JP2007237547A - 凸版印刷用インキング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細な加工がされたインキング装置であっても、短絡のない発光素子を形成することが可能であり、印刷を繰り返した場合であっても、良好な印刷を継続することが可能である凸版印刷用インキング装置、これを用いた電子デバイスの製造方法および電子デバイスを提供する。
【解決手段】 アニロックスロールのようなインキング装置の凹部1および凸部2に、インキとの接触角を5度以上変化させるような表面処理剤を用いて、アニロックスロール表面を表面処理し、撥インキ性表面層3を形成する。また、該装置を用いて、有機EL素子のような電子デバイスを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、凸版印刷用インキング装置に関するものである。
近年、高精細加工技術を用いた電子デバイス開発が急速な進化を遂げている。このような電子デバイスは次世代のエレクトロニクス分野、バイオテクノロジー分野、オプトロニクス分野などの発展へ貢献することが期待される。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)は、二つの対向する電極の間に有機発光材料からなる有機発光層を形成し、有機発光層に電流を流すことで発光させるものであるが、効率良く発光させるには発光層の膜厚が重要であり、100nm程度の薄膜にする必要がある。さらに、これをディスプレイ化するには高精細にパターニングする必要がある。
有機発光材料には、低分子材料と高分子材料があり、一般に低分子材料は抵抗加熱蒸着法等により薄膜形成し、このときに微細パターンのマスクを用いてパターニングするが、この方法では基板が大型化すればするほどパターニング精度が出にくいという問題がある。
そこで、最近では有機発光材料に高分子材料を用い、有機発光材料を溶剤に溶かして塗工液にし、これをウェットコーティング法で薄膜形成する方法が試みられるようになってきている。薄膜形成するためのウェットコーティング法としては、スピンコート法、バーコート法、突出コート法、ディップコート法等があるが、高精細にパターニングしたりRGB3色に塗り分けしたりするためには、これらのウェットコーティング法では難しく、塗り分けパターニングを得意とする印刷法による薄膜形成が最も有効であると考えられる。
さらに各種印刷法の中でも、有機EL素子やディスプレイでは、基板としてガラス基板を用いることが多いため、グラビア印刷法等のように金属製の印刷版等の硬い版を用いる方法は不向きであり、弾性を有するゴム版を用いたオフセット印刷法や、ゴムやその他の樹脂を主成分とした感光性樹脂版を用いる凸版印刷法が適正である。実際にこれらの印刷法の試みとして、オフセット印刷による方法(特許文献1)、凸版印刷による方法(特許文献2)などが提唱されている。
特開2001−93668号公報 特開2001−155858号公報
公知の凸版印刷法では、凸版にインキを供給するインキ供給基材として、アニロックスロールと呼ばれるインキング装置を用いる方法が知られている。この方法によると、金属シリンダー等のロールに微細な凹部を形成し、この凹部にインキを補充して保持させ、凹部に保持されたインキを、凸版の凸部に供給することにより印刷を行う。
一般的に凸版印刷法により形成される印刷物の最終的な膜厚は、インキング装置と版と被転写体の濡れ性の差により決定される。例えば、インキング装置の濡れ性が高いほど、版へのインキ転移量が少なくなり、形成される印刷物の膜厚はより薄いものとなる。また、版の濡れ性が高いほど版へのインキ転移量は増えるが、一方で、被転写体へのインキ転移量を減少させてしまう傾向がある。
凸版印刷法により有機EL素子の作製を試みたが、一般に有機発光材料は目的とする溶剤への溶解度が低く、充分な固形分比が得られないため低粘度であり、アニロックスロールの凹部から凸版の凸部へインキを受理させ、充分保持させるためには、公知のアニロックスロールと凸版との組み合わせでは困難であった。
アニロックスロールから凸版へのインキ転移量は、アニロックスロールの凹部の深度を深くすることで増やすことができる。しかしながら、有機ELディスプレイなどといった微細な印刷を行わなければならない場合、用いられるアニロックスロールは同様に微細に加工されている必要があるが、このようなアニロックスロールは、凹部の深度が浅いのが一般的であり、公知の微細なアニロックスロールと有機発光材料を含むインキとの組み合わせでは、目的とするインキ転移量を得ることができなかった。これらの理由から、凸版印刷法により有機EL素子を作成すると、膜厚不足による短絡が生じ、目的とする発光素子を形成することができなかった。
したがって本発明の目的は、微細な加工がされたインキング装置であっても、短絡のない発光素子を形成することが可能であり、印刷を繰り返した場合であっても、良好な印刷を継続することが可能である凸版印刷用インキング装置、これを用いた電子デバイスの製造方法および電子デバイスを提供することである。
