JP2007238747A - 浸透性処理剤組成物およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】石材など多孔質基材に優れた表面の防汚性と、さらには吸水防止性を付与する処理剤組成物、該処理剤組成物による処理方法、および該処理剤組成物によって処理された多孔質基材の提供。
【解決手段】下式 (1)で表される含フッ素シラン化合物、下式 (2)で表されるシラン化合物、及び溶剤を含む浸透性処理剤組成物。
Rf−CONR1−(CH2)m−SiX1 3 (1)
R2−SiX2 3 (2)
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基。
R1:水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基。
m:0〜3の整数。
X1、X2:OCH3またはOC2H5。
R2:炭素数1〜20のアルキル基。)
【選択図】なし
【解決手段】下式 (1)で表される含フッ素シラン化合物、下式 (2)で表されるシラン化合物、及び溶剤を含む浸透性処理剤組成物。
Rf−CONR1−(CH2)m−SiX1 3 (1)
R2−SiX2 3 (2)
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基。
R1:水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基。
m:0〜3の整数。
X1、X2:OCH3またはOC2H5。
R2:炭素数1〜20のアルキル基。)
【選択図】なし
Description
本発明は浸透性処理剤組成物、特に建築用石材などの多孔質基材に防汚性を付与する多孔質基材用処理剤組成物、これによる処理方法および処理された基材に関するものである。
従来から、パーフルオロアルキル基を含有するシラン化合物は、基材に撥水撥油性を付与するものとして知られている。その中には、アミド結合を有するパーフルオロアルキル基含有シラン化合物についての報告もある(例えば特許文献1参照。)。また、石材など多孔質基材の表面に防汚性を付与することも報告されている(例えば特許文献2参照。)。しかし、これら公知の表面処理は建築用石材など多孔質基材の表面に防汚性を付与するためには有効であるが、白化現象(または白華現象、エフロとも呼ぶ)や濡れ色を防止するには不十分であり、満足できるものではなかった。白化現象は石材の裏面や側面などから、水分がモルタル中のアルカリ成分とともに吸い上がり、石材の表面で結晶が析出する現象である。また濡れ色は水分とともに汚れ成分が石材中に入り込むことにより起こる現象で、石材の表面だけでなく、石材の裏面や側面から入り込むことで起こり得る現象である。
本発明の目的は、石材など多孔質基材に優れた表面の防汚性だけでなく、吸水防止性をも付与する浸透性処理剤組成物、該処理剤組成物による処理方法、および該処理剤によって処理された多孔質基材を提供することにある。
本発明は、下式 (1)で表される含フッ素シラン化合物、下式 (2)で表されるシラン化合物、及び溶剤を含む浸透性処理剤組成物を提供する。
Rf−CONR1−(CH2)m−SiX1 3 (1)
R2−SiX2 3 (2)
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基。
R1:水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基。
m:0〜3の整数。
X1、X2:OCH3またはOC2H5。
R2:炭素数1〜20のアルキル基。)
Rf−CONR1−(CH2)m−SiX1 3 (1)
R2−SiX2 3 (2)
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基。
R1:水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基。
m:0〜3の整数。
X1、X2:OCH3またはOC2H5。
R2:炭素数1〜20のアルキル基。)
上記浸透性処理剤組成物は、多孔質基材用処理剤組成物であることが好ましい。
また、該浸透性処理剤組成物は、式(1)で表される含フッ素シラン化合物の含有量が0.01〜10質量%であり、かつ、式(2)で表されるシラン化合物の含有量が5〜15質量%であることが好ましい。
また、該浸透性処理剤組成物は、式(1)で表される含フッ素シラン化合物の含有量が0.01〜10質量%であり、かつ、式(2)で表されるシラン化合物の含有量が5〜15質量%であることが好ましい。
本発明は、上記浸透性処理剤組成物による多孔質基材の処理方法を提供する。
本発明は、上記浸透性処理剤組成物によって処理された多孔質基材を提供する。多孔質基材としては、石材が好ましい。
本発明の浸透性処理剤組成物で処理することにより、多孔質基材に優れた防汚性を付与することができる。さらに、吸水防止性も付与することができるため、白化現象、濡れ色などの発生を防ぐことができる。
本発明の浸透性処理剤組成物中の、式(1)で表される含フッ素シラン化合物(以下、含フッ素シラン化合物(1)、と記す。)は、基材表面をフッ素コーティングして、基材に防汚性を付与するものである。
含フッ素シラン化合物(1)のRfは炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基である。防汚性の付与能力や入手の容易性から、炭素数4〜14のパーフルオロアルキル基が好ましく、炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基がより好ましい。Rfは直鎖状でも分岐状でも構わないが、防汚性の付与の観点からは直鎖状が好ましい。
