JP2007218139A - 容量可変型圧縮機における流量検出装置 - Google Patents

容量可変型圧縮機における流量検出装置 Download PDF

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太田  雅樹
Atsuhiro Suzuki
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Abstract

【課題】本願発明の目的は、流量零時の可動体位置を正確に定めることができる流量検出装置を提供することにある。
【解決手段】吐出流量が全く無い状態で、仮想線のように副スプリング47は自由長の状態にある主スプリング46の上端より突出した自由長の状態に有る。微小冷媒ガスを吐出すると、スプール42は差圧により、筒状部43と主スプリング46との間に若干の隙間が存在する実線位置まで副スプリング47を撓ませる。この状態で磁気センサー56から出力する検出値を零と設定する。スプール42は一方から弱い流体圧力を受け、他方から副スプリング47の付勢力を受けるため、可動体の精度、ばね荷重のばらつき、取り付け公差あるいはスプリングの自由長のばらつき等に関係なく流量零時のスプール42の位置が確定され、流量検出装置35は、ばらつきを生じること無く実際の流量変化を出力することができる。
【選択図】図3

Description

本願発明は、容量可変型圧縮機において冷媒ガスの吐出流量の変化に対応して移動する可動体を磁気的に検出する流量検出装置に関するものである。
容量可変型圧縮機(以下、単に圧縮機という)は、例えば特許文献1に開示されているように、制御弁CVの開度を調整することによって斜板15の傾斜角を変更し、吐出容量(本願明細書では、圧縮機の1回転毎の吐出流量をいう)を変更するように構成されている。
しかし、吐出容量の変更制御は制御弁CVに流量変更指令を出すのみで、実際の吐出容量を知ることができないという問題がある。
また、吐出容量が変更されると圧縮機の動力も変化するが、圧縮機の動力は流量指令値に基づく計算値で推測しているのが現状である。
従って、流量変更指令後の吐出容量が指令値に達するまでの間、実際の圧縮機の動力は前記計算値と異なり、誤差が生じる。特に、車両エンジンの運転開始時に圧縮機を起動したような場合は誤差が大きくなる。このため、必要な車室内温度に達する時間が長くなったり、車両側のエンジンへの負担が増加するなど、適切な制御を行いにくい状態がある。
圧縮機において冷媒ガスの吐出流量を正確に検出できれば、実際の吐出容量や動力を計算によって知ることができ、極めて有用である。
そこで、例えば特許文献2の図2あるいは特許文献3の図1に開示されるような電子式流量計を利用し、圧縮機の吐出流量を検出する方法が考えられる。
特許文献2の電子式流量計は、高圧導圧路9と低圧導圧路10の2点間の流体の差圧によりマグネット13を取り付けたベロフラム12を変位させ、この変位に伴うマグネット13の磁束密度の変化をホール素子15によって検出し、流量に応じた検出値を出力する構成である。なお、ベロフラム12はスプリングによって差圧と対抗する方向へ付勢されている。
特許文献3に開示された電子式流量計も同様の構造であり、スプリング8によって一方向へ付勢されたリテーナ5と一体のマグネット7が2点間の流体差圧により変位した時の磁束密度の変化をホールセンサ9によって検出し、流量に応じた検出値を出力する。
特開2002−332962号公報 実開昭63−177715号公報 実開平4−96026号公報
しかし、特許文献2及び特許文献3に開示された電子式流量計は、いずれもベロフラム12あるいはリテーナ5(以下、可動体という)が差圧の変化に釣り合うようにしたスプリングによって付勢された構成である。このため、可動体の精度、ばね荷重のばらつき、取り付け公差等の原因により流量零時の可動体位置がばらつき、ホール素子15あるいはホールセンサ9の出力にばらつきが生じるという問題がある。
特に、スプリングの自由長にばらつきがあるため、流量零時の可動体位置に大きなばらつきが生じる。スプリングが長い場合は、流量が零となるべき可動体の位置でスプリングが既に撓んでおり、予荷重が与えられた状態となるため、予荷重以下の差圧は検出できないという問題が生じる。また、予荷重が与えられないようにすると、可動体とスプリングとの間に隙間が生じ、可動体の位置が定まらないため流量零時の可動体位置を特定できないという問題がある。
