JP2007210070A - 旋削加工用工具及びその工具を使用した金属部材の加工方法 - Google Patents

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Toshiaki Segawa
俊明 瀬川
Masami Matsubara
正巳 松原
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Abstract

【課題】旋削可能のみで疲労特性を改善できる加工工具及びその工具を使用した加工方法を提案する。
【解決手段】ホルダーの先端に旋削刃1を有し、その旋削刃1を金属部材の外表面にあてがって旋削加工を施す工具において、前記旋削刃1に、その軸芯оに沿って伸延する第2のすくい面1aと、この第2のすくい面1a及び刃先1bの相互につながり該第2のすくい面1aとのなす角度θが30〜50°になる第1のすくい面1cを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、旋削加工用工具(バイト)及びその工具を使用した金属部材の加工方法に関するものであり、旋削加工によって金属部材の表面層近傍に圧縮残留応力を付与してその部位における強度及び疲労特性の改善を図ろうとするものである。
自動車の変速機に使用されるプーリーのような機械加工部品(とくにプーリー・シーブ面)は、浸炭等の熱処理を施したのち、旋削加工(ハードターニング)を行ない、さらに、高精度化及び面粗さ向上のため研削加工を行う。そして、最後に、所要の疲労強度を確保するために圧縮残留応力を付与するショットピーニングの如き加工を施して製品に仕上げる場合がある(例えば特許文献1参照)。
特許第3212433号明細書
ところで、上記のような従来の加工においてはショットピーニングが追加工程となるため余計な工数がかかるうえ、それ専用の設備が必要となり製造コストの増加が避けられない状況にあった(例えば特許文献1参照)。
本発明の課題は、金属部材を機械加工して所望の製品に仕上げるに当たってショットピーニングのような余計な工程を経ることなしに圧縮残留応力を付与できる新規な旋削加工用工具及びその工具を使用した加工方法を提案するところにある。
本発明は、ホルダーの先端に旋削刃を有し、その旋削刃を金属部材の外表面にあてがって旋削加工を施す工具であって、
前記旋削刃は、その軸芯に沿って伸延する第2のすくい面と、この第2のすくい面及び刃先の相互につながり該第2のすくい面とのなす角度が30〜50°になる第1のすくい面を有することを特徴とする旋削加工用工具である。
また、本発明は、熱処理工程にて少なくとも表層を硬化させた金属部材をその軸芯の周りに回転させ、該金属部材に対して、すくい面をネガティブ方向へ30〜50°の範囲で傾けた工具を用いて旋削加工を施す、ことを特徴とする金属部材の加工方法である。
第2のすくい面と刃先の相互に30〜50°の角度を有する第1のすくい面を備えた工具で金属部材の表面層を加工すると、加工にかかわる金属部材の表面における硬さが増すととも1000MPaを超える高い圧縮残留応力が付与されるため、ショットピーニング等の加工を別途に行う必要がなくなる。
工具のすくい面をネガティブ方向に30〜50°の範囲で傾けて旋削加工を施しても金属部材の表面における硬さを増すことができるとともに、高い圧縮残留応力の付与が可能となる。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従う旋削加工用工具(バイト)の実施の形態を刃先につき、その刃先の要部を模式的に示した図である。
図において1はホルダーの先端に一体的又は別体に設けられた旋削刃である。この旋削刃1はその軸芯Oに平行な第2のすくい面1aと、この第2のすくい面1a及び刃先1bの相互につながり該第2のすくい面1aとのなす角度θが30〜50°になる第1のすくい面1cを有する。
