以下に添付図面を参照して、本発明に係る販売促進支援システムの好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である販売促進支援システムを示した概念図である。ここで例示する販売促進支援システムは、販促品、例えば商品の試供品や懸賞品を配布することによって商品の販売促進を図ろうとするもので、本システムの利用者がそれぞれ個別に所持する端末機器10と、本システムの管理運用者側が用意した管理サーバ装置(管理装置)20及び販促品払出装置30とを備えて構成してある。
端末機器10は、例えば利用者所有の携帯電話機であり、図2に示すように、端末通信処理部11、端末操作入力部12、端末出力部13、端末制御部14を備えている。
端末通信処理部11は、インターネット等のネットワークNWを通じてデータの送受信処理を行うものである。端末操作入力部12は、利用者が所定の操作入力を行うためのもので、テンキー及び種々の機能キーを有して構成してある。端末出力部13は、端末制御部14から与えられた各種データを利用者に出力するためのもので、液晶ディスプレイ及びスピーカを備えて構成してある。端末制御部14は、ROMやRAM等のメモリ15に格納されたプログラムやデータに従って、さらには端末操作入力部12から入力されたデータに従って、端末出力部13及び端末通信処理部11の動作を統括的に制御するものである。本実施の形態では、特に、端末制御部14がWeb(World Wide Web)ブラウズ機能部141を有した端末機器10を前提としている。Webブラウズ機能部141は、HTML(Hyper Text Markup Language)等のWebコンテンツが与えられた場合にこれを読み込んで解釈し、この解釈の結果であるWebページを表示させるためのデータを端末出力部13に与えるものである。
管理サーバ装置20は、本システムの管理運用を行うためのもので、図3に示すように、サーバ操作入力部21、サーバ出力部22、通信処理部23、サーバ制御部24を備えている。
サーバ操作入力部21は、サーバ制御部24に対して所定の操作入力を行うためのもので、例えばキーボードによって構成してある。サーバ出力部22は、サーバ制御部24から与えられた出力データに従って出力を行うためのもので、ディスプレイやプリンタを備えて構成してある。通信処理部23は、インターネット等のネットワークNWを通じてデータの送受信処理を行うものである。サーバ制御部24は、ROMやRAM等のメモリ25に格納されたプログラムやデータに従って、さらにはサーバ操作入力部21から入力されたデータに従って、サーバ出力部22及び通信処理部23の動作を統括的に制御するもので、登録処理部241、データベース管理部242、抽出通知処理部243、判定処理部244、払出済情報処理部245、アンケート処理部246を備えている。
登録処理部241は、閲覧要求が与えられた場合に閲覧要求の送信元である端末機器10に対して閲覧用のWebコンテンツを提供するものである。閲覧用のWebコンテンツは、端末機器10のWebブラウズ機能部141に与えられた場合、端末出力部13に本システムの概要を説明するための告知用Webページを表示するためものである。告知用Webページには、登録処理部241に対して登録要求を送信するために必要となるリンクが設けてある一方、電子メールを介して登録要求を送信するために必要となる登録用送信アドレスが記述してある。
また、この登録処理部241は、登録要求が与えられた場合に登録要求の送信元である端末機器10に対して会員登録処理を行うためのWebコンテンツを提供する一方、Webコンテンツを通じて入力データが与えられた場合には当該入力データを適宜解釈し、登録情報としてデータベース管理部242に与える機能を有している。会員登録処理を行うためのWebコンテンツは、端末機器10のWebブラウズ機能部141に与えられた場合、例えば登録に必要となる利用者の情報を収集するための入力画面や登録の最終確認入力画面を有した登録用Webページを端末出力部13に表示するためのものである。
データベース管理部242は、会員登録処理を実施した利用者を会員として管理するための会員データベース251を管理するものである。会員データベース251は、例えば図4に示すように、利用者の登録情報と、この利用者が所有する端末機器10の送信アドレスとを関連付けて記憶したものである。登録情報としては、性別、年齢、居住地域等の利用者の属性を示す情報のほか、本システムの利用履歴を示す情報を格納するようにしている。この会員データベース251に対してデータベース管理部242は、レコードの追加や更新・削除を行う一方、所定の抽出条件が与えられた場合には該当するレコードの抽出処理を実行する。
抽出通知処理部243は、データベース管理部242が抽出したレコードに含まれる送信アドレスに対して払出情報の生成・送信を行うものである。払出情報は、後述の販促品払出装置30において販促品の払出操作を行う場合に必要となるもので、例えば利用者を識別するための情報、利用者の属性を示す情報及びパスワードを含めて構成した任意の記号列である。払出情報に含めるパスワードは、販促品ごとに個別のものであることが好ましく、データベース管理部242が抽出処理を実行するたびに抽出通知処理部243が生成すれば良い。
