34、方位検出部としてのジャイロセンサ35、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、目標物(例えば、交差点)までの距離等を検出することが可能となっている。
具体的には、GPS41は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在地及び現在時刻を検出し、地磁気センサ32は、地磁気を測定することによって自車方位を検出し、距離センサ33は、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。ここで、距離センサ33としては、例えば、自車の車輪(図示せず)の回転速度を測定し、測定した回転速度に基づいて距離を検出するセンサ、加速度を測定し、測定した加速度を2回積分して距離を検出するセンサ等を使用することができる。
また、ステアリングセンサ34は自車の舵(だ)角を検出する。ここで、ステアリングセンサ34としては、例えば、ステアリングホイール(図示せず)の回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
そして、ジャイロセンサ35は自車の旋回角を検出する。ここで、ジャイロセンサ35としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。また、ジャイロセンサ35によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
また、データ記録部22は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された走行情報DB27、リンク統計DB28、地図情報DB29及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、本実施形態においては、データ記録部22の外部記憶装置及び記憶媒体としてハードディスクが使用されるが、ハードディスクのほかに、フレキシブルディスク等の磁気ディスクを外部記憶装置として使用することができる。また、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を外部記憶装置として使用することもできる。尚、走行情報DB27、リンク統計DB28及び地図情報DB29の詳細については後述する。
更に、ナビゲーションECU23は、ナビゲーション装置20の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、目的地までの経路を探索する経路設定処理プログラム、各種センサやGPS41等によって検出した走行情報を走行情報DB27に格納するとともに情報センタ3に対して所定時間間隔で送信する走行情報送信プログラム、情報センタ3から配信された交通データを受信して地図情報DB29を更新するデータ更新処理プログラム等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記録するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、前記RAM42、ROM43、フラッシュメモリ44等としては半導体メモリ、磁気コア等が使用される。そして、演算装置及び制御装置としては、CPU41に代えてMPU等を使用することも可能である。
また、本実施形態においては、前記ROM43に各種のプログラムが記録され、前記データ記録部22に各種のデータが記録されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出して前記フラッシュメモリ44に書き込むこともできる。更に、メモリーカード等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。
更に、前記ナビゲーションECU23には、操作部24、液晶ディスプレイ25、スピーカ26、端末通信装置5の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
操作部24は、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や探索された複数の経路の候補から希望する経路を選択する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU23は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部24としては、キーボード、マウス、バーコードリーダ、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック、ライトペン、スタイラスペン等を使用することもできる。更に、液晶ディスプレイ25の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ25には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ25の代わりに、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ等を使用したり、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することも可能である。
また、スピーカ26は、ナビゲーションECU23からの指示に基づいて誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスを出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「300m先の交差点を右方向です。」や「この先の国道○○号線が渋滞しています。」等がある。なお、スピーカ26より出力される音声としては、合成された音声のほかに、各種効果音、予めテープやメモリ等に録音された各種の案内情報を出力することもできる。
