JP2007214292A - 受光モジュール、および光空間伝送装置 - Google Patents

受光モジュール、および光空間伝送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光軸調整をせずに高速伝送ができる、空間光伝送用の受光モジュールを提供する。
【解決手段】光が入射する入射端面と、内部を伝播した光を出射する、入射端面に対向し入射端面より狭い面積を有する出射端面とを有し、入射端面と出射端面を結ぶ所定の軸3から、軸3に対して実質上垂直な面方向に、離れるにしたがって段階的または連続的に屈折率が減少し、かつ、入射端面よりも出射端面に近いほど、それらの屈折率の減少の程度が大きい屈折率分布を有する集光体8と、集光体8の出射端面に近接して配置され、その出射端面から出射される光を受光する受光素子4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光空間伝送に使用される受光モジュールおよび光空間伝送装置に関する。例えば、高速伝送に用いられる受光モジュールおよび光空間伝送装置に関する。
光空間伝送において送信部と受信部の光軸が合っているのが理想的であるが、現実的には、固定送信部と固定受信部のアライメント不良による静的軸ズレや、送信部と受信部の少なくとも一方が移動(可動)体である場合の動的軸ズレが存在する。軸ズレが発生すると受光レベルの低下によりSN劣化、誤り率の増加による伝送レート低下、送信パワーの増加などの問題が生じる。さらに、高速応答する受光素子になるほど受光面積が小さくなるので、軸ズレの影響が顕著となる。
送信部と受信部の軸ズレ防止としては送信部と受信部の少なくとも一つを機械制御することで、軸ズレ発生時に光軸合わせをする方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、可動部が不要で、ラッパ形状の集光器を含む光アンテナを用い、軸ズレ光を側面の全反射により受光素子に導くことで受光部の許容指向角を広げたものもある(例えば、特許文献2参照)。
図8(a)は、特許文献2に開示されている光アンテナの側面図を示している。
光アンテナ200は、光信号を検出するための光検出器220と、光信号が入力される第1の端210aから光検出器220に接する第2の端210bの側になるほど、その幅が狭くなる集光器210とを備えている。
図8(b)は、集光器210内の屈折率構成を説明する図である。集光器210は、複数の屈折率層211−1〜211−nを含んで構成されている。これらの屈折率層211−1〜211−nは、第1の端210aから第2の端210bになるほど、その屈折率が増加するように配置されている。したがって、集光器210に入射された光信号は、集光器210の内部の屈折率層211−1〜211−nによって、光検出器220側に移動するにつれて順次に屈折する。
集光器210は、第1の端210aから第2の端210bまでの幅が徐々に狭くなるとともに、第1の端210aから第2の端210bまで次第に屈折率が大きくなるような屈折率層211−1〜211−nが設けられているので、集光器210に入力された光信号は、光検出器220の(境界)表面に対して垂直な角度に近づくように屈折していく。
このような構成にすることにより、入力される光信号の許容可能な受光角度を大きくしている。
特開昭62−18135号公報(第1図) 特開2005−218102号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている従来の方法では、機械制御である以上、高速制御を行っても軸ズレ調整時はやはり受光レベルが低下するので高速伝送は不可能である。
それに対して、特許文献2の光アンテナ200を用いる場合は、機械制御では無く入射光を広い角度で受光できるので、特許文献1で問題となる軸ズレ調整時の受光レベルの低下を低減できる。
しかし、この特許文献2の場合には、Step Index(SI)型導波路のように側面での全反射により軸ズレ光を受光素子(光検出器220)へ導くので、受光角の異なる光が例えば同時に入射するような受光角の角度分布を有する各光線に対しては受光素子までの光路長にバラツキ(モード分散)が生じるため、この場合にも1Gbps以上の高速伝送は不可能である。
