JP2007206061A - 光学センサ - Google Patents

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信生 宮寺
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徹 田中
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Yukihiko Yamashita
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Abstract

【課題】本発明は、分散性に優れなおかつ光触媒活性を示す無機微粒子と高分子樹脂とを含み、透明性に優れた高分子組成物の新たな用途を提供することをその目的とする。
【解決手段】修飾分子で表面修飾され、光触媒活性を示す無機微粒子と、高分子樹脂と、を含む透明高分子組成物からなるセンシング層を備える光学センサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学センサに関し、より詳しくは、無機微粒子と高分子樹脂を含む透明高分子組成物を利用した光学センサに関する。
無機微粒子と高分子樹脂を含む透明高分子組成物は、従来、カメラや眼鏡用のレンズ、光記録・再生用機器のピックアップレンズ、フィルムレンズのハードコート材、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、CRTディスプレイの反射防止層やELディスプレイの輝度向上層等の、高い透明性と屈折率が要求される光学部材用材料として広く使用されている。
上記無機微粒子は、主に透明高分子組成物の屈折率を向上させるために用いられており、例えば、TiO、Bi、Nb、Ta、ZrO、Al、Sb等の金属酸化物が一般的に用いられている。なかでもTiOは、屈折率が高く、また、白色であるため、これを高分子樹脂中に分散させても色つきがなく、光学的に非常に有用である。しかし、TiOは、紫外線が照射されると励起され、反応性電子/ホール対が生成し、これらが電荷分離しTiO表面に到達すると、TiO表面に吸着した有機物を分解してしまう、いわゆる光触媒活性を示すため、TiO微粒子を樹脂に分散した透明高分子組成物を上記のような光学部材用材料として用いる場合には、当該光触媒活性を抑制し、樹脂が劣化、分解してしまうことを防ぐ必要がある。
TiOの光触媒活性を抑える方法としては、TiO微粒子の表面に別の金属酸化物を被覆し、コアシェル型とする方法や異種金属をTiOにドープさせる方法などが知られている(特許文献1〜4参照)が、光触媒活性の抑制が不十分であり、さらなる改善が求められている。
また、TiOのように、比較的大きな屈折率を有する微粒子をそれより屈折率の低い高分子樹脂に分散させる場合には、当該微粒子の粒径や分散性に十分配慮することも必要である。一般に、光の波長より十分に小さい一次粒径を有する微粒子が完全に独立して分散された場合のみ、優れた透明性が実現することが予想されている。しかし、実際には、微粒子の一次粒径が小さくても、これを高分子樹脂中に分散させると、たやすく凝集を起こして2次粒子となり、透明高分子組成物の透明性が低下してしまう。
このような凝集を起こさずに微粒子を樹脂中に分散させる方法としては、例えば、特許文献5や非特許文献1に記載されているように、微粒子合成の際、微粒子表面に官能基を導入し、さらに当該官能基を、これと反応する官能基を有する樹脂と反応させて表面修飾した微粒子を樹脂中に分散させる方法などが挙げられる。また、特許文献6には、無機微粒子を有機溶剤に分散させるため、末端にアルコキシシラン基を導入した高分子カップリング剤を用いる方法が挙げられている。しかし、これらの手法では、微粒子の充填率を高くすると凝集し易くなり、樹脂によって透明に分散できないことがある。
特開2004−18311号公報 特開平7−149520号公報 特開平10−330236号公報 特開2003−327430号公報 特許第3683076号公報 特許第3235864号公報 チャンリー・リュー(Changli.Lu)ら著、「ジャーナル オブ マテリアルズ ケミストリー(J.Mater.Chem)」(米国)、13巻、2003年、p.2189−2195
上記のような背景のもと、出願人は、微粒子を高充填しても透明性を確保できる透明高分子組成物を提供するとともに、当該透明高分子組成物の光触媒活性を抑制するのではなく、これを活かした新たな用途を開発することを課題とした。つまり、本発明は、分散性に優れなおかつ光触媒活性を示す無機微粒子と高分子樹脂とを含み、透明性に優れた高分子組成物の新たな用途を提供することをその目的とする。
上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、光触媒活性により低下する透明高分子組成物の透明性を光学的に測定することで、これを光学センサとして利用しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下(1)〜(19)に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)修飾分子で表面修飾され、光触媒活性を示す無機微粒子と、高分子樹脂と、を含む透明高分子組成物からなるセンシング層を備える光学センサ。
(2)前記無機微粒子が、さらに修飾高分子で表面修飾されている上記(1)に記載の光学センサ。
(3)前記無機微粒子が、チタンを含む金属酸化物からなる上記(1)または(2)に記載の光学センサ。
(4)前記無機微粒子が、酸化チタンを含む微粒子である上記(1)または(2)に記載の光学センサ。
(5)前記無機微粒子の平均粒径が、1〜100nmである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学センサ。
(6)前記修飾分子が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光学センサ。
(7)前記修飾高分子が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)である上記(2)〜(6)のいずれかに記載の光学センサ。
(8)前記修飾分子(a)または前記修飾高分子(c)が有する前記官能基が、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナート、グリシジル基、クロロシラン基またはアルコキシシラン基である上記(6)または(7)に記載の光学センサ。
(9)前記修飾分子(b)または前記修飾高分子(d)が有する前記官能基が、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩、ホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、アミド基、ホスフィン基、アミノ基またはピリジン基である上記(6)〜(8)のいずれかに記載の光学センサ。
(10)前記修飾分子(b)が、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリン、からなる群から選択される1種以上である上記(6)〜(9)のいずれかに記載の光学センサ。
(11)前記修飾高分子が、前記高分子樹脂と相溶する高分子である上記(2)〜(10)のいずれかに記載の光学センサ。
(12)前記無機微粒子の含有率が10〜95重量%である上記(1)〜(11)のいずれかに記載の光学センサ。
(13)前記センシング層の厚みが、10〜10000nmであり、該センシング層のヘイズ(紫外線照射前)が、濁度計による測定で1%以下であることを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載の光学センサ。
(14)前記センシング層の厚みが、10〜10000nmであり、該センシング層の、波長400〜800nmにおける光の屈折率(紫外線照射前)が1.3〜2.2で、波長800〜1600nmにおける光の屈折率(紫外線照射前)が1.3〜2.0である上記(1)〜(13)のいずれかに記載の光学センサ。
(15)前記センシング層の片面に、該センシング層より屈折率が高いコア層と該コア層よりも屈折率が低いクラッド層が順に積層され、前記コア層が主たる導波領域となる光導波路を構成する上記(1)〜(14)のいずれかに記載の光学センサ。
(16)前記センシング層の、紫外線暴露による透明性の変化を光学的に観測、測定するための手段をさらに備える上記(1)〜(15)のいずれかに記載の光学センサ。
(17)UVセンサである上記(1)〜(16)のいずれかに記載の光学センサ。
(18)前記センシング層に対して紫外線を照射するための手段をさらに備える上記(1)〜(16)のいずれかに記載の光学センサ。
(19)酸素センサーまたは酸化性ガスセンサーである上記(18)に記載の光学センサ。
なお、本発明において、「透明」という用語は、一般的な光学部材用途に使用できる程度に光が透過することを意味し、望ましくは、波長400〜1600nmにおける光の透過率が90%以上であることまたはヘイズが1%以下であることを意味する。また、本発明において、「センシング層」という用語は、紫外線(波長300〜400nm)が照射されることにより上記光透過率が減少またはヘイズが増大し、透明性が低下する層を指す。
本発明によれば、分散性に優れなおかつ光触媒活性を示す無機微粒子と高分子樹脂とを含み、透明性に優れた高分子組成物の新たな用途、すなわち当該組成物をセンシング層として用いた光学センサを提供することが可能となる。
本発明の光学センサは、修飾分子で表面が修飾されかつ光触媒活性を示す無機微粒子(以下、表面修飾無機微粒子という)と、高分子樹脂と、を含む透明高分子組成物からなるセンシング層を少なくとも備えることをその特徴とするものであり、紫外線(UV)照射により当該センシング層の透明性が変化することを利用した光学センサである。
以下、本発明の光学センサを為す各構成について詳しく説明する。
(表面修飾無機微粒子)
本発明における表面修飾無機微粒子を構成する無機微粒子としては、紫外線が照射されることにより光触媒活性を示すものであれば、特に限定されないが、チタンを含む金属酸化物であることが好ましい。チタンを含む金属酸化物としては、酸化チタンのほかに、例えば、チタンと、ジルコニア、アルミニウム、珪素等が複合化した複合金属酸化物、微粒子(コア)表面がチタンを含む金属酸化物により覆われた金属酸化物微粒子などがあげられる。透明性の観点では酸化チタンが好ましく、特にアナターゼ型、ルチル型もしくはこれらの混合型の酸化チタンであることがより好ましく、アナターゼ型の二酸化チタンであることがさらに好ましい。また、無機微粒子には、その光触媒活性を制御する目的で、ビスマス、アンチモン、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、バナジウム、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム等の金属を1種以上含んでいてもよい。また、光触媒等の触媒活性の点では、硫黄を含んでいてもよい。
