JP2007239939A - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

自動変速機のセレクトアシスト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供する。
【解決手段】 コントローラ3の駆動許可論理判定部42は、駆動禁止状態において、すべての駆動許可判定部35,36手が許可した場合に駆動を許可し、駆動許可状態において、いずれかの駆動禁止判定部37,38が禁止した場合に駆動を禁止する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバーの操作に応じて、自動変速機のセレクト位置を制御で切り換える自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてセレクト位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、セレクト位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置では、セレクトレバーと自動変速機のセレクト位置切換装置とがセレクト操作力伝達系により連結され、前記セレクト操作力伝達系にはドライバによるセレクト操作力をアシストするアシストアクチュエータが設けられた自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記セレクト操作力伝達系を、セレクトレバーに連結した第1連結部材と、前記セレクト位置切換装置に連結した第2連結部材と、限界量までの相対変位を許容しつつ前記両連結部材を連結する相対変位許容連結機構と、を有する構成とし、かつ、前記アシストアクチュエータを第2連結部材に設定し、相対変位量を検出する相対変位量検出手段を複数設け、前記アシストアクチュエータの駆動を制御するアシスト制御手段を設け、前記アシスト制御手段は、相対変位量の検出値が小さくなるよう駆動指令値を演算する駆動指令値演算手段と、それぞれの相対変位量の検出値から前記アシストアクチュエータの駆動許可の判断を行う複数の駆動許可判定手段と、前記駆動許可判定手段へ与える相対変位量のそれぞれをローパスフィルタに通過させ、且つ前記駆動指令値演算手段へ与える相対変位量はローパスフィルタを通過させず、複数の検出値の平均値を与える入力処理手段と、を備え、前記駆動許可判定手段は、駆動禁止状態において、すべての駆動許可判定手段が許可した場合に駆動を許可し、駆動許可状態において、いずれかの駆動許可手段が禁止した場合に駆動を禁止する、ことを特徴とする。
本発明では、セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのセレクトレバーの操作に応じて自動変速機のセレクト位置切換装置の切り換えを制御駆動で行うことにより、フェール時のレンジ切り換え操作の確保と、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
以下に、本発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はセレクト部の細部構造を示す要部斜視図である。
実施例1の自動変速装置は、図1に示すように、セレクト部1、アシストアクチュエータ2、コントローラ3、コントロールケーブル4、自動変速機5を主要な構成としている。
セレクト部1は、セレクトレバー11、セレクトノブ12、第1回転部13(第1連結部材に相当する)、チェック機構部14、ウォームホイール16、第2回転部17(第2連結部材に相当する)、ケーブル取付レバー18、支点軸19からなる。
セレクトレバー11は、運転席から操作可能な位置に設けられ、セレクトレバー11の先端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ12が付設されている。セレクトレバー11は、第1回転部13に取り付けられ、第1回転部13は支点軸19を中心に回動操作される。結果的にセレクトレバー11は、回動操作可能となる。セレクトレバー11は、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
さらに、支点軸19には、回転自在に第2回転部17を設ける。第2回転部17は、第1回転部13と同軸となるが、相対回転可能な構造にする。
第2回転部17の一端側には、ウォームホイール16を設け、このウォームホイールと反対側には、ケーブル取付レバー18を設ける。このケーブル取付レバー18にコントロールケーブル4の端部を取り付け、反対側の端部を自動変速機5の制御アーム51に取り付ける。
同じ回転軸(支点軸19)に対して相対回転が可能な第1回転部13と第2回転部17において、第1回転部13には、円周方向に対して所定の長さである遊び溝131を設ける。第2回転部17には、遊び溝131内に位置するよう突起171を設ける。これにより、第1回転部13と第2回転部17の相対回転は遊び溝131の間を突起171が移動できる範囲となる。(第1回転部13の遊び溝131と第2回転部17の突起171で相対変位許容連結機構である遊び連結機構を構成する)
アシストアクチュエータ2は電動モータであり、その出力軸には、ウォーム21を設けて、ウォームホイール16と係合させてウォームギアを構成し、アシストアクチュエータ2により第2回転部17を回転駆動させる構造にする。
さらに、支点軸19の部分には、固定部材に対する第1回転部13のストローク角度、つまりセレクトレバー11の操作角度を検出する位置センサ61(操作位置検出手段に相当する)を設け、さらに支点軸19の部分には、第1回転部13に対する第2回転部17のストローク角度、もしくは、第2回転部17に対する第1回転部13のストローク角度を検出する位置センサ6,位置センサ60(相対変位量検出手段に相当する)を設ける。よって、実施例1では、2つの位置センサ6,60により、相対変位量の2つの検出値を得ることになる。
