JP2007204534A - 油性筆記具用インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】過酷な高温度条件下でも安定な筆記具用インク組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも、着色剤、添加剤、および溶剤を含んでなる筆記具用インク組成物であって、前記インク組成物がさらに、ビスウレア化合物を含むことを特徴とする油性筆記具用インク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は油性筆記具用インク組成物に関する。具体的には、本発明は、保存安定性、特に高温時の保存安定性が高い油性筆記具用インク組成物に関する。
インクにチキソトロピック性を付与することにより、インク中の高比重の粒子の沈降を抑制したり、例えばボールペンにおいては、静置時には顔料沈降及びインクのペン先からの漏れ出しを防止し、また筆記時には描線にじみを抑制し、軽い書き味を実現することができる。
有機溶剤中でインクにチキソトロピック性を付与する手段として、種々の有機化合物または無機化合物を用いることが行われている。有機化合物としては、従来、金属石鹸、水添ひまし油、脂肪酸アミド類、ジベンジリデンソルビトール等が用いられており、無機化合物としては、シリカ、ベントナイト類等が使用されてきた。
特開平7−196972号公報には、インク中で網目構造粘性を形成できる粘性調節剤として、脂肪酸アミドワックス(本願における脂肪酸アマイドワックスの別称)、水素添加ヒマシ油等が記載されている。
特開平9−302298号公報には、融解温度が140℃以上の脂肪酸アマイドワックスを添加して、高温(50℃)保存後において筆記してもインクの追従がよく、軽い書き味が得られ、また、インク垂れ下がりも生じない油性ボールペン用インクが記載されている。
油性筆記具用インク組成物は長期の保存安定性が求められており、また、高温環境下に放置される場合があることから、これらの環境下においても安定な筆記具用インクが求められている。水素添加ヒマシ油は30〜50℃の温度の溶剤中で溶解や析出してしまうことが分かっている。上述の特開平9−302298号公報には融解温度が140℃以上の脂肪酸アマイドワックスを用いた高温保存後の安定性が良好であるとされる油性ボールペンインクが開示されている。しかし、本発明者がここに開示されている融解温度が140℃以上のアマイドワックスを使用してインクを試作し、油性ボールペンリフィールに充填して評価を行ったところ、周囲温度50℃における保存安定性は有するものの、70℃の温度条件下においてはアマイドワックスが溶解してしまい、常温に戻すと再結晶化して、アマイドが析出して減粘したり、あるいは増粘してしまい、いずれにしても筆記することができなかった。この温度70℃条件下とは、真夏に屋外に駐車した場合の車中で想定される温度である。
融解温度が160℃以上のアマイドワックスには、周囲温度70℃においても溶解しないものも存在するが、それらはインクにチキソトロピック性を十分に付与することができなかった。一般的に、アマイドワックスがインクにチキソトロピック性を付与する原理は、分子間でアミド基同士が水素結合により会合するためであると考えられている。融点が140℃付近にあり、チキソトロピック性を付与するとして良好なアマイドワックスとして、例えば、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド(商品名スリパックスH、日本化成(株)製)、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド(商品名スリパックスZHH、日本化成(株)製)等がある。これらはいずれも、分子内にOH基を有し、且つ水素結合により会合する化合物である。融点が高いアマイドワックス、特に、特開平9−302298号公報に開示されているアマイドワックスでは、融点が高くなるほどアミド結合以外の分子鎖は短くなり、且つOH基を有しない構造をとっている。このような化合物はチキソトロピック性を付与しなかった。アマイドワックスでは、70℃の温度条件下で溶解せず、かつ良好なチキソトロピック性を付与する物質は見つかっていない。
特開2003−226826号公報には、インク中の顔料が沈降するのを防止するために、分子内にウレタン結合およびアミド結合を少なくとも有するウレタン化合物を添加することが開示されている。しかし、この公報には、ウレタン化合物の具体的な構造は開示されていない。発明の詳細な説明中に開示されているウレタン化合物(ビックケミー社のBYK410、BYK411)を実際にボールペンインクに使用したところ、インクに全くチキソトロピック性が付与されなかったり、あるいはインクが流動性を失う等、ボールペンインクに望ましい物性が付与されなかった。また長期保存後は部分凝集し、保存安定性を有するインクが得られなかった。
特開平8−192594号公報 特開平7−196972号公報 特開平9−302298号公報 特開2003−226826号公報
上述したような過酷な温度条件下でも安定な油性筆記具用インク組成物が依然として求められている。本発明は70℃等の高温においても安定な油性筆記具用インク組成物を提供するものである。
本発明者は前記課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、着色剤、添加剤、および溶剤を含むインク組成物において、ビスウレア化合物をインク中に添加することにより、課題を解決できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)少なくとも、着色剤、添加剤、および溶剤を含んでなる油性筆記具用インク組成物であって、
前記インク組成物がさらに、ビスウレア化合物を含むことを特徴とする油性筆記具用インク組成物である。