また、上記無機微粒子の粒径は、平均粒径として1〜100nmであることが好ましく、1〜50nmであることがより好ましい。特に、透明高分子組成物中の光路長が長くなる場合には、より高い透明性を実現するために、その平均粒径が1〜20nmであることが特に好ましい。なお、上記平均粒径は、球状、棒状、不定形などの形状が含まれる上記無機微粒子の中から無作為に選ばれた少なくとも百個以上の粒子について、透過型電子顕微鏡(TEM)によりそれぞれの粒子像の面積を測定し、これと同面積の円の直径をもって粒径とし、公知の統計処理により平均粒径を算出する。
また、本発明における透明高分子組成物には、光散乱による透明性の低下を防ぐために、100nm以上の粒径をもつ粒子が観察されないことが好ましい。特に、より高い透明性を実現するためには20nm以上の粒径をもつ粒子が観察されないことが望ましい。高い透明性を有していると、紫外線照射による光散乱、光吸収の増大にともない透明性が低下した場合のコントラストを大きくとることができるので、センサとしての使用範囲(ダイナミックレンジ)を広くとることが可能である。また、粒径が小さいと相対的に表面積が増大するため、粒子表面での反応を少量の粒子分散によって実現することができるので、センサとしての感度を向上させたり、所望の感度になるように調整することが容易となる。
上記修飾分子による修飾は、主に、無機微粒子同士が直接接触して不可逆な凝集が生じること防ぐために行うものである。また、無機微粒子と高分子樹脂との相溶性を高め、透明高分子組成物中における無機微粒子の高充填分散を図るために、また、光触媒活性の強度を制御するために、無機微粒子をさらに修飾高分子により修飾してもよい。
上記修飾分子および修飾高分子を無機微粒子の表面に修飾させる方法としては、特に限定されないが、例えば、無機微粒子の表面に存在する水酸基が様々な官能基と化学反応を起こして結合を作ることを利用する方法や無機微粒子の表面における電荷や水素結合などの弱い引力性相互作用を利用する方法などが挙げられ、この二つが有力な修飾方法であり、それぞれ単独又は双方同時に用いることができる。
このとき、修飾分子や修飾高分子には、無機微粒子の修飾が可能となるような官能基を有していることが必要である。つまり、修飾分子は、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)であるか、または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)であることが好ましく、同様に、修飾高分子は、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)であることが好ましい。
ここで、弱い引力性相互作用を利用して結合する官能基を有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)に関しては、これら分子中における官能基の数や位置に制限はない。これは、当該官能基を有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)が無機微粒子表面から脱離することが可能であるためで、仮に、当該官能基を二つ有する修飾分子(b)や修飾高分子(d)が異なる二つの無機微粒子表面を修飾しても、容易に少なくとも一方の無機微粒子表面から脱離してしまうからである。一方、無機微粒子の表面に存在する水酸基との化学反応を利用して結合する官能基を有する修飾分子(a)や修飾高分子(c)に関しては、当該官能基を末端の一方にのみ導入しなければならない。これは、複数の当該官能基がそれぞれ別の微粒子表面の水酸基と反応して結合を生成した場合、一旦できた結合を切断することが難しいため、微粒子が凝集体を形成し易く、その結果、透明高分子組成物への分散性が低下し易くなるためである。
また、無機微粒子表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基、および無機微粒子表面と引力性相互作用により結合する官能基の両方をもった分子や高分子は、修飾分子(a)や修飾高分子(c)として分類することができる。
上記修飾分子(b)や修飾高分子(d)が有する官能基は、無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合可能な官能基であれば特に制限はないが、具体的には、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩の塩類やホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、ホスフィン基、アミノ基、ピリジン基等が挙げられる。これらの官能基は、無機微粒子の表面と弱い引力性相互作用により結合しているため、当該微粒子を有機溶剤中に分散したり、加熱したりすると微粒子表面から解離することがあり、この場合には修飾分子(a)や修飾高分子(c)でこれを置き換えることも可能である。
上記修飾分子(b)は、より具体的には、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウム及びオレイン酸カリウム等が挙げられる。
上記修飾高分子(d)は、より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸カリウム等が挙げられる。
上記修飾分子(a)や修飾高分子(c)が有する官能基は、無機微粒子の表面の水酸基と反応して結合を形成するものであれば特に制限はないが、具体的には、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナ−ト、グリシジル基、クロロシラン基、アルコキシシラン基が挙げられる。これらの官能基は、無機微粒子の表面上で化学結合を形成するので、これを解離させることは困難である。
上記修飾分子(a)は、より具体的には、n−ブチルホスホン酸、n−ヘキシルホスホン酸、n−オクチルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸、n−ヘキサデシルホスホン酸、n−オクタドデシルホスホン酸、フェニルホスホン酸等のホスホン酸、プロピオン酸、酪酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、n−ウンデカン酸、n−ドデカン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン酸、n−オクタデカン酸、n−イコサン酸、n−ドコサン酸、n−テトラコサン酸、n−ヘキサコサン酸、n−オクタコサン酸、n−トリアコンタン酸、アクリル酸、プロピオル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガトレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸、イソ酪酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、セバシン酸等のカルボン酸およびその酸ハライドもしくはその酸無水物、または、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、p−スチリツトリメトキシシラン、p−スチリツトリエトキシシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシシラン、3−メタクロロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクロロキシプロピルトリエトキシシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシシラン、3−アクロロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクロロキシプロピルトリエトキシシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、クロロメチルジメチルメトキシシラン、クロロメチルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、ジメチルエトキシ−3−グリシドオキシプロピルシラン、ジメチルメトキシ−3−グリシドオキシプロピルシラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、ジエトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、3−モルホリノプロピルトリメトキシシラン、3−モルホリノプロピルトリエトキシシラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、ジエトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリエトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエトキシシラン、3−ジメトキシアミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−ジメトキシアミノプロピルジエトキシメチルシラン、2−(2−アミノエトキシチオエチル)トリメトキシシラン、2−(2−アミノエトキシチオエチル)トリエトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、3−(2−アミノエトキシアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエトキシアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシメチルオクタデシルシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン及びこれらのクロライド物等を挙げることができる。また、これらの化合物は最終的に金属−酸素−ケイ素結合を形成して表面を修飾することができるが、これと同じ修飾物を与えることが可能な化合物も上記修飾分子(a)に含めることができる。
