JP2007209330A - 植物の刈り取り及び処理を行う方法 - Google Patents

植物の刈り取り及び処理を行う方法 Download PDF

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Abstract

【課題】植物を刈り取り、同時的にその周りの土地又は大気中に処理流体を散布せずにその刈り取られた植物の残りの茎に処理流体を付加する方法を提供する。
【解決手段】植物を刈り取りその刈り取られた植物をその植物刈り取り時点に処理流体にて処理する方法であって、少なくとも1つの刈り取りブレード、流体容器及び流体容器と少なくとも1つの刈り取りブレードの間に延在する流体導管を提供する段階と、少なくとも1つの刈り取りブレードを使用して植物を刈り取る段階と、処理流体の連続流れを少なくとも1つの刈り取りブレードの下側面に供給することから処理流体が連続的にその植物刈り取り時点にその刈り取られた植物に付加可能とされる段階と、を備えた方法。
【選択図】図5a

Description

本発明は植物の刈り取り及び処理を行う装置並びに方法に関するもので、更に詳細には植物を刈り取る一方、同時的にその刈り取られた植物の残りの茎に処理流体を付加する装置並びに方法に関するものである。
電力会社では電力線に対するアクセスを維持し且つ送電線のロスを最低限にするため、送電線用地に沿って成長する植物を定期的に刈り取っている。アクセスは、損害を受けた電力線のサービスと修理を容易にするために必要である。電力線下側にある背の高い生い茂った植物がその電力線を介して流れる電気を地面に漏電させる際、過剰な電力線のロスを生じることになる。その植物の高さが高くなり、茂みが増える程、電力線からのスプリアス放射損失が大きくなる。同様に、高速道路の当局ではドライバーと歩行者の安全性を高める目的から、中央分離帯と路側に沿って成長する植物を定期的に刈り取っている。植物を刈り取ると、視野が改善されると共に緊急停止時に道路に沿った路肩が提供されることになる。電力及び高速道路の需要増加に伴い、送電線用地と路側のマイル数が指数関数的に倍加する。従って、電力会社と高速道路当局では用地又は路側に沿った植物を刈り取る一層効率的且つコストの低い方法を求め続けている。
電力会社と高速道路当局では、刈り取る際に、望んでいない植物の成長を制御し、望ましい植物の成長速度については低減化するような処理をすることが有利であることを発見した。植物は典型的には成長調整剤、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、肥料又は生化学剤等の粒状若しくは流体状処理剤で、所望の結果に応じて処理される。処理流体の植物への付加は、その処理流体が植物と接触して個々の植物への処理流体の付着により所定位置に保持されるよう、その処理流体を空中に散布することによりしばしば達成される。処理流体の最も普通に行われる散布方法には、その植物を含む領域内に飛行体から、一連の噴霧ノズルが装備されている地上の車両から、手持ち式噴霧装置から、若しくは処理液アプリケーターが装備された芝刈り機から処理流体を噴霧することが含まれる。しかしながら、それでも尚、枢着されたブーム・アームの端部に固定された芝刈りヘッドを使用して丘の斜面等の水平ではない向きにおいて植物を刈り取って、その刈り取った植物を処理することができるような処理アプリケーターを装備した芝刈り機は存在していない。
不運なことに、これら空中散布方法は処理流体を植物に付加する際の精度又は制御を可能にしていない。空中散布方法及び特に噴霧方法では、処理流体を所望の植物に接触させることができ、又、処理されるべき領域以外の領域においても付加可能となる。処理流体が一旦空中に散布されると、散布パターンはランダムの状態になり、一部の植物は完全に処理不可能となる。更に、処理流体の濃度が高いと、オペレーターは通常その必要とされる以上の処理流体を付加することになり、従って、相当量の処理流体が無駄になる。処理流体は典型的には、植物の葉が眼で見て濡れるまで付加されることになる。従って、どれ程の量の処理流体が植物の周りの地面に落下してその周りの土壌あるいは地下水系を汚染する可能性があるか、又、所望の結果をもたらすであろう植物の維管束系又は転流内に吸収されるかを予測する方法はない。
除草剤のメーカーであるダウ・エランコ社 (DowElanco)は、ユーザーに対して、同社の流体化学品はその処理流体が葉に浸透してその植物の転流内に吸収される場合にのみ効果があると指示している。その結果、多くの化学会社は噴霧に依って散布される処理流体を繁茂している葉に浸透させることができる「補助剤」として知られている薬品を生産している。多くの処理流体には又、植物の転流への薬品の吸収を促進させる界面活性剤が含まれている。それでも、通常、実際にその植物の転流に到達するのは噴霧により散布される処理流体の量の僅かの割合のみである。処理流体の残りの部分は地上に落下して降水と混合し、その周囲の土地の上に流れるか又は大気中に蒸発し、風によってその周りの土地の上に運ばれる。
当然、農夫など、送電線用地と高速道路の近辺に居住している人々は、結果的に散逸又は飛散となるような処理流体の付加には反対している。その結果、電力会社と高速道路当局はしばしば噴霧方式による処理流体の散布については政府の規制や地方条例の制限を受ける。電力会社や高速道路当局がこれらの諸規制や命令についてそのとおりに留意したとしても、散布方法によって処理流体が付加されれば散逸や飛散等の多くの危険性の他に土壌と地下水系の一部の汚染が必然的に生じるとして、環境保護主義者は不服を述べている。更に、処理領域の近辺における土壌若しくは水の化学汚染が生じた場合、電力会社と高速道路当局は結論的に、その刈り取り作業と処理作業が汚染源でなかったとの証明をすることができない。
植物を刈り取り処理流体により処理する各種装置が存在している。例えば、特許文献1及び特許文献2、特許文献3、及び特許文献4は、それぞれ流体薬品噴霧装置を装備した回転型芝刈り機を開示している。特許文献5は、流体薬品噴霧装置を装備した「ブッシュホッグ (bushhog)」又は「バットウイング (batwing)」刈り取り装置を開示している。噴霧装置はブレード上方及び芝刈り機のハウジング内に設けられ、処理流体の噴霧が地上での芝刈り機の移動に伴ってハウジングの真下付近の領域に制限されるようになっている。処理流体は回転ブレードで発生される遠心力により分散されるか、又は芝刈り機のブレード上方で放出されるので、流体の一部はそれがハウジング及び/又は芝刈り機の回転ブレードに衝突する際蒸発する。にもかかわらず、処理流体は植物の周りの地上に落下し、蒸発した処理流体は風によって周りの土地に運ばれる。また、これらの装置においては、枢着されたブーム・アームの端部等から非水平向きにおいて植物を刈り取ったり、その刈り取った植物を処理したりすることができるものは皆無である。
特許文献6及び特許文献7は、それぞれ処理流体を芝刈り機の回転ブレードに分配する手段が装備された回転型芝刈り機を開示している。特許文献6には更に、ブレード下側に形成されたオリフィスに終端する芝刈り機の回転軸に形成された軸方向孔に処理流体を供給する導管手段が開示されている。しかしながら、回転ブレードの遠心力の為、処理流体はオリフィスから液滴の形態にて放出される。特許文献7は更に、ブレードの先端の下側に処理流体を供給する目的でブレードの前縁に形成された長手方向溝を開示している。従って、処理流体は直接植物の刈り取られたばかりの茎に付加される。しかしながら、特許文献7の芝刈り機の分配手段は大気に対して開いている。従って、処理流体は周りの地面上に漏れるか、又は蒸発し、風によって周りの土地に運ばれる。
特許文献8は、回転ブラシ・カッターと除草剤アプリケーターを開示している。このカッターには複数枚の切断ブレードが含まれ、アプリケーターには切断ブレードに隣接する形で除草剤を供給する手段が含まれ、これにより回転する切断ブレードにより切断されている間に、ブラシに除草剤が付加されるようになっている。一実施態様においては、アプリケーターには更に回転カッターのハウジング上に設置された容器からカッター・ブレード付近の出口まで処理流体を供給する閉じた導管が含まれる。この閉じた導管には、出口部分が回転カッターの軸方向軸と流体連通状態となるよう回転ブレードの外面に固定された細長い管が含まれる。しかしながら、この管はブレードが長手方向に曲がったりする際、破損したり又は捩れることがあり、相対的に動かない石又は切り株にブレードが衝突した場合は、破裂するか又は引き裂かれることになる。
米国特許第2908444号明細書 米国特許第2939636号明細書 米国特許第2973615号明細書 米国特許第3332221号明細書 米国特許第5237803号明細書 米国特許第2878633号明細書 米国特許第3090187号明細書 米国特許第4926622号明細書
前述した回転芝刈り機の各種制限内容から明らかな如く、周りの土地又は大気中に処理流体を散布することなく、植物を刈り取り、その刈り取った植物を処理流体にて処理する装置及び方法が必要とされる。従って、本発明の一つの目的は、植物を刈り取り、同時的にその周りの土地又は大気中に処理流体を散布せずにその刈り取られた植物の残りの茎に処理流体を付加する装置と方法を提供することである。