判定処理部244は、販促品払出装置30から後述する払出情報が与えられた場合、データベース管理部242が抽出したレコードに含まれる情報及び抽出通知処理部243が生成したパスワードに基づいて当該払出情報が正規なものであるか否かを判定するものである。この判定処理部244は、払出情報が正規なものであると判定した場合、その送信元である販促品払出装置30に対して会員認証情報を返送するものである。
払出済情報処理部245は、販促品払出装置30から払出済情報が与えられた場合、これに含まれる利用者の識別情報を抽出し、これをデータベース管理部242に与えるものである。
アンケート処理部246は、データベース管理部242が抽出したレコードに含まれる送信アドレスに対してアンケートを実施する旨を通知するものである。さらにこのアンケート処理部246は、アンケート参加通知が与えられた場合、送信元である端末機器10に対してアンケートを実施するためのWebコンテンツを提供する一方、Webコンテンツに対して入力データが与えられた場合には当該入力データをアンケートの回答データとしてデータベース管理部242に与えるものである。
販促品払出装置30は、駅や公共施設の広場等、不特定多数の人が集まる場所に設置することを目的として構成したもので、図5に示すように、表示部31、操作入力部32、販促品収納部33、通信処理部34及び主制御部35を備えている。
表示部31は、表示データが与えられた場合にこの表示データに従った表示を行うもので、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイによって構成することが可能である。この表示部31は、比較的離れた位置からも表示内容が容易に視認できるように十分な大きさ、例えば37〜45インチの大きさに構成したもので、図6〜図8に示すように、装置筐体36の前面上部に設けてある。操作入力部32は、利用者が所定の操作入力を行うためのものである。本実施の形態1では、上述した表示部31の表面にタッチパネルを設けることにより、文字や数字の入力を行うことが可能な操作入力部32を構成するようにしている。販促品収納部33は、装置筐体36の内部に複数の販促品を収納するものである。この販促品収納部33は、払出許可指令が与えられた場合、装置筐体36の前面に設けた払出口37から販促品を一つずつ払い出すことが可能である。通信処理部34は、インターネット等のネットワークNWを通じてデータの送受信処理を行うものである。主制御部35は、ROMやRAM等のメモリ38に格納されたプログラムやデータに従って、さらには操作入力部32から入力されたデータに従って、表示部31、販促品収納部33、通信処理部34の動作を統括的に制御するもので、払出情報処理部351、払出制御部352、表示制御部353を有している。
払出情報処理部351は、払出情報が与えられた場合にこれを管理サーバ装置20に転送する一方、管理サーバ装置20から会員認証情報が与えられた場合には当該払出情報が正規のものであると判断するものである。また、この払出情報処理部351は、払出情報が与えられた場合にこれに含まれる利用者の属性を示す情報を抽出し、抽出結果を表示制御部353に与える機能も有している。
払出制御部352は、払出情報処理部351において払出情報が正規のものであると判断された場合に販促品収納部33に対して払出許可指令を与える一方、管理サーバ装置20に対して払出済情報を送信するものである。この払出済情報は、販促品収納部33から販促品を払い出した旨を示す情報であり、販促品の識別情報、並びに払出情報に含まれていた利用者を識別するための情報を含んでいる。
表示制御部353は、通常状態においては予め設定された通常の広告表示を行うための表示データを表示部31に与える一方、払出情報処理部351から利用者の属性を示す情報が与えられた場合にはこの属性に対応した表示データを表示部31に与えることにより、表示部31の表示内容を所定の時間だけ変更するものである。
図9は、管理サーバ装置20のサーバ制御部24が実施する処理の内容を示すフローチャート、図10は、図9に示した会員登録処理の内容を示すフローチャート、図11は、図9に示した会員抽出処理の内容を示すフローチャート、図12は、図9に示した判定処理の内容及び販促品払出装置30の主制御部35が実施する販促品払出処理の内容を示すフローチャート、図13は、図9に示したアンケート処理内容を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら、実施の形態1の販売促進支援システムにおいて利用者に販促品を配布するまでの動作について説明する。尚、以下の処理を行うにあたり、配布しようとする販促品を販促品収納部33に収納した販促品払出装置30が予め所定の場所に設置されているものとする。
図9に示すように、この販売促進支援システムでは、管理サーバ装置20のサーバ制御部24において会員登録処理(ステップS100)、会員抽出処理(ステップS200)、会員判定処理(ステップS300)、アンケート処理(ステップS400)が所定の周期で繰り返し実行される。
