JP2007225436A - 板状体の音響透過特性の測定方法 - Google Patents

板状体の音響透過特性の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 JIS A1416で定められている従来の音響透過特性の測定方法に用いられる大掛かりな設備を用いることなく、板状体の音響透過特性を測定する場合、音源部からの発信音波が試料を回り込むため、受音部は試料を透過する音波の他に試料を回り込む音波も受信してしまうという問題がある。
【解決手段】 板状体の第1主平面側に配置された音源部からの発信音波を前記板状体を透過させ、透過した音波を前記板状体の他方の第2主平面側に配置された受音部で受信し、その受信音波を分析することにより板状体の音響透過特性を測定する方法であって、前記受音部を、開口部を有する防音材で被覆し、前記防音材の前記開口部を、前記第2主平面に接触させて配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板状体の音響透過特性の測定方法に関する。
従来、板状体の空気音遮断性能(遮音性能)を示す音響透過特性を正確に測定するための測定方法として、日本工業規格のJIS A1416:2000「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」(非特許文献1)等が知られている。
前記JIS規格による測定方法においては、音源室と受音室とが試料取り付け用開口部を介して隣接された試験室が必要であり、この試験室は、試料面を通して伝搬する以外の側路伝搬による音の寄与ができるだけ小さくなるような構造とする必要がある。音響透過損失を測定するために用いるタイプ1試験室の各室の容積は、100m3とし、150m3以上とすることが望ましく、両室の容積が10%以上異なっていることが望ましい。また、試料開口の面積は、おおよそ10m2とし、短辺の寸法が2.3m以上で長方形とすることが望ましい。試料開口の面積が、10m2以下の場合は、試料取り付け用開口部に設置した開口部調整壁に試料を取り付ける。そして、前記音源室に音源部を、前記受音室に受音部を配置し、前記音源部から発信された音波(発信音波)に対し、前記試料を透過し、前記受音部にて受信された音波(受信音波)を、1/3オクターブバンドフィルタ処理により
周波数分析することによって、前記試料の音響透過特性が測定され、音響透過損失が求められる。
日本工業規格 JIS A1416:2000「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」
前述したJIS A1416:2000(以下、JIS規格とする)による測定方法においては、異なった大きさの試料を測定する場合、各試料の大きさ毎に試料取り付け用開口部を製作する必要がある。また、試料を取り替える際に、試料を固定するためのパテを取り除き、試料を取り替え、パテで固定するという手間の掛かる作業が必要である。
従って、この測定方法は、窓ガラスや建材等の建築部材の空気音遮断性能を正確に測定するには適しているが、同一あるいは多品種製品の音響透過特性が目的の範囲内にあることを確かめるために、全量あるいは抜き取りで測定するには、設備が大掛かりとなり時間と費用が掛かるため適していない。
しかし、前述したJIS規格で定められている設備を用いることなく、試料の音響透過特性を測定する場合、音源部からの発信音波が試料を回り込むため、受音部は試料を透過する音波の他に試料を回り込む音波も受信してしまうという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、前述したJIS規格で定められたような大掛かりな設備を用いることなく試料の音響透過特性を測定できるようにすることである。
本発明者は、前述の目的を達成するために、試行錯誤しながら検討した結果、大掛かりな設備を用いることなく音響透過特性を測定できることをつきとめた。
請求項1記載の板状体の音響透過特性の測定方法は、
板状体の第1主平面側に配置された音源部からの発信音波を前記板状体を透過させ、透過した音波を前記板状体の他方の第2主平面側に配置された受音部で受信し、その受信音波を分析することにより前記板状体の音響透過特性を測定する方法であって、
前記受音部を、開口部を有する防音材で被覆し、前記防音材の前記開口部を、前記第2主平面に接触させて配置したことを特徴とする。
請求項2では、請求項1記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、
