JP2007212764A - リングライト - Google Patents

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Abstract

【課題】面光源を形成できるリングライトを提供する。
【解決手段】リングライト1は、円環状の基板2と、基板2の一表面にそれぞれ所定間隔で二重にチドリ配置された外周側のLED3aと、内周側のLED3bと、各LED3(3a,3b)の照射する光を拡散する円環状の拡散板4とを備える。拡散板4は、隣り合うLED3aの照射する光の重なる領域である第1重複領域と、隣り合うLED3bの照射する光の重なる領域である第2重複領域とにわたって、基板2の一表面からの距離が、LED3b側よりLED3a側を遠くなるように傾斜して設置される。基板2は、撮影用ワイドレンズが接続可能な内周を有し、LED3の発光により生じた熱を放出するために、基板2の他表面にはヒートシンク6が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、LEDを周方向に設置したリングライトに係り、特に、撮影用レンズに接続されて使用されるリングライトに関する。
一般に、リングライトは、静止画(画像)を撮るスチールカメラや、動画(映像)を撮るフィルムカメラ(ムービーカメラまたはビデオカメラ)に接続されて使用される。このうち、スチールカメラ用のリングライトは、ストロボとして使用されることが多い。また、ビデオカメラ用のリングライトは、従来、比較的大型で重い物が多く、カメラマンが持ち運ぶことを前提としたハンディカメラのような機動性のあるカメラに対して接続することには適さない。また、従来、デジタルカメラ等のカメラに取り付けられるリングライトが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のリングライトは、リング状基板と、電気的光源と、電池ケースに収納された電源と、スイッチとを備えてなり、小型軽量とする工夫がなされている。ここで、電気的光源は、複数のLEDランプ素子(以下、単にLEDという)とその配線を含み、複数のLEDは、リング状基板に円周方向に間隔をあけて1列で取り付けられている。
また、従来、複数のLEDを円周方向に1列で配設する代わりに、複数のLEDを半径方向に並べ、かつ、放射状に配設したリングライトも知られている。
また、静止画ではなく動画を撮影する場合には、複数のLEDを長時間連続して発光させ続けなくてはならないため、LEDの発光によって生じた熱を効率よく放出しなければならない。そこで、連続発光できるように放熱機構を設けたリングライトが知られている。
特開2003−177454号公報(段落0009〜0020、図3および図4)
しかしながら、特許文献1に記載のリングライトで設けられたLEDは砲弾形LEDでありパワーが弱い。このため、図9(a)に示すように、このリングライト101を、カメラレンズを備えたレンズ部110に接続すると共に、このレンズ部110を撮影用のカメラ本体120に装着して、被写体の映像(または画像)を撮影するためにLEDを発光させた場合には、リング状に配置された複数の点状の光源901を形成することとなる。その結果、被写体の照明効果にムラができてしまう。具体的には、演出のために、人物の瞳に「一様なリング」を映した映像(アイキャッチ)を撮影しようとする場合には、図9(b)に示すように、人物の瞳902に、点状の光源901を反映した点状のリングが映った状態で撮影されてしまうこととなる。
また、複数のLEDを半径方向に並べ、かつ、放射状に配設したリングライトの場合には、同様に複数の点光源となったり、放射状に配置された線光源となったりする。したがって、従来のリングライトは、全体としてリング状の面一の光源(面光源)を形成することが困難であるという問題がある。
また、放熱機構を有する従来のリングライトは、その放熱機構のために、リングライト自体が大型となってしまうという問題がある。
また、面光源を形成するために、リングライトのLEDの個数自体を増やしたり、配設密度を高めたり、ハイパワーのSMD型(Surface Mount Device、表面実装型)LEDを使用したりした場合には、LEDの発熱量が増加してしまうこととなる。したがって、面光源の形成に際して、LEDの発熱を考慮したLEDの配置が要求されている。