会員登録処理においてサーバ制御部24は、図10に示すように、利用者の端末機器10からの登録要求を受信したか否かを判断している(ステップS101)。端末機器10から登録要求を受信しない場合には(ステップS101;NO)、後述の処理を経ることなく手順をリターンさせ、今回の会員登録処理を終了する。
これに対して、本システムに登録しようとする利用者が端末機器10を通じて登録要求を送信した場合(ステップS101;YES)、具体的には端末出力部13に表示させた告知用Webページのリンクを介して登録要求を送信した場合、あるいは告知用Webページに表示された登録用送信アドレスに電子メールを送信した場合、サーバ制御部24は、登録処理部241を通じて送信元である端末機器10に会員登録処理を行うためのWebコンテンツを提供し(ステップS102)、その後、登録に必要となる利用者の情報入力待ちとなる(ステップS103、ステップS104)。
Webコンテンツを通じて所定の時間内にすべての情報が入力され(ステップS103;YES)、さらに登録の最終確認を行った場合(ステップS105;YES)、サーバ制御部24は、データベース管理部242を通じて会員データベース251に新たな会員のレコードを追加する処理を実施し(ステップS106)、今回の会員登録処理を終了して手順をリターンさせる。この結果、会員データベース251には、登録要求を送信した利用者の登録情報と、この利用者が所有する端末機器10の送信アドレスとが関連付けて記憶されることになる。尚、利用者が所有する端末機器10の送信アドレスは、利用者の登録要求から自動的に取得することが好ましいが、会員登録処理において手入力させるようにしても良い。但し、送信アドレスを手入力させた場合には、当該送信アドレスに対して会員登録確認を目的とした電子メールを送信し、これに対して返信があった利用者のみを会員として管理することが好ましい。
尚、所定の時間内にすべての情報が入力されない場合(ステップS104;YES)、あるいは登録の最終確認ができなかった場合(ステップS105;NO)、サーバ制御部24は、入力データを破棄し(ステップS107)、その後に今回の処理を終了して手順をリターンさせる。
会員抽出処理においてサーバ制御部24は、図11に示すように、抽出条件が設定されたか否かを判断している(ステップS201)。抽出条件とは、会員データベース251に登録された利用者を絞り込むための条件であり、性別、年齢、居住地域といった利用者の属性に所定の制限を加えることによって設定するものである。この抽出条件は、例えば販促品提供者が意図する販促品の払出条件に合致するように任意に設定すれば良い。
抽出条件が設定されていない場合には(ステップS201;NO)、後述の処理を経ることなく手順をリターンさせ、今回の会員抽出処理を終了する。
これに対して、例えばサーバ操作入力部21を通じて抽出条件が設定された場合(ステップS201;YES)、サーバ制御部24は、データベース管理部242を通じて該当する利用者の抽出を行う(ステップS202)。具体的には、抽出条件として性別=女性、年齢=30代、居住地域=首都圏といった属性が設定された場合には、会員データベース251に登録された人からこれらの抽出条件に該当する属性を有した利用者、つまり首都圏に住む30代の女性が抽出されることになる。また、抽出条件として性別=男性もしくは年齢=20代という属性が設定された場合には、会員データベース251に登録された人からこれらの抽出条件に該当する属性を有した利用者、つまりすべての男性及び20代の女性が抽出されることになる。
利用者の抽出を行ったサーバ制御部24は、抽出通知処理部243を通じてパスワードを生成し(ステップS203)、その後、抽出通知処理部243を通じて利用者ごとに個別となる払出情報の生成を行う(ステップS204)。パスワードは、配布する販促品ごとに個別のものであり、一方、払出情報は、上述したように、抽出した利用者を識別するための情報、抽出した利用者の属性を示す情報及び先に生成したパスワードを含んだ任意の記号列である。
払出情報を生成したサーバ制御部24は、対応する利用者の送信アドレスを宛先として払出情報の送信を行う(ステップS205)。払出情報を送信する場合には、今回の販促品についての説明や販促品を受け取ることのできる場所、日時等の表示情報を含めることが好ましい。
このように、管理サーバ装置20において会員抽出処理を行った場合には、会員データベース251に登録されている多数の利用者の中から、設定した抽出条件に合致した利用者のみが抽出され、さらに抽出条件に合致した利用者のみに販促品を受け取ることのできる情報を送信することができるようになる。
会員判定処理においてサーバ制御部24は、図12(a)に示すように、払出情報が転送されたか否かを判断し(ステップS301)、払出情報が転送されなかった場合、後述の処理を経ることなく今回の会員判定処理を終了して手順をリターンさせる。
ステップS301において判断対象となる払出情報は、販促品払出装置30において利用者が入力したものである。すなわち、販促品払出装置30の主制御部35は、図12(b)に示すように、操作入力部32を通じた払出情報の入力の有無を判断しており(ステップS501)、払出情報の入力がない場合(ステップS501;NO)、表示制御部353を通じて表示部31に通常の広告表示を行っている(ステップS502)。
