JP2007231538A - 免震装置並びにこれに用いられる沓 - Google Patents

免震装置並びにこれに用いられる沓 Download PDF

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Abstract

【課題】意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることができ、しかも、低廉化を図り得る免震装置及びこれに用いられる沓を提供すること。
【解決手段】免震装置1は、上方に向かって断面円弧凹状の下側荷重受面としての下側摺動面4を有した沓である下沓2と、下方に向かって断面円弧凹状の上側荷重受面としての上側摺動面6を有した沓である上沓3と、下沓2と上沓3との間に介在された介在体である摺動体10とを具備している。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築構造物若しくは土木構造物の下部構造物である例えば基礎と上部構造物との間に介在されて、地震、交通振動等による基礎の振動の上部構造物への伝達を低減して、上部構造物の倒壊等を防止する免震装置並びにこれに用いられる沓に関する。
特開2000−27935号公報 特開2004−76907号公報
例えば特許文献1及び2においては、上方に向かって凹状の摺動面を有した下沓を下部構造物に、上部構造物には下方に向かって凹状の摺動面を有した上沓を夫々取り付けて、下沓と上沓との間に介在体を各摺動面に対して摺動自在となるように介在させた免震装置が提案されている。特許文献1においては、曲面を有する金属薄板と厚板とを重ね合わせて、金属薄板と厚板との間の隙間にグラウト材を流し込んでグラウト固化層からなる充填体を形成して上沓が製造される免震装置が提案されている。特許文献2においては、グラウト固化層からなる充填体と厚板の下面との間に隙間が生じないようにグラウトを流し込んで製造される免震装置が提案されている。
ところで、斯かる免震装置では、曲面を有する金属薄板(皿状部材)と厚板(蓋部材)との間の隙間にグラウト材を流し込んでグラウト固化層からなる充填体を形成して上沓若しくは下沓を製造するために、無収縮性のグラウト材や高強度のグラウト材を用いない限り、高強度の充填体を形成し難く、グラウト材が固化する過程においてグラウト固化層と厚板との間で隙間が生じる虞を更になくすことが困難であり、また、グラウト材の収縮による不要な歪みを金属薄板に生じさせずに所望の曲率を有する摺動面を形成することが困難であり、而して、意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることが困難である。また、高価な無収縮性のグラウト材や高強度のグラウト材を用いる場合には免震装置の低廉化を図り難い。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることができ、しかも、低廉化を図り得る免震装置及びこれに用いられる沓を提供することにある。
本発明の免震装置は、上方に向かって断面円弧凹状の下側荷重受面を有した下沓と、下方に向かって断面円弧凹状の上側荷重受面を有した上沓と、下沓と上沓との間に介在された介在体とを具備しており、上沓及び下沓のうちの少なくともいずれか一方は、断面円弧状の凹板部及びこの凹板部に一体な環状の側板部を有している皿状部材と、この皿状部材の側板部に固着された蓋部材と、皿状部材と蓋部材とによって画された空間に充填されていると共に骨材及びグラウト材を有した充填体とを具備している。
本発明の免震装置によれば、特に、上沓及び下沓のうちの少なくともいずれか一方が、皿状部材と蓋部材とによって画された空間に充填されていると共に骨材及びグラウト材を有した充填体を具備しているために、高価な無収縮性若しくは高強度のグラウト材を用いなくとも、高強度の充填体を形成することができ、上記の隙間が生じる虞をなくすことができ、皿状部材、特に凹板部に不要な歪みを生じさせることなく所望の曲率を有する凹板部を形成することができて、意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることができ、しかも、例えば砂利、砕石等の骨材と安価な収縮率を有するグラウト材とを充填体として用いても、あたかも無収縮材料を充填体として用いた場合のように充填体の全体の収縮率を低くすることできて、装置自体の低廉化をも図り得る。
