JP2007217142A - 耐熱コンベアベルト用補強帆布及び耐熱コンベアベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】有機過酸化物を加硫剤とし、高温加硫により製造される耐熱ゴム層を有する耐熱コンベアベルトに用いられる高耐熱性の補強帆布と、この補強帆布を用いた耐熱コンベアベルトを提供する。
【解決手段】ポリケトン繊維、又はポリケトン繊維と他の繊維とで構成される耐熱コンベアベルト用補強帆布。この補強帆布を備える耐熱コンベアベルト。ポリケトン繊維は、その分子構造上、耐熱性に著しく優れ、ゴムとの接着性にも優れている。このため、有機過酸化物を加硫剤とする耐熱ゴム配合のゴム層を用いる耐熱コンベアベルトの補強帆布として、高温加硫においても劣化することなく、良好なゴムとの接着性で優れた補強効果を発揮することができる。
【解決手段】ポリケトン繊維、又はポリケトン繊維と他の繊維とで構成される耐熱コンベアベルト用補強帆布。この補強帆布を備える耐熱コンベアベルト。ポリケトン繊維は、その分子構造上、耐熱性に著しく優れ、ゴムとの接着性にも優れている。このため、有機過酸化物を加硫剤とする耐熱ゴム配合のゴム層を用いる耐熱コンベアベルトの補強帆布として、高温加硫においても劣化することなく、良好なゴムとの接着性で優れた補強効果を発揮することができる。
Description
本発明は、ゴム層が有機過酸化物を加硫剤とする加硫ゴムよりなる耐熱コンベアベルトに用いられる補強帆布と、この補強帆布を備える耐熱コンベアベルトに関する。
コンベアベルトは、未加硫ゴム間に補強材を介在させて積層し、これを加圧下で加熱加硫することにより、ゴムを硬化させると共に、ゴムと補強材とを接着一体化して補強材をゴム本体内に埋設した構造として製造されている。
従来、コンベアベルトを構成するゴム材料のゴム成分としては、一般に、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の汎用のジエン系ゴムが用いられるが、高温用途にあっては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等の耐熱性に優れた耐熱ゴムが使用される。
これらの耐熱ゴムは、一般に硫黄ではなく、有機過酸化物を加硫剤として用いて加硫(架橋)成形される。例えば、特開2000−355415号公報には、EPMに対して加硫剤として有機過酸化物を用いた耐熱ゴム配合の耐熱コンベアベルトが開示されている。しかして、このような耐熱ゴム配合において加硫剤として用いられるジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物は、一般的な加硫剤である硫黄よりも分解温度が高いため、通常165℃以上の高温で加硫する必要がある。このような高温加硫は、加硫に要する時間を短縮することができ、生産性の向上の面においては非常に有利である。
一方、コンベアベルトの補強材としては、例えば、上述の特開2000−355415号公報ではスチールコードが用いられているが、近年、省エネルギー、地球環境問題等からコンベアベルトの軽量化、易廃棄性が求められているため、スチールコードに代わり有機繊維材料を用いることも必要になってきた。また、コンベアベルトは、運搬する輸送物や周辺環境の影響、例えば、地下坑内などで水分下で使用されることも多く、水分によるスチールコードの錆が強度低下や耐久性の低下、並びにゴムとの接着力の低下に結びつく例もあり、信頼性向上、メインテナンスフリー化のため、補強材の有機繊維材料化のニーズも高い。
このため、コンベアベルトの補強材として、有機繊維の織物よりなる補強帆布も多く用いられるようになり、この補強帆布としては、ナイロン繊維やポリエステル繊維よりなるものが多く採用されている。
特開2000−355415号公報
しかしながら、従来のコンベアベルトに一般的に用いられている補強帆布の構成繊維であるナイロン繊維やポリエステル繊維は、加硫剤として有機過酸化物を用いた高温の加硫温度では分解反応が進み、ゴムとの接着性が低下したり、補強効果が落ちるという問題がある。
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機過酸化物を加硫剤とし、高温加硫により製造される耐熱ゴム層を有する耐熱コンベアベルトに用いられる高耐熱性の補強帆布と、この補強帆布を用いた耐熱コンベアベルトを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、ゴム層が、有機過酸化物を加硫剤とする加硫ゴムよりなる耐熱コンベアベルトに用いられる補強帆布であって、ポリケトン繊維で構成されることを特徴とする。
