JP2007223279A - 平版印刷版材料および平版印刷版の作製方法 - Google Patents

平版印刷版材料および平版印刷版の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、感度、耐刷性が高く、印刷適性が良好な平版印刷版材料およびそれを用いた平版印刷版の作製方法を提供することにある。
感度、耐刷性が高く、印刷適性が良好な平版印刷版材料およびそれを用いた平版印刷版の作製方法を提供することにある。
【解決手段】親水性支持体上にマイクロカプセルを含有する感熱層を有する平版印刷版材料であって、前記マイクロカプセルの粒径分布が2つのピークを有することを特徴とする平版印刷版材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、平版印刷版材料および平版印刷版材料を用いた平版印刷版の作製方法に関する。
近年、コンピュータの普及に同期して、印刷版技術においても、デジタル画像データを元にコンピュータを介して半導体レーザーを用いてPS版に直接画像入力するCTP技術がプロセスの簡易化、コストの面で注目されてきている。また環境問題への対応、オフィスの少スペース化が進み、現像液による処理を必要としない、いわゆるプロセスレスCTP技術の発展が目覚しい。
これらの技術の中で、近年実用化に向け、技術の完成度が高いものとして、印刷用親水性支持体上に親水性樹脂により分散された熱溶融性粒子を含有する感熱層が積層された、平版印刷版材料が挙げられる。この技術は感熱層に半導体レーザーなどで画像様露光を行うことで、レーザー照射部分の熱溶融性粒子が融解され、親水性支持体に密着することで固定され、レーザー照射されていない部分は印刷機のインキローラーや湿し水ローラーもしくはブランケットにより除去されることにより現像される、いわゆる印刷機上現像タイプの平版印刷版材料である。これらの技術は特許第29388397号や同293897号に示されている。
親水性支持体上にポリマー粒子を含む感熱層を有し、前記粒子が40〜150nmの平均粒子径でかつ0.2未満の多分散性を有することを特徴とする平版印刷版材料が開示されている(特許文献1参照)。この技術によれば、低粒子径では未露光部分の膜が緻密なために現像性が劣化し、高粒子径では露光部分の塗膜が充分に硬化せず感度、耐刷が確保できないため、適切な平均粒子径が存在することを示している。
粒子径分布が2以上のピークを有する高分子重合体微粒子を含有する層を有し、該微粒子の熱融着により画像を形成する画像形成材料が開示されている(特許文献2参照)。この技術によれば、現像性能、水幅性能が良好で高感度な平版印刷版が記載されている。しかしながら、これら技術については高重合体微粒子の融着による画像形成は皮膜強度が得られず、耐刷性が確保できないという課題があった。
一方で、画像強度の向上を目的として高重合性微粒子の代わりにマイクロカプセルを用いた技術も開示されており、親水性支持体上に、熱反応性基を有する親油性化合物を内包するマイクロカプセルを含有する感熱層を有する平版印刷版用原版であって、該マイクロカプセルが、平均粒径0.01μm〜2μm、かつスパン値0.4〜1.5の特性を有することを特徴とする平版印刷版用原版が開示されている(特許文献3参照)。この例によれば、ある粒径範囲および粒径分布のシャープさが感度、耐刷力に影響することが記載されているが、近年、印刷業界はクライアントから小部数の印刷を多量にこなすことが要求されてきており、さらに高感度化の技術が必要とされている。
特開平10−186646号公報 特開2000−141933号公報 特開2004−142322号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、感度、耐刷性が高く、印刷適性が良好な平版印刷版材料およびそれを用いた平版印刷版の作製方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
1.親水性支持体上にマイクロカプセルを含有する感熱層を有する平版印刷版材料であって、前記マイクロカプセルの粒径分布が2つのピークを有することを特徴とする平版印刷版材料。
2.前記ピークにおける粒径値の小さい方の粒子が、大きい方の粒子の1/3〜1/4であることを特徴とする1記載の平版印刷版材料。
3.前記マイクロカプセルの粒径の大きいものと小さいものとの質量比が5:1〜10:1であることを特徴とする2記載の平版印刷版材料。
4.前記マイクロカプセルの粒径分布のピークのうち、大きいほうのピークが0.3〜1μmであることを特徴とする3記載の平版印刷版材料。
5.1〜4のいずれか1項記載の平版印刷版材料に画像様に露光した後、該平版印刷版材料上に印刷機上で湿し水、インキを供給することにより現像することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
本発明によれば、感度、耐刷性が高く、印刷適性が良好な平版印刷版材料およびそれを用いた平版印刷版の作製方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明者は前述の平版印刷版材料において、マイクロカプセルの粒径と印刷性能について以下のような関係があることを確認し、本発明に至った。以下、本発明の形態について説明する。
本発明の平版印刷版材料は、親水性支持体上にマイクロカプセルを含有する感熱層を有し、そのマイクロカプセルは粒径分布が2つのピークを有している。粒径分布に2つのピークがあることで、感熱層塗膜のなかのマイクロカプセル粒子が緻密に配列される。緻密に配列された粒子同士は、少ない露光エネルギーでの溶融、合体もしくは反応が可能である。また溶融、合体もしくは反応した粒子により形成された塗膜は強靭となるため、耐刷力の向上が期待できる。壁材を有し、壁材を破壊するのに高いエネルギーが必要なマイクロカプセルを利用する場合、粒子の緻密かは大変有用である。
本発明において、前述のピークのうち粒径値の小さい方の粒子が、大きい方の粒子の粒径値の1/3〜1/4であることが好ましい。この範囲はマイクロカプセル粒子を緻密に配列するのに重要な条件である。小さい方の粒子が大きい方の粒子の1/4未満の大きさであると、印刷機上での現像性が劣化する傾向にある。また、1/3を超える大きさであると、マイクロカプセル粒子の緻密な配列が困難となり、耐刷力が低下する傾向にある。
前述のピークのうち粒径値の大きい方の粒子と、小さい方の粒子の質量比率は5:1〜10:1であることが好ましい。この範囲であると、大きい方の粒子の間に小さい方の粒子が過不足なく入り込むことが可能となり、マイクロカプセルがより緻密に配列できる。一方、小さい方の粒子の比率が5:1より少なくなると、感熱層塗膜中の大きい方の粒子が過剰になりやすく、耐刷力が低下する傾向にある。また、10:1より多くなると、感熱層塗膜中の小さい方の粒子が過剰になりやすく、機上現像性が劣化する傾向にある。
本発明において、前述のピークのうち粒径が大きいほうのピークが0.3〜1μmであることが好ましい。この範囲であると、機上現像性が早くなり、印刷損紙を軽減できる。この範囲より小さいと、感熱層塗膜を形成するマイクロカプセルの配列が緻密になりすぎ、機上現像性に不利に働く。一方、この範囲より大きいと、感度が得られにくい、露光塗膜表面に凹凸が残り、インキ着肉性が劣化する。
