JP2007224821A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水冷構造の内燃機関1の冷却水を利用して変速機2および車室内暖房用のヒータコア13の温度を調節する冷却装置において、内燃機関1の冷間始動時の車室内暖房性能を高めるとともに、内燃機関1の運転全域にわたる変速機2の温調性能を確保する。
【解決手段】シリンダヘッド1b側から排出される冷却水をヒータコア13を経てシリンダブロック1a側へ戻すヒータ通路6におけるヒータコア13の下流側に、直列に変速機用熱交換器14を設ける。ヒータコア13への冷却水流量を相対的に大として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に小とする第1状態と、ヒータコア13への冷却水流量を相対的に小として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に大とする第2状態とのいずれかを必要に応じて確保する流量管理手段15を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両等に搭載される水冷構造の内燃機関の冷却装置に関する。
一般的に、車両等に搭載される水冷構造の内燃機関は、始動に伴い冷却水の温度を速やかに所定温度に到達させる一方で、運転継続に伴い所定の温度範囲に保つように構成されている。
これと同様に、内燃機関に連結される変速機の使用油は、十分な特性を発揮させるような粘度にするために、その温度を速やかに所定温度に到達させる一方で、所定の温度範囲に保つようにすることが望ましい。
なお、公知のように、自動変速機は、オートマティック・トランスミッション・フルード(ATF)と呼ばれる作動油を用い、手動変速機は、トランスミッション・オイルと呼ばれる潤滑油を用いている。
これに対し、本願出願人は、水冷構造の内燃機関において、その冷却水を利用して、変速機の使用油の温度を調節するとともに、車室内暖房用のヒータコアの温度を調節するようにしたものを提案している(例えば特許文献1参照。)。
この特許文献1の従来例では、まず、内燃機関の冷間始動時のように冷却水および変速機の使用油の温度が所定の設定温度以下のときには、内燃機関のシリンダヘッド側から排出される冷却水をラジエータに流通させずにバイパス通路を介して内燃機関のシリンダブロック側に戻すことにより、冷却水の温度上昇を図るとともに、内燃機関のシリンダヘッド側から排出される冷却水の一部を変速機用熱交換器やヒータコアに流通させることにより、変速機の使用油の温度ならびにヒータコアの温度を上昇させるようにしている。
そして、内燃機関の冷却水の温度および変速機の使用油の温度が所定の設定温度を超えると、内燃機関のシリンダヘッド側から排出される冷却水をラジエータに流通させることにより冷却するとともに、内燃機関のシリンダブロック側から排出される冷却水を変速機用熱交換器に流通させることにより、変速機の使用油の温度を低下させるようにしている。
ところで、ヒータコアには、内燃機関のシリンダヘッド側から排出される冷却水の一部を常時流通させるようにすることにより、内燃機関の冷間始動時から車室内暖房を行えるようにしている。
特開2004−232514号公報
上記従来例は、内燃機関のシリンダヘッド側からの排出される冷却水を、まずラジエータ側とヒータコア側とに分流させており、さらに、内燃機関の暖機運転時にはヒータコア側に分流させた冷却水をさらにヒータコアより上流側でさらに分流させて変速機用熱交換器へ流通させるようにしている。
このような冷却水の循環構造では、ヒータコアへシリンダヘッド側から排出される冷却水を常時流通させるようにしているので、内燃機関の冷間始動時から車室内暖房を行うことが可能であるものの、内燃機関の冷間始動時のように暖機運転時においてヒータコアに対する冷却水流量が不十分となり、ヒータコアによる車室内暖房性能が満足できない状況になるおそれがある。ここに改良の余地がある。
本発明は、内燃機関の冷却装置において、内燃機関の冷間始動時における車室内暖房性能を高めるとともに、内燃機関の運転全域にわたる変速機の温調性能を確保することを目的としている。
本発明は、水冷構造の内燃機関の冷却水を利用して変速機および車室内暖房用のヒータコアの温度を調節する冷却装置であって、シリンダヘッド側から排出される冷却水をヒータコアを経てシリンダブロック側へ戻すヒータ通路における前記ヒータコアの下流側に、直列に変速機用熱交換器を設け、前記ヒータコアへの冷却水流量を相対的に大として前記変速機用熱交換器への冷却水流量を相対的に小とする第1状態と、前記ヒータコアへの冷却水流量を相対的に小として前記変速機用熱交換器への冷却水流量を相対的に大とする第2状態とのいずれかを必要に応じて確保する流量管理手段を備えることを特徴としている。