含フッ素シラン化合物(1)のR1は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基である。防汚性の付与能力や入手の容易性から、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
含フッ素シラン化合物(1)のmは0〜3の整数である。防汚性の付与能力や入手の容易性から1〜3が好ましく、特に3が好ましい。
また、2種以上の含フッ素シラン化合物(1)を併用しても良い。
含フッ素シラン化合物(1)のRfは炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基である。防汚性の付与能力や入手の容易性から、炭素数4〜14のパーフルオロアルキル基が好ましく、炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基がより好ましい。Rfは直鎖状でも分岐状でも構わないが、防汚性の付与の観点からは直鎖状が好ましい。
含フッ素シラン化合物(1)のR1は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基である。防汚性の付与能力や入手の容易性から、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
含フッ素シラン化合物(1)のmは0〜3の整数である。防汚性の付与能力や入手の容易性から1〜3が好ましく、特に3が好ましい。
また、2種以上の含フッ素シラン化合物(1)を併用しても良い。
含フッ素シラン化合物(1)としては以下のものが挙げられる。これらの化合物は、特開平01−56688号公報記載の方法や、他の公知の方法で得ることができる。
C4F9−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C12F25−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C14F29−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C6F13−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C8F17−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C10F21−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C12F25−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C14F29−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C4F9−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−Si(OC2H5)3
C4F9−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C6F13−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C8F17−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C12F25−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C14F29−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C6F13−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C8F17−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C10F21−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C12F25−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C14F29−CONH−(CH2)3−Si(OCH3)3
C4F9−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−(CH2)2−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C10F21−CONH−CH2−Si(OC2H5)3
C4F9−CONH−Si(OC2H5)3
C6F13−CONH−Si(OC2H5)3
C8F17−CONH−Si(OC2H5)3
C4F9−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C6F13−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
C8F17−CON(CH3)−(CH2)3−Si(OC2H5)3
本発明の浸透性処理剤組成物中の含フッ素シラン化合物(1)の含有量は0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%の範囲である。含フッ素シラン化合物(1)の含有量が上記の範囲内であると、充分な防汚性を発揮するとともに、処理剤組成物を塗布した際の塗りムラも生じにくいため好適である。ただし0.01質量%未満でも重ね塗りを行うことで、充分な性能を付与することは可能である。
