JP2007228847A - 微生物検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体試料中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出できる微生物検出装置の提供。
【解決手段】液体試料10を貯留する貯留空間211を備える装置本体21と、貯留空間211に液体試料10を導入するポンプ23と、液体試料10に照射光Lを照射する光源241と、液体試料10からの散乱光Lおよび照射光Lを分光した参照光Lを受光する受光部242と、受光部242によって受光した散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データを記憶するメモリー25と、メモリー25に記憶されたこれらのデータに基づいて、液体試料10中に微生物が存在するか否かを判定する図示しない判定手段とを有する微生物検出装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、微生物検出装置に関する。
清涼飲料、酒類等の各種飲料は、容器の開封時に空気中のカビ、細菌、酵母等の微生物が容器内に混入し、容器内で増殖する場合がある。このような微生物は、飲料の品質を低下させ、味が落ちる等の問題を招く。また、飲料の種類によっては、開封後でなくとも、製造工程中に、これらの微生物のわずかな混入は避けることが困難である。
ところが、容器内に微生物が混入しても、飲料の味や色に変化を及ぼす程度まで増殖していなければ、微生物が存在しているか否かを判断することは容易ではない。一般に、例えば、飲料中に混入した細菌を検出する場合、細菌検出用の培地に検体を接種し、1週間程度培養した後、培地の混濁、コロニーの形成等を観察する方法が用いられる。
しかし、この方法は、操作が煩雑であり、また、検出結果が出るまでに長時間を要する。
かかる課題を解決するため、特許文献1では、検体を培地上で数時間程度培養した後、カメラで培地の画像を取得し、画像処理により細菌の存在状態を数値化することにより、細菌を検出する方法が提案されている。
この方法によれば、比較的短時間で細菌を検出することができるが、培地での細菌の培養を必要とするため、全体として検出に要する時間の十分な短縮には至っていない。このため、例えば、市場に提供された飲料製品について、網羅的に検出検査を行う方法としては適していない。
また、容器に収納され、栓で閉じられた飲料製品については、液体を容器に収納した状態で、さらに好ましくは容器を未開封の状態で、検出操作が行えるのが好ましい。しかし、容器から液体を取り出さずに、微生物を検出できる装置は見出されておらず、そのような微生物検出装置の開発が望まれる。
特開平11−346795号公報
本発明の目的は、液体試料中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出できる微生物検出装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の微生物検出装置は、液体試料中に少なくとも一部を浸漬した状態で用いられ、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを検出する微生物検出装置であって、
前記液体試料の一部を導入し、貯留する貯留空間と、
該貯留空間に連通する導入口と、
該導入口を介して前記貯留空間内に前記液体試料を導入する導入手段と、
前記貯留空間内に貯留された前記液体試料に光を照射する光源と、
該光源から照射された照射光が、前記貯留空間を通過する際に散乱した散乱光を受光する受光手段と、
前記散乱光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
これにより、液体試料中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出できる微生物検出装置が得られる。
本発明の微生物検出装置では、前記判定手段は、前記周波数データおよび前記強度データに基づいて、前記液体試料中の粒子の粒径を求めるとともに、該粒子の粒径が所定の値であるとき、前記粒子が微生物であると判定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、判定手段を、より簡易な構成とすることができる。
本発明の微生物検出装置では、さらに、前記貯留空間を介して対向配置され、前記液体試料に対して電界をかける一対の電極と、
前記照射光を分光する分光手段と、
該分光手段により分光された参照光を、前記受光手段に導く導光手段とを有し、
前記判定手段は、前記散乱光および前記参照光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを判定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、液体試料中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出できる微生物検出装置が得られる。
本発明の微生物検出装置では、前記判定手段は、前記散乱光および前記参照光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中の粒子の粒径およびゼータ電位の少なくともいずれかを求めるとともに、該粒子の粒径およびゼータ電位の少なくともいずれかが、所定の値であるとき、前記粒子が微生物であると判定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、判定手段を、より簡易な構成とすることができる。