つまり、特許文献2の光アンテナ200では、光検出器220の光軸に対して小さな角度で入射する光に対しては、側面で反射せずに光検出器220に到達するが、光検出器220の光軸に対して大きな角度で入射する光に対しては、集光器210の側面で全反射しながら光検出器220の表面に対して垂直な角度に近づくように屈折して進んでいく。そのために、光検出器220の光軸に対して小さな角度で入射する光の場合と光路長に差が生じてしまう。したがって、受光角の角度分布を有する各光線については、同時に入射する受光角の異なる光の光検出器220までの光路長が異なるので、モード分散が生じてしまう。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、モード分散を低減して高速伝送が可能な受光モジュールおよび光空間伝送装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
光が入射する入射端面と、内部を伝播した光を出射する、前記入射端面に対向し前記入射端面より狭い面積を有する出射端面とを有し、前記入射端面と前記出射端面を結ぶ所定の軸から、前記軸に対して実質上垂直な面方向に、離れるにしたがって段階的または連続的に屈折率が減少し、かつ、前記入射端面よりも前記出射端面に近いほど、前記屈折率の減少の程度が大きい屈折率分布を有する集光体と、
前記出射端面に近接して配置され、前記出射端面から出射される光を受光する受光素子と、を備えた受光モジュールである。
また、第2の本発明は、
前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
前記集光体の外周面の屈折率は実質上同一である、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第3の本発明は、
前記軸から実質上垂直な面方向に離れるにしたがって減少する屈折率の減少の程度は、放物線状である、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第4の本発明は、
前記放物線の傾き(1次導関数)は、高次関数的または指数関数的に変化する、第3の本発明の受光モジュールである。
また、第5の本発明は、
前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
前記軸から離れた位置においては、軸方向に連続的に屈折率が変化している、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第6の本発明は、
前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
前記軸から離れた位置においては、軸方向に段階的に屈折率が変化している、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第7の本発明は、
前記集光体の前記軸に実質上垂直な断面は、それぞれが前記軸を中心とする円形状の複数の層で構成されており、
前記各層は、それぞれ異なった一様な屈折率を有しており、
前記軸から遠い層ほど前記一様な屈折率が小さい、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第8の本発明は、
前記集光体は、回転体であり、
前記入射端面および/または前記出射端面に近接し、そのレンズ光軸が前記集光体の前記軸に実質上重なるように配置される凸レンズを備えた、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第9の本発明は、
前記集光体は、屈折率が変化する屈折率分布を持つ、光を伝搬させるコア部であり、
前記コア部の周囲に接して、一様な屈折率を持つクラッド部が配置されている、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第10の本発明は、
前記集光体の前記入射端面に接して、または、前記出射端面と前記受光素子の間に、特定の波長のみを透過するフィルターを備えた、第1の本発明の受光モジュールである。
また、第11の本発明は、
光を発射する発光ユニットと、
第1の本発明の受光モジュールを有し、他の光空間伝送装置の発光ユニットから発射された光を受光する受光ユニットと、を備えた光空間伝送装置である。
本発明により、モード分散を低減して高速伝送が可能な受光モジュールおよび光空間伝送装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の受光モジュールの構成概要図を示している。
図1(a)は、本実施の形態1の受光モジュールの側面から見た断面図を、図1(b)は、図1(a)のA−B断面図を、図1(c)は、伝搬距離zとその位置における断面の屈折率分布の関係を、それぞれ示している。
本実施の形態1の受光モジュール9は、屈折率が動径方向に光軸からの距離に従って放物線状に低下し、その動径方向に光軸からの距離に従って低下する屈折率の変化が伝搬方向に沿って大きくになっていき、全ての光軸部分と動径方向円周部との屈折率差が伝播方向にほぼ一定に保存される、屈折率分布を有する集光器を具備している。
