JP2007224728A - エンジンオイル供給制御装置 - Google Patents

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和浩 西垣
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Abstract

【課題】目詰まりやオイル漏れなどの異常を検出することのできるエンジンオイル供給制御装置を提供する。
【解決手段】オイルパン11に貯留されたエンジンオイルは、オイルポンプ12により汲み上げられ、OCV13を介してMOP14に圧送される。そして、MOP14にて調量され、オイル供給弁15を介してロータリハウジング16に供給される。ここで、圧力センサ17によりMOP元圧が検出されるようになっており、MOP元圧が目標圧に一致するようにOCV13の駆動制御が行われている。かかる構成において、所定期間におけるMOP制御量の積算値を求め、その積算値が予め定めた正常動作範囲内かを判定する。そして、正常動作範囲内でない場合に異常が発生していると判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンオイル供給制御装置にかかり、目詰まりやオイル漏れなどの異常を検出する技術に関する。
従来、ロータリエンジン等においては、エンジンオイル供給装置よりエンジンオイルが供給され、摺動部等の潤滑が行われている。かかる供給装置では、エンジンオイルがオイルポンプにて汲み上げられるとともに調量ポンプにより適量供給されるようになっている(例えば、特許文献1)。
ところで、エンジンオイル供給装置において、オイルポンプや調量ポンプの動作不良やオイル経路の劣化等により、目詰まり若しくはオイル漏れといった異常が生じる場合がある。その場合、エンジンに供給されるエンジンオイルの過不足が生じ、それに起因してエンジン性能や排ガス特性に悪影響を与えるおそれがある。
この問題に対し、特許文献1では、調量ポンプにおいてエンジンオイルの供給量を調整するために用いられるステッピングモータの回転位置を検出するポジションセンサを備えている。そして、ステッピングモータに与えられる回転位置指令と、ポジションセンサにより検出される実際の回転位置との比較を行い、ステッピングモータの固着異常を検出している。しかしながら、特許文献1では、ステッピングモータの固着以外の異常を検出することができず、目詰まりやオイル漏れなどの異常を検出することができない。
近年では、調量ポンプにおけるエンジンオイルの調量精度を向上させるべく、オイルポンプと調量ポンプとの間に調圧弁及び圧力センサが設けられ、調量ポンプの元圧を一定にすることが行われている。しかしながら、異常を目詰まりやオイル漏れなどの異常を検出する技術が依然として提案されていない。
特開平4−63948号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、目詰まりやオイル漏れなどの異常を検出することのできるエンジンオイル供給制御装置を提供することである。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明では、調圧弁の制御量と調量ポンプの制御量との相関に基づいて異常検出を行う。
本発明のエンジンオイル供給制御装置は、エンジンオイルを圧送するオイルポンプ、オイルポンプより圧送されるエンジンオイルを調圧する調圧弁及び調圧弁により調圧されたエンジンオイルを調量してエンジンに供給する調量ポンプからなるオイル輸送系を有している。そして、所望量のエンジンオイルを供給するべく、エンジンの運転状態に基づいて調量ポンプの制御量が求められるとともにその制御量に応じて調量ポンプが駆動制御される。また、調量ポンプの元圧を目標とする圧力に保つべく、調圧弁の制御量が求められるとともにその制御量に応じて調圧弁がフィードバック制御される。
かかるエンジンオイル供給制御装置において、オイルポンプや調量ポンプの動作不良やオイル経路の劣化等により、目詰まりやオイル漏れといった異常が生じる場合がある。その場合、エンジンに供給されるエンジンオイルの過不足が生じ、それに起因してエンジン性能や排ガス特性に悪影響を与えるおそれがある。