本発明の微生物検出装置では、前記一対の電極間に印加される電圧は、1〜30Vであることが好ましい。
電圧を前記範囲内にすることにより、液体試料に微生物が含まれている場合において、電界によって微生物が破壊されるのを防止しつつ、粒子の電気泳動による十分な泳動速度を確保することができる。その結果、判定手段において、粒子のゼータ電位を確実に検出することができる。
本発明の微生物検出装置では、前記所定の値は、前記粒子のゼータ電位の絶対値が1mV以上であることが好ましい。
これにより、より高い確度で、液体試料中に微生物が存在するか否かを判定することができる。
本発明の微生物検出装置では、前記判定手段において、前記粒子のゼータ電位を、電気泳動光散乱法に基づいて求めることが好ましい。
これにより、より容易かつ短時間で微生物の有無を判定することができる。
本発明の微生物検出装置では、前記所定の値は、前記粒子の粒径が0.2〜1.5μmであることが好ましい。
これにより、特に、微生物が細菌である場合に、液体試料中に細菌が存在するか否かを高い確度で判定することができる。
本発明の微生物検出装置では、前記判定手段において、前記粒子の粒径を、動的光散乱法に基づいて求めることが好ましい。
これにより、より容易かつ短時間で微生物の有無を判定することができる。
本発明の微生物検出装置では、前記光源から照射された照射光の波長は、400〜1500nmであることが好ましい。
このような波長の照射光は、波長と微生物のサイズとの関係から、液体試料に微生物が含まれる場合に、この微生物によって効率よく散乱される。その結果、微生物を、より高い感度で検出することができる。
本発明の微生物検出装置では、さらに、前記貯留空間に連通し、該貯留空間に導入された液体試料を排出する排出口を備えることが好ましい。
これにより、貯留空間内の液体試料を、排出口を介して、貯留空間の外部に排出することができる。したがって、貯留空間内の液体試料を入れ替えることができるため、容器に収納された液体試料の各種データの経時変化を得ることができる。
本発明の微生物検出装置では、前記装置本体は、前記液体試料が収納された容器内に設けられていることが好ましい。
これにより、容器から液体試料を取り出すことなく、微生物の検出を行うことができる。
本発明の微生物検出装置では、前記貯留空間の容積は、5〜1000mmであることが好ましい。
かかる容積に相当する体積の液体試料に対して、微生物の検出を行うことにより、仮に、液体試料中の微生物の含有率が低くても、必要かつ十分な検出感度で微生物を検出することができる。
以下、本発明の微生物検出装置について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の微生物検出装置は、液体試料中に微生物が存在するか否かを検出する装置である。
液体試料としては、特に限定されないが、例えば、アルコール飲料、炭酸飲料、果汁飲料、お茶、スポーツドリンク、ミネラルウォーター等の各種飲料製品、浴槽、プール、貯液タンク等に貯留された液体等が挙げられる。
また、検出する微生物としては、例えば、ブドウ球菌、レンサ球菌のようなグラム陽性球菌、炭素菌、破傷風菌、ボツリヌス菌のようなグラム陽性芽胞形成桿菌、乳酸菌のようなグラム陽性無芽胞桿菌、結核菌のような放線菌関連菌、レジオネラ菌のような好気性グラム陰性桿菌または球菌、大腸菌、ペスト菌、コレラ菌のような通性嫌気性グラム陰性桿菌等の各種細菌や、カビ、酵母のような各種真菌等が挙げられる。
これらの微生物の中でも、特に、細菌は、適当な栄養源が存在したあらゆる環境下で発育が可能であるため、耐候性が高く、飲料製品中で増殖し易い。このため、細菌を容易に検出し得ることは、飲料製品の品質管理上、極めて経済的効果が高い。
さらに、細菌の中でも、グラム陽性無芽胞桿菌は、自然界に広く分布している。この桿菌は、飲料中に混入して増殖することにより、飲料の品質の低下を招くことが知られている。
ところが、従来、飲料中に食味を低下させる微生物が混入しても、飲料の食味や色に変化を及ぼす程度まで増殖していなければ、かかる微生物が存在しているか否かを判断するのが困難であった。
特に、飲料の種類によっては、開封後でなくとも、製造工程中にこれらの微生物がわずかに混入することが避けられず、容器を開封するまで品質が低下しているか否かを判断することは困難であった。
そこで、本発明者は、液体試料中に前述の微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出できる検出装置として、液体試料中の粒子の粒径およびゼータ電位の少なくとも一方を指標として微生物の有無を判断するよう構成された装置が有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
一般に、微生物は、特定の粒径を有する粒子であり、その外膜を構成するリン脂質に由来して負のゼータ電位を有する。このため、粒子の粒径およびゼータ電位の少なくとも一方を指標とすることにより、その存在を推定することができる。
したがって、本発明によれば、微生物検出装置を、飲料を収納した容器内に設置(収納)することにより、容器を開封することなく飲料(液体試料)中に微生物が存在するか否かを検出することができる。すなわち、本発明の微生物検出装置は、液体試料中で増殖する前の微量の微生物を、簡易な操作で短時間に検出し得るものとなる。
なお、本発明の微生物検出装置で検出する微生物は、負のゼータ電位を有するものに限るものではなく、正のゼータ電位を有するものであっても構わない。
以下、本発明の微生物検出装置の具体的構成について説明する。