なお、ヒータコアへの冷却水流量を大にすると、ヒータコアの加熱効率が向上することになって、車室内暖房性能を高めるうえで有利となる。一方、変速機用熱交換器に対してはヒータコアを通過して温度が若干低下した冷却水を導入させるようにしているから、変速機用熱交換器への冷却水流量を大にすると、変速機の使用油温度が高い状況においては変速機用熱交換器による変速機の放熱効率が向上することになって、変速機の冷却性能を高めるうえで有利となる。
このことから、前記第1状態とすれば、ヒータコアの加熱効率を向上させたうえで変速機を暖機させることが可能になる一方、前記第2状態とすれば、変速機用熱交換器による変速機の放熱効率を向上させたうえでヒータコアの過剰な加熱を抑制することが可能になる。
ここで、例えば内燃機関の冷間始動時、つまり冷却水や変速機の使用油の温度が例えば所定値以下のときに、前記第1状態とすれば、内燃機関の冷間始動時でも車室内暖房を速やかに必要十分なレベルで行うことが可能になり、しかも変速機の暖機が可能になる。
一方、例えば内燃機関の冷却水や変速機の使用油の温度が所定値を超えたときに、前記第2状態とすれば、変速機が速やかに冷却されるようになり、しかもヒータコアの過剰な加熱を抑制することが可能になる。
このように、簡単な構成でありながら、内燃機関の状況に応じて内燃機関や変速機の温度調節を適正に行うことが可能になるとともに、内燃機関の冷間始動時においてヒータコアによる車室内暖房を必要十分なレベルで行うことが可能になる。
好ましくは、前記流量管理手段は、前記ヒータコア下流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度以下のときに、前記第1状態を選択する一方、前記ヒータコア下流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度を超えたときに、前記第2状態を選択するよう設定される。
この構成によれば、ヒータコア下流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度の高低で内燃機関の運転状況を認識するようにしているから、流量管理手段の切り替え動作が適正に行えるようになる。
好ましくは、前記流量管理手段は、前記ヒータ通路において前記変速機用熱交換器の上流側と下流側とに短絡接続されるバイパス通路と、このバイパス通路に設けられる開閉弁とを有し、かつ前記開閉弁を開閉することにより前記いずれか一方の状態を確保する。
このように、流量管理手段について市場にて簡単かつ安価に入手できるバイパス通路用の配管や開閉弁で構成しているから、その構成が簡素で済むとともに設備コストならびに設置コストの低減を図るうえで有利となる。
好ましくは、前記開閉弁は、当該開閉弁上流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度以下のときに開いて前記第1状態を選択する一方、前記開閉弁上流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度を超えたときに閉じて前記第2状態を選択するよう駆動される。
この構成では、開閉弁を内燃機関の運転状況に応じて駆動するようにしており、状態変更動作が適正に行えるようになる。
好ましくは、前記開閉弁は、サーモワックスの熱膨張、熱収縮に応じて弁体を駆動するタイプとされる。
この構成のように、開閉弁を駆動する駆動源について、制御系が不要ないわゆる自己動作タイプとすれば、開閉弁そのものの構成が簡素となるとともに設備コストを低減するうえで有利となる。
本発明によれば、内燃機関の冷間始動時における車室内暖房性能を高めることが可能になるとともに、内燃機関の運転全域にわたる変速機の温調性能を確保することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2に、本発明の一実施形態を示している。図において、1は内燃機関、2は変速機である。この実施形態では、内燃機関1を水冷構造とし、変速機2を自動変速機としている。
内燃機関1の冷却水の温度や変速機2の使用油の温度は、下記する冷却装置でもって速やかに所定の設定温度に到達させる一方で、所定の設定温度範囲に保つようになっている。
この冷却装置は、主として、冷却水循環回路(3〜6)と、ウォーターポンプ11と、ラジエータ12と、ヒータコア13と、変速機用熱交換器14とを含む構成になっている。
冷却水循環回路(3〜6)は、内燃機関1の内外に冷却水を循環させる閉ループ通路であり、内燃機関1の内部に設けられる内部通路(3,4)と、内燃機関1の外部に設けられる外部通路(5,6)とを含む。
内燃機関1の内部通路としては、主として、内燃機関1のシリンダブロック1aに設けられるシリンダブロック側内部通路3と、内燃機関1のシリンダヘッド1bに設けられるシリンダヘッド側内部通路4とを含む。これらシリンダブロック側内部通路3とシリンダヘッド側内部通路4とは、直列に連通連結されている。