本発明の他のより特定の目的は、処理流体の流れが植物の残りの茎に連続的に付加可能となるよう、切断ブレードの下側面に処理流体を供給する手段を含む、刈り取り植物の残りの茎の刈り取り及び同時的処理を行う装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、処理流体を植物の転流に導入することにより、刈り取られた植物の刈り取り及びその残りの茎の同時的処理を行う装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、任意の向きで、特に垂直を含む水平からの任意の傾斜にて使用可能とされる、植物を刈り取り、且つ刈り取り済み植物の残りの茎に同時的に処理流体を付加する装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、処理流体を収容する取り外し自在で密閉された流体容器手段を含む植物の刈り取り及び同時的なその処理を行う装置及び方法を提供することである。
本発明の他のより特定の目的は、処理流体の漏れ、浪費及び廃棄を最低限にする、植物の刈り取りと処理流体によるその植物の処理を行う方法及び装置を提供することである。
本発明の他の目的は、植物を刈り取り、処理流体の正確な量の処理流体をその刈り取られた残りの茎に同時的に付加する装置と方法を提供することである。
本発明の他のより特定の目的は、切断ブレードに供給される処理流体の量を正確に計量する流量制御手段を含む、植物の刈り取りとその植物の同時的処理を行う装置及び方法を提供することである。
本発明の他のより特定の目的は、所望の量の処理流体が刈り取り植物の残りの茎に付加されるよう、芝刈り機の対地速度を検出する対地速度検出手段を含む、植物の刈り取り及びその植物の同時的処理を行う装置と方法を提供することである。
本発明の他の目的は、送電線用地及び高速道路の中央分離帯と路側に付加される処理流体の位置と量を記録する装置と方法を提供することである。
本発明は、成長調整剤、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、肥料、補助剤、界面活性剤又は生化学剤等の処理流体(好ましくは水溶性)を使用しての、植物の刈り取り及びその刈り取られた植物の残りの茎の同時的処理を行う装置と方法である。処理流体は、噴霧等周りの地面又は大気中へ拡散されることなく付加される。代わりに、処理流体は密封された流体容器から流体導管を介して連続した流体の流れとして刈り取りブレード下側面へ供給される。従って、処理流体は植物の刈り取られる時点に残りの茎の刈り取り端部にて連続的に付加可能とされ、処理流体の少なくとも約75〜95%が直接その植物の転流内にほぼただちに(in near zero time)吸収され、それによって処理の効率を最大にし、活性成分の量と同様、処理流体の所要の量を広汎に低減化する。
本装置には、芝刈り機と、ブレード・キャリヤー上に回転可能に設置された少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリを含む刈り取り処理手段を回転させる刈り取りブレード駆動手段と、処理流体を収容する流体容器手段と、刈り取り処理手段に供給される処理流体の量を計量する流量制御手段と、処理流体を流体容器手段から刈り取り処理手段へ供給する流体導管手段とが含まれる。
芝刈り機は、垣根、木々及び茶畑のトリミングのために地上を、若しくは地上を離れて移動可能な、植物を刈り取るためのいかなる操縦可能な器具であってよい。例えば、芝刈り機は、手押し式(push)芝刈り機、従来の動力芝刈り機、乗車型芝刈り機、エンジン駆動トラクター、ブッシュホッグ(bushhog)芝刈り機、バットウイング(batwing)芝刈り機、刈り取り機、油圧式伐採機、高速鋸ヘッド、高速剪断ヘッド、鎌型バー(sickle bar)、多板芝刈り機、リール式芝刈り機、殻竿式(flail)芝刈り機又は枢着ブーム・アームの端部に取り付けた芝刈りヘッドにすることができる。例示の目的のみであるが、本明細書で説明する芝刈り機は、農業用トラクターの後部に取り付けられる従来のブッシュホッグ芝刈り機である。
好ましくは、芝刈り機は、その内部に刈り取りブレード駆動手段を受け入れる中央開口部と、一対の概ね直線状の対向する側部と、概ね直線状の前壁と、弧状後壁とを備えた概ね平坦な草刈り機デッキを含む。後壁の少なくとも一部分には、バラバラの石等の砕片が草刈り機デッキの下側から押し出されるのを防止する複数個の短い砕片チェーンを含むことができる。地上での運動を容易にし、且つ刈り取り処理手段を地上の所望の高さに支持するため、この芝刈り機には草刈り機デッキに固定された少なくとも1個の車輪が装備されている。この草刈り機デッキの上面には複数個の直立支柱が固定されており、流体容器手段をそれらの間に保持している。
草刈り機デッキには刈り取りブレード駆動手段が固定してあり、このブレードには草刈り機デッキの中央開口部内に受け入れられる細長い駆動軸が含まれている。刈り取りブレード駆動手段は、好ましくは芝刈り機を引っ張るトラクターからの動力伝導機構により動力を受ける。しかしながら、刈り取りブレード駆動手段は、ガソリン・エンジン又は草刈り機デッキの上部側に設置された油圧モーター等で駆動してもよい。一好適実施態様においては、トラクターの動力伝導機構の回転軸と係合するように、駆動軸の一端部に隣接して傘歯車が設けてある。駆動軸の他端部には、刈り取り処理手段が固定されている。言うまでもなく、刈り取りブレード駆動手段は刈り取りブレード駆動手段の駆動軸を回転させ、この駆動軸はブレード・キャリヤー及び刈り取り処理手段の少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリを回転させる。刈り取りブレード駆動手段の駆動軸にはその内部に連続する流体通路を画成すべく形成された流体導管が設けられ、刈り取りブレード駆動手段の駆動軸がポンピング手段と刈り取り処理手段両者に流体連通状態となるようにしている。
刈り取り処理手段は草刈り機デッキ下側に隣接して刈り取りブレード駆動手段の駆動軸に固定され、ブレード・キャリヤー上に回転可能に設置された少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリを含む。ブレード・キャリヤーは、この少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリを上に設置する任意の形状にすることができる。一好適実施態様においては、ブレード・キャリヤーは細長い棒であり、内部に刈り取りブレード駆動手段を受け入れる中央開口部及び内部に刈り取りブレード・アセンブリを受け入れるためその棒の一端部に隣接している少なくとも1つの開口部を有する。前記中央開口部とその棒の端部に隣接している前記開口部の間には、長さ方向に流体導管が設けてある。この流体導管は連続した流体通路を画成し、刈り取りブレード駆動手段の駆動軸が刈り取りブレード・アセンブリと流体連通状態になるようにしている。他の好適実施態様においては、ブレード・キャリヤーは概ね平坦な円板であり、その上部に複数個の、好ましくは4個の対角線上に離隔して配置された刈り取りブレード・アセンブリが設置してある。
前記ブレード・キャリヤーの一端部に隣接して、少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリが回転可能に設置してある。好ましくはブレード・キャリヤーの対向端部の各々に隣接して刈り取りブレード・アセンブリが設置される。この刈り取りブレード・アセンブリには、刈り取りブレード軸とこの刈り取りブレード軸に固定された刈り取りブレード・ボスが含まれている。刈り取りブレード・ボスには、外方向に延設された刈り取りブレードが含まれている。好ましくは、このボスの下側は受け皿形になっており、それにより刈り取りブレードの経路内に障害物が地上にあってボスがそれを打撃しても、ボスは衝撃を刈り取りブレードに伝えずにその障害物上を移動する。刈り取りブレードの前縁部は鋭い刈り取り縁部を提供すべく斜めとされている。刈り取りブレード・アセンブリにはその内部に連続流体通路を画成すべく流体導管が形成してあり、ブレード・キャリヤー内に設けられたこの流体導管が刈り取りブレードの下側面と流体連通状態となるようにしてある。
流体容器手段は、草刈り機デッキの上部側に設けられた直立支柱の間に固定されている。この流体容器手段には、流体処理剤を収容する少なくとも1つのほぼ中空で密閉された流体容器セルが含まれている。一好適実施態様においては、この流体容器手段には複数個の積層されて相互に係合するとともに取り外し自在で相互接続された流体容器セルが含まれている。各セルは、ポリウレタン、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル(PVC)プラスチック等の紫外線光に対して実質的に抵抗性がある材料で形成されている。
