JP2007238983A - 焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents

焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】湿潤炭酸ガス環境下における耐食性や溶接熱影響部の靭性を損なうことなく、600℃前後の低温で効率的、かつ温度変動にも軟化が安定的に焼戻しを行えるマルテンサイト系ステンレス鋼を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
【選択図】なし

Description

この発明は、ラインパイプ等に適した靭性や溶接性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼、特に、焼戻しを効率的および安定的に行えるマルテンサイト系ステンレス鋼に関する。ここで、焼戻しを効率的に行えるとは、従来より、焼戻しを短時間で行えることを意味し、また、焼戻しを安定的に行うとは、焼戻しの温度条件の変動に対して鋼の強度等の機械的材質が、影響を受け難く安定していることを意味する。
石油、天然ガスの輸送用ラインパイプに用いられる鋼材には、使用環境に応じた耐食性と現地溶接性が優れることが要求される。近年、湿潤炭酸ガスを含む環境下でのラインパイプの使用が増加してきているため、こうした鋼材には、耐食性の観点からステンレス鋼の使用が検討され、炭酸ガスを含む環境に対して良好な耐食性を有する0.2C−13Cr系ステンレス鋼や22Cr系2相ステンレス鋼が開発されてきた。しかし、0.2C−13Cr系ステンレス鋼は溶接を必要としない油井管用であるため、溶接時には割れ防止のために高い温度での予熱、後熱処理を必要とし、現地溶接性が重視されるラインパイプ用としては適当でない。また、22Cr系2相ステンレス鋼は、溶接時に予熱、後熱処理を必要としないが、高価であり、大量の鋼材を必要とするパイプラインには使用し難い。
そこで、特許文献1〜3には、C量が0.02〜0.08質量%と低く、安価な13Cr系ステンレス鋼を用いて、湿潤炭酸ガス環境下における耐食性や、溶接熱影響部の靭性に優れたラインパイプを製造する方法が提案されている。いずれも、低C、低Nで、オーステナイト生成元素であるNiなどが添加された13Cr系ステンレス鋼を鋼管に造管後、900〜1100℃でオーステナイト化し、空冷以上あるいは水冷以上の冷却速度で冷却してマルテンサイト組織とし、580℃〜Ac1変態点の温度範囲で焼戻しを行って母材の強度を低下させ、母材や溶接熱影響部の靭性の向上が図られている。
特開平06−100943号公報 特開平04−268018号公報 特開平08−100235号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の方法では、オーステナイト化後、空冷以上あるいは水冷以上の冷却速度で冷却しているので、冷却後には固溶Cが多量に残存し、焼戻し時に微細な炭化物が析出し焼戻し軟化抵抗を高めるため、高温で長時間の非効率な焼戻しを行わざるを得ない。特に、通常の焼戻しは600±50℃の温度範囲で行われることが多いが、この温度範囲ではM23C6(Mは金属元素を示す)やMo2C等の炭化物が析出し軟化抵抗を高めるため、10時間程度の長時間処理が必要となる。また、この焼戻し温度範囲では、僅かな温度変動(±30℃のオーダー)が上記軟化抵抗の大きな変動を引き起こすため、焼戻し温度を変動少なくかつ長時間保持する必要があり、焼戻しの安定性を妨げている。
本発明は、湿潤炭酸ガスおよび湿潤硫化水素を含む環境下における耐食性や溶接熱影響部の靭性を損なうことなく、600℃前後の低温かつ20分前後の短時間で効率的に、さらに、±30℃以上の温度変動でも安定的に焼戻しを行えるマルテンサイト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、マルテンサイト系ステンレス鋼の成分について種々検討した結果、焼戻しの効率性と安定性の向上に関しては、C、N、Tiの含有量を調整することで、炭化物の析出状態を制御することが有効であることを見いだした。