本発明のマイクロカプセルは熱反応性基を有する親油性化合物を内包することが好ましい。本発明の熱反応性基を有する親油性化合物(以下では、単に熱反応性化合物とも呼ぶ)を内包するマイクロカプセルは、熱反応性基を介してマイクロカプセル同士で反応できる構造であってもよいし、感熱層内に添加された親水性樹脂又は他の添加物として含有される低分子化合物と反応できる構造であってもよい。また2種類以上のマイクロカプセルに、互いに熱反応するような熱反応性基をそれぞれ持たせてマイクロカプセル同士を反応させることのできる構造であってもよい。
本発明の熱反応性化合物を内包するマイクロカプセルは、マイクロカプセル内に熱反応性化合物を含有するマイクロカプセルの他に、熱反応性化合物をマイクロカプセルの外壁に導入したもの、及び、熱反応性をマイクロカプセル内に含有させると同時にマイクロカプセルの外壁に該化合物を導入したものも包含する。
上記の熱反応性基としては、化学結合が形成されるならば、どのような反応を行う官能基でも良いが、ラジカル重合反応を行うエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など);カチオン重合性基(例えば、ビニル基、ビニルオキシ基など);付加反応を行うイソシアナート基又はそのブロック体、エポキシ基、ビニルオキシ基及びこれらの反応相手である活性水素原子を有する官能基(例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基など);縮合反応を行うカルボキシル基及びそれら反応相手であるヒドロキシル基又はアミノ基;開環付加反応を行う酸無水物及びそれら反応相手であるアミノ基又はヒドロキシル基;などを好適なものとして挙げることができる。以下、熱反応性官能基を有する親油性化合物についてより詳しく説明する。
ラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、エチレン性不飽和結合、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基などを少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物を好適なものとして挙げられる。このような化合物群は当該産業分野において、光重合性又は熱重合性組成物用のモノマー又は架橋剤として広く知られるものであり、本発明においては、これらを特に限定せずに用いることができる。化学的形態としては、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体、オリゴマー、重合体もしくは共重合体、又はこれらの混合物である。
本発明に好適なラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、特開2001−277740号公報に重合性不飽和基を有する化合物として記載の化合物が挙げられる。代表的な化合物例としては、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレートとキシリレンジイソシアナートとの付加体、アリルメタクリレートの共重合体(例えば、アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、アリルメタクリレート/エチルメタクリレート共重合体、アリルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体など)などが挙げられる。しかし、これらの例に限定されない。
本発明に好適なビニルオキシ基を有する化合物として、特開2002−29162号公報に記載の化合物が挙げられる。具体例としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,2−ビス(ビニルオキシメトキシ)ベンゼン、1,2−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,4−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,3−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、1,3,5−トリス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ベンゼン、4,4′−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ビフェニル、4,4′−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ジフェニルエーテル、4,4′−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ジフェニルメタン、1,4−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}ナフタレン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}フラン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}チオフェン、2,5−ビス{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}イミダゾール、2,2−ビス[4−{2−(ビニルオキシ)エチルオキシ}フェニル]プロパン、2,2−ビス{4−(ビニルオキシメチルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(ビニルオキシ)フェニル}プロパンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に好適なエポキシ基を有する化合物としては、2個以上エポキシ基を有する化合物が好ましく、多価アルコールや多価フェノールなどとエピクロロヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル化合物又はそのプレポリマー、更に、アクリル酸グリシジルもしくはメタクリ酸グリシジルの重合体又は共重合体等を挙げることができる。
好適な具体例としては、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。また、ビスフェノール類もしくはポリフェノール類又はそれらの水素添加物のポリグリシジルエーテル、例えば水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レソルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ハロゲン化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ビフェニル型ビスフェノールのジグリシジルエーテル又はエピクロロヒドリン重付加物、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物等も好適なものとして挙げられる。更に、メタクリ酸メチル/メタクリ酸グリシジル共重合体、メタクリ酸エチル/メタクリ酸グリシジル共重合体等も好適なものとして挙げられる。
