JP2007224839A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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JP2006048224A
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Akinori Fukuda
昭徳 福田
Yasushi Aeba
靖 饗場
Tadashi Nagata
忠 永田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】背圧制御機構を持つスクロール圧縮機であり、かつその背圧制御機構部品を圧入によって構成する場合、圧入歪によって固定スクロールの部品精度が損なわれ、洩れ損失が増大し性能が低下し、また面圧が上昇することによる信頼性低下を引き起こしていた。
【解決手段】固定スクロールに圧入する部品を背圧制御弁を構成する背圧ピン42と嵌合部品43とで構成し、嵌合部品43の内部にザグリ加工を施す、上面に1本以上のスリット加工を施す等により、圧入部品の剛性を低下させることが可能になる。これにより圧入歪を吸収させるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機、冷凍機器等に使用される圧縮機であって、固定スクロールの変形を抑制することにより漏れ損失低減や高精度に加工された加工面の組立歪を低減することにより性能および信頼性を向上させることを可能とするスクロール圧縮機に関するものである。
従来のスクロール圧縮機としては、鏡板に渦巻き状のスクロールラップを直立形成した固定スクロールと旋回スクロールとを噛み合わせて円弧状の圧縮室を形成し、旋回スクロールを固定スクロールに対して自転を拘束した状態で旋回運動させることによって圧縮室を外周側から内周に向かって移動させながら容積を減じることで圧縮動作を行わせるものがある。このスクロール圧縮機は旋回スクロールと固定スクロールとの噛み合わせ部から圧縮ガスが漏洩して効率低下の原因となるという問題点を有しており、従来から様々な対策が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図5は特許文献1に記載された従来の密閉型スクロール圧縮機を示すものである。図5において10は固定スクロール、11は旋回スクロール、31は固定スクロールに設けられた背圧制御機構であり、背圧室29が一定以上の圧力に保たれるように動作することにより、固定スクロール10と旋回スクロール11間の隙間を低減させ、洩れ損失を低減させている。
特開2002−310076号公報(第2頁〜3頁、図1)
しかしながら、固定スクロールに形成される背圧制御機構における背圧制御弁は固定スクロールに圧入される構成であり、その圧入時に固定スクロールに歪を生じさせることがある。本来スクロール圧縮機の設計および製造においては固定スクロールと旋回スクロールの摺動面については高精度加工により洩れ隙間が限りなく小さくなるように設計されているが、この問題により固定スクロールの上面側、すなわち旋回スクロール鏡板面と密着する面において隙間が生じてしまい、特に低速低負荷条件において洩れ損失による効率低下が発生する。また固定スクロール上面の変形が大きくうねりを生じている場合、その上面に生じた歪部分と旋回スクロールの鏡板面が摺動することにより圧力の集中が生じ摺動痕等を発生させ、性能を低下させると共に信頼性の面においても問題が生じてしまうことがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、本来の高精度加工を損なう事の無い組立を実現し、同時に性能および信頼性を向上させることのできるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明のスクロール圧縮機は、固定スクロールに圧入する部品を背圧制御弁を構成する背圧ピンと別部品とすることで圧入歪を吸収させるものである。
本構成によって、固定スクロールに背圧制御機構を組み付ける際の圧入歪を低減でき、加工時の高精度加工状態を損なうことのない摺動面を得られる。
本発明のスクロール圧縮機は、背圧制御機構を組み立てる際に生じる固定スクロールの歪を防止し、高精度加工状態を維持したスクロール圧縮機を提供することができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるスクロール型密閉圧縮機の断面図である。
図1において、11は旋回スクロール、10は固定スクロールであり、噛み合わされて圧縮室30を形成する。14は冷媒を吸入する吸入孔、15は圧縮した冷媒を吐出する吐出孔、12は旋回スクロール11の自転を拘束するオルダム継ぎ手であり、回転軸6が電動機3により駆動されて回転することにより旋回スクロール11が旋回運動することによって圧縮を行う。31が固定スクロール10に設けられた背圧制御機構を示し、背圧制御弁40、制御用バネ41、背圧ピン42、勘合部品43より成り立っており、旋回スクロール11の背面に設けられた中間室29と連通しており、中間室29が一定以上の圧力になると背圧制御弁40が開き、圧縮室30と連通させる。これにより中間室29の圧力を一定に保つのである。
図2は図1における背圧制御機構の部品構成である。図2において、固定スクロール10に圧入される勘合部品43を設けることにより、圧入部品の剛性を低下させることが可能となり、圧入時に生じる圧入歪を吸収し固定スクロール10の摺動面に歪を及ぼさずに背圧制御機構を組み立てることが可能となり、性能および信頼性の向上を図る事ができる。
(実施の形態2)
図3は図1における背圧制御機構の部品構成である。図3において、固定スクロール10に圧入される勘合部品43を設け、かつ図のように嵌合部品43の内部にザグリ加工を施すことにより、圧入部品の剛性を低下させることが可能となり、圧入時に生じる圧入歪を吸収し固定スクロール10の摺動面に歪を及ぼさずに背圧制御機構を組み立てることが可能となり、性能および信頼性の向上を図る事ができる。
(実施の形態3)
図4は図1における背圧制御機構の部品構成である。図4において、固定スクロール10に圧入される勘合部品43を設け、かつ図のように43の上面に1本以上のスリット加工を施すことにより、圧入部品の剛性を低下させることが可能となり、圧入時に生じる圧入歪を吸収し固定スクロール10の摺動面に歪を及ぼさずに背圧制御機構を組み立てることが可能となり、性能および信頼性の向上を図る事ができる。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、背圧制御機構を組み立てる際に生じる固定スクロールの歪を防止し、高精度加工状態を維持したスクロール圧縮機を提供することができるので、空調装置や冷蔵庫等の冷凍機器や、給湯装置や乾燥機などのヒートポンプ応用機器等の用途にも適用することができる。
本発明実施の形態における圧縮機の断面図 本発明実施の形態1における背圧制御機構の断面図 本発明実施の形態2における背圧制御機構の断面図 本発明実施の形態3における背圧制御機構の断面図 従来の圧縮機の断面図
符号の説明
3 電動機
6 回転軸
10 固定スクロール
11 旋回スクロール
12 オルダム継ぎ手
14 吸入孔
15 吐出孔
29 中間室
30 圧縮室
40 背圧制御弁
41 制御用バネ
42 背圧ピン
43 勘合部品
44 背圧ピンザグリ
45 背圧ピンスリット