従来、プーリーのシーブ面に旋削加工を施す場合には、図2に示すような工具(バイト)が用いられており、図3に示すような要領で加工が施されており、ここに、従来の工具は、刃先1b′をとおり切削すべき金属部材の加工面に対して交差する向きの直線mを基準とした場合に、そのすくい面1a′はポジティブな方向へ傾いている(θ′=0〜15°程度)のが普通であるが、本発明は上記の直線mを基準とした場合に、図4に示すようにネガティブ方向へ30〜50°の角度θ(図1のθと同等の角度)を有することになり、この角度を維持しつつ加工を施すことにより表面硬度が増すとともに、高い圧縮残留応力が付与されるために図5(a)(b)に示す如く別途に圧縮残留応力を付与する工程を省いても製品の疲労特性が著しく改善される。
本発明においては第2のすくい面の角度θを30〜50°の範囲に規定したが、その理由は、角度θが30°を下回ると圧縮残留応力を付与する効果が小さくなるからであり、逆に、50°を超えると加工の際に抵抗が大きくなり加工効率が劣化するとともに工具の摩耗を招くことになるからである。加工効率の劣化、工具の摩耗を招くことなしに疲労特性を改善するためには、角度θは30〜50°とする。第1のすくい面1cの寸法t(図1参照、刃先1bを通り第2のすくい面1aの延長線nに交差する位置dから第1のすくい面1cの始端d′に至るまでの寸法)については、0.1〜0.2mm程度とし、第1のすくい面1cと逃げ面1dが交差する部分は0.01〜0.02Rの円弧になっている。
旋削加工において工具の送り速度、加工にかかわる金属部材の回転速度等を変更すると、加工部位の温度が変化し、それに応じて付与される圧縮残留応力も変化するため目的とする疲労特性を確保することができるように、工具の送り速度や金属部材の回転速度等を任意に変更し得る。
浸炭熱処理を施した直径が75mmになるプーリーの模擬供試体2(材質:Scr 420H)のシーブ面に下記の条件にて旋削加工を行ない、加工距離とその際に付与される残留圧縮応力(加工表面から10μmの位置)及び表面硬さについてそれぞれ調査した。その結果を図6、7にそれぞれ示す。
加工条件
工具:材質(刃):CBN
工具の刃先の寸法t:0.1〜0.2mm
送り速度:0.1mm/rev
プーリーの切削速度:150m/min
切り込み量:0.1mm
図6は第1のすくい面の角度を35°、45°として加工を行ない加工距離(m)に対する圧縮残留応力の変化状況を示したものである。第1のすくい面の角度を35°、45°とした場合には加工距離が6000mに達しても−800MPa程度の圧縮残留応力が付与されていることが確かめられた。
また、図7は加工距離に対するマイクロビッカース硬さの変化状況を示したグラフである。第1のすくい面の角度を35°、45°とした場合においては、加工距離が3050mを超えてもマイクロビッカース硬さが700〜900(Hv)の範囲に維持されていた。
これに対して、すくい面の角度が30°未満のものでは、図示はしないが十分な圧縮残留応力が得られず、すくい面の角度が50°より大きいものでは、圧縮残留応力については比較的高い値を示したものの、加工の際の抵抗が大きく、効率的な加工が行うのが困難なだけでなく工具の摩耗が早くなる場合もあった。
旋削加工のみで加工面に残留圧縮応力を付与することが可能となり、加工工程の簡素化、製造コストの削減を図り得る加工用工具及び加工方法が提供できる。
本発明に従う旋削加工用工具の要部を拡大して示した図である。 従来の加工工具の要部を拡大して示した図である。 従来の加工工具の説明図である。 本発明に従う旋削加工用工具の説明図である。 (a)は従来の加工手順を示した図であり、(b)は本発明に従う加工手順を示した図である。 加工距離と残留圧縮応力の関係を示した図である。 加工距離と表面硬さの関係を示した図である。
符号の説明
1 旋削刃
1a 第2のすくい面
1b 刃先
1c 第1のすくい面
1d 逃げ面

Claims (2)

  1. ホルダーの先端に旋削刃を有し、その旋削刃を金属部材の外表面にあてがって旋削加工を施す工具であって、
    前記旋削刃は、その軸芯に沿って伸延する第2のすくい面と、この第2のすくい面及び刃先の相互につながり該第2のすくい面とのなす角度が30〜50°になる第1のすくい面を有することを特徴とする旋削加工用工具。
  2. 熱処理工程にて少なくとも表層を硬化させた金属部材をその軸芯の周りに回転させ、該金属部材に対して、すくい面をネガティブ方向に30〜50°の範囲で傾けた工具を用いて旋削加工を施すことを特徴とする金属部材の加工方法。
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