JP2007222593A - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】前フィルム61を遊技盤から剥離する最初の作業を円滑化すること。
【解決手段】前フィルム61には前タブ68が形成されている。このため、前タブ68を掴んで前フィルム61を遊技盤から剥離することができるので、前フィルム61を遊技盤から剥離する最初の作業を円滑に行うことが可能になる。しかも、前タブ68が挿入口67内に挿入されている。このため、前フィルム61を剥離する場合に前タブ68を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返すことができるので、前タブ68を外レール31に邪魔されることなく容易に操作することが可能になる。
【選択図】図7

Description

本発明は遊技盤の前面を汚損から守る保護フィルムを備えたパチンコ遊技機に関する。
特開2004−160254号公報にはベニヤ製の遊技盤の前面に保護フィルムを貼付し、遊技盤を再利用するときに遊技盤の前面から保護フィルムを剥離することで遊技盤の前面を簡単に美麗に維持する技術が開示されている。この公報には遊技盤の入賞口に沿って保護フィルムにミシン目を設け、保護フィルムを遊技盤の前面から剥離している最中に保護フィルムをミシン目から切断することで保護フィルムが入賞口に引掛ることを防止する技術が開示されている。
特開2004−160254号公報
上記公報の場合、保護フィルムを遊技盤から剥離している最中の作業を円滑化する配慮はなされているものの、保護フィルムを遊技盤から剥離する最初の作業を円滑化する配慮がなされておらず、保護フィルムを遊技盤から円滑に剥離する作業性の点で十分でない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、保護フィルムを遊技盤から剥離する最初の作業を円滑に行うことが可能なパチンコ遊技機を提供することにある。
1.請求項1記載のパチンコ遊技機の説明
請求項1記載のパチンコ遊技機は[1]外枠〜[7]摘みを備えたところに特徴を有する。
[1]外枠は台島に設置されるものであり、図1の符号1は外枠の一例である。
[2]内枠は外枠に設けられたものであり、空間状の収納部を有している。図2の符号2は内枠の一例であり、内枠2の遊技盤収納部5は収納部に相当する。
[3]遊技盤は内枠の収納部内に着脱可能に設けられたものであり、図2の符号30は遊技盤の一例である。
[4]レール部材は遊技盤の前面に設けられたものであり、発射装置から発射された遊技球が転動可能な遊技領域を遊技盤の前面に区画する。図2の符号16は発射装置の一例であり、図4の符号76はレール部材の一例である。このレール部材76は外レール31および内レール32を有するものであり、図4の符号37は外レール31および内レール32が区画する遊技領域を示している。
[5]挿入口は遊技盤の前面およびレール部材相互間に形成された空間状の部分であり、図7の符号67は挿入口の一例である。
[6]保護フィルムは遊技盤の遊技領域内に剥離可能に接合されたものであり、図7の前フィルム61と中フィルム62と後フィルム63のそれぞれは保護フィルムの一例である。
[7]摘みは保護フィルムに設けられたものであり、図7の前タブ68は前フィルム61の摘みに相当し、図7の中タブ69は中フィルム62の摘みに相当し、図7の後タブ70は後フィルム63の摘みに相当する。このため、摘みを掴んで保護フィルムを遊技盤から剥離することができるので、保護フィルムを遊技盤から剥離する最初の作業を円滑に行うことが可能になる。この摘みは挿入口を通して遊技領域の外部に突出しているので、遊技球が摘みに接触することがなくなる。このため、摘みが遊技球からの外力で捲れることがなくなるので、摘みの耐久性が向上する。この摘みは遊技盤の外周面から突出することなく配置されている。このため、遊技盤を内枠から取外す場合および遊技盤を内枠に取付ける場合のそれぞれに摘みが内枠に引掛ることがなくなるので、保護フィルムが外力で捲れることがなくなる。この摘みは保護フィルムを剥離する場合に遊技領域の外部から挿入口を通して遊技領域の内部に折返されるので、摘みをレール部材に邪魔されることなく容易に操作することが可能になる。
2.請求項2記載のパチンコ遊技機の説明
請求項2記載のパチンコ遊技機は前後方向に重ねて前から順に剥離可能に接合された複数の保護フィルムを遊技盤の遊技領域内に設けたものである。これら複数の保護フィルムのそれぞれには摘みが遊技領域の外部で相互に位置ずれするように設けられているので、表層の保護フィルムの摘みだけを掴んで表層の保護フィルムを剥がすことができる。従って、表層の保護フィルムを剥がす場合に表層の保護フィルムだけに操作力が集中的に作用するようになるので、次層の保護フィルムの全部または一部が表層の保護フィルムに追従して剥れることを抑えることができる。しかも、次層の保護フィルムの摘みを上から押えて表層の保護フィルムの摘みを操作することができるので、次層の保護フィルムの全部または一部が表層の保護フィルムに追従して剥れることを効果的に抑えることもできる。
図1の外枠1はパチンコホールの台島に設置されるものであり、前後面が開口する四角筒状をなしている。この外枠1には内枠2が左側部の垂直な軸3を中心に回動可能に装着されている。この内枠2は外枠1の前端面に接触する閉鎖状態および外枠1の前端面から前方へ離間する開放状態に相互に回動操作されるものであり、図1は内枠2を閉鎖状態で示している。この内枠2は、図2に示すように、前後面が開口する四角筒状をなすものであり、内枠2の下端部にはレール台4が形成され、内枠2の内部にはレール台4の上方に位置して遊技盤収納部5が形成されている。レール台4は発射レールが固定されるものであり、遊技盤収納部5は内枠2の内部空間のうちレール台4の残余部分を称する。この内枠2には4個の支え部6が形成されている。これら各支え部6は遊技盤収納部5内に突出する板状をなすものであり、上方の2個の支え部6のそれぞれにはL字状のストッパ7が前後方向へ延びる軸8を中心に回動可能に装着され、下方の2個の支え部6のそれぞれにはL字状のストッパ9が静止状態で固定されている。尚、遊技盤収納部5は収納部に相当するものである。