本発明の免震装置の好ましい例では、骨材とグラウト材とは、互いに混在されていてもよく、また、骨材は、グラウト材よりも皿状部材の凹板部側に偏在していてもよい。骨材をグラウト材よりも凹板部側に偏在させた場合には、グラウト材が多く分布される蓋部材側においては当該蓋部材にグラウト材の乾燥収縮の応力による変形を生じさせない一方、骨材が多く分布される凹板部側においてはグラウト材の分布が少ないために前記乾燥収縮の応力を小さくすることができて当該凹板部にグラウト材の乾燥収縮の応力による変形を生じさせないように上沓及び/又は下沓を形成することができ、しかも、偏在した骨材により凹板部を補強することができて、凹板部の不要な歪みをなくし得る。ここで、上記の偏在は、蓋部材を上方に且つ皿状部材を下方に配した状態において、充填体を充填することで、グラウト材及び骨材の互いの比重差により凹板部側に骨材を多く分布させ、斯かる状態でグラウト材を固化させることによって実現され、また、蓋部材を上方に且つ皿状部材を下方に配した状態において、まず骨材のみを凹板部の蓋部材に対向する内面に沿って配し(例えば皿状部材を振動させることで骨材を凹板部の内面に沿って配する)、その後グラウト材を蓋部材と凹板部とによって画された空間に充填させ、固化させることによって実現される。
本発明の免震装置の好ましい例では、蓋部材は、皿状部材の側板部に固着された平板状の蓋本体と、この蓋本体に形成されていると共に皿状部材と蓋部材とによって画された空間に連通している連通口とを具備している。このような好ましい例によれば、蓋部材を上方に且つ皿状部材を下方に配した状態において、充填体を蓋部材の連通口を介して簡単に充填することができる。
本発明の免震装置用の沓は、上述の免震装置の上沓及び下沓のうちの少なくともいずれか一方と同様に、断面円弧状の凹板部及びこの凹板部に一体な環状の側板部を有している皿状部材と、この皿状部材の側板部に固着された蓋部材と、皿状部材と蓋部材とによって画された空間に充填されていると共に骨材及びグラウト材を有した充填体とを具備している。本発明の沓によっても、上述と同様の効果を奏し得る。
本発明によれば、意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることができ、しかも、低廉化を図り得る免震装置及びこれに用いられる沓を提供し得る。
次に、本発明の実施の形態の例を、図に示す例に基づいて更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
図1から図4において、本例の免震装置1は、上方に向かって断面円弧凹状の下側荷重受面としての下側摺動面4を有した沓である下沓2と、下方に向かって断面円弧凹状の上側荷重受面としての上側摺動面6を有した沓である上沓3と、下沓2と上沓3との間に介在された介在体である摺動体10とを具備している。
互いに対向した下沓2及び上沓3は、夫々互いに形成されているので、以下、下沓2について詳細に説明し、上沓3については、図に適宜同符号を付してその詳細な説明を省略する。尚、下沓2は、アンカーボルト等により建物の下部構造物に固定されるようになっており、上沓3は、アンカーボルト等により建物の上部構造物に固定されるようになっている。
下沓2は、例えば図1から図3に示すように、断面円弧状であって平面視円盤状の凹板部11及び凹板部11に一体な環状、本例では円筒状の側板部12を有している板状体からなる皿状部材13と、皿状部材13の側板部12に固着された蓋部材14と、皿状部材13と蓋部材14とによって画された空間15に充填されていると共に無収縮性の骨材16及び収縮性のグラウト材17を有した充填体18とを具備している。骨材16とグラウト材17とは、互いに混在されている。下沓2の内部の充填体18は、骨材16とグラウト材17とが混在された混在体からなる。
凹板部11は、耐候性鋼板であるステンレス板をプレス成形により一体形成して製造されてなる。凹板部11の上沓3に対向する円弧凹曲状の外面は下側摺動面4からなる。
側板部12の環状の上端面21は、凹板部11の周縁22に一体形成されており、側板部12の環状の下端面23は、蓋部材14に溶接等により一体的に固着されている。側板部12は、上端面21から下端面23に向かって漸次拡径されてなる。側板部12は、凹板部11と同材料からなる。
蓋部材14は、例えば図2及び図3に示すように、側板部12に固着された平板状であって方形状の蓋本体31と、蓋本体31に形成されていると共に皿状部材13と蓋部材14とによって画された空間15に連通している複数、本例では四つの円形の連通口32とを具備している。