図1は、本発明の微生物検出装置の実施形態を示す模式図、図2は、図1に示す微生物検出装置が備えるデータ取得部を示す部分拡大図である。以下では、説明の都合上、図1および図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
微生物検出装置1は、図1に示すように、データ取得部2と、データ処理部3とを有している。
このうち、データ取得部2は、図2に示すように、装置本体21、一対の電極22a、22b、ポンプ(導入手段)23、光学系(導光手段)24、メモリー(記憶手段)25、バッテリー(電源)26、送受信器(送受信手段)27、制御部(制御手段)28および開閉弁29を有している。
このようなデータ取得部2は、液体試料10が収納された容器20内に、固定手段50を介して装着されている。これにより、データ取得部2は、液体試料10に浸漬することとなる。また、容器20から液体試料10を取り出すことなく、微生物の検出を行うことができる。さらに、容器20に振動が加わった場合でも、データ取得部2が容器20の内壁面から脱離するのを防止することができる。
固定手段50としては、特に限定されないが、例えば、接着(または粘着)テープ、ネジ、吸盤のような固定部材を用いる方法が挙げられる。
また、固定手段50は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。この場合、例えば、データ取得部2を、液体試料10中に浮遊させるようにしてもよい。
さらに、この場合、データ取得部2全体を、例えば、柔軟性および弾力性の高い材料で構成するのが好ましい。これにより、データ取得部2を容器20内に収納する際に、容器20の開口部のサイズよりデータ取得部2のサイズが大きい場合でも、データ取得部2を屈曲させつつ収納することができる。また、この場合、データ取得部2は、容器20内で元のサイズに拡張するため、液体試料10とともに容器20から排出されるのを防ぐことができる。
また、データ取得部2は、液体試料10が収納された容器20に、微生物の検出に際して装着するようにしてもよいが、図1および図2に示すように、液体試料10を収納する前の容器20に予め装着しておき、この容器20に液体試料10を収納し、必要に応じて閉栓して、製品を構成するようにしてもよい。このように装着することにより、栓201を開けることなく、微生物の検出を行うことができる。これにより、その検出を行った製品が無駄とならず、市場に提供された製品について、微生物の検出を網羅的に行う場合に好適である。
データ取得部2を装着する容器20としては、特に限定されず、例えば、ガラス瓶、ペットボトル、紙パック、アルミ缶、スチール缶等が挙げられる。
本実施形態では、データ取得部2が、粒径測定モードおよびゼータ電位測定モードの2つの測定モードを有する。
粒径測定モードでは、後述するデータ処理部3において、粒径の算出に使用されるデータを取得する。
一方、ゼータ電位測定モードでは、後述するデータ処理部3において、ゼータ電位の算出に使用されるデータを取得する。
これらの各モードについては、後に詳述する。
装置本体21は、例えば直方体状をなす筐体であり、その内部に、容器20に収納された液体試料10の一部を導入して、貯留する貯留空間211を備えている。
また、装置本体21は、図1および図2に示すように、液体試料10中に浸漬した状態で用いられるものである。したがって、装置本体21の構成材料としては、液体試料10に対して耐性を有する材料であればよく、例えば、石英ガラスのようなガラス材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)等の樹脂材料、各種金属材料等が挙げられる。
これらの中でも、装置本体21の構成材料としては、後述する光源241から照射される光に対して透明な材料、具体的には、石英ガラスのような各種ガラス材料、ポリエチレンテレフタレートのような各種樹脂材料等が好ましく用いられる。これにより、装置本体21は、透光性を有することとなり、装置本体21内、すなわち貯留空間211を画成する壁部に、後述する光学系24を内蔵することができる。その結果、装置本体21のサイズをより縮小することができる。
また、装置本体21内の光学系24において、光路部分を空洞にしてもよく、光ファイバー等の光導波路を敷設してもよい。
貯留空間211は、微生物の検出に供される液体試料10(サンプル)を貯留する空間である。
貯留空間211の容積は、特に限定されないが、5〜1000mm程度であるのが好ましく、10〜300mm程度であるのがより好ましい。かかる容積に相当する体積の液体試料10に対して、微生物の検出を行うことにより、仮に、液体試料10中の微生物の含有率が低くても、必要かつ十分な検出感度で微生物を検出することができる。
装置本体21には、貯留空間211に連通する導入口212と排出口213がそれぞれ設けられている。これにより、容器20に収納された液体試料10を、導入口212を介して貯留空間211に導入するとともに、貯留空間211内の液体試料10を、排出口213を介して、貯留空間211の外部に排出することができる。これにより、貯留空間211内の液体試料10を入れ替えることができるため、容器20に収納された液体試料10の各種データの経時変化を得ることができる。
このうち、導入口212の近傍には、ポンプ23が設けられている。
ポンプ23は、容器20に収納された液体試料10を貯留空間211内に導入するように、水流を生じさせるものである。これにより、貯留空間211内に液体試料10を導入することができる。
ポンプ23としては、例えば、シリンジ式、プランジャ式のような電磁モータを用いたもの、圧電素子駆動ダイアフラムを用いたもの、マイクロヒータと熱膨張型アクチュエータを用いたもの等が挙げられる。