逆にスプリングが短い場合は、流量が零となるべき位置で可動体が自由状態となり、流量零時の可動体位置を特定できないという問題がある。また、電子式流量計に振動が加えられた場合に、ホール素子から予期しない出力が発生してしまう恐れもある。
なお、流量零時の可動体位置を定めるために、可動体を2つのスプリングによって両側から付勢する方法が考えられる。しかし、圧縮機が車両等に搭載され、圧縮機に振動等が加わった場合は、可動体が流量零時の位置にあっても振動によって変位し、周期的な出力が発生するという問題がある。
本願発明の目的は、前記従来技術の問題を解消し、流量零時の可動体位置を正確に定めることができる信頼性のある流量検出装置を提供することにある。
請求項1に記載の本願発明は、容量可変型圧縮機において、前記ハウジング内にもしくはハウジング外のケース内に密封室を形成し、前記密封室に冷媒ガスの流量変化に応じた流体圧力により移動する可動体を収容し、前記可動体に磁石を取り付けるとともに前記ハウジングもしくは前記ケースの外方に前記磁石と対向する磁気センサーを配設し、前記可動体を前記流体圧力に釣り合うばね力を有する少なくとも1つの主スプリングと前記主スプリングよりも弱いばね力を有する副スプリングによって前記流体圧力と対抗する方向に付勢したことを特徴とする
請求項1記載の本願発明によれば、前記可動体を前記流体圧力に釣り合うばね力を有する少なくとも1つの主スプリングと前記主スプリングよりも弱いばね力を有する副スプリングによって前記流体圧力と対抗する方向に付勢したことにより圧縮機の流量零時の可動体位置を正確に設定することができ、信頼性のある圧縮機の流量検出装置を提供することができる。特に、正確な流量検出は圧縮機の吐出容量制御や車両エンジンの回転数制御、その他の機器のより適切な制御に利用することが可能となる。
請求項2に記載の本願発明は、前記主スプリングと前記副スプリングは前記可動体の一方の側に並列に配設したことを特徴とするため、可動体とスプリングの配置をコンパクトな形にでき、簡単な構成の流量検出装置を提供することができる。
請求項3に記載の本願発明は、前記主スプリングと前記副スプリングは1つの非線形スプリングにより構成したことを特徴とするため、複数のスプリングを使用する必要が無く、コンパクトな流量検出器を提供することができる。
請求項4に記載の本願発明は、前記密封室には、車両用空調装置の冷媒回路に設けた絞り部の上流側冷媒通路の高圧流体と前記絞り部の下流側冷媒通路の低圧流体が供給され、前記可動体は両流体の差圧により移動されることを特徴とするため、可動体に圧力を付与する流体の供給機構の形成が容易になり、流量検出装置を簡単な構成とすることができる。
本願発明は、圧縮機の流量零時の可動体位置を正確に設定することができ、信頼性のある流量検出装置を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は圧縮機の概要を示す。ハウジング1内には、制御室としてのクランク室2が区画されている。クランク室2内には、駆動軸3が回転可能に配設されている。駆動軸3は、車両に積載されたエンジン4に作動連結され、エンジン4からの動力供給によって回転駆動される。
クランク室2において、駆動軸3上にはラグプレート5が一体回転可能に固定されている。また、クランク室2内には斜板6が収容されている。斜板6は駆動軸3に設定された傾斜角で嵌合し、駆動軸3の軸線方向に傾動可能に支持されるとともに駆動軸3上を摺動可能に設けられている。ヒンジ機構7はラグプレート5と斜板6との間に介在されている。従って、斜板6はヒンジ機構7を介してラグプレート5及び駆動軸3と同期回転するとともに、駆動軸3の軸線方向に対して傾動する。また、斜板6の傾斜角は後述する容量制御装置21によって制御される。
ハウジング1内には複数(図面には一つのみ示す)のシリンダボア8が形成されており、各シリンダボア8内には片頭型のピストン9が往復動可能に収容されている。各ピストン9はシュー10を介して斜板6の外周部に係留されている。従って、駆動軸3の回転にともなう斜板6の回転運動がシュー10を介してピストン9の往復運動に変換される。
シリンダボア8内の背面側(図面右方)には、ピストン9とハウジング1に内装された弁・ポート形成体11とで囲まれた圧縮室12が区画されている。ハウジング1の背面側の内部には、吸入圧力領域としての吸入室13及び吐出圧力領域としての吐出室14がそれぞれ区画形成されている。