上記化合物の市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート1001(分子量約900、エポキシ当量450〜500)、エピコート1002(分子量約1600、エポキシ当量600〜700)、エピコート1004(約1060、エポキシ当量875〜975)、エピコート1007(分子量約2900、エポキシ当量2000)、エピコート1009(分子量約3750、エポキシ当量3000)、エピコート1010(分子量約5500、エポキシ当量4000)、エピコート1100L(エポキシ当量4000)、エピコートYX31575(エポキシ当量1200)、住友化学(株)製のスミエポキシESCN−195XHN、ESCN−195XL、ESCN−195XF等を挙げることができる。
本発明に好適なイソシアナート化合物としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、シクロヘキシルジイソシアナート、又は、これらをアルコールもしくはアミンでブロックした化合物を挙げることができる。
本発明に好適なアミン化合物としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
本発明に好適なヒドロキシル基を有する化合物としては、末端メチロール基を有する化合物、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、ビスフェノール・ポリフェノール類などを挙げることができる。
本発明に好適なカルボキシル基を有する化合物としては、ピロメリット酸、トリメリット酸、フタル酸などの芳香族多価カルボン酸、アジピン酸などの脂肪族多価カルボン酸などが挙げられる。
本発明に好適な酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などが挙げられる。
上記熱反応性基を有する親油性化合物をマイクロカプセル化する方法としては、公知の方法が適用できる。例えばマイクロカプセルの製造方法としては、米国特許第2800457号明細書、米国特許第2800458号明細書にみられるコアセルベーションを利用した方法、英国特許第990443号明細書、米国特許第3287154号明細書、特公昭38−19574号公報、特公昭42−446号公報、特公昭42−711号公報にみられる界面重合法による方法、米国特許第3418250号明細書、米国特許第3660304号明細書にみられるポリマーの析出による方法、米国特許第3796669号明細書に見られるイソシアナートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号明細書に見られるイソシアナート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号明細書、米国特許第4087376号明細書、米国特許第4089802号明細書にみられる尿素−ホルムアルデヒド系又は尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025445号明細書にみられるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特公昭36−9163号公報、特公昭51−9079号公報にみられるモノマー重合によるin situ法、英国特許第930422号明細書、米国特許第3111407号明細書にみられるスプレードライング法、英国特許第952807号明細書、英国特許第967074号明細書にみられる電解分散冷却法などがある。本発明の平均粒径及び粒径分布が得られれば、いずれの方法であってもかまわない。
界面重縮合法では、乳化時の温度、時間、温度、油相粘度、油相/水相比率、界面活性剤添加量が平均粒径及び粒径分布に影響するので、これらの条件を選択して本発明の平均粒径及び粒径分布を得ることができる。本発明の平均粒径及び粒径分布を得るには、例えば、油相と水相を合わせて100g程度の量をエクセルホモジナイザー(日本精機製作所(株)製)を用いて乳化する場合には、乳化速度が4000〜15000rpm、乳化時間は3〜30分、乳化温度は10〜30℃であることが好ましい。これより乳化時間が短いと乳化が不十分であり、これより乳化時間が長い場合や乳化温度が高い場合は、乳化中に油相中の溶剤が揮発しやすくなり、所望の平均粒径及び粒径分布が得にくくなる。
また、用いる素材によって乳化条件は多少変わるものの、油相粘度を低下させるか、油相/水相比率を増大させることによって分布幅が狭まり、界面活性剤量を増やすことによって平均粒径が小さくなる傾向であることを利用して、乳化条件を調整することができる。
本発明に用いられる好ましいマイクロカプセル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性質を有するものである。このような観点から、マイクロカプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、及びこれらの混合物が好ましく、特に、ポリウレア及びポリウレタンが好ましい。
上記マイクロカプセル化法において、必要に応じて、マイクロカプセル液の保護コロイドが用いられる。保護コロイドとしては、天然又は合成の親水性ポリマー、例えば、ゼラチン、アラビアガム、カゼイン、カルボキシメチルセルロース、でんぷん、ポリビニルアルコール等が用いられる。保護コロイドを用いる場合のその使用量は、マイクロカプセル分散液固形分の5〜20質量%が好ましい。これらの保護コロイドは、平版印刷版用原版の機上現像性を促進する作用を有する。
本発明において、マイクロカプセルの粒径分布に2つのピークを持たせる方法としては、異なる粒径を持つマイクロカプセルをさらに濾紙などでフィルターリングして、粒径分布をシャープにした後、混合することで得られる。
上記マイクロカプセルの感熱層への添加量は、感熱層固形分の50質量%以上が好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。この範囲内で、良好な感度、耐刷性および印刷適性得られる。
(親水性バインダー)
本発明の感熱層には親水性バインダーを添加できる。親水性バインダーが含有されることによって、機上現像性が良好となるばかりか、感熱層自体の皮膜強度も上がる。本発明に用いる親水性バインダーとしては、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、アミノ基、アミノエチル基、アミノプロピル基、カルボキシメチル基などの親水基を有するものが好ましい。
具体的な親水性バインダーとして、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース及びそれらのNa塩、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、ポリアクリル酸類及びそれらの塩、ポリメタクリル酸類及びそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシプロピルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマー及びコポリマー、ポリエチレングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポリビニルアルコール類、ならびに加水分解度が少なくとも60質量%、好ましくは少なくとも80質量%の加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、N−メチロールアクリルアミドのホモポリマー及びコポリマー等を挙げることができる。