このうち、ポンプ23には、ダイアフラムおよびアクチュエータの少なくとも一部が微細加工技術によって形成された、いわゆるマイクロポンプを使用するのが好ましい。これにより、データ取得部2を小型化することができ、データ取得部2を装着する容器20のサイズ選択の幅を広げることができる。
一方、排出口213には、開閉弁29が設けられている。
開閉弁29は、導入口212を介して貯留空間211に導入された液体試料10を、開閉弁29を閉じることにより貯留空間211内に滞留させたり、開閉弁29を開くことにより貯留空間211の外部に排出するのを、それぞれ選択的に行うことができる。
なお、この開閉弁29は、ダックビル弁のような一方向弁であってもよい。
また、この開閉弁29は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。
装置本体21の対向する2つの内側面には、貯留空間211を介して対向配置された陽極22aおよび陰極22b(一対の電極)が設けられている。これらの電極22a、22bにより、電極間の液体試料10に対して、電界をかけることができる。
この一対の電極22a、22b間には、バッテリー26から電力が供給されることによって電圧が印加される。
一対の電極22a、22b間に印加される電圧は、1〜100V程度であるのが好ましく、20〜80V程度であるのがより好ましい。電圧を前記範囲内にすることにより、液体試料10に微生物が含まれている場合において、電界によって微生物が破壊されるのを防止しつつ、粒子30の電気泳動による十分な泳動速度を確保することができる。その結果、後述するデータ処理部3において、粒子30のゼータ電位を確実に検出することができる。
この一対の電極22a、22bの構成材料としては、公知の電極材料であれば、種類は特に限定されない。具体的には、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pd、In、Ni、Nd、Coのような金属材料、これらの元素を含む合金材料等が挙げられる。また、一対の電極22a、22bは、導電性有機材料等で構成することもできる。
装置本体21内、すなわち貯留空間211を画成する壁部内には、光学系24が設けられている。
この光学系24は、図2に示すように、光源241、受光部(受光手段)242および第1〜第4のミラー243〜246を有している。
光源241は、その光の照射方向が、貯留空間211を横断するように、かつ一対の電極22a、22bによって生じる電界の方向と略直交するように配設されている。
この光源241としては、例えば、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー等が挙げられる。
光源241から出射される照射光Lの波長は、400〜1500nm程度であるのが好ましく、400〜1000nm程度であるのがより好ましい。このような波長の照射光Lは、波長と微生物のサイズとの関係から、液体試料10に微生物が含まれる場合に、この微生物によって効率よく散乱される。その結果、微生物を、より高い感度で検出することができる。
光源241と貯留空間211との間には、第1のミラー243が設けられている。
この第1のミラー243の光反射面は、照射光Lの照射方向に対して略45°をなしている。
また、第1のミラー243は、ハーフミラーで構成されている。すなわち、光源241から出射された照射光Lは、その一部が分光されて参照光(分光光)Lとなって、第1のミラー243の光反射面で下方に反射されるとともに、残りの光は、第1のミラー243を透過する。
第1のミラー243を透過した照射光Lは、貯留空間211に貯留された液体試料10に照射される。そして、液体試料10中に粒子30が存在していると、照射光Lの一部は、粒子30によって散乱され、散乱光Lとなる。
第2のミラー244は、その光反射面が、参照光Lの進行方向に対して略45°をなすように配設されている。第2のミラー244により、参照光Lは右方に反射される。
第3のミラー245は、その光反射面が、参照光Lの進行方向に対して略45°をなすように配設されている。第3のミラー244により、参照光Lは上方に反射される。
第4のミラー246も、第1のミラー243と同様にハーフミラーで構成されている。
この第4のミラー246は、散乱光Lを透過させるとともに、第3のミラー245で反射された参照光Lを反射させるように配設されている。そして、散乱光Lおよび参照光Lは、後述する受光部242に導かれる。
受光部242は、図2に示すように、貯留空間211を介して光源241の反対側に設けられている。
また、この受光部242は、その受光面の法線方向が、照射光Lの照射方向に対して所定の角度をなすように設けられている。なお、この角度は、液体試料10からの散乱光Lの検出角度に対応する。
受光部242は、散乱光Lおよび参照光Lを受光するとともに、これらの光から、周波数データおよび強度データを抽出する。そして、これらのデータをメモリー25に供与する。
受光部242としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、光電子増倍管、フォトダイオード、撮像管等が用いられる。
バッテリー26は、一対の電極22a、22b、ポンプ23、光学系24、メモリー25、送受信器27、制御部28および開閉弁29に作動に必要な電力を供給し得る電源である。
バッテリー26としては、例えば、マンガン電池、アルカリ電池のような一次電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池のような二次電池、太陽電池のような光電変換素子等が挙げられる。
