JP2007212156A - 加速度センサ、パッケージ収納型加速度検出装置および加速度の測定方法 - Google Patents

加速度センサ、パッケージ収納型加速度検出装置および加速度の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部からの加速度を検出するための錘部に機械的な揺動を殆んど発生させずに加速度の測定を行うことが可能な加速度センサ、パッケージ収納型加速度検出装置および加速度の測定方法を提供する。
【解決手段】加速度センサ10は、外部から与えられる力によって可動な錘部20と、錘部20の周囲を囲むように形成された外枠部12と、振動方向に直交する方向に延在する一対の振動腕23,32と振動腕23,32の両端に延設された基部とを備え、錘部20の重心Q1近傍を中心として略直角関係となるように外枠部12と錘部20との間に形成され、それぞれが外枠部12に接続された2個の双音叉振動子X1,X4と、錘部20の重心Q1を含む平面と異なる平面上に重心を有し、錘部20から薄肉状に延設された接続部15,17,19,22とを有し、錘部20と双音叉振動子X1,X4とは、接続部15,22によって接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、双音叉振動子を用い、外部から与えられる加速度を電気的に測定する加速度センサ、パッケージ収納型加速度検出装置および加速度の測定方法に関する。
加速度センサは、近年、自動車のエアバック、ゴルフスウィングの評価システムなどに用いられ、その用途も多岐に亘ってきている。それに伴い、近年では、特許文献1に示すような、一つのチップで3軸方向の加速度を検出することが可能な小型の加速度センサが提案されている。
この特許文献1に示す加速度センサについて図11を用いて説明する。なお、図11は、従来の加速度センサの概略の構成を示す正断面図である。図11によれば、従来の加速度センサ1000は、外部からの加速度を検出するための錘部1012が、接続部としてのビーム部1013を介して設けられたフレーム部1011によって容器1020の内底面1017に接合材1014で固定されている。ビーム部1013は、薄肉状に形成され、錘部1012が揺動(移動)できるような可撓性を有しており、その一部にピエゾなどのセンサ素子1016が設けられている。センサ素子1016は、ビーム部1013の撓み量によって電気抵抗の値が変化する特性を有している。フレーム部1011は、容器1020の内底面1017と錘部1012との間に、錘部1012が揺動可能なスペースを確保するように形成されている。また、錘部1012と対向する容器1020の内底面1017には、錘部1012の揺動量(移動量)を制限するためのスペーサ1015が形成されている。
加速度センサ1000は、外部から与えられた加速度によって生じる慣性力によって錘部1012が揺動し、これによるビーム部1013の撓み量によって変化するセンサ素子1016の電気抵抗値に基づいて加速度を測定している。
特開2005−140720号公報
しかしながら、従来の加速度センサ1000は、錘部1012が機械的な揺動によって抵抗値を変化させるため、錘部1012の揺動量(移動量)を大きくすることが必要であり、数百マイクロメートル程度の揺動(移動)が必要とされていた。このため、錘部1012は、例えば、大きな加速度を与えられることによりスペーサ1015に衝突することにより破壊が生じたり、あるいは、薄肉状のビーム部が破壊されてしまうなどの問題を生じる可能性を有していた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、外部からの加速度を検出するための錘部に機械的な揺動を殆んど発生させずに加速度の測定を行うことが可能な加速度センサ、パッケージ収納型加速度検出装置および加速度の測定方法を提供することを目的とする。
本発明の加速度センサは、外部から与えられる力によって可動な錘部と、前記錘部の周囲を囲むように形成され、基台に支持されるべき外枠部と、所定の振動方向に振動し、該振動方向に直交する方向に延在する一対の振動腕と前記振動腕の両端に延設された基部とを備え、前記錘部の重心近傍を中心として略直角関係となるようにそれぞれが前記外枠部と前記錘部との間に形成され、それぞれが前記外枠部に接続された少なくとも2個の双音叉振動子と、前記錘部の重心を含む平面と異なる平面上に重心を有し、前記錘部から薄肉状に延設された接続部とを有し、前記錘部は、前記接続部によって、少なくとも前記双音叉振動子と接続されていることを特徴とする。
本発明の加速度センサによれば、錘部が薄肉状に形成された接続部によって支持されている。この錘部は、加速度が加わると慣性力によって移動しようとし、加速度が加わらなくなると元の位置に移動しようとする。このとき、接続部は薄肉状に形成されているため撓み易く、ここに発生する応力が接続部を介して設けられている双音叉振動子に伝播する。この伝播した応力によって、略直交方向に設けられた少なくとも2つの双音叉振動子の共振周波数に変化を生じる。この共振周波数の変化は、加わる応力の方向(圧縮方向、引っ張り方向)および大きさによって変化するため、少なくとも2つの双音叉振動子の共振周波数の変化の方向(上昇、低下)および変化量を検出することによって3軸方向の加速度を測定することができる。
