JP2007222577A - アク取り器 - Google Patents

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眞美 永瀬
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Abstract

【課題】多量のアクが、簡単に素早く取れ、ゆすがずに繰り返し使用できることで、料理の手間が省け、おいしく、色美しい料理が作れる、アク取り用調理器具を提供する。
【解決手段】薄く重なる程度に、隙間なく並べた豚毛(4)を2本のワイヤー(2)(2a)に挟んで、ねじって毛部(1)を作る。この毛部(1)の中央部分が、底辺となるよう、ワイヤー(2)(2a)を三角形に曲げ、ワイヤーの両端を束ねて、柄(3)を設ける。
柄(3)を持ち、毛部(1)を煮汁表面に漬けて、ほうきでチリを掃き集めるように動かし、煮汁表面に浮くアクを、毛部(1)に付着させて、アクを取ることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーを軸として、2本のワイヤーに毛を順次、挟んで、ねじった毛部に、持ち手を付け、調理によって出るアクを、毛部に付着させてアクを取るアク取り器に関するものである。
従来、底部に網を施した杓子形、刷毛形、シート状のアク取り器があった。
これらには、次のような欠点があった。
(イ) 杓子、刷毛は、一度に取り除けるアクが少なく、何度も繰り返し取らねばならず、時間がかかる。
(ロ) 杓子、刷毛は、一回使う毎に、水洗いしなければならず、面倒。また、水の容器を置く必要があり、容器がじゃまになる。
(ハ) 杓子は、繰り返し使用するうちに、目づまりし、効果が失われる。
(ニ) 杓子は、グラグラ煮立った汁に浮くアクは、すくいにくく、アクを取るためだけに火を弱めねばならず、面倒である。
(ホ) 杓子は、具と具の間にあるアクは、完全に取り除くのは難しく、アクが料理に混ざる恐れがあり、料理の色、味を悪くする。
(ヘ) 杓子、シートは、鍋と汁の接触した部分に溜まるアクは、取り除きにくく、アクが鍋にこびりついてしまう。
(ト) シートは、調理物の表面に、おおいかぶせるため、調理の状況が把握できない。
(チ) シートは、調味料を加えたり、味見をするためには、シートをめくらねばならず面倒である。
(リ) シートは、シートが密着していない部分のアクは取れないため、料理にアクが混ざる恐れがあり、料理の色、味を悪くする。
(ヌ) シートは、鍋料理など、調理しながら食べる料理には使えない。
毛を周設した軸に、持ち手を設けたことを特徴とする、アク取り器。
(イ) 軸の周囲に、設けた毛は、毛同士が根元から外側に向かって、互いにV字型を形成する。このV字型外側部分に入ったアクは、アク取り器が煮汁表面を移動するに従って、毛の中心部分に押し込まれる。よって、外側部分には、また空間が生じ、新しいアクを取り込むスペースとなり、また次のアクが取れる。このようにして、一度に多量のアクを次々と、取り除くことを可能にした。
(ロ) 毛中心部に付着したアクは、毛の密度が高いために、遊離できる空間ない。そのため、表面に浮き出すことが出来ず、これにより、一度付着したアクは、容易に遊離しない。これにより本発明は、水洗いせず、繰り返し何度でもアクを取ることを可能にした。
(ハ) 毛は、適度の柔軟性を有することで、食材に触れても傷つけることは少ない。従って、本発明は、食材を傷めることなく食材の周りのアクをきれいに取り除ける。
(ニ) 毛部は、通常のブラシと同様の『付着物をこそぎ落とす』性質も兼ね備えている。従って、この特性を生かして、鍋肌にこびり付きかけたアクを取り除くことが可能である。
上記に示した効果により、本発明は、いろいろな条件のアクを、早く、簡単に取り除くことが可能で、料理に、アクが混ざるのを防ぐ。よって、手軽に、おいしく、色美しい料理が作れる効果がある。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ) 豚毛(4)を2本のワイヤー(2)(2a)の間に、薄く重なる程度に、隙間なく並べて、2本のワイヤー(2)(2a)を重ねてねじり、ワイヤー(2)(2a)を軸としたラセン形状の毛部(1)を形成させる。毛部(1)は、ワイヤー(2)(2a)の中央部分に設け、ワイヤー(2)(2a)の両端は、ねじったワイヤー(2)(2a)のみとする。
(ロ) 毛部(1)の中央部分が底辺となるように、毛部(1)の両端を中央上に向かって折り曲げて、三角形を作り、ワイヤー(2)(2a)を触れ合ったところで束ね、これに持ち手となる柄(3)を設ける。
(ハ) アクを付着させる豚毛(4)の表面積と、アクが入り込むための空間が、最大になるよう、豚毛(4)の毛先部分の、すべての毛と毛の間に、空間を持たせ、豚毛(4)一本一本が独立して、アクを付着するようにした。また付着したアクを逃さないため、豚毛(4)の根元部分の空間が、極力小さくなるようにし、豚毛同士が根元から外側に向かってV字型を形成するようにした。
(イ) 柄(3)を持ち、毛部(1)を煮汁表面に漬けて、ほうきでチリを掃く要領で、アクを集める感じに、一定方向に動かし、煮汁に浮くアクを毛部に付着させる。
(ロ) 食材に付着したアクや、食材の周りのアクは、毛部(1)で、軽くなでるように食材に接触させて、毛に絡めて取り除く。
(ハ) 鍋と煮汁の接触した部分にあるアクは、毛部(1)を鍋肌に密着させて、鍋肌に沿って動かし、ふき取る感じに取り除く。
(ニ) 鍋肌にこびりつきかけたアクは、(ハ)と同じ要領で、やや強めにふき取ると良い。この場合、毛部(1)は、濡れている方が取りやすい。
以上、いずれの場合も、初めにアク取り器の前側、後ろ側を決め、前とした側を常にアクを取ろうとする側として使用することが重要。また、毛部(1)が、アクでいっぱいになったり、泡状のアクで覆われた場合は、『流し』で、軽く振り落として使用すると良い。
本発明は、熱湯で変質したり、有害物質が溶け出したりする恐れがなく、調理器具として適当と判断される材質であれば、特に指定するものではない。
本発明の斜視図 本発明の一部断面図
符号の説明
1 毛部
2.2a ワイヤー
3 柄
4 豚毛

Claims (1)

  1. 毛を周設した軸に、持ち手を設けたことを特徴とする、アク取り器。
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