送受信器27は、信号を送受信するアンテナを有している。
このような送受信器27は、メモリー25に記憶された各種データの信号を、無線(例えば、マイクロ波、ミリ波等)により、容器20の外部に送信するものである。これにより、容器20を開封することなく、メモリー25に記憶された各種データを回収することができる。
また、送受信器27は、必要に応じて、信号を受信することもできる。この信号により、例えば、一対の電極22a、22b、ポンプ23、光学系24、メモリー25、開閉弁29の駆動を、制御部28を介して制御することができる。すなわち、微生物検出装置1を外部から制御することができる。
制御部28は、メモリー25を内蔵し、一対の電極22a、22b、ポンプ23、光学系24、バッテリー26、送受信器27および開閉弁29と、それぞれ図示しない配線で電気的に接続されている。
メモリー25は、電気信号をアナログとデジタルとの間で変換するA/D変換器と、受光部242で受光した散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データを記憶する記憶素子とを有している。
かかる記憶素子としては、例えば、RAM(Random Access Memory)、NAND型またはNOR型のフラッシュメモリー、強誘電体メモリー、ハードディスク等が挙げられる。
また、制御部28には、予め、各部の駆動を制御するプログラムがメモリー25に内蔵されている。このプログラムにより、これらの各部の作動を制御して、微生物検出装置1を駆動することができる。なお、各部の作動については、後に詳述する。
なお、メモリー25は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。この場合、受光部242で得た各データを、蓄積(記憶)することなく、リアルタイムにデータ処理部3に送信する。
一方、データ処理部3は、図1に示すように、ホストコンピュータ(判定手段)31と、送受信器32とを有している。
本実施形態では、データ処理部3は、容器20の外部に設けられている。データ取得部2の送受信器27が送信した散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データの信号は、送受信器32で受信され、ホストコンピュータ31に伝送される。そして、ホストコンピュータ31では、これらの各データに基づいて、液体試料10中に微生物が存在するか否かを判定する。
ホストコンピュータ31は、各データに対して、所定の解析を行うことにより、微生物の有無を判定するものである。なお、解析の詳細については、後に詳述する。
送受信器32は、前述の送受信器27と同様、アンテナを有している。
また、送受信器32は、必要に応じて、信号を送信することもできる。これにより、例えば、容器20の外部から制御部28を遠隔制御して、微生物検出装置1を外部から制御することができる。さらに、例えば、データ取得部20の電源のON/OFFの切り替えたり、制御部28のプログラムを選択または変更することができる。
次に、微生物検出装置1の各部の作動について説明する。
このプログラムは、粒径測定モードとゼータ電位測定モードとを有し、必要に応じて選択することができる。
以下、各モードについて、微生物検出装置1の各部の作動を説明する。
<粒径測定モード>
粒径測定モードでは、一対の電極22a、22bに電圧を印加しない。この状態では、貯留空間211の液体試料10中に粒子30が存在する場合、その粒子30は電界の影響を受けないことから、液体試料10中の分子運動の影響によりブラウン運動する。このブラウン運動の速さは、粒子30の大きさに依存することから、粒子30が小さいものほど速い動きとなる。
このようなブラウン運動をする粒子30に対して、照射光Lが照射されると、粒子30により散乱され、照射光Lの一部は散乱光Lとなる。このとき、散乱光Lは、その強度が粒子30のブラウン運動により時間に依存して変動する、すなわち揺らぎを有するものとなる。
受光部242では、受光した散乱光Lを光電変換し、散乱光Lの周波数データおよび強度データが経時的にメモリー25に伝送され、記憶される。
その後、メモリー25に記憶されたこれらのデータは、送受信器27に伝送され、データ処理部3の送受信器32を介して、ホストコンピュータ31に送信される。
ホストコンピュータ31では、メモリー25に記憶された散乱光Lの周波数データおよび強度データに基づいて、この粒子30が微生物であると判定するよう構成されている。これにより、液体試料10中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出することができる。
この判定は、例えば、ホストコンピュータ31に、周波数データおよび強度データに関するデータベースを構築しておき、取得した各データを、このデータベースと比較・照合することにより、行うことができる。
また、ホストコンピュータ31では、取得した各データに基づいて、液体試料10中の粒子30の粒径を求めるとともに、粒子30の粒径が所定の値であるときに、この粒子30が微生物であると判定するのが好ましい。このような方法で判定することにより、データベースを備える必要がなくなり、ホストコンピュータ31の簡素化を図ることができる。すなわち、判定手段を、より簡易な構成とすることができる。
そして、ホストコンピュータ31は、判定結果に応じて、モニター等に判定結果を表示する。
この場合、散乱光Lの周波数データおよび強度データから、動的光散乱法に基づいて、粒子30の粒径を求める。かかる方法を用いることにより、より容易かつ短時間で微生物の有無を判定することができる。
