JP2007217769A - バレルめっき用ダミーボールおよびその製造方法 - Google Patents

バレルめっき用ダミーボールおよびその製造方法 Download PDF

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【課題】 本発明の目的は、めっき浴の汚染が少なく、被めっき品への均一なめっき膜厚を得ることが可能で、且つ回収性に優れたバレルめっき用ダミーボールを提供することである。
【解決手段】 本発明は、Ni基合金もしくはNi基化合物からなり、粒径が0.05〜1mmの球体からなり、該球体の直径の標準偏差が10μm以下であるバレルめっき用ダミーボールである。本発明のバレルめっき用ダミーボールは、Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物からなる線材とした原料を、一定の間隔で切断して原料片とし、次いで、プラズマ炎中に導入し、溶融、球状化させることにより製造可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品の表面に形成される外部電極等を電解めっきで形成する際に用いられるバレルめっき用ダミーボールに関するものである。
携帯電話に代表される移動体通信等の高周波機器の発展に伴い、誘電体セラミックを基体としたチップコンデンサやLCフィルタ等の電子部品が急激に増加してきた。これらの電子部品はAg、Cu等の配線層を有している。これらの配線層をそのまま外部電極として用いると、電子部品を回路基板に実装はんだ付けする際、特にAgでは溶融はんだに溶解して外部電極が痩せていく、いわゆる「はんだ食われ」という問題を生じる。そこで、Ni、Ni−P合金等をバリヤ層として表面に形成するのが一般的である。Cuについても、Agと比較すると溶融はんだに対する溶解度は小さいものの、信頼性の観点から同様にNi等のバリヤ層を形成することが多い。
バリヤ層、はんだ層等の外部電極はめっき浴を用いた電解めっきにより形成される場合が多い。この電解めっきを行う際、数ミリ角の部品上の外部電極に電解めっき用の電極をそれぞれ配線することは実質的に困難である。そのため外部電極の電解めっきは、バレルめっきと呼ばれる方法により行われる。一般にバレルめっきに用いるダミーボールには鉄系合金球やセラミック球にNi等のめっきを施したものが用いられている。
鉄系合金球に施されるNiめっきは鉄などの金属成分がめっき浴中に溶け出すことを防止するためである。このようなダミーボールではNiめっき被覆のピンホールから鉄などがめっき浴中に溶け出してめっき液を汚染し、めっき膜中に共析して外部電極への正常なめっき膜の形成を阻害するという問題が生じることがある。加えて、鉄系合金球のダミーボールではダミーボール同士の衝突やバレルめっきの電極であり被めっき品およびダミーボールの支持材である網との衝突により鉄の微粉が発生し、はんだめっき浴を汚染する問題が生じる。
一方、セラミック球を用いた場合、めっき浴の汚染は改善されるものの、セラミック球は球への成形に手間がかかり、金属球に比べ製造コストが高くなる。また、ダミーボールとして使用する際、セラミック本体は絶縁体であり、表面の薄いめっき層にのみ電流が流れる。そのため電流密度が不均一になりやすく、被めっき品に形成されるめっき膜厚にばらつきが生じるといった問題がある。
そこで、特許文献1ではCuを主成分とする金属球からなるバレルめっき用ダミーボールが開示されており、従来用いられてきたSn−Pb合金球での変形を対策した提案がなされている。
特開2003−328195号公報
従来は特許文献1に開示される、Sn−Pb合金球よりめっき浴の汚染が少ないCuボールをバレルめっきに使用することが提案されていた。
しかしながら、最も頻繁に使用されるNiあるいはNi−P合金めっきを施すためにCuボールをバレルめっきのダミーボールとして使用すると、めっき浴にCuが溶出し、めっき浴中のCu濃度が上昇し、めっき浴を汚染することになる。CuボールからのCuの溶出にともない、めっき部におけるCuの組成が次第に上昇していくという問題が生じる。
一般に、この様なダミーボールにおけるボールからの金属分の拡散による様々な悪影響を防止するためにはNiやNi−Pによるバリア層を形成することが多い。