さらに、第1回転部13のセレクトレバー11の反対側には、チェック機構部14を設けている。チェック機構部14は、第1回転部13から外周側に突出させたピン141と、ピン141に係合する溝部142からなる。ピン141は詳細には図示しないが内部から先端を突出方向にバネで付勢する構造である。このピン141の先端を溝部142に係合させる。溝部142は、5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部142aを形成するよう波形状にしたものである(図には、省略して4つの溝を示している)。このチェック機構部14により、選択されたセレクト位置が保持されるようにし、操作を伴わない例えば車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトの入力を防止する。
コントローラ3(アシスト制御手段に該当する)は、検出された相対位置に基づいて、アシストアクチュエータ2の指令値を設定し、電動モータの出力デューティ比をPWM制御する。
図3にコントローラ3の制御ブロック図を示す。
セレクト部1において、レンジ切り換え操作されたセレクトレバー11のストローク変化は、第1回転部13と第2回転部17の相対回転変化となり、遊び溝131と突起171との相対変位量の変化となる。この相対回転の変化は位置センサ6,60で検出され、コントローラ3へ出力される。
コントローラ3は、第1駆動指令値演算部31(駆動指令値演算部に相当する)、平均値演算部32、ローパスフィルタ33,34(平均値演算部32とともに入力処理手段に相当する)、駆動許可判定部35,36、駆動禁止判定部37,38、論理積演算部39、論理和演算部40、第2駆動指令値演算部41、駆動許可論理判定部42(駆動許可判定部35,36、駆動禁止判定部37,38、論理積演算部39、論理和演算部40とともに駆動許可判定手段に相当する)、前回出力記憶部43、モータ駆動制御部44を主要な構成としている。
第1駆動指令値演算部31は、相対変位量の入力を偏差とし、偏差が0に近づくように駆動指令値を演算する。
平均値演算部32は、位置センサ6,60の相対変位量の検出値の平均値を演算する。
ローパスフィルタ33,34は、低周波成分を通過させ、高周波成分のカットを行う。
駆動許可判定部35,36は、相対変位量と閾値との比較により駆動禁止状態からの駆動許可を判定する。
駆動禁止判定部37,38は、相対変位量と閾値との比較及び、その状態が所定期間継続することにより駆動許可状態からの駆動禁止を判定する。
論理積演算部39は、2つの駆動許可判定の論理積を演算し、例えば、どちらも駆動許可の場合に1、それ以外は0というような出力を行う。
論理和演算部40は、2つの駆動禁止判定の論理積を演算し、例えば、いずれかが駆動禁止の場合に1、それ以外は0というような出力を行う。
第2駆動指令値演算部41は、駆動許可状態では、第1駆動指令値演算部31の演算結果を駆動指令値として出力し、駆動禁止状態では、駆動禁止に相当する駆動指令値を出力する。
駆動許可論理判定部42は、以下に示す表1のデータテーブルに従って、前回値(Z<SUP>−1</SUP>)、論理積、論理和を入力とし、駆動許可、駆動禁止の判定出力を行う。
Figure 2007239939
前回出力記憶部43は、駆動許可論理判定部42の前回演算時の出力を記憶し、出力する。
モータ駆動制御部44は、制御指令値に従って、アシストアクチュエータ2を駆動する。
次に、自動変速機5のディテント構造について説明する。
図4は、自動変速機5のディテント構造を示す斜視図である。
制御アーム51には回転シャフト52が設けられ、この回転シャフト52にディテントプレート53が支持されている。ディテントプレート53の上端には、カム山53aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部53bが形成されている。そして、この谷部53bにバネ板54の先端に形成されたディテントピン55を係合させ、選択されたセレクト位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、アシストアクチュエータ2の作動力又はセレクトレバー11の操作力により回転シャフト52が回動し、この回動に応じてディテントプレート53がディテントピン55に対して相対移動する。このとき、ディテントピン55がカム山53aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部53bと係合し、係合状態がバネ板54の弾性力により保持される。この弾性力がセレクト操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート53には、パーキングロッド56の一端が回動自在に連結されている。このパーキングロッド56は、セレクトレバー11をPレンジに移動させたとき、カム状プレート57を介してパーキングギア58の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングロッド56を咬む力として作用する。
実施例1では、自動変速機5とセレクト部において、それぞれディテント力(チェック力)が働くようにしている。
次に作用を説明する。
[自動変速機のセレクト位置制御処理]
図5は、コントローラ3で実行されるセレクト位置制御処理の基本処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、位置センサ6からの相対位置変位量信号を入力して、相対位置の変位量を読み込む。