そして、吸入室13の冷媒ガスは、各ピストン9が上死点位置から下死点位置へ移動することにより、弁・ポート形成体11に形成された吸入ポート15及び吸入弁16を介して圧縮室12に吸入される。圧縮室12に吸入された冷媒ガスは、ピストン9が下死点位置から上死点位置へ移動することにより所定の圧力にまで圧縮され、弁・ポート形成体11に形成された吐出ポート17及び吐出弁18を介して吐出室14に吐出される。
ハウジング1内には抽気通路19及び給気通路20が設けられている。抽気通路19はクランク室2と吸入室13とを連通する。給気通路20は吐出室14とクランク室2とを連通する。ハウジング1において、給気通路20の途中には制御弁22を備えた容量制御装置21が配設されている。
なお、制御弁22は、第1検圧回路23を介して吐出室14に連通し、また、後述する外部冷媒回路24に図示しない第2検圧回路を介して連通し、制御信号及び両検圧回路の2点間差圧に基づいて制御弁22の開度が調整される。
そして、容量制御装置21の制御弁22の開度を調節することで、給気通路20を介してクランク室2へ導入される高圧冷媒ガスの導入量と抽気通路19を介してクランク室2から導出される冷媒ガス導出量とのバランスが制御され、クランク室2の内圧が決定される。クランク室2の内圧に応じて、ピストン9を介した圧縮室12の内圧との差が変更され、斜板6は駆動軸3に対する傾斜角が変更される。この結果、圧縮機はピストン9のストローク、即ち冷媒ガスの吐出容量を変更することができる。
例えば、クランク室2の内圧が低下すると斜板6の傾斜角度が増大し、圧縮機の吐出容量が増大される。図1の二点鎖線で示した斜板6はラグプレート5に当接した最大傾斜角度の状態を示している。逆に、クランク室2の内圧が上昇すると斜板6の傾斜角度が減少し、圧縮機の吐出容量が減少される。図1の実線で示した斜板6は最小傾斜角度の状態を示している。
車両用空調装置の冷媒回路(冷凍サイクル)は、前記圧縮機と吐出室14及び吸入室13を繋ぐ外部冷媒回路24とから構成されている。なお、冷媒としては、例えば二酸化炭素やフロンが用いられている。外部冷媒回路24は、吐出室14側から順に、凝縮器25、レシーバタンク26、膨張弁27及び蒸発器28を備えている。また、凝縮器25とレシーバタンク26を繋ぐ冷媒通路には、冷媒の圧力を検出する圧力センサー29が配設される。圧力センサー29の検出信号は電気的な接続線30、データ入力手段31及び接続線32を介して圧縮機の容量制御装置21を制御するアンプ33に送信される。なお、アンプ33の吐出容量変更指令は接続線34を介して容量制御装置21に発信される。
一方、図1においてハウジング1の上面には、図2及び図3に詳細を示した流量検出装置35が設置されている。流量検出装置35は、ハウジング1の一部である吐出フランジ36内に設置されている。吐出フランジ36はハウジング1のシリンダブロック37にガスケット38を介在して固定され、ハウジング1の一部を構成している。
吐出フランジ36の内部には、厚みのある本体39が形成され、本体39に有底丸孔から成る密封室40が形成される。密封室40の開口側は図4に示すように、本体39に複数のボルト61によって固定されたカバー41により閉鎖されるとともにリング状のシール58により密封されている。
密封室40には、可動体として有底筒型形状のスプール42が摺動可能に収容されている。スプール42の筒状部43は密封室40の内径とほぼ同径に形成され、有底部44は筒状部43よりも小径に形成されるとともにその端面側に磁石45が埋設されている。また、スプール42の筒状部43とカバー41との間には主スプリング46及び副スプリング47が介在されている。
主スプリング46はコイルスプリングで形成され、スプール42が前記流体圧力に釣り合うばね力を有するように構成されている。副スプリング47は主スプリング46よりも弱いばね力を有するコイルスプリングで形成され、主スプリング46内を貫通する形態で配置されている。即ち、副スプリング47は、圧縮機が小流量の吐出ガスを吐出した時の流体圧力で撓む程度のばね定数が設定されている。また、副スプリング47は図3の仮想線で示したように、その自由長が主スプリング46の自由長より長く設定してある。
吐出フランジ36内には、本体39に形成され高圧流体室48及び密封室40を挟んで低圧流体室49が区画形成され、両流体室48、49は区画壁に形成した絞り部50で連通されている。