本発明の浸透性処理剤組成物中の、式(2)で表されるシラン化合物(以下、シラン化合物(2)と記す。)は、基材内部に浸透して基材による水の吸上げを防止するものである。シラン化合物(2)のR2は炭素数1〜20のアルキル基である。入手の容易性や、基材に対する吸水防止性能の付与などから、炭素数4〜10のアルキル基が好ましい。アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良い。また、2種以上のシラン化合物(2)を併用しても良い。
シラン化合物(2)としては以下のものが挙げられる。これらの化合物は、市販品を用いることができる。また必要に応じて公知の方法で合成してもよい。
C4H9−Si(OCH3)3
C6H13−Si(OCH3)3
C8H17−Si(OCH3)3
C10H21−Si(OCH3)3
C4H9Si−(OC2H5)3
C6H13Si−(OC2H5)3
C8H17Si−(OC2H5)3
C10H21Si−(OC2H5)3
C4H9−Si(OCH3)3
C6H13−Si(OCH3)3
C8H17−Si(OCH3)3
C10H21−Si(OCH3)3
C4H9Si−(OC2H5)3
C6H13Si−(OC2H5)3
C8H17Si−(OC2H5)3
C10H21Si−(OC2H5)3
本発明の浸透性処理剤組成物中のシラン化合物(2)の含有量は0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは5〜15質量%の範囲である。シラン化合物(2)の含有量が上記の範囲内であると、吸水防止性能が充分であるとともに、処理剤組成物を塗布した際の塗りムラも生じ難く好適である。
本発明の浸透性処理剤組成物は、上記含フッ素シラン化合物(1)およびシラン化合物(2)と共に、溶剤を含むものである。本発明において、上記含フッ素シラン化合物(1)およびシラン化合物(2)は、適当な溶剤に任意の割合に溶解して用いることができる。使用する溶剤に特に制限はないが、これらの含フッ素シラン化合物(1)およびシラン化合物(2)を安定に溶解できるものが望ましい。そのような溶剤としてはアルコール系溶剤、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、シリコーン系溶剤およびフッ素系溶剤等を挙げることができる。具体的には、イソプロピルアルコール(以下、IPAと記す。)、エチルアルコール、メチルアルコール、ノルマルヘキサン、イソパラフィン、酢酸エチル、ギ酸メチル、ジエチルエーテル、ジメチルポリシロキサン、パーフルオロヘキサン、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン、エチルパーフルオロブチルエーテルなどが挙げられ、特にIPAが好ましい。またこれらの溶剤と相溶性のある溶剤との混合溶剤も本発明の溶剤として用いることができる。上記のような溶剤は乾燥性に優れるため、本発明の浸透性処理剤組成物で基材を処理した際に、作業時間の短縮などの利点を有する。
本発明の浸透性処理剤組成物中の、溶剤の含有量は50〜98.9質量%が好ましく、より好ましくは70〜95質量%の範囲である。溶剤の含有量が上記の範囲内であると、処理剤組成物を基材に処理する際の作業性に優れる。
本発明の浸透性処理剤組成物を調製するにあたっては、上記の他、さらに、添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては特に限定されず、例えば、顔料、防腐剤、抗菌剤、難燃剤、表面調整剤、硬化触媒、粘度調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、消泡剤等のような通常用いられる公知の添加剤等を挙げることができる、またこれらの添加量も特に限定されず、通常の添加量を採用することができる。
本発明の浸透性処理剤組成物による処理方法は特に限定されないが、塗布による各種方法が挙げられる。例えばスプレー、刷毛塗装、ローラーコーター等による塗装、浸漬法等を適宜採用することができる。処理基材における本発明の浸透性処理剤組成物の膜厚は特に限定されるものではない。
本発明の浸透性処理剤組成物を適用することができる多孔質基材としては、建築用の多孔質基材が好ましい。より具体的には、花崗岩、御影石、大理石等に代表される天然石等の石材、コンクリート、木材、セメント系成形体、石膏系成形体、磁器系成形体等が挙げられる。特に、石材が好ましい。
次に具体的実施例を用いて本発明を説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
下記含フッ素シラン化合物(A)2.5g、下記シラン化合物(B)10g(信越化学製、KBM−3063)およびIPA87.5g(和光純薬製 試薬一級)をポリ容器に投入し、均一になるよう充分に攪拌・混合し処理剤組成物を得た。得られた処理剤組成物を天然石(インパラブラック サイズ:20×10cm、厚さ2.5cm)の表面に、スポンジを用いて塗布した。その後、表面を布で乾拭きして、防汚性試験及び浸透性試験を行った。
含フッ素シラン化合物(A):CnF2n+1−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
(ただし、含フッ素シラン化合物(A)はnが4、6、8、10、12、14の混
合物であり、nの平均値は9である。)
シラン化合物(B):C6H13−Si(OCH3)3