ところで、そのような異常が生じると、エンジンオイルの目標とする供給量が一定であったとしても、エンジンオイルの消費量が変化する。例えば、目詰まりが生じた場合には、エンジンオイルは消費されにくくなるため、実際のエンジンオイルの消費量が減少する。また、オイル漏れが生じた場合には、オイル漏れの分だけエンジンオイルの消費量が増加する。そして、その結果、調量ポンプの元圧を一定に保つべく駆動制御される調圧弁の制御態様が変化する。
したがって、本発明のように、エンジンオイルの目標とする供給量に相当する調圧弁の制御量と調量ポンプとの制御量との相関に基づき、オイル輸送系の異常検出を行うことが可能である。そして、オイル輸送系の異常を検出した場合には、例えば運転者等に異常の発生を警告することによって修理・交換を促すと良い。これにより、エンジンオイルが適量に供給されないことによるエンジン性能の低下や排ガス特性の悪化を回避することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、調圧弁の制御量と調量ポンプの制御量との相関に加え、調量ポンプの元圧に関する情報に基づいて異常検出を行う。
前述した調圧弁の制御態様は、調量ポンプの元圧によっても変化する。ここで、調量ポンプの元圧に関する情報には、目標とする圧力及び圧力センサなどにより検出される実圧が含まれる。すなわち、調量ポンプの元圧が大きいと、目詰まりが生じたとしていてもある程度のエンジンオイルが消費される一方、オイル漏れが生じた場合にはオイル漏れの影響が大きくなりエンジンオイルの消費量が増加する傾向にある。したがって、調圧弁の制御量と調量ポンプの制御量とに加え、調量ポンプの元圧に関する情報に基づいて異常検出を行うことにより、オイル輸送系の異常をより的確に検出することが可能である。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、現時点前所定期間の調圧弁の制御量を積算する。そして、調圧弁の制御量と調量ポンプの制御量との相関に基づく異常検出として、同所定期間の間調量ポンプの制御量が所定量以上である場合に、その調圧弁の制御量の積算値が予め定めた正常範囲内でなければ異常が発生していると判断する。
エンジンオイルは粘性や圧縮性を有しているため、特定の時期における調圧弁の制御量に着目してもそれが異常に起因するものかを判断することが難しい。そこで、本発明のように現時点前所定期間における調圧弁の制御量を積算して、その積算値により異常の影響を把握すると良い。かかる場合、調圧弁の制御量の積算値が予め定めた正常範囲か否かを判定することにより、オイル輸送系が異常であるか否かを判断することができる。ただし、調圧弁の制御量がある程度出力されうる場合でないとその積算値が正常範囲内か否かを判定することができないため、調量ポンプの制御量が所定量以上である場合に異常であるか否かを判断すると良い。
先述したように調圧弁の制御量は、調量ポンプの制御量や調量ポンプの元圧の影響を受ける。このため、請求項4に記載の発明のように、現時点前所定期間の調量ポンプの制御量を積算し、その積算値に基づいて正常範囲を可変設定する良い。同様に、請求項5に記載の発明のように、現時点前所定期間の調量ポンプの元圧に関する情報を積算し、その積算値に基づいて正常範囲を可変設定すると良い。これらにより、オイル輸送系の異常をより的確に検出することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項3乃至5のいずれかに記載の発明において、調圧弁の制御量の積算値が正常動範囲よりも小さい場合にオイル輸送系に目詰まりが生じていると判断し、調圧弁の制御量の積算値が正常動範囲よりも大きい場合にオイル輸送系にオイル漏れが生じていると判断する。前述したように目詰まりが生じた場合には調圧弁の制御量が減少し、オイル漏れが生じた場合には調圧弁の制御量が増加するため、調圧弁の制御量の積算値と正常動作範囲との関係から目詰まり又はオイル漏れの異常を検出することができる。