内枠2には、図1に示すように、下端部に位置して横長な長方形状の下皿板10が固定されており、下皿板10には上面が開口する下皿11が固定されている。この下皿板10の上方には上皿板12が配置されており、上皿板12には上面が開口する上皿13が固定されている。この上皿板12は横長な長方形状をなすものであり、内枠2に左側部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この上皿板12は内枠2の前端面に接触する閉鎖状態および内枠2の前端面から前方へ離間する開放状態に相互に回動操作されるものであり、図1は上皿板12を閉鎖状態で示している。
下皿板10の前面には右端部に位置してハンドル台14が固定されており、ハンドル台14には発射ハンドル15が前後方向へ延びる軸を中心に回動可能に装着されている。この発射ハンドル15の後方には発射モータが固定されており、発射ハンドル15が回動操作されたときには発射モータに駆動電源が与えられ、発射モータの回転軸が一定方向へ一定速度で回転する。この発射モータの回転軸には、図2に示すように、発射装置16が連結されている。この発射装置16はレール台4に装着されたものであり、打球槌および駆動機構を有している。この駆動機構は発射モータの回転力を駆動源として打球槌を操作するものであり、打球槌は駆動機構によって操作されることに基づいて上皿13内から供給される遊技球を叩き、遊技球をレール台4の発射レールに沿って発射する。
内枠2には、図1に示すように、窓枠17が左側部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この窓枠17は内枠2の前端面に接触する閉鎖状態および内枠2の前端面から前方へ離間する開放状態に軸を中心に相互に回動操作されるものであり、図1は窓枠17を閉鎖状態で示している。この窓枠17は円形孔状の窓部を有するものであり、窓部の内周面には透明な窓18が固定されている。
内枠2の遊技盤収納部5内には、図2に示すように、遊技盤ユニット20が着脱可能に収納されている。この遊技盤ユニット20は、図3に示すように、遊技盤30と裏樋80と液晶ステー100と下意匠板120と上意匠板130と裏樋カバー140と表示器ケース150と装飾図柄表示器160と表示基板ボックス170を有するものであり、遊技盤30〜表示基板ボックス170の詳細構成は次の通りである。
1.遊技盤30の説明
遊技盤30は透明な合成樹脂製の板から構成されたものであり、遊技盤30の前面には、図4に示すように、外レール31および内レール32が固定されている。これら外レール31および内レール32はレール部材76を構成するものであり、外レール31および内レール32相互間には発射通路33が形成されている。この発射通路33は遊技盤30の左端部に位置する円弧状の空間部を称するものであり、発射装置16が発射した遊技球は発射レールから発射通路33内に発射通路33の入口34から進入し、発射通路33に沿って円弧状の軌跡を描きながら上昇した後に発射通路33の出口35から放出される。
遊技盤30の前面には、図4に示すように、右上部に位置して合成樹脂製の球止め部材36が固定されている。この球止め部材36は外レール31の右端部と内レール32の右端部との間の隙間を埋めるものであり、球止め部材36と外レール31と内レール32との間には遊技領域37が形成されている。この遊技領域37は外レール31と内レール32と球止め部材36によって囲まれた領域を称するものであり、発射通路33および転動領域38から構成されている。この転動領域38は遊技領域37のうち発射通路33を除く円形状の部分を称するものであり、発射通路33の出口35から放出された遊技球が転動可能な最大範囲に相当する。
遊技盤30の前面には、図4に示すように、飾りレール39が固定されている。この飾りレール39は転動領域38内に配置されたものであり、飾りレール39と外レール31との間には球通路40が形成され、飾りレール39と内レール32との間には球通路41が形成されている。これら球通路40および球通路41のそれぞれは発射通路33から転動領域38内に放出された遊技球が転動可能なものであり、左方の球通路41内には複数の釘42が固定されている。これら各釘42は遊技球が衝突することに基づいて遊技球の挙動に変化を付与するものであり、上方の球通路40内には釘42が固定されていない。遊技盤30の前面には遊技領域37の外部に位置して銘板台43が固定されている。この銘板台43の前面にはシールが貼付されており、シールには機種名・製造社名・大当り確率・賞品球の払出し個数が記入されている。
遊技盤30には転動領域38内に位置して電動始動装置44および特別電動入賞装置45が固定されており、転動領域38内には電動始動装置44の周辺部および特別電動入賞装置45の周辺部のそれぞれに位置して複数の釘42が固定されている。電動始動装置44は上特別図柄始動口46および下特別図柄始動口47を上下2段に有するものであり、上特別図柄始動口46および下特別図柄始動口47のそれぞれは上面が開口するポケット状をなしている。これら上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のそれぞれには特別図柄始動センサが装着されており、上特別図柄始動口46内の特別図柄始動センサは遊技球が上特別図柄始動口46内に入賞したことを検出して主制御回路に特別図柄始動信号を出力し、下特別図柄始動口47内の特別図柄始動センサは遊技球が下特別図柄始動口47内に入賞したことを検出して主制御回路に特別図柄始動信号を出力する。この主制御回路は内枠2に固定されたものであり、特別図柄始動信号を検出することに基づいて上皿13内に設定個数の遊技球を賞品球として払出し、大当りおよび外れの判定処理を行う。
下特別図柄始動口47には2枚の羽根板48が装着されており、両羽根板48は共通の始動口ソレノイドに連結されている。これら両羽根板48は始動口ソレノイドが断電されることに基づいて垂直な縮小状態になるものであり、図4は両羽根板48を縮小状態で示している。これら両羽根板48の縮小状態では両羽根板48相互間の隙間が上特別図柄始動口46によって上方から閉鎖され、遊技球が下特別図柄始動口47内に入賞することが不能になる。これら両羽根板48は始動口ソレノイドが通電されることに基づいて水平な拡大状態に回動するものであり、両羽根板48の拡大状態では下特別図柄始動口47の左右両側部を落下する遊技球が羽根板48によって捕捉されることに基づいて下特別図柄始動口47内に入賞可能になる。