即ち、焼戻し処理前の鋼に含まれる固溶炭素量が少ないほど、(a)同一焼戻し温度での強度が低く、かつ短時間で軟化する傾向が見られ、軟化を生じさせるためにコスト的に有利であることと、(b)焼戻し温度の変化に対して焼戻し処理後の鋼材の強度は変化が少なく安定しているために、焼戻し温度の変動による軟化の変動調整が容易であること、がわかった。一方、固溶炭素量が多いと、焼戻し温度のわずかな違いにより軟化の度合いが大きくなり、所望の強度とするのが難しくなる。これらの結果から、マルテンサイト系ステンレス鋼に対し、焼戻し処理前の固溶炭素量調整によって、焼戻し処理での強度調整が効果的に行えることがわかった。
そして、この固溶した炭素量を調整する方法として、鋼中炭化物の量を増減させ、焼戻し処理前に所望の炭化物量としておくということに想到した。焼戻し前の熱履歴としては、熱間加工後の巻き取りからの冷却、熱間加工からの直接焼入れ、加工材の焼入れ、または焼きならし等があげられるが、これらの熱処理中に、当該炭化物の量を調整すれば良い。例えば、焼入れは通常、γ相域の高温で材料を一定時間保持し、その後冷却する。従って、当該温度保持中に析出する炭化物の量の調整を行うことが可能である。この時、Ti系炭化物もしくはTi、Mo複合炭化物((Ti,Mo)C)が、高温下でも安定的に存在し、炭化物量の調整に有効であることがわかった。TiとMoの複合炭化物を析出させた方がTi単独の炭化物と比較して、炭化物が粗大化しにくいために、焼戻し後でも靭性等に悪影響が無い。また、これらの炭化物は焼戻し前に5nm以上に成長している場合がほとんどであるために、焼戻し時に軟化抵抗としての寄与が小さく、焼戻しを短時間で終了させることが可能となる。
さらに、湿潤炭酸ガスに対する耐食性としては、Crの含有が有効である。一方、湿潤硫化水素を含む環境では、Crとともに一定量以上のMoを含有すること、および脱酸、脱硫元素の含有を低減することが有効なことを見いだした。この環境下での耐硫化物応力腐食割れは、鋼材への水素の進入量を低減させることが重要だからである。
本発明は以上の知見を基に構成したものであり、焼戻し処理前に析出せずに母相中に固溶している炭素量が制御されることで、湿潤炭酸ガスと湿潤硫化水素の両者に対する耐食性および溶接性、焼戻しの効率性と安定性が良好としたマルテンサイト系ステンレス鋼であり、化学成分と製造条件による析出形態を規定している。本発明におけるマルテンサイト系ステンレス鋼の成分および形態をこのように限定した理由は以下の通りである。
本発明は、こうした知見に基づきなされたもので、その構成は以下の通りである。
(1)本発明に係る焼戻し効率、靭性および溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であることを特徴とする。
(2)本発明に係る焼戻し効率性および焼戻し安定性、靭性ならびに溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量と析出物に含まれるC量との差が30mass ppm以下であることを特徴とする。
(3)本発明に係る焼戻し効率性および焼戻し安定性、靭性ならびに溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量とMC型炭化物に含まれるC量との差が、30mass ppm以下であることを特徴とする。
(4)本発明に係る焼戻し効率性および焼戻し安定性、靭性ならびに溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量とTi−Mo複合炭化物に含まれるC量との差が30mass ppm以下であることを特徴とする。
(5)本発明に係る焼戻し効率性および焼戻し安定性、靭性ならびに溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに前記C量とMC型炭化物に含まれるC量との差が10mass ppm以下であることを特徴とする。
(6)本発明に係る焼戻し効率性および焼戻し安定性、靭性ならびに溶接性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに前記C量とTi−Mo複合炭化物に含まれるC量との差が10mass ppm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、製造時に焼戻し効率性と焼戻し安定性が高く、湿潤炭酸ガスおよび湿潤硫化水素を含む環境下において優れた耐食性と溶接熱影響部における優れた靭性を有するマルテンサイト系ステンレス鋼を得ることができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