前記防音材で被覆された前記受音部を、前記第2主平面に接触させずに設置したことを特徴とする。
請求項3では、請求項1または2記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、
前記発信音波と前記受信音波を、可聴域の音波としたことを特徴とする。
請求項4では、請求項3記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、
所定の中心周波数を有する音波としたことを特徴とする。
請求項5では、請求項4記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、
前記発信音波における所定の中心周波数を、前記板状体がコインシデンス効果を示す周波数としたことを特徴とする。
請求項6では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、前記発信音波の周波数と前記受信音波の周波数とを、同一としたことを特徴とする。
請求項7では、請求項1〜6のいずれか1項に記載の板状体の音響透過特性の測定方法であって、前記板状体を、ガラス板としたことを特徴とする。
本発明によれば、前述したJIS規格で定められたような大掛かりな設備を用いることなく音響透過特性を測定することができる。そして、同一製品の音響透過特性が目的の範囲内にあることを確かめるために、全量あるいは抜き取りで測定することができる。また、製造現場のように、周りに騒音がある環境でも音響透過特性を測定することができる。
請求項1記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、発信音波が板状体を回り込んだ音波および発信音波とは別の音波(意図していない音波ということで騒音という)は、防音材により遮断されるので、前記板状体を透過した音波のみを前記受音部にて測定することが可能となる。
請求項2記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記受音部が前記板状体と接触することがないので、接触による騒音が発生することがないので、前記板状体を透過した音波のみを前記受音部にて測定することが可能となる。
請求項3に記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記発信音波と前記受信音波を、可聴域の音波としたので、人々の住環境に適した測定が可能となる。
請求項4記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記発信音波を、所定の中心周波数を有する音波としたので、その音波に対する効率的な測定が可能となる。
請求項5記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記発信音波における所定の中心周波数を、前記板状体がコインシデンス効果を示す周波数としたので、前記板状体の音響透過特性の特徴的な部分に着目した効率的な測定を行うことが可能となる。
請求項6記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記発信音波の周波数と前記受信音波の周波数とを同一としたので、その周波数における板状体の音響透過特性を測定することが可能となる。
請求項7記載の板状体の音響透過特性の測定方法によれば、前記板状体を、ガラス板としたので、住宅や車両などに用いられるガラス板の音響透過特性を測定することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
[音響透過特性の測定装置]
図1に、本発明における音響透過特性の測定方法を用いた測定装置の概略図を示す。図1において、被測定物である板状体1は、一方向に湾曲した板状体としたが、二方向に湾曲した板状体、水平な板状体、厚みにむらがある板状体、比較的厚みのある板状体等も測定可能である。
板状体1は、搬送装置を構成するローラ群(搬送ローラ)2上に配置される。搬送ローラ2により形成される搬送面は、通常、略水平に調整されている。
音源部10は、信号発生器11とスピーカ12により構成されており、両社はケーブルにより接続されている。信号発生器11は、任意の位置に設置され、スピーカ12は、板状体1の第1主面1a側(搬送面の下側)に、搬送面に垂直な軸に対して、角度θで配置される。図1において、スピーカ12の設置方向は、搬送方向(矢印A)としたが、これに限定されることはなく、スピーカ12と板状体1との間に障害物が存在しない方向および位置とすることができる。ここで、角度θの範囲は、0〜90°、つまり全方位とすることができる。角度θの範囲は、40〜90°が好ましい。
