JP2007222128A - 食品組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】D−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンなどの薬効物質を含有する食品組成物において、ペクチンの加水分解物を配合する。
【選択図】なし
Description
このため、近年においては、各種薬効物質の機序が検討され、例えば、最近健康食品や美容食品において話題となっているD−リボース、コエンザイムQ10、カルニチンなどにおいては、ミトコンドリアでのATP産生に関与するため、長期間摂取することで、エネルギー代謝を活性化させて疲労を軽減させたり、ストレスを減らしたり、運動能力を向上させたりする各種の効果(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9を参照)などが知られるようになった。そして、これらの物質においては、前記唐辛子や生姜などにおけるような課題がないため、これらを飲料などのすぐに吸収できる食品剤型に配合し、効能を一層高めつつ、即効的に自律神経の活動を上昇させることが望まれるようになった。
(2)D−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンを含有することを特徴とする、(1)に記載の食品組成物。
(3)ペクチンの加水分解物がオリゴガラクツロン酸である、(1)又は(2)に記載の食品組成物。
(4)前記薬効物質の総量とペクチンの加水分解物の質量比が、1:0.01〜10であることを特徴とする、(1)〜(3)の何れか1項に記載の食品組成物。
(5)飲料組成物であることを特徴とする、(1)〜(4)の何れか1項に記載の食品組成物。
本発明の食品組成物は、D−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンから選択される少なくとも1種以上の薬効物質を含有する。
本発明の食品組成物は、ペクチンの加水分解物を含有する。ペクチンの加水分解物としては、従来知られたものをそのまま用いることができるが、特に好ましいものはオリゴガラクツロン酸である。すなわち、例えばリンゴ、レモン、テンサイ又はひまわり等の原料から得られたペクチンをペクチナーゼ等の酵素で加水分解するか、化学的に加水分解すれば、各種重合度のオリゴガラクツロン酸の混合物として得られる。これらを限外濾過などで精製すれば望む重合度のオリゴガラクツロン酸が得られる。限外濾過以外にゲル濾過等で精製しても、各重合度別に分離精製することが出来る。なお、本願において、オリゴガラクツロン酸とは、一般的には重合度1〜100のガラクツロン酸の重合体を意味し、これらの内、好ましい重合度のものは1〜50であり、更に好ましいのは活性及び体内利用率の高い1〜9のものである。また、オリゴガラクツロン酸は塩の形で用いても良い。対塩基としては、生理的に許容できれば特段の限定はされず、例えば、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニウム、トリエチルアミンやトリエタノールアミン等の有機アミン、リジンやアルギニン等の塩基性アミノ酸等が例示できる。
[製造例1]
リンゴペクチン(OB700、ユニテックフーズ社製)の5質量%水溶液1000gに、市販ペクチナーゼ製剤(スクラーゼN、三共社製)5gを添加し、35℃で3時間撹拌し酵素処理した。この処理液を3500rpmで10分間遠心分離し、不溶物を除き、980gの上澄液を得た。この上澄液を分子量3000カットの限外濾過膜で濾過し、得られた920gの濾液をフリーズドライし、38gのパウダーを得た。このパウダーの主成分は重合度6のオリゴガラクツロン酸であった。
本発明の食品組成物は、前記したD−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンから選択される少なくとも1種以上の薬効物質とペクチンの加水分解物とを含有することを特徴とする。本発明の食品組成物としては、経口で投与される食品であれば特段の制限はなく、例えば、キャンディー、グミ、ゼリーと言った半固形〜固形の食品組成物、ジュース、スポーツドリンク、液剤の様な飲料組成物が例示できるが、半固形〜固形食品に比して飲料の方が消化吸収が早く、すぐに効果を発揮できることから、本発明の即効性という効果を具現化できる形態である飲料組成物が最も好ましいものと言える。
下記のドリンク剤の基本処方に対し、薬効物質又はペクチンの加水分解物を表1の如く添加した。ペクチンの加水分解物としては、製造例1で作製した重合度6のオリゴガラクツロン酸を主成分とするパウダーを用いた。D−リボースは田辺製薬社製、コエンザイムQ10は日清ファルマ社製、L−カルニチンは和光純薬工業社製のものを用いた。
[基本処方]
液糖 5000mg
エリスリトール 2000mg
オリゴ糖 500mg
クエン酸 500mg
着色料 25mg
香料 0.1mg
薬効物質及び/又はペクチンの加水分解物 表1記載のとおり
精製水 残量
上記の各成分を精製水に攪拌溶解し、全量を50mlとしてドリンク剤を得た。
上記実施例1〜8及び比較例1〜4で得られたドリンク剤を用いて、自律神経系全体の活動度、血管の拡張度、及び疲労の改善効果を評価した。方法としては、自律神経活動の個体差による影響を排除する方法により行なった。すなわち、被験者は、毎日同一の時間帯に、10分間安静にした後で、実施例1〜8、比較例1〜4のドリンク剤を、順次に一品ずつ飲用した。ドリンク剤の飲用前と飲用20分後に、被験者の自律神経活動と指先の血管幅を測定した。自律神経系全体の活動度はハートリズムスキャナー(HEART RHYTHM SCANNER、BIOCOM TECHNOLOGIES社製)で手首の脈拍を測定し、心拍の拍動間の変動から自動的に算出されるパワースペクトル値のパワースペクトル分析により自律神経系全体の活動度を測定して、飲用前と飲用後の測定値から算出した。血管の拡張度は末梢血管モニタリング装置(ASTRIM、シスメックス社)で赤〜近赤外線波長の光を指先に当てて、CCDカメラで左手中指の第2関節の血管を撮影し、分光画像により血管幅を測定して、飲用前と飲用後の測定値から血管幅の増加率にて評価した。測定する血管は同一箇所を選定した。また飲用後、上記測定の後に疲労に対す
る改善効果をアンケート調査した。尚、被験者は30〜45歳の女性20名を用いて行い、自律神経系全体の活動度と血管の拡張度に関しては、被験者20名の平均値を算出した。その結果を表2、表3、及び表4に示す。
液糖 5000mg
エリスリトール 2000mg
オリゴ糖 500mg
クエン酸 500mg
D−リボース 200mg
コエンザイムQ10 30mg
L−カルニチン 200mg
ペクチンの加水分解物(製造例1) 43mg
ローヤルゼリー 50mg
ニコチン酸 10mg
カフェイン 25mg
ビタミンE 5mg
着色料 25mg
香料 0.1mg
精製水 残量
上記の各成分を精製水に攪拌溶解し、全量を50mlとしてドリンク剤を得た。尚、当該実施例で使用した成分については、実施例1〜8、比較例1〜4で使用した成分と同じ
ものについては同製品のものを用いた。また、実施例9のドリンク剤についても、前記した方法にて自律神経系全体の活動度、血管の拡張度、及び疲労の改善効果の評価を行ったところ、優れた効果が得られた。
Claims (5)
- D−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンから選択される少なくとも1種以上の薬効物質とペクチンの加水分解物とを含有することを特徴とする、食品組成物。
- D−リボース、コエンザイムQ10及びカルニチンを含有することを特徴とする、請求項1に記載の食品組成物。
- ペクチンの加水分解物がオリゴガラクツロン酸である、請求項1又は2に記載の食品組成物。
- 前記薬効物質の総量とペクチンの加水分解物の質量比が、1:0.01〜10であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の食品組成物。
- 飲料組成物であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の食品組成物。
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