JP2007216573A - 光学レンズシートの製造方法及び光学レンズシート - Google Patents

光学レンズシートの製造方法及び光学レンズシート Download PDF

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Abstract

【課題】スクリーン印刷による光学レンズシートの製造方法において印刷インクの濡れ広がりを抑制し、レンズ形状を所望の形状に形成できる光学レンズシートの製造方法を提供する。
【解決手段】フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有した印刷インク4、又はフィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有した印刷インク4を準備し、スクリーン印刷により印刷インク4を印刷マスク3を介してベースフィルム1上に塗布する。塗布された印刷インク4を電離放射線で照射して硬化させ、マイクロレンズ2を形成する。印刷インク4は高凝集性を有するため、塗布されてから硬化されるまでの間、印刷インク4は濡れ広がりにくい。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学レンズシートの製造方法及び光学レンズシートに関し、さらに詳しくは、マイクロレンズやシリンドリカルレンズといった複数の平凸レンズを備える光学レンズシートの製造方法及び光学レンズシートに関する。
液晶表示装置のバックライトには、面光源からの光を表示画面正面方向に集光させ、表示画面の正面輝度を向上することを目的として、プリズムシート、マイクロレンズアレイシート、レンチキュラレンズシート等の光学レンズシートが広く利用されている。
光学レンズシートの製造方法の一つとして、特開2001−030273号公報(下記特許文献1)に開示されている印刷ロール版や成型金型を用いた製造方法がある。この製造方法では、印刷ロール版に半球状の穴又は半円筒状の溝を形成し、印刷ロール版の穴又は溝に紫外線硬化樹脂を充填しベースフィルム上に転写する。又は、印刷ロール版の穴又は溝の形状をベースフィルムに直接転写する。以上の工程により所望のレンズ形状を有する光学レンズシートを製造する。
光学レンズシートの他の製造方法として、特開平5−134103号公報(下記特許文献2)に開示されている製造方法がある。この方法では、印刷ロール版等を用いず、ベースフィルム上に複数の仕切板を有する型枠を設け、この型枠に樹脂を注入することによりマイクロレンズアレイを製造する。
しかしながら、印刷ロール版又は成型金型を用いた製造方法では、印刷ロール版又は成型金型にレンズ形状に基づく微細な穴又は溝を加工しなければならず、製造コストが高くなる。光学レンズシートを大面積化する場合、印刷ロール版及び成型金型も大型化しなければならず、その場合、穴又は溝の加工工程が複雑になり、加工費も高くなる。したがって、これらの製造方法では、大面積の光学レンズシートの製造コストを抑えることができない。
また、型枠を用いた製造方法では、型枠を構成する微細な仕切板を形成しなければならず、製造工程が複雑化するため、大面積の光学レンズシートの製造には不向きである。さらに、型枠が光学レンズシートに残存するため、各レンズのレンズエッジ部での集光効果に影響を与える可能性がある。
これらの製造方法に代わる製造方法として、特開平10−300904号公報(下記特許文献3)に開示されているスクリーン印刷を用いた製造方法がある。この製造方法によれば、印刷ロール版又は成型金型の場合のように、複雑な加工が不要であるため、大面積の光学レンズシートの製造コストを抑えることができる。
しかしながら、スクリーン印刷により光学レンズシートを製造する場合、光学レンズシートを構成するマイクロレンズやシリンドリカルレンズといった平凸レンズを所望の形状に形成するのが困難である。特開平10−300904号公報に開示された製造方法では、スクリーン印刷により印刷インクをベースフィルム上に塗布し、塗布された印刷インクを硬化させることによりマイクロレンズを形成するとしている。しかしながら、この方法によれば、印刷インクを塗布してから硬化させるまでの間に印刷インクが濡れ広がり、マイクロレンズの凸面が球面とならない場合が生じる。さらに、印刷インクが濡れ広がることにより、隣接するマイクロレンズ同士が接触及び結合され、レンズ形状をなさなくなる場合も生じる。
特開2001−030273号公報 特開平5−134103号公報 特開平10−300904号公報 特開平9−49903号公報 特開2004−42475号公報
本発明の目的は、スクリーン印刷による光学レンズシートの製造方法において印刷インクの濡れ広がりを抑制し、レンズ形状を所望の形状に形成できる光学レンズシートの製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明による光学レンズシートの製造方法は、基材シートと、基材シート上に形成される複数の平凸レンズとを備えた光学レンズシートの製造方法である。光学レンズの製造方法は、高凝集性を有し、電離放射線で硬化される印刷インクを準備する工程と、平凸レンズの平面に対応した複数の開口部を有する印刷マスクを準備する工程と、スクリーン印刷により印刷インクを印刷マスクを介して基材シート上に塗布する工程と、スクリーン印刷後、基材シート上に塗布された印刷インクに電離放射線を照射し、印刷インクを硬化させて平凸レンズを形成する工程とを備える。
本発明でいう電離放射線とは、たとえば、紫外線、電子線等である。