ステップS2では、読み込んだ相対位置から、相対位置の中点からの偏差を演算する。
ステップS3では、相対位置の中点からの偏差から、モータトルク指令値を設定する。
ステップS4では、モータトルク指令値に従ってアシストアクチュエータ2の電動モータを駆動する。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるアシストアクチュエータ2の出力軸に発生する操作反力、及び連結状態においてセレクトノブ12に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、出力軸における操作反力[N]及びセレクトレバー11における操作反力[N]をセレクトレバー11の操作位置(ストローク角度)と対比させたものである。
なお、セレクトレバー11の操作力が自動変速機5へ伝達される場合には、セレクトレバー11における操作反力は、上述したセレクト部1におけるディテントで発生する負荷力に機構の摩擦力等を合成したものである。よって、レンジ切り換え制御中、レンジ切り換え操作を行う場合には、この操作反力以上の手動操作を必要とする。
また、アシストアクチュエータ2の電動モータの出力軸における操作反力は、上述した自動変速機5のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル4の摩擦力、電動モータのイナーシャ等を合成したものである。よって、アシストアクチュエータ2によるレンジ切り換えは、この操作反力以上の駆動力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー11をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力は、各レンジ間において、初めにセレクトレバー11の操作方向、又はアシストアクチュエータ2の駆動方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン55又はピン141が、カム山53a又は溝部142のカム山を乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン55又はピン141がカム山53a又は溝部142のカム山を乗り越えるまでは、バネ板54又はピン141を付勢する図示しないバネの付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン55又はピン141がカム山53a又は溝部142のカム山を乗り越えた後は、ディテントピン55又はピン141が次のカム山53aの溝又は溝53bに落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[自動変速機のレンジ切り換え制御]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、操作前の状態の例として、第1回転部13と第2回転部17は非連結状態であり、遊び溝131内において、突起171は相対位置が中点の位置、つまり、どちらの操作方向に対しても余裕分を有する状態となっている(図8(a)参照)。
この状態から、例えばセレクトレバー11を操作し始めると、この遊び溝131と突起171の相対変位量が変化する。しかし、非連結状態における位置範囲内であるので、コントロールケーブル4に動きはない。この相対変位量の変化は、位置センサ6,60で検出され、駆動指令値演算部31でその相対位置の偏差に応じたモータ駆動制御指令値が設定されて、アシストアクチュエータ2の電動モータが駆動される。アシストアクチュエータ2の駆動出力は、ウォーム21によりウォームホイール16に伝達され、第2回転部17が回転し、コントロールケーブル4を介して自動変速機5の制御アーム51が駆動されて自動変速機のセレクト位置が切り換えられる。
なお、第2回転部17の回転によりコントロールケーブル4が進退することにより、遊び溝131と突起171の相対位置は、中点近傍に復帰する。
つまり、駆動指令値演算部31の制御により相対位置変位量を、相対位置の中点近傍に保持することにより、図8(a)〜(c)に示すようにセレクトレバー11の操作による動きに追従させて自動変速機の制御アーム51を駆動して、セレクト位置を切り換えることになる。
この動きは、あたかもセレクトレバー11と自動変速機5の制御アーム51がコントロールケーブル4で接続されているかのような動きとなる。
なお、例として、PレンジからRレンジに移動させる際の相対位置の変化状態を図7に示す。セレクトレバー11に入力される角度を操作角、制御アーム51の角度を作動角とした場合、操作角と作動角の関係は、非連結状態を保ちつつ図7に示すような状態となる。つまり、制御開始当初は、操作角に対して作動角が遅れて追従し、ディテントによる次レンジへの吸い込み力によって、制御後半は、操作角に対して作動角が先行するのである。
[操作フィーリングの向上作用]
実施例1では、上記に説明したように通常の制御が行われている場合、第1回転部13の遊び溝131と、第2回転部17の突起171の相対位置が中点に保たれるため、操作の途中で、第1回転部13と第2回転部17が機械的伝達系として接続して、そのショックがセレクトレバー11に伝達されて操作フィーリングを低下させてしまうことがない。
これにより、実施例1における操作フィーリングは、セレクト部1のチェック機構部14のみによって生成されることになる。よって、溝部142とピン141におけるカム山の形状、大きさ、ばねの強さ等を、従来に対して小さいセレクトレバー11の軽い操作フィーリングを非常に良好にする構成にできるのである。
[急な坂道における発進時の操作フィーリングの向上作用と小型軽量化]