感熱層中に親水性ポリマーは、2〜40質量%含まれることが好ましく、3〜30質量%含まれることがさらに好ましい。
(不飽和エチレン基を有する重合性モノマー/プレポリマー)
本発明の感熱層には、活性光で重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマー/プレポリマーを含有することもできる。
光重合性のモノマー/プレポリマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の単官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物、或いはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ピロガロールトリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物等を挙げることができる。又エチレン性不飽和結合を有する樹脂は、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又はメタアクリル酸を導入し、重合性を付与した、いわゆるプレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。その他の好ましい光重合性化合物としては、特開昭61−6649号、同62−173295号等に記載の化合物、特開2005−41206号(0085)〜(0097)に記載の化合物、「11290の化学商品」化学工業日報社、p.286〜294に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会、p.11〜65に記載の化合物を本発明に好ましく用いることができる。
上記の重合性モノマー/プレポリマーは、印刷機上での現像性を容易にするため、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基もしくはそれらの塩、水酸基、アミド基およびエーテル基などの親水性を有する官能基を修飾させ、水溶性にすることがより好ましい。
前述のごとく、感熱層に活性光で重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマー/プレポリマーを含有した場合には、重合開始素材を含有させることが好ましい。これは熱によりラジカルを発生させて、前述の光重合化合物の硬化反応を開始させるものである。本発明においては、重合開始素材として、オニウム塩、ハロゲン原子を有するトリアジン系化合物(特公昭59−1281号、同61−9621号、特開昭60−60104号に記載のトリアジン誘導体等)、鉄アレーン錯体及びビスイミダゾール(特開昭55−127550号、同60−202437号に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体等)が好ましく用いられる。
オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスソニウム塩、スタンノニウム塩、オキサゾリウム塩等が挙げられるが、好ましくは、下記一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される化合物である。
Figure 2007223279
式中、R1〜R4及びR10〜R13は各々、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R1〜R4及びR10〜R13が各々、互いに結合して環を形成してもよい。R5、R6及びR7は各々、アルキル基又はアリール基を表し、R5〜R7が互いに結合して環を形成してもよい。R8及びR9は各々、アリール基を表し、X-は対アニオンを表す。
まず、一般式(I)で表されるホスホニウム塩化合物(以下、本発明のホスホニウム塩と記す)について詳述する。
1〜R4で表される置換基の具体例としては以下の如くである。
アルキル基としては直鎖、分岐アルキル基が含まれ、例えばメチル、エチル、ブチル、i−ブチル、ヘキシル、オクチル、ステアリル基等が挙げられる。発色濃度の点から炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、特にブチル基が好ましい。これらのアルキル基は互いに結合して環を形成してもよく、シクロアルキル基としては5〜7員環のもの(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル基等)が好ましい。
アリール基としてはフェニル、ナフチル基等が挙げられ、アラルキル基としてはベンジル、フェネチル基等が挙げられる。
これらの基は更に置換されていてもよく、置換基としてハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アミノ基(アルキル置換アミノ基を含む)、アルコキシ基、カルバモイル基、−COOR基、−OCOR基(Rはアルキル基、アリール基等の有機基)が挙げられる。
-で表される対アニオンとしては、1価のアニオンであれば特に制約されないが、好ましくはハロゲンイオンであり、更に塩素及び臭素アニオンが発色濃度の点で望ましい。対アニオンの具体例としては、ブロマイド、クロライド、アイオダイド、フルオライド、パークロレート、ベンゾエート、チオシアナート、アセテート、トリフルオロアセテート、ヘキサフルオロホスフェート、ナイトレート、サリシネート等が挙げられる。
次に、一般式(II)で表されるスルホニウム塩化合物(以下、本発明のスルホニウム塩と記す)について詳述する。
5〜R7で表される置換基の具体例としては以下の如くである。
アルキル基としては直鎖、分岐アルキル基が含まれ、メチル、エチル、ブチル、i−ブチル、ヘキシル、オクチル、ステアリル基等が挙げられる。発色濃度の点から炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、特にブチル基が好ましい。これらのアルキル基は互いに結合して環を形成してもよく、シクロアルキル基としては5〜7員環のもの(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル基等)が好ましい。
アリール基としてはフェニル、ナフチル等が挙げられる。
5〜R7が互いに結合してS+と共に形成する環としては、ベンゾチアチオピリリウム環などが挙げられる。
これらの基は更に置換されていてもよく、置換基としては、前記一般式(I)で述べた基と同様の基が挙げられる。
-で表される対アニオンは、一般式(I)のX-と同義である。
更に、一般式(III)で表されるヨードニウム塩化合物(以下、本発明のヨードニウム塩と記す)について詳述する。
8及びR9で表されるアリール基としてはフェニル、ナフチル基等が挙げられるが、これらの基は更に置換されていてもよく、置換基としては、前記一般式(I)で述べた基と同様の基が挙げられる。