基材シートは板状であってもフィルム状であってもよい。また、平凸レンズとは、たとえば平面が円、楕円又は正方形であり、凸面が曲率を有するマイクロレンズや、平面が長方形であり、凸面が半円筒面であるシリンドリカルレンズである。ここでいう平面とは、たとえば、平凸レンズが基材シートと接触する面をいう。
本発明による光学レンズシートの製造方法では、高凝集性の印刷インクを用いる。そのため、スクリーン印刷後、基材シート状に塗布された印刷インクが濡れ広がるのを抑制できる。つまり、塗布後の印刷インクのだれの発生を抑制できる。そのため、平凸レンズの凸面を所望の形状に保つことができる。
好ましくは、印刷インクは、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有する。
フルオレン骨格は、全体にπ電子共役系が広がっているため、炭素結合からなるフルオレン骨格部分は安定な平面構造となる。そのため、フルオレン骨格を有する分子同士は互いに重なるように凝集し易い。したがって、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有した印刷インクは高凝集性を有し、スクリーン印刷後の印刷インクの濡れ広がりを抑制できる。
好ましくは、印刷インクは、フィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有する。
電離放射線硬化性樹脂にフィラを含有すれば、チキソ性が向上する。つまり、ずり応力が生じるスクリーン印刷時には低粘度化するが、基材シート上に塗布された後はずり応力がないため高粘度化し、凝集性が高くなる。そのため、印刷後の印刷インクの濡れ広がりを抑制できる。
好ましくは、フィラの屈折率及び電離放射線硬化性樹脂の屈折率は、1.49〜1.65である。
この場合、電離放射線硬化性樹脂及びフィラの屈折率を、集光性に最適な値である1.49〜1.65の範囲内にするため、フィラが含有されていても高い集光性を維持できる。
好ましくは、フィラの屈折率と、電離放射線硬化性樹脂の屈折率との差は0.05以下である。
フィラの屈折率を電離放射線硬化性樹脂の屈折率に近似させ、略同じにする。具体的には両者の屈折率の差を0.05以下にする。フィラを拡散板等に用いる場合は、光を拡散させることを目的とするため、フィラの屈折率を樹脂の屈折率と大きく異なる値とするが、本発明のフィラは凝集性を向上させるために用いるものであるため、電離放射線硬化性樹脂の屈折率になるべく近い値の屈折率とする。その結果、フィラが含有されていても高い集光性を維持できる。
好ましくは、印刷インクは、電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して20〜60重量部のフィラを含有する。
この場合、スクリーン印刷後の印刷インクの濡れ広がりを有効に防止できる。
好ましくは、形成された平凸レンズにおいて、式(1)で規定される変形率T(%)が0〜20%となる。
T(%)=(r2−r1)/r1×100 (1)
r1=(R−(R−H)1/2
ここで、Rは平凸レンズを2等分した横断面形状におけるレンズ中央部の曲率半径、Hは横断面形状における平凸レンズ中央の高さ、r2は横断面形状における平凸レンズの平面中央からレンズエッジまでの長さである。
変形率T(%)は後述するように、基材シートに塗布された印刷インクの濡れ広がりの程度を示す指標であり、変形率が大きいほど濡れ広がりが大きい。本発明の製造方法では、変形率T(%)が0〜20%の範囲内に抑えることができる。したがって、印刷インクの濡れ広がりを抑制し、平凸レンズの凸面を集光性の高い形状に保つことができる。
好ましくは、光学レンズシートの製造方法はさらに、表面に基材シートを巻いた円筒状の送り出しロールと、光学レンズシートを巻き取るための巻取りロールとを準備する工程と、送り出しロールから基材シートを巻取りロールに送り出す工程と、スクリーン印刷により基材シート上に印刷インクが塗布され、かつ、塗布された印刷インクが硬化して平凸レンズが形成された後に、形成された平凸レンズを備えた光学レンズシートを巻取りロールに巻き取る工程とを備える。
この場合、いわゆるロールトゥロール方式により連続的に光学レンズシートを製造できる。
本発明による光学レンズシートは上述の光学レンズシートの製造方法により製造された光学レンズシートである。
好ましくは、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有する複数の平凸レンズを備える光学レンズシートの屈折率は1.49〜1.65である。好ましくは、平凸レンズの平面と凸面とがなす角度は20〜90度である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
[光学レンズシートの製造方法]
はじめに、本実施の形態による光学レンズシートの製造方法について説明する。以下の説明では、光学レンズシートの一例として、図1及び図2に示すマイクロレンズアレイ10を製造する方法について説明する。
図1及び図2を参照して、マイクロレンズアレイ10は、基材シートであるベースフィルム1と、平凸レンズである複数のマイクロレンズ2とを備える。マイクロレンズ2は凸面21とベースフィルム1との接触面である平面22とを有する。
マイクロレンズアレイ10を製造するために、初めに、印刷インクを準備する。印刷インクは、高凝集性を有し、紫外線等の電離放射線により硬化される。印刷インクの詳細については後述する。次に、図3に示す平版の印刷マスク3を準備する。印刷マスク3は、各々がマイクロレンズ2の平面22に相当する形状の複数の開口部30を有する。