特別電動入賞装置45は前面が開放する特別入賞口および扉49を有するものであり、扉49は特別入賞口ソレノイドに連結されている。この扉49は特別入賞口ソレノイドの断電状態で垂直な閉鎖状態になることに基づいて特別入賞口の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖するものであり、図4は扉49を閉鎖状態で示している。この扉49は特別入賞口ソレノイドの通電状態で前方へ水平に倒れた開放状態に回動するものであり、扉49の開放状態では遊技球が扉49に乗って特別入賞口内に転がり込むことが許容される。この特別入賞口内にはカウントセンサが装着されており、カウントセンサは遊技球が特別入賞口内に入賞したことを検出して主制御回路にカウント信号を出力し、主制御回路はカウント信号を検出することに基づいて上皿13内に設定個数の遊技球を賞品球として払出す。
遊技盤30には球通路41内に位置して普通図柄始動ゲート50が固定されている。この普通図柄始動ゲート50は上下面が開口するコ字枠状をなすものであり、球通路41内を落下する遊技球は普通図柄始動ゲート50内に普通図柄始動ゲート50の上面から進入し、普通図柄始動ゲート50内に進入した遊技球は普通図柄始動ゲート50内を普通図柄始動ゲート50の下面から脱出する。この普通図柄始動ゲート50内には普通図柄始動センサが固定されており、普通図柄始動センサは遊技球が普通図柄始動ゲート50内を通過したことを検出して主制御回路に普通図柄始動信号を出力する。
遊技盤30には、図3に示すように、始動口取付孔51および特別入賞口取付孔52が形成されており、始動口取付孔51内には電動始動装置44の樋53が挿入され、特別入賞口取付孔52内には特別電動入賞装置45の樋54が挿入されている。樋53は電動始動装置44の上特別図柄始動口46および下特別図柄始動口47の双方に接続されたものであり、上特別図柄始動口46内に入賞した遊技球および下特別図柄始動口47内に入賞した遊技球はいずれも樋53に沿って後方へ転がる。樋54は特別電動入賞装置45の特別入賞口に接続されたものであり、特別入賞口内に入賞した遊技球は樋54に沿って後方へ転がる。遊技盤30には特別入賞口取付孔52の下方に位置してアウト孔55が形成されている。このアウト孔55は、図4に示すように、内レール32の最低部に配置されたものであり、上特別図柄始動口46と下特別図柄始動口47と特別入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球は内レール32に沿ってアウト孔55内に転がり込む。
遊技盤30の前面には、図7に示すように、保護フィルム群60が装着されている。この保護フィルム群60は前フィルム61と中フィルム62と後フィルム63を有するものであり、後フィルム63は遊技盤30の前面に剥離可能に貼付され、中フィルム62は後フィルム63の前面に剥離可能に貼付され、前フィルム61は中フィルム62の前面に剥離可能に貼付されている。これら前フィルム61〜後フィルム63は同一の無色透明な合成樹脂(例えばポリエチレン系樹脂またはポリエステル系樹脂またはポリプロピレン系樹脂)を材料に形成されたものであり、前フィルム61の後面〜後フィルム63の後面のそれぞれには粘着層が形成されている。これら各粘着層は粘着剤(例えばアクリル系粘着剤またはゴム系粘着剤)から形成されたものであり、前フィルム61は粘着層を中フィルム62の前面に貼付することで中フィルム62に対して剥離可能にされ、中フィルム62は粘着層を後フィルム63の前面に貼付することで後フィルム63に対して剥離可能にされ、後フィルム63は粘着層を遊技盤30の前面に貼付することで遊技盤30に対して剥離可能にされている。これら前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれは保護フィルムに相当するものであり、前後方向に重ねて前から順に剥離可能に遊技領域37内に接合されている。
前フィルム61〜後フィルム63は相互に同一な形状に設定されたものであり、図4〜図6に示すように、通路内保護部64および通路外保護部65を有している。各通路内保護部64は発射通路33内に位置する円弧状の部分を称するものであり、各通路外保護部65は発射通路33の外部に位置する幅広な部分を称するものであり、いずれも遊技盤30の前面に遊技球が直接的に当ることに基づいて遊技盤30の前面が汚損することを防止している。
外レール31には、図7に示すように、切欠部66が形成されている。この切欠部66の内面と遊技盤30の前面との間には空間状の挿入口67が形成されており、挿入口67内には前タブ68と中タブ69と後タブ70が挿入されている。前タブ68は前フィルム61の外周縁の一部に形成されたものであり、中タブ69は中フィルム62の外周縁の一部に形成されたものであり、後タブ70は後フィルム63の外周縁の一部に形成されたものであり、前タブ68〜後タブ70はいずれも遊技盤30の前面に貼付されていない。これら前タブ68〜後タブ70のそれぞれは摘みに相当するものである。
前タブ68〜後タブ70は、図4に示すように、外レール31に沿って相互に重ならないように位置ずれした状態で配列されたものであり、遊技盤30の外周面から突出することなく挿入口67内を通して遊技領域37の外部に突出している。この挿入口67は前タブ68〜後タブ70のそれぞれを遊技領域37の外部から内部に折返すためのものであり、前フィルム61を剥離するときには、図7に二点鎖線で示すように、前タブ68を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返し、前タブ68を把持して前フィルム61を中フィルム62から剥ぎ取る。中フィルム62を剥離するときには中タブ69を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返し、中タブ69を把持して中フィルム62を後フィルム63から剥ぎ取る。後フィルム63を剥離するときには後タブ70を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返し、後タブ70を把持して後フィルム63を遊技盤30から剥ぎ取る。図4は前フィルム61〜後フィルム63の3部材が遊技盤30に貼付された状態であり、図5は前フィルム61だけが剥離された状態であり、図6は前フィルム61および中フィルム62の双方が剥離された状態である。
