JP2005079197A - 希土類元素添加ファイバ、光ファイバレーザ - Google Patents

希土類元素添加ファイバ、光ファイバレーザ Download PDF

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【課題】 発熱によるエルビウム添加ファイバの損傷を抑制し、かつ、高出力のレーザ光を安定して発振できるエルビウム添加ファイバおよび光ファイバレーザを提供する。
【解決手段】 希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、コアの周囲に設けられ、コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、内側クラッドの周囲に設けられ、内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有し、励起光の吸収率を0.1dB/m以上、0.7dB/m以下とする。励起光源1と、利得媒質の希土類元素添加ファイバ2と、集光レンズ4と、コリメートレンズ5と、リアミラー6と、無反射処理された端面7と、アウトプットカプラ8とから概略構成されており、これらがこの順に配置された光ファイバレーザにおいて、希土類元素添加ファイバ2の励起光の吸収率を0.1dB/m以上、0.7dB/m以下とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバを用いた光ファイバレーザに関し、特に、医療の分野で必要とされる波長3μm帯のレーザ光を発振することができる光ファイバレーザに関するものである。
医療用途を中心として、発振波長が水の吸収帯域である波長3μm帯のレーザが利用されている。この波長3μm帯のレーザとしては、エルビウム添加YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの固体レーザが、歯科治療用として実用化されている。
歯科治療で用いられる既存のエルビウム添加YAGなどの固体レーザでは、光のエネルギーが300mJ/pulse程度、繰り返し数10Hz程度の条件で、平均出力が約3W程度の波長3μm帯のレーザ光が利用されている。
この波長3μm帯のレーザとしては、エルビウム添加ファイバ(Erbium Doped Fiber、以下「EDF」と略すこともある。)を利得媒質として用いた光ファイバレーザが提案されている。このような光ファイバレーザとしては、コアの周囲に二重のクラッドが設けられた構造(ダブルクラッド構造)のシングルモードファイバを用いて、1.7Wの光出力を得られたものが開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
このような波長3μm帯のレーザには、歯科治療などにおける治療時間の短縮化のために、さらなる高出力化が要求されている。
しかしながら、高出力化を目的として、EDFに光エネルギーの高い励起光を入射すると、EDF内部で発熱し、EDFが損傷するため、光ファイバレーザを高出力化することは容易ではなかった。
このような背景から、従来のEDFを利得媒質として用いた光ファイバレーザでは、実用化できる十分な光出力および光学特性を有する波長3μm帯のレーザ光が得られていない。
スチュアート D.ジャクソン(Stuart D.Jackson)等,オプティックス・レターズ(Optics Letters),オプティカル・ソサイエティ・オブ・アメリカ(Optical Society of America),1999年,24−16巻,pp.1133−1135
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、発熱によるエルビウム添加ファイバの損傷を抑制し、かつ、高出力のレーザ光を安定して発振できるエルビウム添加ファイバおよび光ファイバレーザを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、該コアの周囲に設けられ、該コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に設けられ、該内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有する希土類元素添加ファイバであって、単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1dB/m以上、0.7dB/m以下である希土類元素添加ファイバを提供する。
上記構成の希土類元素添加ファイバにおいて、前記希土類元素はエルビウムであることが好ましい。
本発明は、希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、該コアの周囲に設けられ、該コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に設けられ、該内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有し、単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1dB/m以上、0.7dB/m以下である希土類元素添加ファイバを備え、発振光の発振波長が3μm帯である光ファイバレーザを提供する。
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記希土類元素はエルビウムであることが好ましい。
上記構成の光ファイバレーザにおいて、励起光の波長が960〜990nmであることが好ましい。