以上説明した請求項3乃至6に記載の発明では、所定期間における調圧弁の制御量及び調量ポンプの制御量や調量ポンプの元圧に関する情報の積算値を算出して異常検出を行っている。このため、エンジンオイルの所望とする供給量、調量ポンプの元圧の目標圧又はオイルポンプにより圧送されるエンジンオイルの量がエンジン運転状態などに応じて変化したとしても、異常検出が適正に行われる。
請求項7に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、調圧弁のフィードバック制御において調量弁の目標とする圧力近傍に不感帯を設定する。そして、調圧ポンプの制御量と調量ポンプの制御量との相関に基づく異常検出として、調量ポンプの制御量の変化に対する調圧弁の制御頻度に基づいて異常検出を行う。
調圧弁のフィードバック制御において、調量弁の目標とする圧力近傍に不感帯を設けたことにより、調量ポンプの元圧が目標とする圧力近傍の場合には、調圧弁の制御量が算出されず、調圧弁の制御が行われない。すなわち、調量ポンプの元圧が不感帯を超えた場合にのみ、調圧弁の制御量が算出され、調圧弁の制御が行われる。このため、目詰まりが発生してエンジンオイルが消費されにくい場合には調圧弁の制御頻度が低下し、オイル漏れが発生してエンジンオイルが余分に消費される場合には調圧弁の制御頻度が増加する。このため、調量ポンプの制御量の変化に応じた調圧弁の制御頻度に着目して異常検出を行うことが可能である。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、2ロータ式の車載ロータリエンジンを対象としてエンジンオイル供給システムを構築するものとしており、当該供給システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)からの制御指令に基づき適量のエンジンオイルを供給することとしている。先ずは、図1を用いてエンジンオイル供給システムの概略構成を説明する。
図1において、オイルパン11に貯留されたエンジンオイルは、オイルポンプ12により汲み上げられ、オイルコントロールバルブ(以下、OCVという)13を介してメタリングオイルポンプ(以下、MOPという)14に圧送される。そして、MOP14にて調量され、オイル供給弁15を介してロータリハウジング16に供給される。ここで、MOP14の元圧(以下、MOP元圧という)が圧力センサ17によって検出されるようになっている。
詳しくは、オイルポンプ12は、エンジンのクランク軸(図示略)の回転に伴って駆動されるものであり、エンジンオイルが一定の圧力にて圧送されるように余分なエンジンオイルがオイルパン11に排出されるようになっている。OCV13は、モータ等の電気アクチュエータによりバルブの開閉が行われ、そのバルブ開閉に伴い、オイルパン11、オイルポンプ12及びMOP14のオイル経路の接続が切り替えられるようになっている。すなわち、オイルポンプ12とMOP14とのオイル経路を接続すると、オイルポンプ12からMOP14にエンジンオイルの供給が行われてMOP元圧が増加する。一方で、MOP14とオイルパン11とのオイル経路を接続すると、MOP14からオイルパン11にエンジンオイルの排出が行われてMOP元圧が減少する。これにより、MOP元圧を所定の目標圧に保つことが可能であり、MOP14における調量精度の向上が図られている。また、MOP14は、モータ等の電気アクチュエータによりエンジンオイルの調量が行われるようになっている。
ECU20は、周知の通りCPU、RAM、ROM等からなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することによってエンジンの各種運転状態を制御するものである。すなわち、ECU20は、エンジンオイル供給制御において、エンジンオイルの供給量を調整するべくMOP14を駆動制御するとともに、MOP元圧を目標圧に一致させるべくOCV13を駆動制御する。具体的には、エンジン回転速度やエンジン水温などのエンジンの運転状態を表す情報を取得し、その運転状態情報に基づいてエンジンオイルの目標供給量を算出する。そして、その目標供給量に基づいてMOP14の制御量を算出するとともに、実際にMOP14を駆動制御するためのMOP制御信号を生成してMOP14に出力する。また、運転状態情報に基づいてMOP元圧の目標圧を算出するとともに、圧力センサ17を用いてMOP元圧の実圧を検出する。そして、その圧力偏差に基づいてOCV13の制御量を算出するとともに、実際にOCV13を駆動制御するためのOCV制御信号を生成してOCV13に出力する。なお、本実施の形態では、OCV13の制御頻度を抑えるために、OCV13の制御量を算出する際に、MOP元圧の目標圧近傍に不感帯を設けている。