本実施の形態1の受光モジュール9は、図1(a)に示すように、屈折率分布型集光器8と、屈折率分布型集光器8の光軸3上で、その後方に接して配置される受光素子4とを備えており、光源1から自由空間2で隔てられて配置されている。
屈折率分布型集光器8は、動径方向(r軸)5の屈折率が光軸3からの距離(r)に従って放物線状に中心対称に連続的に単調減少し、かつ、光源1側の入射端から受光素子4側の出射端に向かって伝播方向(z軸)6の屈折率が、前記動径方向の光軸3からの距離(r)に従って放物線状に単調減少する割合(g)が伝搬距離(z)に従って連続的に単調増加する屈折率分布を有している。そして、屈折率分布型集光器8は、図1(a)に示すように、光が入射する入射端面よりも受光素子4に接している出射端面の方が面積が狭く、伝播方向に外周半径が単調減少する形状をしており、その屈折率は、全ての動径方向について光軸3上の屈折率と外周縁7上の屈折率の差(屈折率差(Δ))が伝播方向にほぼ一定に保存されるように分布している。すなわち、屈折率分布型集光器8の光軸3上の屈折率は、どの位置においても実質上同一であり、外周縁7部分の屈折率は、どの位置においても実質上同一である。
したがって、屈折率分布型集光器8は、光軸3を軸とする回転体である。
なお、実質上同一の屈折率とは、それらの差が所定の誤差の範囲であり、社会通念上、同一と見做せる範囲の屈折率を言う。
なお、光軸3が、本発明の、入射端面と出射端面を結ぶ所定の軸の一例にあたる。また、動径方向とは、本発明の、所定の軸に対して実質上垂直な面方向の一例である。ここで、実質上垂直とは、社会通念上、垂直と見做せる範囲のものを言う。また、屈折率分布型集光器8が、本発明の集光体の一例であり、外周縁7部分が、本発明の外周部の一例である。
次に、本実施の形態1の屈折率分布型集光器8を使用して、軸ズレ平行入射光11が受光面積の小さなPD(フォトダイオード)やAPD(アバランシェ・フォトダイオード)などの受光素子4に集光されるメカニズムを、光線の軌跡(ビーム軌跡)12を使用して説明する。
まず、屈折率分布型集光器8の入射端(z=0)から光軸(z)方向のz位置における、動径方向に放物線状に変化する屈折率分布は、数1のように表される。

z位置での光軸からの距離および光軸とのなす角度を、それぞれr(z)およびr´(z)とすると、光軸方向にdzの距離だけ伝播したときの光軸からの距離と光軸とのなす角度は数2で表される。

そして、伝播方向のz位置からdzだけ伝播した光軸からの距離は、数3のように変形される。

数3は入射状態で変化する位相成分を考慮した光線の出射端位置を示している。光線の出射端位置はレンズのような集光を考える場合に必要であるが、本発明では光線の集合体であるビーム径を小さくすることを問題としているので、ビーム端、すなわち光軸からの距離の最大値がわかれば良い。光軸からの距離の最大値は、数3から位相項を取り除いて数4となる。

数4から、屈折率分布定数g(z)が大きい程ビーム径が小さくなることがわかるので、伝播方向にg(z)を大きくすることでビーム径が伝播にしたがって小さくなる。
ところで、数4からだけでは、屈折率分布型集光器を、g(z)がzに依存しない大きな定数のGRINレンズとしても、その屈折率分布型集光器の出射端でのビーム径をPD並みに小さくすることは可能である。しかし、入射端と出射端の面積比で決まるレンズ利得を大きくするには、入射端での受光ビーム径を大きくする必要がある。
一般的に、固体中に屈折率分布を形成させる方法としては、成長過程で組成や構造を変化させたり、置換や化学変化などにより母材の特性を局所的に変化させたり、母材中に異成分を拡散させたりするが、いずれを考えても屈折率の変化量(屈折率差Δ(z))には限界があるので、入射端に必要な大きな形状の場合は屈折率分布定数g(z)は大きくできない。
したがって、入射端で受光面積(πa(0))を大きくし、出射端で出射面積(πa(L))を小さくするためには、上記した屈折率分布形成プロセスで決まる屈折率差Δに対して、入射端では屈折率分布型集光器の半径a(0)を大きくしてg(0)を小さくし、出射端では屈折率分布型集光器の半径a(L)を小さくしてg(L)を大きくすれば良い。ただし、屈折率分布型集光器の入射端半径a(0)から出射端半径a(L)までの変化は任意で良いが、加工の都合上何らかの関数、例えば、図1(c)に示す1次関数のような多項式関数や指数関数的に小さくなるようにしてよい。