受音部20は、分析器21とマイクロホン22により構成されており、両社はケーブルにより接続されている。分析器21は、任意の位置に設置される。マイクロホン22は、板状体1の第2主面1b側(搬送面の上側)に、搬送面に略垂直に配置される。マイクロホン22は、防音材30により、周囲を覆われている。防音材30は、内部のマイクロホン22を示すために透視図で示している。マイクロホン22のセンサ部がある先端部と第2主面1bとの間には隙間31が形成され、マイクロホン22が直接第2主面1bに接触しないようになっている。防音材30に覆われたマイクロホン22は、昇降機構(図示せず)により、矢印Bの方向および逆方向に移動可能である。
図2に、マイクロホン22の形状に合わせて成形加工された防音材30の縦断面図の例を示す。防音材30の内部には、マイクロホン22の形状に略一致する空洞32がある。図2(a)に示す防音材30の板状体1に接触する部分の断面形状は、略平らに形成さている。このように形成することにより、平面的な形状の板状体に対して良好に密着させることができる。図2(b)、(c)に示す防音材30の板状体に接触する部分の断面形状は、凸状に形成さている。このように形成することにより、平面的な形状のみならず曲面的な形状の板状体に対しても良好に密着させることができる。
防音材30に用いる素材は、遮音性能を有するものであれば特に限定されない。また、防音材30には、スポンジ状の構造を持つ素材、板状体に接触する部分以外の表面に多数の毛を有する素材およびそれらの複合素材を好適に用いることができる。スポンジ状の構造を持つ素材は防音効果に優れており、また弾性変形可能なので、板状体1の第2主面1bに密着させることができる。表面に多数の毛を有する素材は表面に衝突する風による音を軽減する効果がある。
防音材30は、前述したようにマイクロホン22の形状に合わせて成形加工してもよいし、スポンジ状の構造を持つ素材を帯状にし、マイクロホン22に巻き付けることにより形成してもよい。
防音材30の横断面の外形は、横断面の各方向において防音性能が発揮可能な厚みを有していればよく、略円形や略四角形等の形状が好適に用いられる。
[音響透過特性の測定手順]
以下に音響透過特性の測定手順を示す。
まず、発信音波の強度を、被測定物である板状体1が存在しない状態で、マイクロホン22の受信音波のレベルが、所定の中心周波数で所定レベルとなるように調整する。複数の中心周波数で測定する場合には、中心周波数毎に行う。この調整は、複数の板状体を連続して測定する場合には、毎回行う必要はなく、例えば、最初の測定の前に一度行い、その後は、定期的に行えばよい。
次に、防音材30に覆われたマイクロホン22を、矢印Bの逆方向に安全な待機位置まで退避させる。
次に、板状体1を、矢印A方向に搬送ローラ2により搬入し、測定装置の所定位置で停止させる。
次に、防音材30に覆われたマイクロホン22を、矢印Bの方向に移動させ、防音材30の先端を第2主面1bに接触させる。
次に、スピーカ12から、所定の中心周波数を有する音波を発生させ、板状体1を透過した音波をマイクロホン22で受信する。受信音波は、接続ケーブルにより分析器21へ送られて、1/3オクターブバンドフィルタ処理を行うことによって、板状体1の音響透過特性が周波数毎の透過音圧レベルとして測定される。
必要に応じて、複数の中心周波数毎に測定を繰り返す。
本発明の音響透過特性の測定方法により、自動車用の合わせガラスの音響透過特性を測定した。合わせガラスは、一般的な中間膜を用いた自動車用の合わせガラス(以下、通常合わせガラスとする)ものと、遮音性能を有する中間膜を用いた自動車用の合わせガラス(以下、遮音性合わせガラスとする)を製造した。
比較のため同じ合わせガラスの空気音遮断性能を、前述したJIS規格に記載の測定方法により測定した。
そして、本発明の音響透過特性の測定方法を、通常合わせガラスと遮音性合わせガラスの判別に用いる例を示した。
[実施例1]
まず、一般的な製造方法により、通常合わせガラスを製造した。合わせガラスを構成する2枚のガラス板の厚さは、それぞれ2mmであり、中間膜には、厚さ 0.76mmのPVBフィルム(積水化学工業社製、エスレックフィルム)を用いた。
次に、スピーカ12の設置の角度θが、60°となるように調整した。