上記修飾高分子(c)は、より具体的には、無機微粒子の表面の水酸基と反応して結合を形成する官能基により片末端が変性された片末端変性アクリル樹脂、片末端変性フェノキシ樹脂、片末端変性ポリスチレン、片末端変性ポリカーボナート、片末端変性ポリシクロオレフィン、片末端変性ポリイソプレン、片末端変性ポリ−1、2−ブタジエン、片末端変性ポリイソブテン、片末端変性ポリブテン、片末端変性ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、片末端変性ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジエン、片末端変性ポリ−1、3−ブタジエンなどの(ジ)エン類、片末端変性ポリオキシエチレン、片末端変性ポリオキシプロピレン、片末端変性ポリビニルエチルエーテル、片末端変性ポリビニルヘキシルエーテル、片末端変性ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、片末端変性ポリビニルアセテート、片末端変性ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、片末端変性ポリウレタン、片末端変性エチルセルロース、片末端変性ポリ塩化ビニル、片末端変性ポリアクリロニトリル、片末端変性ポリメタクリロニトリル、片末端変性ポリスルホン、片末端変性ポリスルフィド等が挙げられ、この他にも、片末端変性エチレン酢酸ビニル共重合体、片末端変性エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、片末端変性ポリエチレン、片末端変性エチレン−プロピレン共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸エステル共重合体、片末端変性エチレン−アクリル酸塩共重合体、片末端変性アクリル酸エステル系ゴム、片末端変性ポリイソブチレン、片末端変性アタクチックポリプロピレン、片末端変性ポリビニルブチラール、片末端変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、片末端変性スチレン−ブタジエンブロック共重合体、片末端変性スチレン−イソプレンブロック共重合体、片末端変性エチレンセルロース、片末端変性ポリアミド、片末端変性シリコーン系ゴム、片末端変性ポリクロロプレン等の合成ゴム類、片末端変性シリコーン、片末端変性ポリビニルエーテル等が挙げられる。
また、上記修飾高分子は、本発明に用いる上記高分子樹脂と相溶する高分子であることが好ましく、上記高分子樹脂と同じ繰返し単位を有する高分子であることがより好ましい。また、上記透明高分子(C)がその場で反応性重合分子から高分子量化して形成される場合は、その反応性重合分子と相溶する修飾高分子(A2)が好ましい。なお、本発明において「相溶する」とは、両高分子を直接混合又は混錬する方法、一旦溶媒に溶解したのち混合して溶媒を留去する方法で得られる混合物が優れた透明性を有していることを意味する。
また、上記修飾高分子における高分子鎖は、直鎖型や分岐型などあるが、特に制限はない。高分子鎖の形成方法も同一のモノマーを重合したもの又は異なる2種類以上のモノマーを重合したもののどちらでもよい。ただし、表面修飾無機微粒子を高分子樹脂と共によく分散させるためには、上記修飾高分子の重量平均分子量が1000〜1000000であることが好ましい。さらに粒子の高充填化を図る場合には1000〜500000であることが好ましく、1000〜100000であることが特に好ましい。
また、上記修飾分子の分子量は、特に限定されないが、無機微粒子の高充填、高屈折率化のためには、1000未満であることが好ましく、50以上500以下であることがより好ましく、100以上400以下であることが特に好ましい。
また、表面修飾無機微粒子の表面が修飾分子と修飾高分子により修飾されている場合、それらの修飾割合は、表面修飾無機微粒子が高分子樹脂と共に分散する限り特に制約はないが、具体的には、修飾分子と修飾高分子がモル比で10000:1〜1:1000であることが好ましい。さらに高屈折率化を図る場合には10000:1〜1:100が好ましく、10000:1〜1:10が特に好ましい。表面修飾無機微粒子を透明高分子組成物中に高充填分散させる場合には、修飾分子に対する修飾高分子の割合が少ないことが望ましい。
また、上記表面修飾無機微粒子を製造する際に適用可能な手法としては、例えば、粉砕法などの固相法、気相反応法などの気相法、コロイド法、均一沈殿法、水熱合成法、マイクロエマルジョン法、ホットソープ法などの液相法などが挙げられ、特に制限されるものではない。好ましくは、無機微粒子前駆体として、少なくとも、チタンアルコキシドなどの金属アルコキシドや金属ハライドを用い、水を使用しない非加水分解型反応を利用して製造する方法を適用する。この好ましい方法によると、反応系に水を必要とせず、粒径をより小さくすることが可能となる。より具体的には、上記金属アルコキシドや金属ハライドと、上記修飾分子とを混合し、加熱攪拌する(非加水分解型反応)ことで、修飾分子により修飾された無機微粒子を合成することができ、さらに、当該無機微粒子を修飾高分子と混合することで、修飾分子および修飾高分子により修飾された無機微粒子を製造することができる。この合成や修飾を行う際は、水を含まない液相中で行うことが好ましく、有機溶媒を媒体として用いることができる。この際、用いる溶媒に特に制限はないが、沸点が150℃以上の溶媒であることが望ましい。さらに、粒径の小さい微粒子を得るためには、沸点が170℃以上の溶媒であることが好ましい。
また、上記無機微粒子前駆体となる上記金属アルコキシドまたは金属ハライドは、上記水を使用しない非加水分解型反応を経て、金属−酸素−金属結合を形成し、その際にアルキルハライドやジアルキルエーテルが生じる。なお、当該反応は、水を加えて金属−水酸基結合を形成した後、水が脱離して金属−酸素−金属結合を形成する反応とは異なる。また、上記表面修飾無機微粒子の製造後の状態は、粉末固体状でも溶媒分散状態でもよい。上記金属アルコキシドまたは金属ハライドにおける金属は、具体的には、チタンであることが好ましい。また、金属アルコキシドのアルコキシドを構成するアルキル基は、特に制限はないが、炭素数が1〜18までの炭化水素であることが好ましい。金属ハライドを構成するハライドについては、特に制限はないが、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
(高分子樹脂)
本発明における透明高分子組成物に配合される高分子樹脂は、光学用途として一般的に用いられ、その成形物が透明性を有するものであれば特に制限はない。具体的には、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、ポリカーボナート、ポリシクロオレフィン、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエン等の(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテル、ポリビニルブチルエーテル等のポリエーテル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスルフィド等が好ましく挙げられ、これらは単独又は2種以上併用して用いることもできる。
上記の他にも、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、エチレンセルロース、ポリアミド、シリコーン系ゴム、ポリクロロプレン等の合成ゴム類、シリコーン、ポリビニルエーテル等が適用可能であり、これらは単独又は2種以上併用して用いることもできる。
センサの製造工程や使用環境などで耐熱性を要求される用途では、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリキノリン系樹脂等が好ましい。ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリ(イミド・イソインドロキナゾリンジオンイミド)樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂などが挙げられる。センサの検出に用いられる光源の波長が近赤外線領域の場合には、透明性の観点からフッ素を含む樹脂を用いることが好ましく、フッ素を含むポリイミド系樹脂を用いることがより好ましい。
フッ素を含むポリイミド系樹脂としては、フッ素を有するポリイミド樹脂、フッ素を有するポリ(イミド・イソインドロキナゾリンジオンイミド)樹脂、フッ素を有するポリエーテルイミド樹脂、フッ素を有するポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。ポリアミドイミド樹脂を得る場合には、塩化無水トリメリット酸などが用いられる。ポリイミド系樹脂の前駆体溶液は、N−メチル−2−ピロリドン、N、N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより得ることができ、フッ素を有するテトラカルボン酸二無水物とジアミン、または、テトラカルボン酸二無水物とフッ素を有するジアミンとの反応により、フッ素を含むポリイミド系樹脂の前駆体溶液を製造することができる。テトラカルボン酸二無水物とジアミンのいづれもがフッ素を有していない場合に、フッ素を含まないポリイミド系樹脂の前駆体溶液を製造することができる。
フッ素を有するテトラカルボン酸二無水物の例としては、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス{3、5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸二無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5、5′−ビス(トリフルオロメチル)−3、3′、4、 4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、2、2′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−3、3′、4、4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、5、5′−ビス(トリフルオロメチル)−3、3′、4、4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5、5′−ビス(トリフルオロメチル)−3、3′、4、4′−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2、2−ビス{(4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、1、4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、1、3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、などが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。
