JP2007208107A - 光ファイバレーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】励起光波長帯あるいはその近傍の波長帯で発振できる光ファイバレーザを提供する。
【解決手段】中空コア領域2とその中空コア領域2を囲み複数の空孔3を有すると共に希土類元素が添加された内側クラッド領域4とその内側クラッド領域4を囲み屈折率が内側クラッド領域4の充実部の屈折率より低い外側クラッド領域5とを有する光ファイバ1と、励起光を光ファイバ1に照射する光源32と、希土類元素から放出されて光ファイバ1を伝搬する光を光ファイバ1の端部より光ファイバ1内に反射させることにより、光ファイバ1内でレーザ光を発振させる反射器23とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、励起光波長帯で発振できる光ファイバレーザに関する。
医療、レーザ加工分野などで様々な大出力レーザが使用されている。最近では、大出力で高品質のビームが得られる光ファイバレーザが注目されている。従来の光ファイバレーザは、図4(a)に示す二重クラッド構造の光ファイバ41を使用している。この光ファイバ41は、コア領域42にはNd,Yb等の希土類元素が添加されている。コア領域42の周りにはコア領域42より屈折率が低い内側クラッド領域43があり、その内側クラッド領域43の周りにはさらに屈折率が低い外側クラッド領域44がある。励起光45は外側クラッド領域44で反射され、内側クラッド領域43内をマルチモードで伝搬し、コア領域42を横切って徐々に吸収されて減衰する。
図4(b)に示すように二重クラッド構造の光ファイバ41を用いた光ファイバレーザは、光ファイバ41の両端に、光ファイバ41の軸方向に対し屈折率変調を与えられ特定の波長のみを反射するファイバグレーティング46が接続され、一方のファイバグレーティング46は反射率が高く反射鏡として作用し、他方のファイバグレーティング46はそれよりも反射率が低く出力鏡として作用する。複数の光源から発せられる励起光45は励起光結合器47を介して端面励起方式により光ファイバ41に入射し、内側クラッド領域43をマルチモードで伝搬する。レーザ出力光48は、コア領域42を伝搬し反射率の低いファイバグレーティング46より出力される。
図5(a)に示されるように、Nd3+添加ファイバレーザは、4準位系レーザで、49/2準位から45/2準位への遷移(図中は励起遷移;以下同)による0.81μm、あるいは49/2準位から43/2準位への遷移による0.87μm〜0.885μm帯で吸収が起こり、主にこれらの波長帯の半導体レーザ光を励起光として使用している。一方、レーザ発振をもたらす蛍光特性は43/2準位から49/2準位への遷移(図中はレーザ遷移;以下同)による0.9μm帯、43/2準位から411/2準位への遷移による1.06μm帯、43/2準位から413/2準位への遷移による1.33μm帯、43/2準位から4I15/2準位への遷移による1.8μm帯に見られる。吸収特性、蛍光特性は、図5(b)、(c)に示すとおりである。
しかしながら、43/2準位から49/2準位への遷移による0.9μm帯のレーザ発振は、レーザ光が同時に49/2準位から43/2準位への遷移による吸収を受けるので、実用化されておらず、従来のNd3+添加ファイバレーザでは、吸収が小さく大きな蛍光が得られる1.06μmで発振させるのが一般的である。
図6(a)に示されるように、Yb3+添加ファイバレーザは、室温で3準位に類似した動作をする準4準位系レーザで、27/2準位から25/2準位への遷移により、0.9〜0.98μm帯で吸収が起こり、特に0.915μm及び0.976μmに急峻な吸収ピークを持ち、これらの波長の半導体レーザ光を励起光として使用している。一方、レーザ発振をもたらす蛍光特性は25/2準位から27/2準位への遷移によるもので、特に0.976μmに急峻な蛍光ピーク、1.03μmにブロードな蛍光ピークを持つ。
0.976μmに急峻で大きな蛍光ピークが有るにもかかわらず、この波長は吸収ピークと一致するため、図4のような従来の光ファイバレーザではレーザ光の発振波長とすることができない。そこで、従来のYb3+添加ファイバレーザでは、吸収が小さく、かつ蛍光が大きく現れる波長1.03〜1.1μm帯をレーザ光の発振波長帯としている。
