JP2007222259A - 洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗濯機の排水通路に設けたフィルター装置のメンテナンス時の漏水防止を確実に行うこと。
【解決手段】ドラム4を回転自在に支持する水槽2の排水を通す排水通路15と、排水に含まれるリントや異物等の除去のフィルター装置21を備え、前記フィルター装置21は排水中のリントや異物等を捕獲するフィルター体12と前記フィルター体12を取り出すキャップ11を備え、該キャップ11近傍にフィルター装置21内の残水状態を表示する透明材質にて構成した残水表示装置(確認窓)19を具備する構成としたので、キャップ11を外す前にフィルター装置内の残水の確認が可能となるため、残水があるにも拘わらずキャップ11を開けて漏水してしまうという事を解消できるので、漏水による床の汚染、温水洗浄での火傷を防ぐ事ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水平または略水平方向の回転軸を中心に回転自在に配設したドラム内で洗濯物を洗濯、すすぎ、脱水を行い、かつ排水経路にフィルター装置を備えた洗濯機に関するものである。
従来、この種の洗濯機は、洗濯行程やすすぎ行程時に洗濯物から発生した糸屑等のリントや、洗濯物中に混入した爪楊枝や釘等の異物が排水に流出することがあり、排水時にこのリントや異物が洗濯機の排水ポンプや洗濯機からの排水通路が詰まるのを防ぐ為、洗濯機に該リントや異物を捕獲するフィルター装置を備え、かつ捕獲したリントや異物を除去できるように前記フィルター装置を機外より着脱可能に構成したものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
例えば、この特許文献1記載のフィルター装置部の構成は、図6の要部断面図に示すように略T字状のジョイント24は、排水ホース26が接続される排水ホース接続部24aと、排水ポンプにつながる排水ポンプ用ホース32が接続される排水ポンプ用ホース接続部24bとを略直行させる。さらに異物ストッパー25の着脱部25aは、略T字状のジョイント24のジョイント着脱部24cに回転着脱自在に、排水ポンプ用ホース接続部24bと略同心上に設けている。
上記異物ストッパー25の排水ポンプ用ホース接続部24b側には、排水ポンプ用ホース接続部24bの内径より径小の円盤部25bを設ける。
また、異物ストッパー25の着脱部25aと略T字状のジョイント24の平坦部28との間には、材質ゴム等にてなるシールパッキン23を狭着し水漏れを防止している。
排水時には洗濯水は矢印eのように略T字状のジョイント24の排水ホース接続部24a内に流れ、矢印fのように円筒体25eを回り込み、略T字状のジョイント24の内壁と円盤部25bの外周との隙間を流れ出て矢印g方向に流出する。この際異物等が円盤部に係止し、排水ポンプや機外に流出することが防止される。
上記異物ストッパー25は上述のように、回転着脱自在の構成としており回転操作により着脱部25aをジョイント着脱部24cから離脱せしめて、係止している異物等を除去し、再び回転操作にてシールパッキン23を狭着するように装着する。
特開平11−290583号公報
しかしながら、前記従来の構成では、異物ストッパーの回転着脱操作は洗濯機使用者が行うため、フィルター装置部に残水がある状態にも拘らず異物ストッパーを開ける場合がある。この時は、床などが漏水で汚れるのみならず、洗濯機に温水洗浄機能が付いている場合など、残水が高温で火傷の可能性があるという安全上の課題を有している。
本発明は、前記従来課題を解決するもので、洗濯機の排水路に備えたフィルター装置のメンテナンス時の漏水防止を確実に行うことを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、フィルター装置のリントや異物の取り出し開口を塞ぐキャップの近傍にフィルター装置内の残水が確認できる表示装置を設けた構成としたものである。
これによってキャップを外す前に残水確認が可能となるため、使用者は残水のある事を知らないでキャップを外す事が無くなり、漏水の防止や、高温の残水で火傷等の不安全状態になる事を防止する事ができる。
本発明の洗濯機は、フィルター装置のキャップを外す事で生じる漏水による床の汚染、温水洗浄での火傷を防ぐ事ができる安全な洗濯機を提供できる。
第1の発明は、洗濯物を投入するドラムを回転自在に支持する水槽と、前記水槽の排水を通す排水通路と、前記排水通路の途中に排水に含まれるリントや異物等の除去するフィルター装置とを備え、前記フィルター装置は排水中のリントや異物等を捕獲するフィルター体と前記フィルター体を取り出す開口部と前記開口部に蓋をするキャップを備え前記キャップ近傍に前記フィルター装置内の残水状態を表示する残水表示装置を具備構成とした事により、キャップを外す前に残水確認が可能となるため、残水のある事を知らないでキャップを外す事で生じる漏水による床の汚染、温水洗浄での火傷を防ぐ事ができる安全な洗濯機を提供できる。
第2の発明は、特に、第1の発明の残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記フィルター装置内の残水を直接可視可能とした事により、簡単な構成でキャップを外す前に残水確認が可能となる安全な洗濯機を提供できる。