前タブ68には、図7に示すように、剥離順序「1」が記入され、中タブ69には剥離順序「2」が記入され、後タブ70には剥離順序「3」が記入されており、前フィルム61は前タブ68に記入された剥離順序「1」に従って1番目に剥離され、中フィルム62は中タブ69に記入された剥離順序「2」に従って2番目に剥離され、後フィルム63は後タブ70に記入された剥離順序「3」に従って3番目に剥離される。
前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれには、図8の(c)に示すように、複数の切込み部71が形成されている。これら各切込み部71は前フィルム61〜後フィルム63を相互に貼付した状態で後フィルム61〜前フィルム63にプレス加工を施すことから形成されたものであり、円形状の釘挿入部72および直線状の挿入介助部73を有している。各釘挿入部72の直径寸法は釘42の本体部74の直径寸法と同一に設定されており、各釘挿入部72内には、図8の(a)に示すように、釘42の本体部74が密着状態で挿入されている。
各挿入介助部73は前フィルム61と中フィルム62と後フィルム63のそれぞれを剥離するときに釘挿入部72が拡大することを助けるものであり、前フィルム61と中フィルム62と後フィルム63のそれぞれを剥離するときには各釘挿入部72の周縁部が釘42の頭部75によって押圧され、図8の(b)に示すように、各挿入介助部73が開くことに基づいて釘挿入部72が大きくなり、図8の(c)に示すように、各釘挿入部72内を釘42の頭部75が通過することを許容する。即ち、切込み部71は前フィルム61と中フィルム62と後フィルム63のそれぞれを釘42の頭部75に引掛けることなく容易に剥離するためのものである。
2.裏樋80の説明
裏樋80は、図3に示すように、下部裏樋81と左部裏樋82と右部裏樋83と上部裏樋84の4部材を相互に四角枠状に組合せることから構成されたものであり、後方から裏樋80を通して遊技盤30に複数のネジを螺合することで遊技盤30の後面に直接的に接合されている。この裏樋80の下部裏樋81には始動口挿入孔85および特別入賞口挿入孔86が形成されており、電動始動装置44の樋53は始動口挿入孔85内に挿入され、特別電動入賞装置45の樋54は特別入賞口挿入孔86内に挿入されている。この下部裏樋81にはアウト口87が形成されている。このアウト口87は前後面が開口する筒状をなすものであり、遊技盤30のアウト孔55の内周面に嵌合されている。
下部裏樋81には左下厚さ調整部88および右下厚さ調整部89が形成されている。これら左下厚さ調整部88および右下厚さ調整部89のそれぞれは遊技盤30の前後方向の厚さ寸法を厚く調整するものであり、左下厚さ調整部88は遊技盤30と共に左下の支え部6および左下のストッパ9相互間で挟持され、右下厚さ調整部89は遊技盤30と共に右下の支え部6および右下のストッパ9相互間で挟持されている。上部裏樋84には左上厚さ調整部90および右上厚さ調整部91が形成されている。これら左上厚さ調整部90および右上厚さ調整部91のそれぞれは遊技盤30の前後方向の厚さ寸法を厚く調整するものであり、左上厚さ調整部90は遊技盤30と共に左上の支え部6および左上のストッパ7相互間で挟持され、右上厚さ調整部91は遊技盤30と共に右上の支え部6および右上のストッパ7相互間で挟持されている。
上部裏樋84の前面には特別図柄表示器92と普通図柄表示器93と保留回数表示器94が固定されている。これら特別図柄表示器92と普通図柄表示器93と保留回数表示器94はいずれも後フィルム61〜前フィルム63の後方に配置されたものである。特別図柄表示器92および普通図柄表示器93のそれぞれは8セグメント形のLED表示器から構成されたものであり、特別図柄表示器92には大当りおよび外れを識別するための特別図柄が表示され、普通図柄表示器93には当りおよび外れを識別するための識別図柄が表示される。保留回数表示器94は装飾図柄遊技の保留回数を表示するものであり、図4に示すように、4個のLED95から構成されている。
3.液晶ステー100の説明
液晶ステー100は、図3に示すように、下部ステー101と左部ステー102と右部ステー103と上部ステー104を有する矩形枠状をなすものであり、下部ステー101と左部ステー102と右部ステー103と上部ステー104は単一物として一体成形されている。この液晶ステー100は後方から液晶ステー100を通して裏樋80に複数のネジを螺合することで裏樋80の後面に直接的に接合されたものであり、裏樋80と共にスペーサ110(図2参照)を構成している。
3.下意匠板120の説明
下意匠板120は前方から下意匠板120を通して下部裏樋81に複数のネジを螺合することで下部裏樋81の前面に直接的に接合されたものであり、遊技盤30と下部裏樋81との間に配置されている。この下意匠板120の前面には絵柄が印刷されており、下意匠板120の絵柄は前方から遊技盤30を通して視覚的に認識可能にされている。この下意匠板120には、図3に示すように、始動口挿入孔121と特別入賞口挿入孔122と切欠部123が形成されており、電動始動装置44の樋53は始動口挿入孔121内を通して下部裏樋81の始動口挿入孔85内に挿入され、特別電動入賞装置45の樋54は特別入賞口挿入孔122内を通して下部裏樋81の特別入賞口挿入孔86内に挿入され、下部裏樋81のアウト口87は切欠部123を通して遊技盤30のアウト孔55内に嵌合されている。
4.上意匠板130の説明