さらに、リングライトの小型化によりリングライトの内径が小さくなり過ぎると、リングライトに撮影用ワイドレンズが接続された場合に、ミキレ(照明器具が画面に入ってしまうこと)が生じてしまうという問題も発生する。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、面光源を形成できるリングライトを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のリングライトは、円環状の基板と、前記基板の一表面に設けられた複数のLEDと、を有するリングライトにおいて、第1間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第1LED群と、前記第1LED群の内周側において第2間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第2LED群と、円環状の拡散板とを備えると共に、前記第1LED群のLEDの個数と、前記第2LED群のLEDの個数とは同一であり、前記第1のLED群のLEDは、前記第2のLED群の隣り合う2つのLEDの間に配置されることとした。
かかる構成によれば、リングライトは、拡散板によって、前記両LED群に属するLEDから照射された光を拡散する。ここで、拡散板は、前記第1LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第1重複領域と、前記第2LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第2重複領域とにわたって設置される。
これによれば、拡散板には、第1LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光が重なって入射されると共に、第2LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光が重なって入射される。したがって、入射光を効率よく拡散することができ、その結果、面光源を形成することができる。ここで、第1重複領域および第2重複領域の光軸方向において所定の幅があるため、拡散板は、第1重複領域および第2重複領域の所定の幅のうち、LEDに最も近い位置に配設されることが好ましい。
また、リングライトは、第1LED群のLEDの個数と、第2LED群のLEDの個数とが同一であり、かつ、第1LED群のLEDと第2LED群のLEDとが互い違いに配置されるので、面光源を形成し易くなる。
また、請求項2に記載のリングライトは、請求項1に記載のリングライトにおいて、前記拡散板は平板であると共に前記基板の一表面に平行に設置されることとした。
かかる構成によれば、リングライトは拡散板の構造が単純なので、容易に製造できる。また、リングライトは、拡散板が平板であると共に基板の一表面に平行に設置されるので、拡散板から第1LED群のLEDまでの距離と、拡散板から第2LED群のLEDまでの距離とは等しくなる。また、第1間隔と第2間隔とが異なるので、拡散板は、基板の一表面からの距離が、第1LED群のLEDから第1重複領域までの長さと、第2LED群のLEDから第2重複領域までの長さとの平均値と等しいことが好ましい。
また、請求項3に記載のリングライトは、請求項1に記載のリングライトにおいて、前記拡散板が、前記基板の一表面からの距離が、前記第2LED群側より前記第1LED群側を遠くなるように傾斜して設置されることとした。
かかる構成によれば、リングライトは、第1LED群のLEDの個数と、第2LED群のLEDの個数とが等しいので、第1LED群のLEDから第1重複領域までの長さが、第2LED群のLEDから第2重複領域までの長さよりも長いが、拡散板は、第2LED群側より第1LED群側を遠くなるように傾斜しているので、確実に第1重複領域と第2重複領域とにわたって設置することができる。また、第1間隔と、第2間隔と、第1LED群の半径と第2LED群の半径との差とを独立に定めることが可能となる。
また、請求項4に記載のリングライトは、請求項3に記載のリングライトにおいて、前記拡散板が、前記第1LED群の所定のLEDおよびこのLEDに隣り合う前記第2LED群のLEDからそれぞれ照射される光の重なる領域である第3重複領域と、前記第1重複領域と、前記第2重複領域とにわたって設置されることとした。
かかる構成によれば、リングライトは、第1LED群のLED同士の位置関係と、第2LED群のLED同士の位置関係とに加えて、第1LED群の所定のLEDと、このLEDに隣り合う第2LED群の2つのLEDとの相対的な位置関係に基づいて、拡散板の傾斜を定めることができるので、面光源を形成し易くなる。
請求項1に記載の発明によれば、隣り合う2つのLEDから照射される光が重なって入射される位置に拡散板を設けたので、面光源を形成できる。
請求項2に記載の発明によれば、拡散板の構造が単純なので、リングライトを容易に製造できる。
請求項3に記載の発明によれば、拡散板が傾斜しているので、拡散板を確実に第1重複領域と第2重複領域とにわたって設置することができる。
請求項4に記載の発明によれば、内周側のLEDと外周側のLEDとの間の相関を反映して拡散板の傾斜を定めることができるので、面光源を形成し易くなる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係るリングライトの構成について図1乃至図3を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るリングライトの平面図であり、図2は、図1に示したリングライトのA−A線断面矢視図であり、図3は、図1に示したリングライトのB−B線断面矢視図である。