前述の応力の発生、および双音叉振動子の共振周波数の変化についてさらに詳細に説明する。先ず、加速度センサの平面に対して垂直方向に加速度が加わった場合は、慣性力によって錘部が加速度の方向と逆の方向に移動しようとする。これにより、薄肉状に形成されている接続部が撓もうとすることになるため、接続部に応力を生じる。この応力が接続部を介して双音叉振動子に圧縮または引っ張りの応力として伝わることにより、双音叉振動子の共振周波数が変化する。また、加速度センサの平面に対し前後、または左右方向、即ち水平方向に加速度が加わった場合においても、慣性力によって錘部が加速度の方向と逆の方向に移動しようとする。これにより前述と同じように接続部に応力を生じる。このとき、錘部の重心を通る平面と異なる平面に接続部の重心が位置するように接続部が形成されているため、錘部は加速度の方向と交差する方向に移動しようとすることから、接続部に加速度の方向と交差する方向、即ち、略垂直方向に応力を生じることとなる。従って、この応力が接続部を介して双音叉振動子に圧縮または引っ張りの応力として伝わることにより、双音叉振動子の共振周波数が変化する。
このように、本発明の加速度センサは、双音叉振動子の共振周波数の変化を、応力によって生じさせているため、錘部の機械的な揺動を殆んど発生させずに加速度を測定することが可能となる。従って、機械的な揺動による破壊などを起こし難い、より高い信頼性を有した加速度センサを提供することができる。
また、前記少なくとも2個の双音叉振動子のうち一方の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に沿った方向で接続され、他方の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に直行する方向で接続されていることが望ましい。
このようにすれば、少なくとも2個の双音叉振動子の振動腕を一方向に揃えて配置することが可能となり、一つの材料を用いて少なくとも2個の双音叉振動子を形成することが可能となる。
また、前記少なくとも2個の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に沿った方向で接続されていることが望ましい。
このようにすれば、接続部に生じた応力を直接振動腕に受けるため、共振周波数の変化に対する感度をさらに向上することが可能となる。
また、前記双音叉振動子および前記接続部は、前記錘部の重心を通り略直交する仮想線上に形成されていることが望ましい。
このようにすれば、錘部の重心と接続部とが直線上にあるため、平面視回転方向に錘部が移動しようとする応力の発生を防止することが可能となる。従って、加速度の簡易な算出を行うことが可能となる。
また、前記双音叉振動子が、略直交方向に設けられた4つの前記外枠部と前記錘部との間に、それぞれ設けられていることが望ましい。
このようにすれば、それぞれの方向の応力に対応して複数の双音叉振動子での検出が可能となり、さらに精度を高めた加速度の測定が可能となる。
また、前記錘部、前記外枠部、前記双音叉振動子、前記保持部、および前記接続部が、圧電性を有する基材を用い一体的に形成されていることが望ましい。
このようにすれば、他で形成された部材を用いることなく加速度センサを形成することが可能となる。これにより、より簡単に、且つ精度良く加速度センサを形成することができる。
また、本発明のパッケージ収納型加速度検出装置は、前述の加速度センサと、前記加速度センサを収納する凹部が形成された収納パッケージと、前記凹部を閉口する封止部とを有することを特徴とする。
本発明のパッケージ収納型加速度検出装置によれば、パッケージの凹部に加速度センサが収納され、凹部の開口部が閉口されている。これにより、加速度センサが外部に露出されていないため、外部と加速度センサとの接触を防止することができ、加速度センサの破壊などを防止することができる。
また、加えて、前記加速度センサの少なくとも駆動および制御を行う機能を有する回路部を有することが望ましい。
このようにすれば、加速度センサと、この加速度センサの駆動、或いは制御を行なう機能を有した回路部とが同じパッケージに収納されていることから、一つのパッケージで加速度の検出から算出までの測定を行うことが可能となる。
また、前記凹部は、前記封止部によって低圧状態で閉口されていることが望ましい。
このようにすれば、双音叉振動子の振動を阻害する空気抵抗を抑えることができ、双音叉振動子の、より安定した振動特性を得ることが可能となる。換言すれば、より高精度な加速度の測定を行うことが可能となる。
また、本発明の加速度の測定方法は、少なくとも2つの双音叉振動子と薄肉状に形成された接続部によって接続された錘部とを備えた加速度の測定方法であって、外部から与えられた力による慣性力で前記錘部が移動しようとする時に前記接続部に生じる応力を、前記双音叉振動子に伝え、前記伝えられた応力によって生じる前記双音叉振動子の共振周波数の変化を検出し、前記共振周波数の変化量に基づいて加速度の方向と大きさを算出することを特徴とする。
本発明の加速度の測定方法によれば、双音叉振動子の精密な共振周波数を用い、その微細な変化に基づいて加速度を測定することから、より高精度な加速度の測定を行うことが可能となる。
本発明に係る加速度センサの最良の形態について、以下に図面を用いて説明する。
(第一実施形態)
先ず、図1および図2を参照して第一実施形態の加速度センサの構成について説明する。図1は、第一実施形態の加速度センサの概略を示す斜視図である。図2は、第一実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