なお、Yb添加ファイバレーザは、シンプルな[Xe]411 62電子構造であるため、アップコンバージョンが起きず、高密度励起に適する。励起波長と発振波長とのエネルギ差が小さいため、励起量子効率が高く、発熱が少ない。また、濃度消光が起きにくく、Yb3+を高濃度に添加できる。さらに、上準位の寿命が長く、高いエネルギ蓄積効果も期待できるなどの優位性があり、Yb添加ファイバレーザは近年盛んに研究開発されている。
光ファイバレーザは、シングルモード発振も可能で、高品質のレーザビームを得ることが容易である。また、発振部そのものが光ファイバであるため、伝送路として使用する光ファイバとも容易に接続でき、小型、高出力加工用光源として極めて有望なものである。
一方、光ファイバレーザとは別に、励起用光源として使用されるような高出力半導体レーザを直接、レーザ加工用の光源として使用することも検討されている。励起光のエネルギをレーザ光のエネルギに変換する光ファイバレーザとは異なり、直接、半導体レーザを加工用の光源として使用するため、エネルギ効率が優れ、高出力である。半導体レーザは、0.8μm〜0.98μm帯で発振し、一般には光ファイバレーザよりも短波長である。このような半導体レーザも年々高出力化し、長期信頼性も向上してきた。
図7に示されるように、加工される金属はさまざまな吸収特性を有する。一方、加工用のレーザ光源には、CO2レーザ(10.6μm帯)、Nd−YAGレーザ(1.06μm帯)、光ファイバレーザ(1.03〜1.1μm帯)、半導体レーザ(0.8〜0.98μm帯)などがある。図7から分かるように、一般には波長が短いほど、金属は大きな吸収率を示すので、加工には有利である。
最近では自動車軽量化のため、ボディー等の材料として従来のスチールから替えてアルミニウムを採用する要求がある。しかし、アルミニウムはスチールと比べて光を反射しやすく、熱伝導率も高いため、加工しにくい材料とされている。図7で見ると、アルミニウムは0.8〜1.0μm帯において光の反射率が低下し、光の吸収率が増大する。光の吸収率という点で、半導体レーザの発振波長は他のレーザ光源の波長よりも有利である。
特開平10−190097号公報
図4に示した従来の光ファイバレーザは、発振するレーザ光がコア領域42内を伝搬し、このコア領域42には励起光45を吸収する希土類元素が添加されている。励起光45の波長は希土類元素に効率よく吸収される波長帯が選ばれるが、レーザ光の発振波長帯としては、蛍光が大きく、かつ吸収の小さい波長帯が選ばれなければならない。通常、レーザ光の発振波長は励起光45の波長帯よりも長波長であり、上述のように、Nd添加ファイバレーザでは励起光の波長帯が0.8〜0.9μm帯、レーザ光の波長帯が1.06μmであり、Yb添加ファイバレーザでは励起光の波長帯が0.915μmあるいは0.976μm、レーザ光の波長帯が1.03〜1.1μm付近である。いずれにせよ、レーザ光の波長は1μm以上である。すなわち、図4の光ファイバレーザでは、励起光が吸収される領域とレーザ光が発振する領域とが、共に希土類元素が添加されているコア領域42であるために、レーザ光の発振波長を励起光波長と同一あるいは近接させることはできず、その結果、1.0μm以下の波長でレーザ発振を実現することができない。
上述のように、光ファイバレーザは、高品質のレーザビームが容易に得られ、集光特性も優れている。しかし、従来の光ファイバレーザは、発振波長が希土類元素による吸収の小さい1.0μm以上なので、アルミニウムによる吸収に関しては発振波長1.0μm未満の半導体レーザより劣る。
一方、半導体レーザは、代表的な発振波長が0.8〜0.98μm帯にあり、アルミニウムが高い吸収特性を示す。しかしながら、半導体レーザは、ビームの集光特性に関しては光ファイバレーザよりもかなり劣る。大出力の半導体レーザの構成は、独立した小さなエミッタの集まりであるレーザバーをスタック状に積層し、このスタックから出力されるレーザ光を空間的に重畳しており、集光してもパワー密度は100kW/cm2程度で、CO2レーザやYAGレーザあるいは光ファイバレーザに比べて1桁程度低い。このようなビーム品質を有する半導体レーザは、高エネルギ密度を必要としない加工に用途が限定されている。半導体レーザによる金属切断加工は困難であり、半導体レーザによる溶接は深溶け込み溶接(キーホール溶接)ではなく、熱伝導溶接である。
