JP2007232562A - 広範囲測定デバイス - Google Patents

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【課題】1個若しくはごく少数のセンサで、広い測定範囲にわたって所望の感度を保つことが可能な広範囲測定デバイスを提供する。
【解決手段】測定対象Cに装着されるロードセル7と、測定対象Cに加わる張力の方向に沿って、ロードセル7の実質的な長さを可変可能なアーム部4を備えた伸縮機構2と、ロードセル7からの出力データ値を受けて、このロードセル7の出力データ値が、ロードセル7自体の測定範囲を超えないように、伸縮機構2のアーム部4の長さを可変制御する制御部15と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、広範囲な測定領域を可能にする張力センサ装置などの広範囲測定デバイスに関する。
近年、この種の広範囲測定デバイスを利用した技術として、人と同じ動きを行なうヒト型ロボットの開発が盛んに行なわれている。人は、例えば熟練工のようなμm単位の加工から、数10Kgにも及ぶ重量物の保持・移動が可能であり、繊細な動きだけでなく、大きな動きをも取り扱うことができる高感度で測定範囲の広い生体センサを備えているといえる。
一方、機械力学の分野では、センサの感度と測定範囲はトレードオフの関係にある。例えば重量センサとして知られるバネ秤は、フックの法則を利用して、被測定物を内蔵するスプリングバネの下端に吊り下げた時のバネの伸び量(ひずみ)を読取ることで、被測定物の重量を測定するようになっている。しかし、微小な重量の変化を与えたとしても、これをバネの伸び量として測定することができない。
また、物体のひずみを電気信号に変換する手段として、例えば特許文献1にあるように、薄い絶縁体上にアモルファス合金からなる金属材料を取付けて構成され、ひずみを金属材料の電気抵抗の変化として計測するひずみゲージ(ストレインゲージ)が知られている。こうしたひずみゲージは、例えば100m程度の長さを有する被測定物に対し、微小な例えば1mmの変形を測定することができるが、変位量が大きくなると測定が不可能になる。
特開平6−248399号公報
上述したように、センサには測定に適した固有の範囲があり、入力と出力との関係が線型となる範囲は限られる。また、センサの感度と測定可能な範囲とはトレードオフ(二律背反)の関係がある。これは図10に示すように、センサの感度を高め、少ない変位で大きな反応を得ようとすると(符号HSを参照)、使用可能な測定範囲が小さくなる。逆に使用可能な測定範囲を広く確保すると(符号LSを参照)、今度は小さな反応しか出力できなくなり、感度低下が免れない。
そのため、一定の感度を保ちつつ、測定範囲を広げるためには、センサ固有の測定範囲(一般的にはセンサ入出力の線形性が保たれる範囲)が僅かずつ異なるように、多数のセンサを用意して対応してきた。しかし、複数のセンサを搭載することは、測定デバイスとして重量の増加やコスト上昇を招く。また、センサの数が多くなるほどメンテナンス性が低下し、ランニングコストの増加や事故発生率の増大を引き起こしていた。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、1個若しくはごく少数のセンサで、広い測定範囲にわたって所望の感度を保つことが可能な広範囲測定デバイスを提供することにある。
本発明の広範囲測定デバイスは、測定対象に装着されるセンサ部と、前記測定対象に加わる応力の方向に沿って、前記センサ部の長さを可変する調節機構と、前記センサ部からの検知出力を受けて、このセンサ部の測定範囲を超えないように前記調節機構を制御する制御部と、を備えて構成される。
上記構成によれば、制御部は、センサ部からの検知出力が、このセンサ部自体の測定範囲を超えないように、測定対象に加わる応力と同一方向に、センサ部の実質的な長さを調節機構により可変制御する。これにより、調節機構からセンサ部に与えられる負荷に応じて、センサ部はその本来の感度を保ったまま、測定範囲が任意にシフトし、広いレンジで測定対象に加わる応力を測定することが可能になる。そのため、1個若しくはごく少数のセンサを用いているにも拘らず、広い測定範囲にわたって所望の感度を保つことが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本発明における好適な実施例を詳細に説明する。