蓋本体31の中央の領域には、充填体18の充填の際に空間15から空気を抜くための複数の小径の空気抜き孔(図示せず)が形成されている。蓋本体31の四つの隅部には、下沓2を建物の下部構造物に固定するためのアンカーボルト等が挿通される円形の孔34a、34b、34c及び34dが夫々形成されている。孔34a、34b、34c及び34dの夫々の中心から下沓2の鉛直方向Vに伸びた中心線35までの水平面内における距離は、夫々互いに等しい。孔34aの中心と孔34dの中心とを結ぶ直線及び孔34bと孔34cとを結ぶ直線は、中心線35に夫々交わる。孔34aの中心から孔34bの中心までの距離、孔34cの中心から孔34dの中心までの距離、孔34aの中心から孔34cの中心までの距離及び孔34bの中心から孔34dの中心までの距離は、本例では夫々互いに等しい。
四つの連通口32は、下沓2の鉛直方向Vに伸びた中心線35を中心とする仮想円の円周方向において互いに等間隔をもって夫々配されている。四つの連通口32の中心は、当該仮想円上に位置している。四つの連通口32は、水平方向Hにおいて中心線35から夫々互いに等しい距離をもって離れている。
充填体18は、例えば図5及び図6に示すように、凹板部11の内面41と、側板部12の内周面42と、蓋本体31の側板部12に固着されている側の面43とにより画されている上述の空間15に充填されている。
砂利、砕石等からなる骨材16、好ましくは砕石からなる骨材16は、グラウト材17よりも皿状部材13の凹板部11側に偏在している。骨材16の容積比率は、空間15の全体容積の20%から70%が好ましく、より好ましくは、30%から50%程度であり、骨材16の大きさは、免震装置1の大きさにより左右されるが、免震装置1及び後述の試験体においては、5mmから25mmが好ましく、より好ましくは20mm以下である。骨材16は、前述の通りの大きさ20mm以下の粗骨材からなるのが好ましい。
摺動体10は、下沓2と上沓3との間に適度な隙間を生じるような高さを有した円柱状の剛体から形成されている。摺動体10の径は、下側摺動面4及び上側摺動面6の径よりも十分に小さい。摺動体10は、下沓2の下側摺動面4の曲率(曲率半径)と同一の曲率(曲率半径)を有し且つ下側摺動面4に摺動自在に接する摺動下面8と、上沓3の上側摺動面6の曲率(曲率半径)と同一の曲率(曲率半径)を有し且つ上側摺動面6に摺動自在に接する摺動上面9とを備えている。
下側摺動面4及び上側摺動面6並びに摺動下面8及び摺動上面9の夫々は、球面の一部からなっており、夫々の曲率半径は、互いに同一である。
以上の免震装置1では、下沓2に摺動体10を介して上沓3を水平方向Hに移動自在に支持して、これにより、常時においては、摺動体10が下側摺動面4及び上側摺動面6の中央の領域に位置されて、上部構造物の鉛直荷重を受け止めて、上部構造物を下部構造物上で支持している。そして、風等により多少の水平力が上部構造物に付加されても又は地震等により多少の水平力が下部構造物に付加されても、下側摺動面4及び上側摺動面6に対する摺動下面8及び摺動上面9の面接触による摩擦抵抗で、下部構造物に対して上部構造物が水平方向Hに相対的に揺れることがない。
地震等により大きな水平力が下部構造物に付加されると、下側摺動面4及び上側摺動面6に対して摺動下面8及び摺動上面9の滑りが生じて、図4に示すように、摺動体10が揺動されつつ下部構造物に対して上部構造物が水平方向Hに相対的に振動される。このような振動において摺動体10は、図1に示す位置に復帰されようとし、しかも、下部構造物の水平方向Hの移動に基づく上部構造物の振動エネルギは、下側摺動面4及び上側摺動面6の夫々と摺動下面8及び摺動上面9の夫々との間の摩擦とにより吸収されて減衰される。従って、地震等の大きな水平力が下部構造物に付加されても、上部構造物が倒壊されるような事態を防ぎ得る。
以下、免震装置1に用いられる下沓2の製造方法について説明すると、まず、皿状部材13と皿状部材13の側板部12の下端面23に溶接等により固着された平板状の蓋部材14との図6に示す組み合わせ体51と、骨材16と収縮性のグラウト材17とが混在されてなる充填体18とを準備する。次に、図6に示すように、蓋部材14が上方に且つ皿状部材13が下方に位置するように組み合わせ体51を配置し、充填体18を連通口32を介して組み合わせ体51内の空間15に充填し、組み合わせ体51を図6に示すように配置した状態のまま前記充填した充填体18のグラウト材17を固化させ、当該固化の完了まで斯かる組み合わせ体51の配置状態を維持する。充填体18は、連通口32が満たされるまで空間15に供給されてもよい。空間15に存していた空気は、充填体18の空間15への供給によって空気抜き孔を介して空間15外に流出される。このようにして骨材16と固化されたグラウト材17とからなる充填体18が空間15に配された下沓2を製造する。