続いて、図4(a)に示すように、スクリーン印刷により印刷インク4をベースフィルム1上に塗布する。具体的には、印刷マスク3をベースフィルム1上に配置し、スキージ5を用いて印刷インク4を印刷マスク3を介してベースフィルム1上に塗布する。スクリーン印刷後、印刷マスク3を除去する。このとき、図4(b)に示すように、塗布された印刷インク4の各々は、所定の間隔をあけて配置される。印刷インク4は高凝集性を有するため、濡れ広がりにくく、凸面の形状を保持する。印刷マスク3を除去した後、図4(b)に示すように、ベースフィルム1上に塗布された印刷インク4を電離放射線照射光源8から出射される電離放射線で照射し、硬化させる。これによりマイクロレンズ2が形成され、マイクロレンズアレイ10が作製される。
[印刷インク]
上述の製造方法に用いる印刷インクは、高凝集性を有する。凝集性が高ければ、スクリーン印刷後に印刷マスクを除去しても印刷インクが濡れ広がりにくい。そのため、スクリーン印刷後、ベースフィルム1上で所定の間隔をあけて隣に塗布された印刷インク同士が接触せず、印刷インク自身の表面張力により所望のレンズ形状を保つことができる。本実施の形態では、高凝集性を有する印刷インクとして、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有する印刷インク、又はフィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有する印刷インクを用いる。
[フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有する印刷インク]
フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂は、フルオレン骨格全体にπ電子共役系が広がっているため、炭素結合からなるフルオレン骨格部分は安定な平面構造となる。そのためフルオレン骨格を有する分子同士は互いに重なるように凝集し易い。その結果、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有した印刷インクは高凝集性を有し、印刷後の印刷インクの濡れ広がりを抑制する。したがって、塗布後の印刷インクは互いに接触することなく、ベースフィルム上の複数の平凸レンズは互いに独立して形成される。
フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂としては、9,9−ビス[4−(アクリロイルオキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(アクリロイルオキシトリエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(アクリロイルオキシジプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−アクリロイルオキシエトキシ−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−エチル−2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−メチル−2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2,4−ジメチル−4−アクリロイルジエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエチルアクリロイル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシプロピルアクリロイル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチル]フルオレンなどのジアクリレート樹脂が挙げられる。上記同様の構造を有するメタアクリレート樹脂を印刷インクとしてもよいし、フルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂を印刷インクとしてもよい。
[フィラ及び電離放射線硬化性樹脂を含有する印刷インク]
高凝集性を有する印刷インクとして、フィラを含有した電離放射線硬化性樹脂を用いることもできる。
電離放射線硬化性樹脂にフィラを含有すれば、チキソ性が向上する。つまり、ずり応力がある場合(スクリーン印刷時)には低粘度化し、ずり応力がない場合(スクリーン印刷後)には高粘度化する。したがって、スクリーン印刷後、ベースフィルム上に塗布された印刷インクは高粘度化し、凝集性が高くなる。その結果、印刷インクの濡れ広がりを抑制でき、所望のレンズ形状を保つことができる。
フィラを含有する電離放射線硬化性樹脂としては、ポリエステル系アクリレート樹脂、ウレタン系アクリレート樹脂、ポリエーテル系アクリレート樹脂、エポキシ系アクリレート樹脂などのオリゴマーあるいはモノマーを適意配合したものを用いる。フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂を用いてもよい。
電離放射線硬化性樹脂に含有されるフィラは、たとえば架橋アクリルやポリスチレン等のマイクロビーズといった有機物であってもよいし、無機物であってもよい。フィラの粒径は小さい方が好ましく、好ましくは、10μm以下である。粒径が大きいと、平凸レンズの凸面に凹凸を生じさせ、集光性に代表される光学特性を低下させるためである。