次に、前述した音響透過特性の測定手順に従って、通常合わせガラスの周波数毎の透過音圧レベルを測定した。このとき、スピーカ12からの発信音波の中心周波数は、厚さ 4mmの単板ガラス板がコインシデンス効果を示す周波数に近い3.15kHzとした。そして、この中心周波数を有する発信音波の強度を、板状体1が存在しない状態で、マイクロホン22の受信音波のレベルが、90dBとなるように調整した。
表1に、50〜10000Hzの範囲で分析した通常合わせガラスの透過音圧レベルの値を示した。表1には、後述する実施例2の測定結果と2つの実施例の透過音圧レベル差も併せて示した。
Figure 2007225436
図3に、表1に示した透過音圧レベルと透過音圧レベル差のグラフを示した。横軸の周波数は対数表示とした。透過音圧レベルが小さいほど、被測定物の遮音性能が優れている。
表1と図3より、通常合わせガラスの透過音圧レベルは、50〜800Hzの周波数帯で、77.8〜35.0dBまで、急激に変化しており、1000〜10000Hzの周波数帯で、36.3〜17.7dBまで、なだらかに変化していることが分かる。
[比較例1]
JIS規格に規定されている測定方法に従って、実施例1で製造した通常合わせガラスの音響透過損失を測定した。表2に、50〜10000Hzの範囲で分析した通常合わせガラスの音響透過損失を示した。表2には、後述する比較例2の音響透過損失と2つの比較例の音響透過損失差も併せて示した。
Figure 2007225436
図4に、表2に示した音響透過損失と音響透過損失差のグラフを示した。横軸の周波数は対数表示とした。音響透過損失が大きいほど、被測定物の遮音性能が優れている。
表2と図4より、通常合わせガラスの音響透過損失は、50〜1000Hzの周波数帯で、10.2〜35.0dBまで、急激に変化しており、1250〜10000Hzの周波数帯で、35.8〜49.4dBまでなだらかに変化していることが分かる。なお、約1kHz以下の分布は、質量側に従っていると思われる。
この通常合わせガラスには、2枚のガラス板の合計厚さに等しい厚さ 4mmの単板ガラス板がコインシデンス効果を示す周波数に近い3.15kHz付近に、音響透過損失が小さくなる周波数帯が存在していることが分かる。
[実施例2]
まず、中間膜に、厚さ 0.76mmのPVBフィルム(積水化学工業社製、エスレックアコースティックフィルム)を用いた以外は、実施例1と同様にして、遮音性合わせガラスを製造した。
次に、前述した音響透過特性の測定手順に従って、実施例1と同様の条件で、遮音性合わせガラスの周波数毎の透過音圧レベルを測定した。
表1に、50〜10000Hzの範囲で分析した遮音性合わせガラスの透過音圧レベルを示し、図3に、その透過音圧レベルのグラフを示した。
表1と図3より、遮音性合わせガラスの透過音圧レベルは、50〜630Hzの周波数帯で、79.8〜33.5dBまで、急激に変化しており、800〜10000Hzの周波数帯で、34.6〜17.7dBまで、なだらかに変化していることが分かる。
[比較例2]
JIS規格に規定されている測定方法に従って、実施例2で製造した遮音性合わせガラスの音響透過損失を測定した。
表2に、50〜10000Hzの範囲で分析した音響透過損失を示し、図4に、その音響透過損失のグラフを示す。
表2と図4より、遮音性合わせガラスの音響透過損失は、50〜1000Hzの周波数帯で、14.5〜35.5dBまで、急激に変化しており、1250〜10000Hzの周波数帯で、36.3〜47.6dBまで、なだらかに変化していることが分かる。なお、比較例1と同様に、約1kHz以下の分布は、質量側にしたがっていると思われる。
この遮音性能を有する中間膜を用いた自動車用の合わせガラスには、前述した3.15kHz付近ではなく6.3kHz付近に音響透過損失が小さくなる周波数帯が存在することが分かる。
(測定方法の比較)
図4に示したJIS規格に規定されている正確な測定方法による測定結果のグラフから、1000〜10000Hzの周波数帯において、通常合わせガラスと遮音性合わせガラスの音響透過損失に差があることが分かる。そして、2枚の厚さ 2mmのガラス板と厚さ 0.76mmの中間膜との組み合わせにより製造された合わせガラスのコインシデンス効果を示す周波数(3.15kHz付近)が含まれる1000〜5000Hzの周波数帯において、遮音性合わせガラスの音響透過損出が大きいことが分かる。つまり、この遮音性合わせガラスは、人が敏感に感じる5kHz以下の周波数帯で、通常合わせガラスよりも遮音性能に優れていることが分かる。