各セルには入口ポートと出口ポートが設けられ、二重の端部閉止継手の雌部と嵌合されている。この継手の雄部は、継手の雌部と係合して、処理流体を上方セルから下方セルへ、そして、最下方セルからポンピング手段に隣接しているバルクヘッド継手へ流通可能としている。可撓性流体導管は、各上方セルの出口ポートを次の最下方セルの入口ポートに接続する。最下部側セルの出口ポートからの可撓性流体導管はポンピング手段を通過し、前記刈り取りブレード駆動手段のハウジング上に設けられた継手に接続される。従って、この流体容器手段は刈り取りブレード駆動手段と流体連通状態にある。最上部のセルの入口ポートにある継手の雌部と係合する継手の雄部は、流体容器セルを周囲空気と換気させるべく直列フィルターと換気キャップに接続される。このフィルターは、周囲空気の流入を阻害せずに砕片、昆虫等がシステム内に入るのを防止する。
これらのセルは、処理流体が植物に付加される際、最下部のセルが上方セルからの処理流体で自動的に充填されるように積層される。処理流体が作業者に接触し、又は周りの土壌又は地下水系を汚染する可能性のある作業現場で処理流体が漏洩しないように、任意の個数のセルを遠隔の場所で充填できる。これらのセルは、処理流体が廃棄され又は能力を失うことがないよう密閉される。セルの再充填又は空になったセルの置換を目的としてユーザーが刈り取り処理作業を中断する必要がないよう、所定個数の予め充填されたセルを積層できる。空になったセルは処理現場での洗浄を必要とせずに再充填を実施する装置に戻され、公共の廃処理又はゴミ捨て場に廃棄されることはない。
流量制御手段は、ポンピング手段によって刈り取りブレードの下側面に供給される処理流体の量を計量する。流量制御手段には、対地速度検出手段に電気的に接続される制御ユニットが含まれる。対地速度検出手段には、トラクターの後輪の角速度、従って、芝刈り機の予測される対地速度を検出するセンサーが含まれる。好適一実施態様においては、対地速度検出手段はトラクターの各後輪に隣接して設けられ、それらの後輪の角速度は平均化され修正係数が乗算されて、そのトラクターの対地速度を一層正確に概算する。制御ユニットは又、所望量の処理流体がその処理されている領域内の植物に付加されるようにポンピング手段を駆動するDCステッピング駆動モーターに電気的に接続されている。
前記流体導管手段は、前記流体容器手段が刈り取り処理手段の刈り取りブレード・アセンブリと流体連通状態となるよう連続流体通路を画成している。この流体導管手段には、最下部の流体容器セルの出口ポートと刈り取りブレード駆動手段のハウジング上に設けられた流体継手との間に延在する可撓性導管と、刈り取りブレード駆動手段の流体導管で形成される連続流体通路と、ブレード・キャリヤーで形成される連続流体通路と、刈り取りブレード・アセンブリで形成される連続流体通路とが含まれる。従って、流体導管手段は処理流体を刈り取りブレードの下側面に供給する連続流体通路を形成し、これにより処理流体の流れが、植物が刈り取られるときに植物の残りの茎に対して連続的に付加できるようにしている。
本発明の好適実施態様が示されている添付図面を参照すると、図1a及び図1bは、植物を刈り取ると同時にその刈り取られた植物の残りの茎を処理流体で処理する、概ね40で示された装置を示している。処理流体は、生長調整剤、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、肥料又は生化学剤等の所望の結果に応じて植物に付加される任意の処理流体にすることができる。好ましくは、この処理流体は水溶性である。しかしながら、処理流体は粘着性のない流動可能な流体を生成するよう処理流体と結合される任意の物質により生成することができる。装置40は処理流体を刈り取りブレードの下側面に供給して、植物の刈り取り時点にその刈り取られた植物の残りの茎に対して処理流体の流れを連続的に付加できるようにしている。植物が刈り取られるときに、ある物理的現象が発生することが発見されている。その植物の残りの茎の刈り取り端部付近にある流体は、ただちに(in zero time)転流内に引き込まれ、転流を介して植物の根系統に移動する。この現象については「バーチ効果 (Burch effect) 」として言及され、以後、この用語を使用する。
このバーチ効果は、本明細書で「BURCH WET BLADE(商標)システム」と称している装置と方法の開発をもたらし、このシステムは植物の処理に要求される処理流体の量を最低限にすると共に、処理の効率を最大にするためバーチ効果の諸利点を利用している。特に、BURCH WET BLADE(商標)システムは、噴霧又は処理された刈り取り材料の処理と拡散をすることによって、処理流体を周りの土地に又は大気中に散布することがない。植物が刈り取られる時点で連続的に利用可能な処理流体の少なくとも約75〜95%がその刈り取られた植物の残りの茎の転流内に吸収される。従って、実際上は、処理流体は何ら無駄にされることがなく、所望の植物に不用意に付加されることがなく、又は周りの土地と地下水系を汚染することがない。
BURCH WET BLADE(商標)システムは、少なくとも1個の刈り取りブレード及び処理流体の連続流を刈り取りブレードの下側面に供給する手段を備えたいかなる装置40とも併用されるような構成にできる。例えば、装置40は処理流体の連続流をその刈り取られる植物に供給する適切な手段が草刈り機に装備されている限りにおいて、手押し式芝刈り機、従来の動力芝刈り機、乗車型芝刈り機、エンジン駆動トラクター、ブッシュホッグ草刈り機、バットウイング草刈り機、刈り取り機、油圧式伐採機、高速鋸ヘッド、高速剪断ヘッド、鎌型バー、多板草刈り機、リール式草刈り機、殻竿式草刈り機、又は枢着ブーム・アームの端部に取り付けられた草刈りヘッドにすることができる。送電線用地に沿って及び高速道路の中央分離帯と路側に沿って植物を刈り取り処理することに加え、植物の管理においては農業用、芝生用、装飾用、森林用及び水生植物用等の多くの他の応用例があり、その場合、植物の刈り取り処理を行う非散布型の装置と方法を使用することは、暴露される危険性が低減化することと効率増加とによって、植物の内部転流に生化学剤を使用することを含めて有用且つ便益性があり、又、実際的である。
例示の目的のみではあるが、図1aはBURCH WET BLADE(商標)システムを装備した動力芝刈り機41の斜視図である。図1bは、BURCH WET BLADE(商標)システムが装備され、トラクター43の後部に取り付けられたブッシュホッグ草刈り機42の斜視図である。ブッシュホッグ草刈り機42は、ここではBURCH WET BLADE(商標)システムの好適実施態様を図解する目的で利用されている。先に述べた如く、BURCH WET BLADE(商標)システムは、植物の刈り取りとその刈り取られた植物を同時に処理流体で処理するいかなる装置40との併用も可能であると共に、他の多くの植物管理の応用にも利用できる。
図2は、BURCH WET BLADE(商標)システムの好適構成要素の模式的流れ図である。好ましくは、ブッシュホッグ草刈り機42は、トラクター43から従来の動力伝導機構44により動力を受ける。動力伝導機構43は、刈り取り処理手段90を駆動する刈り取りブレード駆動手段60と協働する。以後説明する如く、処理流体を複数の密閉されたセル内に収容するための流体容器手段130が設けてある。ポンピング手段150は、処理流体を流体容器手段130から刈り取りブレード駆動手段60を介して刈り取り処理手段90へ吐出する。ポンピング手段150によって刈り取り処理手段90へ供給される処理流体の量を計量する流量制御手段160が設けてもよい。流体導管手段190が連続流体通路を形成し、通常の草刈り条件下において、草刈り機の対地速度とは無関係に通路に連続的に処理流体が充填されるよう直径が十分小さくなっている刈り取り処理手段90へ流体容器手段130から処理流体を供給している。従って、流体導管手段190は処理流体の連続流を流れの可変流体カラム速度にて供給し、これが、結果的に流体通路が完全に充填された状態に止まっている間にその処理される領域に通常は1エーカーあたりのガロン数で測定される一定量の処理流体となる。
図3はブッシュホッグ草刈り機42の拡大斜視図である。ブッシュホッグ草刈り機42は任意の従来のブッシュホッグ草刈り機にすることができる。図示の如く、ブッシュホッグ草刈り機42はBURCH WET BLADE(商標)システムを装備するよう改変されているテキサス州セグインのアラモ・インダストリアル社が製造した型式A−72である。ブッシュホッグ草刈り機42の刈り取りブレード駆動手段60はトラクター43からの動力伝導機構44で動力を受ける。動力伝導機構44は以後説明の如く、刈り取りブレードの先端において毎分約12、000フィート(fpm)から19、000fpmの間の速度にて刈り取り処理手段90を回転させるよう刈り取りブレード駆動手段60と協働する(非図示の)回転駆動軸を含むことができる。従って、ブッシュホッグ草刈り機42の各刈り取りブレードは毎時約200マイルの速度に近づくことができる。
ブッシュホッグ草刈り機42は刈り取りブレード駆動手段60を芝刈り機に設置し且つ刈り取り処理手段90を収容する草刈り機デッキ50を含む。流体容器手段130とポンピング手段150は好ましくは草刈り機デッキ50に接続されるが、トラクター43に設置することもできる。流量制御手段160と流体導管手段190は所要の如く草刈り機デッキ50とトラクター43に設置される。取り付け手段45の一端部は草刈り機デッキ50に設置され、その他端部は草刈り機42がトラクター背後で引っ張り可能とされるようトラクター43に固定される。