しかしながら、例えばCuボールにNiめっきをしたダミーボールは、Niめっきを施してあってもNi皮膜中に細かなピンホールと呼ばれる微細な穴が存在することが多く、結果としてCuの溶出を完全に抑制することは困難である。また、加えて、ダミーボールを再生するために、ダミーボールに付着しためっきを研磨工程により剥がす場合においても、ダミーボールに施したNiめっき皮膜も研磨が進行して行き、一定の薄さになったところで、廃棄するか、再びNiめっきを施す必要が生じる。
この様な、Niめっき層の追加は、バレルめっき工程のコスト増加だけではなく、追加でNiめっきを施すためのNiめっき浴からのコンタミにより、本来の目的である電子部品の電極をめっきする際のめっき浴中の汚染のリスクが依然大きく、大きな問題である。
また、ダミーボールは、使用期間中の変形やダミーボール表面へのめっきの堆積等により次第に劣化していくが、この劣化したダミーボールを効率良く回収しなければならない。しかし、Cuボール等では物理的に回収するしか手段がなく、回収性に優れたダミーボールが望まれている。
本発明の目的は、めっき浴の汚染が少なく、被めっき品への均一なめっき膜厚を得ることが可能で、且つ回収性に優れたバレルめっき用ダミーボールを提供することである。
本発明者は、めっき浴の汚染の低減について検討し、ダミーボールをNiが主成分である特定の金属球とすることでダミーボールの繰り返し再生を大きく改善できることを見いだし本発明に到達した。
すなわち本発明は、Ni基合金もしくはNi基化合物からなり、粒径が0.05〜1mmの球体からなり、該球体の直径の標準偏差が10μm以下であるバレルめっき用ダミーボールである。
本発明のバレルめっき用ダミーボールは、Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物からなる線材とした原料を、一定の間隔で切断して原料片とし、次いで、プラズマ炎中に導入し、溶融、球状化させる本発明の製造方法により得ることができる。
本発明によればバレルめっきにおける浴の汚染が少なく、均一なめっき膜を形成できるため歩留まりの向上し、バレルめっきのコスト低減にとって欠くことのできない技術となる。さらに、磁力によりめっき浴中のダミーボールの回収が容易に可能となるという利点がある。
上述したように、本発明の重要な特徴はダミーボールをNi、Ni基合金もしくはNi基化合物からなる金属球としたことにある。Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物を用いることで、めっき浴がNi系めっき用である場合、ダミーボールからNiの溶出があっても影響が少ないという利点を有する。
また、めっき浴中のダミーボールを回収する際には、Cuボールでは磁力による回収が行なえないが、Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物をダミーボールに用いることにより、磁力による回収が可能となる。
なお、別の磁性体としてFeが考えられるが、Niよりもイオン化傾向が大きく、めっき液への溶出の点で好ましくない。
本発明において、好ましくは硬度をNi単体よりも高めるために、めっき浴を汚染しない程度のMn等を含有したものを利用する。それらの合金系のボールは、ダミーボールの長寿命化と、端子めっき膜厚の安定化に有利である。なお、これらの添加元素の含有量は10mass%以下とすることが好ましく、5mass%以下とすることがより好ましい。これは、添加元素は硬度向上の点においては好ましいものの、過度に添加すると母材であるNiの格子が歪み、Niが本来有する電気伝導性を損なう場合があるからである。
本発明の対象であるダミーボールの大きさは、平均直径で0.05mm〜1.0mmとする必要がある。0.05mm未満であるとダミーボール同士の間隙への金属イオンの移動が不足して正常な被膜が形成されず、また取り扱いも困難である。ダミーボール直径が1.0mmよりも大きいと外部電極への接触頻度が低下し被膜の形成が遅く、また膜厚のバラツキの大きな膜が形成される原因となる。より好ましくは、0.05mm〜0.2mmである。
従来、微小な直径の金属球は、水アトマイズ法もしくは、たとえばカーボニル反応を利用した化学的製法等の方法により製造されており、これらの製法により得られる金属球では、そもそも金属球の直径のバラツキが極めて大きいことに加え、特に化学的製法で作製された金属球では表面形状も滑らかではない。この様な金属球では、被めっき品に均一な電流密度が得られなかったり、めっき時に被めっき品とめっき中に固着したりして、不良となる電子部品が増加する。