-で表される対アニオンは、一般式(I)のX-と同義である。
次に、一般式(IV)で表されるアンモニウム塩化合物(以下、本発明のアンモニウム塩と記す)について詳述する。
10〜R13で表される置換基の具体例としては以下の如くである。
アルキル基としては直鎖、分岐アルキル基が含まれ、例えばメチル、エチル、ブチル、i−ブチル、ヘキシル、オクチル、ステアリル等が挙げられる。発色濃度の点から炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、特にブチル基が好ましい。これらのアルキル基は互いに結合して環を形成してもよく、シクロアルキル基としては5〜7員環のもの(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル基等)が好ましい。
アリール基としてはフェニル、ナフチル基等が挙げられ、アラルキル基としてはベンジル、フェネチル基等が挙げられる。
これらの基は更に置換されていてもよく、置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アミノ基(アルキル置換アミノ基を含む)、アルコキシ基、カルバモイル基、−COOR基、−OCOR(Rはアルキル基、アリール基等の有機基)が挙げられる。
以下に、本発明に利用可能なオニウム塩の例を挙げるが、これらに限定されない。
Figure 2007223279
Figure 2007223279
Figure 2007223279
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また、その他の好ましいオニウム塩としては、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号並びに「マクロモレキュルス(Macromolecules)」第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物が挙げられる。
本発明のオニウム塩の添加量は、オニウム塩の種類及び使用形態により異なるが、画像形成材料1m2当たり0.2〜5gが好ましい。
鉄アレーン錯体としては下記構造のものが挙げられる。
Figure 2007223279
尚、式中R1はアルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。好ましくは下記化合物(1)−1である。
Figure 2007223279
またビスイミダゾール化合物として下記構造のものを用いることが好ましい。
Figure 2007223279
これらの重合開始素材のうち、オニウム塩が特に好ましい。
これらの重合開始素材は、更なる感度向上を目的として他のラジカル発生剤と併用することができ、併用可能なラジカル発生剤としては、特開昭59−1504号並びに同61−243807号に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号並びに米国特許第3,567,453号に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同2,852,379号並びに同2,940,853号に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、同37−13109号、同38−18015号並びに同45−9610号に記載のオルト−キノンジアジド類、特開昭59−142205号に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号、欧州特許第109,851号、同第126,712号、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」第30巻、第174頁(1986年)に記載のその他の金属アレーン錯体、特願平4−56831号及び同4−89535号に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」第84巻、第85〜277頁(1988年)並びに特開平2−182701号に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号に記載の4臭化炭素、特開昭59−107344号に記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。
本発明において用いられる重合開始剤は、極大吸収波長が400nm以下であることが好ましい。より好ましくは、極大吸収波長が360nm以下であり、最も好ましくは300nm以下である。このように吸収波長を紫外線領域にすることにより、平版印刷版原版の取り扱いを白灯下で実施することができる。
(光熱変換材)
本発明の感熱層には電磁波を吸収して熱を発生する変換光熱変換剤素材を含有することが好ましい。光熱変換剤としては赤外線吸収色素、顔料、金属、金属酸化物などが挙げられる。
赤外吸収色素としては、一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。
具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号、同7−43851号、同7−102179号、特開2001−117201の各公報等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料としては、カーボン、グラファイト、金属、金属酸化物等が挙げられる。
カーボンとしては特にファーネスブラックやアセチレンブラックの使用が好ましい。粒度(d50)は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが更に好ましい。
グラファイトとしては粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子を使用することができる。
金属としては粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子であれば何れの金属であっても使用することができる。形状としては球状、片状、針状等何れの形状でもよい。特にコロイド状金属微粒子(Ag、Au等)が好ましい。
