JP2007223071A - 熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂のチップを熱溶融するまでの時間を大幅に短縮して、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができる熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置を提供すること。
【解決手段】多数の熱可塑性樹脂のチップ21および骨材3からなる混合物22を雌型11に入れた後、この混合物22に複数の加熱棒13を挿入してチップ21が熱溶融するまで加熱棒13で混合物22内を加熱し、次いで、加熱棒13を混合物22から抜いた後、雌型11および雄型12によって混合物22を加圧しながらチップ21が熱溶融するまで加熱し、次いで、混合物22の冷却後に雌型11および雄型12を離型する。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置に関し、特に、原料として熱可塑性を有するプラスチック等の廃棄物を利用することができる熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置に関する。
近時、側溝用の蓋、舗装板、縁石、置き石、外壁装飾材等のような板状またはブロック状の土木、建築用品として、セメントコンクリート成形品に代えて、熱可塑性樹脂コンクリートを成形して成る製品の使用が考えられている。
また、これらの用途に供される熱可塑性樹脂コンクリート製品の原料として、熱可塑性樹脂からなる廃棄物(熱可塑性廃プラスチック等)を利用し、熱可塑性樹脂の有効な再利用を図ることが考えられる。
このような廃棄物を利用した熱可塑性樹脂コンクリート製品は、金型に熱可塑性廃プラスチックの破砕片または熱可塑性樹脂のペレットからなる多数のチップ、あるいは、さらに骨材を入れた後、金型でチップを外周部から高温で加熱しながら加圧することにより、チップを溶融して塊状化し、次いで、金型を離型することにより成形品を得るようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−170951号公報
しかしながら、このような従来の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法にあっては、熱可塑性樹脂の熱伝導率が低いという特性を有することから、熱圧を受けるチップの熱溶融に多大の時間およびエネルギを要してしまう。
具体的には、金型によってチップの外方から熱を与えるようにしているため、塊状化される成形品の板厚方向中央部(金型の内部空間の中央部)に位置するチップに熱が伝わり難く、この位置のチップを溶融するまでに多大な時間を要してしまう。
特に、成形品の厚みが大きい場合には、成形品の板厚方向中央部のチップを溶融するまでにより一層多くの時間を要してしまうことになる。したがって、チップを熱溶融するまでの時間を短縮して、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を短縮することが望まれる。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、熱可塑性樹脂のチップを熱溶融するまでの時間を大幅に短縮して、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができる熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置を提供するものである。
本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法は、少なくとも多数の熱可塑性樹脂のチップを含む成形材料からなる混合物を金型に入れた後、前記混合物に少なくとも1つ以上の加熱棒を挿入して前記チップが熱溶融するまで前記加熱棒で前記混合物内を加熱し、次いで、前記加熱棒を前記混合物から抜いた後、前記金型によって前記混合物を加圧しながら前記チップが熱溶融するまで加熱し、次いで、前記金型を離型する工程を含んでいる。
この方法により、予め混合物に加熱棒を挿入してチップを熱溶融させるので、予め混合物の板厚方向の中心部に位置するチップを熱溶融させてチップ同士を結合させることができる。その後、金型によって混合物を加圧しながらチップを加熱することにより、チップ同士を結合するので、金型による混合物の加熱時間を大幅に短縮して強度の強い熱可塑性樹脂コンクリート製品を得ることができる。この結果、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法は、前記加熱棒を前記混合物から抜いた後に、最初に混合物に挿入した部分と異なる部分に二次加熱棒を挿入して前記チップを加熱するようになっている。
この方法により、加熱棒により混合物を加熱して混合物から抜いた後に、二次加熱棒を最初に混合物に挿入した部分と異なる部分に挿入して混合物を加熱するので、混合物の板厚方向の中心部に位置する多くのチップを熱溶融させてチップ同士を結合させることができる。