急な坂道を発進しようとしてPレンジからDレンジへセレクト操作する場合には、パーキングロッドを引き抜く力が大きくなるため操作力が重くなる。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、このように負荷が大きい場合には、遊び溝131の端部に突起171が当接する、つまり遊び機構における遊び量がない状態となってドライバのセレクトレバー11へ入力される操作力が第2回転部17、コントロールケーブル4に伝達され、これにアシストアクチュエータ2の電動モータのアシスト力を加算してパーキングロッド56を引き抜くため、操作フィーリングとしては軽い操作となり、システムとしては、電動モータの定格を小さくできシステムの小型軽量化となる。
[急激なシフト操作における操作フィーリングの向上作用とコスト低減作用]
本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置において、急激なセレクト操作をした場合には、遊び溝131の端部に突起171が当接する、つまり遊び機構における遊び量がない状態となってドライバのセレクトレバー11へ入力される操作力が第2回転部17、コントロールケーブル4に伝達され、これにアシストアクチュエータ2の電動モータのアシスト力が加算される。よって、操作フィーリングとしては軽快な操作となり、システムとしては、電動モータへの応答性の要求が緩和され、モータの定格小型化となる。
[セレクトレバーと自動変速機の制御アームの機械的連結]
さらに、実施例1において、フェール時には、セレクトレバー11を、非連結状態の位置範囲を超えて操作すれば、その操作方向において、可動量つまり遊び量がなくなり、連結状態となって、コントロールケーブル4を介して、その操作力によって、自動変速機5の制御アーム51を操作することができる。
[センサノイズについて]
相対変位量は、起動・停止判定と作動位置を操作位置に追従させる制御に用いられる。車両振動、センサノイズによって、運転中に頻繁に起動する場合、セレクトレバー11を握って運転していると、手に振動が伝わってしまう可能性がある。
ローパスフィルタを用いると、このような場合、起動しにくくなり手に振動が伝わる問題が起きにくくなる。しかしながら、ローパスフィルタは所定周波数よりも高い領域では位相を遅らせることから、追従制御の安定余裕を低下させる。この問題を回避するには、ローパスフィルタのカットオフ周波数を制御帯域よりも十分大きくする必要がある。しかしながら、実際は遊び許容量(相対変位の許容量)の端に当接させないようにするには、制御帯域は少なくとも100〜200rad/sとする必要があり、ローパスフィルタのカットオフ周波数は、最大でも500rad/s程度(時定数=サンプリング周期(1ms)の2倍から計算)であることから、安定マージンへの影響を避けることができなかった。
これらの問題を実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では解決している。
[違和感防止処理及び安定性確保処理]
図9は実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラで実行される違和感防止処理と安定性確保処理を含むアシスト制御処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
ステップS11では、位置センサ6,60により相対変位量を検出する。
ステップS12では、検出された相対変位量に対して、ローパスフィルタ33,34によりノイズを除去する。
ステップS13では、駆動許可判定部35,36によって、駆動許可判定を行う。
ステップS14では、駆動許可判定部35,36の判定結果の論理積を求める。
ステップS15では、駆動禁止判定部37,38によって、駆動禁止判定を行う。
ステップS16では、駆動禁止判定部37,38の判定結果の論理和を求める。
ステップS17では、許可判定結果の論理積と、禁止判定結果の論理和と、1演算前の最終的な駆動許可判定結果から、駆動許可判定値を求める。
ステップS18では、相対変位量の検出値の平均値を求める。
ステップS19では、相対変位量の平均値から第1の駆動指令値を演算する。
ステップS20では、第1の駆動指令値と駆動許可判定結果から、第2の駆動指令値を求める。
[違和感防止作用及び安定性の確保作用]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、位置センサ6,60を複数とすることによって、相対変位量の検出値の信頼性を向上させる。
さらに、位置センサ6,60の検出値の平均値により駆動指令値が演算されるため、ノイズが一方のセンサにのってもその影響を小さくすることができ、安定性が確保される。言い換えて説明すると、平均値を用いることによりSN比が改善し、操作中のセンサノイズによる手への振動の伝わりを抑えることができる。
さらに、起動判定を行う相対変位量に対しては、ローパスフィルタ33,34を通過させることにより、ノイズによる起動が抑制されるため、ノイズによる起動と起動停止の繰り返し、ノイズによる駆動など、手に振動として伝わることが防止、抑制される。
また、さらに、駆動許可、駆動禁止は、表1に示すように論理演算に基づき行われるため、駆動許可はより慎重な判断となるため、さらにノイズの影響を受けにくくなる。
また、この論理判断においては、前回演算値をも条件とするために、突発的なノイズにさらに影響されにくくなる。
また、さらに、このように起動に慎重な論理演算を行うことは、誤起動防止を非常に効果高く行うことができる。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー11は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー11と制御アーム51は遊び量を持ってコントロールケーブル4を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー11を設定できる。