高圧流体室48は、図1に示したように、吐出通路51a、51b、51cを介して吐出室14に連通するとともに連通路52を介してスプール42の有底部側密封室40に連通している。低圧流体室49は、カバー41に形成された連通路53を介してスプール42の筒状部側密封室40に連通するとともに吐出ポート54を介して外部冷媒回路24に連通している。
従って、高圧流体室48には吐出室14から吐出された高圧の冷媒ガスが供給され、低圧流体室49には高圧流体室48から絞り部50を通過することにより圧力低下した冷媒ガスが供給される。このため、密封室40内のスプール42は有底部44側にかかる高圧流体と筒状部43側にかかる低圧流体との2点間差圧によって図3の上方又は下方に移動する。容量制御装置21の制御により吐出容量が変更されると、吐出室14の吐出流量が変化するため、スプール42にかかる差圧が変化し、スプール42は差圧に応じて図3の上方又は下方に移動する。
また、吐出フランジ36の外部には、スプール42の磁石45と対向して磁気センサー56が設置される。磁石45と対向する磁気センサー56は吐出フランジ36との間に所定の隙間が空けられ、ハウジング1側から直接熱伝達されないようにしている。磁気センサー56は接続線57を介してアンプ33に接続されている。なお、図2の符号55は固定ボルトの挿通孔である。
第1の実施形態は前記した構成により、圧縮機の吐出流量が全く無い状態で図3の仮想線で示すように、スプール42の有底部44の上面が密封室40の有底面にほぼ接触し、副スプリング47が主スプリング46の上端より突出した自由長の状態に有る。また主スプリング46は図の実線の状態で自由長の状態にある。
ここで、圧縮機から微小の冷媒ガスを吐出すると、スプール42が差圧により副スプリング47を撓ませ、図3の実線状態まで下降する。この時、スプール42の筒状部43は、主スプリング46との間に若干の隙間が存在し、副スプリング47の付勢力のみを受けるように設定されている。この状態が図5の流量−出力線図に示したL点である。
そして、アンプ33に、スプール42が図5のL点まで変位した時に磁気センサー56から出力される検出値を零として設定しておくことにより、図5のL点、即ち図3の実線で示した状態は圧縮機の流量零時のスプール42の位置(本願発明でいう可動体位置)として認識される。
図5のL点位置では、スプール42は一方から弱い流体圧力を受け、他方から副スプリング47の付勢力を受けている。このため、流量零時のスプール42の位置は可動体の精度、ばね荷重のばらつき、取り付け公差あるいはスプリングの自由長のばらつき等に関係なく確定され、流量検出装置35は実際の流量変化をばらつきを生じること無く出力することができる。
圧縮機の運転中は、エンジン4から動力を得て駆動軸3が回転され、斜板6を回転するため、ピストン9の往復運動によりシリンダボア8内に吸入された冷媒ガスが圧縮され、吐出室14に送り出される。例えばデータ入力手段31からの車室内温度情報に基づきアンプ33から接続線34を介して容量制御装置21に吐出容量の変更指令が出されると、斜板6の傾斜角が図1の実線位置から仮想線位置までの間で適宜変更され、ピストン9のストロークを変更するため、吐出容量が種々変更される。
吐出室14から吐出された冷媒ガスは吐出通路51a、51b、51cを通り、高圧流体室48に供給される。高圧流体室48内の冷媒ガスは、一部が連通路52を介して密封室40内に高圧流体として供給される。
一方、高圧流体室48内の冷媒ガスは、絞り部50を通り、低圧力となって低圧流体室49内に流入し、その一部が連通路53を介して密封室40内に低圧流体として流入する。
なお、低圧流体室49内の冷媒ガスは吐出ポート54を介して外部冷媒回路24に供給されている。
例えば、斜板6が図1の実線位置にある時、圧縮機は最小の吐出容量で運転されており、吐出室14から送り出される冷媒ガスの流量が最小となる。このため、流量検出装置35の密封室40に供給される流体の差圧も最小となり、スプール42の磁石45は磁気センサー56に最も近い図3の位置に存在する。従って、磁気センサー56は流量が最小であることを示す検出信号をアンプ33に出力する。
容量制御装置21によって斜板6の傾斜角が図1の仮想線方向に制御されると、吐出容量が増加して冷媒ガスの流量が増加し、スプール42にかかる差圧が増加する。このため、スプール42は図3の下方に移動し、磁気センサー56と磁石45との距離が開き始める。従って、磁気センサー56は磁石45との距離に応じてその時の流量を示す検出信号をアンプ33に出力する。