図1および図2に示すように、加速度センサ10は、錘部20と、外枠部12と、2つの双音叉振動子X1,X4と、保持部14,16,18,38と、接続部15,17,19,22とが形成されている。加速度センサ10は、水晶基板11を用い、ケミカルエッチング法などによって一体的に形成される。本第一実施形態のように一つの水晶基板11から一体的に形成すれば、それぞれの接続が不要となり簡易に形成することに好適である。ここで用いられている水晶基板11は、0.2〜0.5mmの所定の厚さ有した基板であり、圧電体基板の一例として用いられている。水晶基板11は、図中に示す水晶の結晶軸のX軸回りに所定の角度回転させたZ´軸方向を厚さ方向とし、X軸方向およびY軸方向を平面(主面)として切り出されている。この切り出し角度は、双音叉振動子X1,X4が所定の発振を行なうために必要とされる角度が設定される。
錘部20について説明する。錘部20は、外部から与えられた加速度を錘部20の慣性力によって感知するため、質量を大きくすることが必要となり、中央部から4角方向に張り出し部21が形成されている。錘部20は、その中央部の外周辺のうちの2辺で双音叉振動子X1,X4と接続部15,22によって接続され、他の2辺で外枠部12から張り出した保持部16,18と接続部17,19によって接続されている。錘部20は、窓開き部13a,13b,13c,13dによって外枠部12と分離されている。
接続部15,17,19,22について説明する。接続部15,17,19,22は、平面視で錘部20の重心Q1上で直交する仮想線A1,B1上に設けられている。接続部15,17,19,22は、錘部20の重心Q1を含む平面C1と異なる平面C2上に重心Q2を有した薄肉状に形成されている。本第一実施形態の接続部15,17,19,22は、水晶基板11の裏面11bと同じ面を一方面として形成されている。
双音叉振動子X1,X4について説明する。一方の双音叉振動子X1は、スリット35,36,37によって水晶の結晶軸のX軸方向に並びY軸方向に伸びた2つの振動腕32が形成されている。振動腕32は、一方端が基部39と接続されており、他方端が保持部38と一体的に形成された基部39bと接続されている。基部39と保持部38とは、振動腕32の外側にスリット35,36を介して形成された外周部33,34によって接続されている。双音叉振動子X1は、基部39が接続部22によって錘部20と接続され、保持部38が外枠部12と接続されている。
他方の双音叉振動子X4は、双音叉振動子X1と同様にスリット26,27,28によって水晶の結晶軸のX軸方向に並びY軸方向に伸びた2つの振動腕23が形成されている。振動腕23は、両端が基部29,30と接続されている。振動腕23の外側には、スリット26,27を介して外周部24,25が形成されており、両端が基部29,30に接続されている。双音叉振動子X4は、一方の外周部25が接続部15によって錘部20と接続され、他方の外周部24が保持部14と接続されている。この保持部14が、外枠部12と接続されているため、双音叉振動子X4は、保持部14を介して外枠部12と接続される。
双音叉振動子X1,X4それぞれの振動腕23,32は、厚さを0.1mm程度とするため、水晶基板11の裏面11b側から、振動腕23,32の形成箇所を含むそれぞれの凹部31,40が形成されている。
ここで、図3および図4を用い、双音叉振動子X1,X4の構成および動作の概略について前述の双音叉振動子X4を一例として説明する。図3は、双音叉振動子X4の電極形状を示す概略図である。図4は、双音叉振動子X4の振動形態を示す模式図である。なお、同図では、外周部24,25を省略している。
図3に示すように、双音叉振動子X4の振動腕23の表面には、振動腕23を励振させるための電極形状の一例としての、励振電極48,49が形成されている。励振電極48,49は、それぞれの振動腕23の中央部に設けられた電極46,47と、振動腕23の基部29,30との接続部に近い部分(励振電極48,49の両側の部分)に設けられた電極42,43,44,45とから構成されている。なお、図示しないが、振動腕の裏面にも同様な構成の励振電極が形成されていても良く、さらに、側面にも励振電極が設けられても良い。
図4を参照しながら振動について説明する。先ず、図4(b)に示すように、一方の励振電極48を構成する電極46にマイナス(−)電位、電極42と電極43にプラス(+)電位を印加する。同時に他方の励振電極49を構成する電極47にプラス(+)電位、電極44と電極45にマイナス(−)電位を印加する。このような電位を印加することにより、図4(a)で示すように略平行状態であったそれぞれの振動腕23が、図4(b)で示すように外側に湾曲するように撓む。
続いて、図4(c)に示すように、それぞれの電極に図4(b)の電位とは逆の電位を印加する。即ち、一方の励振電極48を構成する電極46にプラス(+)電位、電極42と電極43にマイナス(−)電位を印加する。同時に他方の励振電極49を構成する電極47にマイナス(−)電位、電極44と電極45にプラス(+)電位を印加する。このような電位を印加することにより、それぞれの振動腕23は、図4(c)で示すように内側に湾曲するように撓む。
上述の図4(b)と図4(c)の状態の電位を繰り返し印加することにより、所定の共振周波数で振動腕23が振動することになる。本第一実施形態では、共振周波数が約40KHzとなるように形成された双音叉振動子X4を用いている。
前述のように所定の共振周波数(約40KHz)で振動する双音叉振動子X4は、振動腕23の振動方向に交差する方向(図3に示すY軸方向)に圧縮の力が加えられたり、逆に引っ張りの力が加えられたりするとその共振周波数が変化する。詳述すれば、双音叉振動子X4は、振動腕23の振動方向に交差する方向に圧縮の力が加わると共振周波数が低下し、逆に引っ張りの力が加わると共振周波数が上昇する。なお、この共振周波数の変化は、加わる力の大きさと比例関係を有している。