また、セレクトレバー11と制御アーム51がコントロールケーブル4によって、遊び量を有して機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ2やコントローラ3がフェールした場合でも、ドライバは手動でセレクト位置を切り換えることができる。
また、第1回転部13の遊び溝131、第2回転部17の突起171の係合により非連結状態と連結状態とを設け、設定遊び量内で中立状態を保持するため、通常の操作の際に非連結状態から連結状態となることによる違和感を生じないようにできる。
また、実施例1においては、通常の状態を非連結状態とするため、連結状態の際に受ける後段の摩擦抵抗を受けることなく、セレクトレバー11の小型化に合わせた軽い力で操作する良好な操作フィーリングをセレクト部1のチェック機構部14で生じさせることができる。
また、実施例1においては、非連結状態の遊び量を有するため、セレクトレバー11側と自動変速機5側の組付の際に互いに同期させる調整等を簡略化でき、車両への組付性を向上させることができる。
また、セレクト操作系の負荷が過大となる急な坂道での発進や急激なセレクト操作の際には、ドライバの操作力にモータのアシスト力が加わり、操作を軽快にできる。また、操作力を伝達できるために、システムとしてモータ定格の小型化やモータへの応答性要求の緩和化ができる。
さらに、本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置におけるシフトバイワイヤシステムに対する有利な作用効果について、比較して説明する。
上記に挙げた作用効果において、(A)通常時は、手動操作力を自動変速機に伝達することなくアクチュエータの作動力によりレンジ切り換えを行う。(B)フェール時は、アクチュエータの作動力を用いることなく、手動操作力によりレンジ切り換えを行う。(C)過大な負荷が生じる場合には、手動操作力とアクチュエータの作動力を加算したものによりレンジ切り換えを行う(アシスト状態)。特に(B),(C)は、シフトバイワイヤシステムに対し有利な作用効果である。
さらに、(A)と(C)の状態も可変であることが有利である。つまり、本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、走行状況に応じて、ドライバの操作力とアシストアクチュエータによるアシスト力の比率を変えることができる。例えば、走行速度が高い時にRレンジからPレンジにシフトしようとする場合に、モータのアシスト力を弱めることにより、ドライバの操作力を高くして(操作を重くして)フィンガータッチの誤セレクトによって車が急停止することが防止できる。このように、操作フィーリングの向上に加えて、誤セレクトの防止や、それにつながるものを抑制することが操作を重くすることで実現できるのである。
さらにシフトバイワイヤシステムと比較すると、ポテンショメータ(位置センサ)のゼロ点の経時移動や電源電圧の変動、回路入力電圧のドリフトなどの外乱に対して、シフトバイワイヤシステムでは制御系の応答性や位置決め精度が劣化しやすい。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、制御系に多少の変動があってもドライバはメカリンクを通じてその変動分を吸収して操作できるためシステムのロバスト安定性に優れている。
さらに、シフトバイワイヤシステムがシステムダウンした際には、非常用レバーを探して通常と異なる操作をする必要がありパニックに陥ったドライバには負担が大きい。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では操作力が重くなるものも通常と同様のセレクト操作のまま平常心で運転を続けられる。
さらに、実施例1では、コントローラ3は、相対変位量の検出値が小さくなるよう駆動指令値を演算する第1駆動指令値演算部31と、それぞれの相対変位量の検出値からアシストアクチュエータ2の駆動許可の判断を行う複数の駆動許可判定部35,36及び駆動禁止判定部37,38と、駆動許可判定手段へ与える相対変位量のそれぞれをローパスフィルタ33,34に通過させ、且つ第1駆動指令値演算部31へ与える相対変位量はローパスフィルタ33,34を通過させず、複数の検出値の平均値を与えるよう平均値演算部32を通過させる信号入力ラインと、を備え、駆動許可論理判定部42は、駆動禁止状態において、すべての駆動許可判定部35,36手が許可した場合に駆動を許可し、駆動許可状態において、いずれかの駆動禁止判定部37,38が禁止した場合に駆動を禁止するため、操作意思のない起動で振動が手に伝わることによる違和感の発生を抑制、防止でき、且つノイズ除去による安定性の劣化を抑制、防止でき、また、SN比が改善し、操作中のセンサノイズによる手への振動の伝わりを抑えることができ、また、起動、停止判定を誤起動防止側に設定することができる。
実施例2は、相対変位量の検出値にリミッタをかける例である。
図10は、実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラのブロック図である。
実施例2では、位置センサ6,60の出力に対して、それぞれリミッタ45,46を介して平均値演算部32、ローパスフィルタ33,34へ入力されるようにする。
リミッタ45,46は、相対変位量の検出値が遊び量、つまり相対変位量の許容範囲を超えないように制限を行う。
その他構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に作用を説明する。