このようにしてスプール42は密封室40内に流入した高圧流体と低圧流体の差圧により図3の上下方向に移動される。この移動により、磁気センサー56と磁石45との距離に基づき、図5のL点以降に示すように、流量変化に応じて磁気センサー56から所定の検出値が出力される。
アンプ33には、磁気センサー56からの冷媒ガスの流量に関するデータのほか、データ入力手段31からの車室内温度情報、圧縮機のプーリ比及び圧力センサー29からの冷媒ガスの圧力データ等が入力され、また、車両のエンジン制御手段59から接続線60を介してエンジン回転数が入力されている。
従って、アンプ33は磁気センサー56によって得られる冷媒ガスの流量データを基にリアルタイムで吐出容量を算出して容量制御装置21へのフィードバック制御を行い、最適な吐出容量制御を行うことができる。
また、磁気センサー56によって得られる冷媒ガスの流量データを基に圧縮機のトルクを算出することが可能となるため、車両のエンジン回転数に対応した吐出容量制御が行えるとともにエンジン制御手段59へのフィードバックにより最適なエンジン回転数制御へも利用可能となる。
前記した第1の実施形態は、以下の作用効果が得られる。
(1)流量零時のスプール42の位置を確定し、磁気センサー56からの出力のばらつきを無くすことができるため、正確な流量検出が可能となり、特に車両エンジンの運転開始時における容量制御やエンジン回転数制御を的確に行うことができる。
(2)所定のばね定数を有する主スプリング46及び副スプリング47を並列に配置することにより本願発明の作用効果を得ることができるため、特に特殊なばねを使用する必要が無く、流量検出装置を簡単な構成とすることができる。
本願発明は、前記した実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)第1の実施形態に示した主スプリング46は、所定のばね定数を持つ1つのスプリングを使用しているが、図5に示した流量変化を複数段階に分割し、各段階の流体圧力に適したばね力を有するように設定されたばね定数を有する複数のスプリングを主スプリングとして使用することが可能である。このように複数の主スプリングを使用することにより、可動体を流体圧力の変化に対応して適切にバランスさせることができる。
(2)第1の実施形態に示した主スプリング46及び副スプリング47は、不等ピッチスプリングあるいは円錐スプリング等の非線形スプリングに置き換えることができる。この場合に、不等ピッチスプリングでは、狭いピッチで形成したスプリング部分をスプール42が流体圧力に釣り合うばね力を有する主スプリングとし、広いピッチで形成したスプリング部分を主スプリングより弱い小流量にて撓むことができる副スプリングとして構成される。また、円錐スプリングでは、大径スプリング部分を主スプリングとし、小径スプリング部分を副スプリングとして構成すればよい。
このように、非線形スプリングを採用した実施形態は第1の実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
(2)前記した不等ピッチスプリングの主スプリング部分は、2種類以上の異なるピッチで形成したスプリング部分で形成し、使用することができる。
(3)第1の実施形態に示した主スプリング46及び副スプリング47は、並列に配置するのでなく、直列に配置しても同様の作用効果を得ることができる。
(4)第1の実施形態では可動体としてスプール42を使用する例を示したが、差圧によって移動可能なものならば、例えばベローズを使用するなど可動体の構造、形態を問わない。
(5)第1の実施形態では、吐出フランジ36と磁気センサー56との間に隙間を空ける構成を説明したが、両者を接触させた状態でも実施することができる。
(6)第1の実施形態において説明した絞り部50は、可変絞り弁で実施してもよい。
(7)第1の実施形態は高圧流体と低圧流体を利用した2点間差圧により移動するスプール42に設けた磁石45の磁束密度を磁気センサー56により検出するという間接的な流量検出方法であるが、磁気センサーを用いる流量検出方式であれば、2点間差圧を利用するものに限らず、流量を直接検出する方式やフロート弁を利用して流量を検出する方式においても実施することが可能である。
