JP2007222463A - 体位変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】睡眠時無呼吸発生の予防、個人別最適設定、体圧分散、安全性、身体状況対応、姿勢対応、顔向け対応を可能とした体位変換装置を実現する。
【解決手段】就寝者の生体情報に基づいて体位変換手段1を操作し、前記就寝者の睡眠時無呼吸を防止する体位変換装置において、前記就寝者毎に収集された、前記体位変換手段の回転傾斜設定値又は屈曲傾斜設定値の少なくともいずれかを、前記生体情報の段階毎に保持するデータベース手段302と、前記生体情報の検出値と前記データベース手段から読み出される前記回転傾斜設定値又は前記屈曲傾斜設定値に基づいて、前記体位変換手段を操作する体位制御手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、就寝者の生体情報に基づいて体位変換手段を操作し、前記就寝者の睡眠時無呼吸を防止する体位変換装置に関するものである。
無呼吸状態とは、睡眠時に一時的に呼吸が停止している状態、いわば窒息状態となっていることである。一般に、7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上繰り返される、又は10秒以上の無呼吸状態が1時間に5回以上起きる場合に、睡眠時無呼吸症と診断される。
就寝者の脳波,心拍数,呼吸数等の生体情報に基づいて睡眠深度を測定し、一定深度に達した場合には寝返り処理を実行する介護支援用或いは無呼吸症治療用の可動ベッドは、特許文献1に開示されている。
就寝者の使用するマットレスに埋め込まれたセンサにより、いびきや一過性呼吸停止
(APNEA)が検出された場合には、その対応手段がコンピュータにより決定され、マットレスの形状を時間的に変動させて呼吸停止を回避する安眠用寝具は、特許文献2に開示されている。
図19は、従来技術に基づく体位変換装置の構成例を示す機能ブロック図である。1は、制御対象となる体位変換手段であり、就寝者2が使用するマットレス等に組み込まれて回転傾斜操作、屈曲傾斜操作が実行される。
3は生体情報検出手段であり、就寝者2が使用するマットレスに埋め込まれた高感度の圧力センサとフィルタリング手段等で実現され、心拍、呼吸、体動、いびき等の生体情報を検出する。圧力センサとフィルタリング手段等で実現されるセンサについては、特許文献3に詳細が開示されている。
4は睡眠時無呼吸検出手段であり、生体情報検出手段3からの呼吸情報を入力し、その振幅が所定時間以上に渡り所定のスレッシュホールド値以下に低下したことで睡眠時無呼吸を検出することができる。
5は制御装置であり、生体情報検出手段3からの生体情報、睡眠時無呼吸検出手段4からの睡眠時無呼吸情報を入力し、体位変換手段1の回転傾斜及び屈曲傾斜のための操作信号を出力する。
制御装置5において、51は検出値入力手段であり、生体情報検出手段3からの生体情報及び睡眠時無呼吸検出手段4からの睡眠時無呼吸情報を入力する。52は制御手段であり、検出値入力手段51から取得する検出値に基づき、定型操作アルゴリズム53による演算で回転傾斜角及び屈曲傾斜角の制御値を出力する。
54は操作手段であり、制御手段52の制御値を取得して回転傾斜角及び屈曲傾斜角の操作信号に変換して体位変換手段1に出力し、この体位変換手段1を介して就寝者2に対するマットレスの回転操作、屈曲操作を実行する。
6は可搬式の記憶手段であり、制御装置5と通信して入力された検出値や制御値のトレンド情報を保持して外部機器に渡して分析や監視・治療データとして利用し、又は外部機器から設定される設定値やパラメータ情報を制御装置5に渡す機能を有する。
7は通信手段であり、制御装置5とネットワーク8を介して接続される病院や自治体等の外部機器9との通信を中継する。この通信機能も、記憶手段6の機能と同様に、入力された検出値や制御値のトレンド情報を外部機器9に渡して分析や監視・治療データとして利用し、又は外部機器から設定される設定値やパラメータ情報を制御装置5に渡す機能を有する。10は出力・表示手段、11は設定値やパラメータ情報の設定手段である。
特開2004−121837号公報 特開平11−342049号公報 特開2003−339574号公報
特許文献1及び2等で開示されている従来の体位変換装置では、次のような問題点がある。
(1)予防:睡眠時無呼吸発生の有無に関係なく、睡眠時無呼吸が発生しにくいように、生体情報の段階(例えば睡眠段階)に応じて、回転傾斜操作又は屈曲操作を行なって気道を確保することで、睡眠時無呼吸発生前を効果的に予防する操作ができない。
(2)個人別最適設定:時々刻々変化する就寝者の身体状況に合わせて、設定傾斜角又は設定保持時間をリアルタイムで更新し、就寝者にとって最適な傾斜角又は設定保持時間を検出して体位変換することができない。
(3)体圧分散:一定角度での側臥位状態を固定するのではなく、睡眠段階に応じて周期的に左側臥位と右側臥位を交互に切り替えて、身体の特定部位に連続して圧力が加わることを防止する体圧分散を実現できない。
(4)安全確保:睡眠時無呼吸発生後の大きな体動で体のバランスを失ったり、転倒したりすることを防止するために、睡眠時無呼吸を検出したら傾斜角度をゼロにする等の安全確保が実現できない。
(5)身体状況対応:就寝者の身体状況に応じて、床ずれ、怪我等のある部位を下にならないように、片側だけの回転傾斜を行わせる等の、身体状況対応が実現できない。
(6)姿勢対応:就寝者の姿勢を検出して、仰向け状態、うつ伏せ状態を識別して、その状態に対応した回転傾斜操作、屈曲操作の制御が実現できない。
(7)顔向け対応:就寝者の顔の向いている方向を識別し、その方向に対応した操作パターンで回転傾斜操作をすることができない。このため、直近の側臥位状態とは反対側の側臥位状態へ体位変換させる場合に、目覚めさせてしまうことや、顔又は首筋をいためる場合がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、睡眠時無呼吸発生の予防、個人別最適設定、体圧分散、安全性、身体状況対応、姿勢対応、顔向け対応を可能とした体位変換装置の実現を目的としている。