これに対して、例えばステップS205において送信された払出情報を受信した利用者が販促品払出装置30の操作入力部32を通じてその入力を行うと(ステップS501;YES)、払出情報処理部351において当該払出情報から利用者の属性が抽出され(ステップS503)、さらにこの抽出された属性に対応する表示データが表示制御部353から表示部31に与えられ、表示部31の表示内容が変更されることになる(ステップS504)。この結果、例えば利用者が払出情報を入力した時点で表示部31の表示内容をその属性に見合った他の商品の広告表示に変更することも可能である。
表示内容を変更した販促品払出装置30の主制御部35は、販促品収納部33に販促品が存在することを条件に管理サーバ装置20に対して払出情報を転送する処理を行い(ステップS505;YES→ステップS506)、その後、管理サーバ装置20からの返信情報待ちとなる(ステップS507)。尚、ステップS505において販促品収納部33に販促品が存在しないことを確認した場合、販促品払出装置30の主制御部35は、表示制御部353を通じて表示部31にエラー表示を行い(ステップS512)、その後、後述する処理を経ることなく今回の処理を終了する。
一方、管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、図12(a)に示すように、ステップS301において販促品払出装置30から払出情報が転送された場合、判定処理部244を通じて当該払出情報が正規のものであるか否かを判断する(ステップS302、ステップS303)。さらに、払出情報が正規のものであると判断した場合には、データベース管理部242を通じて該当する利用者の利用履歴に当該販促品の払出済情報が存在するか否かを判断する(ステップS304)。
払出情報を正規のものであると判断し(ステップS303;YES)、さらに利用者の利用履歴に販促品の払出済情報が存在しない場合(ステップS304;NO)、サーバ制御部24は、販促品の配布対象であることを認証した会員認証情報を生成し(ステップS305)、さらに払出情報の送信元である販促品払出装置30に対してこの会員認証情報を返送する処理を実施し(ステップS306)、その後、販促品払出装置30からの払出済情報受信待ちとなる(ステップS307)。
管理サーバ装置20から会員認証情報を受信した販促品払出装置30の主制御部35は、図12(b)に示すように、払出情報処理部351を通じて正規の払出情報が入力されたと判断し、払出制御部352を通じて販促品収納部33に払出許可指令を与える処理を実施する(ステップS507;YES→ステップS508;YES→ステップS509)。この結果、販促品払出装置30の販促品収納部33に収納された販促品が払出口37から払い出され、正規の払出情報を入力した利用者、つまり販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有する利用者の手に渡ることになる。
その後、販促品払出装置30の主制御部35は、払出制御部352を通じて払出済情報を生成し(ステップS510)、これを管理サーバ装置20に送信する処理を行い(ステップS511)、その後に今回の処理を終了する。
管理サーバ装置20に対して送信する払出済情報は、上述したように、販促品を払い出した旨を示す情報であり、入力された払出情報によって特定される販促品の種類及び利用者の識別情報を含んだものである。従って、管理サーバ装置20の主制御部35は、図12(a)に示すように、販促品払出装置30から払出済情報を受信した場合(ステップS307;YES)、払出済情報処理部245を通じてこれに含まれる利用者の識別情報を抽出し(ステップS308)、その後、データベース管理部242を通じて該当する利用者の利用履歴を更新する処理を実施する(ステップS309)。この結果、当該販促品が払い出し済みである旨の情報が利用者の利用履歴に登録されることになる。
これに対して管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、ステップS303において払出情報が正規のものでないと判断した場合、あるいはステップS304において利用者の利用履歴に販促品の払出済情報が存在した場合、払出情報の送信元である販促品払出装置30に対してエラー情報を返送し(ステップS310)、その後、手順をリターンして今回の会員判定処理を終了する。
管理サーバ装置20からエラー情報を受信した販促品払出装置30の主制御部35は、図12(b)に示すように、表示制御部353を通じて表示部31にエラー表示を行い(ステップS507;YES→ステップS508;NO→ステップS512)、その後の処理を経ることなく今回の処理を終了する。この結果、販促品払出装置30から不正な払出情報が入力された場合、あるいは正規な払出情報が入力された場合であっても既に販促品を払い出した利用者に対して販促品払出装置30から販促品が払い出されることはない。つまり、会員データベース251に登録した利用者であっても、今回の販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有していない利用者に販促品が払い出される虞れがなく、また販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有する利用者であっても二重に販促品が払い出される事態を防止することができるようになる。