図1および図2は、本実施例で提案する広範囲測定デバイスのシステム構成を示している。これらの各図において、1は測定デバイスの本体となるリニアレール、2はリニアレール1上に配置された伸縮機構であり、この伸縮機構2は、固定された基部3と、この基部3より一軸方向に伸縮するアーム部4とにより構成される。リニアレール1の一端には、固定部としての固定ブロック5が取付け固定されており、この固定ブロック5の上部に、固定具6を介して伸縮機構2の基部3が固着される。また、伸縮機構2の実質的な伸縮部であるアーム部4は、リニアレール1と平行に配置され、後述するブロック部8と共に可動するようになっている。アーム部4の先端には、自身に加わる荷重を電気信号に変換するためのロードセル(張力センサ)7が装着される。
一方、8は前記リニアレール1の他端側で移動可能に設けられた可動ブロックである。前記ロードセル7は、この可動ブロック8の上部に取付け固定され、伸縮機構2のアーム部4を伸縮するのに伴い、ロードセル7に固定されたブロック部8がリニアレール1に沿って移動するようになっている。可動部である可動ブロック8の下部には、測定対象Cを固定するための取付け具9が設けられ、また固定ブロック5にも、測定対象Cを固定するための別な取付け具11が設けられる。すなわち、可動ブロック部8とリニアレール1の一端に、測定対象Cを固定できる構成となっている。前記伸縮機構2は、状況に応じて例えばリニアモータやメカシリンダ,またはねじ送りなどを、アーム部4の駆動源12として組み込んでいる。
15は、ロードセル7で検知された張力のデータ値を監視し、この検知データ値がロードセル7の測定範囲を超えないように、伸縮機構2の駆動源12に対し必要に応じて駆動信号を供給して、前記測定対象Cに加わる張力Fを相殺するような一定の力を、ロードセル7に与える制御部である。この制御部15は、例えばパーソナルコンピュータなどで構成することができる。
本実施例では、測定対象Cが張力Fによって変位する方向と、センサ部であるロードセル7と、一軸の伸縮機構2とを直列に配置しており、ロードセル7の測定範囲を超えるような張力Fが測定対象Cに加わると、制御部15による駆動源12への制御により、張力Fと反対向きの力が伸縮機構2のアーム部4を介してロードセル7に与えられる。これにより、見かけ上のロードセル7による測定可能範囲を、ロードセル7本来の測定範囲よりも大幅に向上させることができる。
次に、上記構成についてその作用を、図3および図4のグラフを参照しながら説明する。測定対象Cに対する張力の測定に際しては、先ず、取付け具11を利用して、測定対象Cの一端を固定ブロック5の下面に取付け固定すると共に、アーム部4の長さを適宜調整して、別な取付け具9を利用して、測定対象Cの他端を可動ブロック5の下面に取付け固定する。
ロードセル7の特性は、例えば図3に示すように、張力下限値F〜張力上限値Fの間で、下限レベルS〜上限レベルSのデータ値(電圧値)を、線形性を保ちつつ出力できるようになっている。但し、ロードセル7を単に測定対象Cに装着しただけでは、ロードセル7単独の測定範囲が限られていて、リニアレール1の他側に向けて測定対象Cに図1に示すような張力Fが加わった時に、下限値Fよりも小さい張力Fや、張力上限値Fを超える張力Fを測定することができない。
そこで本実施例では、測定対象Cに加わる張力F(外力)が、ロードセル7本来の測定範囲である張力下限値F〜張力上限値Fの範囲外であっても、ロードセル7により下限レベルS〜上限レベルSの間のデータ値を測定できるように、制御部15から駆動源12に供給する駆動信号によって、リニアレール1に沿った一定の力をアーム部4に対し加える。
具体的には、測定時において、制御部15はロードセル7からの出力データ値を取得し、この出力データ値が下限レベルSを超え上限レベルS未満の値を示すように、アーム部4に対する荷重を調整する。制御部15から駆動源12に与えられる駆動信号と、アーム部4に加えられる力との関係が予めわかっていれば、ロードセル7の出力データ値から、制御部15は実際に測定対象Cに加えられている張力Fを、ロードセル7本来の感度特性で正確に測定することができる。この時、制御部15によって伸縮機構2のアーム部4に加える力は、連続的に変化させても、段階的に変化させても構わない。