このような課題を達成するために、本発明は次の通りの構成になっている。
(1)就寝者の生体情報に基づいて体位変換手段を操作し、前記就寝者の睡眠時無呼吸を防止する体位変換装置において、
前記就寝者毎に収集された、前記体位変換手段の回転傾斜設定値又は屈曲傾斜設定値の少なくともいずれかを、前記生体情報の段階毎に保持するデータベース手段と、
前記生体情報の検出値と前記データベース手段から読み出される前記回転傾斜設定値又は前記屈曲傾斜設定値に基づいて、前記体位変換手段を操作する体位制御手段と、
を備えることを特徴とする体位変換装置。
(2)前記回転傾斜設定値及び前記屈曲傾斜設定値は、夫々傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値の少なくともいずれかよりなる(1)に記載の体位変換装置。
(3)前記傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値は、夫々仰向け及びうつ伏せ設定値よりなる(2)に記載の体位変換装置。
(4)前記回転傾斜設定値における、前記仰向け及びうつ伏せ設定値は、夫々左側臥位設定値及び右側臥位設定値よりなる(3)に記載の体位変換装置。
(5)前記生体情報の段階は、検出された前記生体情報を演算処理して抽出される睡眠段階であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の体位変換装置。
(6)前記体位制御手段は、検出された前記生体情報に加えて、検出された前記就寝者の姿勢情報を入力することを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の体位変換装置。
(7)前記姿勢情報は、仰向け,うつ伏せ、左側臥位,右側臥位、顔の上向き,下向き、左向き,右向き、の少なくともいずれかであることを特徴とする(6)に記載の体位変換装置。
(8)前記体位制御手段は、検出された前記生体情報の段階並びに姿勢情報に応じて前記データベース手段から読み出される回転傾斜設定値に基づいて、前記体位変換手段を左右交互又は片側に周期的に傾斜させる操作を実行することを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の体位変換装置。
(9)前記体位制御手段は、検出された前記就寝者の顔向き方向に応じて、前記体位変換手段の回転傾斜操作のパターンを変更する、パターン変更手段を備えることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれかに記載の体位変換装置。
(10)前記体位制御手段は、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記回転傾斜又は前記屈曲傾斜操作の角度をゼロに戻すと共に、無呼吸状態の継続中は角度ゼロを維持することを特徴とする(2)乃至(9)のいずれかに記載の体位変換装置。
(11)前記体位制御手段による前記体位変換手段の回転傾斜操作又は屈曲傾斜操作の結果に基づいて、前記データベース手段の設定値を更新する、学習手段を備えることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の体位変換装置。
(12)前記学習手段は、前回のある段階に対応した無呼吸検出時間設定値の更新から当該段階の累積時間で一定時間経過後に、当該段階における直近の一定累積時間内の無呼吸検出回数が前回の無呼吸検出回数より多い場合には、前記データベース手段に設定されている現在の無呼吸検出時間設定値を長く、同じ場合には同じく、少ない場合には短くするデータ更新を実行することを特徴とする(11)に記載の体位変換装置。
(13)前記学習手段は、ある段階に対応した傾斜角設定値で無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記データベース手段に設定されている現在の回転傾斜角設定値又は屈曲傾斜角設定値の少なくともいずれかを増加させ、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値以上継続して発生しない場合には減少させるデータ更新を実行することを特徴とする(11)に記載の体位変換装置。
(14)前記学習手段は、ある段階に対応した傾斜角設定値で無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記データベース手段に設定されている現在の設定保持時間を増加させ、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値以上継続して発生しない場合には減少させるデータ更新を実行することを特徴とする(11)に記載の体位変換装置。
(15)前記体位制御手段は、
(1)睡眠時無呼吸症データ
(a)睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段階,継続時間)
(b)継続時間10秒以上の睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段 階,継続時間)
(c)7時間睡眠中の10秒以上の睡眠時無呼吸状態30回以上繰り返しの有無
(d)10秒以上の睡眠時無呼吸状態が1時間に5回以上発生の有無
(2)無呼吸発生/検出回数−回転傾斜角度特性
(3)無呼吸発生/検出回数−屈曲傾斜角度特性
(4)現時点での各段階での設定傾斜角最大値
(5)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大 値
(6)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大 値の内の最大値
の少なくともいずれかのデータ収集又は演算を実行し、実行結果を前記データベース手段に保持することを特徴とする(1)乃至(14)のいずれかに記載の体位変換装置。