草刈り機デッキ50は刈り取りブレード駆動手段60をその上部に設置し且つ刈り取り処理手段90を収納するのに必要な寸法と形状にすることができる。図示の如く、草刈り機デッキ50は概ね平坦な水平の上部側51、概ね平面状でその上部側51に対向する水平な底部側52、上部側51から垂直に下方に懸下している一対の対向するほぼ平坦な側部53、上部側51から垂直に下方に懸下している概ね平坦な前方縁部54、上部側51から垂直に下方に懸下している弧状後方縁部55を含む。水平底部側52と垂直懸下する側部53、前方縁部54と後方縁部55は刈り取り処理手段90を包囲する一体型ハウジングを形成する。後方縁部55は好ましくは石等の大きな物体が草刈り機下側から後方に排除されるのを防止する複数の砕片チェーン56を含む。底部側52から下方に懸下している第2の複数個の砕片チェーン56は大きな物体が草刈り機下側から前方に排除されるのを防止するため設けることができる。
以後説明される如く、草刈り機デッキ50は刈り取りブレード駆動手段60を内部に受け入れるよう中央開口部57を貫通した状態に備えている。草刈り機42の刈り取りブレードを地上の上方の適切な高さに支持するため少なくとも1個、好ましくは2個の車輪58が草刈り機デッキ50の上部側51に固定されている。草刈り機デッキ50の高さ、従って、刈り取りブレードの地上からの距離を任意の高さに位置させることができるよう車輪58は調節自在であることが好ましい。今まで説明して来た如く、草刈り機デッキ50はブッシュホッグ草刈り機の従来の草刈り機デッキであり、従って、刈り取りブレード駆動手段60をその上に設置して刈り取り処理手段90を収容するよう適合した任意の草刈り機デッキとの置換が可能である。
刈り取りブレード駆動手段60は中央開口部57に隣接して草刈り機デッキ50の上部側51に設置されている。刈り取りブレード駆動手段60に動力を与えるガソリン・エンジン又は油圧モーター等の動力手段を草刈り機デッキ50の上部側51に固定できる。しかしながら、前述した如く、刈り取りブレード駆動手段60は好ましくはトラクター43からの動力伝導機構44で動力を受ける。図4はブッシュホッグ草刈り機42の刈り取りブレード駆動手段60の断面図である。刈り取りブレード駆動手段60は動力取り出し部44の回転駆動軸の端部に設けられた(非図示の)駆動歯車と協働する傘歯車61を含む。傘歯車61は動力伝導機構44の回転駆動軸からのトルクを草刈り機デッキ50の中央開口部57に回転可能に受入れられる駆動軸62へ伝える。駆動軸62は動力取り出し部44(又は油圧モーター)の回転駆動軸の毎分あたりの回転数と傘歯車61の歯数に対する駆動歯車の歯数の比(又は油圧モーターに対する油圧ポンプの比)とによって定まる速度で回転される。
刈り取りブレード駆動手段ハウジング63は草刈り機デッキ50の上部側51に固定されているIビーム強化体65に袋ネジ64で固定される。駆動軸62を自由に回転可能にするため、環状下方球面軸受66と環状上方球面軸受67がハウジング63内に設けてある中央開口部内に配置される。駆動軸62の上端部68は外部にネジが切られ、傘歯車61をそれに固定する六角ナット69を受け入れる。駆動軸62の下端部70は同様に以後説明される如く刈り取り処理手段90を上に固定すべく六角ナット71を受け入れるよう外部にネジが切られている。今まで説明して来た如く、刈り取りブレード駆動手段60はブッシュホッグ草刈り機の従来の刈り取りブレード駆動手段60であり、刈り取り処理手段90を駆動すべく回転駆動軸62にトルクを伝えるよう適合した従来の刈り取りブレード駆動手段と置換可能である。
最も重要なことには、刈り取りブレード駆動手段ハウジング63の基部73に設けられた開口部72にネジ切り孔が切られ、流体密の継手74を受け入れるようなネジが切られている。継手74は以後説明される如く流体容器手段130と流体連通状態となるよう適合している。環状フランジ75は袋ネジ64に依ってハウジング63の基部73の下側に固定される。フランジ75は内部に周方向ポケット77が形成してある中間壁76を含む。ハウジング63内の開口部72に対向する形態でフランジ75の上面にウエル78が形成されている。ウエル78はフランジ75に形成された半径方向孔79に終端する。孔79は一端部において流体密止めネジ80で閉じられ、ポケット77に向かって内方に延在している。
フランジ75のポケット77に隣接する形態で駆動軸62内に第1半径方向孔81が形成してある。フランジ75の孔79が駆動軸62の孔81と連続流体連通状態になるよう、ポケット77と駆動軸62の外面の間にはフェデラル・モーグル(Federal Mogul)部品番号62−85−8等の環状上方シールと下方シール82が流体密シールを形成している。孔81は内方向に延在し、駆動軸62に形成されて流体密止めネジ84で閉じられる長手方向に延在した軸方向孔83に終端している。駆動軸62内に形成された第2半径方向孔85が以後説明される如く刈り取り処理手段90と連通すべく軸方向孔83から外方向に延在する。止めネジ84は図示の皿孔加工等により非動対象物に衝突することがないよう保護され、軸方向孔83の一掃を可能にすべく除去可能である。
図5aはブッシュホッグ草刈り機42の刈り取り処理手段90の立面図と部分断面図であり、図5bはその平面図である。刈り取り処理手段90はブレード・キャリヤー92及び少なくとも1つの刈り取りブレード・アセンブリ100を含む。好ましくは図示の如く、刈り取り処理手段90は一対の半径方向に対向した刈り取りブレード・アセンブリ100を含む。ブレード・キャリヤー92は好ましくは上方半体91及びその上方半体に対して流体密の配列にて固設された逆の即ち、ミラー(mirror)の下方半体93を含む。下方半体93は上方半体91を下方半体93に固定すべく複数個の皿孔六角ヘッド・ボルトを受け入れる複数個のネジ付き孔を備えている。(非図示の)適当なガスケットを利用して上方半体91と下方半体93の間に流体密シールを提供できる。刈り取りブレード駆動手段60の駆動軸62を貫通状態で受け入れるようブレード・キャリヤー92の中心に中央開口部94が設けてある。開口部95もブレード・キャリヤーの半径方向外側端部に隣接して少なくとも1つの各刈り取りブレード・アセンブリ100を貫通状態で受け入れるべくブレード・キャリヤー92に設けてある。
図4に最も良く示される如く、ブレード・キャリヤー92の中央開口部94に受け入れられる駆動軸62の下端部86には、その外部に雄ネジが切られている。ブレード・キャリヤー92の中央開口部94には駆動軸62の下端部86の雄ネジ部分と係合するネジ、好ましくは雌ネジが切られており、ブレード・キャリヤーが刈り取りブレード駆動手段60に堅固に固定された状態にとどまるようになっている。駆動軸62に設けられた肩部88とブレード・キャリヤー92の上方半体91との間で環状スペーサー87が受け入れられ、ブレード・キャリヤーを草刈り機デッキ50の底部側52から隔置させる。スペーサー87は5160鋼等の硬質で堅固な金属製であり、一方、ブレード・キャリヤー92は以後説明する目的のため、より柔らかくて幾分可撓性のある金属製になっている。固定座金と六角ヘッド・ジャム・ナット89が駆動軸62の下端部86にねじ込まれ、スペーサー87とブレード・キャリヤー92を肩部88に対して堅固に固定する。
流体溝96(図4)がブレード・キャリヤー92の上方半体91と下方半体93に形成され、開口部95の方向にて中央開口部94から外方に延在している。駆動軸62の第2半径方向孔85に隣接した中央開口部94の中間部分に第1周方向ポケット97が形成され、軸が刈り取り処理手段90を回転させるのに伴い流体溝96が半径方向孔85と連続した流体連通状態になるようにしている。ブレード・キャリヤー92が少なくとも1つの各刈り取りブレード・アセンブリ100と流体連通状態となるよう、溝96は開口部95の中間部分に形成された第2周方向ポケット98(図5c)に終端している。
図5cに示される如く、刈り取りブレード・アセンブリ100は開口部95内で回転可能に受け入れられる軸102を含み、これにより刈り取りブレード105が埋没した岩の上部等の非動対象物に衝突すれば、刈り取りブレード・アセンブリがブレード・キャリヤー92に対して相対的に回転できる。軸102の上端部101は、以後説明される如く、ブレード・キャリヤー92上の刈り取りブレード・ボス104を除去して置換するよう形成された六角ヘッド・ジャム・ナットを備えている。軸102の下端部103は、刈り取りブレード・ボス104を受け入れるよう雄ネジが外部的に切られている。刈り取りブレード・ボスが刈り取りブレード・アセンブリの軸に対して堅固に固定された状態にとどまるよう、刈り取りブレード・ボス104の内側にネジ、好ましくは雌ネジが切られ、軸102の下端部103の雄ネジ部分と係合する。
軸102、従って、刈り取りブレード・アセンブリ100を所要の如く回転可能にするため、環状下方球面軸受106と環状上方球面軸受107が、ブレード・キャリヤー92の開口部95内に圧入されている。上方ボス108はブレード・キャリヤー92の上方半体91に溶接され、下方ボス109はブレード・キャリヤー92の下方半体93に溶接されて上方軸受と下方軸受を開口部95内に固定する。今まで説明して来た如く、刈り取りブレード・アセンブリ100はブッシュホッグ草刈り機に対する従来の刈り取りブレード・アセンブリであり、植物の刈り取りとその刈り取られた植物を処理流体で処理する目的上、ブレード・キャリヤー92上の少なくとも1つの刈り取りブレード105を設置するよう適合したいかなる刈り取りブレード・アセンブリとも置換可能である。