ここで、ECU20からOCV13に対するOCV制御信号としてはPWM信号が出力される。すなわち、デューティ比0〜100%のパルス信号が出力される。そして、デューティ比が50%(保持デューティ比)である場合には、OCV13とMOP14とのオイル経路が閉じられる。この結果、エンジンオイルがオイルポンプ12からMOP14に圧送されず、MOP元圧が保持される。これに対し、デューティ比が50%より大きい場合には、オイルポンプ12とMOP14とのオイル経路が開かれ、オイルポンプ12からMOP14にエンジンオイルが圧送されてMOP元圧が増加する。一方で、デューティ比が50%より小さい場合には、オイルパン11とMOP14とのオイル経路が開かれ、エンジンオイルがオイルパン11に排出されてMOP元圧が減少する。なお、保持デューティ比はエンジンオイルの温度等の条件によって変化するため学習を行う必要があるが、ここではその説明を省略する。
図2は、エンジンオイル供給システムが正常に動作する場合の様子を示すタイムチャートである。図2において、タイミングt11以前は、エンジンオイルの目標供給量が比較的少なく、MOP制御量が小さい。そのため、エンジンオイルの消費量が少なく、MOP元圧は緩やかに減少する。一方で、タイミングt11以降において、エンジン運転状態の変化に伴ってエンジンオイルの目標供給量が増加し、それに応じてMOP制御量が大きくなると、エンジンオイルの消費量が増加してMOP元圧の減少度合いが大きくなる。その後、タイミングt12において、MOP元圧が目標圧に対して乖離して不感帯を超えると、50%より大きなデューティ比のOCV制御信号が出力される。これにより、オイルポンプ12とMOP14とのオイル経路が開かれ、MOP14に対してエンジンオイルが圧送されてMOP元圧が上昇する。このOCV制御信号は、タイミングt13においてMOP元圧が不感帯内に戻るまで出力され、この結果、MOP元圧が目標圧程度まで回復する。このようなOCV制御信号がMOP元圧の実圧が減少する度に出力されることにより、MOP元圧が目標圧に保たれる。
さて、エンジンオイル供給システムにおいては、MOP14などの動作不良やオイル経路の劣化等により、目詰まり若しくはオイル漏れといった異常が生じる場合がある。その場合、ロータリハウジング16にエンジンオイルを適量供給することができず、エンジン性能や排ガス特性に悪影響を及ぼすことが懸念される。
図3は、エンジンオイル供給システムにおいて異常が発生した場合の様子を示すタイムチャートであり、エンジンオイル供給システムの異常として、図3(a)には目詰まりが発生した場合、図3(b)にはオイル漏れが発生した場合の様子を示す。図3(a)に示すように、目詰まりが発生した場合には、エンジンオイルが消費されにくくなるため、MOP元圧がほとんど変化しない。したがって、図2に示した正常動作をする場合に比べて、MOP元圧を目標圧に一致させるために出力されるOCV制御信号の変化頻度が少なくなる。また、図3(b)に示すように、オイル漏れが発生した場合には、目標供給量よりも多くのエンジンオイルが消費されるため、MOP元圧の減少度合いが大きくなる。したがって、図2に示した正常動作をする場合に比べて、MOP元圧を目標圧に一致させるために出力されるOCV制御信号の変化頻度が多くなる。さらに、このとき、MOP制御量が大きいほど、エンジンオイルの目標供給量が多くなって消費量が増加するため、OCV制御信号のデューティ比が大きくなる。