動的光散乱法は、次のような原理で粒子30の粒径を算出する方法である。
液体試料中に、粒子が存在すると仮定した場合、その粒子は、液体試料中でブラウン運動をしている。その動きは、前述したように、大きな粒子では遅く、小さな粒子になるほど速くなる。このブラウン運動している粒子に光を照射すると、粒子からの散乱光には、それぞれのブラウン運動の速度に対応した強度の揺らぎが観測される。
この揺らぎの程度は、自己相関関数として数値化することができる。自己相関関数は、下記式(1)で求められる値である。この自己相関関数が大きい程、散乱光強度の揺らぎが小さいことを意味する。
G(τ)=<I(t)・I(t+τ)>/<I(t)> ・・・(1)
G(τ):自己相関関数
I(t):任意の時間(t)における散乱強度
I(t+τ):時間(τ)経過後の散乱強度
ただし、< >は平均を表す。
また、時間(τ)を、τ、τ、τ・・・と変化させ、それぞれ自己相関関数を求めると、自己相関関数は時間とともに指数関数的に減衰する。この減衰曲線を粒径の異なる粒子について観測すると、小さな粒子の場合、相関時間が短く、急峻な減衰曲線が得られ、大きな粒子の場合、相関時間の長く、緩やかな減衰曲線が得られる。
この減衰曲線から、減衰定数および拡散係数を求め、下記式(2)(アインシュタイン・ストークスの式)から粒子の粒径を求めることができる。
d=kT/3πηD ・・・(2)
d:粒径
k:ボルツマン係数
η:液体試料の粘度
D:拡散係数
以上のような計算を経て、粒子30の粒径を算出することができる。
なお、ホストコンピュータ31では、このようにして算出した粒子30の粒径が、予め設定しておいた所定の値に合致するかを比較して、粒子30が微生物であるか否か、すなわち液体試料10中に微生物が存在するか否かを判定する。本実施形態では、算出した粒径と所定の値とが合致していれば、微生物が存在すると判定する。
この所定の値は、例えば、好ましくは0.01〜10μm程度、より好ましくは0.1〜5.0μm程度に設定される。これにより、特に、微生物が細菌である場合に、液体試料10中に細菌が存在するか否かを高い確度で判定することができる。
<ゼータ電位測定モード>
ゼータ電位測定モードでは、一対の電極22a、22b間に、所定の電圧を印加する。この状態では、貯留空間211の液体試料10中にゼータ電位を有する粒子30が存在する場合、その粒子30は、ゼータ電位の極性および大きさに応じて陽極22aまたは陰極22bに向かって移動(泳動)する。
このような泳動する粒子30に対して、照射光Lが照射されると、粒子30により散乱され、照射光Lの一部は散乱光Lとなる。この散乱光Lは、その周波数fが粒子30の泳動によるドップラー効果により、照射光Lの周波数fからシフトしたものとなる。
一方、光源241から出射された照射光Lは、後述する第1のミラー243で分光され分光光となる。そして、この分光光は、参照光Lとなり、第2のミラー244、第3のミラー245および第4のミラー246で反射を繰り返して、受光部242に到達する。この参照光Lは、ドップラー効果の影響を受けないため、その周波数fは、照射光Lの周波数fと等しくなる。
受光部242では、受光した散乱光Lおよび参照光Lを光電変換し、散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データがメモリー25に伝送され、記憶される。
その後、粒径測定モードの場合と同様に、これらのデータはホストコンピュータ31に伝送される。
ホストコンピュータ31では、メモリー25に記憶された散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データに基づいて、この粒子30が微生物であると判定するよう構成されている。これにより、液体試料10中に微生物が存在するか否かを、簡易な操作で短時間に検出することができる。
この判定は、前述の粒径測定モードの場合と同様に、データベースと比較・照合することにより行うことができる。
また、ホストコンピュータ31では、取得した各データに基づいて、液体試料10中の粒子30のゼータ電位を求めるとともに、粒子30のゼータ電位が所定の値であるときに、この粒子30が微生物であると判定するのが好ましい。このような方法で判定することにより、データベースを備える必要がなくなり、ホストコンピュータ31の簡素化を図ることができる。すなわち、判定手段を、より簡易な構成とすることができる。
そして、ホストコンピュータ31は、判定結果に応じて、モニター等に判定結果を表示する。
この場合、散乱光Lおよび参照光Lの周波数データおよび強度データから、電気泳動光散乱法に基づいて、粒子30のゼータ電位を求める。かかる方法を用いることにより、より容易かつ短時間で微生物の有無を判定することができる。
電気泳動光散乱法は、次のような原理で粒子30のゼータ電位を算出する方法である。
前述したように、散乱光Lは、その周波数fが粒子30の泳動によるドップラー効果により、照射光Lの周波数fおよび参照光Lの周波数fからシフトしたものとなる。
電気泳動光散乱法では、周波数fと周波数fの差分から、散乱光Lの周波数のシフト量Δfを求め、電気泳動光散乱法に基づいて粒子30のゼータ電位を求める。すなわち、液体試料中に、ゼータ電位を有する粒子が存在すると仮定した場合、その粒子は、電圧が印加された一対の電極22a、22b間で、電界に応じて電気泳動する。この泳動速度は、粒子30のゼータ電位の大きさに比例する。
また、この泳動速度は、ドップラー効果により、散乱光Lの周波数のシフト量Δfに反映される。したがって、この周波数のシフト量Δfは、粒子30の泳動速度に比例することとなる。