次に、加速度センサ10の加速度の測定方法について図5を用いて説明する。図5は、図2のA−A断面を示す加速度の測定方法の概略説明図であり、(a)は、加速度が加わらない状態を示し、(b)、(c)は、図示上方向および下方向に加速度が加わった状態を示し、(d)は、図示左方向に加速度が加わった状態を示す図である。
先ず、図5(a)は、加速度センサに加速度が加わっていない状態を示している。このとき、加速度センサ10は、基板の裏面11bの外枠部分(図中Sで示す)で基台(図示せず)に接続されている。
次に、図5(b)で示す、加速度センサ10に矢印G1の方向に加速度が加わった場合について説明する。矢印G1の方向に加速度が加わると、錘部20は、その慣性力によって矢印P1の方向に移動しようとするため、変形し易いように薄肉状に形成された接続部22が矢印P2の方向に撓もうとする。このとき、基板の裏面11b付近の双音叉振動子X1と接続部22との接続部分では矢印F1で示す方向の引っ張りの応力が働き、基板の上面11a付近では矢印F2で示す方向の圧縮の応力が発生する。双音叉振動子X1の振動腕32は、基板の上面11aに形成されているため、振動腕32には圧縮の応力が加わることとなる。即ち、双音叉振動子X1の共振周波数は、低下する。
次に、図5(c)で示す、加速度センサ10に矢印G2の方向に加速度が加わった場合について説明する。矢印G2の方向に加速度が加わると、錘部20は、その慣性力によって矢印P5の方向に移動しようとするため、変形し易いように薄肉状に形成された接続部22が矢印P6の方向に撓もうとする。このとき、基板の裏面11b付近の双音叉振動子X1と接続部22との接続部分では矢印F5で示す方向の圧縮の応力が働き、基板の上面11a付近では矢印F6で示す方向の引っ張りの応力が発生する。双音叉振動子X1の振動腕32は、基板の上面11aに形成されているため、振動腕32には引っ張りの応力が加わることとなる。即ち、双音叉振動子X1の共振周波数は、上昇する。
次に、図5(d)で示す、加速度センサ10に矢印G3の方向に加速度が加わった場合について説明する。矢印G3の方向に加速度が加わると、錘部20は、その慣性力によって矢印P10の方向に移動しようとする。このとき錘部20の重心Q1を含む平面と異なる平面に接続部22の重心Q2がある。換言すれば、錘部20の重心Q1が、変形し易いように薄肉状に形成された接続部22の重心Q2より上面11a側にあるため、錘部20は、その重心Q1付近を中心として回転しようとする力を生じる。つまり、錘部20は、接続部22側が矢印P11で示す方向に、接続部17側が矢印P12で示す方向に移動しようとする。これにより、図5(b)で示す状態と同じように、基板の裏面11b付近の双音叉振動子X1と接続部22との接続部分では矢印F10で示す方向の引っ張りの応力が働き、基板の上面11a付近では矢印F11で示す方向の圧縮の応力が発生する。双音叉振動子X1の振動腕32は、基板の上面11aに形成されているため、振動腕32には圧縮の応力が加わることとなる。即ち、双音叉振動子X1の共振周波数は、低下する。なお、接続部17付近では図5(c)で示す状態と同じように矢印F12で示す方向の応力が働き、基板の上面11a付近では矢印F13で示す方向の応力が発生する。
また、図5(d)で示した加速度の方向に対して直行する水平方向の加速度が加わった場合は、接続部22が錘部の重心Q1と略同一仮想線上にあるため、錘部20の上下移動が見かけ上殆んど無い状態となる。従って、振動腕32には応力が加わらないことになり、共振周波数の変化が生じない。
また、双音叉振動子X4は、一方の外周部24が保持部14を介して外枠部12と接続されており、他方の外周部25が接続部15を介して錘部20と接続されており、前述の双音叉振動子X1の接続位置と90°ずれた位置となっている。このため、前述で説明した加速度が加わった場合は、その応力が外周部24,25に加わることとなる。このとき、双音叉振動子X4の振動腕23の振動方向に直交する方向には、ポアソン効果により外周部24,25に加わる応力と反対方向の応力が加わる。ポアソン効果について説明すると、物体の一方に、例えば、圧縮力を加えるとその直行方向には伸びの方向、即ち、引っ張り方向の力を生じる現象である。このポアソン効果により、例えば、前述の図5(b)に示すような、外周部24,25に圧縮の応力が加わった場合は、双音叉振動子X4の振動腕23の振動方向に直交する方向には引っ張りの応力が加わることになる。このように、双音叉振動子X4と双音叉振動子X1の振動方向に加わる応力は反対方向の応力となる。
上述の双音叉振動子X1,X4それぞれの共振周波数の変化(上昇、低下)の方向によって加速度の方向を判定することが可能となり、表1に示すような組み合わせにより3軸方向の加速度の測定を行うことができる。
Figure 2007212156
双音叉振動子X1,X4の共振周波数が上昇する場合:「+」。
双音叉振動子X1,X4の共振周波数が低下する場合:「−」。
双音叉振動子X1,X4の共振周波数が変化しない場合:「0」。
本第一実施形態の加速度センサ10によれば、接続部15,22に発生する応力は、双音叉振動子X1,X4までの接続経路を伝播して伝わるため、その撓み量が少なく、応力が小さくても双音叉振動子X1,X4に伝播することができる。これにより、本第一実施形態によれば、双音叉振動子X1,X4の共振周波数は、錘部20が0.1〜数マイクロメートル移動することによって変化する。背景技術に示した従来のピエゾ素子による方式の錘部の移動量は、数百マイクロメートルであり、これと比較すれば、本発明による錘部20の移動量は、100分の1から1000分の1程度の移動量となる。従って、錘部20の移動量が小さくても加速度の検出が可能となり、その移動量が大きくなることによって発生することがあった錘部20或いは接続部15,22の破損を防止することが可能な加速度センサを提供することができることになる。