リングライト1は、レンズ部10に接続されて使用される。このレンズ部10は、カメラレンズ11と、ライト接続枠12と、フィルタ部13とを備えている。
カメラレンズ11は、例えば、ハイビジョン映像の撮影用ワイドレンズであり、その中心が、リングライト1の中心と同軸上にある。
ライト接続枠12は、リングライト1と接続するためにレンズ部10の先端に配設されたアダプタである。
フィルタ部13は、カメラレンズ11の前方に各種フィルタを保持するものであり、ここでは、リングライト1とカメラレンズ11との間に2個設けられている。
なお、レンズ部10は、基端がカメラ本体20(図6参照)に装着されて使用される。
リングライト1は、図1乃至図3に示すように、基板2と、複数のLED3(3a,3b)と、拡散板4と、レンズ接続部材5と、ヒートシンク6とを備えている。なお、LED3への給電用の電源コード(図示しない)が、リングライト1の頂上部(図1上方)に接続されている。これにより、操作者がレンズ部10を操作するときに、電源コード(図示しない)が邪魔になることはない。
基板2は、円環状に形成されており、一表面に複数のLED3が設けられており、他表面にヒートシンク6が形成されている。この基板2は、ヒートシンク6と同一の軽量な金属、例えば、アルミニウム等で構成される。また、基板2は、レンズ接続部材5を介して、カメラレンズ11が接続されたときに、カメラレンズ11の撮影可能範囲が、基板2の内径よりも小さくなるように、内径とレンズ接続部材5の配設位置とが定められている。
LED3は、高輝度の白色LEDであり、例えば、SMD型LEDから構成される。複数(図1では48個)のLED3は、基板2上に第1間隔をあけて一列に周方向に配置されたLED3aからなる第1LED群と、この第1LED群の内周側において第2間隔をあけて一列に周方向に配置されたLED3bからなる第2LED群とを構成している。
LED3aの個数と、LED3bの個数とは同一である。また、LED3aは、隣り合う2つのLED3bの間に配置される(チドリ配置)。つまり、LED3aと、このLED3aと隣り合う2つのLED3bの中間位置とを結ぶ直線は、基板2の半径方向に一致している。
拡散板4は、円環状であり、LED3aおよびLED3bからそれぞれ照射された光を拡散するものであり、隣り合う2つのLED3aから照射される光の交わる領域である第1重複領域と、隣り合う2つのLED3bから照射される光の交わる領域である第2重複領域とにわたって設置される。この拡散板4は、基板2の一表面からの距離が、第2LED群側より第1LED群側を遠くなるように傾斜して設置される。
ここで、第1重複領域および第2重複領域について図4を参照して説明する。図4は、図1に示した隣り合うLEDから照射される光の説明図であり、(a)は外周側、(b)は内周側をそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、隣り合う2つのLED3aは、基板2上に第1間隔Daをあけて配置されている。各LED3aは、光を放射角度θで照射する。これにより、各LED3aから照射される光は、各LED3aから高さ(距離)Haの位置で交わる。この高さHaの位置を含む図中上方の領域が第1重複領域である。
また、図4(b)に示すように、隣り合う2つのLED3bは、基板2上に第2間隔Db(<Da)をあけて配置されている。各LED3bは、光を放射角度θで照射する。これにより、各LED3bから照射される光は、各LED3bから高さ(距離)Hb(<Ha)の位置で交わる。この高さHbの位置を含む図中上方の領域が第2重複領域である。
図2および図3に示すように、拡散板4は、内側円環部41と、外側円環部42と、円輪部43とから構成されている。
内側円環部41は、基端が基板2の内周側縁部に接続され、基板2の内周に沿って周状に垂直に立設している。この内側円環部41の高さ(幅)は、隣り合う2つのLED3bから照射される光の交わる領域である第2重複領域のうち、LED3bに最も近い位置までの高さ、つまり高さHb(図4(b)参照)であることが好ましい。
外側円環部42は、基端が基板2の外周側縁部に接続され、基板2の外周に沿って周状に垂直に立設している。この内側円環部41の高さ(幅)は、隣り合う2つのLED3aから照射される光の交わる領域である第1重複領域のうち、LED3aに最も近い位置までの高さ、つまり高さHa(図4(a)参照)であることが好ましい。