本実施の形態では、このようなOCV制御信号の変化に着目して異常の発生を検出する。ただし、エンジンオイルは粘性や圧縮性を有しているため、特定の時期におけるOCV制御信号の挙動からでは異常が発生しているか否かを判断することが難しい。そこで、所定期間におけるOCV制御量の積算値を求める。目詰まりが生じている場合には図3(a)に示したようにOCV制御信号の変化頻度が少なくなるためにそのOCV制御量の積算値が小さくなる一方、オイル漏れが生じている場合には図3(b)に示したようにOCV制御信号の変化頻度が多くなるためにそのOCV制御量の積算値が大きくなる。したがって、OCV制御量の積算値の正常動作範囲を予め定めておき、OCV制御量の積算値がその正常動作範囲内であるかに基づき、異常が発生しているか否かを判断する。詳しくは、OCV制御量の積算値が正常動作範囲よりも小さい場合には目詰まりが生じていると判断し、正常動作範囲よりも大きい場合にオイル漏れが生じていると判断する。
ところで、OCV制御量はMOP制御量やMOP元圧などに影響を受けるため、本実施の形態では、MOP制御量やMOP元圧の積算値に応じてOCV制御量の積算値の正常動作範囲を可変設定する。図4はOCV制御量の積算値の正常動作範囲を示す図であり、図4(a)はMOP制御量の積算値により可変設定されたものを示し、図4(b)はMOP元圧の積算値により可変設定されたものを示している。
先ずMOP制御量に着目すると、MOP制御量が大きいほど、エンジンオイルの実供給量が増加してより多くのエンジンオイルが消費されるため、OCV制御量の積算値が増加する。したがって、図4(a)に示すように、MOP制御量の積算値が大きくなるにつれて正常動作範囲の上限側を広げる。次に、MOP元圧の着目すると、MOP元圧が大きいと、MOP制御量と同様にOCV制御量の積算値が増加する一方で、目詰まりが生じていたとしてもある程度のエンジンオイルが供給されるためOCV制御量の積算値が生じる。したがって、図4(b)に示すように、MOP元圧の積算値が大きくなるにつれ、正常動作範囲の上限側を広げる一方で、正常動作範囲の下限側を狭める。
図5は、エンジンオイル供給システムの異常検出処理を示すフローチャートである。本異常検出処理は、ECU20によって所定周期毎に実行される。
先ずステップS101では、エンジン運転状態を表す情報としてエンジン回転速度及びエンジン水温を取得する。そして、ステップS102〜S105では、それら検出したエンジン運転状態情報等に基づき、異常検出を行うための条件が成立しているか否かを判定する。いずれかの条件が成立していない場合には、異常検出を行わず本異常検出処理を終了する。
すなわち、ステップS102では、エンジン回転速度が所定値以上であるか否かを判定する。エンジン回転速度が所定値以上でない場合には、オイルポンプ12から圧送されるエンジンオイルの量が少なく、OCV13によるMOP元圧の調圧があまり行われないため、異常検出を行わない。ステップS103では、エンジン水温が所定値以上か否かを判定する。エンジンオイルの粘性等の特性は温度によって大きく変化するため、エンジン水温が所定値以上でない場合には異常検出を行わない。ステップS104では、エンジン始動から所定時間が経過しているかを判定する。エンジン始動から所定時間が経過するまではエンジンオイルがエンジンオイル供給システム内に十分に供給されていないため、異常検出を行わない。ステップS105では、MOP制御量が所定量以上であるか否かを判定する。MOP制御量が小さい場合には、エンジンオイルの目標供給量が少なく、OCV13によるMOP元圧の調圧があまり行われないため、異常判定を行わない。
ステップS102〜S105において全ての条件が成立している場合には、ステップS106に移行する。ステップS106では過去所定回数回α分(例えば過去100回分)のOCV制御量の積算値を算出し、ステップS107では同様に過去所定回数回α分のMOP制御量の積算値を算出する。さらに、ステップS108では、同様に過去所定回数回α分のMOP元圧の積算値を算出する。ただし、これらOCV制御量、MOP制御量及びMOP元圧の積算期間は任意である。この積算する回数は任意である。そして、ステップS109において、MOP制御量の積算値及びMOP元圧の積算値に基づき、図4を用いて説明したようにOCV制御量の積算値の正常動作範囲を設定する。