[違和感防止処理及び安定性確保処理]
図11は実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラで実行される違和感防止処理と安定性確保処理を含むアシスト制御処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。なお、図9と同様の処理については、同じ符号を付し説明を省略する。
ステップS21では、相対変位量の各検出値に遊び溝131と突起171による相対変位の許容範囲に相当する制限を加える。
ステップS22では、リミッタ45,46により制限された相対変位量に対して、ローパスフィルタ33,34によりノイズを除去する。
ステップS23では、遊び溝131と突起171による相対変位の許容範囲に相当する制限を加えた相対変位量の平均値を求める。
[過大ノイズの影響抑制作用]
実施例2では、リミッタ45,46を設けることによって、遊び溝131と突起171で構成される相対変位量の許容範囲に相当する相対変位量の検出値を超えるような過大なノイズが生じた場合に、この過大ノイズによりセレクトレバー11が意図しない動作をしてしまうのを抑制、防止する。
効果を説明する。実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(1)に加えて、以下の効果を説明する。
(2)第1駆動指令値演算部31に入力される相対変位量は、リミッタ45,46により実現可能な量に制限された値の平均値であり、ローパスフィルタ33,34を介して駆動許可判定部35,36、駆動禁止判定部37,38へ入力される相対変位量は、リミッタ45,46により実現可能な量に制限された値であるため、相対変位量の許容範囲を超えるような過大なノイズによって、セレクトレバー11が意図しない動作をすることを防止することができる。
(本発明の作用効果についての追加説明)
本発明の実施の形態を実施例1、実施例2により説明したが、さらに、本発明の作用効果について、追加説明を行う。
図12は本発明、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成における操作位置、作動位置、相対変位量のタイムチャートである。
ローパスフィルタを外した本発明の構成で、操作位置(操作角)を10でdegまでランプ状に操作した場合の作動位置(作動角)の応答と、相対変位量(相対角)、つまり操作角−作動角の発生する量は、図12のようになる。
異常時にアシストアクチュエータ2を停止して、手動操作した場合、例えばPセレクト位置からRセレクト位置にセレクトレバー11を操作したら、実際のレンジ位置もPレンジ位置からRレンジ位置へ切り替えるためには、第1回転部13の遊び溝131と第2回転部17の突起171で構成する許容遊び量(バックラッシュ)の許容上限は、±1.5deg程度になる。
この図12の結果(特に図12(b))は、正常時に許容遊び量の端部が当接することなく、且つ安定に制御できていることを示している。
図13は、ローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成における操作位置、作動位置、相対変位量のタイムチャートである。
図13では、操作位置(操作角)をランプ状に10degまで操作している。
図13においても、相対変位量(相対角)は許容遊び量(バックラッシュ)の端までは到達しないものの、作動位置(作動角)、相対変位量(相対角)が振動的であり、制御系の安定余裕の少ない状態である。
例えば、アシストアクチュエータ2のモータの巻線抵抗値の温度による変化を考慮した場合に、モータの温度が低く、モータに電流が流れやすいときは振動ではなく発散状態いなる可能性があり問題である。
よって、このような問題が生じないように、第1駆動指令値の演算において、ローパスフィルタは通過させないほうが有利である。
また、起動停止判定は、ローパスフィルタ通過後の値を用いているため、ノイズで誤起動するような問題はない。
図14は、本発明、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成におけるブロック図である。図15は、ローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成におけるブロック図である。図16は、図14の構成、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成による制御系の一巡伝達関数ボード線図である。図17は、図15の構成、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成による制御系の一巡伝達関数ボード線図である。
本発明における一巡伝達関数ボード線図、図16では、操作位置(操作角)に対する作動位置(作動角)の応答性を上げる(相対変位量を小さくする)には、ゲイン交差周波数を高くしたい。図12の相対角(相対変位量)の発生量は最大1degで、許容限界遊び量までの余裕を考えると、図16に示す程度のゲイン交差周波数が必要となる。
ローパスフィルタを通過させた一巡伝達関数ボード線図、図17では、ローパスフィルタのカットオフ周波数は、250rad/sとしており、この値は、サンプリング時間を1ms程度とすると、この辺の周波数がデジタルフィルタで実現可能な上限周波数である(250rad/sは、一次遅れフィルタの時定数4msに相当し、サンプリング時間の4倍である)。
カットオフ周波数では、図17に対し、位相が45deg小さくなる。その結果、図17のようにゲイン余裕、位相余裕が減少し、不安定状態になっている。