そして、端末通信装置5は、前記した情報センタ3から配信された交通データを、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するビーコンレシーバである。また、端末通信装置5としては、LAN、WAN、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系において通信を可能とするネットワーク機器であっても良い。更に、端末通信装置5は前記情報センタ3からの情報の他に、ニュース、天気予報等の情報から成るFM多重情報を、FM放送局を介してFM多重放送として受信するFM受信機を備える。尚、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
次に、データ記録部22に格納された走行情報DB27、リンク統計DB28及び地図情報DB29について説明する。ここで、走行情報DB27は車両2が取得した走行情報が累積的に記憶される記憶領域である。尚、車両2によって取得される走行情報としては、自車両の現在位置、ナビゲーション装置で設定している目的地、車速、進行方向、走行距離、現在時刻等がある。そして、走行情報DB27に格納されている走行情報が、所定時間間隔で情報センタ3に対して送信される。
また、リンク統計DB28は地図データを構成する各リンクの平均リンク旅行時間、平均車速及び渋滞度が格納されたDBである。そして、ナビゲーションECU23はリンク統計DB28に記憶された平均リンク旅行時間に基づいて、設定された目的地までの所要時間や予想到達時刻を算出して案内する。また、渋滞度に基づいて経路探索のリンクコストを調整する。尚、リンク統計DB28の内容は情報センタ3から送信される交通データに基づいて更新される。
一方、地図情報DB29には、経路案内及び地図表示に必要な地図データが記録されており、地図データは、例えば地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路を探索するための探索データ、施設に関する施設データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
ここで、リンクデータとしては、地図データにおいて道路を構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏み切り、信号機等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、自動車専用道路、都市高速道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。更に、有料道路に関して、有料道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)等に関するデータが記録される。
また、ノードデータとしては、地図データにおいて道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、各道路に曲率半径等に応じて所定の距離ごとに設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、探索データとしては、設定された目的地までの経路を探索及び表示する際に使用されるデータについて記録されており、ノードを通過する際のコスト(以下、ノードコストという)や道路を構成するリンクのコスト(以下、リンクコストという)からなる探索コストを算出する為に使用するコストデータ、リンクを通過するのに必要な旅行時間、経路探索により選択された経路を液晶ディスプレイ25の地図上に表示するための経路表示データ等から構成されている。
ここで、ノードコストは交差点に対応するノードに対して基本的に設定されており、本実施形態に係るナビゲーション装置20では、信号の有無や交差点を通過する際の自車の走行経路(即ち直進、右折及び左折の種類)によってその値が決定される。
また、リンクコストは、リンクを構成する道路属性や道路種別、道路幅、車線数、リンク長さに加え、情報センタ3から配信された渋滞度等の交通データを用いて算出される。
また、施設データとしては、各地域のホテル、病院、ガソリンスタンド、駐車場、観光施設、インターチェンジ、レストラン、サービスエリア等の建物に関するデータが建物を特定する施設IDとともに記録される。なお、前記地図情報DB29には、所定の情報をナビゲーション装置20のスピーカ26によって出力するための音声出力データも記録される。
また、これら地図情報DB29の内容は、DVDや外部に接続したメモリーカード等の記録媒体から情報を転送すること、又は情報センタ3から端末通信装置5を介して情報をダウンロードすること等によって更新される。
続いて、前記構成を有する本実施形態に係る交通データ算出システム1を構成する情報センタ3のサーバ11が実行する交通データ算出処理プログラムについて図7に基づき説明する。図7は本実施形態に係る交通データ算出システム1における交通データ算出処理プログラムのフローチャートである。ここで交通データ算出処理プログラムは、車両2からの通信に基づいて走行情報統計DB15に格納された各車両の走行情報から平均リンク旅行時間や平均車速を算出するプログラムである。尚、図7にフローチャートで示されるプログラムはサーバ11が備えているRAM13やROM14に記憶されており、CPU12により所定間隔毎(例えば5分間隔)で実行される。
先ず、交通データ算出処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU12は各車両2から送信された走行情報をセンタ側通信装置6を介して取得する。尚、取得した走行情報は走行情報統計DB15に格納される。
次に、S2ではCPU12は交通データとして平均リンク旅行時間及び平均車速を算出するリンクをセンタ地図情報DB17に格納された地図データから選択する。尚、ここで交通データが算出される対象となるリンクは、特定の地域(例えば、関東地方や東海地方)のみのリンクでも良いし、全国のリンクであっても良い。また、前記S1で取得した走行情報と関連のあるリンクのみでも良い。
そして、S3ではCPU12は前記S2で選択されたリンクのリンク属性を現在の時間帯を考慮してセンタ地図情報DB17から検出する。即ち、リンク属性には前記した速度変化設定テーブル18(図6参照)のように時間帯によって属性が変化するものがあるので、日付又は時刻に基づいて区分された期間毎のリンク属性を検出する。尚、上記S3の処理がリンク属性検出手段の処理に相当する。