このため、金型による混合物の加熱時間をより一層短縮することができ、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間をより一層短縮することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法による前記成形材料は、骨材を含むものである。
この方法により、熱可塑性樹脂コンクリート製品の用途に応じた機械的強度、比重等の調整を行うことができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法による前記チップは、熱可塑性樹脂製廃棄物の破砕片を含むものである。
この方法により、廃プラスチック等の熱可塑性樹脂製廃棄物の破砕片を利用してコンクリート製品を製造することにより、廃棄物の再利用を行うことができるとともに、廃棄物の処理を簡単にすることができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置は、少なくとも多数の熱可塑性樹脂のチップを含む成形材料からなる混合物が収納される第1の金型部材および前記第2の金型部材に対して当接・離隔される第2の金型部材を備えた金型と、前記金型と別体に設けられ、前記混合物に挿入される少なくとも1つ以上の加熱棒と、前記加熱棒を前記混合物に挿入するとともに前記混合物から抜き出す挿入・抜き出し手段と、前記金型部材および前記加熱棒を加熱する加熱手段と、前記第1の金型部材を前記第2の金型部材に加圧して前記混合物を加圧する加圧手段と、前記第1の金型を前記第2の金型に当接、離隔させる当接・離隔手段とを備えたものから構成されている。
この構成により、予め混合物の板厚方向の中心部に位置するチップを熱溶融させてチップ同士を結合させることができる。その後、金型によって混合物を加圧しながらチップを加熱することにより、チップ同士を結合するので、金型による混合物の加熱時間を大幅に短縮して強度の強い熱可塑性樹脂コンクリート製品を得ることができる。この結果、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置は、前記混合物から抜き出された前記加熱棒に付着する溶融チップを除去する除去手段を備えたものから構成されている。
この構成により、加熱棒を混合物から抜き出す度に加熱棒に付着する溶融チップを除去するので、次回の製造工程において混合物に加熱棒を挿入したときに加熱棒からチップに速やかに熱を伝達することができ、熱伝導率が低下するのを防止することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置は、前記加熱棒と異なる位置に設けられた二次加熱棒を備え、前記二次加熱棒は、前記加熱棒が混合物に挿入された部分と異なる部分に挿入されて前記チップを加熱するものから構成される。
この構成により、加熱棒により混合物を加熱して混合物から抜いた後に、二次加熱棒を最初に混合物に挿入した部分と異なる部分に挿入して混合物を加熱するので、混合物の板厚方向の中心部に位置する多くのチップを熱溶融させてチップ同士を結合させることができる。
このため、金型による混合物の加熱時間をより一層短縮することができ、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間をより一層短縮することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置は、加熱棒の表面がテフロン(登録商標)加工されているものから構成されている。
この構成により、加熱棒に溶融チップを付着し難くすることができるとともに、加熱棒に溶融チップが付着した場合でも、加熱棒を混合物から抜き出す度に溶融チップを容易に除去することができる。このため、次回の製造工程において混合物に加熱棒を挿入したときに加熱棒からチップに速やかに熱を伝達することができ、熱伝導率が低下するのを防止することができる。
本発明の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置によれば、熱可塑性樹脂のチップを熱溶融するまでの時間を大幅に短縮して、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができる熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図9は、本発明に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。図1において、熱可塑性樹脂コンクリート製品(以下、コンクリート製品という)1は熱可塑性樹脂2とこの熱可塑性樹脂に含有される骨材3から構成されており、このコンクリート製品1は側溝用の蓋、舗装板、縁石、置き石、外壁装飾材、車止め等のような土木、建築用品としての用途に供するために板状体、ブロック状等の形態に成形されるものである。