(16)前記演算データを、前記データベース手段より取得して所定のアプリケーションを実行する分析手段を備えることを特徴とする(15)に記載の体位変換装置。
(17)前記体位制御手段にネットワークを介してアクセスし、前記データベース手段のデータを利用し又は設定し又は更新する、外部機器と通信する通信手段を備えることを特徴とする(1)乃至(16)のいずれかに記載の体位変換装置。
(18)前記体位制御手段と通信し、前記データベース手段のデータを取得して保持し、又は自己の保持データを前記体位制御手段に渡して前記データベース手段のデータを更新する、可搬式記憶手段を備えることを特徴とする(1)乃至(17)のいずれかに記載の体位変換装置。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果がある。
(1)睡眠時無呼吸発生の有無に関係なく、睡眠時無呼吸が発生しにくいように生体情報の段階に応じて、(身体全体、上体だけ、頭部だけの左右の側臥位の)回転傾斜操作又は(頭上げ、背上げ、上体起こし等の)屈曲操作を行うことにより気道を確保することで、睡眠時無呼吸発生前を効果的に予防することができる。
(2)時々刻々変化する就寝者の身体状況に合わせて、設定傾斜角又は設定保持時間をリアルタイムで更新し、就寝者にとって最適な傾斜角(睡眠時無呼吸の発生を防止できる最小傾斜角)を検出して体位変換することができる。
(3)一定角度での側臥位状態を固定するのではなく、睡眠段階に応じて周期的に左側臥位と右側臥位を交互に切り替えることにより、身体の特定部位に連続して圧力が加わることがない、体圧分散を実現することができる。
(4)睡眠時無呼吸を検出したら傾斜角度をゼロにして水平状態に戻すので、睡眠時無呼吸発生後の大きな体動で体のバランスを失ったり、転倒したりする危険性は少なくなり、また就寝者が目覚めた時の驚きも少なくなる。
(5)就寝者の身体状況に応じて傾斜操作を選択できるので、床ずれ、怪我等のある部位を下にならないように、片側だけの回転傾斜を行わせることが可能である。
(6)就寝者の姿勢を検出して、仰向け状態、うつ伏せ状態を識別できるので、その状態に対応した回転傾斜操作、屈曲操作の制御が可能である。うつ伏せ状態での屈曲操作を避けることができる。
(7)就寝者の姿勢を検出して、顔の向いている方向を識別できるので、その方向に対応した操作パターンで回転傾斜操作の制御が可能である。即ち、直近の側臥位状態とは反対側の側臥位状態へ体位変換させる場合に、顔の向いている方向が直近の側臥位状態と同じ側に顔を向けたままの場合には、傾斜角度をゼロまたは反対側へある一定傾斜角度までしか体位変換させない。そして、顔が上を向いたら、又は反対側に顔を向けたら、傾斜角度を大きくするようにすることが可能なので、目覚めさせてしまうことや、顔又は首筋をいためるようなことを回避できる。
(8)データベース手段へのデータ設定と、データ利用の任意性が高い。
(a)ハンディ・ターミナルのような操作・表示器で、設定情報を部分的に設定、更新することが可能である。
(b)USBメモリのような取り付け・取り出し可能な可搬式記憶手段を用いると、大量の設定情報を設定、更新することが可能である。例えば、病院にある睡眠時無呼吸防止体位変換情報収集装置で精度高く計測された設定情報や医師から与えられた設定情報等を、自宅にある体位変換装置(枕、体位変換器、ベッド)に格納する場合には便利である。
(c)有線、無線による通信インターフェイスを用いると、設定情報を遠隔地から設定、更新することが可能である。例えば、病院にある睡眠時無呼吸防止体位変換情報収集装置で精度高く計測された設定情報を、在宅の体位変換装置(枕、体位変換器、ベッド)に格納する場合には便利である。
(d)逆に、在宅の体位変換装置(枕、体位変換器、ベッド)で得られた計測データや設定情報を、取り外し可能な記憶手段に書き込み、その記憶手段を取り外して医療関係者に提供し、医師による診断を支援できる。また、通信インターフェイスにより、就寝者の睡眠時無呼吸の検出をリアルタイムで医師、看護士、家族に知らせることができる。
(9)無呼吸症患者の睡眠時の生体情報,睡眠段階情報,側臥位傾斜角度と、睡眠時無呼吸発生頻度、睡眠時無呼吸の時間的長さとの相互間特性を統計的に知ることができるので、そのデータを基にして患者に対する治療方針、対策方法の立案が可能になる。また、体位変換のみで睡眠障害を取り除くための治療として十分かどうかの見極めも行える。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。図1は、本発明を適用した体位変換装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。図19で説明した従来装置と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。以下、本発明の特徴部を形成する太線のブロック100、200、300につき説明する。
100は睡眠段階検出手段であり、生体情報検出手段3からの心拍数等の生体情報を入力し、これを演算処理して睡眠段階情報を抽出する。抽出の手法については、特許文献3に詳細が開示されている。睡眠段階は、離散的な任意段階でも、国際標準の6段階に離床を加えた7段階とすることも可能である。
200は姿勢検出手段である。201は、仰向け/うつ伏せ/左側臥位/右側臥位状態検出手段である。202は、顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態検出手段である。図15乃至図18により、姿勢検出手段の構成例を説明する。
図15は、仰向け/うつ伏せ/左側臥位/右側臥位状態検出手段201のイメージ図である。就寝者2の身体又は着衣(パジャマの背中又は襟部分)に貼り付け(取り付け)られた板状磁石Mによる磁界強度を、装置に取り付けられた互いに直交する2つの検出コイルL1及びL2によって検出・極性弁別して、仰向け/うつ伏せ状態、左側臥位/右側臥位状態を検出・識別する。