円輪部43は、所定の傾斜を有した円錐台の側面部である。円輪部43は、内周側が内側円環部41の先端に接続されると共に、外周側が外側円環部42の先端に接続される。この円輪部43を基板2へ投影した形状は、基板2と同様な円環となる。また、円輪部43は、透明または半透明でLED3の光を透過して拡散する材料、例えば、ガラスや合成樹脂等で構成される。なお、内側円環部41および外側円環部42は、不透明(例えば黒色)でLED3の光を遮蔽または吸収する材料、例えば、金属または合成樹脂等で構成される。
ここで、拡散板4の傾斜角度について図5を参照して説明する。図5は、拡散板の傾斜角度の説明図である。図5に示すLED3bは、第2LED群のうちの1つを示す基準LEDであり、図5に示すLED3aは、この基準LEDであるLED3bに隣り合っている。例えば、LED3bが、図1において図中最上部(12時の位置)にある場合に、LED3aは、LED3bの左右いずれかの方向に位置することとなる。図5は、基準LEDであるLED3bの位置と、基板2の中心とを結ぶ直線(半径方向の直線)でリングライト1を切断した断面(切断面)を示している。したがって、LED3aとLED3bとの距離として、LED3bを切断面上に投影したときの仮の距離が図示されており、また、LED3bからの光を示す照射範囲として、LED3bがLED3aから正しい距離の場所に仮に配置された場合の仮の照射範囲が図示されている。そのため、図5では、LED3bと照射範囲とのずれが示されている。
拡散板4の傾斜角度は、例えば、次のようにして定めることができる。
まず、基準LEDであるLED3bについて、水平方向に内周側に向かって第2間隔Db(図4(b)参照)の半分の値だけ離間した位置において、第2重複領域までの高さがHb(図4(b)参照)である地点を内周側端点として定める。
次に、LED3aについて、水平方向に外周側に向かって第1間隔Da(図4(a)参照)の半分の値だけ離間した位置において、第1重複領域までの高さがHa(図4(a)参照)である地点を外周側端点として定める。ここで、仮にLED3aが切断面上にあるものとしたときの位置を水平方向の基点とする。そして、内周側端点と外周側端点とを結ぶ直線を求める。このときに水平面からの角度αを拡散板4の傾斜角度とする。角度αは、5〜6°であることが好ましい。
なお、拡散板4は、LED3aおよびこのLED3aに隣り合うLED3bからそれぞれ照射される光の重なる領域である第3重複領域と、前記した第1重複領域と、前記した第2重複領域とにわたって設置されるようにしてもよい。これによれば、基板2上において、LED3aの配設された位置の半径と、LED3bの配設された位置の半径との平均半径の円周上における、光の重複領域を反映できるので、LED3を発光させたときに、見た目に一様性が向上した面光源を形成できる。
図1乃至図3に戻って説明を続ける。
レンズ接続部材5は、リングライト1の他表面側で、リングライト1と、レンズ部10のライト接続枠12とを接続する部材である。このレンズ接続部材5は、図1および図2に示すように、レンズ部10と接続される際の垂直方向の上下にそれぞれ設けられている。これは、横長のハイビジョン用のアスペクト比(16:9)に対応してリングライト1の内周の水平方向の画角(図3の破線参照)を、垂直方向の画角(図2の破線参照)よりも広くとり、かつ、リングライト1を支持する充分な強度を確保するためである。さらに、レンズ接続部材5の基板2への配設位置は、カメラレンズ11の前方にフィルタ部13を設けた状態で、ミキレが生じないような位置に接続されている。
ヒートシンク6は、LED3からの光の照射に伴って生じる熱を放出するものである。このLED3の熱は、主としてLED3の基端に発生するので、ヒートシンク6を基板2の他表面に形成することで効率よく放熱できる。その結果、LED3を連続発光させることが可能となるので、リングライト1を動画撮影時に使用できる。ヒートシンク6は、LED3の個数、基板2のサイズおよび放熱効率等に基づいて、板の個数(間隔)や長さが定められている。例えば、図3に示すように、ヒートシンク6は、板の個数がLED3の個数程度であることが好ましく、また、板の長さが、拡散板4と基板2との間の距離程度であることが好ましい。
図6は、図1に示したリングライトの作用の説明図であって、(a)はリングライトの発光、(b)は(a)の発光が人物の瞳に映った様子をそれぞれ示している。
リングライト1を、図6(a)に示すように、レンズ部10に接続すると共に、このレンズ部10を撮影用のカメラ本体20に装着して、被写体の映像(または画像)を撮影するためにLED3を発光させた場合には、リング状の発光面(面光源)601を形成することとなる。その結果、被写体に一様な照明効果を及ぼすこととなる。具体的には、演出のために、人物の瞳に「一様なリング」を映した映像(アイキャッチ)を撮影しようとする場合には、図6(b)に示すように、人物の瞳602に、リング状の発光面(面光源)601を反映したリングが映った状態で撮影できる。