アンケート処理において管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、図13に示すように、アンケート処理要求が入力されたか否かを判断し(ステップS401)、さらにアンケート参加要求を受信したか否かを判断している(ステップS404)。アンケート処理要求とは、販促品提供者が販促品の払い出しを受けた利用者に対してアンケート実施を要求するための指令である。アンケート参加要求とは、後述するアンケート実施通知に含まれるアンケート参加用送信アドレスに対して端末機器10から送信される電子メールである。
アンケート処理要求が入力されず、アンケート参加要求を受信しなかった場合、管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、手順をリターンさせ、今回のアンケート処理を終了する。
これに対して、例えば、サーバ操作入力部21を通じてアンケート処理要求が与えられた場合(ステップS401;YES)、管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、データベース管理部242を通じてアンケート対象となる販促品の払出済情報が存在する利用者を抽出し(ステップS402)、該抽出した利用者の送信アドレスを宛先としてアンケート実施通知を送信する処理を行い(ステップS403)、その後に今回のアンケート処理を終了する。アンケート実施通知は、端末機器10のWebブラウズ機能部141に与えられた場合に端末出力部13にアンケートの詳細内容及びアンケート参加要求を行うためのアンケート参加用送信アドレスを表示するためのものである。
一方、ステップS404においてアンケート参加要求を受信した場合、管理サーバ装置20のサーバ制御部24は、送信元である利用者の端末機器10に対してアンケートを実施するためのWebコンテンツを提供し(ステップS405)、その後、アンケートの回答となるデータの入力待ちとなる(ステップS406、ステップS407)。
Webコンテンツを通じて所定の時間内にすべての回答データが入力され(ステップS406;YES)、さらにアンケート参加の最終確認を行った場合(ステップS408;YES)、サーバ制御部24は、データベース管理部242を通じて会員データベース251の該当する利用者のレコードに対してアンケートの回答データを登録する処理を実施し(ステップS409)、今回のアンケート処理を終了して手順をリターンさせる。この結果、会員データベース251に対して抽出処理を行えば、アンケート処理要求を行った販促品提供者に対してアンケートの回答データを提供することができるようになる。
尚、所定の時間内にすべての回答データが入力されない場合(ステップS407;YES)、あるいはアンケート参加の最終確認ができなかった場合(ステップS408;NO)、サーバ制御部24は、入力データを破棄し(ステップS410)、その後に今回の処理を終了して手順をリターンさせる。尚、アンケートに参加した利用者に対しては、優良会員として取り扱い、その後に特典を付与する等、通常の会員に対して差別化を図れば、アンケートの回答率を向上させることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態1の販売促進支援システムによれば、会員データベース251に登録されている多数の利用者の中から、設定した抽出条件に合致した利用者のみに販促品払出装置30から販促品を払い出すことが可能となる。従って、抽出条件を変更することにより、販促品の配布対象を容易に、かつ迅速に変更することが可能となる。
尚、上述した実施の形態1では、払出情報として記号列からなるものを適用し、これを販促品払出装置30のタッチパネルから手入力するようにしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、払出情報としてバーコード化したものを適用するとともに、販促品払出装置30にバーコードリーダを付設し、端末機器10の端末出力部13に表示したバーコードを販促品払出装置30のバーコードリーダで読み取るようにしても構わない。
また、上述した実施の形態1では、既に販促品の配布を受けた利用者に対して販促品の二重払い出しを実施しないように構成しているが、本発明ではこれに限定されない。例えば、販促品払出装置30に入金貨幣を処理する装置を付設し、予め設定した金額の貨幣が投入された場合には、既に販促品の配布を受けた利用者に対しても販促品の払い出しを許可するように構成することも可能である。