また、本第一実施形態の加速度センサ10は、錘部20、外枠部12、2つの双音叉振動子X1,X4、保持部14,16,18,38、および接続部15,17,19,22とが水晶基板11からケミカルエッチング法などによって一体的に形成されている。従って、他で形成された部材を用いることなく加速度センサを形成することが可能となり、より簡単に、且つ加工精度のよい加速度センサを形成することができる。
(第二実施形態)
次に、図6および図7を参照して第二実施形態の加速度センサの構成について説明する。図6は、第二実施形態の加速度センサの概略を示す斜視図である。図7は、第二実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(a)のE−E断面図である。
図6および図7に示すように、加速度センサ50は、錘部60と、外枠部52と、4つの双音叉振動子X1,X2,X3,X4と、保持部54,54b,78,78bと、接続部55,57,59,62とが形成されている。加速度センサ50は、水晶基板51を用い、ケミカルエッチング法などによって一体的に形成されている。本第二実施形態のように一つの水晶基板51から一体的に形成すれば、それぞれの接続が不要となり簡易に形成することに好適である。ここで用いられている水晶基板51は、0.2〜0.5mmの所定の厚さ有した基板であり、圧電体基板の一例として用いられている。水晶基板51は、図中に示す水晶の結晶軸のX軸回りに所定の角度回転させたZ´軸方向を厚さ方向とし、X軸方向およびY軸方向を平面(主面)として切り出されている。この切り出し角度は、双音叉振動子X1,X2,X3,X4が所定の発振を行なうために必要とされる角度が設定される。
ここで錘部60については、前述の第一実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、接続部55,57,59,62について説明する。接続部55,57,59,62は、平面視で錘部60の重心Q1上で直交する仮想線D1,E1上に設けられている。接続部55,57,59,62は、錘部60の重心Q1を含む平面C1と異なる平面C2上に重心Q2を有した薄肉状に形成されている。本第二実施形態の接続部55,57,59,62は、水晶基板51の裏面51bと同じ面を一方面として形成されている。
双音叉振動子X1,X2,X3,X4について説明する。
先ず、双音叉振動子X1,X2について、双音叉振動子X1を例に説明する。双音叉振動子X1は、窓開き部75,76,77によって水晶の結晶軸のX軸方向に並びY軸方向に伸びた2つの振動腕72が形成されている。振動腕72は、一方端が基部79と接続されており、他方端が保持部78と一体的に形成された基部79bと接続されている。基部79と保持部78とは、振動腕72の外側に窓開き部75,76を介して形成された外周部73,74によって接続されている。双音叉振動子X1は、基部79が接続部62によって錘部60と接続され、保持部78が外枠部52と接続されている。
次に、双音叉振動子X3,X4について、双音叉振動子X4を例に説明する。双音叉振動子X4は、双音叉振動子X1と同様に窓開き部66,67,68によって水晶の結晶軸のX軸方向に並びY軸方向に伸びた2つの振動腕63が形成されている。振動腕63は、両端が基部69,70と接続されている。振動腕63の外側には、窓開き部66,67を介して外周部64,65が形成されており、両端が基部69,70に接続されている。双音叉振動子X4は、一方の外周部65が接続部55によって錘部60と接続され、他方の外周部64が保持部54と接続されている。この保持部54が、外枠部52と接続されているため、双音叉振動子X4は、保持部54を介して外枠部52と接続される。
双音叉振動子X1,X2,X3,X4それぞれの振動腕63,72は、厚さを0.1mm程度とするため、水晶基板51の裏面51b側から、振動腕63,72の形成箇所を含むそれぞれの凹部71,80が形成されている。
双音叉振動子X1,X2,X3,X4の構成および動作の概略については、前述の第一実施形態と同様であるので説明は省略する。
また、加速度センサ10の加速度の測定方法については、前述の第一実施形態と同様であるが、双音叉振動子を4つ用いており、第一実施形態に加えて、さらに2つの双音叉振動子においても共振周波数が変化を検出する。この加速度の方向の組み合わせを、表2に示す。
Figure 2007212156
双音叉振動子X1,X2,X3,X4の共振周波数が上昇する場合:「+」。
双音叉振動子X1,X2,X3,X4の共振周波数が低下する場合:「−」。
双音叉振動子X1,X2,X3,X4の共振周波数が変化しない場合:「0」。
本第二実施形態に示す加速度センサ50によれば、4つの双音叉振動子X1,X2,X3,X4のそれぞれが共振周波数の変化方向を持つため、即ち、多数の双音叉振動子を用いて検出を行なう。このため、それぞれの双音叉振動子間での補正などを行なうことが可能となり、第一実施形態の加速度センサ10の加速度の検出に加えて、さらに高精度な加速度の検出を行うことが可能となる。
(第三実施形態)
次に、図8を参照して第三実施形態の加速度センサの構成について説明する。図8は、第三実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H断面図である。