不安定にならないようにするには、ローパスフィルタのカットオフ周波数を上げる必要があるが、それにはサンプリング時間を短くする必要があり、演算処理を実行するマイクロコンピュータをより性能の高いものにすることになり、全体の価格が上がってしまうという問題がある。
なお、ゲイン余裕は、図16、図17の白抜き丸でのゲインの符号を反転した値(0dBより大きいほど安定)である。また、位相余裕は、図16、図17の白抜きでない丸での位相に180deg加算した値(0degより大きいほど安定)である。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を実施例1、実施例2に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
図18、図19に示すのは、実施例1、実施例2の他の実施の形態である。図18、図19では、センサを位置センサ6のみとしている。セレクトアシスト装置において、相対位置の検出を1つのセンサで行うのは、2つのセンサで行うのかについては、システム構成、精度や信頼性などから決めればよい。
また、図18、図19に示すように、駆動許可判定部のみで駆動禁止判定部を設けない構成、つまり、駆動許可以外が駆動禁止となる構成であってもよい。
セレクトレバー11の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。
位置センサの例として、ブラシと基板の接触位置が可変するポテンショメータを例として挙げておく。
また、相対変位量検出手段として、支点軸19の部分に、固定部材に対する第1回転部13のストローク角度を検出する位置センサ61(操作位置検出手段に相当する)、支点軸19の部分に、固定部材に対する第2回転部17のストローク角度を検出する位置センサ62(作動位置検出手段に相当する)を設けるようにしてもよい。その場合には、位置センサ61または位置センサ62との組み合わせで、相対変位量を演算で得ることができる。
実施例1、実施例2では、相対変位許容連結機構の例として遊び連結機構を示したが、遊び連結機構以外であっても、例えば、限界弾性変位量までの弾性変位を許容しつつ両連結部材と連結する弾性連結機構であってもよい。
弾性連結機構について具体的に説明すると、実施例1において、第1回転部13の遊び溝131に係合して遊び溝131内に位置する突起171に対し、遊び溝131の両端側から中点位置に向かって突起171を付勢するようにバネを両側に設ける。チェック機構部14は設けない。すると、自動変速機5のディテント力によりコントロールケーブル4を介して作動位置に回転して位置する第2回転部17の突起171によりバネが伸縮され、バネ力により第1回転部13つまり、セレクトレバー11の位置が決まる。弾性連結機構では、このようにバネを介して自動変速機側のディテントを伝達することでセレクトレバー11への操作反力が生成される。また、制御は、同様に遊び溝の中点位置、つまり弾性変位量を0にするよう制御されることで、セレクトレバー11の操作に自動変速機5の作動が追従する動きをさせるのである。この弾性連結機構も相対変位許容連結機構の例である。
実施例1、実施例2では、遊び連結機構の例として、遊び量を許容する溝と
突起、アシストアクチュエータをセレクト部に設けたが、図20に示すように、第2回転部17及びアシストアクチュエータを自動変速機5に設けるようにしてもよい。図20を参照して具体的に説明すると、自動変速機5の制御アーム51を第2回転部17に接続して設け、第2回転部17の回転によって制御アーム51がレンジ位置を切り換える構造にする。この第2回転部17には、ウォームホイール16を設け、アシストアクチュエータ2のウォーム21を係合させる。よって、アシストアクチュエータ2は自動変速機5側に設ける。セレクトレバー11が設けられた第1回転部13の遊び溝131内を移動する突起171には、コントロールケーブル4の一端を取付け、他端を第2回転部17に取り付ける。このような構成であってもよい。
また、遊び連結機構の例として、遊び連結機構、アシストアクチュエータをコントロールケーブルの途中に設けた例を図21、図22に示す。
この例においては、遊び連結機構は、コントロールケーブル8aとコントロールケーブル8bの接続部分で形成されるとともに、位置センサ71によりその相対変位量が検出される。セレクトレバー11側のコントロールケーブル8bは、ジョイント91により入力レバー92に接続し、自動変速機5側のコントロールケーブル8eは、ジョイント96により出力レバー95に接続する。この入力レバー92と出力レバー95は、同一の回転軸となる出力軸94に接続した構造にする。出力軸94には、ウォームホイール93を設け、アシストアクチュエータの電動モータ97の出力軸にウォーム98を設けてウォームホイール93と係合させる。このようにコントロールケーブルの途中に遊び連結機構、アシストアクチュエータを設ける構成にしてもよく、また、遊び連結機構における相対位置変位量が発生する部分で直接、変位量を検出するようにしてもよい。
実施例1、実施例2に示した構成、フローチャートがソフトもしくは回路等で設けられるものは、自動変速機のセレクトアシスト装置に要求される仕様、性能などによって、実施例1、実施例2のいずれがベストモードとされてもよい。また、装置への要求、装置構成、例えばアシストアクチュエータの静粛性、振動伝達経路等によっては、実施例1、実施例2の一部が組み合わされる構成であってもよい。