内燃機関1の外部通路としては、主として、シリンダヘッド側内部通路4の冷却水排出部4aからシリンダブロック側内部通路3の冷却水導入部(ウォーターポンプ11の入口)3aに至って並列に設けられるラジエータ通路5およびヒータ通路6を含む。
なお、ラジエータ通路5には、ラジエータ12の上流側と下流側とを短絡接続するための第1バイパス通路7が設けられている。このラジエータ通路5の下流側に対する第1バイパス通路7の接続部位には、冷却水の流通経路を切り替えるためのサーモスタット8が設けられている。
このサーモスタット8は、冷却水の温度高低に応じて膨張・収縮するサーモワックスを駆動源として弁体を駆動するような一般的に公知の構成とされている。
サーモスタット8の動作としては、シリンダヘッド側内部通路4出口の冷却水が所定温度以下のときに、図1の実線矢印X1で示すように、シリンダヘッド側内部通路4から排出された冷却水をラジエータ12内に通さずに第1バイパス通路7へ通過させる冷却水スルー経路を確保する一方、シリンダヘッド側内部通路4出口の冷却水が所定温度を超えたときに、図2の破線矢印X2で示すように、シリンダヘッド側内部通路4から排出された冷却水をラジエータ12に通過させる冷却水放熱経路を確保する。
ウォーターポンプ11は、冷却水循環回路内で冷却水を循環流通させるものであり、シリンダブロック側内部通路3の冷却水導入部3aに設けられている。
ラジエータ12は、ラジエータ通路5の途中に介装されており、シリンダヘッド側内部通路4からラジエータ通路5側へ排出される冷却水の熱を放熱して冷却するものである。
ヒータコア13は、ヒータ通路6においてシリンダヘッド側内部通路4寄りに設けられており、車室内を暖房するための熱源とされるものである。
変速機用熱交換器14は、変速機2の使用油(オートマティック・トランスミッション・フルード:ATF)の温度を調節するものである。
この変速機用熱交換器14内には、変速機2に設けられる外部引き出し配管2aが挿入されていて、変速機用熱交換器14内に供給される冷却水と外部引き出し配管2a内を通過する使用油との間で熱交換が行われる。なお、外部引き出し配管2aは、変速機2内の使用油を一旦外部に引き出して戻すための経路である。
次に、本発明の特徴部分について説明する。
まず、変速機用熱交換器14は、ヒータ通路6においてヒータコア13の下流側に直列に設けられている。
そして、ヒータ通路6には、ヒータコア13への冷却水流量を相対的に大として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に小とする第1状態と、ヒータコア13への冷却水流量を相対的に小として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に大とする第2状態とのいずれかを必要に応じて確保するための流量管理手段15が設けられている。
この流量管理手段15は、主として、第2バイパス通路16と、開閉弁17とを含む構成である。
第2バイパス通路16は、ヒータ通路6において変速機用熱交換器14の上流側(ヒータコア13の下流側)と下流側(ウォーターポンプ11の上流側)とに短絡接続されている。要するに、この第2バイパス通路16は、ヒータ通路6において変速機用熱交換器14が設置される変速機設置区間6aと並列に配置されている。
開閉弁17は、第2バイパス通路16の途中に設けられていて、第2バイパス通路16を開放または閉塞するものである。
この開閉弁17としては、一般的に公知のように、その上流側の冷却水温度の高低に応じて膨張・収縮するサーモワックスを駆動源として弁体を開閉駆動するような自己動作タイプとすることができる。
この流量管理手段15は、開閉弁17の上流側つまりヒータコア13の下流側の冷却水温度が所定温度Tw以下のとき(暖機要求時)に、図1中の一点鎖線矢印Yおよび二点鎖線矢印Zで示すように、ヒータコア13を通過する冷却水をヒータ通路6における変速機設置区間6aおよび第2バイパス通路16の両方に流通させる第1状態を選択する一方、開閉弁17の上流側つまりヒータコア13の下流側の冷却水温度が所定温度Twを超えたとき(冷却要求時)に、図2中の一点鎖線矢印Yで示すように、ヒータコア13を通過する冷却水をヒータ通路6における変速機設置区間6aのみに流通させる第2状態を選択するようになっている。
但し、ヒータコア13や変速機用熱交換器14に対する冷却水流量は、ヒータコア13の冷却水流通抵抗(圧力損失)と、変速機用熱交換器14の冷却水流通抵抗(圧力損失)と、第2バイパス通路16の冷却水流通抵抗とを考慮して、適宜調整することができる。なお、第2バイパス通路16に対する冷却水流量は、その配管の内径や長さ等を適宜設定することによって調整することができる。
次に、上述した内燃機関1の冷却装置における動作を説明する。
内燃機関1を始動すると、ウォーターポンプ11によって冷却水循環回路内で冷却水が循環される。