続くステップS110では、OCV制御量の積算値がオイル漏れ動作の範囲内であるか否かを判定する。オイル漏れ動作の範囲内である場合にはステップS111に移行してオイル漏れ警告を行う。詳しくは、ダイアグノーシス機能により、運転者に異常を知らせる警告灯を点灯するとともに、エンジンオイル供給系に異常があることを表す警告データを異常診断用ログメモリ(EEPROMやスタンバイRAM等)に書き込む。
一方で、ステップS110においてオイル漏れ動作の範囲内でないと判定された場合には、ステップS112に移行して目詰まり動作の範囲内であるか否かを判定する。目詰まり動作の範囲内である場合には、ステップS113に移行して、ステップS112と同様にダイアグノーシス機能を利用して目詰まりが生じている旨の警告を行う。目詰まり動作の範囲内でないと判定された場合には、そのまま本異常検出処理を終了する。
以上詳述した実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
MOP制御量が所定量以上である場合に、OCV制御量の積算値を求めるとともに、その積算値が正常動作範囲内でないか否かを判定するように構成した。そして、OCV制御量の積算値が正常動作範囲より小さい目詰まり動作の範囲である場合に目詰まりが生じていると判断し、OCV制御量の積算値が正常動作範囲より大きいオイル漏れ動作の範囲である場合にオイル漏れが生じていると判断した。これは異常が発生した場合にOCV13の制御態様が変化する事実に基づいている。したがって、上記構成のようにOCV制御量とMOP制御量との相関から目詰まりやオイル漏れといった異常を検出することが可能である。ここで、OCV制御量の積算値の正常動作範囲をMOP制御量の積算値及びMOP元圧の積算値に応じて可変設定したことにより、より的確に異常の発生を検出することができる。
また、OCV制御量、MOP制御量及びMOP元圧に基づき異常検出を行ったことにより、異常検出用のセンサ等を追加する必要がなく、コスト面で有利である。
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、以下のように実施しても良い。
上記実施の形態では、OCV制御量及びMOP制御量の積算値を求め、異常検出を行ったが、これに限らない。OCV13の制御量の算出において不感帯を設けたことにより、保持デューティ比以外のOCV制御信号は、MOP元圧の実圧が不感帯を超えた場合にのみが算出される。このため、目詰まりが発生してエンジンオイルが消費されにくい場合には、デューティ比が50%を超えるOCV制御信号が出力される変化頻度が低下する。一方で、オイル漏れが発生してエンジンオイルが目標供給量に比べて余分に消費される場合には、デューティ比が50%を超えるOCV制御信号が出力される変化頻度が増加する。したがって、OCV13の制御量として、50%を超えるOCV制御信号が出力される変化頻度に基づいて異常検出を行うように構成しても良い。
上記実施の形態では、OCV制御量、MOP制御量及びMOP元圧の相関として、それぞれの積算値に基づいて異常検出を行ったがこれに限らない。OCV制御量はMOP元圧の圧力偏差により決定されるものであるから、OCV制御量の代わりにMOP元圧の圧力偏差を積算するとともにその積算値に基づいて異常判定を行う構成としても良い。
また、MOP制御量はエンジンオイルの目標供給量により決定されるものであるから、OCV制御量の代わりに目標供給量を積算するとともにその積算値に基づいて正常動作範囲を設定する構成としても良い。さらに、MOP元圧としては、圧力センサ17により検出した実圧又はエンジン運転状態に応じて算出される目標圧のいずれに基づいて正常動作範囲を設定しても異常検出を行うことができる。
上記実施の形態では、図5の異常判定処理のステップS109において、MOP制御量の積算値及びMOP元圧の積算値に基づき、OCV制御量の積算値の正常動作範囲を可変設定したが、これに限らない。MOP制御量の積算値及びMOP元圧の積算値に応じた複数の正常動作範囲を予め用意しておき、ステップS109では適宜対応する正常動作範囲を読み出す構成としても良い。