下記含フッ素シラン化合物(A)2.5g、下記シラン化合物(B)10g(信越化学製、KBM−3063)およびIPA87.5g(和光純薬製 試薬一級)をポリ容器に投入し、均一になるよう充分に攪拌・混合し処理剤組成物を得た。得られた処理剤組成物を天然石(インパラブラック サイズ:20×10cm、厚さ2.5cm)の表面に、スポンジを用いて塗布した。その後、表面を布で乾拭きして、防汚性試験及び浸透性試験を行った。
含フッ素シラン化合物(A):CnF2n+1−CONH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
(ただし、含フッ素シラン化合物(A)はnが4、6、8、10、12、14の混
合物であり、nの平均値は9である。)
シラン化合物(B):C6H13−Si(OCH3)3
(比較例1)
含フッ素シラン化合物(A)2.5gおよびIPA97.5g(和光純薬製 試薬一級)をポリ容器に投入し、均一になるよう充分に攪拌・混合し処理剤組成物を得た。得られた処理剤組成物を天然石(インパラブラック サイズ:20×10cm、厚さ2.5cm) の表面に、スポンジを用いて塗布した。その後、表面を布で乾拭きして、防汚性試験及び浸透性試験を行った。
含フッ素シラン化合物(A)2.5gおよびIPA97.5g(和光純薬製 試薬一級)をポリ容器に投入し、均一になるよう充分に攪拌・混合し処理剤組成物を得た。得られた処理剤組成物を天然石(インパラブラック サイズ:20×10cm、厚さ2.5cm) の表面に、スポンジを用いて塗布した。その後、表面を布で乾拭きして、防汚性試験及び浸透性試験を行った。
(防汚性試験)
実施例1の処理剤組成物および比較例1の処理剤組成物で表面を処理した後の石材表面に、水道水、醤油、ソース、オレンジジュース、オリーブオイルおよびコーヒーを各1ml滴下した。24時間後の様子を目視で観察し、以下の基準で評価を行った。評価結果を表1に記載した。
0=染みが濃くて大きい
1=染みが濃くて、小さい
2=染みが薄い
3=染みがない
実施例1の処理剤組成物および比較例1の処理剤組成物で表面を処理した後の石材表面に、水道水、醤油、ソース、オレンジジュース、オリーブオイルおよびコーヒーを各1ml滴下した。24時間後の様子を目視で観察し、以下の基準で評価を行った。評価結果を表1に記載した。
0=染みが濃くて大きい
1=染みが濃くて、小さい
2=染みが薄い
3=染みがない
(浸透性試験)
実施例1の処理剤組成物および比較例1の処理剤組成物で表面を処理した後の石材を半分に割り、石材の底面(裏面)から5mm程まで水に浸した。底面からの水の吸い上がり具合を、石材の断面で観察し、水の吸い上がりが止まったところから石材表面までの高さ(mm)を測定した。この高さを浸透性と定義し、測定結果を表1に記載した。この浸透性の値は、石材表面から石材内部に処理剤組成物がどの程度浸透したのかを意味する。つまり、浸透性の値が大きいほど、処理剤組成物が石材に充分浸透し、石材に優れた吸水防止性を付与できたことを意味する。
実施例1の処理剤組成物および比較例1の処理剤組成物で表面を処理した後の石材を半分に割り、石材の底面(裏面)から5mm程まで水に浸した。底面からの水の吸い上がり具合を、石材の断面で観察し、水の吸い上がりが止まったところから石材表面までの高さ(mm)を測定した。この高さを浸透性と定義し、測定結果を表1に記載した。この浸透性の値は、石材表面から石材内部に処理剤組成物がどの程度浸透したのかを意味する。つまり、浸透性の値が大きいほど、処理剤組成物が石材に充分浸透し、石材に優れた吸水防止性を付与できたことを意味する。
この表から、本発明の処理剤組成物である実施例1の処理剤組成物は、比較例1の処理剤組成物と比べて防汚性は同等であるが、極めて高い浸透性を有することがわかる。つまり、本発明の処理剤組成物は、基材に防汚性だけでなく、吸水防止性をも付与することができるのである。
Claims (6)
- 下式 (1)で表される含フッ素シラン化合物、下式 (2)で表されるシラン化合物、及び溶剤を含む浸透性処理剤組成物。
Rf−CONR1−(CH2)m−SiX1 3 (1)
R2−SiX2 3 (2)
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
Rf:炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基。
R1:水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基。
m:0〜3の整数。
X1、X2:OCH3またはOC2H5。
R2:炭素数1〜20のアルキル基。) - 浸透性処理剤組成物が多孔質基材用処理剤組成物である、請求項1に記載の浸透性処理剤組成物。
- 式(1)で表される含フッ素シラン化合物の含有量が0.01〜10質量%であり、かつ、式(2)で表されるシラン化合物の含有量が5〜15質量%である、請求項1または請求項2に記載の浸透性処理剤組成物。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の浸透性処理剤組成物による多孔質基材の処理方法。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の浸透性処理剤組成物によって処理された多孔質基材。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の浸透性処理剤組成物によって処理された石材。
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