続いて、S4では前記S2で選択されたリンクが車両の速度変化のあるリンクであるか否かを判定する。ここで、車両の速度変化があるリンクとは、車両が走行する際に車両毎に速度が大きく変化する状況にあるリンクをいい、具体的には図8に示すようにリンクの終点に信号機、踏み切り、料金所が設けられたリンクが車両の速度変化があるリンクとなる。例えば、信号機が設けられたリンクでは、そのリンクに進入するタイミングにより赤信号で所定時間停車しなければならなくなり、青信号でそのまま通過した車両とは平均車速や所要時間が大きく異なる。また、踏み切りが設けられたリンクでは、そのリンクに進入するタイミングにより電車が通過するまで所定時間停車しなければならなくなり、遮断機が上がった状態で通過した車両とは平均車速や所要時間が大きく異なる。また、高速道路においてETC(自動料金収受システム)の料金所が設けられているリンクでは、ETC車載機を搭載していない車両は料金所で所定時間停車しなければならなくなり、ETC車載機を搭載している車両とは平均車速やリンク所要時間が大きく異なることとなる。尚、上記S4の処理がリンク判定手段の処理に相当する。
そして、前記S2で選択されたリンクが車両の速度変化のあるリンクであると判定された場合(S4:YES)には、更に、現在の日時において前記S2で選択されたリンクが車両の速度変化のある時間帯であるか否かが速度変化設定テーブル18に基づいて判定される(S5)。例えば、現在の日時が平日の月曜日の0:05である場合には、平日の月曜日の0:00〜0:05までの時間帯で収集した走行情報に基づいて交通データが算出されるので、0:00〜0:05までの時間帯が車両の速度変化のある時間帯であるか否かが判定される。そして、0:00〜0:05までの時間帯では例えば、図6に示す「ID:1001」のリンクについては、速度変化のある時間帯であると判定され、「ID:1002」のリンクについては、速度変化のない時間帯であると判定される。
そして、前記S5の判定の結果、車両の速度変化のある時間帯であると判定された場合(S5:YES)には、先ず走行情報統計DB15に記憶された走行情報から対象リンクにおける各車両のリンク所要時間及びリンク車速を取得し、更に取得したリンク所要時間及びリンク車速をリンク属性で指定された算出方法により平均化する演算を行う(S6)。そして、その演算値を平均値とする(S7)。
ここで、リンク属性において指定された算出方法とは、リンク所要時間やリンク車速が大きく異なる場合のデータを除外して真の平均値を算出するために、複数回の演算により段階的に行う算出方法である。例えば、図6に示す「ID:1001」のリンクについては、先ず第1段階として中央値から±σ(標準偏差)の範囲にあるデータのみを抽出する演算を行い、第2段階として抽出されたデータの算術平均値を求める演算を行って、その演算値を平均値とする。また、「ID:1002」のリンクについては、先ず第1段階として中央値から±2σ(標準偏差)の範囲にあるデータのみを抽出する演算を行い、第2段階として抽出されたデータの中央値から更に±σ(標準偏差)の範囲にあるデータのみを抽出する演算を行い、第3段階として抽出されたデータの中央値を求める演算を行って、その演算値を平均値とする。
ここで、図9は「ID:1001」のリンクの平均リンク旅行時間の算出例を示した模式図である。尚、図9に示す算出例では各車両から取得した9個のリンク旅行時間のデータから平均リンク旅行時間を求める場合を示すこととする。
図9に示すように9個のリンク旅行時間のデータでは、各車両がどのように走行を行ったかによって大きくリンク旅行時間が異なっている。例えば、自動販売機を利用した車両や駐車した車両から得たデータでは非常に旅行時間が長くなっており、速度違反をして走行した車両から得たデータでは旅行時間が非常に短くなっている。また、リンクに進入したタイミングによって信号機の前で停車しなければならない場合も発生する。
そして、このような数値の大きく異なるデータから真の平均値を算出するために、先ずCPU12は第1段階の演算によって中央値から±σの範囲にある5個のデータを抽出する。そして、5個のデータを算出平均することによって平均値である平均リンク旅行時間を算出する。従って、他のデータを大きく数値の異なるデータを予め除外して、より正確な平均リンク旅行時間の算出が可能となる。
尚、算出された平均リンク旅行時間は交通データとして交通情報DB16に格納され、車両2からの要求に応じて配信される。
一方、前記S4及びS5の判定の結果、前記S2で選択されたリンクが車両の速度変化のないリンクであると判定された場合(S4:NO)、及び、速度変化のあるリンクであっても現在の時刻が車両の速度変化のある時間帯でないと判定された場合(S5:NO)には、対象となるデータから中央値を算出する演算を行い(S8)、その中央値を平均値とする(S9)。
その後、S10でCPU12は、交通データとして平均リンク旅行時間及び平均車速を算出する対象となる全てのリンクについて、平均リンク旅行時間及び平均車速が算出されたか否かを判定する。そして、まだ算出が行われていないリンクがあると判定された場合(S10:NO)にはS2へと戻り、継続して他のリンクの平均リンク旅行時間及び平均車速の算出が行われる。
一方、全てのリンクについて算出が行われたと判定された場合(S10:YES)には、当該交通データ算出処理プログラムを終了する。尚、前記S1〜S10の処理によって算出された平均リンク旅行時間及び平均車速は交通データとして交通情報DB16に格納され、その後に車両2からの要求に応じて各車両2に対して配信される。そして、交通データが配信された各車両2は、配信された最新の交通データを用いてナビゲーション装置20による走行の案内や経路探索が行われる。また、上記S1〜S10の処理が交通データ算出手段の処理に相当する。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る交通データ算出システム1では、情報センタ3は道路を走行する各車両2から走行情報を取得し(S1)、取得した走行情報から交通データとして平均リンク旅行時間と平均車速の算出を行う際に、車両の速度変化のあるリンクであって、且つ速度変化のある時間帯の平均リンク旅行時間と平均車速を算出する場合(S4:YES、S5:YES)には、その算出方法をリンク属性で設定された算出方法に変更するので、信号機、踏み切り、料金所等の車両の速度変化の発生する要因を考慮した正確な交通データの算出が可能となる。また、必要な道路リンクに対してのみ算出方法をリンク属性に対応して変化させることによって算出に係る処理負担の軽減が可能となる。