上記実施の形態では、ロータリエンジンを対象としエンジンオイルの供給を行ったが、これに限らない。燃料とエンジンオイルを一定比率にて混合させてピストン摺動部などを潤滑させるエンジンとして、例えば2ストロークエンジンを対象としても良い。
エンジンオイル供給システムの概略構成を示す図である。 エンジンオイル供給システムが正常に動作する場合の動作を示すタイムチャートである。 エンジンオイル供給システムに異常が生じた場合の動作を示すタイムチャートである。 OCV制御量の積算値の正常動作範囲を示す図である。 異常検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
12…オイルポンプ、13…調圧弁としてのOCV、14…調量ポンプとしてのMOP、17…圧力センサ、20…ECU。

Claims (7)

  1. エンジンオイルを圧送するオイルポンプと、該オイルポンプより圧送されるエンジンオイルを調圧する調圧弁と、該調圧弁により調圧されたエンジンオイルを調量してエンジンに供給する調量ポンプとからなるオイル輸送系を有し、
    所望量のエンジンオイルを供給するべく、前記エンジンの運転状態に基づいて前記調量ポンプの制御量を求めるとともに該制御量に応じて前記調量ポンプを駆動制御する一方、前記調量ポンプの元圧を目標とする圧力に保つべく、前記調圧弁の制御量を求めるとともに該制御量に応じて前記調圧弁をフィードバック制御するエンジンオイル供給制御装置において、
    前記調圧弁の制御量と前記調量ポンプの制御量との相関に基づいて前記オイル輸送系の異常検出を行う異常検出手段を備えたことを特徴とするエンジンオイル供給制御装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記調圧弁の制御量と前記調量ポンプの制御量との相関に加え、前記調量ポンプの元圧に関する情報に基づいて前記オイル輸送系の異常を検出することを特徴とする請求項1に記載のエンジンオイル供給制御装置。
  3. 前記異常検出手段は、現時点前所定期間の前記調圧弁の制御量を積算する手段と、同所定期間の間前記調量ポンプの制御量が所定量以上である場合に、前記積算する手段により積算した積算値が予め定めた正常範囲内であるか否かを判定する手段とを備え、前記相関に基づく異常検出として、前記判定する手段により正常範囲内でないと判定した場合に、前記オイル輸送系に異常が生じていると判断することを特徴とする請求項1に記載のエンジンオイル供給制御装置。
  4. 前記所定期間における前記調量ポンプの制御量の積算値を算出する手段と、該手段により算出した積算値に基づいて前記正常範囲を可変設定する手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のエンジンオイル供給制御装置。
  5. 前記所定期間における前記調量ポンプの元圧に関する情報の積算値を算出する手段と、該手段により算出した積算値に基づいて前記正常範囲を可変設定する手段とを備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載のエンジンオイル供給制御装置。
  6. 前記異常検出手段は、前記算出した調圧弁の制御量の積算値が正常動範囲よりも小さい場合に前記オイル輸送系に目詰まりが生じていると判断し、前記算出した調圧弁の制御量の積算値が正常動範囲よりも大きい場合に前記オイル輸送系にオイル漏れが生じていると判断することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のエンジンオイル供給制御装置。
  7. 前記調圧弁のフィードバック制御において前記調量弁の目標とする圧力近傍に不感帯を設定し、前記異常検出手段は、前記調量ポンプの制御量の変化に対する前記調圧弁の制御頻度に基づいて異常検出を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンオイル供給制御装置。
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