図3と図4を比較すると、本発明による音響透過特性の測定方法とJIS規格に規定されている正確な測定方法とでは、測定結果の傾向が完全に一致していないことが分かる。しかし、本発明による音響透過特性の測定方法においても、前記1000〜5000Hzの周波数帯で、遮音性合わせガラスが通常合わせガラスよりも遮音性能に優れていることが分かる。
つまり、被測定物である板状体が特徴的な分布を有する周波数帯に着目すれば、本発明による音響透過特性の測定方法を用いることにより、JIS規格に規定されている正確な測定方法を用いずとも板状体の音響透過性能を判断することができる。
下記に、本発明の音響透過特性の測定方法を通常合わせガラスと遮音性合わせガラスとの判別に用いた実施例を示す。
[実施例3]
実施例1および実施例2の結果から、周波数 3.15kHzにおける通常合わせガラスと遮音性合わせガラスとの透過音圧レベルは、それぞれ、36.6dBと26.1dBであったので、これらの中間値 31.35dBを参考に、31dBを閾値とした。
同じ大きさと形状を有する通常合わせガラスと遮音性合わせガラスとをそれぞれ100枚ずつ用意した。各合わせガラスには識別マークを付けた。図1に示した測定装置を用いて前述した音響透過特性の測定手順に従い2種類の合わせガラスの音響透過特性を測定した。周波数 3.15kHzにおける透過音圧レベルが、前記閾値 31dB以下の場合、その合わせガラスを遮音性合わせガラスと判定し、それ以外を通常合わせガラスと判定し、別々のガラス台車に振り分けた。
それぞれの台車の合わせガラスに付けられている前記識別マークを確認したところ、通常合わせガラスと遮音性合わせガラスとが誤判定されることなく正しく振り分けられていることが確認できた。
従って、生産ラインの検査工程において、遮音性能の有無が判定できることが分かった。また、遮音性合わせガラスの遮音性能が基準を満たしているかの検査を行うことも可能であることが分かった。
本発明における音響透過特性の測定方法を用いた測定装置の概略図である。 本発明における音響透過特性の測定方法に用いる防音材の形状の例を示す断面図である。 本発明における音響透過特性の測定方法により測定された合わせガラスの周波数に対する透過音圧レベルの分布のグラフを表す図である。 JIS A1416:2000に規定されている測定方法に従って測定された合わせガラスの周波数に対する音響透過損失の分布のグラフを表す図である。
符号の説明
1 板状体
1a 板状体の第1主平面
1b 板状体の第2主平面
2 搬送ローラ
10 音源部
11 信号発生器
12 スピーカ
20 受音部
21 解析器
22 マイクロホン
30 防音材
31 隙間
32 空洞

Claims (7)

  1. 板状体の第1主平面側に配置された音源部からの発信音波を前記板状体を透過させ、透過した音波を前記板状体の他方の第2主平面側に配置された受音部で受信し、その受信音波を分析することにより板状体の音響透過特性を測定する方法であって、
    前記受音部を、開口部を有する防音材で被覆し、
    前記防音材の前記開口部を、前記第2主平面に接触させて配置したことを特徴とする板状体の音響透過特性の測定方法。
  2. 前記防音材で被覆された前記受音部を、前記第2主平面に接触させずに設置したことを特徴とする請求項1記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
  3. 前記発信音波と前記受信音波を、可聴域の音波としたことを特徴とする請求項1または2記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
  4. 前記発信音波を、所定の中心周波数を有する音波としたことを特徴とする請求項3記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
  5. 前記発信音波における所定の中心周波数を、前記板状体がコインシデンス効果を示す周波数としたことを特徴とする請求項4記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
  6. 前記発信音波の周波数と前記受信音波の周波数とを、同一としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
  7. 前記板状体を、ガラス板としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の板状体の音響透過特性の測定方法。
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