本発明によれば、希土類元素添加ファイバの単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1〜0.7dB/mであれば、温度が300℃以下において、3W以上のレーザ出力を得ることができる。したがって、内部における発熱により、希土類元素添加ファイバが損傷することがなくなり、安定して高出力のレーザ出力を得ることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の希土類元素添加ファイバは、希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、コアの周囲に設けられ、コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、内側クラッドの周囲に設けられ、内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有し、単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1dB/m以上、0.7dB/m以下のダブルクラッドファイバである。
本発明の希土類元素添加ファイバは、その長手方向と垂直な断面におけるコアおよびクラッドの形状が円形のものに限定されることはなく、長手方向と垂直な断面におけるコアの形状が円形、クラッドの形状が矩形や略半円形のものであってもよい。
単位長さ当たりの励起光の吸収量(以下、「励起光の吸収率」と称する。)は、以下の式で定義される。
励起光の吸収率=k×(コアの断面積/ファイバの断面積)×(コアに添加されているエルビウム濃度)
ここで、kは定数である。
希土類元素としては、本発明の希土類元素添加ファイバを光ファイバレーザに適用した場合、波長3μm帯のレーザ光を発振可能とする、エルビウム(Er)、ホルミウム(Ho)などが用いられる。
本発明にあっては、波長3μm帯とは、波長2.7〜3.3μmのことと定義する。
フッ化物ガラスとしては、例えば、フッ化ジルコニウム(ZrF)、フッ化バリウム(BaF)、フッ化ランタン(LaF)、フッ化アルミニウム(AlF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化イットリウム(YF)、フッ化ハフニウム(HfF)などからなるガラスが用いられる。
本発明の希土類元素添加ファイバとしては、例えば、ZrFを主成分としたZBLAN(ZrF−BaF−LaF−AlF−NaFからなるガラス)ファイバに、上記の希土類元素が添加されたものが挙げられる。これらの中でも、ファイバ製造時の冷却速度を遅くしても結晶化を伴わずにガラスを生成することができる、エルビウムが添加されたZBLANファイバ(ZBLAN−EDF)が好ましい。
本発明の希土類元素添加ファイバを光ファイバレーザに適用した場合、励起光源から出射され、希土類元素添加ファイバに入射した励起光が内側クラッド内を伝搬し、発振レーザ光がコアを伝搬する。
また、励起光の吸収率が0.1dB/m未満では、本発明の希土類元素添加ファイバを光ファイバレーザに適用した場合、この光ファイバレーザから出力されるレーザ光の出力は3Wを下回るため、実用に適さない。一方、励起光の吸収率が0.7dB/mを超えると、希土類元素添加ファイバの温度が上昇し過ぎて、コアが溶融するなどして、希土類元素添加ファイバが損傷する。
本発明では、励起光の吸収率を上記範囲内とするためには、コアの直径および内側クラッドの直径を一定として希土類元素添加ファイバに対する希土類元素の添加量を調整するか、コアの直径および希土類元素の添加量を一定として内側クラッドの直径を調整するか、あるいは、内側クラッドの直径および希土類元素の添加量を一定としてコアの直径を調整する。
具体的には、希土類元素としてエルビウムを用い、コアの直径を60μm、内側クラッドの直径を400μmとした場合、エルビウムの添加量を2000モルppmとすると励起光の吸収率は0.1dB/m、エルビウムの添加量を10000モルppmとすると励起光の吸収率は0.5dB/m、エルビウムの添加量を14000モルppmとすると励起光の吸収率は0.7dB/mとなるから、エルビウムの添加量を2000モルppm〜14000モルppmとすれば、希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率を0.1dB/m以上、0.7dB/m以下とすることができる。
また、希土類元素としてエルビウムを用い、コアの直径を47μm、エルビウムの添加量を10000モルppmとした場合、内側クラッドの直径を710μmとすると励起光の吸収率は0.1dB/m、内側クラッドの直径を500μmとすると励起光の吸収率は0.2dB/m、内側クラッドの直径を270μmとすると励起光の吸収率は0.7dB/mとなるから、内側クラッドの直径を270μm〜710μmとすれば、希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率を0.1dB/m以上、0.7dB/m以下とすることができる。
さらに、希土類元素としてエルビウムを用い、内側クラッドの直径を500μm、エルビウムの添加量を10000モルppmとした場合、コアの直径を33.5μmとすると励起光の吸収率は0.1dB/m、コアの直径を58μmとすると励起光の吸収率は0.3dB/m、コアの直径を88.5μmとすると励起光の吸収率は0.7dB/mとなるから、コアの直径を33.5μm〜88.5μmとすれば、希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率を0.1dB/m以上、0.7dB/m以下とすることができる。