骨材3は、ゴムチップや、ガラス製の廃品から得られるガラス片や、貝殻の破砕片、砂、枠石、陶器の破壊片、溶融スラグ(焼却灰、汚泥、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等)等から構成されており、熱可塑性樹脂2に含有されている。
なお、骨材3として、ゴムチップを使用する場合には、古タイヤのようなゴム質系の廃棄物を破砕して得ることができるため、ゴム質系の廃棄物の大量処理を期待することができる。
図2はコンクリート製品1を製造するための製造装置を示す図である。図2において、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置10は、雌型(第1の金型)11および雄型(第2の金型)12からなる金型30を備えており、雌型11に形成された凹部11aに、成形材料として多数の熱可塑性樹脂のチップ21および骨材3からなる混合物22(図6参照)が収納される。
また、雌型11および雄型12はそれぞれ上プレート18および下プレート19に着脱自在となっており、この上プレート18および下プレート19には図示しないヒータ等が内蔵され、雌型11および雄型12は上プレート18および下プレート19によって加熱されるようになっている。本実施の形態では、上プレート18および下プレート19が加熱手段を構成している。
また、上プレート18には油圧シリンダー14が取付けられており、雄型12は油圧シリンダー14によって雌型11の凹部11aに挿入される位置と凹部11aから離隔する位置との間で昇降する、すなわち、雌型11に当接・離隔するようになっている。本実施の形態では、油圧シリンダー14、上プレート18および下プレート19がプレス装置を構成している。
そして、油圧シリンダー14は上プレート18を介して雄型12を雌型11の凹部11aに挿入したときに、凹部11a内の混合物22を加圧するようになっている。本実施の形態では、油圧シリンダー14、上プレート18および下プレート19が当接・離隔手段を構成している。
なお、雌型11および雄型12には図示しないロック機構が設けられており、雌型11および雄型12を加圧して凹部11a内の容積が一定となったときに、雌型11および雄型12は自動的にロックするようになっている。したがって、このロック機構が作動したときには、一定の大きさのコンクリート製品1を成形される。すなわち、ロック機構は予め成形されるコンクリート製品1の大きさに応じた位置で雌型11および雄型12をロックする。
一方、コンクリート製品1の製造装置10は図3、図4に示すように多数の加熱棒13を備えており、この加熱棒13には加熱手段として図示しないヒータが内蔵されている。また、加熱棒13の表面はテフロン(登録商標)加工されている。
この加熱棒13は支持プレート15に垂下されており、この支持プレート15には加熱棒13に内蔵されたヒータを加熱する加熱源が内蔵されている。また、支持プレート15は油圧シリンダー(挿入・抜き出し手段)16によって雌型11に近接・離隔するようになっており、加熱棒13を凹部11a内の混合物22に挿入したり、混合物22から抜き出すようになっている。
また、加熱棒13には図5に示すような除去手段としての落とし板17が挿通されており、この落とし板17には加熱棒13の直径よりもやや大きい内径の開口部17aが形成されている。なお、混合物22と対向する落とし板17の表面にテフロン(登録商標)加工を施すようにしても良い。このようにすれば、落とし板17を混合物22から離隔するときに溶融チップが落とし板17に付着するのを防止して混合物22から容易に離隔させることができる。また、テフロン(登録商標)加工は落とし板17の全面に施しても良い。
この落とし板17は一対の支持プレート32に取付けられており、この支持プレート32は図示しない油圧シリンダー等の昇降機構によって支持プレート15に対して摺動するようになっている。
したがって、落とし板17は加熱棒13に沿って移動するようになっており、油圧シリンダー16によって支持プレート15が上昇するときに、落とし板17と支持プレート15の間隔が広がることにより、加熱棒13の外周部に付着した溶融チップを除去しながら加熱棒13が上方に移動し、加熱棒13の先端部に落とし板17が位置したときに、支持プレート15と支持プレート32の両方を上昇させることにより、落とし板17と加熱棒13の両方が上昇する。
なお、加熱棒13の数は製造されるコンクリート製品1の大きさや重量等によって適宜設けられる。また、開口部17aの内周面に耐熱ブラシ等を設け、加熱棒13に付着した溶融チップの除去性能をより一層向上させるような構成としても良い。
次に、図6、図7に基づいてコンクリート製品1の製造方法を説明する。
まず、雌型11の凹部11aに多数の熱可塑性樹脂のチップ21と骨材3からなる混合物22を収納する(図6(a)参照)。本実施の形態では、チップ21として、熱可塑性廃プラスチックの破砕片を用いる。
この熱可塑性廃プラスチックとしては、ABS(アクリル・ブタン・エチレン共重合樹脂)、PS(ポリスチレン樹脂)、PP(ポリプロピレン樹脂)、PE(ポリエチレン樹脂)等がある。
また、骨材3としてゴムチップや、ガラス製の廃品から得られるガラス片や、貝殻の破砕片、砂、枠石、陶器の破壊片、溶融スラグ等を適宜選択して用いる。