(2)前記ビスウレア化合物が、分子量1000以下のビスウレア化合物である(1)記載の油性筆記具用インク組成物。
(3)前記ビスウレア化合物が、化学式(I):
1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (I)
(上式中、R1、R3は炭素数8以上のアルキル基またはアルケニル基、R2はアルキレン基もしくはフェニレン基、またはアルキレン基およびフェニレン基を含む2価の連結基である)
で表される構造を有する化合物であることを特徴とする(2)記載の油性筆記具用インク組成物である。
(4)前記化学式(I)のR1およびR3が、ステアリル基であることを特徴とする(3)記載の油性筆記具用インク組成物。
(5)前記有機溶剤が極性溶剤であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の油性筆記具用インク組成物。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の油性筆記具用インク組成物を搭載した筆記具。
本発明の筆記具用インク組成物は70℃等の高温に曝された後においても安定性を有する。
また、本発明の筆記具用インク組成物は、リフィールに充填した場合にインクの追従性に優れ、静置時の顔料沈降を抑制し、インクのペン先からの漏れ出しを抑制し、筆記時には軽い書き味を実現することができる。
本発明の筆記具用インク組成物は、チキソトロピック性付与剤として、その分子内にビスウレア化合物を含む。「ビスウレア化合物」とは、分子中に、2つの−NHCONH−構造を有する化合物をいう。チキソトロピック性とは、揺変性ともいい、インク組成物中に連続的な網目構造を形成することにより、剪断破壊時は一旦流動するが、再び構造を回復し、見掛けの粘度を上昇する性質を言う。筆記具用インク組成物の高温保存時にこの網目構造が破壊されずに安定に存在していることが必要である。
本発明に用いることができるビスウレア化合物は、分子量1000以下のビスウレア化合物であればいずれのビスウレア化合物も用いることができる。分子内に2つの尿素結合が存在している限りは、他に2重結合、3重結合、水酸基、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、エステル結合が存在するものも用いることができる。
本発明に用いることができるビスウレア化合物は、好ましくは構造式(I)を有するビスウレア化合物である。
1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (I)
(上式中、R1、R3は炭素数8以上のアルキル基またはアルケニル基、R2はアルキレン基もしくはフェニレン基、またはアルキレン基およびフェニレン基を含む2価の連結基である)
好ましくは、R1、R3は、カプリル基、カプラン基、ラウリル基、ステアリル基、オレイル基である。さらに好ましくは、式(I)のR1、R3は、ステアリル基である。
具体的なビスウレア化合物は、例えば次の構造式を有するものである:
キシリレンビスステアリル尿素:(C1837NHCONHCH2)2(m−C64
トルイレンビスステアリル尿素:(C1837NHCONH)2〔C63(CH3)〕
ヘキサメチレンビスステアリル尿素:(C1837NHCONH)2(CH26
ジフェニルメタンビスステアリル尿素:(C1837NHCONHC64)2(CH2
ヘキサメチレンビスカプリル尿素:(C817NHCONH)2(CH26
本発明のビスウレア化合物はイソシアネートとアミンとを反応させることにより合成されるが、分子量分布を有しない単一分子量のビスウレア化合物が好適である。製造時の反応条件等により、トリウレア化合物、テトラウレア化合物が混在する物質を使用すると、これらの物質がインク組成物に悪影響を及ぼし好ましくない。また、添加剤等の不純物が多く混入することも好ましくない。一般的には、単一性成分としてビスウレア化合物95%以上のものが好適に用いられるが、構造が異なる本発明に係るビスウレア化合物の単一成分を任意に加えても良い。
これらは粉体状のものは溶剤に添加して加圧ニーダー等で加温しながら剪断を加えて膨潤させることにより、調製することができる。また、粉体状あるいは固体状のものは、一旦溶剤中で加熱溶解後に冷却して再析出させた後、3本ロール等で分散処理することにより、調製することができる。
本発明のビスウレア化合物の融点は160℃以上であることが好ましい。160℃以下であると、インク組成物を高温で保存した場合にビスウレア化合物が溶解する場合があり、インク組成物の高温安定性を維持できない場合がある。
本発明に係るビスウレア化合物は、それぞれ単独で用いることができ、2種以上を混合して使用することもできる。また、公知の他のチキソトロピック剤、例えば脂肪酸アマイドワックス、酸化ポリエチレン等の有機系ゲル化剤や、シリカ、ベントナイト等の無機系ゲル化剤と併用して使用することもできる。
本発明のビスウレア化合物のインク組成物への添加量は、インク組成物全質量に対して、0.1質量%以上添加して使用することが好ましい。添加量が0.1質量%未満であると、インク中で十分な網目構造を維持することができず、目的とする効果を発揮することできない。添加量の上限は特にないが、多量に添加するとインクが流動性を失い、性能上不具合が発生する場合がある。例えば、本発明の油性インク組成物を油性ボールペン用インクに用いる場合は、ビスウレア化合物の添加量は、概ね10質量%以下であり、好ましくは5質量%以下である。
本発明のインク組成物に用いるビスウレア化合物は類似構造のアミド化合物と比較して融点が高い傾向があり、また溶剤に対する溶解性が低い傾向がある。このことも、高温における安定性に寄与する一因と思われる。
本発明では、筆記具用インク組成物に従来用いられている種々の有機溶剤を用いることができる。例えば、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、アルコール系溶剤、グリコールアセテート系溶剤、およびケトン系溶剤を用いることができる。