図15(A)は、垂直方向に取り付けられた検出コイルL1により垂直方向の磁界強度を検出・極性弁別することによって、仰向け/うつ伏せ状態を検出・識別するイメージを示す。(B)は、水平方向に取り付けられた検出コイルL2で水平方向の磁界強度を検出・極性弁別することによって、左側臥位/右側臥位状態を検出・識別するイメージを示す。
図16は、姿勢変化に対応した検出コイルL1及びL2による磁界強度検出値の遷移状態を示す表である。この表で明らかなように、検出値の極性弁別の組み合わせで仰向け/うつ伏せ状態、左側臥位/右側臥位状態を識別できる。
図17は、顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態検出手段202のイメージ図である。就寝者2の左頬に板状磁石MlのS極側又はN極側を、右頬にはそれらと反対極性の板状磁石MrのN極側又はS極側を貼り付け(取り付け)、これら磁石による磁界強度を、装置に取り付けられた互いに直交する2つの検出コイルL3及びL4によって検出・極性弁別して、顔が上を向いているのか、下を向いているのか、左横を向いているのか、それとも右横を向いているのかを検出・識別する。
図17(A)及び(C)は、水平方向に取り付けられた検出コイルL3により水平方向の磁界強度を検出・極性弁別することによって上向き/下向き状態を検出・識別するイメージを示す。(B)及び(D)は、垂直方向に取り付けられた検出コイルL4で垂直方向の磁界強度を検出・極性弁別することによって左向き/右向き状態を検出・識別するイメージを示す。
図18は、顔向き変化に対応した検出コイルL3及びL4による磁界強度検出値の遷移状態を示す表である。この表で明らかなように、検出値の極性弁別の組み合わせで顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態を識別できる。
生体情報検出手段3からの各種生体情報の検出値、睡眠時無呼吸検出手段4からの睡眠時無呼吸の検出値、睡眠段階検出手段100からの睡眠段階の検出値、姿勢検出手段200からの仰向け/うつ伏せ状態、左側臥位/右側臥位状態の検出値及び顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態の検出値は、就寝者2のリアルタイムの状態を表す検出値として制御装置300に入力される。
制御装置300において、301は検出値入力手段であり、就寝者2のリアルタイムの状態を表す前記検出値を入力する。302はデータベース手段であり、就寝者2毎に収集された体位変換手段1の回転傾斜設定値及び屈曲傾斜設定値を保持する。
303は体位制御手段であり、検出値入力手段301から取得する検出値と、データベース手段302から取得する回転傾斜及び屈曲傾斜の設定値との偏差を演算処理した制御値を操作手段305に出力する。304は、就寝者の顔向き情報に基づいて回転操作のパターンを変更させる、パターン変更手段である。
306は学習手段であり、体位制御手段303による体位変換手段1の回転傾斜操作又は屈曲傾斜操作の結果に基づいて、データベース手段302に保持されている設定値を、データ更新手段307を介して修正して更新する。この学習機能により、データベース手段302に保持される個人別の設定値は、より最適な設定値にチューニングされる。
体位制御手段303は、取得する検出値を収集・演算処理し、その収集・演算データをデータベース手段302に渡して長時間に渡る個人別のデータとして保持させる。308は分析手段であり、データベース手段302と通信してこの収集・演算データを利用し、睡眠時無呼吸防止に役立つ診断情報等を提供するためのアプリケーションを実行する。
図2は、データベース手段302に保持される個人別の設定値情報の構成例を示すテーブルである。基本構成は、個人別(a氏,b氏,…n氏)に、かつ睡眠段階(N1乃至N7)毎に回転傾斜設定値及び屈曲傾斜設定値を保持している。
回転傾斜設定値及び屈曲傾斜設定値は、夫々傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値よりなる。更に。これら傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値は、夫々仰向け及びうつ伏せ設定値よりなる。更に、回転傾斜設定値における、仰向け及びうつ伏せ設定値は、夫々左側臥位設定値及び右側臥位設定値よりなる。
体位制御手段303で収集・演算されるデータは、
(1)睡眠時無呼吸症データ
(a)睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段階,継続時間)
(b)継続時間10秒以上の睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段階, 継続時間)
(c)7時間睡眠中の10秒以上の睡眠時無呼吸状態30回以上繰り返しの有無
(d)10秒以上の睡眠時無呼吸状態が1時間に5回以上発生の有無
(2)無呼吸発生/検出回数−回転傾斜角度特性
(3)無呼吸発生/検出回数−屈曲傾斜角度特性
(4)現時点での各段階での設定傾斜角最大値
(5)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大値
(6)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大値 の内の最大値
である。
データベース手段302に設定される個人別の回転傾斜設定値及び屈曲傾斜設定値データの設定手法は、事前のオフライン調査により収集されたデータをスタート値とするオフライン手法と、デフォルト設定値でスタートして制御を継続しながら学習機能でチューニングするオンライン手法のどちらでも可能である。
図3は、オフライン手法で設定値データを収集する場合の機能ブロック図である。制御装置300において、309はデータ収集制御手段であり、データ収集手段310及びデータ処理手段311並びに操作手段305を管理する。