本実施の形態で用いるフィラの屈折率は、含有される電離放射線硬化性樹脂の屈折率とほぼ同じもの、又は近似するものとする。好ましくは、フィラの屈折率及び電離放射線硬化性樹脂の屈折率は共に1.49〜1.65の範囲内とする。本実施の形態に用いるフィラは、印刷インクの凝集性を高める目的で用いられるものであり、光学レンズシートに入射された光がフィラによりさらに屈折されると、集光性が低下するおそれがあるため、フィラでの屈折を可能な限り抑えた方が好ましい。したがって、本実施の形態に用いるフィラの屈折率は、電離放射線硬化性樹脂の屈折率とほぼ同じもの、又は近似するものとし、フィラおよび電離放射線硬化性樹脂の屈折率を、適正な集光性を示す1.49〜1.65の範囲内とする。より好ましくは、フィラの屈折率と電離放射線硬化性樹脂の屈折率との差を0.05以下とする。
好ましくは、フィラの含有量は、含有される電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して20〜60重量部とする。フィラ含有量が20重量部未満であれば、塗布後の印刷インクの形状が保ちにくくなる。一方、フィラ含有量が60重量部を超えれば、形成された平凸レンズの凸面に凹凸が発生しやすくなり光学特性が低下する。
以上の構成を有する印刷インクを用いて上述の製造方法により光学レンズシートを製造すれば、スクリーン印刷後の印刷インクの濡れ広がりを抑制し、硬化後の平凸レンズのレンズエッジ近傍の曲率を平凸レンズ中央部の曲率に近づけることができる。そのため、エッジ近傍の集光性の低下を抑制できる。以下、この点について詳述する。
図5は、本実施の形態により製造されたマイクロレンズアレイ10のマイクロレンズ2を2等分した横断面図である。スクリーン印刷により光学レンズシートを製造した場合、図5に示すように、印刷インクが塗布されてから硬化されるまでの間にマイクロレンズ2(印刷インク4)のレンズエッジはE1からE2に濡れ広がる。そのため、レンズ凸面のうち、レンズエッジE2近傍の曲率半径REは、レンズ凸面中央C0の曲率半径Rよりも大きくなる。曲率半径REが曲率半径Rよりも大きくなるほど、レンズエッジ近傍の集光性が低下する。そのため、曲率半径REは曲率半径Rになるべく近づける方が好ましい。すなわち、エッジE1からE2への濡れ広がりの程度をなるべく小さくするのが好ましい。
印刷インクの濡れ広がりの程度を示す指標として、変形率T(%)を以下の式(1)のように定義すれば、本実施の形態による光学レンズシートの製造方法では、印刷インクとして、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有した印刷インク、又は、フィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有した印刷インクを用いることにより、変形率T(%)を0〜20%の範囲内に抑えることができ、印刷インクの濡れ広がりを抑制できる。
T(%)=(r2−r1)/r1×100 (1)
ここで、r2は、硬化後のマイクロレンズ2の平面中央C1とレンズエッジE2との間の長さであり、r1は、平面中央C1とレンズエッジE1との間の長さである。レンズエッジがE1となる場合、つまり、濡れ広がりが全く発生しなかった場合、レンズ凸面全体の曲率半径はレンズ中央C0の曲率半径Rとなるため、長さr1は以下の式(2)により算出される。
r1=(R−(R−H)1/2 (2)
ここで、Hはレンズ中央C0の高さである。
以上のとおり、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有した印刷インク、又は、フィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有した印刷インクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシートを製造すれば、変形率T(%)を0〜20%の範囲内に抑えることができる。
なお、平凸レンズの凸面と平面とがなす角度θ(以下、立ち上がり角度と称する)は、20〜90度とするのが好ましい。立ち上がり角度θが90度に近づくほど、光学レンズの凸面の曲率は小さくなり、光をより正面に集光する。一方、立ち上がり角度θが0度に近づくほど、光学レンズの凸面の曲率は大きくなり、面光源からの光線が正面に集光しにくくなり、正面輝度が低下する。同様に、立ち上がり角度θが90度を超えても、光が正面に集光しにくくなり、正面輝度が低下する。したがって、光学レンズシードにおける立ち上がり角度θは20〜90度が好ましい。
本実施の形態による光学レンズシートの製造方法では、印刷インクの濡れ広がりを抑制できるため、立ち上がり角度を20〜90度に調整しやすい。立ち上がり角度θは、本実施の形態の印刷インクの粘度を適宜調整することにより調整できる。印刷インクの粘度は溶媒による希釈、あるいは低粘度モノマーによる希釈により適宜調整できる。
また、本実施の形態の印刷インクを用いれば、印刷マスク3の厚さ及び印刷マスク3の開口部30の形状及びパターンニングにより、濡れ広がりを抑制しつつ、立ち上がり角度θを20〜90度に調整できる。具体的には、開口部30の開口径に対してマスクの厚さを大きくすれば、平凸レンズの凸面の曲率が小さくなり、立ち上がり角度θは大きくなる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、光学レンズシートとして平面が円形であるマイクロレンズを備えたマイクロレンズアレイを製造したが、印刷マスクの開口部の形状を変更することにより、平面が他の形状のマイクロレンズを製造することもできるし、シリンドリカルレンズを有するレンチキュラレンズシートを製造することもできる。