なお、リングライト1の中心は、レンズ部10のカメラレンズ11(図1乃至図3参照)の中心と同軸上にあるため、人物の顔を照らす照明として用いた場合に、目尻、鼻、あご等の影が出ないという効果を奏する。また、リングライト1のLED3は、照射方向(先端)に向かって発熱しないので、重要文化財の撮影、昆虫や植物撮影時の接写ライトとしても使用可能である。
第1の実施形態のリングライト1によれば、隣り合う2つのLED3から照射される光の重なる第1重複領域および第2重複領域にわたって拡散板4を設置したので、面光源を形成することができる。また、複数のLED3をリング状に2列にチドリ配置したので、1列に配置した場合と比較して面光源を形成し易くなる。また、2列のLED3(3a,3b)により照度が向上し、放送用ハイビジョンカメラの照明器具として充分な照度を確保することができる。また、ヒートシンク6を基板2に一体で形成したので、高輝度の白色LEDを長時間使用しても発光で生じる熱を効率よく放出できる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るリングライトの構成を示す模式図であって、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−C線断面矢視図をそれぞれ示している。
図7に示したリングライト1Aは、レンズ部10に接続されて使用される。レンズ部10は、図1乃至図3で説明したものと同一である。
リングライト1Aは、基板2Aと、複数のLED3(3a,3b)と、拡散板4Aと、レンズ接続部材5Aと、ヒートシンク6Aとを備えている。
基板2Aおよびヒートシンク6Aは、図1に示した基板2およびヒートシンク6と同様なので説明を省略する。リングライト1Aに設けられたLED3は、個数(図7(a)では30個)が異なるだけで、図1に示したLED3と同一である。リングライト1Aには、それぞれ15個ずつのLED3aおよびLED3bが設けられている。
拡散板4Aは、円環状の平板であると共に、基板2Aに平行に設置される点を除いて、図1乃至図3に示した拡散板4と同様なものである。つまり、拡散板4Aは、LED3aからの距離と、LED3bからの距離とが同一である。この拡散板4Aは、図7(b)に示すように、内側円環部41Aと、外側円環部42Aと、円輪部43Aとから構成されている。
内側円環部41Aおよび外側円環部42Aは、高さ(幅)が互いに等しい点を除いて、図2および図3に示した内側円環部41および外側円環部42と同様なものである。
内側円環部41Aの高さ(LED3aから拡散板4Aまでの距離)と、外側円環部42Aの高さ(LED3bから拡散板4Aまでの距離)とは、LED3aから第1重複領域までの長さと、LED3bから第2重複領域までの長さとの平均値と等しいことが好ましい。つまり、内側円環部41Aおよび外側円環部42Aの高さ(幅)は、好ましくは、Ha(図4(a)参照)に相当する高さと、Hb(図4(b)参照)に相当する高さとの平均の高さである。
レンズ接続部材5Aは、リングライト1の一表面側で、リングライト1Aと、レンズ部10のライト接続枠12とを接続する部材である。このレンズ接続部材5Aは、図7に示すように、基板2Aの内周に沿った円環部を有すると共に、この円環部から突出して基板2Aにネジ止めするための複数(図7では3個)の突起部を有している。
第2の実施形態によれば、リングライト1Aは、拡散板4Aの構造が、図2および図3に示した拡散板4と比較して単純なので、容易に製造できる。したがって、簡易な構成で面光源を形成することが可能となる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態のリングライトは、拡散板4A(図7参照)が、円環状の平板であり、LED3b(図7参照)が、LED3a(図7参照)から第1重複領域までの長さと、LED3b(図7参照)から第2重複領域までの長さとの差だけ、LED3a(図7参照)よりも高い位置に配設される点を除いて、図7に示したリングライト1Aと同一なので全体の構成の図示を省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態のリングライトに設けられたLEDと、当該LEDに隣り合うLEDとから照射される光の説明図である。
図8に示すように、LED3bは、長さHa’と長さHb’との差だけ、LED3aよりも高い位置に配設されている。ここで、長さHa’は、図4(a)に示した長さHaに対応する長さであり、長さHb’は、図4(b)に示した長さHbに対応する長さである。つまり、第3の実施形態のリングライトの基板2Aは、内周側が外周側に比べて隆起している。なお、図8では、基板2A(図7参照)の表面にステップ(段差)を有するものとして示しているが、滑らかな勾配を有して隆起させるように構成してもよい。