さらに、上述した実施の形態1では、販促品の払出条件として性別、年齢、居住地域といった利用者の属性に所定の制限を加えることによって設定するようにしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、任意の利用者に対してそれぞれの端末機器10に懸賞を実施する旨の懸賞情報を送信し、この懸賞情報に呼応して応募した利用者を対象として懸賞を実施して当選者を抽出するようにしても構わない。つまり、実施の形態1においては、販促品の払出条件を販促品提供者が設定するようにしたが、利用者の参加意志を販促品の払出条件としても構わない。尚、懸賞の抽選に関しては、利用者の端末機器10において実施しても良いし、販促品払出装置30において実施するようにしても構わない。
またさらに、上述した実施の形態1では、利用者が所持する端末機器10から会員登録処理を行うようにしているが、販促品払出装置30においても会員登録処理を実施できるように構成することも可能である。但し、販促品払出装置30から会員登録処理を実施した場合には、入力された送信アドレスに対して会員登録確認を目的とした電子メールを送信し、これに対して返信があった利用者のみを会員として管理サーバ装置20の会員データベース251で管理することが好ましい。
(実施の形態2)
図14は、本発明の実施の形態2である販売促進支援システムを示した概念図である。ここで例示する販売促進支援システムは、実施の形態1と同様、試供品や懸賞品等の販促品を配布することによって商品の販売促進を図ろうとするもので、本システムの利用者がそれぞれ個別に所持する端末機器10と、本システムの管理運用者側が用意した管理サーバ装置(管理装置)40及び販促品払出装置50とを備えて構成してある。
端末機器10は、例えば利用者所有の携帯電話機であり、実施の形態1に示したものと同様、端末通信処理部11、端末操作入力部12、端末出力部13、端末制御部14を備えている。尚、端末通信処理部11、端末操作入力部12、端末出力部13、端末制御部14の詳細構成に関しては、実施の形態1と同様であるため、それぞれの詳細説明は省略する。
管理サーバ装置40は、本システムの管理運用を行うためのもので、図15に示すように、サーバ操作入力部41、サーバ出力部42、通信処理部43、サーバ制御部44を備えている。
サーバ操作入力部41は、サーバ制御部44に対して所定の操作入力を行うためのもので、例えばキーボードによって構成してある。サーバ出力部42は、サーバ制御部44から与えられた出力データに従って出力を行うためのもので、ディスプレイやプリンタを備えて構成してある。通信処理部43は、インターネット等のネットワークNWを通じてデータの送受信処理を行うものである。サーバ制御部44は、ROMやRAM等のメモリ45に格納されたプログラムやデータに従って、さらにはサーバ操作入力部41から入力されたデータに従って、サーバ出力部42及び通信処理部43の動作を統括的に制御するもので、登録処理部441、データベース管理部442、抽出通知処理部443を備えている。
登録処理部441は、閲覧要求が与えられた場合に閲覧要求の送信元である端末機器10に対して閲覧用のWebコンテンツを提供するものである。閲覧用のWebコンテンツは、端末機器10のWebブラウズ機能部141に与えられた場合、端末出力部13に本システムの概要を説明するための告知用Webページを表示するためものである。告知用Webページには、登録処理部441に対して登録要求を送信するために必要となるリンクが設けてある一方、電子メールを介して登録要求を送信するために必要となる登録用送信アドレスが記述してある。
また、この登録処理部441は、登録要求が与えられた場合に登録要求の送信元である端末機器10に対して会員登録処理を行うためのWebコンテンツを提供する一方、Webコンテンツを通じて入力データが与えられた場合には当該入力データを適宜解釈し、登録情報としてデータベース管理部442に与える機能を有している。会員登録処理を行うためのWebコンテンツは、端末機器10のWebブラウズ機能部141に与えられた場合、例えば登録に必要となる利用者の情報を収集するための入力画面や登録の最終確認入力画面を有した登録用Webページを端末出力部13に表示するためのものである。
データベース管理部442は、会員登録処理を実施した利用者を会員として管理するための会員データベース451を管理するものである。会員データベース451は、例えば図16に示すように、利用者の登録情報と、この利用者が所有する端末機器10の送信アドレスとを関連付けて記憶したものである。登録情報としては、性別、年齢、居住地域等の利用者の属性を示す情報を格納するようにしている。この会員データベース451に対してデータベース管理部442は、レコードの追加や更新・削除を行う一方、所定の抽出条件が与えられた場合には該当するレコードの抽出処理を実行する。
抽出通知処理部443は、データベース管理部442が抽出したレコードに含まれる送信アドレスに対して払出情報の生成・送信を行うものである。払出情報は、後述の販促品払出装置50において販促品の払出操作を行う場合に必要となるもので、例えば利用者を識別するための情報、利用者の属性を示す情報及びパスワードを含めて構成した任意の記号列である。払出情報に含めるパスワードは、販促品ごとに個別のものであることが好ましく、データベース管理部442が抽出処理を実行するたびに抽出通知処理部443が生成すれば良い。