たとえば、印刷マスク3に代えて、図6に示す楕円形状の開口部31を有する印刷マスク32を用いてスクリーン印刷した場合、図7に示すように平面212が楕円形状である複数のマイクロレンズ210を備えたマイクロレンズアレイを製造できる。また、印刷マスク3に代えて、図8に示す正方形の開口部33を有する印刷マスク34を用いれば、図9に示すように平面222が正方形である複数のマイクロレンズ220を備えたマイクロレンズアレイを製造できる。印刷マスク3に代えて、図10に示す長方形の開口部35を有する印刷マスク36を用いれば、図11に示すように各々の平面232が長方形である複数のシリンドリカルレンズ230を備えたレンチキュラレンズシートを製造できる。
これらの平凸レンズは平面が円形のマイクロレンズと異なり、平面が円形でないため集光性に異方性を有する。たとえば、図11に示すシリンドリカルレンズ230の場合、幅方向(図中y方向)の集光性が高く、長さ方向(図中x方向)の集光性が低い。液晶表示装置は、表示画面の左右方向(水平方向)の輝度分布を表示画面の上下方向(鉛直方向)の輝度分布と異なるように設計される場合がある。このような場合、集光性に異方性を有する平凸レンズを備えた光学レンズシートを利用できる。これらの光学レンズシートをバックライトに使用すれば、水平方向と垂直方向とで輝度分布を異なるものとすることができる。
これらの印刷マスクを用いて光学レンズシートを製造した場合であっても、上述の印刷インクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシートを製造することにより、上述の式(1)をで定義された変形率T(%)が0〜20の範囲内となる形状の平凸レンズを製造できる。具体的には、各光学レンズシートの平凸レンズ210、220、230において、図12(a)〜(c)に示すように、少なくとも各平凸レンズを2等分した横断面形状において、式(1)の変形率T(%)が0〜20%になる。
[第3の実施の形態]
上述の第2の実施の形態では、平凸レンズの平面形状に異方性を持たせることにより、集光性(輝度分布)に異方性を有する光学レンズシートを製造したが、さらに、光学レンズシート上の平凸レンズの配列の仕方によって表示画面の左右方向と上下方向の輝度分布を異なるように調整することもできる。図13に示す印刷マスク39は、各々が長方形であり互いに並設された複数の開口部37と、各々が長方形であり互いに並設された複数の開口部38とを有し、開口部37の並設方向が開口部38の並設方向と交差している。印刷マスク3の代わりに印刷マスク39を用いれば、図14及び図15に示すように配列方向が異なるシリンドリカルレンズ240及び250を備えた光学レンズシートを製造できる。各方向に配列されたシリンドリカルレンズ240、250の数を調整すれば、表示画面の上下左右方向の輝度分布を調整できる。
このように並設方向が異なるシリンドリカルレンズを有するレンチキュラレンズシートを印刷ロール版又は成型金型を用いて製造するのは困難である。印刷ロール版又は成型金型に配列の異なる微細な穴又は溝を形成するには複雑な加工が必要となるからである。しかしながら、本実施の形態による光学レンズシートの製造方法では、印刷マスクの開口部の設計により、図14に示すような並設方向が異なるシリンドリカルレンズを有するレンチキュラレンズシートを容易に製造できる。
[第4の実施の形態]
第1の実施の形態では、平版の印刷マスク3を用いたが、円筒状の印刷マスクを用いて、いわゆるロールトゥロールにより光学レンズシートを製造してもよい。
図16を参照して、表面にベースフィルムを巻いた円筒状の送り出しロール6と、製造後の光学レンズシートを巻き取るための円筒状の巻取りロール7とを準備する。また、円筒状の印刷マスク300を準備する。印刷マスク300は印刷マスク3と同様に、平凸レンズの平面に相当する形状の複数の開口部を有する。
ロールトゥロールでは、送り出しロール6からベースフィルム1を巻取りロール7に送り出す。ベースフィルム1が巻取りロール7に巻かれるまでの間に、スクリーン印刷により第1の実施の形態と同じ印刷インク4を印刷マスク300を介してベースフィルム1上に塗布する。その後、電離放射線照射光源8からの電離放射線により、塗布された印刷インク4を硬化させ、平凸レンズ2を形成し光学レンズシートを製造する。最後に、製造された光学レンズシートを前記巻取りロールに巻き取る。
このように、ロールトゥロールにより光学レンズシートを製造すれば、連続的に光学レンズシートを製造できる。
以上、第1〜第4の実施の形態による光学レンズシートの製造方法を説明したが、これらの実施の形態における印刷マスクは、シルク、ナイロン、ポリエステル、ポリアリレート、ステンレス等のメッシュに乳剤で開口部のパターニングを行ったものであってもよいし、円筒状のNi電鋳メッシュに感光乳剤で開口部のパターニングを行ったものであってもよい。また、Ni板をエッチングし、開口部のパターニングを行ったメタルマスクであってもよいし、SUS板にレーザー加工で開口部を設けたメタルマスクであってもよい。