また、LED3aとそれに最も近いLED3bとは、基板2A(図7参照)上で距離Dcだけ離れて設けられている。LED3aとLED3bは、光を放射角度θで照射する。これにより、LED3aとLED3bとがそれぞれ照射する光は、LED3aから高さ(距離)Haに相当する高さの位置、すなわち、LED3bから高さ(距離)Hbに相当する高さの位置で交わる。照射される光が交わった位置を含む図中上方の領域が第3重複領域である。
ここで、第3の実施形態のリングライトは、隣り合う2つのLED3a同士では、図4(a)に示した高さHaに相当する高さの関係が保持されており、また、隣り合う2つのLED3b同士では、図4(b)に示した高さHbに相当する高さの関係が保持されている。なお、図8に示した断面図において照射される光が交わった位置は、対応する平面図(図7)では、基板2A上において、LED3aの配設された位置の半径と、LED3bの配設された位置の半径との平均半径の円周上に存在することとなる。
第3の実施形態によれば、リングライト1Aは、拡散板4Aの構造が、図2および図3に示した拡散板4と比較して単純なので、容易に製造できる。また、LED3aの間隔(第1間隔)と、LED3bの間隔(第2間隔)と、第1LED群の半径と第2LED群の半径との差とを独立に設計することができる。
以上、各実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、撮影中にリングライト1がレンズ部10からはずれて落下することを防止するために、リングライト1に落下防止用の鎖等を設けて、この落下防止用の鎖等をカメラ本体20に接続して使用するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るリングライトの平面図である。 図1に示したリングライトのA−A線断面矢視図である。 図1に示したリングライトのB−B線断面矢視図である。 図1に示した隣り合うLEDから照射される光の説明図であり、(a)は外周側、(b)は内周側をそれぞれ示している。 拡散板の傾斜角度の説明図である。 図1に示したリングライトの作用の説明図であって、(a)はリングライトの発光、(b)は(a)の発光が人物の瞳に映った様子をそれぞれ示している。 本発明の第2の実施形態に係るリングライトの構成を示す模式図であって、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−C線断面矢視図をそれぞれ示している。 本発明の第3の実施形態のリングライトに設けられたLEDと、当該LEDに隣り合うLEDとから照射される光の説明図である。 従来のリングライトの作用の説明図であって、(a)はリングライトの発光、(b)は(a)の発光が人物の瞳に映った様子をそれぞれ示している。
符号の説明
1,1A リングライト
2,2A 基板
3(3a,3b) LED
4,4A 拡散板
41,41A 内側円環部
42,42A 外側円環部
43,43A 円輪部
5,5A レンズ接続部材
6,6A ヒートシンク
10 レンズ部
11 カメラレンズ
12 ライト接続枠
13 フィルタ部
20 カメラ本体

Claims (4)

  1. 円環状の基板と、前記基板の一表面に設けられた複数のLEDと、を有するリングライトにおいて、
    第1間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第1LED群と、
    前記第1LED群の内周側において第2間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第2LED群と、
    前記両LED群に属するLEDから照射された光を拡散する円環状の拡散板と、を備え、
    前記第1LED群のLEDの個数と、前記第2LED群のLEDの個数とは同一であり、前記第1のLED群のLEDは、前記第2のLED群の隣り合う2つのLEDの間に配置され、
    前記拡散板は、前記第1LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第1重複領域と、前記第2LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第2重複領域とにわたって設置される、
    ことを特徴とするリングライト。
  2. 前記拡散板は、平板であると共に前記基板の一表面に平行に設置されることを特徴とする請求項1に記載のリングライト。
  3. 前記拡散板は、前記基板の一表面からの距離が、前記第2LED群側より前記第1LED群側を遠くなるように傾斜して設置されることを特徴とする請求項1に記載のリングライト。
  4. 前記拡散板は、前記第1LED群の所定のLEDおよびこのLEDに隣り合う前記第2LED群のLEDからそれぞれ照射される光の重なる領域である第3重複領域と、前記第1重複領域と、前記第2重複領域とにわたって設置されることを特徴とする請求項3に記載のリングライト。
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