上意匠板130は透明な合成樹脂製の板から構成されたものである。この上意匠板130は前方から上意匠板130を通して上部裏樋84に複数のネジを螺合することで上部裏樋84の前面に直接的に接合されたものであり、遊技盤30と上部裏樋84との間に配置されている。この上意匠板130の前面には絵柄が印刷されており、上意匠板130の絵柄は前方から遊技盤30を通して視覚的に認識可能にされている。この上意匠板130には窓部131が形成されている。この窓部131は絵柄が印刷されていない透明部分を称するものであり、裏樋80の特別図柄表示器92と普通図柄表示器93と保留回数表示器94はいずれも窓部131の後方に配置され、前方から前フィルム61〜後フィルム63と遊技盤30と窓部131を通して視覚的に認識可能にされている。
5.裏樋カバー140の説明
裏樋カバー140は後方から裏樋カバー140を通して下部裏樋81に複数のネジを螺合することで下部裏樋81の後面に直接的に接合されたものであり、裏樋カバー140には球排出路が形成されている。この球排出路は電動始動装置44の樋53から落下した遊技球および特別電動入賞装置45の樋54から落下した遊技球のそれぞれが進入するものであり、樋53から落下した遊技球および樋54から落下した遊技球はいずれも球排出路を通して裏樋カバー140の外部に排出される。
6.表示器ケース150の説明
表示器ケース150は下板部151と左板部152と右板部153と上板部154と後板部155を有する矩形皿状をなすものであり、下板部151と左板部152と右板部153と上板部154と後板部155の間には空間状の表示器収納部156が形成されている。この表示器ケース150の下板部151には2枚の下プレート157が形成され、表示器ケース150の上板部154には1枚の上プレート158が形成されており、各下プレート157には後方から複数のネジが挿入され、上プレート158には後方から複数のネジが挿入されている。各下プレート157に挿入された複数のネジは下部裏樋81に螺合され、上プレート158に挿入された複数のネジは上部裏樋84に螺合されており、表示器ケース150は裏樋80を介して遊技盤30の後面に間接的に接合され、液晶ステー100は、図2に示すように、表示器ケース150の前方に表示器収納部156から突出するように配置されている。
7.装飾図柄表示器160の説明
装飾図柄表示器160は表示器ケース150の表示器収納部156内に収納されたものであり、図3に示すように、表示画面161および表示画面161を保持する矩形状の画面フレーム162を有している。この画面フレーム162は液晶ステー100と表示器ケース150の後板部155との間で挟持されており、装飾図柄表示器160は遊技盤30の後面に裏樋80および液晶ステー100を介して間接的に接合されている。この装飾図柄表示器160の画面フレーム162には外部から表示器ケース150を通して複数のネジが螺合されており、装飾図柄表示器160は複数のネジを介して表示器ケース150に接合されている。
装飾図柄表示器160の表示画面161は下部裏樋81と左部裏樋82と右部裏樋83と上部裏樋84で囲まれた内部空間および下部ステー101と左部ステー102と右部ステー103と上部ステー104で囲まれた内部空間の後方に配置されている。この表示画面161は大当りおよび外れを識別する装飾図柄遊技の映像が表示されるものであり、前方から遊技盤30と裏樋80の内部空間と液晶ステー100の内部空間を通して全体が視覚的に認識可能にされている。
8.表示基板ボックス170の説明
表示基板ボックス170は、図3に示すように、表示器ケース150の後板部155に接合されたものである。この表示基板ボックス170の内部にはプリント配線基板が収納されており、プリント配線基板には表示制御回路171が搭載されている。この表示制御回路171はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、表示画面161の表示内容を制御することで表示画面161に装飾図柄遊技の映像を表示する。
9.遊技盤ユニット20の着脱手順の説明
遊技盤ユニット20は上皿板12および窓枠17の双方が開放された状態で前方から内枠2の遊技盤収納部5内に収納されるものであり、遊技盤30は遊技盤収納部5内に遊技盤ユニット20の構成部品として収納される。この遊技盤ユニット20の収納状態では裏樋80の左下厚さ調整部88と右下厚さ調整部89と左上厚さ調整部90と右上厚さ調整部91のそれぞれが内枠2の支え部6によって後方から支えられ、左下厚さ調整部88が遊技盤30と共に前方のストッパ9と後方の支え部6との間で挟持され、右下厚さ調整部89が遊技盤30と共に前方のストッパ9と後方の支え部6との間で挟持されており、残りの各ストッパ7が遊技盤30に前方から重なるロック状態に回動操作されたときには左上厚さ調整部90が遊技盤30と共に前方のストッパ7と後方の支え部6との間で挟持され、右上厚さ調整部91が遊技盤30と共に前方のストッパ7と後方の支え部6との間で挟持される。遊技盤ユニット20は上皿板12および窓枠17の双方が開放された状態で内枠2の遊技盤収納部5内から取外されるものである。この場合には両ストッパ7を遊技盤30の前方から外れるアンロック状態に回動操作し、左上厚さ調整部90と右上厚さ調整部91のそれぞれを遊技盤30と共に挟持解除状態にする。
10.遊技機能の説明
10−1.普通図柄遊技機能
普通図柄表示器93には普通図柄が可変停止状態で表示されており、遊技球が普通図柄始動ゲート50内を通過したときには普通図柄が可変停止状態から可変状態になり、可変状態から可変停止状態になる。この可変状態とは普通図柄を「外れの態様(×)」および「当りの態様(○)」で交互に切換え表示するものであり、普通図柄が可変停止状態で当りの態様になったときには当り遊技が開始され、普通図柄が外れの態様になったときには当り遊技が開始されない。この当り遊技は電動始動装置44の両羽根板48を拡大状態に操作し、電動始動装置44の下特別図柄始動口47を遊技球が入賞可能な開放状態に切換えることで電動始動装置44を遊技球が通常状態に比べて容易に入賞することが可能な特別状態にするものであり、両羽根板48は下特別図柄始動口47の開放時間が上限値に達するまで拡大状態に保持される。
10−2.特別図柄遊技機能