ブレード・キャリヤー92の周方向ポケット98に隣接する形態で、軸102に半径方向孔110が形成されている。フェデラル・モーグル(Federal Mogul)部品番号62−85−8等の環状上方及び下方シール82は、ポケット98と軸102の外面との間に流体密のシールを形成し、その軸の半径方向孔110がブレード・キャリヤー92の溝96と連続した流体連通状態になるようにしている。半径方向孔110が内方に延在し、軸102に形成されて刈り取りブレード・ボス104の下側に溶接されている流体密プラグ112で閉じられる長手方向に延在した軸方向孔111に終端している。プラグ112は、軸102の下端部103の下面の1/2とプラグの上面の1/2との間に流体溜めを形成すべく段付きにされている。
孔113が刈り取りブレード・ボス104内に形成され、刈り取りブレード105に対向する側において流体密止めネジ114により閉じられる。孔113は刈り取りブレード105の方向において流体溜めから外方に延在し、刈り取りブレード・ボス104と刈り取りブレードの下側面116との間の小さな間隙115に隣接して終端している。間隙115は、好ましくは約0.25インチから1.0インチの間の幅になっており、更に好ましくは幅が約0.5インチになっている。間隙115の幅はBURCH WET BLADE(商標)システムの作動にとって必須であることが発見されている。間隙115が広過ぎる場合(即ち、幅が約1.0インチを越える場合)、処理流体の連続流を維持するには刈り取りブレード105の下側面116に処理流体を毛細管現象で吸引させるのには不十分である。間隙115が小さ過ぎる場合(即ち、幅が約0.25インチより小である場合)、孔113から出る処理流体の液滴は薄められず、毛細管現象による吸引は刈り取りブレード105の下側面116上への処理流体の連続流を維持するのに十分とはなり得ない。従って、処理流体が散布され、周りの土壌と地下水系を汚染する可能性がある。孔113は又、その孔から出る処理流体の柱状体に僅かの渦流を与えるべく施条も可能とされる。その柱状体の渦流運動は、液滴が間隙115内で半径方向に広がるのを防止することにより、刈り取りブレードの下側面に対しての処理流体の連続流の毛細管現象での吸着作用を改善することが確信されている。
図6aはブッシュホッグ草刈り機42の刈り取り処理手段90の代替実施態様の立面図と部分断面図であり、図6bはその平面図である。この刈り取り処理手段90は、円板型ブレード・キャリヤー122と4個の対角線上に隔置された刈り取りブレード・アセンブリ100を含む。円板ブレード・キャリヤー120は、好ましくは先に説明した、又、図6aの部分断面図にて図解した如く、下方半体123に固定された上方半体121を含む。しかしながら、図6cに図解して先に説明した様式にて軸102の第2半径方向孔と軸方向孔111の間に延在する導管124との連通を行うべく、駆動軸62内に形成された第2半径方向孔85を円板ブレード・キャリヤー122の上面の上方に位置付けることができる。導管124又は他の任意の流体処理導管が円板ブレード・キャリヤー122の上方と草刈り機デッキ50の下方に配置される場合は、草刈り機デッキの底側52から垂直下方に懸下している環状リング・ガード125が好ましくは例えば石等の大きな物体が導管124に当たって、これを損傷させないように利用される。
図7はブッシュホッグ草刈り機42の流体容器手段130の斜視図である。流体容器手段130は、ポリウレタン、ポリエチレン、又はポリ塩化ビニル(PVC)プラスチック等の実質的に紫外線光に対して耐性のある材料で形成された少なくとも1つの流体容器セル132(本明細書ではバーチFLO-THRU CELL(商標)と称する)を含む。好ましくは図示の如く、この流体容器手段130は、支柱59の間で草刈り機デッキ50の上部側51の上に取り外し自在に積層されて支持された複数のFLO-THRU CELL(商標)132を含む。セル132は支柱59に依って水平方向の運動が規制され、(図示しない)ストラップはセル132を垂直方向の運動に対して規制する目的で利用可能である。FLO-THRU CELLS(商標)132は、遠隔場所にて処理流体が充填可能とされ、現場に運ばれて周りの土壌やその作業現場における地下水系の汚染をもたらすような漏洩の可能性を阻止できるようにしている。セル132は又、真空状態下で充填可能とされ、その組成の能力を保持する目的から密閉シール可能とされる。従って、バーチのFLO-THRU CELLS(商標)は草刈り機42への処理流体を供給する環境的に安全で効果的な手段をもたらす。なお、この流体容器手段130は各種回転型草刈り機との併用が可能であり、又、本明細書で説明したブッシュホッグ草刈り機42との併用には限定されない。
図8は、ブッシュホッグ草刈り機42の流体容器手段130のFLO-THRU CELL(商標)132の斜視図、図9はその側面図、図10はその端面図である。各セル132は、上壁133、側壁134、前端壁135、後端壁136と底壁137を含む。各セル132は更に、入口ポート138と出口ポート139を内部に形成してある。図10aに図解される如く、各入口ポート138には、継手結合部の雄型端部142を受け入れるべく、ミシガン州オッツエーゴ(Otsego)のパーカー・ハニフィン社の製造したパーカーPOLY-TITE(登録商標)継手部品番号398−PD等の二重端部封止継手141の雌型端部140が形成されている。継手の雄型端部142は、空のFLO-THRU CELL(商標)132を置換すべく容易に切り離すことができるようバネ負荷を受けた開放アームを含む。可撓性管の第1セグメントは、最下方セル132から外方に延在し、ポンピング手段150のハウジングの壁を介してパーカーPOLY-TITE(登録商標)バルクヘッド継手により可撓性管の第2セグメントに接続される。可撓性管の第2セグメントはポンピング手段150を貫通し、刈り取りブレード駆動手段60のハウジング63上に設けられた継手において終端している。
図10に図示されているように、ポンピング手段150が処理流体をセルから取り出す際、部分真空が発生して処理流体の流れを阻害しないよう、インライン・フィルターと換気キャップ145が周囲の空気を流体容器セル132内に流入可能とする。各FLO-THRU CELL(商標)132は更に、オペレーターがその充填されたセルを運搬する際の助けとなるよう前端壁135と後方端壁136に配設された手掛け142が備えてある。図7及び図9から理解される如く、セル132の底壁137は、ガイド152と脚部154を含む。ガイド152は下方セル132の上壁133上の溝153と摺動自在に係合し、かくして実質的にその積層されたFLO-THRU CELLS(商標)132の横方向運動を防止する。その上、脚部154も又、その隣接する積層されたセル132の間の相対的運動を最低限にすべく上部側133上の切り欠き124と接触状態にある。
狭い領域のみを刈り取る場合で比較的少量の処理流体をその刈り取り植物に付加すべき場合には、単一のFLO-THRU CELL(商標)132を利用できる。所定数のFLO-THRU CELLS(商標)に収容された同じ処理流体を或る一つの領域に付加することが望ましい場合又は種類の異なる処理流体を同じその領域に付加することが望ましい場合にも、単一のセル132を利用可能である。例えば、メヒシバ属用除草剤をその植物の刈り取られる同じ場所でその植物の残りの茎に同時的に付加する目的で、メヒシバ属用流体除草剤が予め充填されている第1FLO-THRU CELL(商標)を使用できる。その後、このメヒシバ属用除草剤を含有しているFLO-THRU CELL(商標)は取り除くことができ、流体導管手段190を一掃すべく洗浄溶液の収容してある別のFLO-THRU CELL(商標)と置換可能である。次に、その洗浄溶液が含有されているFLO-THRU CELL(商標)を除去し、流体殺菌剤が含有されている第3のFLO-THRU CELL(商標)と置換できる。地面の上に在る刈り取りブレードの高さは、残りの茎が刈り取りブレードに当たる程度に低くし、殺菌剤はその植物が再び刈り取られる際に付加される。
しかしながら、処理流体のレベルがFLO-THRU CELLS(商標)132に対する草刈り機の刈り取りブレードの相対的向きとは無関係に最下方セルの出口ポート139のレベルを下廻らないよう少なくとも2個のFLO-THRU CELLS(商標)132を使用することが好ましい。FLO-THRU CELLS(商標)132を複数使用すると、複数使用しない場合に単一の流体容器セルで安全に処理することができない程規模の大きい領域を一回で処理することができる。更に、FLO-THRU CELLS(商標)132を複数使用することにより、単一の大きな流体容器を再充填するために刈り取り処理作業を繰り返し中断する必要性を伴なわずにその広い領域を一回で処理することができる。代わりに、上方のFLO-THRU CELLS(商標)132は容易に取り外して他の予め充填されたセルと置換することができる。