図8に示すように、加速度センサ90は、錘部100と、外枠部92と、保持部104と、双音叉振動子X5と、接続部102と、接続台103とが、4つの双音叉振動子X5,X6,X7,X8に対応した4箇所に形成されている。4つの双音叉振動子X5,X6,X7,X8は、錘部100の重心Q1を中心として略等角度(略90°)に分割された位置に点対称構成で形成されている。
以下に加速度センサ90の詳細を説明するが、錘部100、外枠部92、保持部104、双音叉振動子X5、接続部102、および接続台103のそれぞれが点対称構成であるため説明は、双音叉振動子X5に対応する箇所を代表例として説明する。他の、3つの双音叉振動子X6,X7,X8に対応する箇所の説明は、省略する。
錘部100は、例えば、リン青銅、バネ性ステンレスなどの可撓性を有する材料を用い、切削加工などによって一体的にて形成され、本第三実施形態では、リン青銅が用いられている。この可撓性は、加速度が加わった際に移動しようとする錘部100を、加速度が加わらない状態の位置に戻そうとするために必要となる。錘部100は、質量を増加させるための貼り出し部101が、中央部100bから4角方向に張り出して形成されている。さらに、錘部100は、張り出し部101と張り出し部101との間の中央部100bの各辺に形成された双音叉振動子X5との接続部102と、その接続部102から延設された接続台103とが形成されている。なお、錘部100は、中央部100b、貼り出し部101、接続部102、および接続台103が、それぞれ個別に形成されてからそれぞれを接続することも可能である。しかしながら、本第三実施形態のように一つの材料から一体的に形成すれば、それぞれの接続が不要となり簡易に形成することに好適である。
接続部102は、平面視で錘部100の重心Q1上で直交する仮想線K1,H1上に設けられている。接続部102は、錘部100の重心Q1を含む平面と異なる平面上に接続部102の重心Q2を有するように、中央部100bの裏面91bを一方面とする薄肉状、且つ狭幅状に形成されている。接続台103は、双音叉振動子X5を一方面上に接続するため、接続部102から延設されている。接続台103は、双音叉振動子X5の幅より僅かに広い幅を有しており、底面は、中央部100bの裏面91bと同一面であり、上面は、中央部100bの上面と同一面である。なお、接続台の上面および底面は、中央部の裏面91b、上面のそれぞれと同一面でなくてもよい。接続台103上には、双音叉振動子X5が導電性接着剤等の接続材(図示せず)により接続されている。
双音叉振動子X5は、例えば、水晶などの圧電基材から形成される。双音叉振動子X5は、0.1mm程度の厚さの水晶基材を用いた双音叉型の水晶振動子である。双音叉振動子X5は、水晶の結晶軸のX軸回りに所定の角度回転させたZ軸方向を厚さ方向とし、X軸方向に並んだ2つの振動腕94が、Y軸方向に伸びており、振動腕94の両端が基部95,96と接続されている。基部95,96には、振動腕94の振動が伝播しないため、接続台103との接続はこの基部95,96のうちの一方の基部96によって行なわれる。双音叉振動子X5は、錘部100の重心Q1に向かって振動腕94が伸びるように配置、接続されている。
なお、振動腕94を励振させるための電極形状および振動形態については、前述の第一実施形態で説明した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
外枠部92は、錘部100の外周を囲むような枠形状をなしており、例えば、ステンレス鋼、リン青銅、等の剛性を有する材料を用いて形成されている。外枠部92の内面93には保持部104が突出状に形成されており、その上面に双音叉振動子X5が接続されている。なお、本第三実施形態では、双音叉振動子X5を接続するために保持部104が形成された例を用いて説明したが、双音叉振動子X5を直接外枠部92の上面に接続することも可能であり、その場合は保持部は形成されない。
加速度センサ90は、加速度が加わると移動しようとする錘部100の接続部102に発生する応力が接続台103に伝播し、その応力による双音叉振動子X5,X6,X7,X8の共振周波数の変化に基づいて加速度を検出する。この検出方法については、前述の第一実施形態および第二実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。なお、本第三実施形態では、双音叉振動子X5,X6,X7,X8がそれぞれ錘部100の重心Q1に向かって振動腕94が伸びる構成となっているため、接続部102の応力方向を双音叉振動子X5,X6,X7,X8が直接受ける形態となる。その応力方向と双音叉振動子X5,X6,X7,X8の共振周波数の変化方向の相関は表3に示すとおりとなり、組み合わせによって3軸方向の加速度の検出を行うことが可能となる。
Figure 2007212156
双音叉振動子X5,X6,X7,X8の共振周波数が上昇する場合:「+」。
双音叉振動子X5,X6,X7,X8の共振周波数が低下する場合:「−」。
双音叉振動子X5,X6,X7,X8の共振周波数が変化しない場合:「0」。
本第三実施形態に示した加速度センサ90によれば、接続部102に生じた応力を直接振動腕94に受けるため、共振周波数の変化に対する感度を向上することが可能となる。従って、加速度センサ90は、前述した第一実施形態または第二実施形態に加えて、より精密な加速度の検出を行うことが可能となる。
(第四実施形態)
次に、図9を参照して第四実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の構成について説明する。図9は、第四実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の概略を示す正断面図である。