ここで、図1(a)に示すように、光源1から自由空間2で隔てられた受光モジュール9に、入射角度θ10で入射する軸ズレ平行入射光11を考える。ただし、光源から球面波が出射したとしても、m単位の自由空間の距離に対して受光モジュール9の開口面積が十分に小さい場合には、受光モジュール9に入射するビームは平行光と取り扱える。
受光モジュール9の光軸3上に角度θ(=r´(0))10で入射したビームは、図1(a)に示すように、一旦は軸ズレ方向へ進むが伝播に従って軸ズレ角度は徐々に小さくなり蛇行しながらやがて光軸3に漸近する。また、入射端の光軸3から軸ズレ方向に離れた位置に入射するビーム端の光線も、一旦は軸ズレ方向へ進むが伝播に従って軸ズレ角度は徐々に小さくなり外周端に到達する前に折り返してやがて光軸3に漸近する。
一方、入射端の光軸3から軸ズレと逆方向に離れた位置に入射するビーム端の光線は、光軸3を交差するように進むが伝播に従って光軸3付近を蛇行しながら光軸3に漸近する。
このように、軸ズレ平行入射光11は、ビーム端の光線が出射端で光軸3に漸近しビーム径が絞られるので、出射端に配置された受光面積の小さなPDやAPDなどの受光素子4にも無駄なく結合される。
したがって、本実施の形態1の受光モジュール9を用いると、受光モジュール9の光軸3に対して小さな角度で入射する光を全反射させずに受光素子4に受光させるとともに、受光モジュール9の光軸3に対して大きな角度で入射する光も全反射させずに受光素子4に受光させることができる。したがって、受光角の角度分布を有する光が入射した場合でも、受光素子4までの光路長にバラツキ(モード分散)が生じないので、1Gbps以上の高速伝送が可能となる。
図2に、屈折率分布定数g(z)を定数、多項式、指数関数とした場合の、それぞれの軸ズレ入射平行光の軌跡のシミュレーション結果を示す。
図2に示す各グラフは、横軸が、左端の縦軸の位置を入射面として、入射面から入射した光の伝搬距離を示している。そして、左端の縦軸の位置が、入射面に入射する各入射ビームの位置を示している。つまり、図2に示す各曲線は、グラフの左端に示す入射面の左側から、入射面の各位置に入射した光が進行していくそれぞれの軌跡を示している。
図2より、軸ズレ入射の場合はモード分散のためにレンズのように各光線が光軸上の一点に集光することは無いが、g(z)を大きくすることにより各光線の軌跡の範囲で決まるビーム径が入射ビーム径よりも小さくなることがわかる。
g(z)が一定の場合は入射時から一定の小さなビーム径になるのに対し、多項式や指数関数的にg(z)を伝播にしたがって大きくする場合は、g(z)が大きくなるにしたがってビーム径が小さくなることがわかる。ただし、ビーム径はg(z)で決まるので、定数の場合であっても指数関数の場合の入射端でのg(L)を使用すれば、指数関数と同じビーム径が得られる。しかし、プロセス上、大きな受光面積が必要な入射端で最初から大きなg(0)を得るのは困難なので、同じ屈折率差で伝播方向に断面形状を小さくするのが作製上好ましい。
なお、特許文献2の集光器210のように動径方向の屈折率を一定とした場合でも入射端から出射端に向かって断面を小さくすることで、側面での全反射でビーム径を小さくすることができるが、その場合には、本実施の形態1のような屈折率分布を有する場合よりもモード分散が大きくなるので、本実施の形態1の受光モジュールに比べて高速伝送ができない。
このように、動径方向には光軸3からの距離に従って放物線状に低下する屈折率分布を有し、伝搬方向には、その動径方向に放物線状に変化する変化率が増加する屈折率分布を有する屈折率分布型集光器8の出射端に受光素子4を接するように配置することで、広い受光角範囲で軸ズレ入射光を受光素子4の位置に受光素子4の大きさまでビーム径を集光させ、かつモード分散も低減できる光学系を構成できる。
なお、屈折率分布型集光器8内に屈折率分布を形成する材料としてポリシランなどが挙げられる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2の受光モジュールの構成概要図を示している。
図3(a)は、本実施の形態2の受光モジュールの断面図を、図3(b)は、図3(a)のA−B断面図を、図3(c)は、伝搬距離zとその位置における断面の屈折率分布の関係を、それぞれ示している。なお、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
本実施の形態2の受光モジュール30は、屈折率が動径方向に光軸からの距離に従って放物線状に低下し、その動径方向に光軸からの距離に従って低下する屈折率の変化が伝搬方向に沿って急激になっていき、全ての光軸部分と動径方向円周部との屈折率差が伝播方向にほぼ一定に保存されるコア部と、コア部の周囲のクラッド部で構成される集光器を具備している。