ベースフィルムとして、表裏両面を易接着処理された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する)フィルムを準備した。また、フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂を含有した印刷インクを準備した。アクリレート樹脂の屈折率は1.62であった。図3に示す印刷マスクを用いて、スクリーン印刷により印刷インクをPETフィルム上に塗布した。塗布された印刷インクに紫外線を照射して印刷インクを硬化させ、光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
製造された光学レンズシートの上面写真を図17に示す。製造後、光学レンズシートのマイクロレンズの3次元形状を測定し、式(1)に定義した変形率Tを求めた。形状測定には株式会社キーエンス製の超深度 カラー3D 形状測定顕微鏡(VK−9500)を用いた。測定の結果、曲率半径R=232μm、高さH=67μm、平面の直径=374μm、長さr2=187μmであった。また、式(2)より長さr1=163μmであり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=24μmであった。
以上の測定結果を用いて式(1)により変形率Tを求めた結果、変形率Tは15%となり、本発明の規定範囲(0%≦T≦20%)内となった。なお、立ち上がり角度θ=32度であった。
実施例1と異なる印刷インクを用いて光学レンズシートを製造した。印刷インクとして、フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂であって実施例1のアクリレート樹脂よりも高粘度のものを準備した。屈折率は実施例1と同じく1.62であった。実施例1と同じベースフィルム及び同じ印刷マスクを用いてスクリーン印刷法により光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
実施例1と同様に、製造後の光学レンズシートのマイクロレンズの3次元形状を測定した。測定の結果、曲率半径R=235μm、高さH=140μm、平面直径=430μm、長さr2=215μmであった。また、式(2)により求めた長さr1=215μmであり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=0μmであった。変形率T=0%となり、フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂を用いることで変形率Tは本発明の規定範囲内となった。なお、立ち上がり角度θ=57度であった。
実施例1と異なる印刷マスクを用いて光学レンズシートを製造した。実施例1と同じベースフィルム及び印刷インクを準備し、図10に示した印刷マスクを用いてスクリーン印刷法により複数のシリンドリカルレンズを備えた光学レンズシート(レンチキュラレンズシート)を製造した。
実施例1と同様の測定方法により、シリンドリカルレンズの3次元形状を測定した。測定の結果、曲率半径R=240μm、高さH=65μm、平面幅=380μm、長さr2=190μmであった。また、長さr1=166μmであり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=25μmであった。以上の結果、変形率T=14%となり、フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂を用いることでシリンドリカルレンズにおいても変形率Tは本発明の規定範囲内となった。なお、立ち上がり角度θ=30度であった。
印刷インクとしてフィラを含有した樹脂を用いて光学レンズシートを製造し、製造後の平凸レンズの変形率Tを求めた。フルオレン骨格を有するアクリレート樹脂100重量部に対して平均粒径2μmのポリスチレン製のマイクロビーズを30重量部含有した印刷インクを準備した。マイクロビーズの屈折率は1.59であり、アクリレート樹脂の屈折率=1.62とほぼ同じ値であった。また、これらの屈折率は共に1.49〜1.65の範囲内であり、その差は0.05以下であった。実施例1と同じベースフィルム及び印刷マスクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
実施例1と同じ測定方法により、マイクロレンズの3次元形状を測定した。測定の結果、曲率半径R=206μm、高さH=82μm、平面直径=347μm、長さr2=173.5μmであった。また、式(2)より長さr1=164μmとなり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=9μmであった。以上の結果、式(1)より変形率T=5%となり、フィラを含有した樹脂を印刷インクに用いることにより変形率Tは本発明の規定範囲内となった。なお、立ち上がり角度θ=39度であった。
実施例4と異なる樹脂及びフィラを含有した印刷インクを用いて光学レンズシートを製造し、製造後の平凸レンズの変形率Tを求めた。ウレタンアクリレート樹脂(粘度=540P)100重量部に対して平均粒径2μmのポリメタクリル酸メチル製のマイクロビースを30重量部含有した印刷インクを準備した。マイクロビーズの屈折率は1.49であり、ウレタンアクリレート樹脂の屈折率1.50とほぼ同じ値であった。また、これらの屈折率は共に1.49〜1.65の範囲内であり、その差は0.05以下であった。実施例1と同じベースフィルム及び印刷マスクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