図9に示すように、パッケージ収納型加速度検出装置120は、収納パッケージとしての容器121と、容器121に収納された前述の加速度センサ10と、容器121の開口部を封止する蓋体124とで構成されている。容器121には、外周を外枠部122で囲まれた凹部が開口されており、基台としての凹部1段目の底面123に加速度センサ10の外枠部(図示せず)が接続されている。加速度センサ10は、前述の第一実施形態、第二実施形態および第三実施形態で例示したものであり、いずれの形態であってもよい。加速度センサ10の下部は底部125を有する2段目の凹部が形成されており、加速度センサ10の検出部分が中空に保持されている。なお、容器121の内面、外面、或いは内面と外面との接続面には図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
容器121の凹部内は、所謂、低圧状態で蓋体124によって気密的に封止され、閉口されている。このとき、凹部内は、例えば、1×10-1Pa(パスカル)以下の真空度を有した低圧状態とされている。これは、双音叉振動子(図示せず)の振動効率を高める(振動特性を向上させる)ためである。
本発明のパッケージ収納型加速度検出装置120によれば、容器121の凹部に加速度センサ10が収納され、凹部の開口部が蓋体124によって閉口されている。これにより、加速度センサ10が外部に露出されていないため、外部と加速度センサ10との接触を防止することができ、加速度センサ10の破壊などを防止することができる。
加えて、双音叉振動子(図示せず)が低圧状態で蓋体124によって気密的に封止されていることから、双音叉振動子の振動効率を高め、長期的に安定的な信頼性の高い振動を得ることができる。即ち、安定した高精度の加速度を検出することが可能となる。
(第五実施形態)
次に、図10を参照して第五実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の構成について説明する。図10は、第五実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の概略を示す正断面図である。
図10に示すように、パッケージ収納型加速度検出装置130は、収納パッケージとしての容器131と、前述の加速度センサ10と、加速度センサ10の動作回路部134と、容器131の開口部を封止する蓋体138とで構成されている。容器131には、外周を外枠部132で囲まれた凹部が開口されており、基台としての凹部1段目の底面133に加速度センサ10の外枠部(図示せず)が接続されている。加速度センサ10は、前述の第一実施形態、第二実施形態および第三実施形態で例示したものを用いており、いずれの形態であってもよい。加速度センサ10の下部は底部137を有する2段目の凹部が形成されており、加速度センサ10の検出部分が中空に保持されている。底部137には、動作回路部134が、例えば、金バンプ136によって接合されている。動作回路部134は、例えば、集積回路チップであり、加速度センサ10を構成する双音叉振動子の共振周波数の変化に基づいて加速度を検出するための演算回路、双音叉振動子の発振回路などの機能を有している。なお、容器131の内面、外面、或いは内面と外面との接続面には図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
容器131の凹部内は、所謂、低圧状態で蓋体138によって気密的に封止され、閉口されている。このとき、凹部内は、例えば、1×10-1Pa(パスカル)以下の真空度を有した低圧状態とされている。これは、双音叉振動子(図示せず)の振動効率を高める(振動特性を向上させる)ためである。
本発明のパッケージ収納型加速度検出装置130によれば、容器131の凹部に加速度センサ10および動作回路部134が収納され、凹部の開口部が蓋体138によって閉口されている。これにより、加速度センサが10および動作回路部134が外部に露出されていないため、外部と加速度センサ10および動作回路部134との接触を防止することができ、加速度センサ10および動作回路部134の破壊などを防止することができる。
加えて、双音叉振動子(図示せず)が低圧状態で蓋体138によって気密的に封止されていることから、双音叉振動子の振動効率を高め、長期的に安定的な信頼性の高い振動を得ることができる。即ち、安定した高精度の加速度を検出することが可能となる。
なお、前述の第一実施形態ないし第三実施形態では、それぞれの接続部15,17,19,22,55,57,59,62,102が、水晶基板11,51あるいは錘部100の裏面11b,51b,91b側に形成されていたがこれに限らない。それぞれの接続部15,17,19,22,55,57,59,62,102の重心Q2が、錘部20,60,100の重心Q1を含む平面に無ければよく、例えば、表面11a,51a,91a側にあってもよい。この場合、それぞれに対応する双音叉振動子X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8の共振周波数の変化方向が第一実施形態ないし第三実施形態と変わることとなるが、同様な判定を行うことができる。
また、前述の第一実施形態ないし第五実施形態では、双音叉振動子および加速度センサを形成する圧電材料として、Z板の水晶を用いることで説明したが、これに限らず、他の圧電性を有する材料を用いて形成されていてもよい。この圧電性を有する材料としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT(登録商標))、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等がある。