販促品払出装置50は、駅や公共施設の広場等、不特定多数の人が集まる場所に設置することを目的として構成したもので、図17に示すように、表示部51、操作入力部52、販促品収納部53及び主制御部54を備えている。
表示部51は、表示データが与えられた場合にこの表示データに従った表示を行うもので、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイによって構成することが可能である。この表示部51は、実施の形態1と同様に、比較的離れた位置からも表示内容が容易に視認できるように37〜45インチの大きさに構成したもので、図示せぬ装置筐体の前面上部に設けてある。操作入力部52は、利用者が所定の操作入力を行うためのもので、上述した表示部51の表面にタッチパネルを設けることにより、文字や数字の入力を行うことが可能な操作入力部52を構成するようにしている。販促品収納部53は、図示せぬ装置筐体の内部に複数の販促品を収納するものである。この販促品収納部53は、払出許可指令が与えられた場合、図示せぬ装置筐体の前面に設けた払出口から販促品を一つずつ払い出すことが可能である。主制御部54は、ROMやRAM等のメモリ55に格納されたプログラムやデータに従って、さらには操作入力部52から入力されたデータに従って、表示部51、販促品収納部53の動作を統括的に制御するもので、払出情報処理部541、払出制御部542、表示制御部543、利用情報管理部544を有している。
払出情報処理部541は、払出情報が与えられた場合にこれに含まれるパスワードと、予め設定されたパスワードとを比較することにより、当該払出情報が正規なものであるか否かを判断するものである。また、この払出情報処理部541は、払出情報が与えられた場合にこれに含まれる利用者の属性を示す情報を抽出し、抽出結果を表示制御部543に与える機能も有している。
払出制御部542は、払出情報処理部541において払出情報が正規のものであると判断した場合に販促品収納部53に対して払出許可指令を与える一方、利用情報管理部544に対して払出情報を転送するものである。
表示制御部543は、通常状態においては予め設定された通常の広告表示を行うための表示データを表示部51に与える一方、払出情報処理部541から利用者の属性を示す情報が与えられた場合にはこの属性に対応した表示データを表示部51に与えることにより、表示部51の表示内容を所定の時間だけ変更するものである。
利用情報管理部544は、払出制御部542から払出情報が与えられた場合に、これに含まれる情報から特定される利用者及び販促品を互いに関連付け、図18に示すような利用履歴データベース551として管理するものである。この利用履歴データベース551に対して利用情報管理部544は、レコードの追加や更新・削除・検索を行うことが可能である。
図19は、管理サーバ装置40のサーバ制御部44が実施する処理の内容を示すフローチャートである。本実施の形態2においても、実施の形態1の図10及び図11に示したものと同様、管理サーバ装置40のサーバ制御部44において会員登録処理(ステップS100)及び会員抽出処理(ステップS200)が実施されることになる。従って、会員データベース451に登録されている多数の利用者の中から、設定した抽出条件に合致した利用者のみが抽出し、さらに抽出条件に合致した利用者のみに販促品を受け取ることのできる情報を送信することができるようになる。
一方、図20は、販促品払出装置50の主制御部54が実施する販促品払出処理の内容を示すフローチャートである。以下、この図20を参照しながら、実施の形態2の販促品払出装置50において利用者に販促品を配布する動作について説明する。尚、以下の処理を行うにあたり、販促品払出装置50には、配布しようとする販促品が販促品収納部53に収納され、またメモリ55には会員抽出処理において生成された払出情報に含まれるパスワードが予め記憶されているものとする。
販促品払出処理において販促品払出装置50の主制御部54は、操作入力部52を通じた払出情報の入力の有無を判断しており(ステップS601)、払出情報の入力がない場合(ステップS601;NO)、表示制御部543を通じて表示部51に通常の広告表示を行っている(ステップS602)。
これに対して、払出情報を受信した利用者が販促品払出装置50の操作入力部52を通じてその入力を行うと(ステップS601;YES)、払出情報処理部541において当該払出情報から利用者の属性が抽出され(ステップS603)、さらにこの抽出された属性に対応する表示データが表示制御部543から表示部51に与えられ、表示部51の表示内容が変更されることになる(ステップS604)。この結果、例えば利用者が払出情報を入力した時点で表示部51の表示内容をその属性に見合った他の商品の広告表示に変更することも可能である。
表示内容を変更した販促品払出装置50の主制御部54は、販促品収納部53に販促品が存在することを条件に払出情報処理部541を通じて払出情報が正規なものであるか否かを判断する処理を行う(ステップS605;YES→ステップS606)。さらに払出情報が正規なものであると判断した場合には、利用情報管理部544を通じて該当する利用者の利用履歴データベース551に当該販促品の払出履歴が存在するか否かを判断する(ステップS607)。