実施例1と同じ測定方法により、マイクロレンズの3次元形状を測定した。測定の結果、曲率半径R=441μm、高さH=62μm、平面直径=486μm、長さr2=243μmであった。また、式(2)より長さr1=225μmとなり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=18μmであった。以上の結果、式(1)より変形率T=8%となり、フィラを含有した樹脂を印刷インクに用いることにより変形率Tは本発明の規定範囲内となった。なお、立ち上がり角度θ=22度であった。
実施例5とフィラの含有量が異なる印刷インクを用いて光学レンズシートを製造し、製造後のレンズの変形率Tを求めた。実施例5と同じウレタンアクリレート樹脂100重量部に対して、実施例5と同じポリメタクリル酸メチル製のマイクロビーズを50重量部含有した印刷インクを準備した。実施例1と同じベースフィルム及び印刷マスクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
実施例1と同じ測定方法により、マイクロレンズの3次元形状を測定した。測定の結果、曲率半径R=240μm、高さH=83μm、平面直径=404μm、長さr2=202μmであった。また、式(2)より長さr1=182μmとなり、印刷インクの濡れ広がり幅(r2−r1)=20μmであった。以上の結果、式(1)より変形率T=11%となり、フィラを含有した樹脂を印刷インクに用いることにより変形率Tは本発明の規定範囲内となった。なお、立ち上がり角度θ=28度であった。
比較例1
ベースフィルムとして実施例1〜6と同じPETフィルムを準備し、印刷インクとしてフィラを含有しないウレタンアクリレート樹脂(粘度=540P)を準備し、実施例1と同じ印刷マスクを用いてスクリーン印刷により光学レンズシート(マイクロレンズアレイ)を製造した。
製造した光学レンズシートを観察した結果、同じ印刷マスクを用いた実施例1、2及び4〜6と異なり、ベースフィルム上の印刷インクが濡れ広がり、レンズ形状を形成できなかった。また、隣の印刷インクと接触及び結合されたものも点在した。
そこで、図2の印刷マスクの開口部形状と同じ形状の開口部を有し、開口部のピッチ(隣接する開口部の中心間距離)を図2の印刷マスクよりも広げた印刷マスクを準備して、スクリーン印刷により光学レンズシートを製造した。製造後の各マイクロレンズは互いに接触することなく、互いに独立して形成された。
実施例1と同じ測定方法によりマイクロレンズの3次元形状を測定し、変形率Tを求めた。測定の結果、曲率半径R=460μm、高さH=54μm、平面直径=539μm、長さr2=269.5μmであった。また、式(2)より長さr1=216μmとなり、印刷インクの広がり巾(r2−r1)=54μmであった。以上の結果、式(1)より変形率T=25%となり、変形率Tは本発明の規定範囲(0%≦T≦20%)外となった。また、立ち上がり角度θ=11度であり、立ち上がり角度θが20〜90度のマイクロレンズと比較して、集光性が低かった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
第1の実施の形態で製造される光学レンズシートの斜視図である。 図1中の線分II−IIでの断面図である。 第1の実施の形態による光学レンズシートの製造方法に用いる印刷マスクの上面図である。 第1の実施の形態による光学レンズシートの製造方法の第1及び第2工程を示す模式図である。 図4の製造方法により製造された光学レンズシートの各平凸レンズを2等分した横断面図である。 第2の実施の形態で用いられる印刷マスクの上面図である。 図6の印刷マスクを用いて製造される光学レンズシートの斜視図である。 図3及び図6の印刷マスクと異なる他の印刷マスクの上面図である。 図8の印刷マスクを用いて製造される光学レンズシートの斜視図である。 図3、図6及び図8の印刷マスクと異なる他の印刷マスクの上面図である。 図10の印刷マスクを用いて製造される光学レンズシートの斜視図である。 図7、図9、図11の光学レンズシートの平凸レンズを2等分した横断面図である。 第3の実施の形態で用いられる印刷マスクの上面図である。 図13の印刷マスクを用いて製造される光学レンズシートの斜視図である。 図14中の線分XV−XVでの断面図である。 第4の実施の形態による光学レンズシートの製造方法を説明するための模式図である。 実施例1で製造された光学レンズシートの上面写真である。
符号の説明
1 ベースフィルム
2 マイクロレンズ
3,32,34,36,39,300 印刷マスク
4 印刷インク
6 送り出しロール
7 巻取りロール
8 電離放射線照射光源
10 マイクロレンズアレイ
21 凸面
22,212,232 平面
30,31,33,35,37,38 開口部
100 電離放射線硬化性樹脂

Claims (15)

  1. 基材シートと、前記基材シート上に形成される複数の平凸レンズとを備えた光学レンズシートの製造方法であって、
    高凝集性を有し、電離放射線により硬化される印刷インクを準備する工程と、
    前記平凸レンズの平面に対応した複数の開口部を有する印刷マスクを準備する工程と、
    スクリーン印刷により前記印刷インクを前記印刷マスクを介して前記基材シート上に塗布する工程と、