データ収集制御手段309より、操作手段305にプログラム的に増加又は減少する回転傾斜制御値及び屈曲傾斜制御値により体位変換手段1が操作され、就寝者1の睡眠時無呼吸発生時にこれを停止して、最小回転傾斜角、最小保持時間、最小無呼吸検出時間を検出し、データ処理手段311に渡す。
データ処理手段311は、データ収集手段310から渡される就寝者1の各種の状態情報の検出値及びデータ収集制御手段309より渡される最小回転傾斜角、最小保持時間、最小無呼吸検出時間により、図2のテーブルに初期設定値を書き込み、保持させる。
データ処理手段311は、同時に外部からの設定情報も受け付けることができる。ハンディ・ターミナル形態の設定手段11、USBメモリのような取り付け・取り出し可能な可搬式の記憶手段6、又は有線、無線による通信手段7により、傾斜角設定値、保持時間設定値、睡眠時無呼吸検出時間設定値を設定できる。この外部設定は、オンライン手法による設定時にも有効である。
設定手段11は、体位変換手段1の装置仕様に基づく最大設定角の入力も行なう。データベース手段302テーブル上の設定値は、睡眠段階の深さに対応してステップ的に増加させるが、仕様に基づく最大設定角を上限設定値とする。
図4は、体位制御手段303による全体の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートでは、データ収集・演算処理のステップS0は、オフライン処理をしてデータベース手段302に初期データを設定する場合を示している。
ステップS1の初期化処理後、ステップS2でデータベース手段302から制御対象項目の設定値を保持する記憶データが読み出されてステップS3で設定される。ステップS4で、就寝者の状態が検出される。
ステップS5で、無呼吸検出処理並びにこの処理に伴なう傾斜角・保持時間設定値更新処理が実行され、データベース手段302のデータが更新される。ステップS6で睡眠時無呼吸検出設定時間の更新処理が実行され、データベース手段302のデータが更新される。
ステップS7で、更新された設定データに基づく体位変換手段1の回転操作及び屈曲操作が実行される。ステップS8で出力・表示を実行した後ステップS2に戻り、以下、ステップS2からステップS8までのステップを繰り返し実行する。
オンラインでデータ収集・演算処理を行なう場合には、ステップS0は、ステップS7の処理の後に実行される。以下、ステップS4乃至ステップS7及びステップS0の詳細処理内容を図5乃至図11のフローチャートにより説明する。
図5は、状態検出のステップS4の処理内容を示すフローチャートである。検出される状態の内容は、ブロックB1に記載されている、生体情報検出手段3からの生体情報、睡眠段階検出手段100からの睡眠段階、睡眠時無呼吸検出手段4からの睡眠時無呼吸情報、姿勢検出手段200からの仰向け/うつ伏せ状態、左側臥位/右側臥位状態、顔の上向き/下向き/左向き/右向き情報である。
図6は、ステップS5の無呼吸検出処理の詳細フローチャートである。ステップS51で無呼吸が検出された場合には、ブロックB2記載の処理が実行されて終了する。ブロックB2の処理内容は、設定値の更新及び傾斜角度のゼロ操作である。設定値の更新は、当該睡眠段階の設定傾斜角度を所定ステップで大きくし、当該睡眠段階の設定保持時間を所定ステップで長くして、データベース手段302の設定値を更新する。
ステップS51で無呼吸が検出されない場合には、ステップS52で当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、当該睡眠段階の設定傾斜角及び設定保持時間が更新されていないかがチェックされ、一定時間以上経過していればブロックB3記載の処理が実行されて終了する。
ブロックB3の処理内容は、設定値の更新である。設定値の更新は、当該睡眠段階の設定傾斜角度を所定ステップで小さくし、当該睡眠段階の設定保持時間を所定ステップで短くして、データベース手段302の設定値を更新する。
図7は、ステップS6の睡眠時無呼吸検出設定時間の更新処理の詳細フローチャートである。ステップS61では、前回更新後、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上経過しているかがチェックされる。
一定時間経過していれば、ステップS62で当該睡眠段階における直近の一定累積時間内の無呼吸検出回数が、前回の一定累積時間内の無呼吸検出回数より少ないかがチェックされ、少ない場合にはステップS63で設定時間を所定値短くしてデータベース手段302の設定値を更新する。
ステップS62で検出回数が前回よりも多かった場合には、ステップS64で再度同一チェックを行い、多いことが確認されればステップS65で設定時間を所定値長くしてデータベース手段302の設定値を更新する。
体位変換の具体的な操作につき説明する。
(1)睡眠時無呼吸が検出されず、睡眠段階の変化が無い場合
(a)回転傾斜操作の場合
睡眠段階の各段階に対応した設定傾斜角、設定保持時間に従って周期的に左右 交互に傾斜させる。
b)屈曲傾斜操作の場合
睡眠段階の各段階に対応した設定傾斜角、設定保持時間に従って周期的に、水 平状態→屈曲状態→水平状態→屈曲状態→・・・・を繰り返す。
(2)睡眠時無呼吸は検出されないが、途中で睡眠段階が変化した場合
(a)回転傾斜操作の場合
直前の睡眠段階に対応した設定傾斜角、設定保持時間に従って回転傾斜操作の 1周期を終了させた後に、新たな睡眠段階に対応した設定傾斜角、設定保持時 間に従って左右交互に傾斜させる。新たな睡眠段階における最初の回転傾斜操 作では、前回とは反対方向の側臥位状態になるように傾斜させる。
(b)屈曲傾斜操作の場合
直前の睡眠段階に対応した設定傾斜角、設定保持時間に従って屈曲操作の1周 期を終了させた後に、新たな睡眠段階に対応した設定傾斜角、設定保持時間に 従って水平状態→屈曲状態→水平状態→屈曲状態→・・・・を繰り返す。
(3)睡眠時無呼吸が検出された場合
睡眠時無呼吸が検出されたら、その時点で体位変換操作を打ち切り、傾斜角度をゼロにして水平状態に戻す。その後は、回転傾斜操作の場合には、前回とは反対側の側臥位状態になるように傾斜させ、周期的に左右交互に傾斜させる。屈曲操作の場合には、水平状態→屈曲状態→水平状態→屈曲状態→・・・・を繰り返す。