以上、発明が解決しようとする課題をまとめると、従来の光ファイバレーザは励起光波長帯近傍の吸収の大きな波長帯で発振させることができなかった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、励起光波長帯近傍で希土類元素により大きな吸収が生じる波長帯においても発振できる光ファイバレーザを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、中空コア領域とその中空コア領域を囲み複数の空孔を有すると共に希土類元素が添加された内側クラッド領域とその内側クラッド領域を囲み屈折率が内側クラッド領域の充実部の屈折率より低い外側クラッド領域とを有する光ファイバと、
上記希土類元素を励起する励起光を上記光ファイバに照射する光源と、
上記希土類元素から放出されて上記光ファイバを伝搬する光を上記光ファイバの端部より上記光ファイバ内に反射させることにより、上記光ファイバ内でレーザ光を発振させる反射器とを備えたものである。
上記発振波長帯が励起光波長帯と近接するか重なる波長帯であってもよい。
上記希土類元素がNdであり、励起光波長が0.75〜0.9μm帯であり、発振レーザ波長が1.0μm以下であってもよい。
上記希土類元素がYbであり、励起光波長が0.9〜0.98μm帯であり、発振レーザ波長が1.0μm以下であってもよい。
上記光ファイバの材料が石英系のガラス材料であってもよい。
上記光ファイバの材料がリン酸系のガラス材料であってもよい。
上記反射器が誘電体多層膜ミラーであってもよい。
上記反射器がファイバグレーティングであってもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)励起光の波長あるいは励起光波長のごく近傍で発振できるので、従来より短波長のレーザ光が得られる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明の光ファイバレーザに用いる光ファイバ1は、中空コア領域2と、その中空コア領域2を囲み複数の空孔3を有すると共に希土類元素が添加された内側クラッド領域4と、その内側クラッド領域4を囲み屈折率が内側クラッド領域4の充実部の屈折率より低い外側クラッド領域5とを有する。
内側クラッド領域4の充実部には希土類元素が部分的または全域に添加される。個々の空孔3の径及び空孔3相互間の間隔は、発振させるレーザ光の波長に対してバンドギャップが形成されるように設定されている。これは発振するレーザ光を中空コア領域2に閉じ込めるためである。
外側クラッド領域5は希土類元素が添加されず、内側クラッド領域4の充実部より屈折率が低い。
中空コア領域2の径は、シングルモード伝送が維持できる数μmから、ビーム品質を極端に劣化させない低次のマルチモード伝送となる数十μmとされている。
本実施形態では、希土類元素としてNdが使用されるものとする。光ファイバ1の材料に石英系ガラス材料を用いても良いが、Ndを添加する場合、高濃度に添加すると濃度消光が起きやすいので、これを抑えるためにリン酸系ガラス材料を用いても良い。
図2(a)〜(c)に示されるように、本発明に係る光ファイバレーザは、光ファイバ1に添加されている希土類元素から蛍光放出されて光ファイバ1を伝搬する光を光ファイバ1の端部より光ファイバ1内に反射させることにより、光ファイバ1内でレーザ光を発振させる反射器を備える。反射器を配置するために、中空型の光ファイバ1の両端部には、短尺の充実型の光ファイバ6が融着接続される。光ファイバ6は、石英にゲルマニウムが添加されたコア領域21とそれよりも屈折率が低いクラッド領域22とからなる。各光ファイバ6のコア領域21内には、エキシマレーザ照射によって周期的に屈折率を変化させたファイバグレーティング23が反射器として形成されている。ファイバグレーティング23の反射中心波長(ブラッグ波長)はレーザの発振波長(=希土類元素の蛍光波長)に一致させてあり、これにより、両ファイバグレーティング23間に共振器が構成されている。一方のファイバグレーティング23の反射率は99%以上であり、他方のファイバグレーティング23の反射率は90%である。この実施形態ではレーザ発振波長は0.9μmである。
なお、このように光ファイバ1の両端部にそれぞれファイバグレーティング23を設ける構成に限らず、一端部にはファイバグレーティングを形成しない通常の光ファイバを接続し、そのフレネル反射面と他端部のファイバグレーティング23との間で共振器を構成するようにしてもよい。反射器として、誘電体多層膜ミラーを用いても良い。