本実施の形態2の受光モジュール30が備える外形一定屈折率分布型集光器15は、図3(a)に示すように、実施の形態1の伝播方向に断面が小さくなる屈折率分布型集光器8をコア部分13とし、そのコア部13の周囲を屈折率が一定のクラッド部14が覆っており、外径が、取り付けられるハウジングの特性の形状になっている。
したがって、コア部13は、光軸3を軸とする回転体である。なお、コア部13が、本発明の集光体の一例にあたる。
なお、図3(a)および図3(b)では、受光モジュール30の外径、すなわちクラッド部14の外形を一定の円柱構造としているが、受光モジュールを保持するためのハウジングの形状に合わせて任意形状にすることができる。
このように、本実施の形態2の受光モジュール30では、光学系を決めるコア部13の形状と保持のためのクラッド部14の形状を独立に設計することで、ハウジングの形状に依存せず光学系を自由に設計することができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3の受光モジュールの構成断面図を示している。
本実施の形態3の受光モジュール31は、図4に示すように、実施の形態1の入射端面を曲面にした例である。なお、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
図4に示すように、本実施の形態3の受光モジュール31は、屈折率分布型集光器8の入射端面に接して入射曲面16が配置されている。入射曲面16は凸レンズであり、そのレンズ光軸が、屈折率分布型集光器8の光軸3に重なるように配置されている。
このように、入射面を曲面にすると、平面の場合に比べて境界面での屈折が光軸3方向、すなわち軸ズレが緩和する方向に屈折するので、より広角の受光が可能となる。
図5は、本発明の実施の形態3の他の構成の受光モジュールの構成断面図を示している。
図5に示す本実施の形態3の受光モジュール32は、実施の形態1の出射端面を曲面にした例である。なお、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
図5に示すように、本実施の形態3の受光モジュール32は、屈折率分布型集光器8の出射端面に接して出射曲面26が配置されている。出射曲面26は凸レンズであり、そのレンズ光軸が、屈折率分布型集光器8の光軸3に重なるように配置されている。
このように、出射面を曲面にすると、平面の場合に比べて出射方向をより光軸3に近接するように屈折させるので、受光素子4への集光面積をより小さくすることができる。
本実施の形態3のように、屈折率分布型集光器の入射端面あるいは出射端面に曲面を形成させることにより受光角度を大きくできるので、受光レベルを改善できる。また、より小さな動径方向の屈折率差で受光角度を維持させることも可能である。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4の受光モジュールの構成概要図を示している。
図6(a)は、本実施の形態4の受光モジュールの断面図を、図6(b)は、図6(a)のA−B断面図を、それぞれ示している。なお、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
本実施の形態4の受光モジュール33は、動径方向と伝搬方向にステップ状に屈折率が変化する屈折率分布型集光器を具備している。図6は、屈折率分布型集光器内の屈折率分布を、一定屈折率の材料を使用して階段状に形成させた例を示している。
本実施の形態4は、図6(a)に示すように、階段状屈折率分布型集光器17を備えている。階段状屈折率分布型集光器17は、動径方向には図6(b)に示すように一定屈折率材料を同心円状に巻きつけ、伝播方向には、図6(a)に示すように同心円状の階段状屈折率分布18集光部分の動径方向の屈折率が大きくなるように接続された構成を有している。なお、これらの階段状の屈折率変化は、動径方向と伝播方向に依らず段数が多いほど光線軌跡が滑らかになるので好ましい。また、実施の形態1のような外径が変化する場合にも応用ができる。
なお、階段状の屈折率変化とは、本発明の段階的な屈折率の変化の一例である。また、図6(b)に示す、同心円状に巻きつけた各一定屈折率材料が、本発明の、光軸を中心とするリング状の複数の層の一例である。また、階段状屈折率分布型集光器17の、屈折率が変化する部分(図6(a)の点線で囲んだ円錐台形状の部分)が、本発明の集光体の一例にあたる。
本実施の形態4の受光モジュールでは、一定屈折材料を積層することにより、屈折率分布型集光器に使用できる材料を屈折率分布が形成可能な材料に限定する必要が無くなるので、透過率やフィルターの機能など光学的により好ましい材料を選択することができる。