図8は、ステップS7の回転操作・屈曲操作の詳細フローチャートである。回転操作においては、ステップS701のチェックで両側又は左側回転操作が指定されており、ステップS702で左側臥位傾斜操作の進行中がチェックされていると、ステップS703のチェックで仰向け状態であれば、ステップS704で仰向けの左側臥位の回転傾斜操作が実行される。ステップS703のチェックでうつ伏せ状態であれば、ステップS705でうつ伏せの左側臥位の回転傾斜操作が実行されステップS706に進む。
ステップS701及びステップS702のチェックで両側又は左側指定ではなく、左側側臥位傾斜操作が進行中でない場合にもステップS706に進み、両側又は右側のみの回転操作の指定がチェックされ、指定されていればステップ707で右側臥位傾斜操作の進行中がチェックされ、ステップS708に進む。
ステップS708のチェックで仰向け状態であれば、ステップS709で仰向けの右側臥位の回転傾斜操作が実行される。ステップS708のチェックでうつ伏せ状態であれば、ステップS710でうつ伏せの右側臥位の回転傾斜操作が実行され、ステップS711に進む。
ステップS706及びステップS707のチェックで両側又は右側指定ではなく、右側側臥位傾斜操作が進行中でない場合にも、ステップS711に進み、屈曲操作の指定がチェックされる。
ステップS711のチェックで屈曲操作が指定されていれば、ステップS712で仰向けがチェックされ、仰向け状態であればステップS713で屈曲操作を実行して終了する。ステップS711及びステップS712のチェックで屈曲操作が指定されておらず、仰向けでない場合には、屈曲操作の実行はパスして終了する。
図9は、ステップS704乃至S710の回転傾斜操作の処理内容を示すフローチャートである。操作の具体的な内容は、ブロックB4に記載されている。(1)乃至(5)は、体位変換手段1への操作である。
(1)傾斜角度ゼロの継続操作(無呼吸検出時にも本操作を行なう)
(2)傾斜角度継続操作(顔が反対方向を向いている場合にのみおこなう)
(3)傾斜角度増加操作
(4)設定傾斜角度での継続操作
(5)傾斜角度減少操作
(6)終了時、反対方向への側臥位傾斜進行中のフラグをセット(但し、片側のみ指定の 場合には同一方向への側臥位傾斜進行中のフラグをセット)
図10は、ステップS713の屈曲傾斜操作の処理内容を示すフローチャートである。操作の具体的な内容は、ブロックB5に記載されている。(1)乃至(4)は、体位変換手段1への操作である。
(1)傾斜角度ゼロの継続操作(無呼吸検出時にも本操作を行なう)
(2)傾斜角度増加操作
(3)設定傾斜角度での継続操作
(4)傾斜角度減少操作
図11は、ステップS0のデータ収集・演算処理の処理内容を示すフローチャートである。処理の具体的な内容は、ブロックB6に記載されている。内容は、図2で説明したデータベース手段302に保持される収集・演算情報と同一である。
図12は、ステップS0での演算内容の一例を示す、側臥位傾斜角度と睡眠時無呼吸発生回数並びに検出回数の関係をプロットした特性図である。
図13は、特定の睡眠段階における設定傾斜角、設定保持時間、無呼吸検出設定時間の更新例を示すタイムチャートである。時間軸tは、同一睡眠段階の累積時間である。(A)は設定傾斜角、(B)は設定保持時間、(C)は無呼吸検出設定時間の、更新による遷移を示す。
無呼吸検出設定時間以上継続の無呼吸が検出された時刻t1で、設定傾斜角及び設定保持時間を増加更新する。当該睡眠段階における一定時間内での時刻t2で、無呼吸検出設定時間以上継続の無呼吸が続けて検出されたので、設定傾斜角及び設定保持時間を更に増加更新する。
図において、最初の当該睡眠段階における一定時間内に、無呼吸検出設定時間以上継続の無呼吸が2回発生しているので、最初の当該睡眠段階における一定時間内の無呼吸検出回数は2となる。その前の一定時間内の無呼吸検出回数は存在しないので、デフォルト値(仮に1とした場合)と比較することになる。
従って、当該睡眠段階における直近の一定時間内の睡眠時無呼吸検出回数が、その前の一定時間内の睡眠時無呼吸検出回数よりも多いので、当該睡眠段階における一定時間経過時の時刻t3で無呼吸検出設定時間を増加更新する。時刻t2で更新された設定傾斜角及び設定保持時間は、当該睡眠段階における一定時間経過時の時刻t4までに無呼吸が検出されないので、時刻t4で減少更新される。
更に当該睡眠段階における一定時間経過時の時刻t5までに無呼吸が検出されないので、設定傾斜角及び設定保持時間は、減少更新される。無呼吸検出設定時間に関しては、当該睡眠段階における次の一定時間内に、無呼吸検出設定時間以上継続の無呼吸が発生していないので、当該睡眠段階における一定時間経過時の時刻t6で減少更新される。
図14は、睡眠段階の遷移に対応した仰向けの場合の回転傾斜操作の例を示すタイムチャートである。時間軸tは、実時間である。(A)は睡眠時無呼吸検出、(B)は睡眠段階の遷移、(C)は傾斜角である。傾斜角は正側が左側臥位傾斜角(反時計方向)、負側が左側臥位傾斜角(時計方向)である。離床状態も含めた睡眠段階に対応した設定傾斜角および設定保持時間に従って回転操作及び屈曲操作を実行する。
(1)同一睡眠段階の場合(Nn段階)の状態遷移:
0〔仰臥位〕→(反時計方向)Nn段階傾斜角設定値をNn段階保持時間設定値の時間継続→0〔仰臥位〕→(時計方向)Nn段階傾斜角設定値をNn段階保持時間設定値の時間継続→0〔仰臥位〕→・・・
(2)途中で睡眠段階が変わった場合(時刻t1でNn段階→Nn−1段階)の状態遷移:
・・・→0〔仰臥位〕→(反時計方向)Nn段階傾斜角設定値をNn段階保持時間設定値の時間継続→0〔仰臥位〕→(時計方向)Nn−1段階傾斜角設定値をNn−1段階保持時間設定値の時間継続→0〔仰臥位〕→(反時計方向)Nn−1段階傾斜角設定値をNn−1段階保持時間設定値の時間継続→・・・
(3)睡眠時無呼吸検出の場合の状態遷移:
睡眠段階Nn−1での睡眠時無呼吸が、時刻t2からt3までのNn−1段階睡眠時無呼吸検出設定時間以上継続したら、時刻t3で回転傾斜操作および屈曲操作の傾斜角度を矢印Pに示すように直ちにゼロに戻すと同時に、Nn−1段階傾斜角度設定値とのNn−1段階保持時間設定値を増加更新する。
睡眠時無呼吸が継続中は、回転傾斜操作および屈曲操作の傾斜角度をゼロにしたまま継続する。時刻t4で睡眠段階がNn−1段階→Nn段階に遷移したときには、Nn段階傾斜角設定値とNn段階保持時間設定値の制御に戻る。
本発明によるデータ更新機能の特徴をまとめると、
(1)ある睡眠段階に対応した設定傾斜角で、睡眠時無呼吸検出設定時間以上継続の睡眠時無呼吸(ただし、状態遷移時に発生した、睡眠時無呼吸検出設定時間以上継続の睡眠時無呼吸を除く)が発生したら、傾斜角度をゼロに戻すと同時に、当該睡眠段階に対応した設定傾斜角または設定保持時間をそれぞれ(一定量だけ)大きくする。
(2)その時に、当該睡眠段階よりも深い睡眠段階の設定傾斜角または設定保持時間が、当該睡眠段階で更新された設定傾斜角又は設定保持時間よりも下回らないようにする。下回る場合には、当該睡眠段階よりも深い睡眠段階の設定傾斜角または設定保持時間を更新して下回らないようにする。
(3)もし、設定傾斜角を(一定量だけ)大きくすると(装置の仕様としての傾斜角上限値である)上限傾斜角を超える場合には、上限傾斜角を最大設定傾斜角とする。更新された設定傾斜角、設定保持時間は、データベース手段のデータに反映される。
(4)ある睡眠段階に対応した設定傾斜角で、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、睡眠時無呼吸検出設定時間以上継続の睡眠時無呼吸(ただし、状態遷移時に発生した、睡眠時無呼吸検出設定時間以上継続の時無呼吸を除く)が発生しない場合には、当該睡眠段階に対応した設定傾斜角または設定保持時間を(一定量だけ)小さくする。
(5)その時に、当該睡眠段階よりも浅い睡眠段階の設定傾斜角または設定保持時間が、当該睡眠段階で更新された設定傾斜角又は設定保持時間よりも上回らないようにする。上回る場合には、当該睡眠段階よりも浅い睡眠段階の設定傾斜角または設定保持時間を更新して上回らないようにする。
(6)もし、設定傾斜角を(一定量だけ)小さくすると(装置の仕様としての傾斜角下限値である)下限傾斜角を超える場合には、下限限傾斜角を最小設定傾斜角とする。更新された設定傾斜角、設定保持時間は、データベース手段のデータに反映される。
以上説明した本発明の実施形態では、睡眠時無呼吸症に対応する体位変換装置を例示したが、生体情報や睡眠段階に無関係に一定周期(約90分)で左右に体位変換(寝返り)操作を行なうことで、じょくそう予防用具として利用できる。
本発明を適用した体位変換装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 データベース手段に保持される個人別の設定値情報の構成例を示すテーブルである。 オフライン手法で設定値データを収集する場合の機能ブロック図である。 体位制御手段による全体の処理手順を示すフローチャートである。 状態検出の処理内容を示すフローチャートである。 無呼吸検出処理の詳細フローチャートである。 睡眠時無呼吸検出設定時間の更新処理の詳細フローチャートである。 回転操作・屈曲操作の詳細フローチャートである。 回転傾斜操作の処理内容を示すフローチャートである。 屈曲傾斜操作の処理内容を示すフローチャートである。 データ収集・演算処理の処理内容を示すフローチャートである。 側臥位傾斜角度と睡眠時無呼吸発生回数並びに検出回数の関係を示す特性図である。 特定の睡眠段階における設定傾斜角、設定保持時間、無呼吸検出設定時間の更新例を示すタイムチャートである。 睡眠段階の遷移に対応した回転傾斜操作の例を示すタイムチャートである。 仰向け/うつ伏せ/左側臥位/右側臥位状態検出手段201のイメージ図である。 姿勢変化に対応した検出コイルによる磁界強度検出値の遷移状態を示す表である。 顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態検出手段202のイメージ図である。 顔向き変化に対応した検出コイルによる磁界強度検出値の遷移状態を示す表である。 従来技術に基づく体位変換装置の構成例を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1 体位変換手段
2 就寝者
3 生体情報検出手段
4 睡眠時無呼吸検出手段
6 記憶手段
7 通信手段
8 ネットワーク
9 外部機器
10 出力・表示手段
11 設定手段
100 睡眠段階検出手段
200 姿勢検出手段
201 仰向け/うつ伏せ/側臥位状態検出手段
202 顔の上向き/下向き/左向き/右向き状態検出手段
300 制御装置
301 検出値入力手段
302 データベース手段
303 体位制御手段
304 パターン変更手段
305 操作手段
306 学習手段
307 データ更新手段
308 分析手段

Claims (18)

  1. 就寝者の生体情報に基づいて体位変換手段を操作し、前記就寝者の睡眠時無呼吸を防止する体位変換装置において、
    前記就寝者毎に収集された、前記体位変換手段の回転傾斜設定値又は屈曲傾斜設定値の少なくともいずれかを、前記生体情報の段階毎に保持するデータベース手段と、
    前記生体情報の検出値と前記データベース手段から読み出される前記回転傾斜設定値又は前記屈曲傾斜設定値に基づいて、前記体位変換手段を操作する体位制御手段と、
    を備えることを特徴とする体位変換装置。
  2. 前記回転傾斜設定値及び前記屈曲傾斜設定値は、夫々傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値の少なくともいずれかよりなる請求項1に記載の体位変換装置。
  3. 前記傾斜角設定値、保持時間設定値、無呼吸検出時間設定値は、夫々仰向け及びうつ伏せ設定値よりなる請求項2に記載の体位変換装置。