この関係は、下記式(3)で表される。この式(3)によって、散乱光Lのシフト量Δfから、粒子30の泳動速度Vが求められる。
Δf=2Vn sin(θ/2)/λ ・・・(3)
Δf:散乱光の周波数のシフト量
V:泳動速度
n:液体試料の屈折率
θ:検出角度
λ:照射光の波長
また、粒子の電気移動度Uは、泳動速度Vと電場Eから、下記式(4)により求められる。
U=V/E ・・・(4)
U:粒子の電気移動度
V:泳動速度
E:電場
さらに、ゼータ電位ζは、下記式(5)(Smoluchowskiの式)によって、粒子の電気移動度Uから求めることができる。
ζ=4πηU/ε ・・・(5)
ζ:ゼータ電位
η:溶媒の粘度
U:粒子の電気移動度
ε:溶媒の誘電率
このように、粒子30のゼータ電位は、散乱光Lの周波数fのシフト量Δfと、既知のパラメータを用い、前記式(3)〜(5)によって求めることができる。
なお、ホストコンピュータ31では、このようにして算出した粒子30のゼータ電位と、予め設定しておいた所定の値とを比較して、粒子30が微生物であるか否か、すなわち液体試料10中に微生物が存在するか否かを判定する。本実施形態では、算出したゼータ電位と所定の値とが合致していれば、微生物が存在すると判定する。
この所定の値は、例えば、好ましくはゼータ電位の絶対値が1mV以上、より好ましくは3mV以上に設定される。前述したように、一般に、微生物の外膜はゼータ電位を有しているため、本発明の微生物検出装置によれば、このような微小なゼータ電位を有する微生物をも容易に検出することができる。すなわち、本発明の微生物検出装置は、より高い確度で、液体試料10中に微生物が存在するか否かを判定することができる。
また、一般に、微生物が有するゼータ電位は、微生物の状態に応じて変化する。したがって、ホストコンピュータ31で粒子30のゼータ電位の絶対値を測定することにより、微生物の状態(例えば、活性の程度、死滅の程度等)に関する情報を間接的に得ることができる。
なお、参照光Lの周波数データと強度データ、および既知のパラメータは、メモリー25やホストコンピュータ31に予め内蔵していてもよい。
次に、微生物検出装置1の作用(使用方法)について説明する。
[1]まず、底面にデータ取得部2が装着された容器20を用意する。
[2]次に、容器20に液体試料10を収納する。
なお、工程[1]、[2]は、その順序が前後してもよい。
[3]次に、データ取得部2を起動する。ここでは、まず、制御部28において、プログラムを粒径測定モードに設定する。
[4]次に、プログラムに応じて、ポンプ23の動作により、貯留空間211に液体試料10が導入される。このとき、開閉弁29は閉じた状態にある。
[5]貯留空間211が液体試料10で充填されると、ポンプ23が停止する。続いて、光源241から照射光Lが出射される。そして、その照射光Lの一部は第1のミラー243を透過して貯留空間211に照射される。液体試料10に粒子30が存在する場合、貯留空間211に照射された照射光Lは、粒子30で散乱され、散乱光Lとして受光部242で受光される。受光部242で受光された散乱光Lは、光電変換され、電気信号としてメモリー25に伝送される。
[6]メモリー25では、散乱光Lの強度および周波数に対応する電気信号を、A/D変換器にて変換し、記憶する。
[7]次に、制御部28において、プログラムをゼータ電位測定モードに設定する。これにより、一対の電極22a、22b間に電圧が印加される。
[8]次に、光源241から照射光Lが出射される。そして、その照射光Lの一部は第1のミラー243を透過して貯留空間211に照射される。
ここで、液体試料10に粒子30が存在する場合、貯留空間211に照射された照射光Lは、粒子30で散乱され、散乱光Lとして受光部242で受光される。
[9]一方、光源241から出射された照射光Lの残りの光は、第1〜第4のミラー243〜246で順次反射され、参照光Lとして受光部242で受光される。
受光部242で受光された散乱光Lおよび参照光Lは、光電変換され、電気信号としてメモリー25に伝送され、記憶される。
[10]次に、送受信手段27、32を介して、メモリー25に記憶された散乱光Lの強度データと周波数データ、および、参照光Lの強度データと周波数データを、それぞれホストコンピュータ31に回収する。
[11]ホストコンピュータ31では、前述の動的光散乱法および電気泳動光散乱法に基づいて、各データを解析し、粒子30の粒径およびゼータ電位を求める。そして、前述のような方法により、粒子30が微生物であるか否かを判定する。
以上のようにして、液体試料10中に微生物が存在するか否かを検出することができる。
以上のように、この微生物検出装置は、培養のような煩雑な操作や時間のかかる工程がなく、微生物からの散乱光を受光し、その強度および周波数に基づいて算出される粒径および/またはゼータ電位によって微生物を検出するので、簡易な操作で、短時間に微生物を検出することができる。
以上、本発明の微生物検出装置について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、制御部のプログラムとして、粒径測定モードおよびゼータ電位測定モードの双方を用いた場合について説明したが、いずれか一方のみでも微生物を検出することができる。なお、両モードを併用することにより、より高い確度で微生物の有無を検出することができる。すなわち、両モードを併用することにより、例えば、微生物と、この微生物と同程度の粒径の無生物粒子とが混在している液体試料中から、微生物を検出する場合に、特に効果的である。