なお、実施の形態1〜4の受光モジュールの受光素子4はPDやAPDなどを含み、各屈折率分布型集光器の出射端がこれらのPDやAPDの活性層にほぼ接するように配置すると、より受光レベルが上がるので好ましい。また、各実施の形態の屈折率分布型集光器の入射端に接して、あるいは、出射端と受光素子4間に特定の波長のみを透過するフィルターを具備することも可能である。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5の受光モジュールを備えた光空間伝送装置の構成図を示している。図7(a)は、本実施の形態5の光空間伝送装置の上面から見た構成図を、図7(b)は、本実施の形態5の光空間伝送装置2台の配置図を、それぞれ示している。
本実施の形態5の光空間伝送装置40は、図7(a)に示すように、基台42の上に固定されており、箱型の筐体41の中に、発光ユニット43と受光ユニット46を備えている。
発光ユニット43の前面には平板レンズ45が取り付けられており、平板レンズ45の光軸上のほぼ焦点位置となる平板49の中央に、発光素子44が取り付けられている。
また、受光ユニット46には、受光ユニット46前面に入射端面が向く位置に受光モジュール48が配置されている。この受光モジュール48は、実施の形態1で示した受光モジュール9である。受光モジュール48の光軸上で、受光モジュール48の出射端面に接して、平板50の中央に受光素子47が取り付けられている。
このような構成の2台の光空間伝送装置40が、図7(b)に示すように、空間を隔てて向かい合うように設置されて使用される。
一方の光空間伝送装置40の平板レンズ45の中心と発光素子44が結ぶ直線が、もう一方の光空間伝送装置40の受光モジュール48の光軸に合うように、2台の光空間伝送装置40を設置する。
そして、一方の光空間伝送装置40の発光素子44から発射した光が平板レンズ45によって平行光とされ、その平行光がもう一方の光空間伝送装置40の受光モジュール48に入射し集光されて、受光素子47で受光される。このようにして、2台の光空間伝送装置40の間で光空間伝送が行われる。
2台の光空間伝送装置40間で高速伝送を行わせるためには、一方の光空間伝送装置40の発光ユニット43から発光される平行光の光軸と、もう一方の光空間伝送装置40の受光ユニット46の光軸とを高精度に一致させなければならない。しかし、光空間伝送装置40を設置する際の取り付け部材の機械的精度のわずかな誤差や、筐体41の機械的精度のわずかな誤差等のために、これらの光軸を高精度に一致させるのは困難である。
従来の光空間伝送装置では、これらの光軸を高精度に合わせなければならなかったが、本実施の形態5の光空間伝送装置40は、本発明の受光モジュール48を備えているため、広い受光範囲で受光できるので、これらの光軸が高精度に一致していなくても高速な光空間伝送を行える。
なお、本実施の形態5では、受光モジュール48を実施の形態1の受光モジュール9であるとしたが、実施の形態2〜4の受光モジュール30〜33を用いても同様の効果が得られる。
以上に説明したように、本発明の受光モジュールは、軸ズレ光によるモード分散を低減する目的で、GRINレンズのように動径方向には光軸からの距離に従って放物線状に低下する屈折率分布を備えさせている。また、GRINレンズの欠点であるレンズのように集光しない軸ズレ光のビーム径を、伝播方向に向かって絞るように集光させる目的で伝搬方向には、動径方向に放物線状に変化する変化率が増加する屈折率分布を備えさせている。これらにより、広い受光角でも受光素子にビームを集光させ、モード分散の無いレンズ(集光器)を具備する受光モジュールを実現している。
本発明の受光モジュールのように、動径方向には光軸からの距離に従って放物線状に低下する屈折率分布を有し、伝搬方向には、その動径方向に放物線状に変化する変化率が増加する屈折率分布を有する屈折率分布型集光器の出射端に受光素子を接するように配置することで、広い受光角範囲で軸ズレ入射光を受光素子の位置に受光素子の大きさまでビーム径を集光させ、かつモード分散も低減できる光学系を構成できる。
以上述べたことから明らかなように、本発明の受光モジュールを用いることにより、可動機構が不要で、広い受光角範囲で高速光空間伝送を可能とする光学系を提供することができる。
また、本発明の受光モジュールは、空間光伝送において軸ズレ光に対して光軸調整を不要とする高速伝送方法として有用である。
本発明にかかる受光モジュールおよび光空間伝送装置は、モード分散を低減して高速伝送ができる効果を有し、高速伝送に用いられる受光モジュールおよび光空間伝送装置等に有用である。