金属酸化物としては、可視光域で黒色を呈している素材または素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材を使用することができる。可視光域で黒色を呈している素材しては、黒色酸化鉄(Fe34)や、前述の二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物が挙げられる。金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。具体的には、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Baから選ばれる二種以上の金属からなる複合金属酸化物である。これらは特開平8−27393号、同9−25126号、同9−237570号、同9−241529号、同10−231441号の各公報等に開示されている方法により製造することができる。本発明に用いることができる複合金属酸化物としては、特にCu−Cr−Mn系またはCu−Fe−Mn系の複合金属酸化物であることが好ましい。Cu−Cr−Mn系の場合には、6価クロムの溶出を低減させるために、特開平8−27393号公報に開示されている処理を施すことが好ましい。これらの複合金属酸化物は添加量に対する着色、つまり光熱変換効率が良好である。これらの複合金属酸化物は平均1次粒子径が1μm以下であることが好ましく、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲にあることがより好ましい。平均1次粒子径が1μm以下とすることで、添加量に対する光熱変換能がより良好となり、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲とすることで添加量に対する光熱変換能がより良好となる。但し、添加量に対する光熱変換能は粒子の分散度にも大きく影響を受け、分散が良好であるほど良好となる。
素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材としては、例えば、SbをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したIn23(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO(酸化窒化チタン、一般的にはチタンブラック)などが挙げられる。また、これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9Al23・2B2O、K2O・nTiO2等)を被覆したものも使用することができる。これらの粒径は0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
特に好ましい光熱変換素材の態様としては、前記の赤外吸収色素及び金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。
これらの光熱変換剤の画像形成層中の含有率は1〜20質量%が好ましい。
(親水性支持体)
次いで、本発明で用いられる親水性支持体について説明する。
本発明で用いることのできる親水性支持体としては、比重と剛性との関係から、アルミニウムまたはアルミニウム合金(以下アルミニウムともいう)からなるアルミニウム基材が使用される。アルミニウム合金としては、種々のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用いられる。アルミニウム基材の厚さとしては、印刷機に取り付け可能であれば特に制限されるものではないが、50〜500μmのものが一般的に取り扱いやすい。
本発明で用いられるアルミニウム基材は、公知の粗面化処理、陽極酸化処理、表面親水化処理のいずれかの処理がなされたもの、すなわち、アルミ砂目であることがより好ましい。アルミ砂目としては、任意の方法によって製造してもかまわないが、本発明で規定する表面形状が得られる製造方法のひとつとして、特開平10−869号公報に開示されている方法を挙げることができる。
本発明で用いられるアルミニウム基材は、粗面化(砂目立て処理)するに先立って表面の圧延油を除去するために脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロン、トリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処理等が用いられる。又、脱脂処理には、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することができる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、アルミニウム基材の表面にはスマットが生成するので、この場合には、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれらの混酸に浸漬しデスマット処理を施すことが好ましい。
粗面化の方法としては、例えば、機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。用いられる機械的粗面化法は特に限定されるものではないが、ブラシ研磨法、ホーニング研磨法が好ましい。ブラシ研磨法による粗面化は、例えば、直径0.2〜0.8mmのブラシ毛を使用した回転ブラシを回転し、アルミニウム基材表面に、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させたスラリーを供給しながら、ブラシを押し付けて行うことができる。ホーニング研磨による粗面化は、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させ、ノズルより圧力をかけ射出し、アルミニウム基材表面に斜めから衝突させて粗面化を行うことができる。又、例えば、アルミニウム基材表面に、粒径10〜100μmの研磨剤粒子を、100〜200μmの間隔で、2.5×103〜10×103個/cm2の密度で存在するように塗布したシートを張り合わせ、圧力をかけてシートの粗面パターンを転写することにより粗面化を行うこともできる。
上記の機械的粗面化法で粗面化した後、アルミニウム基材の表面に食い込んだ研磨剤、形成されたアルミニウム屑等を取り除くため、酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/m2が好ましい。アルカリ水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
電気化学的粗面化法も特に限定されるものではないが、酸性電解液中で電気化学的に粗面化を行う方法が好ましい。酸性電解液は、電気化学的粗面化法に通常用いられる酸性電解液を使用することができるが、塩酸系または硝酸系電解液を用いるのが好ましい。電気化学的粗面化方法については、例えば、特公昭48−28123号公報、英国特許第896,563号公報、特開昭53−67507号公報に記載されている方法を用いることができる。この粗面化法は、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、10〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dm2の範囲を用いることが出来るが、50〜150A/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dm2の範囲を用いることができるが、100〜2000c/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。この粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることが出来るが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。