次に、本発明の希土類元素添加ファイバを備えた光ファイバレーザについて説明する。
図1は、本発明の光ファイバレーザの一実施形態を示す模式図である。
この光ファイバレーザは、励起光源1と、利得媒質の希土類元素添加ファイバ2と、集光レンズ4と、コリメートレンズ5と、リアミラー6と、無反射処理された端面7と、アウトプットカプラ8とから概略構成されており、これらがこの順に配置されている。
励起光源1としては、基底準位吸収を生じさせて、基底状態のエルビウムイオンをレーザ上準位に励起し、波長3μm帯(波長2.7〜3.3μm)のレーザ光12を発振することのできる波長帯域の光を出射できるものであればいかなるものでも用いられる。例えば、励起光源1としては、980nm付近の波長帯域、好ましくは波長960〜990nmの励起光11を出射できる半導体レーザ、チタンサファイヤレーザ、あるいはこれらを備えたレーザモジュールなどが挙げられる。また、励起光源1としては、波長800nm帯(波長780〜800nm)、好ましくは波長790〜795nmの励起光11を出射できる半導体レーザ、チタンサファイヤレーザ、あるいはこれらを備えたレーザモジュールなども用いることができる。
希土類元素添加ファイバ2としては、例えば、エルビウムが添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、コアを包囲する内側クラッドと、内側クラッドを包囲する外側クラッドとを有するダブルクラッド構造のZBLAN−EDFなどが挙げられる。
集光レンズ4としては、サファイアガラスあるいはフッ化カルシウム、溶融石英などからなる非球面レンズや平凸レンズで、例えば、波長980nm付近の光に対して吸収のないレンズが挙げられる。集光レンズ4が平凸レンズである場合、集光レンズ4は、励起光源1側にその凸面が対向し、希土類元素添加ファイバ2側にその平面が対向するように配置されている。これにより、励起光源1から出射された励起光を、希土類元素添加ファイバ2の入射端面2に設けられたリアミラー6に集光する。
コリメートレンズ5としては、サファイアガラスあるいはフッ化カルシウムからなる非球面レンズや平凸レンズで、例えば、波長3μm帯付近の光に対して吸収のないレンズが挙げられる。コリメートレンズ5が平凸レンズである場合、コリメートレンズ5は、希土類元素添加ファイバ2側にその平面が対向し、アウトプットカプラ8側にその凸面が対向するように配置されている。これにより、希土類元素添加ファイバ2の出射端面2bから出射されたレーザ光12をコリメートし、アウトプットカプラ8へ出射する。
リアミラー6としては、例えば、屈折率の異なる、SiO、Taなどの薄膜をそれぞれの厚さ数10nm〜数100nm程度で、数層〜数100層程度積み重ねて作製された誘電体多層膜フィルタなどが挙げられる。このリアミラー6は、希土類元素添加ファイバ2の入射端面2aに、上記の誘電体多層膜などを蒸着する方法などによって設けられる。また、このリアミラー6は、励起光11を透過し、希土類元素添加ファイバ2で発振したレーザ光を反射するものである。さらに、リアミラー6としては、励起光11の透過率が95%、レーザ光の反射率が99%以上のものが望ましい。
無反射処理された端面7としては、例えば誘電体多層膜からなるものなどが挙げられる。この無反射処理された端面7は、希土類元素添加ファイバ2の出射端面2bに、上記の誘電体多層膜などを蒸着する方法などによって設けられる。また、この無反射処理された端面7は、希土類元素添加ファイバ2から出射されたレーザ光12を端面7で反射させないようにするものである。
アウトプットカプラ8としては、例えば、誘電体多層膜からなるものなどが挙げられる。このアウトプットカプラ8は、希土類元素添加ファイバ2から出射されたレーザ光12の一部を反射し、その他を透過するものである。さらに、アウトプットカプラ8としては、レーザ光の反射率が10〜90%のものが望ましい。
このような光ファイバレーザでは、リアミラー6とアウトプットカプラ8とが反射鏡として機能し、かつ、これらが希土類元素添加ファイバ2を介して対向配置されていることにより、希土類元素添加ファイバ2、リアミラー6およびアウトプットカプラ8は共振器として機能する。
光ファイバレーザのその他の構成として、無反射処理された端面7とアウトプットカプラ8の組み合わせの代わりに、アウトプットカプラ8と反射率が等しい誘電体多層膜を端面7に直接形成する構成がある。この場合、リアミラー6と、無反射処理の代わりに誘電体多層膜が形成された端面7が共振器として機能する。
この実施形態の光ファイバレーザでは、励起光源1から980nm付近の波長帯域の励起光11を出射すると、励起光11は集光レンズ4にて集光されて、リアミラー6が設けられた希土類元素添加ファイバ2の入射端面2aに結合される。そして、希土類元素添加ファイバ2は、入射した励起光11によって励起され、波長3μm帯のレーザ光12をアウトプットカプラ8が設けられた出射端面2bから出射する。
(実験例)
ここで、希土類元素添加ファイバを光ファイバレーザに利用した場合に、希土類元素添加ファイバにおける局所的な温度の上昇について検討する。
希土類元素添加ファイバの局所的な発熱量は、このファイバの励起光の吸収率で決定されるため、ファイバの温度も、そのファイバの励起光の吸収率で決定される。また、ファイバの温度が最も高くなる部分は、励起光のパワーが最も高くなるファイバの入射端面である。
そこで、励起光の吸収率が0.1〜0.9dB/mの希土類元素添加ファイバを用いて、希土類元素添加ファイバの入射端面の温度が300℃になる場合の励起パワーと、波長3μm帯のレーザ出力との関係を調査した。ここで、温度300℃とは、フッ化物ガラスのガラス転位点付近の温度である。