図4は、伸縮機構2のアーム部4に加える力を制御部15が段階的に変える場合に、制御対象Cへの張力Fとロードセル7の出力がどのように変化するのかをグラフで示したものである。制御部15は測定時において、ロードセル7からの出力データ値を取得し、この出力データ値が上限レベルSに達していたら、ロードセル7の測定範囲を超える張力Fが、測定対象Cに対し正方向(図1の矢印方向)に加えられていると判断して、当該出力データ値が下限レベルSを超え上限レベルS未満の値を示すまで、リニアレール1の一側に向けてアーム部4に力を段階的に加えてゆく。そして、ロードセル7からの出力データ値が、下限レベルSを超え上限レベルS未満の値を示すようになったら、その時点で駆動源12に供給している駆動信号の例えば電圧レベルから、アーム部4に加えられている力を算出し、この値とロードセル7からの出力データ値とにより、測定対象Cに加えられている実際の張力Fを算出する。逆に、ロードセル7からの出力データ値が下限レベルSに達していたら、今度はロードセル7の測定範囲よりも小さな張力Fが、測定対象Cに対し正方向に加えられているか、さもなければ逆向きの張力Fが発生していると制御部15が判断して、リニアレール1の他側に向けてアーム部4に力を段階的に加えてゆく。そして、ロードセル7からの出力データ値が、下限レベルSを超え上限レベルS未満の値を示すようになったら、その時点で駆動源12に供給している駆動信号の電圧レベルなどから、アーム部4に加えられている力を算出し、この値とロードセル7からの出力データ値とにより、測定対象Cに加えられている実際の張力Fを算出する。なお、この場合は、測定対象Cに張力Fが加わっていないことを含めて、正方向および逆方向の張力Fの測定が可能である。
こうして、測定対象Cが塑性変形や破断を起こさない範囲内で、張力Fと同一方向にロードセル7の実質的な長さをアーム部4で可変することで、図4に示すように、ロードセル7本来の性能よりも遥かに広範囲に、且つロードセル7本来の感度を保ったまま、測定対象Cに加わる張力Fを測定することが可能になる。また、ここでは、ロードセル(張力センサ)7を用いた測定について説明したが、例えば測定対象Cの重量を測定する重量センサや、その他のセンサについても、同様に適用できることは云うまでもない。
以上のように本実施例では、測定対象Cに装着されるセンサ部としてのロードセル7と、測定対象Cに加わる応力すなわち張力の方向に沿って、前記ロードセル7の実質的な長さを可変可能なアーム部4を備えた調節機構としての伸縮機構2と、ロードセル7からの検知出力である出力データ値を受けて、このロードセル7の出力データ値が、ロードセル7自体の測定範囲を超えないように、伸縮機構2のアーム部4の長さを可変制御する制御部15と、を備えている。
この場合、制御部15は、ロードセル7からの出力データ値が、ロードセル7自体の測定範囲を超えないように、測定対象Cに加わる張力Fと同一方向に、ロードセル7の実質的な長さを伸縮機構2のアーム部4により可変制御する。これにより、アーム部4からロードセル7に加わる力(負荷)に応じて、ロードセル7はその本来の感度を保ったまま、測定範囲が任意にシフトし、広いレンジで測定対象Cに加わる張力Fを測定することが可能になる。そのため、1個若しくはごく少数のセンサ(ロードセル7)を用いているにも拘らず、広い測定範囲にわたって所望の感度を保つことが可能になる。
ところで、上述した広範囲測定デバイスは、人の骨格筋中にあって、筋の長さやその変化速度をセンシングしている筋紡錘の構造に着目し、この構造を参考することで人工的に実現したものである。ここで、筋紡錘の構造について、図5および図6を参照しながら説明する。
筋紡錘は数ミリの長さのカプセル形状を有し、筋内に多数存在する。その数は筋の種類によって異なり、より繊細な運動を行なう筋であるほど、多くの筋紡錘が含まれる。筋紡錘は錘外筋繊維に付着して、並列して存在する。
筋紡錘内部には筋繊維が収められており、その筋繊維は形状によって2つに分けられる。これは図6に示すように、一つは核袋繊維(nuclear bag fiber)といい。大きく、長く、中間部に核が多数ある。他は核鎖線維(nuclear chain fiber)といい、これは短く、核が一列に並ぶ構造を有している。核袋繊維および核鎖線維は、何れも両端に運動性神経が接続され、その両端のみが収縮し、中央部分には感覚性神経が接続され、収縮しない構造になっている。