ポンピング手段150(図3)は、処理流体を流体容器手段130から刈り取りブレード駆動手段60へ吐出し、これにより植物が刈り取られる時点にその刈り取られる植物の残りの茎の転流に対して処理流体の流れを連続的に付加可能とすることができる。このポンピング手段150は、以後説明される如く、その土地の地上での草刈り機の移動速度に応じて広範囲に変動する処理流体の量を吐出させるための任意形式の可変容量型ポンプを含む。しかしながら、ポンピング手段150はコネチカット州ブランフォードのTATエンジニアリング社から入手可能な形式の蠕動運動型ポンプであることが好ましく、このポンプは処理流体を含有する可撓性管を圧縮する一連のローラーにより機械的に発生される約5psiの圧力にて収縮の波を介して流体導管手段190を通じて処理流体を吐出させる。
図11は流量制御手段160の好適な構成要素の斜視図であり、図15は流量制御手段の好適構成要素の接続状態を示している模式的流れ図である。流量制御手段160は、12Vの電池161等のトラクター43からの動力源により動力を受けることが好ましい制御ユニット162を含む。制御ユニット162は、好ましくは各車輪165に隣接するトラクター43の後輪軸163に位置付けられた対地速度検出手段164に電気的に接続される。図12及び図13に示される如く、検出手段164は車軸163の突起を受け入れる孔167を備えた孔パターンを有するカップ形フランジ・キャリヤー166を含む。フランジ・キャリヤー166は、車軸163の外側端部上方に位置付けられ、フランジ・キャリヤー166の半径方向外方に延在しているフランジ168が車軸163に固定された調節可能検出手段170に隣接するよう内方向に延在している。検出手段170は典型的には車軸163と接触するようになる構成要素と砕片からセンサー171を保護する(非図示の)除去自在型ハウジング内に配置される。
フランジ168は鉄金属で形成されることが好ましく、フランジ周縁部において隔置された所定の複数の半径方向歯172を含む。センサー171は好ましくはフランジ・キャリヤー166が車軸163の軸と共に回転する際その通過する歯172を検出する近接センサーである。センサー171は、フランジ・キャリヤー166の角速度、従って、トラクター43の車輪165の速度に比例する電気信号を発生するインダクタンス、磁気的又は光学的センサー等の任意の電子式センサーにすることができる。センサーを後輪軸の歯車箱内又はトラクターの後輪軸に取り付けられた速度計ケーブル内に位置付けることができるよう油等の粘性流体を介して検出可能なセンサーも利用可能である。好ましくは、別々の対地速度検出手段164がトラクター43の各車輪165に固定され、各検出手段からの電気信号が制御ユニット162に供給される。従って、最大速度値を有する電気信号を選択することができるか又は両方の検出手段164からの電気信号を結合して平均化できるか、又はそれらの電気信号を結合し、平均化し、修正係数を乗算することができるところから、ブッシュホッグ草刈り機42の対地速度の最も正確な概算値が決定される。
図14は、流量制御手段160の、ノースカロライナ州グリーンズボロのESSCO社が製造した制御ユニット162の正面図である。制御ユニット162は、トラクター43の12V電池161から制御ユニットに電力を供給するオンオフ・スイッチ173を含む。スイッチ173は、好ましくは12V乃至24VのDC電圧コンバーターと24VのDC電圧レギュレーターの組み合わせである。制御ユニット162は更に、刈り取り処理手段90で行われる刈り取り幅、その処理される領域に付加される処理流体の量等のオペレーターが提供する所定のデータと、対地速度検出手段164から得られる電気信号とを処理する三菱MTA−10プロセッサー174等のプログラマブル操作インターフェイスを含む。プロセッサー174は、好ましくはデータ・スクリーンと、そのデータ・スクリーン上に表示される命令ラインをスクロールし、草刈り機42の対地速度決定の目的上、プロセッサー174で利用される所定データを編集するキーパッド175を含む。
制御ユニット162は更に、ポンピング手段150に動力を与えるオンオフ・トグルスイッチ176、及びバイパス・トグルスイッチ177、例えば、オペレーターが処理流体を植物に付加せずにそのトラクター43を移動させたい場合等にポンピング手段をバイパスするようなバイパス・トグルスイッチ177を含む。制御ユニット162は更に、ポンピング手段150に動力が与えられて作動していること(即ち、例えば、トラクター43が移動しているか又は処理流体を導管手段190から吐出させるべくバイパスが係合している際等)を示す緑色発光ダイオード(LED)178と、ポンピング手段150に動力が与えられてはいるが作動していないこと(即ち、例えばトラクター43が移動していない時等)を示す赤色LED179を含む。
好ましくは、制御ユニット162は又、ポンピング手段150の蠕動型ポンプを駆動するDCステッピング駆動モーター180に電気的に接続される。プロセッサー174は、草刈り機42の概算された対地速度に比例する電気信号をステッピング駆動モーター180に供給し、そのステッピング駆動モーター180は刈り取り処理手段90に依ってその処理流体の或る制御された量が植物に付加されるよう微小な増分を以てその蠕動型ポンプを駆動する。ステッピング駆動モーター180は、好ましくはコネチカット州ブランフォードのインテリジェント・モーションズ・システムズ社の製造した形式の250段階のリニア・ステッピング駆動モーターである。ステッピング駆動モーター180の出力軸は、ポンピング手段150の蠕動型ポンプの出力軸に固定された第2プーリー182を駆動する第1プーリー181に固定される。第2プーリー182に対する第1プーリー181の比は任意の比にすることができるが、好ましくは蠕動型ポンプの最大速度を越えないような1.0/1.5とする。
制御ユニット162は更に、衛星を介して遠隔基地との通信を行う静止位置衛星(GPS)トランシーバー184を含む。トランシーバー184は、処理流体に依って植物が処理をされている間におけるトラクター43と草刈り機42の位置に関する位置データを送受信する。従って、その処理された領域における恒久的記録を、例えば、その所定の処理領域に隣接している土地の上に有害な処理流体が散布された送電線用地又は路側に近接する土地の農夫や土地所有者の不法行為に対する請求等の諸目的のために維持することができる。
代替実施態様においては、対地速度検出手段164はポンピング手段150に機械的に接続可能である。例えば、フランジ・キャリヤー166は、フランジ168の面内にスプロケットを含むことができ、センサー171はポンピング手段150の蠕動型ポンプを駆動すべくスプロケットの半径方向歯172と機械的に係合可能である。ポンピング手段150は、センサー171に依って直接駆動可能とされるか、又はセンサーの出力を変換する任意の形式の歯車箱にて駆動可能とされ、そのため蠕動型ポンプの最高速度を越えることはない。
流体導管手段190は、流体容器手段130と刈り取り処理手段90との間に延在する流体通路を形成する。流体導管手段190は刈り取りブレードの下側面に処理流体を供給し、そのため処理流体の流れは植物が刈り取られる時点にその植物に連続的に付加可能となる。流体導管手段190は、好ましくは例えば軟質ポリ塩化ビニル(PVC)製の可撓性管191を含み、この可撓性管は最底部側のFLO-THRU CELL(商標)132からポンピング手段150の蠕動型ポンプのローラーを介してその刈り取りブレード駆動手段60のハウジング63の外部に設けられた流体密継手74へ延在している。流体導管手段190は更に、ウエル78;フランジ75に形成された半径方向孔79と周方向ポケット77;駆動軸62に形成された半径方向孔81、軸方向孔83及び半径方向孔85;ブレード・キャリヤー92内に形成された第1周方向ポケット97、流体溝96、第2周方向ポケット98;刈り取りブレード・アセンブリ100の軸102に形成された半径方向孔110と軸方向孔111;及び刈り取りブレード・ボス104に形成された半径方向孔113を含む。流体導管手段190は、刈り取りブレードの下側面116に対向する間隙115に隣接して終端する。
植物が刈り取られる時点で処理流体の流れが一定して与えられることが処理の効率にとって非常に重要であるものと確信されている。刈り取りブレードの下側面における毛細管現象での吸引作用と処理流体の渦流との組み合わせにより、刈り取りブレードの回転速度、草刈り機の対地速度、又はFLO-THRU CELLS(商標)に対する刈り取りブレードの相対的向きとは無関係に、植物の刈り取り時点にその植物の残りの茎の転流に対して処理流体が常時付加可能となることが確実になる。従って、植物が刈り取りブレードに切断される際、処理流体は全てその植物の転流内に吸収される。