フッ素を有しないテトラカルボン酸二無水物の例としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1、2、3、4−テトラカルボン酸二無水物、3、3′、4、4′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、2、2′、3、3′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、2、3、3′、4′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3、4、3″、4″−テトラカルボン酸二無水物、m−ターフェニル−3、4、3″、4″−テトラカルボン酸二無水物、1、2、5、6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2、3、6、7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1、2、4、5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1、4、5、8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2、6−ジクロルナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、2、7−ジクロルナフタレン−1、4、5、8、テトラカルボン酸二無水物、2、3、6、7−テトラクロルナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、2、3、5、6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3、4、9、10−ペリレンテトラカルボン酸 二無水物、3、3′、4、4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2、2′、3、3′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、2、3、3′、4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、3、3′、4、4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、4、4′−スルホニルジフタル酸二無水物、3、3′、4、4′−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3、3′−4、4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、1、3−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン二無水物、1−(2、3−ジカルボキシフェニル)−3−(3、4−ジカルボキシフェニル)−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン二無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、2、2−ビス(2、3−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、1、1−ビス(2、3−ジカルボキシフエニル)エタン二無水物、1、1−ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)エタン二無水物、ビス(2、3−ジカルボキシフエニル)メタン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)メタン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)スルホン二無水物、フエナンスレン−1、8、9、10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2、3、5、6−テトラカルボン酸二無水物、チオフエン−2、3、4、5−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)メチルフエニルシラン二無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)ジフエニルシラン二無水物、1、4−ビス(3、4−ジカルボキシフエニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1、3−ビス(3、4−ジカルボキシフエニル)−1、1、3、3−テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フエニルビス(トリメリツト酸モノエステル酸無水物)エチレングリコールビス(トリメリツト酸無水物)、プロパンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、ブタンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、ペンタンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、ヘキサンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、オクタンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、デカンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1、2、3、4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、4、8−ジメチル−1、2、3、5、6、7−ヘキサヒドロナフタレン−1、2、5、6−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1、2、3、4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2、3、4、5−テトラカルボン酸二無水物、1、2、3、4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビシクロ〔2、2、1〕ヘプタン−2、3−ジカルボン酸無水物)スルホンビシクロ−(2、2、2)−オクト(7)−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸二無水物、4、4′−ビス(3、4−ジカルボキシフエノキシ)ジフエニルスルフイド二無水物、5−(2、5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1、2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−2、3、4、5−テトラカルボン酸二無水物、などが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。
フッ素を有するジアミンの例としては、4−(1H、1H、11H−エイコサフルオロウンデカノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(1H、1H−パ−フルオロ−1−ブタノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(1H、1H−パーフルオロ−1−ヘプタノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(1H、1H−パーフルオロ−1−オクタノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−ペンタフルオロフェノキシ−1、3−ジアミノベンゼン、4−(2、3、5、6−テトラフルオロフェノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(1H、1H、2H、2H−パーフルオロ−1−ヘキサノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、4−(1H、1H、2H、2H−パーフルオロ−1−ドデカノキシ)−1、3−ジアミノベンゼン、(2、5−)ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2、5−ジアミノ(パーフルオロヘキシル)ベンゼン、2、5−ジアミノ(パーフルオロブチル)ベンゼン、1、4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス{2−〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロイソプロピル}ベンゼン2、2′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノビフェニル、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノビフェニル、オクタフルオロベンジジン、ビス{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}ビフェニル、4、4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4、4′−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、1、4−ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1、5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1、7−ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプタン、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、2、2′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジ(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、4、4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4、4′−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラフロオロ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、4、4′−ジアミノ−p−テルフェニル、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ジフルオロ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラフロオロ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′、5、5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3、3′−ビス(トリフルオロメチル)−4、4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1、3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3、5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3、5−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2、2−ビス{4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス〔{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、1、3−ジアミノ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−2、4、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−3、4、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−3−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2、3、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−2、4、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、3−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−3、4、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、2−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2、3、6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1、4−ジアミノ−2−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼンなどが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。
フッ素を有しないジアミンの例としては、p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、2、6−ジアミノピリジン、1、5−ジアミノナフタレン、2、6−ジアミノナフタレン、ベンジジン、3、3′−ジメチルベンジジン、3、3′−ジメトキシベンジジン、3、3′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノベンゾフェノン、4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、4′−ジアミノジフエニルエーテル、3、3′−ジアミノジフエニルエーテル、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジイソプロピル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラエチル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジエチル−4、4′−ジアミノジフェニルエーテル、4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジアミノジフエニルメタン、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジエチル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトライソプロピル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′、5、5′−テトライソプロピル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジエチル−4、4′−ジアミノジフェニルメタン、4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジエチル−4、4′−ジアミノジフェニルプロパン、4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、3、3′−ジイソプロピル−5、5′−ジエチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルホン、4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジメチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′−ジブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラメチル−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラメトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラエトキシ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラクロロ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3′、5、5′−テトラブロモ−4、4′−ジアミノジフェニルスルフィド、1、4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2、2−ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、4、4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−スルホンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルメタン−3−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルメタン−4−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−スルホンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルメタン−4−スルホンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−スルホンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、1、4−ジアミノベンゼン−2−スルホンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−カルボンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルメタン−3−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−カルボンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−カルボンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、4、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3、3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3、4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−カルボンアミド、1、4−ジアミノベンゼン−2−カルボンアミド、4−アミノフエニル−3−アミノ安息香酸、2、2−ビス(4−アミノフエニル)プロパン、ビス−(4−アミノフエニル)ジエチルシラン、ビス−(4−アミノフエニル)ジフエニルシラン、ビス−(4−アミノフエニル)エチルホスフインオキサイド、ビス−(4−アミノフエニル)−N−ブチルアミン、ビス−(4−アミノフエニル)−N−メチルアミン、N−(3−アミノフエニル)−4−アミノベンズアミド、2、4−ビス−(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス−(p−β−アミノ−t−ブチル−フエニル)エーテル、ビス−(p−β−メチル−γ−アミノ−ペンチル)ベンゼン、ビス−p−(1、1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、プロピレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4、4′−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2、11−ジアミノドデカン、1、2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、2、2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシ−ヘキサメチレンジアミン、2、5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2、5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2、17−ジアミノアイコサデカン、1、4−ジアミノシクロヘキサン、1、10−ジアミノ−1、10−ジメチルデカン、1、12−ジアミノオクタデカン、などが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、上記ジアミンの一部として、シリコンジアミンを使用してもよい。シリコンジアミンとしては、1、3−ビス(3−アミノプロピル)−1、1、1−テトラフェニルジシロキサン、1、3−ビス(3−アミノプロピル)−1、1、1−テトラメチルジシロキサン、1、3−ビス(4−アミノブチル)−1、1、1−テトラメチルジシロキサンなどが挙げられる。シリコンジアミンを使用するときは、ジアミンの総量に対して、0.1〜10モル%使用することが好ましい。また、上記のテトラカルボン酸二無水物およびジアミンは二種以上を併用してもよい。また、ポリイミド系樹脂の前駆体溶液に、感光性を有する化合物を添加することもできる。