(8)前記第1の実施形態に示した容量制御装置21の制御弁22は、2点間差圧を用いた流量の制御弁として説明しているが、本願発明では磁気センサー55により検出した流量に基づき圧縮機のトルクを検出することができるので、第1検圧回路23を吸入室13に接続したPs制御弁に変更して実施することが可能である。
(9)前記各実施形態に示した流量検出装置35の密封室40はハウジング1の一部である吐出フランジ36内に形成する構成としたものであるが、ハウジング1の外部に密封したケースを設置し、そのケース内に形成する構成としてもよい。
第1の実施形態における容量可変型圧縮機を一部断面した概略図である。 図1のA−A線断面図である。 流量検出装置を拡大して示した断面図である。 流量検出装置の制御関係を示した説明図である。 第1の実施形態における流量−出力線図である。
符号の説明
1 ハウジング
3 駆動軸
6 斜板
8 シリンダボア
9 ピストン
21 容量制御装置
24 外部冷媒回路
31 データ入力手段
33 アンプ
35 流量検出装置
36 吐出フランジ
37 シリンダブロック
38 ガスケット
39 本体
40 密封室
41 カバー
42 可動体としてのスプール
43 筒状部
44 有底部
45 磁石
46 主スプリング
47 副スプリング
48 高圧流体室
49 低圧流体室
50 絞り部
51a、51b、51c 吐出通路
52、53 連通路
54 吐出ポート
56 磁気センサー
59 エンジン制御手段

Claims (5)

  1. ハウジング内に駆動軸と複数のシリンダボア及びピストンが設置され、前記駆動軸の回転に伴い駆動軸の軸線方向に往復運動する斜板によって前記ピストンが駆動されるとともに容量制御装置によって前記斜板の傾斜角が制御され、前記ピストンのストロークを変化するように構成した容量可変型圧縮機において、
    前記ハウジング内にもしくはハウジング外のケース内に密封室を形成し、前記密封室に冷媒ガスの流量変化に応じた流体圧力により移動する可動体を収容し、前記可動体に磁石を取り付けるとともに前記ハウジングもしくは前記ケースの外方に前記磁石と対向する磁気センサーを配設し、前記可動体を前記流体圧力に釣り合うばね力を有する少なくとも1つの主スプリングと前記主スプリングよりも弱いばね力を有する副スプリングによって前記流体圧力と対抗する方向に付勢したことを特徴とする容量可変型圧縮機における流量検出装置。
  2. 前記主スプリングと前記副スプリングは前記可動体の一方の側に並列に配設したことを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機における流量検出装置。
  3. 前記主スプリングと前記副スプリングは1つの非線形スプリングにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の容量可変型圧縮機における流量検出装置。
  4. 前記密封室に供給された微小流量の冷媒ガスによる前記副スプリングの撓み位置を流量零時の可動体位置に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容量可変型圧縮機における流量検出装置。
  5. 前記密封室には、車両用空調装置の冷媒回路に設けた絞り部の上流側冷媒通路の高圧流体と前記絞り部の下流側冷媒通路の低圧流体が供給され、前記可動体は両流体の差圧により移動されることを特徴とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の容量可変型圧縮機における流量検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009250560A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Denso Corp 冷凍サイクル装置
JP2014232042A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 サンデン株式会社 流量検出装置、及びその流量検出装置を備えた圧縮機及び冷凍装置
CN114798492A (zh) * 2022-05-06 2022-07-29 杭州卓易特科技有限公司 弹簧检测设备

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