まず、内燃機関1から発生する熱によってシリンダヘッド側内部通路4出口の冷却水温度が所定値Tw以下、つまり所定値Twに到達するまでの間は、サーモスタット8が図1中の実線矢印X1で示すような冷却水スルー経路を確保することにより、冷却水を暖めて内燃機関1を暖機する。
この場合、シリンダヘッド側内部通路4から排出される冷却水は、ラジエータ12を通過せずに第1バイパス通路7を通過してシリンダブロック側内部通路3へ導入される。これにより、内燃機関1の外部に排出された冷却水がほとんど放熱されずに保温されたまま内燃機関1内へ戻されるようになる。そのため、内燃機関1の発熱を助長することになるとともに、内燃機関1内で冷却水がさらに暖められることになる。
これと同時に、開閉弁17の上流側の冷却水温度が所定値Tw以下、つまり所定値Twに到達するまでの間は、流量管理手段15の開閉弁17が開放状態になっているので、ヒータコア13を通過する冷却水が、図1中の一点鎖線矢印Yおよび二点鎖線矢印Zで示すように、ヒータ通路6における変速機設置区間6aおよび第2バイパス通路16の両方に流通する第1状態になる。
この第1状態では、ヒータコア13の加熱効率を向上させたうえで、変速機2を暖機させることができるので、詳しく説明する。
まず、開閉弁17を開放すると、ヒータ通路6全体における冷却水の流通抵抗が小さくなるので、ヒータコア13への冷却水流量が相対的に大となる。このようにヒータコア13への冷却水流量を大にすると、ヒータコア13の加熱効率が向上することになって、車室内暖房性能を高めるうえで有利となる。
そして、第2バイパス通路16と並列なヒータ通路6の変速機設置区間6aにも冷却水が流通するようになっているが、変速機用熱交換器14の存在によって変速機配置区間6aの流通抵抗が第2バイパス通路16の流通抵抗より大きくなる関係より、変速機用熱交換器14への冷却水流量が相対的に小となる。
このとき、変速機用熱交換器14に対してはヒータコア13を通過して温度が若干低下した冷却水が導入されるので、この冷却水の温度が、変速機用熱交換器14の使用油の温度より高くなるにつれて、変速機用熱交換器14への冷却水流量を小にしていても、この冷却水と変速機2の使用油との間で熱交換が行われて、変速機2の使用油の温度が上昇するようになる。
このようにして内燃機関1を継続的に運転すると、内燃機関1の冷却水ならびに変速機2の使用油の温度が速やかに上昇されることになるとともに、ヒータコア13が速やかに加熱されることになるのである。
ところで、シリンダヘッド側内部通路4の出口の冷却水温度が所定値Twを超えると、サーモスタット8は図2中の破線矢印X2で示すような冷却水放熱経路を確保する。これにより、シリンダヘッド側内部通路4から排出される高温の冷却水は、ラジエータ12に流されることになるので、このラジエータ12によって冷却水の熱が放熱され、この温度が降下された冷却水がシリンダブロック側内部通路3へ導入されるようになる。そのため、比較的低温の冷却水によって内燃機関1内の熱を吸収するようになるので、内燃機関1が冷却されることになる。
これと同時に、開閉弁17上流側の冷却水温度が所定値Twを超えると、流量管理手段15の開閉弁17が閉塞されることになるので、ヒータコア13を通過する冷却水が、図2中の一点鎖線矢印Yで示すように、第2バイパス通路16へ流通せずに変速機設置区間6aのみに流通する第2状態になる。
この第2状態では、変速機用熱交換器14による変速機2の放熱効率を向上させたうえで、ヒータコア13の過剰な加熱を抑制することができるので、詳しく説明する。
まず、開閉弁17を閉塞すると、ヒータ通路6全体の流通抵抗はヒータコア13による流通抵抗(圧力損失)と変速機用熱交換器14による流通抵抗(圧力損失)とを加算した値となるので、ヒータコア13への冷却水流量が相対的に小となる。したがって、ヒータコア13を過剰に加熱しなくなる。但し、ヒータコア13への冷却水流量を小にしても、冷却水が高温であるために、ヒータコア13を必要十分なレベルで加熱することが可能になる。
そして、ヒータコア13を通過した冷却水は、第2バイパス通路16へ流れずに、その全量が変速機配置区間6aを通じて変速機用熱交換器14へ流れるようになり、そのため、変速機用熱交換器14への冷却水流量が相対的に大となる。このように、ヒータコア13を通過して若干温度降下した比較的低温の冷却水が大量に変速機用熱交換器14に流れるので、変速機2の使用油が効率よく放熱されることになり、変速機2の使用油を速やかに冷却できるようになる。
以上説明したように、内燃機関1の冷間始動時、つまり冷却水や変速機2の使用油の温度が比較的低いときに、流量管理手段15の開閉弁17を開放することによって、ヒータコア13への冷却水流量を相対的に大として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に小とする第1状態にしているから、内燃機関1の冷間始動時でも車室内暖房を速やかに必要十分なレベルで行うことが可能になり、しかも変速機2の暖機が可能になる。