  4. 前記回転傾斜設定値における、前記仰向け及びうつ伏せ設定値は、夫々左側臥位設定値及び右側臥位設定値よりなる請求項3に記載の体位変換装置。
  5. 前記生体情報の段階は、検出された前記生体情報を演算処理して抽出される睡眠段階であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の体位変換装置。
  6. 前記体位制御手段は、検出された前記生体情報に加えて、検出された前記就寝者の姿勢情報を入力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の体位変換装置。
  7. 前記姿勢情報は、仰向け,うつ伏せ、左側臥位,右側臥位、顔の上向き,下向き、左向き,右向き、の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の体位変換装置。
  8. 前記体位制御手段は、検出された前記生体情報の段階並びに姿勢情報に応じて前記データベース手段から読み出される回転傾斜設定値に基づいて、前記体位変換手段を左右交互又は片側に周期的に傾斜させる操作を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の体位変換装置。
  9. 前記体位制御手段は、検出された前記就寝者の顔向き方向に応じて、前記体位変換手段の回転傾斜操作のパターンを変更する、パターン変更手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の体位変換装置。
  10. 前記体位制御手段は、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記回転傾斜又は前記屈曲傾斜操作の角度をゼロに戻すと共に、無呼吸状態の継続中は角度ゼロを維持することを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の体位変換装置。
  11. 前記体位制御手段による前記体位変換手段の回転傾斜操作又は屈曲傾斜操作の結果に基づいて、前記データベース手段の設定値を更新する、学習手段を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の体位変換装置。
  12. 前記学習手段は、前回のある段階に対応した無呼吸検出時間設定値の更新から当該段階の累積時間で一定時間経過後に、当該段階における直近の一定累積時間内の無呼吸検出回数が前回の無呼吸検出回数より多い場合には、前記データベース手段に設定されている現在の無呼吸検出時間設定値を長く、同じ場合には同じく、少ない場合には短くするデータ更新を実行することを特徴とする請求項11に記載の体位変換装置。
  13. 前記学習手段は、ある段階に対応した傾斜角設定値で無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記データベース手段に設定されている現在の回転傾斜角設定値又は屈曲傾斜角設定値の少なくともいずれかを増加させ、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値以上継続して発生しない場合には減少させるデータ更新を実行することを特徴とする請求項11に記載の体位変換装置。
  14. 前記学習手段は、ある段階に対応した傾斜角設定値で無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値を超えて継続した場合には、前記データベース手段に設定されている現在の設定保持時間を増加させ、当該睡眠段階における累積時間で一定時間以上、無呼吸状態が前記無呼吸検出時間設定値以上継続して発生しない場合には減少させるデータ更新を実行することを特徴とする請求項11に記載の体位変換装置。
  15. 前記体位制御手段は、
    (1)睡眠時無呼吸症データ
    (a)睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段階,継続時間)
    (b)継続時間10秒以上の睡眠時無呼吸発生データ(発生日時,発生時の睡眠段階, 継続時間)
    (c)7時間睡眠中の10秒以上の睡眠時無呼吸状態30回以上繰り返しの有無
    (d)10秒以上の睡眠時無呼吸状態が1時間に5回以上発生の有無
    (2)無呼吸発生/検出回数−回転傾斜角度特性
    (3)無呼吸発生/検出回数−屈曲傾斜角度特性
    (4)現時点での各段階での設定傾斜角最大値
    (5)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大値
    (6)過去のある時点から現時点までの一定期間における各段階での設定傾斜角の最大値 の内の最大値
    の少なくともいずれかのデータ収集又は演算を実行し、実行結果を前記データベース手段に保持することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の体位変換装置。
  16. 前記演算データを、前記データベース手段より取得して所定のアプリケーションを実行する分析手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の体位変換装置。
  17. 前記体位制御手段にネットワークを介してアクセスし、前記データベース手段のデータを利用し又は設定し又は更新する、外部機器と通信する通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の体位変換装置。
  18. 前記体位制御手段と通信し、前記データベース手段のデータを取得して保持し、又は自己の保持データを前記体位制御手段に渡して前記データベース手段のデータを更新する、可搬式記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の体位変換装置。
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