電解液として硝酸系電解液を用いて電気化学的粗面化を行う場合、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、10〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dm2の範囲を用いることができるが、20〜100A/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dm2の範囲を用いることができるが、100〜2000c/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。電気化学的粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることができるが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。電解液における硝酸濃度は0.1〜5質量%が好ましい。電解液には、必要に応じて、硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ酸、酢酸、しゅう酸等を加えることができる。
電解液として塩酸系電解液を用いる場合、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、2〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dm2の範囲を用いることができるが、50〜150A/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dm2の範囲を用いることができるが、100〜2000c/dm2、更には200〜1000c/dm2の範囲から選ぶのが好ましい。電気化学的粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることができるが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。電解液における塩酸濃度は0.1〜5質量%が好ましい。
上記の電気化学的粗面化法で粗面化した後、表面のアルミニウム屑等を取り除くため、酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でもアルカリの水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/m2が好ましい。又、アルカリの水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
機械的粗面化処理法、電気化学的粗面化法はそれぞれ単独で用いて粗面化してもよいし、又、機械的粗面化処理法に次いで電気化学的粗面化法を行って粗面化してもよい。
粗面化処理の次には、陽極酸化処理を行うことが好ましい。本発明において用いることができる陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行うことにより、アルミニウム基材上には酸化皮膜が形成される。該陽極酸化処理には、硫酸及び/又は燐酸等を10〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として、電流密度1〜10A/dm2で電解する方法が好ましく用いられるが、他に、米国特許第1,412,768号公報に記載されている硫酸中で高電流密度で電解する方法や、米国特許第3,511,661号公報に記載されている燐酸を用いて電解する方法、クロム酸、シュウ酸、マロン酸等を一種又は二種以上含む溶液を用いる方法等が挙げられる。形成された陽極酸化被覆量は、1〜50mg/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2である。陽極酸化被覆量は、例えばアルミニウム板を燐酸クロム酸溶液(燐酸85%液:35ml、酸化クロム(IV):20gを1Lの水に溶解して作製)に浸積し、酸化被膜を溶解し、板の被覆溶解前後の質量変化測定等から求められる。
陽極酸化処理されたアルミニウム基材は、必要に応じ封孔処理を施してもよい。これら封孔処理は、熱水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等公知の方法を用いて行うことができる。
更に、これらの処理を行った後に、親水化処理として、水溶性の樹脂、例えば、ポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えばホウ酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。
更に、特開平5−304358号公報に開示されているようなラジカルによって付加反応を起し得る官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に用いられる。
(感熱層の塗設)
本発明において、感熱層は、通常前記各成分を溶媒に溶かして、前記親水性層上に塗布することにより形成される。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。また塗布、乾燥後に得られる親水性層上の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、0.1g/m2〜10g/m2の範囲であり、好ましくは0.5g/m2〜5g/m2の範囲である。少なすぎると耐刷性が低下、多すぎると印刷物の細線再現性が悪くなる。塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
(製版方法)
本発明の平版印刷版材料にはレーザー光源を用いて露光することが出来る。利用可能なレーザー光源としては半導体レーザー、LED、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザーなどが挙げられる。
レーザー露光された平版印刷版材料は、そのまま印刷機のシリンダーに取りつけられる。平版印刷版材料には印刷機のローラーを介して湿し水および印刷用インキが供給され、レーザー照射されていない画像形成層部分が湿し水/印刷用インキにより剥離されることにより現像される。このようにして現像された平版印刷版は、印刷機上での現像の後、引き続き印刷に利用することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
《親水性の支持体の製造》
99.5質量%以上のアルミニウムと、Fe0.30質量%、Si0.10質量%、Ti0.02質量%、Cu0.013質量%を含むJIS A1050合金の溶湯に清浄化処理を施し、鋳造した。清浄化処理には、溶湯中の水素などの不要なガスを除去するために脱ガス処理し、セラミックチューブフィルタ処理をおこなった。鋳造法はDC鋳造法で行った。凝固した板厚500mmの鋳塊を表面から10mm面削し、金属間化合物が粗大化してしまわないように550℃で10時間均質化処理を行った。
次いで、400℃で熱間圧延し、連続焼鈍炉中で500℃60秒中間焼鈍した後、冷間圧延を行って、板圧0.30mmのアルミニウム圧延板とした。圧延ロールの粗さを制御することにより、冷間圧延後の中心線平均表面粗さRaを0.2μmに制御した。その後、平面性を向上させるためにテンションレベラーにかけた。