(a)本発明の実施の形態1の受光モジュールの断面図、(b)本発明の実施の形態1の受光モジュールのA−B断面図、(c)本発明の実施の形態1の受光モジュールにおける、伝搬距離zとその位置における断面の屈折率分布の関係を示す図 本発明の実施の形態1の受光モジュールにおける、軸ズレ入射平行光の軌跡のシミュレーション結果を示す図 (a)本発明の実施の形態2の受光モジュールの断面図、(b)本発明の実施の形態2の受光モジュールのA−B断面図、(c)本発明の実施の形態2の受光モジュールにおける、伝搬距離zとその位置における断面の屈折率分布の関係を示す図 本発明の実施の形態3の受光モジュールの構成断面図 本発明の実施の形態3の、他の構成の受光モジュールの構成断面図 (a)本発明の実施の形態4の受光モジュールの断面図、(b)本発明の実施の形態4の受光モジュールのA−B断面図 (a)本発明の実施の形態5の光空間伝送装置の上面から見た構成図、(b)本発明の実施の形態5の光空間伝送装置の配置図 (a)従来の光アンテナの側面図、(b)従来の光アンテナの集光器内の屈折率構成を説明する図
符号の説明
1 光源
2 自由空間
3 光軸
4 受光素子
5 光軸からの距離(r)
6 伝播距離(z)
7 外周縁
8 屈折率分布型集光器
9、30、31、32、33 受光モジュール
10 入射角θ
11 軸ズレ平行入射光
12 ビーム軌跡
13 コア部
14 クラッド部
15 外径一定屈折率分布型集光器
16 入射曲面
17 階段状屈折率分布型集光器
18 動径方向の階段状屈折率分布
19 伝播方向の階段状屈折率分布
26 出射曲面
40 光空間伝送装置
41 筐体
42 基台
43 発光ユニット
44 発光素子
45 平板レンズ
46 受光ユニット
47 受光素子
48 受光モジュール
49、50 平板

Claims (11)

  1. 光が入射する入射端面と、内部を伝播した光を出射する、前記入射端面に対向し前記入射端面より狭い面積を有する出射端面とを有し、前記入射端面と前記出射端面を結ぶ所定の軸から、前記軸に対して実質上垂直な面方向に、離れるにしたがって段階的または連続的に屈折率が減少し、かつ、前記入射端面よりも前記出射端面に近いほど、前記屈折率の減少の程度が大きい屈折率分布を有する集光体と、
    前記出射端面に近接して配置され、前記出射端面から出射される光を受光する受光素子と、を備えた受光モジュール。
  2. 前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
    前記集光体の外周面の屈折率は実質上同一である、請求項1に記載の受光モジュール。
  3. 前記軸から実質上垂直な面方向に離れるにしたがって減少する屈折率の減少の程度は、放物線状である、請求項1に記載の受光モジュール。
  4. 前記放物線の傾き(1次導関数)は、高次関数的または指数関数的に変化する、請求項3に記載の受光モジュール。
  5. 前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
    前記軸から離れた位置においては、軸方向に連続的に屈折率が変化している、請求項1に記載の受光モジュール。
  6. 前記集光体内の前記軸上の各点における屈折率は実質上同一であり、
    前記軸から離れた位置においては、軸方向に段階的に屈折率が変化している、請求項1に記載の受光モジュール。
  7. 前記集光体の前記軸に実質上垂直な断面は、それぞれが前記軸を中心とする円形状の複数の層で構成されており、
    前記各層は、それぞれ異なった一様な屈折率を有しており、
    前記軸から遠い層ほど前記一様な屈折率が小さい、請求項1に記載の受光モジュール。
  8. 前記集光体は、回転体であり、
    前記入射端面および/または前記出射端面に近接し、そのレンズ光軸が前記集光体の前記軸に実質上重なるように配置される凸レンズを備えた、請求項1に記載の受光モジュール。
  9. 前記集光体は、屈折率が変化する屈折率分布を持つ、光を伝搬させるコア部であり、
    前記コア部の周囲に接して、一様な屈折率を持つクラッド部が配置されている、請求項1に記載の受光モジュール。
  10. 前記集光体の前記入射端面に接して、または、前記出射端面と前記受光素子の間に、特定の波長のみを透過するフィルターを備えた、請求項1に記載の受光モジュール。
  11. 光を発射する発光ユニットと、
    請求項1に記載の受光モジュールを有し、他の光空間伝送装置の発光ユニットから発射された光を受光する受光ユニットと、を備えた光空間伝送装置。
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