また、チップ21の粒径は、例えば5〜10mmとし、骨材3の粒径は1〜5mmとする。また、チップ21と骨材3の混合比は製造されるコンクリート製品1の用途に応じた機械的強度、比重等に基づいて任意に設定する。
まず、雌型11にチップ21を入れる前に、図示しない加熱炉等によってチップ21を50℃程度に加熱しておく。このようにすることで、チップ21の変形を容易に行うことができる。次いで、下プレート19に取付けられた雌型11に対して、油圧シリンダー16によって支持プレート15を下降させ、加熱棒13を混合物22に挿通する(図6(a)参照)。
また、加熱棒13の下降時には支持プレート15と落とし板17は当接した状態となっている。次いで、支持プレート15が雌型11の上面に当接する位置まで下降すると、油圧シリンダーによって落とし板17を下降させて混合物22を加圧する。
次いで、ヒータによって加熱棒13を例えば、180〜200℃程度に加熱する。なお、この加熱は加熱棒13を混合物22に挿入する時点で既に180〜200℃程度に加熱されているものである。このため、加熱棒13の周囲のチップ21が溶融され、加熱棒13の周囲のチップ21が結合される。
加熱棒13を一定時間加熱した後、油圧シリンダー16によって支持プレート15を上昇させる(図6(c)参照)。このとき、加熱棒13が落とし板17の開口部17aに沿って上昇するため、加熱棒13に付着する溶融チップが落とし板17によって除去される。
さらに、油圧シリンダー16によって支持プレート15を上昇させると、落とし板17が加熱棒13の先端近傍まで移動する。このとき、油圧シリンダー16等によって支持プレート15と支持プレート32の両方を上昇させることにより、落とし板17と加熱棒13の両方を上昇させる。
次いで、雌型11を下プレート19から取り外してプレス工程に設けられた下プレート19に取付ける。次いで、油圧シリンダー14によって雄型12が取付けられた上プレート18を介して雄型12を下降させ、雄型12を雌型11の凹部11a内に挿入して混合物22を加圧する(図7(b)参照)。このとき、混合物22の体積が減少してチップ21と骨材3の隙間が小さくなる。
雄型12の下降はこれが雌型11の開放端面に突き当たるまで行い、ロック機構により雄型12を雌型11に自動的にロックさせることにより、この突き当たり状態を維持する。この結果、軟化状態にあるチップ21がさらに扁平な状態に変形し、堆積した混合物22はより隙間の小さい状態となる(図7(c)参照)。
ここで、混合物22に対する加圧作用を一旦停止し、雌型11および雄型12を180〜200℃程度でそのまま加熱する。このとき、チップ21が軟化する。次いで、雄型12の下降を再開して混合物22に同じ圧力を付与する。
この加圧の間に混合物22を180〜200℃程度の温度でそのまま加熱する。この結果、軟化状態にあるチップ21の熱溶融し、チップ21の表面部同士が互いに混ざり合って融合する。次いで、雌型11および雄型12の加熱を停止し、上プレート18および下プレート19からロック状態にある金型30を取り外した後、金型30を冷却工程で冷却した後、雌型11から雄型12を離隔させ、凹部11aから混合物22を取り出す。この冷却時間は、混合物22中の熱可塑性樹脂のチップ21の熱溶融物が固化するまで、例えば、混合物22が30〜50℃になるまで行う。この冷却により、チップ21の融合が固化状態においても維持され、図1に示すようなコンクリート製品1を得ることができる。
なお、本実施の形態では、雌型11および雄型12を上プレート18および下プレート19に着脱自在にしているが、雌型11および雄型12を上プレート18および下プレート19と一体にしても良い。
また、本実施の形態では、雄型12を油圧シリンダー14によって雌型11に加圧しているが、雌型11にも油圧シリンダーを設け、雌型11および雄型12を上下方向から加圧するようにしても良い。
また、コンクリート製品1を側溝用の蓋として使用する場合には、雨等を抜くための孔をコンクリート製品1の板厚方向に沿って開口する必要がある。この場合には、成形材料の投入に先立ち、例えば、複数の木製柱状体を雌型11内に配置するか、または成形後のコンクリート製品1に穿孔加工を施すようにすれば良い。
このように本実施の形態では、多数の熱可塑性樹脂のチップ21および骨材3からなる混合物22を雌型11に入れた後、この混合物22に複数の加熱棒13を挿入してチップ21が熱溶融するまで加熱棒13で混合物22内を加熱し、次いで、加熱棒13を混合物22から抜いた後、雌型11および雄型12によって混合物22を加圧しながらチップ21が熱溶融するまで加熱し、次いで、混合物22の冷却後に雌型11および雄型12を離型するようにした。
したがって、予め混合物22に加熱棒13を挿入してチップ21を熱溶融させることにより、予め混合物22の板厚方向の中心部に位置するチップ21を熱溶融させてチップ21同士を結合させることができる。
その後、金型30によって混合物22を加圧しながらチップ21を加熱することにより、チップ21同士を結合するので、金型30による混合物22の加熱時間を大幅に短縮して強度の強いコンクリート製品1を得ることができる。この結果、コンクリート製品1の製造時間を大幅に短縮することができる。