グリコール系溶剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール等を挙げることができる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルブチルーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエ一テル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル等を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、N−メチル2−ピロリドンロジンアルコール等が挙げられる。
グリコールアセテート系溶剤としては、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等を挙げることができる。
ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。これらの有機溶剤の中で安全性の観点から、アルコール類、グリコールエーテル類等の極性溶剤が好ましい。これらの溶剤は単独あるいは混合して使用することができる。
本発明においては、使用する有機溶剤を、ビスウレア化合物の当該溶剤に対する溶解度が、25℃で、100g当たり1g以下となるように選択することが好ましい。有機溶剤に対する溶解度が高過ぎると、チキソトロピック性が十分に付与されないからである。本発明に係るビスウレア化合物の溶解性は、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤等のほとんどの有機溶剤系に対し溶解性が低い。ビスウレア化合物の溶剤へ溶解性の評価に関しては、インク組成物全質量に対し、10%以上含まれる有機溶剤が対象となる。インク組成物中の有機溶剤(混合溶剤を含む)100g中に本発明に係るビスウレア化合物を1g添加し、25℃で十分に撹拌した後、当該溶液が未溶解物を有さず、溶液が透明であるかどうかを確認することによって判断することができる。
着色剤としては、染料、顔料、または染料と顔料との混合物等、従来のインクに用いることができる各種着色剤を使用することができる。
本発明で使用することができる染料としては、市販の染料および例えば、カラーインデックスにおいてソルベント染料として分類される有機溶剤可溶性染料が挙げられる。前記ソルベント染料の具体例としては、バリファーストブラック3806(C.I.ソルベントブラック29)、同3807(C.I.ソルベントブラック29の染料のトリメチルベンジルアンモニウム塩)、スピリットブラックSB(C.I.ソルベントブラック5)、スピロンブラックGMH(C.I.ソルベントブラック43)、バリファーストレッド1308(C.I.ベーシックレッド1の染料とC.I.アシッドイエロー23の染料との造塩体)、バリファーストイエローAUM(C.I.ベーシックイエロー2の染料とC.I.アシッドイエロー42との染料の造塩体)、スピロンイエローC2GH(C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩)、スピロンバイオレットCRH(C.I.ソルベントバイオレット81)、バリファーストバイオレット1701(C.I.ベーシックバイオレット1とC.I.アシッドイエロー42との染料の造塩体)、スピロンレッドCGH(C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩)、スピロンピンクBH(C.I.ソルベントレッド82)、ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7)、オイルブルー603(C.I.ソルベントブルー5)、ネオザポンブルー808(C.I.ソルベントブルー70)等が挙げられる。
本発明で使用することができる顔料としては、カーボンブラック、グラファイト、二酸化チタン顔料等の無機顔科、タルク、シリカ、アルミナ、マイカ、アルミナシリケート等の体質顔科、アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アンスラキノン顔料、キナクドリン顔料、イソインドリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、各種レーキ顔料等の有機顔料、蛍光顔料、パール顔料、金色、銀色等のメタリック顔料等あげられる。また黒色顔料兼潤滑剤として、黒鉛(グラファイト)も使用でき、人造黒鉛および天然黒鉛を使用することができ、鱗片上黒鉛、塊状黒鉛,土状黒鉛と各種の性状と大きさのものが使用できる。
本発明で使用する着色剤は、上記した染料、顔料を1種又は2種以上で使用することができ、あるいは上記した染料、顔料を混合して使用することもできる。着色剤の量は、本発明のインク組成物の全量に対して、1〜60質量%、好ましくは5〜50質量%となることができる。