希土類元素添加ファイバとしては、ZBLAN−EDFを用いた。また、励起光の波長を980nmとした。
希土類元素添加ファイバの入射端面の温度を、サーモグラフィによって観察した。
この実験で用いた希土類元素添加ファイバに関するパラメータを表1に、励起光の吸収率と、レーザ出力または励起パワーとの関係を図2に示す。図2中、黒い丸の点は励起光の吸収率とレーザ出力との関係を示し、黒い四角の点は励起光の吸収率と励起パワーとの関係を示す。
Figure 2005079197
図2の結果から、レーザ出力がエルビウム添加YAGレーザの平均出力3Wよりも大きくなる場合、希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率は、0.1〜0.7dB/mであることが分かった。
希土類元素添加ファイバの局所的な発熱量は、このファイバの励起光の吸収率で決定される。したがって、励起光の吸収率が0.1〜0.7dB/mであれば、表1に示した以外のパラメータを有する希土類元素添加ファイバであっても、入射端面の温度が300℃以下において、3W以上のレーザ出力を得ることができる。
また、励起光の波長を960nm、970nm、990nmとした場合についても、同様に、希土類元素添加ファイバの入射端面の温度が300℃になる場合の励起パワーと、波長3μm帯のレーザ出力との関係を調査した。
励起光の波長が異なると、各波長における希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率が異なる。そこで、各波長において、励起光の吸収率が0.1dB/mの希土類元素添加ファイバと、0.7dB/mの希土類元素添加ファイバとを用いて、希土類元素添加ファイバの入射端面の温度が300℃になる場合の励起パワーと、波長3μm帯のレーザ出力との関係を調査した。
その結果、各波長において、希土類元素添加ファイバの励起光の吸収率が0.1〜0.7dB/mであれば、3W以上のレーザ出力が得られることが確認された。
よって、励起光の波長が960〜990nmの範囲内では、各波長における励起光の吸収率が0.1〜0.7dB/mの希土類元素添加ファイバを用いれば、300℃以下の温度で3W以上のレーザ出力が得られることが分かった。
上記の非特許文献1では、エルビウム添加ファイバを用いた光ファイバレーザにおいて、1.7Wのレーザ出力が得られている。このエルビウム添加ファイバは、コアにおけるエルビウムの添加量がモル濃度で3500ppm、コアの面積が177μm、内側クラッドの面積が20000μmのものである。よって、エルビウムの添加量と、エルビウム添加ファイバの断面積に占めるコアの面積の割合から、このエルビウム添加ファイバの単位長さ当たりの光の吸収量を推定すると、1dB/m以上となる。したがって、このエルビウム添加ファイバを用いて、3W以上のレーザ出力を得るために、励起光のパワーを大きくすると、3Wのレーザ出力を得る前にエルビウム添加ファイバが損傷すると考えられる。
本発明の希土類元素添加ファイバは、波長3μm帯のレーザ光を発振可能とするものである。波長3μm帯のレーザ光は、水や二酸化炭素に吸収されるから、本発明の希土類元素添加ファイバは、水や二酸化炭素を検出するための検出器やモニタなどにも適用可能である。また、波長3μm帯のレーザ光は、外科、眼科など、歯科分野以外の医療分野にも適用可能である。
本発明の光ファイバレーザの一実施形態を示す模式図である。 希土類元素添加ファイバの入射端面の温度が300℃になる場合の励起光の吸収率と、励起パワーまたは波長3μm帯のレーザ出力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1・・・励起光源、2・・・希土類元素添加ファイバ、4・・・集光レンズ、5・・・コリメートレンズ、6・・・リアミラー、7・・・端面、8・・・アウトプットカプラ。

Claims (5)

  1. 希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、該コアの周囲に設けられ、該コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に設けられ、該内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有する希土類元素添加ファイバであって、
    単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1dB/m以上、0.7dB/m以下であることを特徴とする希土類元素添加ファイバ。
  2. 前記希土類元素はエルビウムであることを特徴とする請求項1に記載の希土類元素添加ファイバ。
  3. 希土類元素が添加されたフッ化物ガラスからなるコアと、該コアの周囲に設けられ、該コアよりも屈折率の低い材料からなる内側クラッドと、該内側クラッドの周囲に設けられ、該内側クラッドよりも屈折率の低い材料からなる外側クラッドとを有し、単位長さ当たりの励起光の吸収量が0.1dB/m以上、0.7dB/m以下である希土類元素添加ファイバを備え、発振光の発振波長が3μm帯であることを特徴とする光ファイバレーザ。
  4. 前記希土類元素はエルビウムであることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバレーザ。
  5. 前記励起光の波長が960〜990nmであることを特徴とする請求項3または4に記載の光ファイバレーザ。

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