そこで本発明者は、有機EL素子といった低粘度のインキを使用して印刷する場合であっても、アニロックスロールのようなインキング装置表面を撥インキ性に加工することにより、微細な加工がされたアニロックスロールであっても、短絡のない発光素子を形成することが可能であることを見出した。
請求項1に係る発明は、凸版印刷に用いる凸版にインキを補充するためのインキング装置において、該インキング装置表面に用いられている材料と同一の材料により形成される板状材料に対する、該インキとの接触角を5度以上変化させるような表面処理剤を用いて、該インキング装置表面を表面処理したことを特徴とする凸版印刷用インキング装置である。
請求項2に係る発明は、前記インキング装置が、アニロックスロールであることを特徴とする請求項1に記載の凸版印刷用インキング装置である。
請求項3に係る発明は、前記表面処理剤が、少なくともフッ素原子またはケイ素原子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の凸版印刷用インキング装置である。
請求項4に係る発明は、前記表面処理剤が、前記インキング装置の表面に単分子膜を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の凸版印刷用インキング装置である。
請求項5に係る発明は、前記表面処理剤がシランカップリング剤であることを特徴とする請求項3に記載の凸版印刷用インキング装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の凸版印刷用インキング装置を少なくとも1回用いる工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法である。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする電子デバイスである。
請求項8に係る発明は、電子デバイスが有機EL素子であることを特徴とする請求項7に記載の電子デバイスである。
本発明により、被転写基板や版表面に対して特殊な加工を施すことなく、アニロックスロールのようなインキング装置から凸版への充分なインキ転移量を得ることを可能にした。
例えば、有機EL素子の一部を形成する有機発光層を凸版印刷法により形成する場合、目的とする被転写基板には、正孔輸送層や電子輸送層といった、有機EL素子の一層を構成する薄膜が形成されている場合がほとんどで、これらの物理的性質を変えることなく表面の濡れ性を変化させることは困難である。また、凸版表面の濡れ性を表面処理剤等により変化させることもできるが、この場合、版表面に施された加工は、凸版が被転写基板もしくはアニロックスロールと強く接触するため、印刷を繰り返すうちに表面処理の効果が低減してしまい、再び表面処理をするか、表面処理された版と全交換する必要が出てくる。
一方、本発明では、アニロックスロールのみの表面性を変化させるため、被転写体を加工する必要は無く、また、アニロックスロールの凹部内部は凸版の凸部等と接触することはほとんどないため、印刷を繰り返した場合であっても、その表面処理の効果の劣化はなく、良好な印刷を継続することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明はこれに限るものではなく、図示したものは概略図であり、一部分のみを抜き出して示した。
図1に本発明に使用されるアニロックスロールの概略図を示した。図1(a)は版との接触面から見た図、図1(b)はアニロックスロールのA−A断面図を示す。符号1はアニロックスロールにおける凹部、符号2はアニロックスロールにおける凸部、符号3は表面処理剤により形成された撥インキ性表面層を示す。
図2に本発明におけるアニロックスロールの形成過程を図示した。図2(a)は、表面処理前のアニロックスロールの断面図である。まず、表面を微細な凹凸を持つように加工したアニロックスロール10を用意する。アニロックスロール10の材質は、金属棒を中心とした公知のアニロックスロールで良く、その表面は、クロムメッキ加工されたもの、セラミックス加工されたものなど公知のものを用いることができる。ただし、印刷に対する耐久性などの観点から、金属元素を含む硬質な材料により形成されたアニロックスロールを用いることが望ましい。
微細な凹部1を形成する過程は、薬剤によるエッチングや、高出力レーザーを用いたアブレーションなどといった公知の方法を用いることができる。