さらに、粒径測定モードのみを使用する場合、一対の電極、第1〜第4のミラー等を省略してもよい。
また、前記実施形態では、データ取得部とデータ処理部との間で、無線によりデータを移動させる場合について説明したが、着脱式のメモリーを用いることにより、データ取得部とデータ処理部との間でデータ移動を行うようにしてもよい。
また、前記実施形態では、データ処理部を容器の外部に設けた場合について説明したが、データ処理部が容器の内部に設けられていてもよく、データ取得部と一体的に設けられていてもよい。これにより、微生物検出装置の小型化を図ることができ、容器のサイズによっては、微生物検出装置全体を、容器内に収納することもできる。
さらに、この場合、データ処理部を、データ取得部の制御部に内蔵することもできる。かかる構成では、例えば、判定手段による判定結果を、発光ダイオード(LED)等を用いて簡易表示するようにしてもよい。
なお、微生物検出装置の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
本発明の微生物検出装置の実施形態を示す模式図である。 図1に示す微生物検出装置が備えるデータ取得部を示す部分拡大図である。
符号の説明
1……微生物検出装置 2……データ取得部 21……装置本体 211……貯留空間 212……導入口 213……排出口 22a……陽極 22b……陰極 23……ポンプ(導入手段) 24……光学系 241……光源 242……受光部 243……第1のミラー 244……第2のミラー 245……第3のミラー 246……第4のミラー 25……メモリー 26……バッテリー 27、32……送受信器 28……制御部 29……開閉弁 3……データ処理部 31……ホストコンピュータ 10……液体試料 20……容器 201……栓 30……粒子 50……固定手段 L……照射光 L……散乱光 L……参照光

Claims (13)

  1. 液体試料中に少なくとも一部を浸漬した状態で用いられ、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを検出する微生物検出装置であって、
    前記液体試料の一部を導入し、貯留する貯留空間と、
    該貯留空間に連通する導入口と、
    該導入口を介して前記貯留空間内に前記液体試料を導入する導入手段と、
    前記貯留空間内に貯留された前記液体試料に光を照射する光源と、
    該光源から照射された照射光が、前記貯留空間を通過する際に散乱した散乱光を受光する受光手段と、
    前記散乱光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする微生物検出装置。
  2. 前記判定手段は、前記周波数データおよび前記強度データに基づいて、前記液体試料中の粒子の粒径を求めるとともに、該粒子の粒径が所定の値であるとき、前記粒子が微生物であると判定するよう構成されている請求項1に記載の微生物検出装置。
  3. さらに、前記貯留空間を介して対向配置され、前記液体試料に対して電界をかける一対の電極と、
    前記照射光を分光する分光手段と、
    該分光手段により分光された参照光を、前記受光手段に導く導光手段とを有し、
    前記判定手段は、前記散乱光および前記参照光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中に微生物が存在するか否かを判定するよう構成されている請求項1または2に記載の微生物検出装置。
  4. 前記判定手段は、前記散乱光および前記参照光の周波数データおよび強度データに基づいて、前記液体試料中の粒子の粒径およびゼータ電位の少なくともいずれかを求めるとともに、該粒子の粒径およびゼータ電位の少なくともいずれかが、所定の値であるとき、前記粒子が微生物であると判定するよう構成されている請求項3に記載の微生物検出装置。
  5. 前記一対の電極間に印加される電圧は、1〜30Vである請求項3または4に記載の微生物検出装置。
  6. 前記所定の値は、前記粒子のゼータ電位の絶対値が1mV以上である請求項3ないし5のいずれかに記載の微生物検出装置。
  7. 前記判定手段において、前記粒子のゼータ電位を、電気泳動光散乱法に基づいて求める請求項3ないし6のいずれかに記載の微生物検出装置。
  8. 前記所定の値は、前記粒子の粒径が0.2〜1.5μmである請求項1ないし7のいずれかに記載の微生物検出装置。
  9. 前記判定手段において、前記粒子の粒径を、動的光散乱法に基づいて求める請求項1ないし8のいずれかに記載の微生物検出装置。
  10. 前記光源から照射された照射光の波長は、400〜1500nmである請求項1ないし9のいずれかに記載の微生物検出装置。
  11. さらに、前記貯留空間に連通し、該貯留空間に導入された液体試料を排出する排出口を備える請求項1ないし10のいずれかに記載の微生物検出装置。
  12. 前記装置本体は、前記液体試料が収納された容器内に設けられている請求項1ないし11のいずれかに記載の微生物検出装置。
  13. 前記貯留空間の容積は、5〜1000mmである請求項1ないし12のいずれかに記載の微生物検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284813A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Panasonic Corp 微生物検出方法、微生物検出装置、およびこれを用いたスラリー供給装置

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