筋紡錘には複数の神経線維が伸びているが、特に重要な働きをしているのが、運動性神経であるγ神経繊維(γ繊維)と、感覚性神経であるIa群繊維およびII群繊維である。γ繊維は、筋紡錘内部にある筋繊維の両端に遠心性の信号を伝達するもので、Ia群繊維とII群繊維は、筋の長さおよび伸展速度を測定して、求心性の信号を伝達するものである。そして、筋を受動的に伸展すると、筋と平行に接着されている筋紡錘も伸展して、赤道部に張力がかかり、一次終末が興奮して筋紡錘から信号が発生する。また、γ運動性神経からの興奮によって、筋紡錘内の筋繊維が収縮しても、筋繊維中央部に張力が加わり、信号が発生する。図6は、筋紡錘内の筋繊維と神経支配との関係を示したものである。
図7は、筋を外力により伸展または弛緩させた場合に、筋および筋紡錘の動きと、筋紡錘から発生する信号(パルス)との関係を示したものである。同図において、筋紡錘の活動は筋の収縮量とγ活動とにより決定され、図7の「1」の状態では、筋および筋紡錘共に平常の状態になっている。「2」の状態では、筋が伸ばされて、筋紡錘も伸張され、パルスが増大している。しかし、γ運動性神経線維によって、筋紡錘内の長さを調節し、この場合は緩めることで中央部に加わる張力を調整すると、「3」の状態に移行して、筋は伸張していても筋紡錘からのパルスは平常に戻る。同様に筋が緩んでいるときにも、γ運動性神経線維からの命令によって、今度は筋紡錘を縮めることで筋紡錘およびパルスの状態を正常に戻すことができる(「4」〜「5」の状態)。
これはつまり、センサと長さを調節する機構との組み合わせであり、それにより本来のセンサの使用機能を大幅に広げる結果になっているだけでなく、常にセンサを最もよい感度に維持できるようになっている。上記実施例で示したものは、こうした筋紡錘の働きを参考にして、ロードセル7に長さの調節機構を組み入れ、ロードセンサ7の初期の変移とバイアスを調整できるように構成している。それにより、センサ本来の感度を維持したまま、広い測定範囲を取り扱うことが可能になる。
次に、上記筋紡錘の働きを人工的に再現する実験例を、図8を参照しながら説明する。上述のように、筋紡錘は簡単にいえば、アクチュエータ部と張力センサが一体になったものといえる。センサで張力を検出するには、アクチュエータが必要であることから、当該アクチュエータを人工的に再現するものとして、ここでは形状記憶合金(以下、SMAと称する)を使用する。その理由は、SMAの形状記憶特性(SME)と超弾性(PE)が、筋繊維の収縮の特徴に類似しているからである。目標となるヒトの最大発生応力,変位量,動作速度はそれぞれ、0.4MPa,40%,10Hzである。一方、SMAワイヤでは、300MPa,5%,0.2〜0.3Hzというのが知られている。SMAの技術改良により、これらの特性がヒトの特徴により近づくものと期待される。
図8に示すように、ここではSMAワイヤ31の上端を天井面Tに繋ぐ一方、下端に測定対象であるおもりC’を吊り下げる。おもりC’の質量をM(kg)とし、重力加速度をg(m/s)すると、SMAワイヤ31には、運動方程式で求められるMg=F(N)の張力が生じる。また、SMAワイヤ31の両端には給電用の線材32に接続する電極33が取付けられ、実質的な制御部となるパーソナルコンピュータ(以下、単にパソコンという)34から所定の電圧が印加されるようになっている。
前述のように、SMAワイヤ31では、その材料自体が持つ特性によって、アクチュエータとして機能する。そのため、実験自体を容易に取り扱うことができ、また構造も小規模で済む。そして、この例でも張力Fの方向と、SMAワイヤ31の伸縮方向とを直列に配置することで、SMAワイヤ31の変位量をある程度調整できる。
また、SMAワイヤ31を使うことにおいて、測定には張力計が必要となる。但し、一般的な張力計は測定範囲が狭く、これを広げるためには張力計自体を直列に配置すればよいが、小型で且つ軸方向の張力を測定する張力計はコストが高く、使い勝手が悪い。そこで、アクチュエータとして使用するSMAワイヤ31の特性を利用して、張力を測定する。SMAには導電性があるので、SMAの電気抵抗変化とひずみとの関係から、応力を割り出すことができる。これにより、SMAワイヤ31単独で、アクチュエータと張力計の機能を実現できる。
次に、図9の説明図を参照しながら、実験の過程を説明する。先ず、図9(a)に示すように、おもりC’を吊り下げていない状態でSMAワイヤ31を用意し、その初期長さL(mm)を測定する。ここで、SMAワイヤ31の初期断面積S(mm)は最大である。