図16は、図1aに示された動力芝刈り機41の好適構成要素を示している模式図である。好ましくは、動力芝刈り機41は、流体容器手段230、流量制御手段260及びポンピング手段250を含み、これらの構成要素は概念的にはそれぞれ先に説明した流体容器手段130、流量制御手段160及びポンピング手段150と同じである。主たる相違点は、動力芝刈り機41の構成要素がその芝刈り機の寸法と能力に合わせて拡縮されている点にある。インライン・ガソリン・フィルター等のフィルター200は又、処理流体が刈り取りブレード駆動手段210へ導入される前にその処理流体から粒子物質を濾過するようポンピング手段150の手前に挿入可能である。刈り取りブレード駆動手段210は、概念的には先に説明した刈り取りブレード駆動手段60と同じであるが、本明細書でバーチWET BAR(商標)と称するマニホルド220を含む。
動力芝刈り機用の典型的ブレード211は軟質金属製であり、比較的薄いもので、長さが約18インチ乃至30インチの値になっている。従って、図16において破線で示される如く、ブレード211は刈り込みブレード駆動手段210の周りで可撓性を有しており、そのため、ブレード211の先端212はブレードが動かない物体に当たると上方向に偏寄する。従って、ブレード211に刈り取りブレード駆動手段210の駆動軸から外方へ延在している固い流体導管が備えられていれば、その導管はブレードが撓むのに伴って座屈することになろう。バーチWET BAR(商標)は、BURCH WET BLADE(登録商標)システムを、可撓性刈り取りブレードを有する動力芝刈り機上で使用可能とする。
図17aは動力芝刈り機41の刈り取りブレード駆動手段210に固定されたバーチ WET BAR(商標)220の斜視図であり、図18は図17aに示されたバーチ WET BAR(商標)の中央部の平面図である。WET BAR(商標)220は、先に述べた様式にて流体容器手段230と流体連通状態になっている流体導管221を含む。従って、処理流体の連続流れがブレード211の下側面に供給され、植物刈り取り時点にその刈り取られる植物に連続的に付加可能とされる。図17bはバーチWET BAR(商標)220の代替実施態様の斜視図である。この実施態様においては、固い流体導管221は、WET BAR(商標)220の上面に形成された長手方向溝122内に配置され、従来の様式にてWET BAR(商標)に溶接される。更に別の実施態様においては、それより厚いWET BAR (商標)220が逆転され、適切な付加のためそれより薄いブレード211と置換可能である。
《代替実施態様》
図19及び図20は、本発明に依る草刈り機の刈り取りブレード駆動手段360の一部分と刈り取り処理手段390の一部分の代替実施態様の断面図である。処理流体は、刈り取りブレード駆動手段360の駆動軸320の一端部をカバーするキャップ310を貫通する。キャップ310は、処理流体を回転駆動軸320内に形成された軸方向孔に移動可能とする静止型キャップにすることができる。しかしながら、好ましくは、キャップ310はツーピーススイベル又は自在玉継手である。図19に示された実施態様においては、処理流体は図6に関連して先に説明した様式にてブレード・キャリヤー340へ移動される。図20に示された実施態様においては、処理流体は図6aに関連して先に説明した様式にて刈り取りブレード・アセンブリ350へ転送される。
図21は、トラクターの前方ブーム・アームに取り付けられた本発明に依る油圧式伐採機の斜視図である。伐採枝払い機は、森林の管理及び道路用地において使用される。図21に示された伐採枝払い機400は、木々を切り倒すことができる大型の機器である。
図22は、本発明に依る高速鋸ヘッドの斜視図であり、図21の油圧式伐採枝払い機上で使用するよう適合したものである。図22の鋸ヘッド402が装備された際、伐採枝払い機はチェーン・ソーと同様に作動するが、本適用例の場合は、その処理される植物又は樹木の導管系内に直接流体を入れるのを容易にするため伐採前に鋸ヘッドの切断縁部の底部に流体を供給する。
図23は、本発明に依る高速剪断ヘッドの斜視図であり、図21の油圧式伐採枝払い機上で使用するよう適合されている。図23の高速剪断ヘッド404が装備された際、伐採枝払い機は処理される樹木又は植物の導管系内に流体を直接供給するのを容易にするよう切断前に高速剪断装置の切断縁部の底部に処理流体を供給する。
図24は、図25乃至図32に示された本発明に依る植物の刈り取り処理を行う装置の流体導管手段の一部の部分断面図である。リール、殻竿、円板及び鎌型バー刈り取り装置等の回転草刈り機以外の刈り取り機構では、適切な時点に適切な刈り取り縁部に制御された流体を供給することが要求される。図24におけるパルス化された密閉型中空軸流体供給装置406には、玉軸受アセンブリが備えられ、調時され制御された流体の供給を可能にする。パルス化された密閉型中空軸流体供給装置406は、中央部分において圧嵌されている中空静止軸408を備えている。軸408の周りには、外側レース416内部のシール414内に封止された玉軸受412と接触状態にある内側レース410が嵌合されている。中空回転軸418は、外側レース416と摺動接触状態にある。回転軸418には中空スポーク420が装備され、パイプ又は管426と係合するニップル424を備えた継手422と連通状態にある。少なくとも1つのポート又はスロット428が静止軸408内にねじ込まれ、流体を静止軸408から中空スポーク420に流すことができる。回転サイクルの大部分の間、システム内の流体は中空スポーク420からブレードより隔置された出口ポート直前まで静止状態になっている。スロット428が中空スポーク420と整合すると、付加的流体がシステムを介して脈動され、結果的にブレードの下方刈り取り縁部上に流体が流れる。この実施態様において、外側継手は殻竿式及びリール式草刈り機とともに用いられるべく回転する。
図33の他の脈動化された密閉型中空軸流体供給装置429は又、中心にある中空回転軸430でも構成可能である。軸430の周りには内側レース431が設けてあり、この内側レース431は圧嵌された外側レース432内のシール414に封止された玉軸受412と接触状態になっている。静止軸433は外側レース432と固定接触状態にある。静止軸433には中空スポーク420が取り付けられ、パイプ又は管426と係合するニップル424を備えた継手422と連通状態にある。少なくとも1つのポート又はスロット428が回転軸430内にねじ込まれ、流体を回転軸430から中空スポーク420へ流すことができるようにする。回転サイクルの大部分の間、システム内の流体は中空スポーク420からブレードより隔置されている出口ポート直前まで静止状態になっている。スロット428が中空スポーク420と整合すると、次の流体がシステムを介して脈動され、結果的に流体はブレードの下方の刈り取り縁部上に流れる。この実施態様において、外側継手は静止状態にあり、この装置は鎌型バー刈り取りシステムに対する調時されたディストリビューターとして使用可能である。
図25は本発明に依る鎌型バーの平面図である。図25の鎌型バー型草刈り機440は、ガード442と往復動バー444を備えている。バー444には一連のブレード446が設置してある。
図26は図25の鎌型バーの端面図である。図26において、ガード442はガード取付バー448に取り付けられている。ガード442内には供給管452を有する鎌型バーマニホルド450が設置されており、この管は溶接可能とされ、管452内の出口ポート454を介して流体を供給させる。調時されたディストリビューターからの流体は、管452を介しての連通のため接続されている脈動化された密閉型中空軸流体供給装置429からのものである。
図27は本発明に依る多板草刈り機の平面図である。図27の円板型草刈り機460は、一連の刈り取りデッキ462を使用している。ここで、円板からのブレード464は前部466内で装置から突出する。
図28は図27の多板草刈り機の一つの円板の側面図である。円板型草刈り機のブレード464を濡らす目的で、流体供給装置は図28における延在した流体供給体468を使用している回転カッターのものとほぼ同一のものにできる。代替的に、調時化された処理流体の脈流を円板のブレードに伝える目的から、円板型草刈り機は脈動化されている密閉型中空軸流体供給システム406を使用できよう。
図29は本発明に依るリール式草刈り機の側面図である。図29におけるリール型草刈り装置480は、前述の如くシールされた中空軸流体供給装置406を利用しており、流体を回転ブレード484の底部側刈り取り縁部482に供給する。この装置は流体供給装置406として構成された中央軸486を使用している。軸486には、軸からブレードへの流体の流れを容易にする管426と同様ブレード支持スポーク488が取り付けてある。回転ブレード484と静止型ブレード又はアンビル490の間の相互作用は、植物492の刈り取りと植物の導管流れ内への処理流体の直接的供給の両者を実行する。ローラー494は、地面496及び刈り取られたばかりの植物498の上での移動を容易にする。このシステムにおいては、処理流体のパルスはブレードが植物との刈り取り接触状態になる直前に開放されるよう調時される。回転型草刈り機の場合と同様、これは時間につれてシステムを介して供給されている流体の量を制御する対地速度レギュレーターに接続可能である。
図30は、図29のリール式草刈り機のアンビル490の代替例の拡大図である。シールされた中空軸流体供給装置406を利用する代わりに、この代替例のリール型草刈り機は、濡れやすい静止型ブレード又はアンビル500を備えた標準的な「濡れやすくない(non-wettable)」リールを使用する。静止型ブレード又はアンビル500には、機械加工された溝502が備えられ、この溝内では流体供給管504が所定位置に溶接される。流体供給管は連続するスロット出口ポート506又は多孔質金属又はプラスチック管を備えている。このシステムは、装置の対地速度を基に制御された放出を行うため、対地速度レギュレーターに接続される。