第1実施例の自動変速機の構成を示す側面図である。 アクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントローラの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるレンジ切り換え制御の処理の基本的な流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジへの操作におけるセレクトレバーの操作角とアクチュエータの作動角、及び相対位置の特性を示す説明図である。 セレクトレバーの操作とアクチュエータの動作を示す説明図である。 実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラで実行される違和感防止処理と安定性確保処理を含むアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラのブロック図である。 実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラで実行される違和感防止処理と安定性確保処理を含むアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成における操作位置、作動位置、相対変位量のタイムチャートである。 ローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成における操作位置、作動位置、相対変位量のタイムチャートである。 本発明、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成におけるブロック図である。 ローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成におけるブロック図である。 図14の構成、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側から外す構成による制御系の一巡伝達関数ボード線図である。 図15の構成、つまりローパスフィルタを第1駆動指令値演算部の入力側に入れた構成による制御系の一巡伝達関数ボード線図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラの他の形態を示すブロック図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントローラの他の形態を示すブロック図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例を示す図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例を示す図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例のリンク部分を示す図である。
符号の説明
1 セレクト部
11 セレクトレバー
12 セレクトノブ
13 第1回転部
131 遊び溝
14 チェック機構部
141 ピン
142 溝部
142a 谷部
16 ウォームホイール
17 第2回転部
171 突起
18 ケーブル取付レバー
19 支点軸
2 アシストアクチュエータ
21 ウォーム
3 コントローラ
31 第1駆動指令値演算部
32 平均値演算部
33 ローパスフィルタ
34 ローパスフィルタ
35 駆動許可判定部
36 駆動許可判定部
37 駆動禁止判定部
38 駆動禁止判定部
39 論理積演算部
40 論理和演算部
41 第2駆動指令値演算部
42 駆動許可論理判定部
43 前回出力記憶部
44 モータ駆動制御部
45 リミッタ
46 リミッタ
4 コントロールケーブル
5 自動変速機
51 制御アーム
52 回転シャフト
53 ディテントプレート
53a カム山
53b 溝(谷部)
54 バネ板
55 ディテントピン
56 パーキングロッド
57 カム状プレート
58 パーキングギア
6 位置センサ
7 イグニッションスイッチ
61 位置センサ
62 位置センサ
8a コントロールケーブル
8b コントロールケーブル
8e コントロールケーブル
91 ジョイント
92 入力レバー
93 ウォームホイール
94 出力軸
95 出力レバー
96 ジョイント
97 電動モータ
98 ウォーム

Claims (1)

  1. セレクトレバーと自動変速機のセレクト位置切換装置とがセレクト操作力伝達系により連結され、前記セレクト操作力伝達系にはドライバによるセレクト操作力をアシストするアシストアクチュエータが設けられた自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記セレクト操作力伝達系を、セレクトレバーに連結した第1連結部材と、前記セレクト位置切換装置に連結した第2連結部材と、限界量までの相対変位を許容しつつ前記両連結部材を連結する相対変位許容連結機構と、を有する構成とし、かつ、前記アシストアクチュエータを第2連結部材に設定し、
    相対変位量を検出する相対変位量検出手段を複数設け、
    前記アシストアクチュエータの駆動を制御するアシスト制御手段を設け、
    前記アシスト制御手段は、
    相対変位量の検出値が小さくなるよう駆動指令値を演算する駆動指令値演算手段と、
    それぞれの相対変位量の検出値から前記アシストアクチュエータの駆動許可の判断を行う複数の駆動許可判定手段と、
    前記駆動許可判定手段へ与える相対変位量のそれぞれをローパスフィルタに通過させ、且つ前記駆動指令値演算手段へ与える相対変位量はローパスフィルタを通過させず、複数の検出値の平均値を与える入力処理手段と、
    を備え、
    前記駆動許可判定手段は、
    駆動禁止状態において、すべての駆動許可判定手段が許可した場合に駆動を許可し、駆動許可状態において、いずれかの駆動許可手段が禁止した場合に駆動を禁止する、
    ことを特徴とする自動変速機のアシストセレクト装置。
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