請求項2の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、ゴム層が、有機過酸化物を加硫剤とする加硫ゴムよりなる耐熱コンベアベルトに用いられる補強帆布であって、ポリケトン繊維と他の繊維とで構成されることを特徴とする。
請求項3の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、請求項2において、該他の繊維がナイロン繊維及び/又はポリエステル繊維であることを特徴とする。
請求項4の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、請求項2又は3において、ポリケトン繊維と他の繊維との合計の繊度に対するポリケトン繊維の繊度の割合が30%以上であることを特徴とする。
請求項5の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、請求項1ないし4のいずれか1項において、ポリケトン繊維が下記一般式(I)で表されるポリケトンの繊維であることを特徴とする。
請求項6の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、請求項1ないし5のいずれか1項において、ゴム成分が、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、及び水素添加ニトリルゴムよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とする。
本発明(請求項7)の耐熱コンベアベルトは、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の補強帆布を備えることを特徴とする。
請求項8の耐熱コンベアベルトは、請求項7において、加硫剤としての有機過酸化物を含む未加硫ゴム材料と補強帆布とを積層し、165℃以上で加硫成形されてなることを特徴とする。
ポリケトン繊維は、その分子構造上、耐熱性に著しく優れ、ゴムとの接着性にも優れている。このため、有機過酸化物を加硫剤とする耐熱ゴム配合のゴム層を用いる耐熱コンベアベルトの補強帆布として、高温加硫においても劣化することなく、良好なゴムとの接着性で優れた補強効果を発揮することができる。
本発明の耐熱コンベアベルトは、このような本発明の補強帆布で補強されたものであり、耐熱性、耐久性、機械的強度に優れ、しかも、高温加硫により高い生産性で製造することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明に係る耐熱コンベアベルト用補強帆布について説明する。
本発明の耐熱コンベアベルト用補強帆布は、ポリケトン繊維の織物、又はポリケトン繊維と他の繊維の織物よりなる。
本発明の補強帆布を構成するポリケトン繊維は、好ましくは下記一般式(I)で表されるポリケトンを原料として製造される。
上記ポリケトンは、分子中にCO単位(カルボニル基)とエチレン性不飽和化合物由来の単位とが配列された交互共重合体、即ち、高分子鎖中で各CO単位の隣に、例えばエチレン単位等のオレフィン単位が一つずつ位置する構造である。このポリケトンは、一酸化炭素と特定のエチレン性不飽和化合物の1種との共重合体であってもよく、一酸化炭素とエチレン性不飽和化合物の2種以上との共重合体であってもよい。
上記(I)式中のRを形成するエチレン性不飽和化合物としては、エチレン,プロピレン,ブテン,ペンテン,ヘキセン,ヘプテン,オクテン,ノネン,デセン,ドデセン,スチレン等の不飽和炭化水素化合物、メチルアクリレート,メチルメタクリレート,ビニルアセテート,ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸又はその誘導体、更にはウンデセノール,6−クロロヘキセン,N−ビニルピロリドン,及びスルニルホスホン酸のジエチルエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にポリマーの力学特性や耐熱性等の点から、エチレン性不飽和化合物としてエチレンを主体とするものを用いたポリケトンが好ましい。
ポリケトンを構成するエチレン性不飽和化合物として、エチレンと他のエチレン性不飽和化合物とを併用する場合、エチレンは、全エチレン性不飽和化合物に対し、80モル%以上になるように用いるのが好ましい。この割合が80モル%未満では得られるポリマーの融点が200℃以下になり、得られるポリケトン繊維の耐熱性が不充分となる場合がある。ポリケトン繊維の力学特性や耐熱性の点から、エチレンの使用量は、特に全エチレン性不飽和化合物に対し90モル%以上が好ましい。
前記のポリケトンは、公知の方法、例えばヨーロッパ特許公開第121965号,同第213671号,同第229408号及び米国特許第3914391号明細書に記載された方法に従って製造することができる。