蓋部材14を上方に且つ皿状部材13を下方に配した状態において、骨材16とグラウト材17とが混在されてなる充填体18が空間15に充填されると、骨材16とグラウト材17との比重差により骨材16が凹板部11側に多く分布する一方、グラウト材17が蓋部材14側に分布し、このまま充填体18を固化させることで骨材16がグラウト材17よりも凹板部11側に偏在した下沓2を形成する。
以下、免震装置1に用いられる下沓2の他の製造方法について説明すると、まず、上記同様の組み合わせ体51並びに骨材16及びグラウト材17を夫々別個の状態(互いに混在されていない状態)で準備する。次に、蓋部材14が上方に且つ皿状部材13が下方に位置するように組み合わせ体51を配置し、骨材16を連通口32を介して空間15に供給して凹板部11の蓋部材14に対向する内面41に沿って配し、その後、グラウト材17を空間15に供給することにより、空間15を当該骨材16及びグラウト材17からなる充填体18によって充填し、組み合わせ体51を図6に示すように配置した状態のまま前記充填した充填体18を固化させ、当該固化の完了まで斯かる組み合わせ体51の配置状態を維持する。グラウト材17は、連結口32が満たされるまで空間15に供給されてもよい。骨材16を凹板部11の内面41に沿って位置させる際には、皿状部材13を振動させてもよい。このようにして骨材16と固化されたグラウト材17とからなる充填体18が空間15に配された下沓2を製造する。
尚、上沓3も、下沓2と同様にして製造することができる。
以下、特に図1から図3に示す免震装置1の試験体を用いた試験に関して説明する。
試験体の下沓2は、次の条件からなる。方形状の蓋本体31の各辺の長さは630mmである。蓋本体31の厚さは6mmである。連通口32の夫々の径は50mmである。中心線35を中心とすると共に連通口32の夫々の中心を通る仮想円の径は500mmである。孔34a、34b、34c及び34dの夫々の径は18mmである。孔34aの中心から当該孔34bの中心までのX方向における距離、孔34cの中心から孔34bの中心までの距離、孔34aの中心から孔34cの中心までの距離及び孔34bの中心から孔34dの中心までの距離の夫々は580mmである。皿状部材13の厚さは2.3mmである。側板部12の下端面23の外周の径は609mmである。凹板部11には、五つの空気抜き孔が形成されており、空気抜き孔の径は3mmである。空気抜き孔の夫々の中心は、中心線35を中心とすると共に250mmの径を有する仮想円上に位置している。空気抜き孔は、前記仮想円の円周方向において互いに等間隔をもって夫々配されている。下沓2の高さは40mmである。
試験体の上沓3は、試験体の下沓2と同様の条件からなる。
斯かる試験体については、鉛直荷重条件を132.7kNとし、最大剪断速度が1cm/secとなる振動数の正弦波加振によって水平方向Hの振幅を±30mmとして試験を行った。
また、上記試験体との比較するための他の試験体は、充填体18に代えて、骨材16を有していない収縮性のグラウト材17からなる充填体(図示せず)を具備している免震装置である。斯かる免震装置としての他の試験体は、充填体を除いて上記条件の試験体と同様に形成されている。他の試験体についても、上記試験と同様に試験を行った。
図7及び図8において、X軸は水平変位(mm)であり、Y軸は水平荷重(kN)である。図7における履歴曲線61は、試験体の試験によるものであり、図8における履歴曲線62は、他の試験体の試験によるものである。履歴曲線61の括れは、履歴曲線62の括れよりも低減されていると共により四辺形に近づけられており、また、履歴曲線61で囲まれる面積(減衰量に相当する)は、履歴曲線62で囲まれる面積よりも大きくなっている。このように、免震装置1の試験体においては、空間15に骨材16とグラウト材17とからなる充填体18が充填されているために、下沓2の下側摺動面4及び上沓3の上側摺動面6の撓みが他の試験体の下沓の下側摺動面及び上沓の上側摺動面の撓みよりも軽減されている傾向にある。