(1)成分
発明鋼の成分とその限定範囲について説明する。以下の説明において、%は質量%を示す。
C:0.02%以下
Cの過剰な含有は溶接熱影響部の硬さを上昇させ、加工性や靭性を低下させる。このため、0.02%以下とする。焼入れ後の固溶量を調整のためにはさらに少ない方が望ましく、製造上制御が容易であれば、0.01%以下が望ましい。また、下限は特に設けないが、鋼の製造工程全体の技術的およびコスト的な見地より、0.001%以上であることが好ましい。
Si:0.1%以上、0.3%以下
Siは、鋼の強化元素であると同時に、耐酸化性ならびに耐食性を高めるのに有効に作用する元素である。こうした効果を得るには、その量を0.1%以上とする必要がある。一方、その量が0.3%を超えると、デルタフェライトが晶出し、相バランスを保つためNi量が増加する。このため、Si量は0.1%以上、3.0%以下とする。
Mn:0.1%以上、1.5%以下
Mnは、高温でオーステナイト相を安定化させ、その後の冷却中にマルテンサイト相を生成させる作用がある。したがって、鋼の強度上昇と熱間加工性に有効である。このような効果は、その量が0.1%以上とする必要がある。一方、その量が1.5%を超えると、炭酸ガス、硫化水素環境下での耐食性を劣化させるばかりでなく、靭性を低下させる。このため、Mn量は0.1%以上、1.5%以下とする。
Cr:11%以上、15%以下
Crは、湿潤炭酸ガスを含む環境下での耐食性の向上、ならびに耐酸化性の向上に不可欠な元素である。このような効果は、その量が11%以上で顕著になる。一方、その量が15%超えると、本発明で重要なマルテンサイト相の形成を阻害するばかりでなく、靭性の低下を招く。このため、Cr量は11%以上、15%以下とする。
Ni:5%以上、8%以下
Niは、溶接部の靭性ならびに耐食性の向上に寄与し、かつ高温でオ−ステナイト相を形成する。特に、Mo含有鋼において、オーステナイト相の形成への寄与が大きい。オーステナイト相は冷却中にマルテンサイト相に変態し高強度化に有効に寄与する。この効果を得るには、その量を5%以上とすることが望ましい。一方、Niは高価であり、多量の含有は製造コストの高騰を招く上、含有量が8%を越えると添加効果が飽和する。このため、本発明では、Ni量は5%以上、8%以下とする。
Mo:1.5%以上、3%以下
Moは、耐食性の向上と、焼戻し前熱処理時にTiと複合して安定な炭化物を形成させるに有効な元素であるが、1.5%未満ではその効果が十分でない。また、3%を越えると相バランスを保つために高価なNi添加が必要となる。このため、本発明では、Mo量は1.5%以上、3%以下とする。
N:0.02%以下
Nは、マルテンサイト組織形成のために不可欠な元素である。また、本発明のステンレス鋼においては、焼戻し前にはAlNおよびTiN等の窒化物として存在することで、焼戻し効率化に寄与する。しかし、過剰な含有は、固溶窒素の増加によって焼き戻し後の強度ばらつきが大きくなるとともに、溶接熱影響部の硬化を招く。また、上記窒化物の粗大化が生じるため、本発明では、N量は0.02%以下とする。下限は特に設けないが、鋼の製造工程全体の技術的およびコスト的な見地より、0.003%以上であることが好ましい。
Ti:0.02%以上、0.15%以下
Tiは、焼戻し前熱処理時に、安定な炭化物を形成させるのに必要な元素である。また、溶接時に結晶粒を微細化効果により、強度と靭性を向上させる元素でもある。その効果を得るには、その含有量が0.02%以上であることが必要である。しかし、0.15%を超えると効果が飽和していしまい、製造コストの高騰を招くだけなので、本発明では、Ti量は0.02%以上、0.15%以下とする。
CとNの組成の和[C]+[N]:0.02%以下