続いて、質量MのおもりC’をSMAワイヤ31の先端に取付け、時間を置いて十分伸ばす。そして、図9(b)に示すように、SMAワイヤ31が伸びきったときの長さL1max(mm)と最大電気抵抗R1max(Ω)をそれぞれ測定する。最大電気抵抗R1max(Ω)は、パソコン34に搭載した抵抗検知部としてのボード(図示せず)より、SMAワイヤ31に負荷電圧を印加するときに、線材32に流れる電流を検知することで測定できる。また、SMAワイヤ31の長さについても、例えば光学式センサを用いてその情報を電気信号に変換し、パソコン34に取り込むことができる。
おもりC’の質量Mは、前述した運動方程式Mg=Fの関係から、おもりC’にかかっているSMAワイヤ31の張力として計算できる。そして、SMAワイヤ31の長さが最大になったということは、断面積S1min(mm)が最小になったということを意味する。このときの電気抵抗変化ΔR/Rは最小である。
その後、パソコン34から線材32および電極33を介してSMAワイヤ31に通電を行ない、当該SMAワイヤ31を加熱する。SMAワイヤ31は熱により収縮して元の形状に戻ろうとするので、そのときの単位時間t(s)あたりの長さLと電気抵抗Rを測定する。これは、SMAワイヤ31が最小長さL1minとなるまで行なう(図9(c)を参照)。
SMAワイヤ31を通電する際には、供給する電流または印加する電圧を一定にする。SMAワイヤ31の長さが最小になると、断面積は最大(S1max)となり、ここで計測した場合の電気抵抗変化ΔR/Rが最大になる。パソコン34に搭載したボードにより、負荷電圧を印加したときの間に、SMAワイヤ31の抵抗値を測定できるため、この測定値から電気抵抗変化ΔR/Rを算出することができる。
実験では、別なおもりC’を付け替えて、上述の実験過程を所定の例えば10回繰り返して行なう(おもりC’の質量M〜M10)。パソコン34は内蔵する制御処理手段により、SMAワイヤ31に加わる張力によって、SMAワイヤ31の収縮速度がどのように違うのかを、SMAワイヤ31に対する単位時間tあたりの長さ測定によりデータ化すると共に、各実験における電気抵抗変化とひずみとの関係をデータ化することができる。当該制御処理手段は、SMAワイヤ31に付属している既知の応力とひずみとの関係を記憶保持しており、前記データ化した電気抵抗変化とひずみとの関係から、SMAワイヤ31にどの程度の張力が加わっているのかを、検出した電気抵抗変化から推測することができる。このように、SMAワイヤ31の電気抵抗変化を利用して、当該SMAワイヤ31の張力値を計測することで、張力計での欠点を補うことができる。
また、ここで算出した張力の推測値と、前記データ化した張力値とを比較し、最終的に得られるSMAワイヤ31の張力値を制御処理手段が補正する。すなわち、SMAワイヤ31の初期長さを定期的に計測し続けることにより、疲労によるひずみの変化を制御し、補正を行なって制度の信頼性を高めることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。
本発明の好ましい実施例を示す広範囲測定デバイスの全体構成を示す正面図である。 同上、広範囲測定デバイスの全体構成を示す平面図である。 ロードセル単体の入出力特性を示すグラフである。 本実施例における広範囲測定デバイスを適用した場合に、制御対象への張力とロードセルの出力がどのように変化するのかを示したグラフである。 筋紡錘およびその周辺の構造を示す説明図である。 筋紡錘内の筋繊維と神経支配との関係を示した説明図である。 筋,筋紡錘および発生するパルスの関係を示す概略説明図である。 筋紡錘の構造を人工的に実現する実験装置の一例を示した概略説明図である。 同上、実験過程を説明する図である。 従来例におけるセンサの感度と測定範囲との関係を示すグラフである。
符号の説明
2 伸縮機構(調節機構)
7 ロードセル(センサ部)
15 制御部
C 測定対象

Claims (1)

  1. 測定対象に装着されるセンサ部と、
    前記測定対象に加わる応力の方向に沿って、前記センサ部の長さを可変する調節機構と、
    前記センサ部からの検知出力を受けて、このセンサ部の測定範囲を超えないように前記調節機構を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする広範囲測定デバイス。


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