上記ポリケトンの重合度は、m−クレゾール中、60℃で測定した溶液粘度が1.0〜10.0dL/gの範囲にあるのが好ましい。溶液粘度が1.0dL/g未満では、得られるポリケトン繊維の力学強度が不充分となる場合があり、ポリケトン繊維の力学強度の観点から、溶液粘度が1.2dL/g以上であるのが更に好ましい。一方、溶液粘度が10.0dL/gを超えると、繊維化時の溶融粘度や溶液粘度が高くなりすぎて紡糸性が不良となる場合があり、紡糸性の観点から、溶液粘度が5.0dL/g以下であるのが更に好ましい。繊維の力学強度及び紡糸性などを考慮すると、この溶液粘度は1.3〜4.0dL/gの範囲が特に好ましい。
上記ポリケトンの繊維化方法は、特に限定されないが、一般的には溶融紡糸法又は溶液紡糸法が採用される。溶融紡糸法を採用する場合には、例えば特開平1−124617号公報に記載の方法に従って、ポリマーを通常、融点より20℃以上高い温度、好ましくは融点より40℃程度高い温度で溶融紡糸し、次いで、通常、融点より10℃以下低い温度、好ましくは融点より40℃程度低い温度において、好ましくは3倍以上の延伸比で、更に好ましくは7倍以上の延伸比で延伸処理することにより、容易に所望の繊維を得ることができる。
一方、溶液紡糸法を採用する場合、例えば特開平2−112413号公報に記載の方法に従って、ポリマーを例えばヘキサフルオロイソプロパノール,m−クレゾール等に0.25〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の濃度で溶解させ、紡糸ノズルより押し出して繊維化し、次いでトルエン,エタノール,イソプロパノール,n−ヘキサン,イソオクタン,アセトン,メチルエチルケトン等の非溶剤浴、好ましくはアセトン浴中で溶剤を除去、洗浄して紡糸原糸を得、更に(融点−100℃)〜(融点+10℃)、好ましくは(融点−50℃)〜(融点)の範囲の温度で延伸処理することにより、所望のフィラメントを得ることができる。また、このポリケトンには、熱,酸素等に対して十分な耐久性を付与する目的で酸化防止剤を加えることが好ましく、また必要に応じて艶消し剤,顔料,帯電防止剤等も配合することができる。
このようなポリケトン繊維よりなる補強帆布は、ポリケトン繊維のコードにより製造することができる。また、ポリケトン繊維と他の繊維とで構成される補強帆布は、ポリケトン繊維と他の繊維とで構成された複合繊維コード、又はポリケトン繊維コードと他の繊維のコードとの組み合わせにより製造することができる。
補強帆布を構成する他の繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等が挙げられる。ナイロン繊維を併用することにより、コスト低減、疲労接着の改良という効果が奏され、また、PET繊維等のポリエステル繊維を併用することによりコスト低減、強力、伸びの改良という効果が奏される。これらの他の繊維は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。他の繊維としては、特にナイロン繊維を用いることが好ましい。このナイロン繊維を構成するナイロンとしては、6,6−ナイロン、6−ナイロン、4,6−ナイロン、MXD6ナイロン等を用いることができる。好ましくは6,6−ナイロンである。
他の繊維を併用する場合、ポリケトン繊維を用いることによる耐熱性、ゴムとの接着性、補強性の向上効果を十分に得る上で、補強帆布を構成する繊維全体に対するポリケトン繊維の割合が繊度で表して30%以上となるようにポリケトン繊維を用いることが好ましい。他の繊維を併用することによる効果を得る上では、このポリケトン繊維の割合は30〜100%であることが好ましい。
補強帆布の繊維織物の織方には特に制限はなく、平織、ストレートワープ織、綾織、すだれ織、その他の特殊織等のいずれでも良い。また、繊維織物を構成するコードの打ち込み本数等にも特に制限はなく、得られる耐熱コンベアベルトの要求特性に応じて適宜決定される。平織物よりなる補強帆布の場合、例えば縦糸をポリケトン繊維、横糸をナイロン繊維等の他の繊維で構成するようにしても良い。
本発明において、耐熱コンベアベルトのゴム層を構成するゴム材料のゴム成分としては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等の耐熱ゴムの1種又は2種以上を主成分とするものが用いられる。
ただし、これらの耐熱ゴムの1種又は2種以上と、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の汎用のジエン系ゴムの1種又は2種以上とのブレンドゴムであっても良い。