次に、表面処理の方法について図2(b)を用いて説明する。表面処理を行う際に用いる表面処理剤としては、該インキング装置表面に用いられている材料と同一の材料により形成される板状材料に対する、該インキとの接触角を5度以上変化させれば良く、ポリジメチルシロキサン誘導体といったシリコーン系材料などのケイ素原子を含むものや、フッ素系エラストマーやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ六フッ化ビニリデンやそれらの共重合体といったフッ素系ポリマー、フッ素原子を分子骨格に有する添加剤を加えた樹脂材料、といったフッ素原子を含むものなどから一種類以上を選択することが望ましい。なお本発明では接触角を5度以上高める表面処理剤が好ましい。このような表面処理剤を用いて例えば撥インキ性表面層3を形成する。
しかしながら、このようなエラストマーや樹脂をアニロックスロール表面に均一に塗工することは、きわめて高度な塗工技術を必要とする。このような観点からは、テトラフルオロメタンの存在下でプラズマ処理するなどの方法も挙げられるが、方法の容易さから、アニロックスロール表面に単分子膜を形成するアルキルシラン、アルコキシシラン、アセトキシシラン、クロロシランやその誘導体といったシランカップリング剤を表面処理剤として塗布することが最も望ましい。なお、用いるシランカップリング剤がフッ素原子を含有した分子骨格となっていてもよい。
表面処理の方法としては公知のものを用いることができ、ファウンテンロールやスリットコータ、ダイコータ、キャップコータなどのコータやそれらを組み合わせたものなどによるコーティング方法が考えられるが、手段の簡便さから、ディッピングによる表面処理が最も望ましい。
その際、前もってアニロックスロールの表面をUVオゾン洗浄等により反応活性にする、もしくは、プライマー等の下処理剤を塗工するなどし、その後、表面処理剤の塗工を行うこともできる。シランカップリング剤といった表面処理剤を用いた場合、シランカップリング剤の分子骨格に存在する官能基とアニロックスロールなどの表面とが化学結合を形成すると考えられる。これにより、有機溶剤などに対し表面処理剤が不溶となる。従って、不純物の混入により素子特性が劣化する有機EL素子を、本発明におけるアニロックスロールを用いた凸版印刷法により形成する場合、有機溶剤を主たる溶剤とするようなインキを用いるが、表面処理剤がインキへ混入することはなく、表面処理剤が素子の特性劣化を引き起こすことは無い。
この方法による表面処理を行った場合、アニロックスロールの凹部1だけでなく、凸部2も同時に表面処理され、この凸部2の表面処理は、版との接触やドクター装置との摩擦により印刷を繰り返すことで剥がれ落ちてしまう。しかしながら、凹部1内部の表面処理はこれらにより剥がれ落ちることは無く、良好な効果を保つことができる。
図3に該インキング装置を用いた有機EL素子製造装置の一例を示す。本発明では、上記のようなインキング装置を少なくとも1回用いる工程を有する製造方法を提供し、これによって、有機EL素子のような電子デバイスを提供することができる。
例えば図3のように、インキ補充装置11から本発明における凸版へのインキング装置であるアニロックスロール12へ有機発光材料を含む発光層形成用塗工液13の補充を行い、アニロックスロール12に補充された余剰な有機発光材料を含む発光層形成用塗工液13はドクター装置14により除去することができる。インキ補充装置11には、滴下型の補充装置の他に、ファウンテンロールやスリットコータ、ダイコータ、キャップコータなどのコータやそれらを組み合わせたものなどを用いることもできる。ドクター装置14にはドクターブレードの他にドクターロールといった公知の物を用いることもできる。シリンダー17としては、印刷に対する機械的強度を有すればよく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコールなどの公知の合成樹脂、鉄、銅、アルミニウムなどの金属、またはこれらの積層体が挙げられる。中でも、有機溶剤への耐性の高い金属、好ましくはスチールやアルミニウムがよい。
凸版15における凸部パターンを形成する樹脂としては、インキに対する耐溶剤性があればよく、ニトリルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴムのようなゴム類;ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコールなどの合成樹脂およびこれらの共重合体;セルロース誘導体;フッ素系エラストマー、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ六フッ化ビニリデンおよびこれらの共重合体のようなフッ素系樹脂が挙げられる。
ドクター装置14により余剰な発光層形成用塗工液が除去された後、凸版15へのインキングを行う。凸版15へインキングされたインキは、被転写体16へ印刷される。被転写体16は基板上に、透明導電層、ホール注入層等が必要に応じて予め形成されている。被転写体16の基材としては、ガラスの他に水蒸気などに対するバリア性を持ったフィルムなどの透光性基板を用いることができる。被転写体16へ印刷された有機発光材料を含む発光層形成用塗工液13は乾燥することにより有機発光層を形成する。