ダミーボールの直径のバラツキが小さいと、ダミーボールと被めっき品の接触機会が均等になり、電流密度が均一であれば良好なめっき皮膜が形成される。ところが、直径のバラツキが標準偏差で10μmを超える場合は、ダミーボールと被めっき品との接触機会にバラツキが生じることとなり、被めっき品へのめっき膜厚が均一に行なわれない。したがって、直径のバラツキは標準偏差で10μm以下とすることが好ましい。
本発明の製造方法は、先ず、Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物からなる線材とした原料を、所定の粒径が得られるように、予め所定の体積となるように一定の間隔で切断して原料片とする。次いで、上述の原料片をプラズマ炎中に導入し、溶融、球状化させて凝固することにより製造するものである。
このプラズマ炎は、高温となるのは熱プラズマ中のみであり、熱プラズマから外れた位置では急激に温度が低下する。言いかえると、局所的に極めて高温の雰囲気を達成でき、熱プラズマとそれ以外の場所との間では急激な温度勾配を形成できる。この急激な温度勾配により、熱プラズマの高温部において金属片は溶解して、自身の表面張力により球状化し、球状化した金属片は熱プラズマからはなれると、すばやく融点以下に冷却され、凝固して金属球を形成することができる。したがって、落下している短時間で、高融点の金属を効率的に球状化することが可能となる。
このような熱プラズマ中での溶解から凝固の過程では、溶解から凝固が単一の金属片で行われたものは短時間で溶解、凝固を行うので、溶融中の蒸発量が少なく、殆ど体積の変動を生じない。したがって、予め定量分断された金属片、即ち体積の揃った金属片を用いることで、粒径の揃ったダミーボールに好適な金属球とすることができる。
なお、溶解から凝固の過程が単一の金属片で行われず、溶解中に他の金属片と接触して体積が変動するものが混在する場合もあるが、これらの金属球では、単一の金属片が凝固したものと比べて体積や形状が大きく異なる為、分級により容易に取り除くことが可能である。
加えて本発明の製造方法では、金属片に予め形成されている酸化物を、溶融、球状化過程において低減することも可能であり、表面の清浄な金属球を得ることができる。これは、本発明の製造方法では既に述べたように熱プラズマの高温部では温度が5000℃以上に達するが、金属片が5000℃のような高温に加熱されると、金属片表面で酸化物を形成している酸素は解離し、雰囲気中に飛散するためである。こうして表面が清浄化される結果、めっき浴との濡れ性向上にも寄与する。
表1に示すボール径が0.08mm及び0.1mmのバレルめっき用ダミーボールを製造した。先ず、99.8mass%Ni、0.1mass%Mn残部を不可避的不純物からなる直径φ0.1mmと直径φ0.8mm線材を用意した。次に、所定のボール直径が得られるように、それぞれ長さを0.067mm、0.053mmとなるよう、一定の間隔で切断して原料片を準備した。次いで、プラズマ動作ガスにはArを流量が30L/minとなるよう調整して用い、高周波誘導コイルを4MHz、5kWの出力で発生させた熱プラズマ内へ上述した原料片を導入し溶融、球状化させることによりダミーボールを製造した。
表1に作製した本発明のダミーボールの粒径分布を示す。標準偏差は10μm以下と揃っており、均一なサイズのダミーボールであることが分かる。
図1に示すように、本発明のダミーボールの表面を走査型電子顕微鏡で観察すると、表面が平滑でダミーボールとして良好な形状と表面状況を有し、電流密度の均一性も向上すると期待される。
また、得られたダミーボールは磁性体であり、磁力により回収が可能であることを確認できている。
本発明例のダミーボールを観察した走査型電子顕微鏡像を示す図である。

Claims (2)

  1. Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物からなり、粒径が0.05〜1mmの球体からなり、該球体の直径の標準偏差が10μm以下であることを特徴とするバレルめっき用ダミーボール。
  2. Ni、Ni基合金もしくはNi基化合物からなる線材とした原料を、一定の間隔で切断して原料片とし、次いで、プラズマ炎中に導入し、溶融、球状化させることを特徴とするバレルめっき用ダミーボールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162758A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Murata Mfg Co Ltd バレルめっき装置

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