また、内燃機関1の定常運転において冷却水や変速機2の使用油の温度が比較的高くなったときに、流量管理手段15の開閉弁17を閉塞することによって、ヒータコア13への冷却水流量を相対的に小として変速機用熱交換器14への冷却水流量を相対的に大とする第2状態にしているから、変速機2を速やかに冷却することが可能になり、しかも、ヒータコア13の過剰な加熱を抑制することが可能になる。
このように、簡単な構成でありながら、内燃機関1の状況に応じて内燃機関1や変速機2の温度調節を適正に行うことが可能になるとともに、内燃機関1の冷間始動時においてヒータコア13による車室内暖房を必要十分なレベルで行うことが可能になる。
以下、本発明の他の実施形態について説明する。
(1)上記実施形態で例示した流量管理手段15に用いる開閉弁17は、例えば図示しないがマイクロコンピュータの指令信号に応じてアクチュエータの動作を制御して弁体を変位するような、いわゆる電磁式駆動タイプとすることも可能である。
この場合、例えば開閉弁17の上流側に温度センサ等を設け、マイクロコンピュータで前記温度センサの出力信号に基づき冷却水温度を認識し、この冷却水の温度の高低に応じて前記アクチュエータを適宜駆動させるように構成することができる。
(2)上記実施形態で例示した流量管理手段15に用いる開閉弁17の開閉動作は、その上流側の冷却水温度の高低に応じて行わせるようにした例を挙げているが、変速機2の使用油温度の高低に応じて行わせるようにすることも可能である。
(3)上記実施形態では、流量管理手段15について、第2バイパス通路16と開閉弁17とで構成した例を挙げたが、要するに、ヒータコア13下流側の冷却水温度の高低に応じて、ヒータコア13と変速機用熱交換器14とに対する各冷却水流量を適宜特定した二状態のうち、一方の状態を確保することができるものであれば、どのような構成であってもかまわない。
本発明に係る内燃機関の冷却装置の一実施形態を示す概略構成図であり、暖機時の循環経路を示している。 図1に対応する図で、冷却時の循環経路を示している。
符号の説明
1 内燃機関
2 変速機
3 シリンダブロック側内部通路
4 シリンダヘッド側内部通路
5 ラジエータ通路
6 ヒータ通路
6a ヒータ通路における変速機設置区間
11 ウォーターポンプ
12 ラジエータ
13 ヒータコア
14 変速機用熱交換器
15 流量管理手段
16 第2バイパス通路
17 開閉弁

Claims (5)

  1. 水冷構造の内燃機関の冷却水を利用して変速機および車室内暖房用のヒータコアの温度を調節する冷却装置であって、
    シリンダヘッド側から排出される冷却水をヒータコアを経てシリンダブロック側へ戻すヒータ通路における前記ヒータコアの下流側に、直列に変速機用熱交換器を設け、
    前記ヒータコアへの冷却水流量を相対的に大として前記変速機用熱交換器への冷却水流量を相対的に小とする第1状態と、前記ヒータコアへの冷却水流量を相対的に小として前記変速機用熱交換器への冷却水流量を相対的に大とする第2状態とのいずれかを必要に応じて確保する流量管理手段を備えることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 請求項1に記載の流量管理手段は、前記ヒータコア下流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度以下のときに、前記第1状態を選択する一方、前記ヒータコア下流側または前記変速機の使用油温度の冷却水温度が所定温度を超えたときに、前記第2状態を選択するよう設定されることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載の流量管理手段は、前記ヒータ通路において前記変速機用熱交換器の上流側と下流側とに短絡接続されるバイパス通路と、このバイパス通路に設けられる開閉弁とを有し、かつ前記開閉弁を開閉することにより前記いずれか一方の状態を確保することを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  4. 請求項3に記載の開閉弁は、当該開閉弁上流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度以下のときに開いて前記第1状態を選択する一方、前記開閉弁上流側の冷却水温度または前記変速機の使用油温度が所定温度を超えたときに閉じて前記第2状態を選択するよう駆動されることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  5. 請求項3または4に記載の開閉弁は、サーモワックスの熱膨張、熱収縮に応じて弁体を駆動するタイプとされることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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