また、車両の速度変化のあるリンクであって、且つ速度変化のある時間帯の平均リンク旅行時間と平均車速を算出する場合(S4:YES、S5:YES)には、演算回数が増加するので、車両の速度変化の発生する要因を含む道路リンクについて、速度変化の大きな一部のデータを除外し、残りのデータを用いて正確な交通データの算出が可能となる。また、必要な道路リンクに対してのみ演算回数を増加させるので、算出に係る処理負担の軽減が可能となる。
更に、日付又は時刻に基づいて区分された期間でのリンクのリンク属性を検出し(S3)、検出したリンク属性を用いて当該期間での平均リンク旅行時間又は平均車速を算出する(S6〜S9)ので、車両の速度変化の発生する期間を考慮した正確な交通データの算出が可能となる。また、必要な期間に対してのみ算出方法をリンク属性に対応して変化させることによって算出に係る処理負担の軽減が可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、各車両2から取得した走行情報に基づいて情報センタ3が平均リンク旅行時間や平均車速を算出する(S6〜S9)こととしているが、各車両2に搭載されたナビゲーション装置20のナビゲーションECU23によって平均リンク旅行時間や平均車速を算出することとしても良い。その際には、自車の過去の走行履歴に基づいた走行情報を取得し、自車の走行情報のみに基づいて平均リンク旅行時間や平均車速を算出することも可能である。また、情報センタ3から通信によって他車両の走行情報を取得するようにしても良い。
また、本実施形態では平均リンク旅行時間や平均車速を算出する際に、中央値や算術平均による演算手法を用いることとしているが、最頻度値、幾何平均、調和平均などの演算手法を用いても良い。また、信号機が設けられたリンクの平均リンク旅行時間や平均車速を算出する際には、青信号で通過した車両の平均、赤信号で停止した車両の平均を先ずそれぞれ演算し、各平均値から真の平均値を演算するようにしても良い。同様に、踏み切りが設けられたリンクについても、遮断機を通過した車両の平均、遮断機で停止した車両の平均を先ず演算するようにしても良い。
また、本実施形態では車両の速度変化のあるリンクであって、且つ車両の速度変化のある時間帯で平均リンク旅行時間や平均車速を算出する際に演算回数を増加することとしていたが、車両の速度変化のあるリンクで平均リンク旅行時間や平均車速を算出する際には時間帯に関わらず演算回数を増加することとしても良い。
本実施形態に係る交通データ算出システムの概略構成図である。 本実施形態に係る交通データ算出システムの特にプローブ情報センタの構成について示したブロック図である。 本実施形態に係る交通データ算出システムの特に車両の構成について示したブロック図である。 本実施形態に係る情報センタが有する走行情報統計DBの記憶領域を示した図である。 本実施形態に係る情報センタが有する交通情報DBの記憶領域を示した図である。 地図データのリンクデータを構成するリンク属性の一例を示した図である。 本実施形態に係る交通データ算出システムにおける交通データ算出処理プログラムのフローチャートである。 車両の速度変化のあるリンクの一例を示した図である。 リンクの平均リンク旅行時間の算出例を示した模式図である。
符号の説明
1 交通データ算出システム
2 車両
3 情報センタ
5 端末通信装置
6 センタ側通信装置
11 サーバ
12 CPU
13 RAM
14 ROM
15 走行情報統計DB
16 交通情報DB
17 センタ地図情報DB
18 速度変化設定テーブル

Claims (4)

  1. 道路網を含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
    道路リンクを走行する車両の走行情報を取得する走行情報取得手段と、
    前記走行情報取得手段によって取得した車両の走行情報に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出する交通データ算出手段と、を有する交通データ算出システムにおいて、
    道路リンクのリンク属性を検出するリンク属性検出手段を備え、
    前記交通データ算出手段は前記リンク属性検出手段により検出されたリンク属性に基づいて道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速の算出方法を変更することを特徴とする交通データ算出システム。
  2. 前記リンク属性検出手段は車両の速度変化がある道路リンクであるか否かを判定するリンク判定手段を有し、
    前記交通データ算出手段は前記リンク判定手段によって速度変化がある道路リンクであると判定された場合に演算回数を増加して道路リンクの平均リンク旅行時間又は平均車速を算出することを特徴とする請求項1に記載の交通データ算出システム。
  3. 前記リンク判定手段は、信号機、踏み切り又は料金所が設けられた道路リンクを車両の速度変化がある道路リンクであると判定することを特徴とする請求項2に記載の交通データ算出システム。
  4. 前記リンク属性検出手段は日付又は時刻に基づいて区分された期間の道路リンクのリンク属性を検出し、
    前記交通データ算出手段は道路リンクの前記期間での平均リンク旅行時間又は平均車速を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の交通データ算出システム。
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