第3の発明は、特に、第1〜2のいずれか1つの発明の残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓はフィルター装置内の排水に接する面を波板状の凹凸形状とした事により、簡単な構成で残水確認が、より確実にできる洗濯機を提供できる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓はフィルター装置内の排水に接する面の対向面に前記確認窓周囲の配色と対抗する配色の壁面を配置した事により、簡単な構成で残水確認がより確実にかつ明瞭にできる洗濯機を提供できる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓の内部上辺に空気溜めを有し、前記空気溜めは残水がフィルター装置内部に充満または充満する近辺で空気が残留する構成とした事により、残水がフィルター装置内に充満した場合でも液面が視認できるので、残水の有り無しの区別が確実に可能となり、簡単な構成で残水確認がより明瞭にできる洗濯機を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗濯機の要部断面図を示し、図2は同洗濯機の残水表示装置としての確認窓の要部正面図で図1におけるD部からの矢視を示す。図3は同洗濯機のフィルター部の図2のA−A面における要部矢視断面図を示す。
図1において、洗濯機の本体1の内部には、洗濯物5を投入したドラム4を回転自在に支持した水槽2を配設する。上記ドラム4は外底部に略水平方向の回転軸2bを固着すると共に、水槽2の外底部に取り付けたモータ6にて回転駆動され、該ドラム4への洗濯物5の出し入れは本体1のドアー7の開閉にて行う。
洗濯水、洗剤は水槽2へ給水、投入され、前記ドラム4の外周部には多数の開口穴3を形成し、水槽2に溜まった洗濯液は前記開口穴3を通過し洗濯物5に浸透し、ドラム4の回転動作により洗濯物5の洗濯作用が行われる。洗濯後の洗濯液の排水は水槽2の底面に形成した開口穴16を通って、排水通路15からフィルター装置21に流入する。
フィルター装置21には、排水液は通過するが、リント又は異物13を係止する網状の円筒状フィルター体12を構成し、洗濯液は前記フィルター体12を通ってフィルター体12の内側に流入し第2の排水通路14に流れ込む。そして排水ポンプ17で加圧排水され、機外排水通路18を通って本体1の外へ排出される。
前記フィルター装置21は、フィルター体12に係止したリント又は異物13などの除去のため洗濯機本体前面より着脱自在に操作が可能となっており、その操作を行う為のツマミ8を有するキャップ11を構成し、前記フィルター体12は、前記キャップ11に一体的に取り付けられている。
キャップ11はフィルター装置21の前方に形成した開口部21aの蓋をするように構成すると共に、フィルター装置21に形成したねじ部10に回動操作にて取り付けられており、キャップ11のツマミ8を回しきり締結すると、水漏れパッキング効果で水漏れを防止する構成である。なお、キャップ11の前方側は、本体1の外観部には蓋9を開閉自在に配設し、フィルター装置21のリント又は異物13の除去をしない場合には、前記開口部21aやキャップ11等を覆うようなデザイン上の構成としている。
図2においてフィルター装置の内部残水確認の構成を説明すると、キャップ11に隣接して、ガラスあるいは透明プラスチック等の透過可視性のある材質にて構成された残水表示装置としての確認窓19をフィルター装置21の前方壁21bに配置する。
図3において更にその具体構成を説明すると、残水表示装置としての確認窓19はフィルター装置21の前方壁21bに水密的に、かつ透明部を洗濯機本体前面側に向くように取り付けられている。
以上のように構成された洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。
水槽2およびドラム4内で洗濯、すすぎ、脱水等動作が終了すると、水槽2内部の洗濯水は排水が行われる。その排水は、洗濯水中のリント、異物を係止し捕獲するためフィルター装置21を通過させ、排水ポンプ17で洗濯機の本体1の外へ強制排出される。
洗濯中あるいはすすぎ中には、排水ポンプ17は停止しており、その間のフィルター装置21内部は洗濯液、すすぎ液で満水状態となる。次に各洗濯工程で不要になった洗濯液、すすぎ液、あるいは、脱水時の排水等は排水ポンプ17で排水するように制御され、フィルター装置21内部から排水される。これら排水動作が繰り返されるうちに、フィルター装置21のフィルター体12にはリント又は異物13の付着が堆積する。
この堆積したリント又は異物13は、洗濯機の排水動作を円滑になさしめる為に、定期的に洗濯機の使用者により除去することが求められる。
これらフィルター体12に堆積したリント又は異物13等を除去する時、ツマミ8を操作しキャップ11を回転させ、同時にキャップ11に一体的に取り付けたフィルター体12をフィルター装置21から取り外し、フィルター体12の掃除をした後再びツマミ操作して元の状態に戻す。
この様にフィルター体12の掃除などでキャップ11が取り外される時、洗濯工程の途中や排水ポンプ17の故障などでフィルター装置21に排水が残っている場合がある。この場合キャップ11を緩めるとその残水が漏れ出る事になるが、使用者はキャップ11に隣接して構成した内部の残水の状態を確認できる残水表示装置としての透明な確認窓19により、残水確認が容易に行われるため、残水がある場合はキャップ11を開ける事はない。従って、残水が高温の場合でも、上記の理由でキャップ11からの漏水は起こさないので火傷等の不具合を生じる事は解消される。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるフィルター装置の残水表示装置としての確認窓の要部断面図と、同断面図のB部拡大図で(残水なし)、(残水あり)の説明図である。
図4において、実施の形態1と同一構成要件の詳細な説明は省略する。