また、本実施の形態の混合物22は骨材3を含有するので、コンクリート製品1の用途に応じた機械的強度、比重等の調整を行うことができる。また、本実施の形態では、チップ21として熱可塑性廃プラスチックを利用したので、廃棄物の再利用を行うことができるとともに、廃棄物の処理を簡単にすることができる。
また、本実施の形態では、加熱棒13を混合物22から抜き出すときに落とし板17によって加熱棒13に付着する溶融チップを除去するようにしたので、次回の製造工程において混合物に加熱棒13を挿入したときに加熱棒13からチップ21に速やかに熱を伝達することができ、熱伝導率が低下するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、加熱棒13の表面をテフロン(登録商標)加工したので、加熱棒13に溶融チップを付着し難くすることができるとともに、加熱棒13に溶融チップが付着した場合でも、加熱棒13を混合物22から抜き出す度に落とし板17によって溶融チップを容易に除去することができる。
このため、次回の製造工程において混合物22に加熱棒13を挿入したときに加熱棒からチップ21に速やかに熱を伝達することができ、熱伝導率が低下するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、加熱棒13の挿入回数が1回となっているが、2回以上であっても良い。具体的には、図7(a)に示すように、加熱棒13を混合物22から抜き出した後、金型30を二次挿入工程に搬送し、この二次挿入工程で二次加熱棒33(図8参照)を混合物22に挿入する。この挿入位置としては、図5の開口部17aの離隔距離、すなわち、加熱棒13の離隔距離の半分程度とする。
具体的には、図8に示すように、落とし板17と異なる除去手段としての落とし板24を用いる。この落とし板24は二次加熱棒33が挿通される開口部24aを備えており、この開口部24は落とし板17と落とし板24を重ね合わせたときに、4つの開口部17aの間に位置する。
本実施の形態では、図5の落とし板17を例にすると、落とし板17の開口部17aの間隔として4つの開口部17aの間に二次加熱棒33を設定した場合には、二次挿入工程において28個の二次加熱棒33を混合物22に挿入することになる。このため、最初に加熱棒13を混合物22に挿入した位置の間でチップ21を溶融させることができる。
この後、図7(b)(c)に示すプレス工程を行う。このようにすれば、混合物22の板厚方向の中心部に位置する多くのチップ21を熱溶融させてチップ21同士を結合させることができるため、金型30による混合物22の加熱時間をより一層短縮することができ、コンクリート製品1の製造時間をより一層短縮することができる。
また、本実施の形態では、骨材3の表面処理を行っていないが、骨材3の表面にチップ21と融合し易い材料を設けるようにしても良い。具体的には、骨材3と熱可塑性樹脂2をより強固にするために、骨材3の外周部に熱硬化性樹脂を被覆し、この熱硬化性樹脂の皮膜を各骨材3と化学的に結合させるようにしても良い。
この場合のコンクリート製品1は、図9に示すように、骨材3を覆う熱硬化性樹脂の皮膜と熱可塑性樹脂2とは、これらの界面において互いに入り組んでいる。すなわち、骨材3を覆う熱硬化性樹脂の皮膜31の表面の一部と、骨材3を取り巻く熱可塑性樹脂2の一部とが互いに他の一方の内部へ細く触角状に伸びている。
図9において、島状に点在する熱硬化性樹脂の皮膜31の一部は熱可塑性樹脂2中を伸び、熱硬化性樹脂の皮膜31の本体部分に連なっている。この相互に入り組んだ両樹脂の一部の相互係止作用により、熱可塑性樹脂2とこれを補強する骨材3とが骨材3単体で熱可塑性樹脂2に結合したものよりも物理的に強固に結合させることができる。このコンクリート製品1にあっても、図6、図7に示す工程で得ることができるのは言うまでもない。
なお、本実施の形態のコンクリート製品1は、成形材料として熱可塑性樹脂のチップ21および骨材3から構成されているが、成形材料を熱可塑性樹脂のみから構成しても良く、このようにしてもコンクリート製品1として十分な強度を確保することができる。
また、コンクリート製品1の表面に装飾用、あるいは滑り止め用の熱可塑性樹脂に骨材を含有した積層体を積層するようにしても良い。この積層体をコンクリート製品1の表面に積層する場合には、雌型11の凹部11aに混合物22を投入した後、その上に熱可塑性樹脂のチップおよび骨材を投入し、図6、図7に示すものと同様の製造工程を行えば良い。
以上のように、本発明に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置は、熱可塑性樹脂のチップを熱溶融するまでの時間を大幅に短縮して、熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造時間を大幅に短縮することができるという効果を有し、原料として熱可塑性を有するプラスチック等の廃棄物を利用することができる熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法およびその製造装置等として有用である。