また、上記透明高分子組成物においては、無機微粒子と反応せずに残った、もしくは表面修飾無機微粒子から脱離した上記修飾高分子が含まれうるが、これを上記高分子樹脂として扱ってもよい。ただし、このような修飾高分子を透明高分子組成物から除く場合には、例えば、有機溶媒に分散して透明コロイドを得ることができない、粒径が大きい無機粒子を過剰に加えて、当該無機粒子表面と修飾高分子とを反応させ、これを沈殿として回収すればよい。
さらに、上記高分子樹脂に官能基を導入しておいて、上記表面修飾無機微粒子と複合化させた後、官能基間の反応を起こして、高分子樹脂のネットーワーク化を図ることもできる。あるいは、上記表面修飾無機微粒子と上記高分子樹脂と共に、様々な反応重合性分子を単独あるいは2種以上併用して用いることができる。この場合、反応重合性分子は、当該分子同士で高分子量化もしくはネットワーク化することができる。
(透明高分子組成物)
本発明における透明高分子組成物は、例えば、上記表面修飾無機微粒子を任意の溶媒に分散させたものと上記高分子樹脂を任意の溶媒に溶解したものを混合する方法や溶融混練法などにより作製することができる。また、高分子樹脂となるモノマーの溶液中に上記表面修飾無機微粒子を分散させた後、熱や光などでモノマーを重合させることで透明高分子組成物の硬化物を製造するもできる。なお、本発明の透明高分子組成物は、液状(ワニス状)であっても固形状(硬化物)であってもよい。また、透明高分子組成物の形状は、使用形態に応じて適宜決定すればよく、特に限定されないが、本発明におけるセンシング層として用いる場合には、薄膜状であることが望ましい。
また、上記透明高分子組成物中における上記表面修飾無機微粒子の含有率は、透明高分子組成物の透明性、紫外線暴露による透明性低下の程度、屈折率等を使用形態に応じて適宜決定すればよく、特に制限はないが、10〜95重量%の範囲であることが好ましく、40〜95重量%の範囲であることがより好ましい。なお、この含有量は、透明高分子組成物を窒素雰囲気下、900度まで昇温速度10〜50度/分で加熱し熱分解して得られる残渣より正確に測定できる。
(光学センサ)
本発明の光学センサは、前述のとおり、上記透明高分子組成物からなり、紫外線が照射されると上記表面修飾無機微粒子の光触媒活性によって周囲の高分子樹脂が劣化もしくは分解され、その透明性が低下するセンシング層を少なくとも備えるものである。つまり、本発明の光学センサは、センシング層の透明性を低下させる要因となる紫外線(UV)や酸素、酸化性ガス等を被検知対象とし、透明性低下前後の出射光もしくは反射光強度の差を観測、測定することで、当該被検知対象の存在、暴露時間や暴露量等を知ることができるセンサである。また、本発明の光学センサは、基本的には、検知対象をモニタしたいときのみ電力を必要とする不可逆センサであるため、可逆性のセンサよりも消費電力が少なくて済み、また、被検知対象の暴露量(積算量)を比較的簡便に測定することができる。
上記センシング層の厚みは、特に限定されないが、10〜10000nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。また、膜厚が10〜10000nmの範囲にあるときの、紫外線照射前のセンシング層のヘイズは、濁度計による測定で1%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、0.2%以下であることがさらに好ましい。また、膜厚が10〜10000nmの範囲にあるときの、紫外線照射前のセンシング層の、波長400〜800nmにおける屈折率は、1.3〜2.2であることが好ましく、1.4〜1.8であることがより好ましく、波長800〜1600nmにおける屈折率は、1.3〜2.0であることが好ましく、1.4〜1.7であることがより好ましい。なお、この屈折率は、表面修飾無機微粒子の粒径や配合量などにより制御することができる。また、使用する膜厚における紫外線照射前のセンシング層の、波長400〜1600nmの範囲で検出光として使用する波長領域における光透過率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
また、膜厚が10〜10000nmの範囲にあるときの、下記数式より求められるアッベ数は、45以下であることがより好ましい。
Figure 2007206061
(式中、nCは波長656nmにおける屈折率、nDは波長589nmにおける屈折率、nFは波長486nmにおける屈折率である)
また、本発明の光学センサは、上記センシング層の、紫外線暴露による透明性の変化を光学的に観測、測定する目的で、公知の発光装置や光強度検出装置等を適宜組み合わせて用いることができる。また、上記センシング層に紫外線を照射してその透明性を低下させる場合には、公知の紫外線照射装置を用いることもできる。
以下、本発明の光学センサの具体的な実施形態について説明するが、本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1には、センシング層1、当該センシング層よりも屈折率の高いコア層3、当該コアより屈折率が低いクラッド層2がこの順に積層され、コア層3が主たる導波領域となる光導波路を構成してなる本発明の光学センサの一実施形態を示す。上記低屈折率媒質のクラッド層2は、コア層3における光導波を可能とするものである。この場合のセンシング原理は、エバネッセント波を利用したものであり、その詳細は後述する。
上記のような本発明の光学センサの構成は、各層を、塗布法、成型法、ラミネート法など公知の方法により積層形成することで得ることができる。特に、エバネッセント波利用のセンサを構成する場合には、センシング層の厚さを小さくすることが好ましいため、スピンコートなど膜厚を正確に制御できる方法を採用することが好ましい。また、樹脂組成物溶液等の塗布により多層構造を作製するにあたっては、上層を塗布する際に下層の樹脂が上層の樹脂溶液の溶剤によって溶解しないように、各層の組成物を選択しなければならない。ポリイミド系樹脂のように、成膜・硬化時にイミド化反応によって不溶化したり、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂や、架橋基を有する樹脂のように、成膜・硬化時に架橋反応によって不溶化する樹脂を採用すると、組成物の選択範囲が広がるので好ましい。ポリイミド系樹脂被膜は、ポリイミド前駆体溶液の溶剤に不溶となるので、重ね塗りをすることが可能である。
クラッド層2、コア層3の材質は、光導波を可能とするものであればどのようなものを用いてもよい。例えば、表面修飾無機微粒子の充填量が所望屈折率になるように適宜調整された、センシング層と同様の透明高分子組成物をクラッド層やコア層として用いてもよい。ただし、この場合、特にコア層となる透明高分子組成物の層は、光導波路として十分な透明性を有すること、すなわち検出光の伝搬損失が十分小さいことが望まれる。また、ここで用いる表面修飾無機微粒子は光触媒活性を示さないものであってよい。光導波路としての伝搬損失は、通例dB/cmの単位で示される。すなわち、伝搬距離が長いほど光導波路としての伝搬損失は大きくなる。このため、センサの大きさによって要求される光導波路としての透明性は異なるが、全長でのトータルの伝搬損失が10dB以下であることが好ましい。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が1dB以下である。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が0.1dB以下である。すなわち、センサの光導波路部の全長が、1cmである場合には、コア層に用いる透明高分子組成物の伝搬損失は、10dB/cm以下であることが好ましい。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が1dB/cm以下である。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が0.1dB/cm以下である。また、センサの光導波路部の全長が、10cmである場合には、コア層に用いる透明高分子組成物の伝搬損失は、1dB/cm以下であることが好ましい。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が0.1dB/cm以下である。更に好ましくは、全長でのトータルの伝搬損失が0.01dB/cm以下である。
また、クラッド層やコア層の材質として、各種の透明高分子組成物、各種ガラス、金属酸化物、半導体酸化物などを含む、上記センシング層とは全く異なる組成の無機材料を用いることもでき、この場合、材料選択の範囲が広がり、用途に応じた選択をすることができる。例えば、シリコンの表面に酸化膜形成、堆積などの方法で設けた酸化シリコン層をクラッド層として採用することができる。このようにすると、安価に得られるシリコンウエハの平坦性を有効に活用することができて好ましい。このような構成においても、特にコア層は、上記と同様に光導波路としての透明性、すなわち、伝搬損失が小さいことが望まれる。
また、前述のフッ素を含むポリイミド前駆体溶液を用いてコア層を形成してもよい。この場合、スピナあるいは印刷などによる方法により基板表面上にポリイミド前駆体溶液を塗布し、最終温度200〜400℃で熱処理し硬化させてフッ素を含むポリイミド系樹脂被膜からなるコア層とする。フッ素を含むポリイミド系樹脂被膜は、必要に応じて公知の方法により、エッチングあるいは光を含む電磁波や電子線を含む粒子線の照射によって光回路パターンを有する光導波路を形成することができる。光導波路を形成するにあったては、公知の方法により、フッ素を含むポリイミド系樹脂被膜が屈折率の異なる複数の被膜から構成された光導波路とすることができる。光導波路として、好ましくは、シリコン基板表面の酸化膜層をクラッド層として用い、フッ素を含むポリイミド系樹脂をコア層に用いる。
また、クラッド層、コア層、センシング層の厚さは、特に限定されず、層形成用組成物溶液の濃度、粘度、スピナの回転数など公知の方法で精密に制御可能である。
センシング層の厚さは、その下に形成される光導波路の構成によって最適に選択されなければならない。すなわち、エバネッセント波のセンシング層への染み出しの厚さ、センシング層、コア層、クラッド層の屈折率及び各層の高さ、幅、ならびに検出に用いる光の波長などを考慮して決定することが好ましい。センシング層が薄すぎると、センシング層の紫外線照射による光学特性変化の、主にコア層を伝搬する光に対する影響が少なくなるので、伝搬長を長くとる必要が生じる。一方、センシング層が厚すぎると、(1)基板との膨張係数の差に基づく応力によるそりが発生しやすくなる、(2)厚みの均一性が達成されにくくなる、(3)センシング層自身による紫外線の吸収、散乱などによって、コア層近傍のセンシング層部分への紫外線の到達が阻害される恐れがある、(4)センシング層での紫外線による反応に必要な酸素や酸化性ガスがコア層近傍まで到達しにくくなったり、拡散するのに時間を要することになり、センサの感度を低下させる恐れがある。したがって、センシング層の厚さは、10μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。