図4に図3の有機EL素子製造装置により製造された有機EL素子の断面図を示した。
この有機EL素子の一発光単位20は、透光性基板21と透明導電層22とホール注入層23と有機発光層24と陰極層25とを具備するものである。
この有機EL素子の一単位20において、透光性基板21としては、ガラス基板やプラスチック製のフィルムまたはシートを用いることができる。プラスチック製のフィルムを用いれば、巻き取りにより有機発光素子の製造が可能となり、安価に素子を提供できる。そのプラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等を用いることができる。また、透明導電層22を成膜しない側にセラミック蒸着フィルムやポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物等の他のガスバリア性フィルムを積層してもよい。
透明導電層22をなす材料としては、インジウムと錫の複合酸化物(以下ITOという)が挙げられる。また、アルミニウム、金、銀等の金属が半透明状に蒸着されたものや、ポリアニリン等の有機化合物などが挙げられる。
ホール注入層23をなす材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の導電性高分子材料を用いても良い。
有機発光層24は有機発光体を含有する層であり、電圧の印加により発光する層である。有機発光材料としては、例えば、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィリン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系等の有機溶剤に可溶な有機発光材料や該有機発光材料をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系などの高分子有機発光材料が挙げられる。
陰極層25をなす材料としては、有機発光媒体層の発光特性に応じたものを使用でき、例えば、リチウム、マグネシウム、カルシウム、イッテルビウム、アルミニウムなどの金属単体や酸化物、これらと金、銀などの安定な金属との合金などが挙げられる。また、インジウム、亜鉛、錫などの導電性酸化物を用いることもできる。
上述した有機発光素子を、本発明における図3に示したような装置を用いて製造するには、被転写体16として透光性基板21上に透明導電層22、ホール注入層23を積層した被転写基板を用い、塗工液として有機発光材料を含む塗工液13を用いる。
有機発光材料を含む塗工液は上述のように凸版の凸部へ供給され、上述の被転写基板へ印刷される。有機発光材料を溶解または分散させるような、塗工液に用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、水などの単独またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。特に芳香族系溶剤およびハロゲン系溶剤は有機発光材料を溶かすのに優れている。
また、有機発光材料を含む塗工液には、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、乾燥剤などが添加されても良い。
有機発光材料を含む塗工液13の印刷を行った後、上述の陰極層25を形成する。陰極層25の形成には真空蒸着法の他にインクジェット法といった公知の手段を用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例により更に説明するが、本発明は下記例に制限されない。
[有機発光材料を含む塗工液の調製]
高分子蛍光体をキシレンに塗工液濃度が1.0重量%となるように溶解させ、発光層形成用塗工液を調製した。ここで高分子蛍光体とは、ポリ(パラフェニレンビニレン)誘導体からなる発光材料を示す。
[被転写基板の作製]
150mm角、厚さ0.4mmのガラス基板上に表面抵抗率15ΩのITOを成膜した基材(ジオマテック(株)製)に、スピンコーターを用いてホール注入層としてポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)を100nm膜厚で成膜した。さらにこの成膜されたPEDOT/PSS薄膜を減圧下100℃で1時間乾燥することで、被転写基板を作製した。
[撥インキ性を持ったアニロックスロールの作製]
鉄を中心とし、最表層がセラミックスとなるように加工されたセル角度60度、ハニカムパターン、800線(line/inch)のアニロックスロールをUVオゾン洗浄した。信越シリコーン社製のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(KBM7103)を、水とエタノールの比率が8対2の混合溶媒を用い2%の希釈液とし、この中に3時間浸漬し、その後120℃のオーブンで2時間、加熱乾燥した。該アニロックスロールと同等の材質による板状材料を用意し、インキとの接触角を測定したところ、10°であった。この板状材料に、アニロックスロールと同様に、UVオゾン洗浄し、トリフルオロプロピルトリメトキシシランの希釈液に浸漬し、オーブンで加熱乾燥を行ったところ、板状材料のインキとの接触角は28°となった。