図3(a)、(b)に示されるように、本発明に係る光ファイバレーザ31は、光ファイバ1に添加されている希土類元素を励起する励起光を光ファイバ1の側面から照射する光源32を備える。具体的には、外面が反射面である金属製の円筒33の外周に光ファイバ1が巻き回され、その光ファイバ1の外側を覆うように円筒33と同心に形成され内面が反射面である反射筒34が設けられ、その反射筒34の一部に反射筒34の軸方向に延びたスリット35が形成され、スリット35の外から光ファイバ1に臨ませて光源32が設置されている。光ファイバ1が円筒33の外周に沿って巻き回されているので、光源32は光ファイバ1の側面に臨むことになる。
光源32は、スタック状の半導体レーザである。ここでは、希土類元素がNdであるので、励起光は0.808μm帯としてある。
次に、光ファイバレーザ31の動作を説明する。
光源32から出射された励起光36は、スリット35を通り光ファイバ1に側面から照射される。励起光36は、光ファイバ1に対して深い角度(光ファイバ軸と大きな角度をなす角度)で入射する。内側クラッド領域4を貫通して光ファイバ1の外に抜けるか、あるいは内側クラッド領域4の充実部を長手方向に伝搬するモードと結合して内側クラッド領域4の充実部を長手方向に伝搬する。この長手方向に伝搬する励起光36は、希土類元素によって次第に吸収されていく。貫通した励起光36は、円筒33の外面で反射されて光ファイバ1に入射し、長手方向に伝搬するか貫通する。貫通した励起光36は、反射筒34の内面で反射されるので、円筒33と反射筒34の間で励起光36が光ファイバ1に側面から繰り返し入射し、希土類元素によって励起光36が吸収される。
希土類元素から放出された光は、中空コア領域2を長手方向に伝搬する。光ファイバ1の両端部にファイバグレーティング23が接続されて共振器が構成されているので、レーザ発振が起き、反射率の低いファイバグレーティング23からレーザ発振光が出力される。
この実施形態では、励起として49/2準位から45/2準位への遷移を利用し、蛍光としては43/2準位から49/2準位への遷移を利用している。つまり、励起光として波長0.808μmのレーザ光を用い、波長0.9μmのレーザ発振光を発振している。励起と蛍光における準位間のエネルギ差が小さいため、従来技術では放出された光が再度吸収されるが、本発明では、レーザ発振光の波長が内側クラッド領域4のバンドギャップの帯域内にあり、レーザ発振光は中空コア領域2に集中し、吸収されることがない。励起光の波長はバンドギャップの帯域内にある必要はない。
レーザ発振光の波長が励起光の波長近傍で、幾分長波長であれば、空孔3の空孔率を変えることにより、内側クラッド領域4のバンドギャップの帯域を狭帯域にして、レーザ発振光波長はこのバンドギャップの帯域内で、励起光波長はバンドギャップの帯域外とすることもできる。この場合、励起光は、内側クラッド領域4を伝搬することができるので、効率よく希土類元素に吸収される。また、励起光波長がバンドギャップの帯域内にあったとしても、励起光は光ファイバ1の側面から深い角度で入射され、内側クラッド領域4を通過するときに吸収される。
以上のように、従来は励起光が吸収される領域とレーザ光が発振する領域が共にコア領域であったために、励起光よりも長波長で吸収のない波長で発振させるしかなかったが、本発明は励起光が吸収される領域を内側クラッド領域4に、レーザ光が発振する領域を中空コア領域2に分離したため、励起光と同一あるいは近傍の波長帯で発振させることができる。
この結果、従来の光ファイバレーザでは困難であった波長1.0μm以下のレーザ発振が可能となる。波長1.0μm以下のレーザ光は金属、特にアルミニウムによく吸収されるので、レーザ加工に有効である。
例えば、本実施形態の光ファイバレーザ31は、波長0.9μmのレーザ発振光を出力することができる。波長0.9μmの光はアルミニウムにおいて吸収効率が高い。しかも、光ファイバレーザ31のレーザ発振光は、シングルモードあるいは準シングルモードで発振できる高品質ビームであるため、集光特性に優れ、加工効率が高い。
また、本発明によれば、励起光とレーザ発振光とのエネルギ差がごく小さいため、励起量子効率が高く、発熱が少ない。
また、本発明では、レーザ発振光が中空コア領域2を伝搬するので、レーザエネルギ密度を非常に高くしても損傷閾値が高く、kW級の大出力ファイバレーザを実現できる。
また、中空型の光ファイバ1とグレーティングを有する短尺の充実型の光ファイバ6とを接続することによって、共振器を容易に構成することができ、光ファイバレーザの構成が簡素化される。
次に、他の実施形態を説明する。
図1〜図3の構成において、希土類元素としてYbが使用されるものとする。励起光は0.976μmの半導体レーザ光とし、反射器の反射中心波長帯を0.976μmとすることにより、励起光と同じ波長で発振する光ファイバレーザが実現できる。0.976μmの波長帯は、図6に示されるように、最も吸収及び蛍光が大きな波長帯である。
この実施形態では、励起光波長とレーザ光発振波長が同じでエネルギ差が生じないため、励起量子効率が高く、発熱がほとんどない。
また、レーザ光発振波長として蛍光強度が最も大きな0.976μmが選ばれており、この波長はYbにおける吸収が最も大きい波長であるが、発振するレーザ光の伝搬領域は希土類元素が存在しない中空コア領域2であるため、吸収されることがない。
蛍光は希土類元素が存在する内側クラッド領域4で発現する。しかし、中空コア領域2は、この蛍光波長帯でフォトニックバンドギャップによる透過の窓を有し、かつ、共振器を構成している。よって、蛍光は中空コア領域2の伝搬光に容易に結合してレーザ光の光エネルギに変換される。
Yb添加ファイバレーザは、濃度消光が起きにくく、Yb3+を高濃度に添加できる。Yb3+を高濃度に添加できることは、短距離で励起光が減衰することであり、本発明のように側面励起の光ファイバレーザには好適である。
本発明に用いる光ファイバの断面構造図である。 本発明における光ファイバの長手方向構造図であり、(a)は光ファイバの軸に沿った断面図、(b)は(a)のAA’線における光ファイバの軸に直角な断面図、(c)は(a)のBB’線における光ファイバの軸に直角な断面図である。 本発明の一実施形態を示す光ファイバレーザの構成図であり、(a)は円筒の軸に直角な断面図、(b)は(a)のCC’線における円筒の軸に沿った断面図である。 (a)は従来の二重クラッド光ファイバの構造図、(b)は従来の光ファイバレーザの構成図である。 (a)はNd3+添加ファイバレーザのエネルギ準位と遷移を示す図、(b)は波長に対する吸収係数を示す吸収特性図、(c)は波長に対する蛍光強度を示す蛍光特性特性図である。 (a)はYb3+添加ファイバレーザのエネルギ準位と遷移を示す図、(b)は波長に対する吸収係数を示す吸収特性図、(c)は波長に対する蛍光強度を示す蛍光特性特性図である。 レーザ加工に供される各種金属素材の波長に対する吸収係数を示す吸収特性図である。
符号の説明
1 光ファイバ
2 中空コア領域
3 空孔
4 内側クラッド領域
5 外側クラッド領域
23 ファイバグレーティング(反射器)

Claims (8)

  1. 中空コア領域とその中空コア領域を囲み複数の空孔を有すると共に希土類元素が添加された内側クラッド領域とその内側クラッド領域を囲み屈折率が内側クラッド領域の充実部の屈折率より低い外側クラッド領域とを有する光ファイバと、
    上記希土類元素を励起する励起光を上記光ファイバに照射する光源と、
    上記希土類元素から放出されて上記光ファイバを伝搬する光を上記光ファイバの端部より上記光ファイバ内に反射させることにより、上記光ファイバ内でレーザ光を発振させる反射器とを備えたことを特徴とする光ファイバレーザ。
  2. 発振波長帯が励起光波長帯と近接するか重なる波長帯であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバレーザ。
  3. 上記希土類元素がNdであり、励起光波長が0.75〜0.9μm帯であり、発振レーザ波長が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバレーザ。
  4. 上記希土類元素がYbであり、励起光波長が0.9〜0.98μm帯であり、発振レーザ波長が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバレーザ。
  5. 上記光ファイバの材料が石英系のガラス材料であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光ファイバレーザ。
  6. 上記光ファイバの材料がリン酸系のガラス材料であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光ファイバレーザ。
  7. 上記反射器が誘電体多層膜ミラーであることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の光ファイバレーザ。
  8. 上記反射器がファイバグレーティングであることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の光ファイバレーザ。
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