JP2007235481A - 圧電振動子の容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水晶振動子を小型化しても容量成分により出力周波数の変動を少なく抑えることを目的とする。
【解決手段】 課題を解決するために本発明は、ベースと蓋体とにより密閉構造を構成する矩形状の圧電振動片を収納した圧電振動子の容器において、前記ベースの前記圧電振動片を実装する面の入力、出力配線パターンは前記ベース中心で点対称かつ等しい距離、同じ面積に形成され、前記電極パターンと接続する前記容器の電極端子は前記容器の略中心部に同じ面積で配置されている圧電振動子の容器にすることにより課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 課題を解決するために本発明は、ベースと蓋体とにより密閉構造を構成する矩形状の圧電振動片を収納した圧電振動子の容器において、前記ベースの前記圧電振動片を実装する面の入力、出力配線パターンは前記ベース中心で点対称かつ等しい距離、同じ面積に形成され、前記電極パターンと接続する前記容器の電極端子は前記容器の略中心部に同じ面積で配置されている圧電振動子の容器にすることにより課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、表面実装可能な圧電振動子の容量成分の影響を受けない容器構造に関するものである。
昨今のデジタル家電、携帯用端末、あるいは通信機器、自動車の電子制御関連と幅広く圧電(水晶)振動子が活躍している。圧電振動子の中でも代表とする材料の水晶材料が水晶振動子として広く利用されているのが現状である。また、水晶振動子の中でも最も広く使われている仕様には、低温から高温にかけて3次曲線の温度特性を持つ一般的な水晶のカットアングルがATカットの水晶基板を用いたものが主流である。
また、昨今では水晶振動子の外形寸法が極小型化、薄型化することで一例としては水晶振動子の外形寸法が3.2mm×2.5mm、2.5mm×2.0mm、2.0mm×1.6mmと小型化しており、これらの外形寸法に収納する水晶振動片の外形寸法は、縦×横1mm台の寸法により構成されたものが使われている。このように水晶振動子の外形寸法は搭載する電子機器、家電製品の小型化に追従したものであるが、その一方で水晶振動子の製造や、水晶振動子の核となる圧電振動片の小型化技術についても、日々改善と工夫が重ねられている。
上述するように水晶振動子の小型化に伴い、水晶振動片を収納する(水晶振動子の)容器については、従来のUM(ウルトラミニ)タイプやSMD(表面実装デバイス)タイプを継承しつつ、更に小型化した形状や材料を用いたものが開発されているのが現状である。
ところで、水晶振動子の核となる水晶振動片とは、水晶ブランク則ち、人工水晶から所望の切断角(カットアングル)で切り出した水晶板を、所望の出力周波数を得るまで厚み研磨を行い水晶板を薄く加工し、所望の厚みになった水晶板(水晶ブランク)に電極金属を付着させ、この電極金属から電荷を印加することにより安定した一定周期の出力周波数を得ることができる。要するに電極金属を付着した状態の水晶板を総称して水晶振動片と呼んでいる。
一例として、表面実装型の矩形状の水晶振動子の形状は、特許文献1、特許文献2に示すように、密閉容器構造の中に上述する水晶振動片を実装した構成で、水晶振動片を容器に収納することで水晶振動子の形態となる。また、水晶振動子に半導体部品を組み込むことで水晶発振器を得ることで、水晶振動子同様、水晶発振器も昨今では広い分野で多用されている。
上記のように、一般的に特許文献1、特許文献2に示すように水晶振動子をユーザ基板に実装するための電極端子を介して導通と接続が行われているが、水晶振動子の核となる水晶振動片は容器に収納し実装する形状から、水晶振動子の電極端子も水晶振動子の底面(ユーザ基板との実装面)の4角に形成されているのが一般的である。
特開2006−005027号公報
特開2000−295059号公報 なお、出願人は前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を、本件出願時までに発見するに至らなかった。
上述する従来技術の水晶振動子の電極端子を図3に示す。水晶振動子の容器に形成する電極端子は、容器に収納する圧電振動片に形成する電極金属あるいは、引き出し電極との兼ね合いから、一般的には図3に示すように、水晶振動片を実装する面については、電極パターンが非対称に形成され(図3(a))、電極端子は容器(ベース)の長辺(図3(b))角部に対向して配置されているのが一般的である。
この水晶振動子の電極端子の配置は、上述のように圧電振動片に形成する電極金属あるいは、引き出し電極の形成状態に起因するものであるが、その一方では、例えば図3(b)のように対角に電極端子を形成した水晶振動子では、ユーザ基板に水晶振動子を実装するときに、水晶振動子の方向を気にすること無く実装することも利点に挙げられる。