第一実施形態の加速度センサの概略を示す斜視図。 第一実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図。 双音叉振動子の電極形状を示す概略図。 双音叉振動子の振動形態を示す模式図。 (a)から(d)は、加速度の測定方法の概略説明図。 第二実施形態の加速度センサの概略を示す斜視図。 第二実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(a)のE−E断面図。 第三実施形態の加速度センサの概略を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H断面図。 第四実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の概略を示す正断面図。 第五実施形態のパッケージ収納型加速度検出装置の概略を示す正断面図。 従来の加速度センサの概略の構成を示す正断面図。
符号の説明
X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8…双音叉振動子、10…加速度センサ、11…水晶基板、11b…裏面、12…外枠部、13a,13b,13c,13d…窓開き部、14,16,18,38…保持部、15,17,19,22…接続部、20…錘部、21…張り出し部、23,32…振動腕、24,25,33,34…外周部、26,27,28,35,36,37…スリット、29,30,39,39b…基部、31,40…凹部、Q1…錘部の重心、Q2…接続部の重心。

Claims (10)

  1. 外部から与えられる力によって可動な錘部と、
    前記錘部の周囲を囲むように形成され、基台に支持されるべき外枠部と、
    所定の振動方向に振動し、該振動方向に直交する方向に延在する一対の振動腕と前記振動腕の両端に延設された基部とを備え、前記錘部の重心近傍を中心として略直角関係となるようにそれぞれが前記外枠部と前記錘部との間に形成され、それぞれが前記外枠部に接続された少なくとも2個の双音叉振動子と、
    前記錘部の重心を含む平面と異なる平面上に重心を有し、前記錘部から薄肉状に延設された接続部とを有し、
    前記錘部は、前記接続部によって、少なくとも前記双音叉振動子と接続されていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 請求項1に記載の加速度センサにおいて、
    前記少なくとも2個の双音叉振動子のうち一方の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に沿った方向で接続され、他方の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に直行する方向で接続されていることを特徴とする加速度センサ。
  3. 請求項1に記載の加速度センサにおいて、
    前記少なくとも2個の双音叉振動子は、前記接続部および前記外枠部と前記振動腕の振動方向に沿った方向で接続されていることを特徴とする加速度センサ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の加速度センサにおいて、
    前記双音叉振動子および前記接続部は、前記錘部の重心を通り略直交する仮想線上に形成されていることを特徴とする加速度センサ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の加速度センサにおいて、
    前記双音叉振動子が、略直交方向に設けられた4つの前記外枠部と前記錘部との間に、それぞれ設けられていることを特徴とする加速度センサ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の加速度センサにおいて、
    前記錘部、前記外枠部、前記双音叉振動子、前記保持部、および前記接続部が、圧電性を有する基材を用い一体的に形成されていることを特徴とする加速度センサ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の加速度センサと、
    前記加速度センサを収納する凹部が形成された収納パッケージと、
    前記凹部を閉口する封止部とを有することを特徴とするパッケージ収納型加速度検出装置。
  8. 請求項7に記載のパッケージ収納型加速度検出装置において、
    加えて、前記加速度センサの少なくとも駆動および制御を行う機能を有する回路部を有することを特徴とするパッケージ収納型加速度検出装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載のパッケージ収納型加速度検出装置において、
    前記凹部は、前記封止部によって低圧状態で閉口されていることを特徴とするパッケージ収納型加速度検出装置。
  10. 少なくとも2つの双音叉振動子と薄肉状に形成された接続部によって接続された錘部とを備えた加速度の測定方法であって、
    外部から与えられた力による慣性力で前記錘部が移動しようとする時に前記接続部に生じる応力を、前記双音叉振動子に伝え、
    前記伝えられた応力によって生じる前記双音叉振動子の共振周波数の変化を検出し、
    前記共振周波数の変化量に基づいて加速度の方向と大きさを算出することを特徴とする加速度の測定方法。
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