    前記スクリーン印刷後、前記基材シート上に塗布された印刷インクに電離放射線を照射し、印刷インクを硬化させて前記平凸レンズを形成する工程とを備えることを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記印刷インクはフルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有することを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  3. 請求項1に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記印刷インクは、フィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有することを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  4. 請求項3に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記フィラの屈折率及び前記電離放射線硬化性樹脂の屈折率は、1.49〜1.65であることを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記フィラの屈折率と、前記電離放射線硬化性樹脂の屈折率との差は0.05以下であることを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記印刷インクは、前記電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して20〜60重量部のフィラを含有することを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の光学レンズシートの製造方法であって、
    前記形成された平凸レンズにおいて、式(1)で規定される変形率T(%)が0〜20%となることを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
    T(%)=(r2−r1)/r1×100 (1)
    r1=(R−(R−H)1/2
    ここで、Rは平凸レンズを2等分した横断面形状におけるレンズ中央部の曲率半径、Hは前記横断面形状における平凸レンズ中央の高さ、r2は前記横断面形状における平凸レンズの平面中央からレンズエッジまでの長さである。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光学レンズシートの製造方法であってさらに、
    表面に前記基材シートを巻いた円筒状の送り出しロールと、前記光学レンズシートを巻き取るための円筒状の巻取りロールとを準備する工程と、
    前記送り出しロールから前記基材シートを前記巻取りロールに送り出す工程と、
    前記スクリーン印刷により前記基材シート上に印刷インクを塗布し、かつ、塗布された印刷インクを硬化させ平凸レンズを形成した後に、前記形成された平凸レンズを備えた光学レンズシートを前記巻取りロールに巻き取る工程とを備えることを特徴とする光学レンズシートの製造方法。
  9. 基材シートと、
    前記基材シート上に形成され、フルオレン骨格を有する電離放射線硬化性樹脂を含有する複数の平凸レンズとを備え、
    前記平凸レンズにおいて、式(1)で規定される変形率Tが0〜20%であることを特徴とする光学レンズシート。
    T(%)=(r2−r1)/r1×100 (1)
    r1=(R−(R−H)1/2
    ここで、Rは平凸レンズを2等分した横断面形状におけるレンズ中央部の曲率半径、Hは前記横断面形状における平凸レンズ中央の高さ、r2は前記横断面形状における平凸レンズの平面中央からレンズエッジまでの長さである。
  10. 請求項9に記載の光学レンズシートであって、
    前記電離放射線硬化性樹脂の屈折率は、1.49〜1.65であることを特徴とする光学レンズシート。
  11. 基材シートと、
    前記基材シート上に形成され、各々がフィラと電離放射線硬化性樹脂とを含有する複数の平凸レンズとを備え、
    前記平凸レンズにおいて、式(1)で規定される変形率Tが0〜20%であることを特徴とする光学レンズシート。
    T(%)=(r2−r1)/r1×100 (1)
    r1=(R−(R−H)1/2
    ここで、Rは平凸レンズを2等分した横断面形状におけるレンズ中央部の曲率半径、Hは前記横断面形状における平凸レンズ中央の高さ、r2は前記横断面形状における平凸レンズの平面中央からレンズエッジまでの長さである。
  12. 請求項11に記載の光学レンズシートであって、
    前記フィラの屈折率及び前記樹脂の屈折率は、1.49〜1.65であることを特徴とする光学レンズシート。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の光学レンズシートであって、
    前記フィラの屈折率と、前記電離放射線硬化性樹脂の屈折率との差は0.05以下であることを特徴とする光学レンズシート。
  14. 請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の光学レンズシートであって、
    前記平凸レンズは、前記電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して20〜60重量部のフィラを含有することを特徴とする光学レンズシート。
  15. 請求項9〜請求項14のいずれか1項に記載の光学レンズシートであって、
    前記平凸レンズの平面と凸面とがなす角度は20〜90度であることを特徴とする光学レンズシート。

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