しかしながら、昨今の水晶振動子は従来背景技術にも示すように、極小型する傾向が強く、水晶振動子を構成する容器に対して、容器に収納する水晶振動片との隙間としての余裕が皆無になっているのが現状にある。水晶振動子の出力周波数変動は、容器に収納する水晶振動片に加わる外的要因の中で、容量成分が最も大きく影響することが知られており、例えば水晶振動子を密閉容器にするための蓋体と圧電振動片との隙間に対して、蓋体方向から容量成分の変動が加わるような場合にあっては、出力周波数も変動していまうといった、従来の水晶振動子の外形寸法から極小型化に移行することによって、容量成分が変化し出力周波数に影響を与える要因、要素については可能な範囲で余裕を持たせるなどの必要が求められている課題がある。
そこで上述する課題を解決するために本発明は、ベースと蓋体とにより密閉構造を構成する矩形状の圧電振動片を収納した圧電振動子の容器において、前記ベースの前記圧電振動片を実装する面の入力、出力配線パターンは前記ベース中心で点対称かつ等しい距離、同じ面積に形成され、前記電極パターンと接続する前記容器の電極端子は前記容器の略中心部に同じ面積で配置されている圧電振動子の容器である。
要するに本発明は、水晶振動子の電極端子則ち、水晶振動片の電極金属から伸びる引き出し電極をベースのパターンに実装する際、ベースの実装電極パターンはベース中心で左右点対称かつ等しい距離、同じ面積に形成されており、水晶振動片端と接続して水晶振動子の電極端子を容器の略中心部に同じ面積で配置し対称にすることで、水晶振動片全体に対する周辺部からの容量変動を受けにくい構造となる。更には水晶振動片に形成する電極(励振用電極と引き出し電極パターン)についても、対称に形成すると効果が上がる。
また、容器底面の略中心部に電極端子を配置することで、最も短い配置で電極端子を形成できることから、容量成分の改善を行うことにより周波数変動を極力抑えることもできる。そして、容器底面の略中心部に電極端子を配置することから、従来と同様に容器の実装方向に対して180度回転しても実装が可能となる。
加えて、容器底面の略中心部でユーザ基板と実装(固着)することにより、従来のように容器の長手端を実装するのに比べて、ベンディング試験(実装基板の反り)に対しても効果を上げることで、容器内容に収納する圧電振動片に対する歪み成分を低減することができる。
以上のことから、従来の課題を解決し水晶振動子の容量成分の影響を受けにくい電極端子の配置を実現し、出力周波数変動の少ない水晶振動子を得ることができる。
本発明によれば、容量変動の要素を改善し、水晶振動片を実装する電極パターンをベース中心で点対称かつ等しい距離、同じ面積に配置し、ユーザ基板に実装する電極端子の配置を底面の略中心部に形成することで、水晶振動片の入力側と出力側の容量成分を等しくすることができる。また、電極端子を容器の略中心部に配置することにより実装による耐ベンディング強度も改善することができる。その結果製造工程における製造歩留まりを向上でき、製造コストも低減できる。
以下、添付図面に従ってこの発明の実施例を説明する。なお、各図において同一の符号は同様の対称を示すものとする。図1に示すのは本発明の水晶振動子の概念斜視図(図1(a))と、水晶振動子の底面に配置するベース1の電極パターン6(図1(b))と電極端子5(図1(c))を図示したものである。水晶振動子は基本的にはベース1となる部品と、蓋体2となる部品とで容器3を構成し、ベース1に水晶振動片4を実装し、電気的な接続と固着を行う。この実装を行うときには、水晶振動片4を導電性接着部材を用いて電気的な接続と固着を行うことが一般である。
なお、昨今ではベース1はセラミック材料で、蓋体2が金属材料で作られたものを主流として使用するが、ベース1材料や蓋体2材料に制限は無い。また導電性接着部材については、導電性ペースト、導電性シート、ハンダ、金属バンプ、ボンディングなど、一般的に用いられる手法により実装がなされている。また、セラミック材料のベース1を用いた場合には、電極端子5部分はメタライズ処理で形成している。
図2に示すのは、水晶振動子のベース1である底面に形成する電極パターン6と電極端子5に注目した平面図である。図2(a)は水晶振動片4を実装する面で、水晶振動片4に形成する励振電極を実装するために形成する電極パターン6を示したものである。図2(a)に示すように、水晶振動片4を実装する電極パターン6がベース1面上でベース中心で左右点対称にかつ等しい距離、同じ面積に形成されていることで、容量成分の不均一性を解消することができ。このことは、従来例と比較しても歴然として分かる。