[有機EL素子の作製]
上記アニロックスロールをフッ素系エラストマーを主成分とする凸版を有する枚葉式の印刷機に固定した。これと上記の有機発光材料を含む塗工液を用いて、被転写基板に対し印刷を行った。発光層の印刷を行った後、130℃で1時間乾燥を行った。印刷したパターンは膜厚が108nmであった。乾燥の後、印刷により形成した発光層上にカルシウムを10nm成膜し、さらにその上に銀を300nm真空蒸着して有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光特性を見たところ、パターン箇所内全面において5Vで103cd/mの均一な発光が得られた。
<比較例>
[撥インキ性を持たないアニロックスロールの場合]
鉄を中心とし、最表層がセラミックスとなるように加工されたセル角度60度、ハニカムパターン、800線(line/inch)のアニロックスロールを、フッ素系エラストマーを主成分とする凸版を有する枚葉式の印刷機に固定した。これと上記の有機発光材料を含む塗工液を用いて、被転写基板に対し印刷を行った。なお、上記の撥インキ性の付与は行わなかった。発光層の印刷を行った後、130℃で1時間乾燥を行った。印刷したパターンは膜厚が15nmであった。乾燥の後、印刷により形成した発光層上にカルシウムを10nm成膜し、さらにその上に銀を300nm真空蒸着して有機EL素子を作製した。この有機EL素子に電圧を印加したところ、短絡により均一な発光が得られなかった。
本発明によれば、微細な加工がされたインキング装置であっても、短絡のない発光素子を形成することが可能であり、印刷を繰り返した場合であっても、良好な印刷を継続することが可能である凸版印刷用インキング装置、これを用いた電子デバイスの製造方法および電子デバイスを提供することができる。
本発明に使用されるアニロックスロールの概略図であり、(a)は版との接触面から見た図、図1(b)はアニロックスロールのA−A断面図である。 本発明に使用されるアニロックスロールの形成過程を説明するための図であり、(a)は、表面処理前のアニロックスロールの断面図であり、(b)は、表面処理後のアニロックスロールの断面図である。 本発明のインキング装置を用いた有機EL素子製造装置の一例を示す図である。 有機EL素子製造装置により製造された有機EL素子の断面図である。
符号の説明
1……アニロックスロールにおける凹部、2……アニロックスロールにおける凸部、3……撥インキ性表面層、10……アニロックスロール、11……インキ補充装置、12……表面処理したアニロックスロール、13……有機発光材料を含む塗工液、14……ドクター装置、15……凸版、16……被転写体、17……シリンダー、20……発光単位、21……透光性基板、22……透明導電層、23……ホール注入層、24……有機発光層、25……陰極層。

Claims (8)

  1. 凸版印刷に用いる凸版にインキを補充するためのインキング装置において、該インキング装置表面に用いられている材料と同一の材料により形成される板状材料に対する、該インキとの接触角を5度以上変化させるような表面処理剤を用いて、該インキング装置表面を表面処理したことを特徴とする凸版印刷用インキング装置。
  2. 前記インキング装置が、アニロックスロールであることを特徴とする請求項1に記載の凸版印刷用インキング装置。
  3. 前記表面処理剤が、少なくともフッ素原子またはケイ素原子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の凸版印刷用インキング装置。
  4. 前記表面処理剤が、前記インキング装置の表面に単分子膜を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の凸版印刷用インキング装置。
  5. 前記表面処理剤がシランカップリング剤であることを特徴とする請求項3に記載の凸版印刷用インキング装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の凸版印刷用インキング装置を少なくとも1回用いる工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする電子デバイス。
  8. 電子デバイスが有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項7に記載の電子デバイス。

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