上述のCとNが規定範囲内であっても、この値が0.02%超えだと、溶接性が劣化すると共に、溶接熱影響部の硬化も問題となる。また、析出物が粗大化し靱性に問題が出る。このため、本発明では、CとNのそれぞれの組成(質量%で表された場合の値)の和[C]+[N]は、0.02%以下とする。なお、本発明において元素記号を“[]”で囲った場合は、その元素の濃度(あるいは組成比)を示す。
また、上述の元素以外にこれから述べる元素についても、必要に応じて含有させることができる。
V、Nb:0.01%以上、0.1%以下
VとNbは、焼戻し前熱処理時に安定な炭化物および窒化物を形成させるために有効な元素である。また、溶接時には結晶粒を微細化させる効果により、強度と靭性を向上させる元素でもある。このような効果は、その量が0.01%以上で顕著になるが、その量が0.1%超えると効果が飽和する。このため、V量は0.01%以上、0.1%以下、Nb量は0.01%以上、0.1%以下、とする。
Cu、W:0.1%以上、1%以下
CuとWは、耐食性を向上させる元素であり、より高い耐食性を志向する場合に必要に応じて含有できる。このような効果を得るためには、その量を0.1%以上とすることが望ましい。一方、その量が1.0%を超えると熱間加工性の低下による表面品質の劣化、ならびに溶接部の靭性の劣化を招く。このため、Cu量は0.1%以上、1%以下、W量は0.1%以上、1%以下、とする。
残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、製鋼工程までに混入が予想されるCa、Zr、Mg、などの元素が挙げられ、靭性に問題が生じない範囲、具体的には、Ca:0.005%以下、Zr:0.005%以下、Mg:0.005%以下等、で許容される。
(2)Cの析出状態
上述の成分規定に加えて、本発明においては、焼戻し前にCを効果的な析出状態にする必要がある。特に、CはMC型炭化物(Mは金属元素を示す)とするのが望ましい。
焼戻し前のC量と析出物に含まれるC量との差:30mass ppm以下
焼戻し前においてCが炭化物として析出していることは、焼戻しを効率的に行い材質を安定化させるために重要である。特に、MC型炭化物として析出させることが、本発明鋼において最も望ましい形態となる。
この理由は、焼戻し前熱処理時には、オーステナイト相中にCが固溶し、この内、固溶したC量(固溶C量と呼ぶ)は、焼戻し前熱処理時のマルテンサイト強度および転位密度に影響を与える。次に焼戻し時に固溶Cは、炭化物を形成し焼戻し軟化抵抗として働く。この場合、焼戻し前熱処理で組織中に固溶するC量、および焼戻しにより析出する炭化物等の析出物は、材料の強度を制御する上で重要となる。何故なら、焼戻し温度のわずかな違いにより、固溶炭素量および析出炭化物形態が変化することで、強度の違いが大きくなる。その為、鋼材の場所により温度履歴が異なることから、同一製品内で強度のばらつきが発生するからである。しかし、固溶強化や析出強化の制御は、実際の操業においてに非常に困難である。また、焼戻し軟化抵抗が存在すると、焼戻し温度の高温化および焼戻し時間の長時間化に繋がるため、製造効率上問題となる。そこで、焼戻し前熱処理(例えば、焼入れ等)に、安定的に析出しかつ強化に大きく寄与しない炭化物として析出させ、焼戻し前の下地組織の組織特性を一定としておけば、その後の焼戻しにおける機械的性質の制御を、短時間でかつ温度変動に影響を受けずに効果的に行うことが可能である。
このため、鋼中含有C量と析出物に含まれるC量との差が30mass ppm超えであると、鋼の軟化が遅くなることと、焼戻し時にM23C6等の炭化物の焼戻し軟化抵抗が形成されることから、焼戻し時間が長くなり効率が落ちる。この炭化物の析出は、焼戻し処理前の熱処理温度、熱処理保持温度および熱処理後の冷却温度により調整可能である。
焼戻し後のC量と析出物に含まれるC量との差:10mass ppm以下
本発明は焼戻し前の析出物状態を規定しているが、製品の品質保証および発明の実現の観点から焼戻し後の形態調査も重要となる。この値が、10mass ppm以上であれば、従来の焼き戻し軟化抵抗であるM23C6やM2C系(いずれもMは金属元素を示す)の炭化物の形成が示唆され、焼戻しが効率化および安定化されていない指標となる。
MC型炭化物(Mは金属元素を示す)