払出情報を正規のものであると判断し(ステップS606;YES)、さらに利用者の利用履歴に販促品の払出履歴が存在しない場合(ステップS607;NO)、販促品払出装置50の主制御部54は、払出制御部542を通じて販促品収納部53及び利用情報管理部544に払出許可指令を与える処理を実施する(ステップS608)。
この結果、販促品払出装置50の販促品収納部53に収納された販促品が払出口(図示せず)から払い出され、正規の払出情報を入力した利用者、つまり販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有する利用者の手に渡ることになる。
一方、払出情報が与えられた利用情報管理部544は、利用履歴データベース551を更新し、払出情報から特定される利用者に対して今回払い出した販促品の払出履歴を関連付け(ステップS609)、その後に今回の処理を終了する。
これに対して販促品払出装置50の主制御部54は、販促品収納部53に販促品が存在しない場合(ステップS605;NO)、あるいは払出情報が正規のものでないと判断した場合(ステップS606;NO)、あるいは利用履歴データベース551に販促品の払出履歴が存在する場合(ステップS607;YES)、表示制御部543を通じて表示部51にエラー表示を行い(ステップS610)、その後に今回の処理を終了する。
この結果、販促品払出装置50から不正な払出情報が入力された場合、あるいは正規な払出情報が入力された場合であっても既に販促品を払い出した利用者に対して販促品払出装置50から販促品が払い出されることはない。つまり、会員データベース451に登録した利用者であっても、今回の販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有していない利用者に販促品が払い出される虞れがなく、また販促品提供者が意図する条件に合致した属性を有する利用者であっても二重に販促品が払い出される事態を防止することができるようになる。
尚、図19に示したアンケート処理(ステップS400)においては、販促品払出装置50の利用履歴データベース551に登録された情報を定期的に収集し、収集した情報を会員データベース451に反映させることで実施の形態1の図13に示したアンケート処理をそのまま実行することが可能である。但し、実施の形態1の図13に示したアンケート処理のステップS402で抽出する利用者を、払出情報を送信した利用者と置き換えれば、利用履歴データベース551の情報を会員データベース451に反映させることなく、アンケート処理を実施することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態2の販売促進支援システムによれば、会員データベース451に登録されている多数の利用者の中から、設定した抽出条件に合致した利用者のみに販促品払出装置50から販促品を払い出すことが可能となる。従って、抽出条件を変更することにより、販促品の配布対象を容易に、かつ迅速に変更することが可能となる。
尚、上述した実施の形態2では、払出情報として記号列からなるものを適用し、これを販促品払出装置50のタッチパネルから手入力するようにしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、払出情報としてバーコード化したものを適用するとともに、販促品払出装置50にバーコードリーダを付設し、端末機器10の端末出力部13に表示したバーコードを販促品払出装置50のバーコードリーダで読み取るようにしても構わない。
また、上述した実施の形態2では、既に販促品の配布を受けた利用者に対して販促品の二重払い出しを実施しないように構成しているが、本発明ではこれに限定されない。例えば、販促品払出装置50に入金貨幣を処理する装置を付設し、予め設定した金額の貨幣が投入された場合には、既に販促品の配布を受けた利用者に対しても販促品の払い出しを許可するように構成することも可能である。
さらに、上述した実施の形態2では、販促品の払出条件として性別、年齢、居住地域といった利用者の属性に所定の制限を加えることによって設定するようにしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、任意の利用者に対してそれぞれの端末機器10に懸賞を実施する旨の懸賞情報を送信し、この懸賞情報に呼応して応募した利用者を対象として懸賞を実施して当選者を抽出するようにしても構わない。つまり、実施の形態2においては、販促品の払出条件を販促品提供者が設定するようにしたが、利用者の参加意志を販促品の払出条件としても構わない。尚、懸賞の抽選に関しては、利用者の端末機器10において実施しても良いし、販促品払出装置50において実施するようにしても構わない。
またさらに、上述した実施の形態2では、利用者が所持する端末機器10から会員登録処理を行うようにしているが、販促品払出装置50においても会員登録処理を実施できるように構成することも可能である。但し、販促品払出装置50から会員登録処理を実施した場合には、入力された送信アドレスに対して会員登録確認を目的とした電子メールを送信し、これに対して返信があった利用者のみを会員として管理することが好ましい。