フィルター装置21の排水の残水を確認する透明な材質にて構成した確認窓19Aは、排水に接する面を波板状の凹凸形状19Bとし、更に透明な確認窓19Aの排水に接する面の対向面に壁面22を配置する。前記壁面22の配色は、確認窓19Aの周囲のフィルター装置21の配色に対し対抗する配色、例えばフィルター装置21が白色ならば該壁面22を黒色とする構成である。
以上のように構成された洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。
フィルター装置21の排水の残水を確認する透明な材質にて構成された確認窓19Aは、排水に接する面を波板状の凹凸形状19Bにした事により、確認窓19Aを洗濯機本体前面側の視認面より見ると、残水が無い場合はフィルター装置21の外からの光は、図の「B部拡大図(残水なし)」に示すように凹凸面で反射しフィルター装置21の内部は見え難い。
ところが、残水がある場合にはフィルター装置21の外からの光は、図の「B部拡大図(残水あり)」に示すように凹凸面に接した残水のため空気とは違う屈折率でフィルター装置21の内部に進みフィルター装置21の内部が可視できる状態になる。この可視状態の違いの差で、残水の存在有無が容易に確認窓19Aで確認し易くなる。
更に確認窓19Aの排水に接する面の対向面に配置された壁面22の配色が例えば黒色の時、確認窓19A周囲のフィルター装置21の配色を白にすれば、残水の確認がより確実になされるので、残水があるにもかかわらず誤ってキャップ11を開ける事に伴う漏水のトラブルを、より確実に避ける事ができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるフィルター装置の残水表示装置としての確認窓の要部正面図と同正面図のC−C面における矢視要部断面図である。
図5において、実施の形態1と同一構成要件の詳細な説明は省略する。
フィルター装置21の排水の残水を確認する透明な材質にてなる確認窓19(又は19A)は、確認窓19(又は19A)の内部上辺に、上方を密閉し下方を開放構造とした空気溜め25を有し、前記開放部の高さ位置25aは前記確認窓19(または19A)より空気層が視認できる位置としたものである。
以上のように構成された洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。
確認窓19(又は19A)の内部上部に空気溜め25を有したので、フィルター装置内部に残水が充満または充満する近辺での液面が24に位置した場合に、空気溜め25内に空気が残留する事により、残水の液面は確認窓19(又は19A)から、前記開放部の高さ位置25a近傍の液面23の状態で確認ができる。即ち、空気層と液面との気水面を視認する事ができるので、液面が見えない場合に残水の無い時と区別が付かない事になる危険性を回避できる。
以上のように、本発明にかかる洗濯機は、排水が通るフィルター装置を開閉するキャップを操作する際、事前にフィルター装置内の残水確認が簡単な構成で確実にできるものである。これは洗濯機に限らず、液体が存在する開閉部分であれば同様に有用である。
本発明の実施の形態1における洗濯機の要部断面図 同上洗濯機の残水表示装置としての確認窓の要部正面図で図1におけるD部からの矢視図 同上洗濯機のフィルター部の図2のA−A面における要部矢視断面図 (a)本発明の実施の形態2におけるフィルター装置の残水表示装置としての確認窓の要部断面図(b)同断面図のB部拡大図(残水なし)(c)同断面図のB部拡大図(残水あり) (a)本発明の実施の形態3における残水表示装置としての確認窓の要部正面図(b)同正面図のC−C面における矢視要部断面図 従来の洗濯機のフィルター装置部の要部断面図
符号の説明
2 水槽
4 ドラム
11 キャップ
12 フィルター体
15 排水通路
19 確認窓(残水表示装置)
21 フィルター装置
21a 開口部
22 壁面
25 空気溜め

Claims (5)

  1. 洗濯物を投入するドラムを回転自在に支持する水槽と、前記水槽の排水を通す排水通路と、前記排水通路の途中に排水に含まれるリントや異物等の除去するフィルター装置とを備え、前記フィルター装置は排水中のリントや異物等を捕獲するフィルター体と前記フィルター体を取り出す開口部と前記開口部に蓋をするキャップを備え、前記キャップ近傍に前記フィルター装置内の残水状態を表示する残水表示装置を具備してなる洗濯機。
  2. 残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記フィルター装置内の残水を直接可視可能とした請求項1記載の洗濯機。
  3. 残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓はフィルター装置内の排水に接する面を波板状の凹凸形状とした請求項1〜2のいずれか1項に記載の洗濯機。
  4. 残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓はフィルター装置内の排水に接する面の対向面に前記確認窓周囲の配色と対抗する配色の壁面を配置した請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
  5. 残水表示装置はフィルター装置に透明材質で構成した確認窓を設け、前記確認窓の内部上辺に空気溜めを有し、前記空気溜めは残水がフィルター装置内部に充満または充満する近辺で空気が残留する構成の請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗濯機。
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