炭化物が、焼戻し時に焼戻し軟化抵抗として働かないためには、その炭化物が、焼戻し前に析出し、かつ、焼戻し時に粗大化しないことが条件となる。そのためには、MC型炭化物であることが必須となる。特に、MがTiおよびMoであるTi-Mo複合型((Ti,Mo)C)であることが望ましい。Ti-Mo複合型MC型炭化物を析出させるためには、1)焼入れ等を行う場合は、その温度を850℃から980℃とする、あるいは、2)熱間圧延を行う場合は、800℃以上の巻き取りを行う。また、炭化物量の調整は、焼入れ前の保持時間や冷却条件(例えば、急冷、空冷または炉冷等)で行う。MC型炭化物の場合、V、NbおよびCの一部にNが置換固溶し、(Ti,Mo)(C,N)、(Ti,Mo)(V,C,N)、(Ti,Mo)(Nb,C,N)、(Ti,Mo)(V,Nb,C,N)となるが、Ti,Moを主体とするM(C,X)型析出物(Xは任意の1種類以上の元素)であれば、発明の効果を奏することができる。
(3)製造方法
上記(1)で示した成分組成を有する鋼を、転炉、電気炉などの通常の方法により溶製し、溶製後、造塊−分塊圧延法あるいは連続鋳造法でビレットやスラブ等の素材とする。
この素材を加熱し、熱間圧延で鋼管や熱延鋼板等の所定形状に加工する。この時、素材の加熱時の温度は、特に限定しないが、1050℃未満では所望の仕上温度を確保できなくなるとともに、鋼板の表面温度低下による割れやロール疵などによる表面品質の低を招くおそれがあるため、1050℃以上とすることが好ましい。
鋼管に加工する場合は、加熱後の素材を、通常のマンネスマン−プラグミル方式、あるいはマンネスマン−マンドミル方式等の製造設備を用いて、熱間加工、造管し、継ぎ目無し鋼管とする。造管した後の継ぎ目無し鋼管は、CおよびNを所望の析出状態とするため、かつ材質均一化、および、マルテンサイト組織とするため、850℃以上、980℃以下の焼入れ温度で焼入れ処理をする必要がある。950℃を超えると、MC型炭化物が母相中に溶解しやすくなるので、より好ましくは、950℃以下とする。またこの時、焼入れ温度に到達するまでの昇温速度(具体的には、300℃から焼入れ温度までの平均値を指す)を3℃/分以上、50℃/分以下とすることにより、窒化物の形成を促進することができ、好ましい。焼入れ後に、材料の焼戻し温度で一定時問保持し、その後炉冷する。焼戻し温度は、所望の強度を得るために、一般的に用いられている温度(この場合は550℃〜680℃が最も望ましい)で行う。
一方、熱延鋼板とする場合は、加熱後の素材を粗圧延によりシートバーにし、その後必要に応じてシートバーを加熱や保温したり、あるいはシートバー同士を接合して仕上圧延する。仕上温度は、表面品質の劣化防止および粗大組織形成の抑制の観点から800〜1000℃とする必要がある。仕上圧延後の熱延鋼板は、CおよびNを所望の析出状態とするため、かつバンド状組織が形成されて加工性が劣化するのを防止するため、800℃以上、900℃以下、より好ましくは800℃以上、850℃以下の巻取温度で巻取る必要がある。なお、巻取温度を800℃以上とするためには、仕上げ温度は900℃以上とすると良い。巻き取ったコイルを冷却することでマルテンサイト組織形成が行われる。また、巻取り後の熱延鋼板を強度調整および炭化物および窒化物形成処理を目的として、焼戻し前に連続焼鈍やバッチ焼鈍によりAc1点以上Ac3点以下の温度で熱延板焼鈍を行ってもよい。この時、Ac1点以上やAc3点以下を超えると熱延鋼板が硬質化し、また、炭化物および窒化物の形成が十分に行われない。焼鈍温度は700℃〜780℃とすることが好ましい。焼戻し温度に到達するまでの昇温速度(具体的には、300℃から焼戻し温度までの平均値を指す)を1℃/分以上、20℃/分以下とすることにより、窒化物の形成を促進することができ、好ましい。その後、熱延鋼板は、強度調整を行うための熱処理として、500℃から650℃で目標強度に応じて焼戻しを行う。必要に応じてショットブラスト処理を行った後、スケール除去のため酸洗される。また、必要に応じてスキンパス圧延により平滑化を行うこともできる。
その後、鋼管もしくは熱延鋼板となった鋼中の析出物(炭化物と窒化物)の析出量を測定し、本発明の規定範囲内か否かを判定する。
炭化物および窒化物の析出物状態の判定後、本発明の規定範囲内にある鋼管もしくは熱延鋼板を、焼戻し処理をして目標の強度とする。