また、コア層の厚さは、検出光の入射、出射手段によって決定すべきであるが、例えば、シングルモード光ファイバを入射及び出射、入射もしくは出射手段のいずれかに用いる場合では、一般には伝送路である光ファイバとの整合性を考慮し、光導波路のコア層の厚さを5μm前後とすることが多く、この場合におけるセンシング層の厚さは、同導波路を伝播する光に対しての感度を十分に得るために、コア層の1/1000以上でコア層の2倍以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.005μm以上、10μm以下とすることが好ましい。より好ましくは、コア層の1/100以上でコア層と同等以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.05μm以上5μm以下である。さらにより好ましくは、コア層の1/10以上でコア層の1/2以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.5μm以上2.5μm以下である。
また、例えば、マルチモード光ファイバを入射及び出射、入射もしくは出射手段のいずれかに用いる場合では、一般には伝送路である光ファイバとの整合性を考慮し、光導波路のコア層の厚さを50μm前後とすることが多く、この場合におけるセンシング層の厚さは、同導波路を伝播する光に対しての感度を十分に得るために、コア層の1/1000以上でコア層の1/5以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.05μm以上、10μm以下とすることが好ましい。より好ましくは、コア層の1/100以上でコア層の1/10以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.5μm以上5μm以下である。さらにより好ましくは、コア層の1/100以上でコア層の1/20以下にすることが望ましく、先の例の場合には0.5μm以上2.5μm以下である。
また、図2に示すように、コア層3上もしくはセンシング層1上に、当該コアに光を入射するための光入射手段たる光入射用プリズム4と、コア層3から光を取り出すための光出射手段たる光出射用プリズム5を備えていてもよい。光の入射角度は、コア層3内で光が全反射し光が導波する範囲内の角度とする。なお、入射させる光は、センシング層1によって吸収されるか、伝搬損失が変化し出射した光強度が変化する波長を含む白色光または単色光とする。また、センサの検出に用いられる光源の波長として、近赤外線領域の通信波長帯(800〜1600nm、特に1300nm帯及び1550nm帯)を用いると、光通信で使用されている光ファイバを利用することができるので、遠隔センシング等のセンサネットワークへの応用の場合に適している。
また、コアに光を入射するための光入射手段、光出射手段の両者もしくは一方に光ファイバを備えていてもよい。コア層は、フォトリソグラフィ、成型など公知の方法によって、パターン形成された3次元光導波路を構成していてもよい。光ファイバを備えたセンサを構成する場合には、センシング層を設ける部分は、コアに近接している必要があるが、それ以外の部分は、クラッド層によって囲まれた構成とすることもできる。このようにすることで、センサ中の特定の領域をセンシング領域として使用することができるため、感度の定量的評価に有利である。
ここで、上記図1や図2のような構成を有する本発明の光学センサの測定原理についてより詳細に説明すると、コア層3に光を入射すると、光はコア層内部で全反射しながら導波していき、コア外側のコア表面近傍(この距離は界面媒体の誘電率と入射角により決定される)においてエバネッセント場が生じる。センシング層1はエバネッセント波の浸みだし領域内に存在しており、当該センシング層1の光吸収特性(透明性)が変化すると、センシング層1によるエバネッセント波の吸収も変化するため、コア層3から光出射用プリズム5を通して出射してくる光の減衰の様子も変化する。そこで、この出射光強度の変化を検出器等により観測、測定することで、被検知対象を検知することができる。
また、本発明の光学センサは、図3に示すように、上記実施態様の光学センサのコア層3とセンシング層1の間に適切な厚さの金属薄膜6が配置された構成であってもよい。この場合、コア層3や金属薄膜6の膜厚と誘電率、センシング層1の膜厚および誘電率、さらに外界の誘電率で決定されるある波長と入射角度に対して、コア層3近傍に生じるエバネッセント波によって金属薄膜6表面に表面プラズモンが励起されることになるが、ある一定の波長と入射角で入射された導波光は、センシング層1の屈折率や膜厚がある特定の値まで変化したときに、表面プラズモンを励起すると共に減衰を受け、出射光強度が低下するため、これを検出器等により観測、測定し、被検知対象を検知することができる。
また、本発明の光学センサは、上記した各実施態様のクラッド層のコア層形成面と反対面に、水晶基板と当該水晶基板の両面に形成された一対の水晶発振用電極とからなる水晶振動子が形成されていてもよい。この場合、センシング層にガス等の付着物(検知対象物質)が吸着すると、センサ質量が増加し、その表面に付着した付着物の質量にほぼ比例して水晶振動子の周波数特性が変化(減少)する(QCM)。出射光特性及び周波数特性は、付着物の吸着量や種類に応じて固有の値を示すため、予めいくつかの検知対象物質について観測しておいた吸着質量と光透過特性の変化の関係とを比較することにより、被検知物質の検出と識別を行うことができる。
また、本発明の光学センサは、図4(a)や図4(b)に示すように、センシング層に直接光を入射して、そこから出射(透過や反射)する光の変化を測定するような構成をとってもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<透明高分子組成物薄膜の作製>
(実施例1)
(修飾分子で表面修飾された酸化チタン微粒子の合成例1)
温度計、還流コンデンサーを備えた100ml三つ口フラスコに、トリオクチルホスフィンオキシド5.0g(アルドリッチ製、分子量=386.63)、四塩化チタン0.76g(和光純薬工業製)、ノルマルヘプタデカン30.0g(和光純薬工業製)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら280℃まで加熱した。280℃に到達後、この温度を維持しながらテトライソプロポキシチタン1.14g(和光純薬工業製)を加えた。そのまま5分間攪拌した後、放冷したところ、沈殿が析出した。傾斜して上澄み液を除き、沈殿を2−プロパノール、アセトンの順で洗浄して、修飾分子により修飾された酸化チタン微粒子(平均粒径14nm)0.33gを沈殿として得た。また、この酸化チタン微粒子の結晶構造はXRDの結果からアナターゼ型であることが分かった。
(修飾高分子合成例)
温度計、還流コンデンサーを備えた100ml三つ口フラスコに、4、4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)(和光純薬工業製)3.34g及び塩化チオニル(和光純薬工業製)10mlを加え、窒素雰囲気下で30分間還流させた。還流後、0℃に冷却したヘキサン80mlを加えたところ、沈殿が析出した。傾斜して上澄みを除き、再び0℃に冷却したヘキサン80mlを沈殿に加え激しく振り、沈殿を濾別し、減圧乾燥して2.71gの生成物(I)(下記化学式(I))を得た。ついで、100ml三つ口フラスコに、上記で得た生成物(I)0.18g、THF30ml及びメタクリル酸メチル(和光純薬工業製)6.0gを加え、アルゴンバブリングして溶存酸素を除いた。攪拌しながらアルゴン雰囲気下、70℃で5時間加熱した後、放冷して末端官能ポリメタクリル酸メチル(以下、PMMA)修飾高分子(下記一般式(II)、重量平均分子量36600)のテトラヒドロフラン溶液を得た。
Figure 2007206061
Figure 2007206061
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例1)
上記合成例1で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.20gをテトラヒドロフラン1.0mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例1で得た末端官能PMMA修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlとを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPMMA修飾高分子で修飾された酸化チタン微粒子(以下、表面修飾酸化チタン微粒子(I))の固体0.18gを得た。
(透明高分子組成物薄膜の作製例1)
上記で得た表面修飾酸化チタン微粒子(I)0.18gをトルエン1.0mlに分散させた分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.100gをトルエン5.0mlに溶解したPMMAトルエン溶液を重量比32/68で混合し、透明高分子組成物溶液を得た。これをスライドガラス上および1μmの酸化膜付きシリコンウエハ上にそれぞれスピンコートして厚み610nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
(実施例2)
(修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子の合成例2)
温度計を備えた200ml三つ口フラスコに、蒸留水72ml、5M塩酸10ml、テトライソプロポキシチタン1.50ml及び2−プロパノールを加えた。次に、これらを超音波洗浄装置に浸して超音波を照射し、不溶物を溶解させた。さらに攪拌しながら1分間に1℃の昇温速度で加熱し、60℃になったところでそのままそのまま2時間攪拌した後、0.05Mドデシルベンゼンスルホン酸のトルエン溶液を50ml加え、激しく攪拌した。
その後、しばらく放置したところ、トルエン上層と水溶液下層に分離した。トルエン上層を取り出して分液漏斗に移し、蒸留水を加え激しく振った後、放置して水溶液下層を除いた。さらにもう一度、蒸留水を加え激しく振った後、放置して水溶液下層を除いた。トルエン層をなす型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、修飾分子により修飾された酸化チタン微粒子(平均粒径20nm)0.08gを粉末として得た。
(修飾高分子による微粒子の修飾処理例2)