特別図柄表示器92には特別図柄が可変停止状態で表示されており、遊技球が電動始動装置44の上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のいずれかに入賞したときには特別図柄が可変停止状態から可変状態になり、可変状態から可変停止状態になる。この可変状態とは特別図柄を「外れの態様(―)」→「通常大当りの態様(3)」→「特別大当りの態様(7)」→「外れの態様(―)」・・・の順序で循環的に切換え表示するものであり、特別図柄が可変停止状態で通常大当りの態様および特別大当りの態様のいずれかになったときには大当り遊技が開始され、特別図柄が外れの態様になったときには大当り遊技が開始されない。この大当り遊技は特別電動入賞装置45の扉49を開放し、特別電動入賞装置45の特別入賞口内に遊技球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものであり、扉49は特別入賞口内に上限値(例えば10個)の遊技球が入賞する個数条件または開放時間が上限値(例えば30sec)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。この扉49の個数条件および時間条件を基準とする開閉動作は大当りラウンドと称されるものであり、大当りラウンドは固定的な設定回数(例えば15回)だけ繰返される。
10−3.装飾図柄遊技機能
装飾図柄表示器160の表示画面161には装飾図柄の左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素が変動停止状態で表示されており、遊技球が電動始動装置44の上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のいずれかに入賞したときには3列の図柄要素が変動停止状態から変動状態になり、変動状態から変動停止状態になる。この変動状態とは縦一列に並ぶ「1」〜「8」の8種の図柄要素を縦方向に表示範囲が移動するようにスクロール表示するものであり、各列の図柄要素は上から下へ移動しながら「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「1」…の順序で循環的に変化する。
装飾図柄が変動停止状態で通常大当りの組合せおよび特別大当りの組合せのいずれかになったときには大当り遊技が開始され、装飾図柄が通常大当りの組合せおよび特別大当りの組合せのいずれにもならなかったときには大当り遊技が開始されない。通常大当りの組合せとは左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素が相互に同一な組合せを称するものであり、通常大当りの組合せには「222」「444」「666」「888」の4通りが設定されている。特別大当りの組合せとは左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素が相互に同一な組合せを称するものであり、特別大当りの組合せには「111」「333」「555」「777」の4通りが設定されている。この装飾図柄の変動停止状態での組合せは特別図柄の可変停止状態での態様に応じて決まるものであり、特別図柄が通常大当りの態様で可変停止するときには装飾図柄が通常大当りの組合せで変動停止し、特別図柄が特別大当りの態様で可変停止するときには装飾図柄が特別大当りの組合せで変動停止し、特別図柄が外れの態様で可変停止するときには装飾図柄が通常大当りの組合せおよび特別大当りの組合せのいずれとも相違する外れの組合せで変動停止する。
10−4.保留機能
装飾図柄遊技を即座に開始することができない装飾図柄遊技中に遊技球が上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のいずれかに入賞したり、装飾図柄遊技を即座に開始することができない大当り遊技中に遊技球が上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のいずれかに入賞したときには装飾図柄遊技が保留される。この装飾図柄遊技の保留回数には上限値(例えば4回)が設定されており、保留回数が上限値に到達した状態で遊技球が上特別図柄始動口46内および下特別図柄始動口47内のいずれかに入賞したときには装飾図柄遊技が保留されない。保留回数表示器94は装飾図柄遊技の保留回数を表示するものであり、保留回数が「1」であるときには1個のLED95が点灯し、保留回数が「2」であるときには2個のLED95が点灯し、保留回数が「3」であるときには3個のLED95が点灯し、保留回数が「4」であるときには4個のLED95が点灯する。
10−5.確率変動機能
確率変動モードは大当りを確率変動モードの無効状態に比べて高い一定確率で判定する高確率モードである。この確率変動モードは特別図柄が特別大当りの態様で停止表示されることに基づいて有効化されるものであり、特別図柄が通常大当りの態様で停止表示されることに基づいて無効化される。この確率変動モードの有効状態では当りの判定確率が確率変動モードの無効状態に比べて高められ、電動始動装置44の両羽根板48の拡大時間が確率変動モードの無効状態に比べて延長されており、確率変動モードの無効状態に比べて多数個の遊技球が電動始動装置44の下特別図柄始動口47内に入賞可能になる。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
前フィルム61の外周縁の一部に前タブ68を形成し、中フィルム62の外周縁の一部に中タブ69を形成し、後フィルム63の外周縁の一部に後タブ70を形成した。このため、前タブ68を掴んで前フィルム61を遊技盤30から剥がすことができ、中タブ69を掴んで中フィルム62を遊技盤30から剥がすことができ、後タブ70を掴んで後フィルム63を遊技盤30から剥がすことができるので、前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれを遊技盤30から剥離する最初の作業を円滑に行うことが可能になる。
前タブ68〜後タブ70のそれぞれを遊技領域37の外部に配置したので、前タブ68〜後タブ70のそれぞれに遊技球が接触することがなくなる。このため、前タブ68〜後タブ70のそれぞれが遊技球からの外力で捲れることがなくなるので、前タブ68〜後タブ70の耐久性がそれぞれに向上する。しかも、前タブ68〜後タブ70のそれぞれを遊技盤30の外周面から突出しないように配置した。このため、遊技盤30を内枠2の遊技盤収納部5内から取外す場合および遊技盤30を内枠2の遊技盤収納部5内に取付ける場合に前タブ68〜後タブ70のそれぞれが内枠2に引掛ることがなくなるので、前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれが外力で捲れることがなくなる。