また、加硫剤としては、有機過酸化物、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−iso−プロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシ−iso−プロピルカルバメート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
有機過酸化物の使用量は、最適な加硫ゴムの物性、耐熱性、加硫速度を得るために適正な範囲があり、その量はゴム種、加硫剤種によって異なるが、概ねゴム成分100重量部に対して1〜10重量部とすることが好ましい。
なお、加硫剤としては、上記有機過酸化物と共に硫黄を使用することも可能であるが、この場合、硫黄の使用量が多過ぎると耐熱性に優れたゴムを得ることができないことから、硫黄を併用する場合、その使用量はゴム成分100重量部に対して1重量部以下とすることが好ましい。
本発明の補強帆布を用いた本発明の耐熱コンベアベルトは、通常、加硫剤としての有機過酸化物を含む未加硫ゴム材料と本発明の補強帆布とを金型内に配置して、加圧下加熱加硫成形することにより製造される。この際、補強帆布の必要枚数を積層し、これを2層のゴム層間に介在させて、或いはこのような積層体を更に必要数積層して加圧下加熱加硫成形を行うが、本発明によれば、補強帆布の高い補強効果で、補強帆布の使用量を低減することができる。即ち、少ない補強帆布数で、十分に高い強度を得ることができる。
なお、用いる未加硫ゴム材料には、ゴム成分及び加硫剤としての有機過酸化物の他、一般的にゴムの加硫成形に用いられるカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、クレー等の充填材、亜鉛華、その他の加硫促進剤、ステアリン酸等の脂肪酸、オイル、老化防止剤等が常法に従って配合される。
前述の如く、本発明の補強帆布を構成するポリケトン繊維は、耐熱性に著しく優れることから、有機過酸化物を用いた加硫に適した165℃以上の高温加硫を行うことが可能である。例えば、168〜180℃の温度で加硫を行うことにより、通常の加硫条件(140〜160℃程度)での加硫の場合に比べて、加硫時間を1/2〜1/10程度に短縮することができ、その生産性を高めることができる。
このような本発明の耐熱コンベアベルトは、100℃、特に150℃以上の高温環境下で使用されるコンベアベルトとして有用であり、例えば高炉装入コンベアベルト等の用途に好適である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例及び比較例において、未加硫ゴム材料としては、下記の3種のゴム配合のものを用いた。
<硫黄加硫ゴム配合I>
天然ゴム(RSS4号):50重量部
SBR(JSR社製「SBR1500」):50重量部
カーボンブラック(東海カーボン社製「シーストV」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):2重量部
オイル(新日本石油社製「アロマオイル」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
硫黄(鶴見化学社製):2.5重量部
加硫促進剤(大内新興化学社製「ノクセラーCZ」):1.5重量部
天然ゴム(RSS4号):50重量部
SBR(JSR社製「SBR1500」):50重量部
カーボンブラック(東海カーボン社製「シーストV」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):2重量部
オイル(新日本石油社製「アロマオイル」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
硫黄(鶴見化学社製):2.5重量部
加硫促進剤(大内新興化学社製「ノクセラーCZ」):1.5重量部
<有機過酸化物加硫ゴム配合II>
EPM(JSR社製「EP11」):100重量部
カーボンブラック(旭カーボン社製「#65」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):1重量部
オイル(サンオイル社製「サンバー2280」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
老化防止剤(大内新興化学社製「RD」):1重量部
有機過酸化物(日本油脂社製「ペロキシモンF−40」):4重量部
EPM(JSR社製「EP11」):100重量部
カーボンブラック(旭カーボン社製「#65」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):1重量部
オイル(サンオイル社製「サンバー2280」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
老化防止剤(大内新興化学社製「RD」):1重量部
