JP2007228989A - 保護カバー付き刃物 - Google Patents
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Abstract
保護カバーを柄本体に係止するための部材を別部材で設ける必要がなく、刃体を保護する保護カバーを片手で容易に操作することができるとともに刃体を露出状態と覆った状態に保持できる保護カバー付き刃物を提供する。
【解決手段】
手術用メスは柄本体10を片手で保持可能に形成された把持部20と、把持部20に一体に連結され、保護カバー40を外周にて摺動自在に支持するとともに支持部30とに構成した。支持部30の外周に突起36が形成され、該保護カバーが被覆位置と露出位置に位置する際に突起36がそれぞれ弾性的に係合する一対の係止部42を有するようにした。
【選択図】図1
Description
又、保護カバーが刃体を露出する位置に位置しているときに、遠位端部における係止部の切込に突起が係入されている。この状態のときに、保護カバーに対し反把持部側へ向かって力が加わっても、保護カバーは、該係止部の切込から抜け出ることがなく、保護カバーを確実に刃体を露出する位置に保持できる。一方、この保護カバーを刃体を露出する位置から移動させる場合は、使用する人が保護カバーの回動操作を行って突起を切込から脱出させ、その後保護カバーを反把持部側へ移動操作するという2段モーションを、把持部を握った片手の親指により行う。
請求項5によれば、弾性を有する係合片が突起を弾性的に係合保持することにより、保護カバーを刃体を覆う位置、又は刃体を露出する位置に保持される。
請求項6の発明によれば、把持部を片手で握った状態でその親指が、ローレット又は操作突部に当てることにより、保護カバーの操作を容易に行うことができる。
図1(a)、(b)に示すように、手術用メスの柄本体10は把持部20と該把持部20の先端に同軸的に設けられた支持部30とからなる。把持部20は片手により握って把持できる長さを有するとともに断面円形をなし、直径が基端(図1(a)において右端)に行くほど小さくなるようにされている。柄本体10の材質は、限定されるものではなく、例えば合成樹脂やステンレス等の金属で形成されている。
図1(b)に示すように保護カバー40が被覆位置に位置する場合、突起36が切込44の奥部に係合されている状態であり、この状態では保護カバー40は係合片46によりロックされている。この状態では、保護カバー40をその軸心方向に沿って操作しようとしても保護カバー40が移動することがなく、刃体35は保護カバー40により被覆されている。この状態で、手術中に助手から執刀医師に手術用メスを安全に手渡すことができる。
そして、保護カバー40が把持部20の先端面に当接すると、突起36はスリット41の遠位端部に位置する(図1(a)参照)。この状態で続いて執刀医師は、先ほどと同様に把持部20を片手で握った状態で、その片手の親指を例えば操作突部50に当て、保護カバー40をその軸心の周りで切込47内に係入する方向(軸心方向と交差する方向)へ回動させると、係合片46の弾性力に抗して突起36が切込44内に係入されロックされる。この一連の親指の操作により、図1(a)に示すように、刃体35は保護カバー40から露出された状態となる。この状態では、保護カバー40は、ロックされているため、保護カバー40を軸心方向に移動操作しようとしても、移動することがない。
(1) 本実施形態の手術用メスは、柄本体10を片手で保持可能に形成された把持部20と、把持部20に一体に連結され、保護カバー40を外周にて摺動自在に支持するとともに支持部30とに構成した。そして、支持部30の外周に突起36が形成され、該保護カバーが被覆位置と露出位置に位置する際に突起36がそれぞれ弾性的に係合する一対の係止部42を有するようにした。
図4(a)は、第2実施形態の手術用メスの構成を示している。なお、第2実施形態では、係止部43の構成が異なるだけで、他の構成は第1実施形態と同一構成であるため、第1実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付し、異なる構成を中心に説明する。なお、図4(a)中、保護カバー40の実線は露出位置に位置する場合を示し、二点鎖線は被覆位置に位置する場合を示している。
(1) 本実施形態の手術用メスによれば、スリット41の延出方向とは交差する方向に形成されている切込47を有する係止部42は、スリット41において把持部20を基準にして近位端部にのみ設けられている。この結果、把持部20を握った片手の親指による2段モーションだけで被覆位置に保持されている保護カバー40を移動させて露出位置に容易に移動させることができる。
図4(b)は、第3実施形態の手術用メスの構成を示している。なお、第3実施形態は、第2実施形態と係止部42の構成が異なるだけであり、他の構成は第2実施形態と同一であるため、第2実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付し、異なる構成を説明する。なお、図4(b)中、保護カバー40の実線は露出位置に位置する場合を示し、二点鎖線は被覆位置に位置する場合を示している。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、下記のように具体化してもよい。
○ 切込44の延出方向は、前記実施形態では軸心方向と交差する方向として直交する方向としたが、直交する方向ではなく、斜交する方向であってもよい。
(1) 請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項において、
前記支持部は前記把持部よりも小径に形成され、前記保護カバーが刃体を露出する位置に位置する際に、該保護カバーの基端部は、前記把持部の端面と接するように配置されていることを特徴とする。
40…保護カバー、41…スリット、42,43…係止部
46,49…係合片、50…操作突起
Claims (6)
- 先端に刃体が設けられた柄本体の外周に対して、保護カバーが前記刃体を覆う位置と、該刃体を露出する位置間を摺動自在に配置された保護カバー付き刃物において、
前記柄本体は、片手で保持可能に形成された把持部と、該把持部に一体に連結され前記保護カバーを外周にて摺動自在に支持する支持部とを含み、
前記支持部の外周には突起が形成され、
前記保護カバーには、該保護カバーが前記刃体を覆う位置と、該刃体を露出する位置に位置する際に前記突起がそれぞれ弾性的に係合する一対の係止部が形成されていることを特徴とする保護カバー付き刃物。 - 前記保護カバーには、該保護カバーの軸心方向に延出されたスリットが形成されて前記突起が相対移動自在に係入され、
該スリットの両端には前記一対の係止部が形成され、
該一対の係止部のうち、少なくとも一方の係止部はスリットの延出方向とは交差する方向に形成されて前記突起の係入を許容する切込を含み、
前記保護カバーは、その軸心周りで回動自在に前記支持部に対して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の保護カバー付き刃物。 - 前記スリットの延出方向とは交差する方向に形成されている切込を有する係止部は、前記スリットにおいて前記把持部を基準にして近位端部にのみ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保護カバー付き刃物。
- 前記スリットの延出方向とは交差する方向に形成されている切込を有する係止部は、前記スリットにおいて前記把持部を基準にして近位端部及び遠位端部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保護カバー付き刃物。
- 前記係止部は、前記切込と該切込の周部を構成するとともに弾性を有する係合片とを含むことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の保護カバー付き刃物。
- 前記保護カバーの周面には、ローレット又は操作突部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の保護カバー付き刃物。
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