Claims (4)

  1. 鏡板に渦巻き状のスクロールラップを直立形成した固定スクロールと、同じく鏡板に渦巻き状のスクロールラップを直立形成した旋回スクロールとを持ち、前記旋回スクロールの反ラップ部側に圧縮機および圧縮室内部とは圧力的に遮断された背圧室を形成し、前記圧縮室内部の圧力と背圧室内部との差圧を利用して前記固定スクロールと前記旋回スクロールの鏡板面を密着させることにより洩れ損失を低減させ、低速低負荷条件であっても高効率を実現するスクロール圧縮機であって、前記固定スクロールに背圧室内部の圧力を制御するための背圧制御機構を持ち、かつ前記制御機構を形成する背圧ピンが前記固定スクロールに圧入勘合される場合に、背圧ピンと勘合部品を別部品とすることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 固定スクロールの背面側に圧入する勘合部品に、圧入時の圧入歪を低減させるザグリ加工を施すことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  3. 固定スクロールの背面側に圧入する勘合部品に、圧入時の圧入歪を低減させるスリット加工を施すことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  4. 固定スクロールの背面側に圧入する勘合部品に背圧ピンよりも剛性の弱い材料を用いたことを特徴とする請求項1乃至3記載のスクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103362821A (zh) * 2012-03-29 2013-10-23 三菱电机株式会社 密闭型压缩机和具备该密闭型压缩机的冷冻循环装置
WO2018083965A1 (ja) * 2016-11-01 2018-05-11 サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 スクロール型流体機械

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