前タブ68〜後タブ70のそれぞれが遊技領域37の外部から挿入口67を通して遊技領域37の内部に折返されることを許容した。このため、前フィルム61を剥離する場合に前タブ68を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返すことができ、中フィルム62を剥離する場合に中タブ69を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返すことができ、後フィルム63を剥離する場合に後タブ70を遊技領域37の外部から内部に挿入口67を通して折返すことができるので、前タブ68〜後タブ70のそれぞれを外レール31に邪魔されることなく容易に操作することが可能になる。
前タブ68と中タブ69と後タブ70を相互に位置ずれした状態で配置したので、前フィルム61を剥離する場合に前タブ68だけを掴んで操作することが可能になり、中フィルム62を剥離する場合に中タブ69だけを掴んで操作することが可能になる。このため、前フィルム61を剥離する場合には前フィルム61だけに操作力が集中的に作用するようになり、中フィルム62を剥離する場合には中フィルム62だけに操作力が集中的に作用するようになるので、前フィルム61を剥離する場合に中フィルム62の全体または一部が前フィルム61に追従して剥れることを抑えることができ、中フィルム62を剥離する場合に後フィルム63の全体または一部が中フィルム62に追従して剥れることを抑えることができる。この場合、中タブ69を上から押えて前タブ68を操作することで中フィルム62の全体または一部が前フィルム61に追従して剥れたり、後タブ70を上から押えて中タブ69を操作することで後フィルム63の全体または一部が中フィルム62に追従して剥れることを効果的に抑えることもできる。従って、中フィルム62の一部または後フィルム63の一部で光の透過率が局部的に変化することが抑えられるので、遊技盤30を通して装飾図柄表示器160の映像を見るときに装飾図柄表示器160の映像が局部的に歪むことも抑えることができる。
前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれに切込み部71を設けた。このため、前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれを剥離するときに前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれが釘42の頭部75に引掛り難くなるので、前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれを容易に剥離することが可能になる。
前タブ68〜後タブ70のそれぞれに剥離順序を記入したので、前フィルム61〜後フィルム63を剥離順序に従って前から順に間違えることなく剥離することができる。しかも、前タブ68〜後タブ70のうち遊技盤30から剥離したものに記入された剥離順序または前タブ68〜後タブ70のうち遊技盤30に残ったものに記入された剥離順序に基づいて保護フィルムの残り枚数を容易に把握することができる。
前フィルム61には、図9に示すように、角部に位置して前タブ191が形成され、中フィルム62には角部に位置して中タブ192が形成され、後フィルム63には角部に位置して後タブ193が形成されており、前タブ191〜後タブ193のそれぞれは遊技盤30の外周面から突出することなく相互に位置ずれしている。これら前タブ191〜後タブ193のそれぞれは遊技盤30の前面に貼付されておらず、前タブ191には剥離順序「1」が記入され、中タブ192には剥離順序「2」が記入され、後タブ193には剥離順序「3」が記入されている。
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
前フィルム61の角部に前タブ191を形成した。このため、前タブ191を掴んで前フィルム61を剥がすときに前フィルム61が角部を起点に遊技盤30から剥離されるようになるので、前フィルム61を剥がし易くなる。しかも、前タブ68および前タブ191を同時に掴んで前フィルム61を剥がすことができるので、前フィルム61を一層剥がし易くなる。これら各効果は中タブ192および後タブ193のそれぞれについても同様である。
遊技盤30の前面には、図10に示すように、保護フィルム群180が接合されている。この保護フィルム群180は前フィルム181と中フィルム182と後フィルム183を有するものであり、後フィルム183は遊技盤30の前面に貼付され、中フィルム182は後フィルム183の前面に貼付され、前フィルム181は中フィルム182の前面に貼付されている。これら前フィルム181〜後フィルム183は同一の無色透明な合成樹脂を材料に形成されたものであり、後フィルム183は後面の粘着層を遊技盤30の前面に貼付することで剥離可能にされ、中フィルム182は後面の粘着層を後フィルム183の前面に貼付することで剥離可能にされ、前フィルム181は後面の粘着層を中フィルム182の前面に貼付することで剥離可能にされている。これら前フィルム181〜後フィルム183のそれぞれは保護フィルムに相当するものであり、図11〜図13に示すように、遊技領域37のうち転動領域38内のみに位置する相互に同一な形状に設定されている。
外レール31の右側部には、図10に示すように、凹部184が形成されており、凹部184の内面と遊技盤30の前面との間には空間状の挿入口185が形成されている。この挿入口185内には前タブ186と中タブ187と後タブ188が挿入されており、前タブ186には剥離順序「1」が記入され、中タブ187には剥離順序「2」が記入され、後タブ188には剥離順序「3」が記入されている。前タブ186は前フィルム181の外周縁の一部に形成されたものであり、中タブ187は中フィルム182の外周縁の一部に形成されたものであり、後タブ188は後フィルム183の外周縁の一部に形成されたものであり、前タブ186〜後タブ188はいずれも遊技盤30の前面に貼付されていない。これら前タブ186〜後タブ188のそれぞれは摘みに相当するものであり、図10に示すように、相互に重ならないように位置ずれした状態で外レール31に沿って配列され、遊技盤30の外周面から突出することなく挿入口185内を通して遊技領域37の外部に突出している。