上記合成例2で得た修飾分子で修飾された酸化チタン微粒子0.12gをテトラヒドロフラン5mlに分散させた分散液と、上記修飾高分子合成例1で得た末端官能PMMA修飾高分子のテトラヒドロフラン溶液1.0mlとを、還流コンデンサーを備えた30ml二つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下で加熱して8時間還流させた。その後、放冷して室温に戻し、内容物をメタノール20ml中に滴下したところ、沈殿が生成した。この沈殿を濾別して、修飾分子およびPMMA修飾高分子で修飾された酸化チタン微粒子(以下、表面修飾酸化チタン微粒子(II))の固体0.08gを得た。
(透明高分子組成物薄膜の作製例2)
上記で得た表面修飾酸化チタン微粒子(II)0.10gに対してトルエン1.0mlの割合で分散させた分散液と、PMMA(三菱レイヨン製、重量平均分子量40000、屈折率1.49)0.10gをトルエン5mlに溶解したPMMAトルエン溶液とを、体積比90:10で混合してなる分散液を、スライドガラス上にスピンコートして厚み約200nmの透明高分子組成物薄膜を作製した。
<透明高分子組成物薄膜の評価>
・紫外線照射前
(屈折率)
1μmの酸化膜付きシリコンウエハ上に形成した厚み610nmの透明高分子組成物薄膜(表面修飾酸化チタン微粒子(I)充填率46重量%)について、溝尻光学工業所製自動エリプソメータDVA−36LAを用いて、波長633nmにおける屈折率を測定した。紫外線照射前の屈折率は1.65、膜厚は610nmであった。
(ヘイズ)
スライドガラス上に形成した厚み610nmの透明高分子組成物薄膜について、日本電色工業製ヘイズメーターNDH2000を用いてそのヘイズを測定した結果、0.4%であり、良好であった。
(光透過率)
スライドガラス上に形成した厚み610nmの透明高分子組成物薄膜について、日本分光製の紫外可視近赤外分光計を用いて波長400nm〜800nmにおける光透過率を測定した結果、90%以上であり、良好であった。
・紫外線照射後
1μmの酸化膜付きシリコンウエハ上に形成した厚み610nmの透明高分子組成物薄膜に、ウシオ電機(株)製SP−7を用いて、バンドパスフィルタで濾過した紫外線(波長=365nm)を5000mW/cmの照度で1時間照射した。
その後、上記と同様にして屈折率と膜厚を測定した結果、それぞれ1.57、520nmであり、紫外線照射によって、屈折率が低下し、膜厚が減少していることが分かった。膜厚、屈折率が減少したのは、空気中の酸素による酸化反応に対しTiOが触媒として働き、樹脂部分が酸化して消失した結果、消失分だけ膜厚が減少し、また、粒子間に空隙が生じて屈折率が低下したと推定される。
また、紫外線照射部分は、目視で確認できるほど白濁しており、ヘイズが1%以上に増大し、光透過率が90%未満になっていることが明らかであった。
<光学センサの作製>
1μm厚の酸化膜が形成されたSiウェハ上面全体に、フッ素含有ポリイミド樹脂(OPI−N3305:日立化成工業株式会社製商品名)を回転数1800rpm×30秒でスピン塗布した後、これを乾燥器を用い100℃で30分間、次いで200℃で30分間加熱することにより溶媒を蒸発させ、続けて370℃で60分加熱することにより樹脂を硬化させて、厚さ5μmのクラッド層を形成した。
ついで、上記で形成したクラッド層上面に、フッ素含有ポリイミド樹脂(OPI−N3405:日立化成工業株式会社製商品名)を回転数1060rpm×30秒でスピン塗布した後、これを乾燥器を用い100℃で30分間、次いで200℃で30分間加熱することにより溶媒を蒸発させ、続けて370℃で60分加熱することにより樹脂を硬化させて、厚さ10μmのコア層を形成した。
ついで、上記で形成したコア層上面に、上記で作製した透明高分子組成物溶液をスピンコートにより塗布した後、これを乾燥し、厚さ1.38μmのセンシング層を形成することで、クラッド層(酸化シリコン膜とOPI−N3305膜の両者)、コア層、センシング層が順に積層された光学センサを得た。
<光学センサの評価>
(紫外線照射による光強度の変化)
図2に示すように、上記で得た光学センサのコア層上の、センシング層が形成されていない面に、当該センシング層を挟むように入射光用および出射光用の2つのプリズムを配置した。ついで、入射光用プリズムに入射角度30度でレーザ光を入射させ(光源:He−Neレーザ(λ=633nm)、偏光板でTMモードにし、チョッパー(約737Hz)に通してプリズムに入射させた)、当該入射光がコア層内を全反射伝搬し、出射光用プリズムから出射するように調整した。入射側プリズムから導波光のストリークが観測された。出射光のスポット位置に配置したPDで出力光強度を検出し、ロックインアンプ(NF 5610B)のGPIB出力をマルチメータ(アドバンテストR6551/EMC)で読み取った。次に、出射側プリズムを移動させることで、プリズム間距離、すなわち導波路長を約1cmから3cmまで変化させて出射光量を同様に測定し、横軸を導波路長、縦軸を出射光量の対数でプロットし、傾きから伝搬損失を評価したところ、約10dB/cmであった。
ついで、センシング層上面の半分を遮光して、紫外線(波長=365nm)を980mW/cmの照度で1時間照射した。入射側プリズムを遮光部に配置し、上記と同様に633nmのレーザを入射させたところ、遮光部においては、導波光のストリークが上記同様に観測されたが、遮光部と露光部の境界を越えたところで、ストリークは、強い散乱によって急激に広がり消失した。露光部に出射側プリズムを配置してみたが、出射光のスポットは観測されなかった。図5には、上記光学センサ利用時の状態を示す模式図を示す。
次に、センシング層を形成していない基板で上記と同様の測定を実施したところ、遮光部と露光部の境界前後でストリークの急激な変化は見られず、プリズムを移動して評価した伝搬損失は、約3dB/cmであった。
以上のように、導波路のコア層の上面に形成されたセンシング層の紫外線照射による変化が導波光を大きく減少させ、これによって、紫外線の検出が行えることが確認された。
本発明の光学センサの一実施形態を示す断面図。 本発明の光学センサの一実施形態を示す断面図。 本発明の光学センサの一実施形態を示す断面図。 本発明の光学センサの使用方法の一実施形態を示す断面図。 実施例の光学センサ利用時の状態を示す模式図。
符号の説明
1 センシング層
2 クラッド層
3 コア層
4 入射光用プリズム
5 出射光用プリズム
6 金属薄膜
7 透明基板

Claims (19)

  1. 修飾分子で表面修飾され、光触媒活性を示す無機微粒子と、高分子樹脂と、を含む透明高分子組成物からなるセンシング層を備える光学センサ。
  2. 前記無機微粒子が、さらに修飾高分子で表面修飾されている請求項1に記載の光学センサ。
  3. 前記無機微粒子が、チタンを含む金属酸化物からなる請求項1または2に記載の光学センサ。
  4. 前記無機微粒子が、酸化チタンを含む微粒子である請求項1または2に記載の光学センサ。
  5. 前記無機微粒子の平均粒径が、1〜100nmである請求項1〜4のいずれかに記載の光学センサ。
  6. 前記修飾分子が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する分子(a)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する分子(b)である請求項1〜5のいずれかに記載の光学センサ。
  7. 前記修飾高分子が、無機微粒子の表面に存在する水酸基と反応して結合する官能基を有する高分子(c)または無機微粒子の表面と引力性相互作用により結合する官能基を有する高分子(d)である請求項2〜6のいずれかに記載の光学センサ。
  8. 前記修飾分子(a)または前記修飾高分子(c)が有する前記官能基が、リン酸、カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、イソシアナート、グリシジル基、クロロシラン基またはアルコキシシラン基である請求項6または7に記載の光学センサ。
  9. 前記修飾分子(b)または前記修飾高分子(d)が有する前記官能基が、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、アンモニウム塩、ホスフィンオキシド基、アシル基、エステル基、アミド基、ホスフィン基、アミノ基またはピリジン基である請求項6〜8のいずれかに記載の光学センサ。
  10. 前記修飾分子(b)が、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキサイド、トリオクチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニリン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラデシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシルアニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリン、からなる群から選択される1種以上である請求項6〜9のいずれかに記載の光学センサ。
  11. 前記修飾高分子が、前記高分子樹脂と相溶する高分子である請求項2〜10のいずれかに記載の光学センサ。
  12. 前記無機微粒子の含有率が10〜95重量%である請求項1〜11のいずれかに記載の光学センサ。
  13. 前記センシング層の厚みが、10〜10000nmであり、該センシング層のヘイズ(紫外線照射前)が、濁度計による測定で1%以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光学センサ。
  14. 前記センシング層の厚みが、10〜10000nmであり、該センシング層の、波長400〜800nmにおける光の屈折率(紫外線照射前)が1.3〜2.2で、波長800〜1600nmにおける光の屈折率(紫外線照射前)が1.3〜2.0である請求項1〜13のいずれかに記載の光学センサ。
  15. 前記センシング層の片面に、該センシング層より屈折率が高いコア層と該コア層よりも屈折率が低いクラッド層が順に積層され、前記コア層が主たる導波領域となる光導波路を構成する請求項1〜14のいずれかに記載の光学センサ。
  16. 前記センシング層の、紫外線暴露による透明性の変化を光学的に観測、測定するための手段をさらに備える請求項1〜15のいずれかに記載の光学センサ。
  17. UVセンサである請求項1〜16のいずれかに記載の光学センサ。
  18. 前記センシング層に対して紫外線を照射するための手段をさらに備える請求項1〜16のいずれかに記載の光学センサ。
  19. 酸素センサーまたは酸化性ガスセンサーである請求項18に記載の光学センサ。
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