次に平版印刷版材料支持体とするための表面処理を行った。まず、アルミニウム板表面の圧延油を除去するため10質量%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30秒間脱脂処理を行い、30質量%硫酸水溶液で50℃30秒間中和、スマット除去処理を行った。次いで、支持体と感熱層の密着性を良好にし、かつ非画像部に保水性を与えるため、支持体の表面を粗面化する、いわゆる、砂目立て処理を行った。1質量%の硝酸と0.5質量%の硝酸アルミを含有する水溶液を45℃に保ち、アルミウェブを水溶液中に流しながら、間接給電セルにより電流密度20A/dm2、デューティー比1:1の交番波形でアノード側電気量240C/dm2を与えることで電解砂目立てを行った。その後10質量%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30秒間エッチング処理を行い、30質量%硫酸水溶液で50℃30秒間中和、スマット除去処理を行った。さらに耐摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために、陽極酸化によって支持体に酸化皮膜を形成させた。電解質として硫酸20質量%水溶液を35℃で用い、アルミウェブを電解質中に通搬しながら、間接給電セルにより14A/dm2の直流で電解処理を行うことで2.5g/m2の陽極酸化皮膜を作製した。この後平版印刷版材料非画像部としての親水性を確保するため、シリケート処理を行った。処理は3号珪酸ソーダ1.5質量%水溶液を70℃に保ちアルミウェブの接触時間が15秒となるよう通搬し、さらに水洗した。Siの付着量は10mg/m2であった。以上のように作製した支持体の中心線表面粗さRaは0.25μmであった。
[マイクロカプセルの作製]
油相成分として、2官能ビニルオキシ化合物(下記構造)4.5g、トリメチロールプロパンとキシリレンジイソシアナートとの付加体(三井武田ケミカル(株)製タケネートD−110N、マイクロカプセル壁材)5g、ミリオネートMR−200(日本ポリウレタン製芳香族イソシアナートオリゴマー、マイクロカプセル壁材)3.75g、赤外線吸収色素(下記構造)1.5g、パイオニンA41C(竹本油脂(株)製アニオン界面活性剤)0.1gを酢酸エチル18.4gに溶解した。水相成分としてPVA205((株)クラレ製ポリビニルアルコール)の4質量%水溶液37.5gを調製した。ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製エクセルオートホモジナイザー)を用いて、油相成分及び水相成分を回転数および時間を表1に記載のように変えて攪拌を行い乳化した。その後テトラエチレンペンタミン(5官能アミン、マイクロカプセル壁架橋剤)0.38gを水26gに溶解したものを添加し、水冷しながら30分さらに65℃で3時間攪拌した。得られたマイクロカプセル分散液は粒径分布調整のため、フィルター処理を施した。さらに水を加え、固形分を20質量%に調整して表1に記載のようにマイクロカプセル1〜5を作製した。さらにそれらのマイクロカプセルを表2に記載のように混合して、マイクロカプセル6〜9を作製した。
このようにして得られたマイクロカプセルの平均粒径は表1および表2のとおりであった。なお、平均粒径の測定には、LA−920(堀場製作所(株)製)を用いた。
Figure 2007223279
Figure 2007223279
Figure 2007223279
《感熱層塗布液の作製》
得られたマイクロカプセルを用いて、下記表3に記載の組成よりなる感光層塗布液1〜7を調製した。
Figure 2007223279
Figure 2007223279
《平版印刷版材料の作製》
上記で製造した支持体上に、表3に記載のように感熱層塗布液1〜7をワイヤーバー塗布し、オーブンで70℃、60秒の条件で乾燥し、感熱層の乾燥塗布量1.0g/m2の平版印刷版材料1〜7を作製した。
このようにして得られた平版印刷版材料を、水冷式40W赤外線半導体レーザーを搭載したCreo社製Trendsetter3244VXにて、版面エネルギー150mJ/cm2から25mJおきに400mJ/cm2までの平網ステップチャートを含む画像を、解像度2400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)の条件で露光した後、現像処理することなく、三菱重工社製印刷機DAIYA1Fのシリンダーに取り付け、湿し水{アストロマーク3(日研化学研究所社製)の2%水溶液}を供給した後、インキ{ハイユニティ紅MZ(東洋インキ製造社製)}を供給し、さらに紙{OKトップコートプラス 104.7g/m2(日本製紙社製)}を供給して印刷を行った。
《評価方法》
以下の(イ)〜(ホ)の評価を実施した。
(イ)機上現像性
印刷刷出しから印刷物の非画像部分における反射濃度を測定し、その数値が0.09以下になるまでに要する枚数を機上現像性とする。この数値が小さいほど機上現像性はよい。
(ロ)スタート時インキ着肉性
印刷刷出しから印刷物のべた画像部分における反射濃度を測定し、その数値が1.5以上になるまでに要する枚数をスタート時インキ着肉性とする。この数値が少ないほどスタート時インキ着肉は良い。
(ハ)印刷時インキ着肉性
印刷中に版への給水量を1質量%ずつ上げて行き、印刷物のべた画像部分における反射濃度を測定し、その数値が1.4以下になるまでの給水量質量%を印刷時インキ着肉性とする。この数値が大きいほどインキ着肉性は良い。
(ニ)感度
印刷物の平網1%画像が再現する露光エネルギー量を感度とする。この数値が低いほど感度が良い。
(ホ)耐刷性
印刷用紙を上質紙キンマリSW127.97g/m2に変えて、印刷速度を12000枚/時で印刷をした。印刷物の平網50%画像にムラが発生するまでの枚数を耐刷性とする。この数値が大きいほど耐刷力が良い。
結果を表42に記載する。
Figure 2007223279
表4から、本発明の構成の平版印刷版材料およびそれを用いた平版印刷版の作製成方法(印刷方法)は、比較の場合に比べて、感度、耐刷性が高く、印刷適性(機上現像性、スタート時インキ着肉性、印刷時インキ着肉性)が良好であることがわかる。

Claims (5)

  1. 親水性支持体上にマイクロカプセルを含有する感熱層を有する平版印刷版材料であって、前記マイクロカプセルの粒径分布が2つのピークを有することを特徴とする平版印刷版材料。
  2. 前記ピークにおける粒径値の小さい方の粒子が、大きい方の粒子の1/3〜1/4であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版材料。
  3. 前記マイクロカプセルの粒径の大きいものと小さいものとの質量比が5:1〜10:1であることを特徴とする請求項2記載の平版印刷版材料。
  4. 前記マイクロカプセルの粒径分布のピークのうち、大きいほうのピークが0.3〜1μmであることを特徴とする請求項3記載の平版印刷版材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の平版印刷版材料に画像様に露光した後、該平版印刷版材料上に印刷機上で湿し水、インキを供給することにより現像することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
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