本発明のインク組成物では各種樹脂を使用してもよい。これらの樹脂は、インクの定着性向上、筆跡の裏写り防止の他、顔料等の分散剤としての機能や粘度調整、染料の溶解促進の為に添加するものである。樹脂としては、従来、筆記具用インクに用いられているいずれの樹脂も用いることができる。例えば、トルエンスルホンアミド・エポキシレジン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、尿素などのケトンとホルムアルデヒドとの縮合樹脂、シクロヘキサノンの縮合樹脂およびそれらに水素添加した樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸またはそのエステルとの共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、重合脂肪酸とポリアミン類との縮合体であるポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルアルキルエーテル、クマロン−インデン樹脂、ポリテルペン、テルペン樹脂類、テルペン−フェノール樹脂類、キシレン樹脂、ロジン系樹脂やその水素添加物、ロジン変性されたマレイン酸樹脂、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合物、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物、ポリオキシエチレンやフェノール樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独で使用することができ、あるいは混合して使用することができる。樹脂の量は、その使用目的よって異なるが、一般的には本発明のインク組成物の全量に対して、0〜60質量%、好ましくは0〜50質量%となることができる。
上述した成分に加えて、更に、本発明では必要に応じて、インクに悪影響を及ぼさず相溶することができる種々の添加剤、例えば、分散剤、防錆剤、防黴剤、界面活性剤、潤滑剤および湿潤剤等を配合することができる。使用する添加剤は本発明のインク組成物を用いる筆記具の態様に応じて種々変わることができる。
本発明の筆記具用インク組成物は各種の筆記具に使用することができるが、筆記具以外にも、その態様に応じて、スタンプインク、印刷インクにも使用することはもちろん可能である。筆記具用インクとしては、ボールペン、マーキングペン等に使用することが可能であるが、油性ボールペン用インクとして特に好適に使用される。
以下に、実施例および比較例を挙げ本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。以下の例で用いる配合量の部は質量部である。
チキソトロピック剤の調製
ビスウレア化合物は、有機溶剤および樹脂と共に約120〜140℃の高温で撹拌溶解し、その後冷却したものを3本ロールで分散させて調製したものを使用した。
比較例1および2の脂肪酸アマイドワックスも同様の方法で調製した。比較例4のウレアウレタン化合物であるBYK410に関しては、撹拌機でBYK410以外の材料を撹拌溶解させ、さらに撹拌しながら少しずつBYK410を滴下して調製した。
インク組成物の調製
BYK410を用いる例以外は、インク組成物に関しては、着色剤が顔料である場合は、溶剤および樹脂と共に、ビーズミル、3本ロール等で前もって分散させておき、有機溶剤、着色剤、樹脂等の添加剤を添加して、60℃に加温して攪拌溶解させた後、チキソトロピック剤の分散体を添加した後、さらに撹拌して最終的なインク組成物を得た。
以下の表Iに各インク組成物(実施例、比較例)の成分を表す。
評価
上記の様に調製した各インク組成物をガラス瓶に密閉し、50℃および70℃の温度条件下で、各々1ヶ月間放置した後、試料を常温に戻し、初期状態および放置後の状態での、外観、および粘度を比較評価した。
粘度測定は、東機産業製E型粘度計(TVE−20)を用いた。インク状態は目視観察で評価した。結果を以下の表Iに表す。
Figure 2007204534
発明例である実施例1〜5のインク組成物は、インクは均一で流動性があるものが得られた。また、50℃および70℃で1ヶ月間放置した後もインクの変化はほとんど見られなかった。一方、比較例1については、初期、50℃においては、インクの流動性に変化は無かったが、70℃保存後においては、インクがゲル化してしまった。また、比較例2においては、チキソトロピック性が全く付与されず、チキソトロピック性付与剤のアマイドが表面に浮遊しており、長期保存後は顔料が沈降していた。比較例3においては、初期こそインクの流動性があったが、長期保存後シリカの凝集力が強まった結果、ゲル化して、離液している状態が観察された。比較例4においては、インク作成直後は流動性が会ったが、徐々に流動性が失われ、長期保存後は部分的に凝集していた。

Claims (6)

  1. 少なくとも、着色剤、添加剤、および溶剤を含んでなる筆記具用インク組成物であって、前記インク組成物がさらに、ビスウレア化合物を含むことを特徴とする油性筆記具用インク組成物。
  2. 前記ビスウレア化合物が、分子量1000以下のビスウレア化合物である請求項1記載の油性筆記具用インク組成物。
  3. 前記ビスウレア化合物が、化学式(I):
    1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (I)
    (上式中、R1、R3は炭素数8以上のアルキル基またはアルケニル基、R2はアルキレン基もしくはフェニレン基、またはアルキレン基およびフェニレン基を含む2価の連結基である)
    で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項2記載の油性筆記具用インク組成物。
  4. 前記化学式(I)のR1およびR3が、ステアリル基であることを特徴とする請求項3記載の油性筆記具用インク組成物。
  5. 前記有機溶剤が極性溶剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の油性筆記具用インク組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の油性筆記具用インク組成物を搭載した筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114207057A (zh) * 2019-07-26 2022-03-18 株式会社御牧工程 光固化性喷出用墨和三维造型物的制造方法

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