鋼中のCの析出物の測定については、その一例として、抽出残さ、ならびに、透過電子顕微鏡(以降、TEMと呼ぶ)とこのTEMに備え付けられたエネルギー分散型X線分光装置(以降、EDXと呼ぶ)との組み合わせによる析出物量の測定について、以下工程順に述べる。
(a)MC炭化物を形成するTi量
鋼に含有されるTiは、炭化物、窒化物および酸化物を形成する。まず、酸溶解法を用いて、酸化物を構成しているTi量[Ti]oを測定する。次に、臭素−メタノールによる抽出残さの分析により、窒化物および酸化物を構成しているTi量[Ti]noを求める。次にアセチル−アセトン等による電解抽出方法によって、炭化物、窒化物および酸化物を形成するTi量[Ti]cnoを測定し、前述の窒化物および酸化物を形成しているTi量[Ti]noを引く([Ti]cno−[Ti]no)ことで、MC炭化物を形成するTi量[Ti]cを求める。
(b)MC炭化物を形成するMo量
鋼中のMoは、MC型炭化物、M2C型炭化物および金属間化合物を形成している可能性があるので、MC炭化物を形成するMo量[Mo]cは抽出残さからは決定できない。従って、被測定鋼材料からTEM用試料を作製し、TEMに設けられているEDXにて、MC型炭化物の組成分析を直接行って決定する。EDXの分析により、少なくとも20個以上のMC型炭化物についてTiとMoの組成比[Mo]/[Ti]を求める。この組成比[Mo]/[Ti]に、上記[Ti]cを乗じてMC型炭化物を形成するMo量[Mo]cを求める。
(c)MC型炭化物を形成するC量CC
上記で求めた、MC炭化物を形成するTi量[Ti]cおよびMC型炭化物を形成するMo量[Mo]cを用いて、下の(1)式より求める。
CC=12/48×[Ti]c+12/96×[Mo]c …(1)
表1に示す成分組成からなる鋼1〜3を、真空溶解炉を用いて溶製後、スラブとした。これらのスラブを1160℃に加熱後、仕上温度900℃、巻取温度800℃で板厚10mmの熱延鋼板とした物を素材とした。この素材に対し、焼戻し前熱処理から焼戻し処理の順で熱処理を行った。
Figure 2007238983
熱処理条件は、熱延鋼板または、継目無鋼管やUOE用鋼板等の鋼管、の実操業を想定して設定した。表2に焼戻し前熱処理の条件を、表3に焼戻し処理の条件を示す。
焼戻し前熱処理は、熱延鋼板想定では、巻取り処理として、800℃で1時間保持後炉冷、850℃で1時間保持後炉冷、の何れかを行った。鋼管想定では、上記素材を空冷後、850℃、900℃、950℃の何れかの温度で焼入れをした。
Figure 2007238983
Figure 2007238983
焼入れ処理前に、Cの析出物状態を確認した。これらの析出物の状態は焼戻し前の材料を用いて、既に述べたTEMによる観察とEDXによる測定、および湿式抽出残さ法により求めた。
先ず、焼戻し前の材料より、酸溶解液、臭素−メタノール溶解液および10mass%アセチル−アセトン溶解液を用いて析出物を抽出した。これらの測定から、炭化物および窒化物を形成しいるTi量[Ti]cを求めた。次に、材料からTEM用試料を作製し、炭化物の[Mo]/[Ti]を求めた。この時、各試料20個の析出物の[Mo]/[Ti]の求め、その平均値から[Mo]cを求めた。これらの値から、CCを式(1)に従って計算した。表4に各値を示す。
Figure 2007238983
焼戻し処理は、焼戻し前熱処理後に熱延鋼板と鋼管共に、600℃で20分間保持とした。この焼戻し処理時に、効率性の比較例として600℃で100分間保持の鋼を、安定性の比較例として630℃で20分間保持の鋼を作成した。
このようにして得られた鋼を試料とし、引張試験と焼戻し時間の短縮化の評価を行った。
引張試験:JIS Z 2201に準拠した13号B試験片を圧延方向に対し垂直な方向から採取し、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行った。それぞれの試料より5個切り出し、その結果を単純算術平均し、その試料の平均強度とした。
焼戻し時間の短縮化の評価:焼戻し時間が短くなっても、十分に軟化が生じているかを判断するために、比較例の強度との比較を行った。鋼種と焼戻し前熱処理条件が同じ比較例の強度と比較して、その強度低下が15MPa以内の試料を、短時間で軟化したと判断し合格(○)、15MPa越えの試料は不合格(×)とした。