一方、図2(b)はベース1のユーザ基板に実装する面を示した平面図である。基本的には、図1に示す(容器)ベース1底面の略中心部に同じ面積に水晶振動片端7と接続された電極端子5を形成するもので、電極端子5はメタライズ処理にて形成されている。また、図2(c)に示すように電極端子5を挟むようにその両側に接地端子を配置することで、水晶振動片端7に対して耐ノイズ対策を行うことができ、本発明の電極端子5配置効果を上げることができる。
また、図2(b)に示すように略中心部に形成する電極端子5を、本発明の主旨を逸脱しない範囲で矩形状振動子の長手方向に伸ばすように形成配置を変えることにより、水晶振動子の実装強度を上げることができる。
なお、本発明では外形が矩形状の水晶振動子を例として記載している。そして矩形状とは短辺と長辺とがある長方形と短辺と長辺の長さが同じ正方形の概念を持っているが、本発明では共に当てはまるものである。また図示中では、水晶振動片4に形成する電極を対称形と非対称形で描画しているが、全体を通して全ての部品を対称形でまとると更に効果が期待できる。
1 ベース
2 蓋体
3 容器
4 圧電(水晶)振動片
5 電極端子
6 電極パターン
2 蓋体
3 容器
4 圧電(水晶)振動片
5 電極端子
6 電極パターン
Claims (1)
- ベースと蓋体とにより密閉構造を構成する矩形状の圧電振動片を収納した圧電振動子の容器において、
前記ベースの前記圧電振動片を実装する面の入力、出力配線パターンは前記ベース中心で点対称かつ等しい距離、同じ面積に形成され、前記電極パターンと接続する前記容器の電極端子は前記容器の略中心部に同じ面積で配置されていることを特徴する圧電振動子の容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006054108A JP2007235481A (ja) | 2006-02-28 | 2006-02-28 | 圧電振動子の容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006054108A JP2007235481A (ja) | 2006-02-28 | 2006-02-28 | 圧電振動子の容器 |
Publications (1)
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JP2007235481A true JP2007235481A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38555616
Family Applications (1)
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JP2006054108A Pending JP2007235481A (ja) | 2006-02-28 | 2006-02-28 | 圧電振動子の容器 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019062416A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 京セラ株式会社 | 水晶振動子 |
CN110838831A (zh) * | 2018-08-17 | 2020-02-25 | 精工爱普生株式会社 | 振动器件、振动器件的制造方法、电子设备和移动体 |
Citations (3)
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JP2001144570A (ja) * | 1999-11-18 | 2001-05-25 | Murata Mfg Co Ltd | 表面実装型電子部品及びその製造方法 |
WO2005109638A1 (ja) * | 2004-05-12 | 2005-11-17 | Daishinku Corporation | 圧電振動素子用パッケージ及び圧電振動子 |
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2006
- 2006-02-28 JP JP2006054108A patent/JP2007235481A/ja active Pending
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CN110838831B (zh) * | 2018-08-17 | 2023-06-16 | 精工爱普生株式会社 | 振动器件、振动器件的制造方法、电子设备和移动体 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110822 |
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A02 | Decision of refusal |
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