図31は本発明に依る殻竿式草刈り機の側面図である。図31における殻竿式草刈り装置520は、図32における駆動軸522で構成され、多板ブレード524と多重流体供給バー526が装備された脈動化されたシール型中空軸流体供給装置406として構成されている。流体は、その流体の調時され制御された供給を可能とする図24の脈動化されたシール型中空軸流体供給装置406により、各個々の流体供給バー526へ供給される。作動にあたり、流体は植物の導管系内に直接流体が供給されるのを容易にすべく、刈り取り直前に刈り取り縁部528へ供給される。なお、ブレードは駆動軸230の幅を横切って均等に切断されるのを確実にするよう互い違いにされている。このシステムは、装置の対地速度を基にした制御される放出のため対地速度レギュレーターに接続できる。
図32は図31の殻竿式草刈り機の平面図であり、これはブレード524、流体供給バー526と駆動軸522との空間的関係を表すのを助ける。
図33は図25乃至図32に示されている本発明に依る植物の刈り取り処理を行う装置の流体導管手段の一部分の代替実施態様の部分断面図である。この実施態様において、中空中央軸430は、外側静止軸433、中空スポーク420、継手422、及びニップル424が全て静止状態にとどまっている間に回転する。
前掲の説明と特定の諸実施態様は、本発明のベストモードとその諸原理を単に示すものであり、本発明の技術思想と範囲から逸脱せずに当業者により各種改変例を本装置に対してなし得ること、従って本発明は添付の請求の範囲に依ってのみ限定されるものと理解すべきである。
本発明による動力芝刈り機の好適実施態様を示している。 本発明によるブッシュホッグ草刈り機の好適実施態様を示している。 本発明による植物の刈り取り処理を行う装置の好適構成要素を示している模式的流れ図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の拡大斜視図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取りブレード駆動手段の断面図である。 図4aの刈り取りブレード駆動手段の拡大図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取り処理手段の立面部分断面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取り処理手段の平面図である。 図5aの拡大部分断面図である。 図5aの5d−5d線における刈り取りブレード・ボスの平面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取り処理手段の別の実施態様の立面部分断面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取り処理手段の別の実施態様の平面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の刈り取り処理手段の別の実施態様の立面部分断面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の流体容器手段の斜視図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の流体容器手段のFLO-THRU CELL(登録商標)の斜視図である。 図8のFLO-THRU CELL(登録商標)の側面図である。 図8のFLO-THRU CELL(登録商標)の端面図である。 10a−10a線における図10のFLO-THRU CELL(登録商標)の断面図である。 図1bのブッシュホッグ草刈り機の流量制御手段の好適構成要素を示す斜視図である。 図11の流量制御手段のフランジ・キャリヤーの端面図である。 13−13線における図12の流量制御手段のフランジ・キャリヤーの断面図である。 図12の流量制御手段のコントローラーの正面図である。 図12の流量制御手段の好適構成要素の接続状態を図解している模式的流れ図である。 図1aの動力芝刈り機の好適構成要素を図解している模式図である。 図16のブレード・キャリヤーの斜視図である。 図16のブレード・キャリヤーの代替実施態様の斜視図である。 図17aのブレード・キャリヤーの中央部分の平面図である。 本発明による芝刈り機の刈り取りブレード駆動手段の一部分と刈り取り処理手段の一部分の代替実施態様の断面図である。 本発明による芝刈り機の刈り取りブレード駆動手段の一部分と刈り取り処理手段の一部分の代替実施態様の断面図である。 トラクターの前方ブーム・アームに取り付けられた本発明による油圧式伐採機の斜視図である。 図21の油圧式伐採機上で使用するよう適合させた本発明による高速鋸ヘッドの斜視図である。 図21の油圧式伐採機上で使用するよう適合させた本発明による高速剪断ヘッドの斜視図である。 図25乃至図32に図解された本発明による植物の刈り取り処理を行う装置の流体導管手段の一部分の部分断面図である。 本発明による鎌型バーの平面図である。 図25の鎌型バーの端面図である。 本発明による多板芝刈り機の平面図である。 図27の多板芝刈り機における一つの円板の側面図である。 本発明によるリール式芝刈り機の側面図である。 処理流体出口ポートの代替実施態様を示している図29のリール式芝刈り機の静止ブレードの拡大図である。 本発明による殻竿式芝刈り機の側面図である。 図31の殻竿式芝刈り機の平面図である。 図25乃至図32に示された本発明による植物の刈り取り処理を行う装置の流体導管手段の一部分の代替実施態様を示す部分断面図である。
符号の説明
42 ブッシュホッグ草刈り機
60 刈り取りブレード駆動手段
72 開口部
74 継手
81,85,110 半径方向孔
83,111 軸方向孔
90 刈り取り処理手段
96 溝
100 刈り取りブレード・アセンブリ
104 ブレード・ボス
105 刈り取りブレード
113 孔
116 下側面(刈り取りブレード105の)
130 流体容器手段
190 流体導管手段

Claims (12)

  1. 植物を刈り取りその刈り取られた植物をその植物刈り取り時点に処理流体にて処理する方法であって、
    少なくとも1つの刈り取りブレード、流体容器及び流体容器と少なくとも1つの刈り取りブレードの間に延在する流体導管を提供する段階と、
    少なくとも1つの刈り取りブレードを使用して植物を刈り取る段階と、
    処理流体の連続流れを少なくとも1つの刈り取りブレードの下側面に供給することから処理流体が連続的にその植物刈り取り時点にその刈り取られた植物に付加可能とされる段階と、
    を備えた方法。
  2. 更に、処理流体を流体容器から流体導管を介して少なくとも1つの刈り取りブレードへ吐出する段階と、
    植物刈り取り時点にその刈り取られた植物に連続的に付加可能な処理流体の量を制御する段階と、を備えた請求項1に記載の方法。
  3. 更に、
    少なくとも1つの刈り取りブレードを回転可能型刈り取りブレード駆動手段に固定する段階と、
    刈り取りブレード駆動手段を使用して少なくとも1つの刈り取りブレードを回転させる段階と、を備えた請求項1に記載の方法。
  4. トラクターに取り付けられトラクター背後で引っ張られるブッシュホッグ草刈り機上に少なくとも1つの刈り取りブレードが回転可能に設置してある請求項1に記載の方法。
  5. 枢着されたブーム・アームに取り付けられた草刈り機ヘッド上に少なくとも1つの刈り取りブレードが回転可能に設置してある請求項1に記載の方法。
  6. 流体容器に対して相対的に水平の若しくは非水平の向きにて少なくとも1つの刈り取りブレードにより処理流体が少なくとも1つの刈り取りブレードへ供給可能となる請求項1に記載の方法。
  7. 植物の刈り取り時点にその刈り取られた植物に連続的に付加可能な処理流体の流れが刈り取られた植物の転流内に直接吸収されるようにした請求項1に記載の方法。
  8. 植物の刈り取り時点にその刈り取られた植物に対して連続的に付加可能な処理流体の約75%から約95%の間の量が直接その刈り取られた植物の転流内に吸収されるようにした請求項7に記載の方法。
  9. 刈り取られた植物の転流内に直接吸収される処理流体がその植物の根系統に移動する請求項8に記載の方法。
  10. 少なくとも1つの刈り取りブレードに供給される処理流体が散布されず、その植物の周りの土壌と地下水系を汚染しないようにした請求項1に記載の方法。
  11. 処理流体が少なくとも1つの刈り取りブレードの下側面に供給され、その刈り取られる植物の残りの茎に直接付加されるようにした請求項1に記載の方法。
  12. 処理流体が少なくとも1つの刈り取りブレードの下側面に供給され、その刈り取られた植物の刈り取り部分には付加されないようにした請求項1に記載の方法。
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