焼戻し温度に対する軟化の安定化の評価:焼戻し温度が30℃高くなっても、所定温度の場合と軟化が変化していないかを判断するために、比較例の強度との比較を行った。鋼種と焼戻し前熱処理条件が同じ比較例の強度と比較して、その強度低下が25MPa以内の試料を、軟化に変化が無いと判断し合格(○)、25MPa越えの試料は不合格(×)とした。
表5に結果を示す。焼戻し処理性総合評価は、焼戻し時間の短縮化と焼戻し温度に対する軟化の安定化双方が合格(○)した試料を合格(○)、どちらか一方の評価が不合格(×)の試料を不合格(×)とした。本発明例である材料は、焼戻し時間が短縮され、かつ焼戻し温度に対する軟化の変動が抑えられている。一方、比較例は、鋼の成分組成または、Cの析出状態が本発明と異なるため、短時間での焼戻し処理により、十分に軟化しなかった。
Figure 2007238983
想定基準焼戻し条件(焼戻し1:600℃で20分保持)により作成した試料においては、湿潤炭酸ガスおよび湿潤硫化水素に対する耐食性、ならびに溶接性について評価した。
湿潤炭酸ガスに対する耐食性は、5mass%NaCl−30atmCO2通気の溶液に180℃で96時間浸漬した場合の、腐食量が0.3mm/y以下の試料を合格とした。一方、湿潤硫化水素に対する耐食性は、NACEで定めているTMO177の試験法に準拠した、耐硫化物応力腐食割れ試験(耐SSC)にて評価した。耐SCCの評価条件は、1atmのH2Sを飽和させた、5mass%塩化ナトリウム水溶液と0.5mass%酢酸水溶液の混合水溶液中で、耐力の60%をふかした場合に、720時間で破断しない試料を合格とした。溶接性試験は、上記各試料に対し、現地溶接における予熱、後熱に準じた再現熱影響部(HAZ部とも呼ばれる)を作製し、その硬さがビッカース硬さにして350Hv以下の試料を合格とした。
その結果、上記耐食性および上記溶接性については、評価を行った全ての材料が合格した。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
  2. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量と析出物に含まれるC量との差が30mass ppm以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
  3. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量とMC型炭化物に含まれるC量との差が、30mass ppm以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
  4. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに焼戻し前において、前記C量とTi−Mo複合炭化物に含まれるC量との差が30mass ppm以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
  5. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに前記C量とMC型炭化物に含まれるC量との差が10mass ppm以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
  6. 質量%で、C:0.02%以下、Si:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:11〜15%、Ni:5〜8%、Mo:1.5〜3%、N:0.02%以下、Ti:0.02〜0.15%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつCとNの組成の和[C]+[N]が0.02%以下であり、さらに前記C量とTi−Mo複合炭化物に含まれるC量との差が10mass ppm以下であることを特徴とする、焼戻し効率性および焼戻し安定性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼。
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