本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の概略断面図(図の煩雑を避けるためハッチング省略) 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置に使用される金型およびプレス装置の概略断面図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置に使用される加熱棒、支持プレート、油圧シリンダーおよび落とし板の構成図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置に使用される加熱棒の構成図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置に使用される落とし板の構成図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法の手順を示す図 図6(c)に後続する熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法の手順を示す図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造の他の落とし板の構成を示す図 本発明の一実施の形態に係る熱可塑性樹脂コンクリート製品の他の構成を示す図であり、骨材を覆う熱硬化性樹脂と周囲の熱可塑性樹脂との界面の概略的な部分拡大断面図
符号の説明
1 熱可塑性樹脂コンクリート製品
2 熱可塑性樹脂
3 骨材
10 熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置
11 雌型(第1の金型)
12 雄型(第2の金型)
13 加熱棒
14 油圧シリンダー(加圧手段、当接・離隔手段)
16 油圧シリンダー(挿入・抜き出し手段)
17、24 落とし板(除去手段)
18 上プレート(加熱手段、当接・離隔手段)
19 下プレート(加熱手段、当接・離隔手段)
21 熱可塑性樹脂のチップ
22 混合物
30 金型
33 二次加熱棒

Claims (8)

  1. 少なくとも多数の熱可塑性樹脂のチップを含む成形材料からなる混合物を金型に入れた後、前記混合物に少なくとも1つ以上の加熱棒を挿入して前記チップが熱溶融するまで前記加熱棒で前記混合物内を加熱し、次いで、前記加熱棒を前記混合物から抜いた後、前記金型によって前記混合物を加圧しながら前記チップが熱溶融するまで加熱し、次いで、前記金型を離型する工程を含んだことを特徴とする熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法。
  2. 前記加熱棒を前記混合物から抜いた後に、最初に混合物に挿入した部分と異なる部分に二次加熱棒を挿入して前記チップを加熱することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法。
  3. 前記成形材料は、骨材を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法。
  4. 前記チップは、熱可塑性樹脂製廃棄物の破砕片を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造方法。
  5. 少なくとも多数の熱可塑性樹脂のチップを含む成形材料からなる混合物が収納される第1の金型部材および前記第2の金型部材に対して当接・離隔される第2の金型部材を備えた金型と、前記金型と別体に設けられ、前記混合物に挿入される少なくとも1つ以上の加熱棒と、前記加熱棒を前記混合物に挿入するとともに前記混合物から抜き出す挿入・抜き出し手段と、前記金型部材および前記加熱棒を加熱する加熱手段と、前記第1の金型部材を前記第2の金型部材に加圧して前記混合物を加圧する加圧手段と、前記第1の金型を前記第2の金型に当接、離隔させる当接・離隔手段とを備えたことを特徴とする熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置。
  6. 前記混合物から抜き出された前記加熱棒に付着する溶融チップを除去する除去手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置。
  7. 前記加熱棒と異なる位置に設けられた二次加熱棒を備え、前記二次加熱棒は、前記加熱棒が混合物に挿入された部分と異なる部分に挿入されて前記チップを加熱するものであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置。
  8. 前記加熱棒の表面がテフロン(登録商標)加工されていることを特徴とする請求項5〜請求項7の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂コンクリート製品の製造装置。
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