本例の免震装置1によれば、上方に向かって断面円弧凹状の下側荷重受面としての下側摺動面4を有した下沓2と、下方に向かって断面円弧凹状の上側荷重受面としての上側摺動面6を有した上沓3と、下沓2と上沓3との間に介在された介在体である摺動体10とを具備しており、上沓3及び下沓2のうちの少なくともいずれか一方は、断面円弧状の凹板部11及び凹板部11に一体な環状の側板部12を有している皿状部材13と、皿状部材13の側板部12に固着された蓋部材14と、皿状部材13と蓋部材14とによって画された空間15に充填されていると共に骨材16及びグラウト材17を有した充填体18とを具備しているために、高価な無収縮性若しくは高強度のグラウト材を用いなくとも、高強度の充填体18を形成することができ、グラウト材17が固化する過程において充填体18と皿状部材13及び蓋部材14との間で隙間が生じる虞をなくすことができ、皿状部材13、特に凹板部11に不要な歪みを生じさせることなく所望の曲率を有する凹板部11を形成することができて、意図した通りの支持機能、免震機能を発揮させることができ、しかも、例えば砂利、砕石等の骨材16と安価な収縮率を有するグラウト材17とを充填体18として用いても、あたかも無収縮材料を充填体として用いた場合のように充填体18の全体の収縮率を低くすることできて、免震装置1自体の低廉化をも図り得る。
免震装置1によれば、骨材16とグラウト材17とは、互いに混在されていてもよく、また、骨材16は、グラウト材17よりも皿状部材13の凹板部11側に偏在していてもよい。骨材16をグラウト材17よりも凹板部11側に偏在させた場合には、グラウト材17が多く分布される蓋部材14側においては当該蓋部材14にグラウト材17の乾燥収縮の応力による変形を生じさせない一方、骨材16が多く分布される凹板部11側においてはグラウト材17の分布が少ないために前記乾燥収縮の応力を小さくすることができて当該凹板部11にグラウト材17の乾燥収縮の応力による変形を生じさせないように上沓3及び/又は下沓2を形成することができ、しかも、偏在した骨材16により凹板部11を補強することができて、凹板部11の不要な歪みをなくし得る。
免震装置1によれば、蓋部材14は、皿状部材13の側板部12に固着された平板状の蓋本体31と、蓋本体31に形成されていると共に皿状部材13と蓋部材14とによって画された空間15に連通している連通口32とを具備しているために、蓋部材14を上方に且つ皿状部材13を下方に配した状態において、充填体18を蓋部材14の連通口32を介して簡単に充填することができる。
本発明の実施の形態の例の正面説明図である。 図1に示す例の主に下沓の平面説明図である。 図1に示す例のIII−III線矢視説明図である。 図1に示す例の動作説明図である。 図1に示す例の製造に関する説明図である。 図1に示す例の製造に関する説明図である。 図1に示す例の試験体の試験結果に関する説明図である。 図1に示す例の試験体とは異なる他の試験体の試験結果に関する説明図である。
符号の説明
1 免震装置
2 下沓
3 上沓
4 下側摺動面
6 上側摺動面
10 摺動体

Claims (5)

  1. 上方に向かって断面円弧凹状の下側荷重受面を有した下沓と、下方に向かって断面円弧凹状の上側荷重受面を有した上沓と、下沓と上沓との間に介在された介在体とを具備しており、上沓及び下沓のうちの少なくともいずれか一方は、断面円弧状の凹板部及びこの凹板部に一体な環状の側板部を有している皿状部材と、この皿状部材の側板部に固着された蓋部材と、皿状部材と蓋部材とによって画された空間に充填されていると共に骨材及びグラウト材を有した充填体とを具備している免震装置。
  2. 骨材とグラウト材とは、互いに混在されている請求項1に記載の免震装置。
  3. 骨材は、グラウト材よりも皿状部材の凹板部側に偏在している請求項1又は2に記載の免震装置。
  4. 蓋部材は、皿状部材の側板部に固着された平板状の蓋本体と、この蓋本体に形成されていると共に皿状部材と蓋部材とによって画された空間に連通している連通口とを具備している請求項1から3のいずれか一項に記載の免震装置。
  5. 断面円弧状の凹板部及びこの凹板部に一体な環状の側板部を有している皿状部材と、この皿状部材の側板部に固着された蓋部材と、皿状部材と蓋部材とによって画された空間に充填されていると共に骨材及びグラウト材を有した充填体とを具備している免震装置用の沓。
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