前フィルム181を剥離するときには前タブ186を遊技領域37の外部から内部に挿入口185を通して折返し、前タブ186を把持して前フィルム181を剥ぎ取る。中フィルム182を剥離するときには中タブ187を遊技領域37の外部から内部に挿入口185を通して折返し、中タブ187を把持して中フィルム182を剥ぎ取る。後フィルム183を剥離するときには後タブ188を遊技領域37の外部から内部に挿入口185を通して折返し、後タブ188を把持して後フィルム183を剥ぎ取る。図11は前フィルム181〜後フィルム183がいずれも剥離されていない状態であり、図12は前フィルム181のみが剥離された状態であり、図13は前フィルム181および中フィルム182の双方が剥離された状態である。この実施例3によれば実施例1と同一の効果を奏する。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、各切込み部71を4本の挿入介助部73が釘挿入部72を中心に形成された十字状に設定しても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、前フィルム61〜後フィルム63のそれぞれとして遊技領域37の全体を保護するものを使用しても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、前タブ68〜後タブ70のそれぞれに剥離順序を数字以外の符号または色分けで表示しても良い。または、前タブ68を三角形状、中タブ69を四角形状、後タブ70を半円形状にする等、前タブ68〜後タブ70の形状を相互に異ならせても良い。このことは上記実施例3においても同様である。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、前フィルム61および中フィルム62の両者を廃止し、遊技盤30の前面に1枚の後フィルム63を剥離可能に貼付しても良い。このことは上記実施例3についても同様である。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、外レール31を遊技盤30の前面に接近する第1の状態および遊技盤30の前面から離間する第2の状態相互間で移動可能に遊技盤30に装着しても良い。この構成の場合、外レール31の第2の状態で外レール31の後端面および遊技盤30の前面相互間に挿入口を形成し、前タブ68〜後タブ70のそれぞれを遊技領域37の外部から挿入口を通して遊技領域37の内部に折返す構成としても良い。このことは上記実施例3においても同様である。
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、透光性の遊技盤30に換えてベニヤ製の遊技盤を使用しても良い。この場合、相互に異なる模様が形成された複数の保護フィルムを遊技盤の前面側に積層状態で接合しておき、複数の保護フィルムを前から順に剥離することで遊技盤の前面を模様替えすると良い。
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、打球槌を駆動する駆動源としてロータリーソレノイドを用いても良い。
実施例1を示す図(パチンコ遊技機の全体構成を示す斜視図) 遊技盤ユニットおよび内枠の両者を分解状態で示す斜視図 遊技盤ユニットそのものを分解状態で示す斜視図 遊技盤を前フィルムと中フィルムと後フィルムの装着状態で示す前面図 遊技盤を前フィルムの剥離状態で示す前面図 遊技盤を前フィルムおよび中フィルムのそれぞれの剥離状態で示す前面図 (a)はXa線に沿う断面図、(b)は前タブと中タブと後タブを示す前面図 釘が切込み部を通過する様子を示す斜視図 実施例2を示す図(図4相当図) 実施例3を示す図(aは前タブと中タブと後タブを示す前面図、bはXb線に沿う断面図) 図4相当図 図5相当図 図6相当図
符号の説明
1は外枠、2は内枠、5は遊技盤収納部、16は発射装置、30は遊技盤、37は遊技領域、61は前フィルム、62は中フィルム、63は後フィルム、67は挿入口、68は前タブ、69は中タブ、70は後タブ、76はレール部材、181は前フィルム、182は中フィルム、183は後フィルム、185は挿入口、186は前タブ、187は中タブ、188は後タブを示している。

Claims (2)

  1. 台島に設置される外枠と、
    前記外枠に設けられ、空間状の収納部を有する内枠と、
    前記内枠の収納部内に着脱可能に設けられた遊技盤と、
    前記遊技盤の前面に設けられ、発射装置から発射された遊技球が転動可能な遊技領域を前記遊技盤の前面に区画するレール部材と、
    前記遊技盤の前面および前記レール部材相互間に形成された空間状の挿入口と、
    前記遊技盤の遊技領域内に剥離可能に接合された保護フィルムと、
    前記保護フィルムに設けられ、前記挿入口を通して前記遊技領域の外部に突出する摘みを備え、
    前記摘みは、前記遊技盤の外周面から突出することなく配置され、
    前記挿入口は、前記摘みが前記遊技領域の外部から前記挿入口を通して前記遊技領域の内部に折返されることを許容するものであることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記遊技盤の遊技領域内には、前後方向に重ねて前から順に剥離可能に接合された複数の保護フィルムが設けられ、
    前記複数の保護フィルムのそれぞれには、前記摘みが前記遊技領域の外部で相互に位置ずれするように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
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