有機過酸化物(日本油脂社製「ペロキシモンF−40」):4重量部
<有機過酸化物加硫ゴム配合III>
EPM(JSR社製「EP11」):100重量部
カーボンブラック(旭カーボン社製「#65」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):1重量部
オイル(サンオイル社製「サンバー2280」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
老化防止剤(大内新興化学社製「RD」):1重量部
有機過酸化物(日本油脂社製「パークミルD−40」):6重量部
また、実施例及び比較例で用いた補強帆布の構成は次の通りである。
EPM(JSR社製「EP11」):100重量部
カーボンブラック(旭カーボン社製「#65」):50重量部
ステアリン酸(新日本理化社製):1重量部
オイル(サンオイル社製「サンバー2280」):5重量部
亜鉛華(東邦亜鉛社製):5重量部
老化防止剤(大内新興化学社製「RD」):1重量部
有機過酸化物(日本油脂社製「パークミルD−40」):6重量部
また、実施例及び比較例で用いた補強帆布の構成は次の通りである。
実施例1,2、比較例1,2
補強帆布及び未加硫ゴム材料として、表2に示すものを用い、補強帆布1枚を2枚の未加硫ゴム材料のシート(厚さ0.8mm)の間に介在させて積層し、この積層シート3枚を更に積層し、これを金型内に配置して、表2に示す条件で加圧下加熱加硫成形を行った。
補強帆布及び未加硫ゴム材料として、表2に示すものを用い、補強帆布1枚を2枚の未加硫ゴム材料のシート(厚さ0.8mm)の間に介在させて積層し、この積層シート3枚を更に積層し、これを金型内に配置して、表2に示す条件で加圧下加熱加硫成形を行った。
各サンプルについて、JIS K6256に準拠して、接着剥離試験を行い、ゴム付着率(帆布接着面に対するゴム付着の割合)、接着剥離力を調べ、結果を表2に示した。また、加硫温度160℃で加硫した場合の接着剥離力に対する170℃又は180℃における接着剥離力の相対値を接着剥離力保持率として算出し、結果を表2に示した。
実施例3,4、比較例3
補強帆布として表3に示すものを表3に示す枚数積層し、この積層補強帆布を表3に示す未加硫ゴム材料よりなる2枚のゴムシート(厚さ0.8mm)の間に介在させ、これを金型内に配置して、硫黄加硫ゴム配合の場合は140℃で30分、有機過酸化物加硫ゴム配合の場合は170℃で30分、それぞれ5MPaで加圧下加熱加硫成形を行った。
補強帆布として表3に示すものを表3に示す枚数積層し、この積層補強帆布を表3に示す未加硫ゴム材料よりなる2枚のゴムシート(厚さ0.8mm)の間に介在させ、これを金型内に配置して、硫黄加硫ゴム配合の場合は140℃で30分、有機過酸化物加硫ゴム配合の場合は170℃で30分、それぞれ5MPaで加圧下加熱加硫成形を行った。
各サンプルについて、JIS K6256に準拠して剥離強力を調べ、結果を表3に示した。
以上の結果より、本発明によれば、有機過酸化物を用いた高温加硫により短時間で高強度の製品を製造することができることが分かる。
Claims (8)
- ゴム層が、有機過酸化物を加硫剤とする加硫ゴムよりなる耐熱コンベアベルトに用いられる補強帆布であって、
ポリケトン繊維で構成されることを特徴とする耐熱コンベアベルト用補強帆布。 - ゴム層が、有機過酸化物を加硫剤とする加硫ゴムよりなる耐熱コンベアベルトに用いられる補強帆布であって、
ポリケトン繊維と他の繊維とで構成されることを特徴とする耐熱コンベアベルト用補強帆布。 - 請求項2において、該他の繊維がナイロン繊維及び/又はポリエステル繊維であることを特徴とする耐熱コンベアベルト用補強帆布。
- 請求項2又は3において、ポリケトン繊維と他の繊維との合計の繊度に対するポリケトン繊維の繊度の割合が30%以上であることを特徴とする耐熱コンベアベルト用補強帆布。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、ゴム成分が、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、及び水素添加ニトリルゴムよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とする耐熱コンベアベルト用補強帆布。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の補強帆布を備えることを特徴とする耐熱コンベアベルト。
- 請求項7において、加硫剤としての有機過酸化物を含む未加硫ゴム材料と補強帆布とを積層し、165℃以上で加硫成形されてなることを特徴とする耐熱コンベアベルト。
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