JP2007203982A - タイヤ構成用ゴムシートおよび同ゴムシートを用いたタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤのショルダー部やプライのターンアップエンド部でのゴムの剥離問題を解決したタイヤ構成材として使用するスチールコードを挟み込んだゴムシートを提供する。
【解決手段】ゴムシートC1、C2の内部に配設されているスチールコードa1、a2を連続した構成とすることにより、ゴムシートC1、C2内でスチールコードa1、a2には切断箇所がなくなる。このことにより、このゴムシートC1、C2を構成材として製造されたタイヤは、ショルダー部やプライのターンアップエンド部で鉄地が露出する虞がなく、これらの箇所でゴム剥離が発生する事態を防止できることになる。
【選択図】図1
【解決手段】ゴムシートC1、C2の内部に配設されているスチールコードa1、a2を連続した構成とすることにより、ゴムシートC1、C2内でスチールコードa1、a2には切断箇所がなくなる。このことにより、このゴムシートC1、C2を構成材として製造されたタイヤは、ショルダー部やプライのターンアップエンド部で鉄地が露出する虞がなく、これらの箇所でゴム剥離が発生する事態を防止できることになる。
【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤ構成材として使用するスチールコードを挟みこんだゴムシートに関する。
一般に、ラジアルタイヤは、長尺(数百メートル乃至数万メートル)の撚り合わされたスチールコードあるいは単線のフィラメント(以下「コード」と呼ぶ)を平行状に複数本(数百本)配列し、これを上下のシート状ゴム体に挟み込んで構成したカレンダーシートを、タイヤに貼り合わせる幅とバイアス角で裁断して短冊体を形成し、それらを貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫して製造される。
上述の通り、従来のラジアルタイヤは長尺のカレンダーシートを必要な長さ、幅に裁断して形成された短冊体を貼り合わせてタイヤ原型をつくる製造方式であるため次のような課題がある。
すなわち、従来の製造方法により製造されたカレンダーシートは、メッキを施した素線(鋼線)からなるコードで構成されているが、カレンダーシートを所定の長さに切断すると、その切断端部では素線の鉄地が露出してしまう。この切断端部はメッキがないのでゴムとの接着が成されないという問題が発生する。
タイヤには自動車の走行中、自動車の重量による歪みが負荷され、さらにコーナリング時にはタイヤのショルダー部やプライ層のターンアップエンド部に最大の負荷が作用するが、タイヤはこの部分に上記切断部分が位置する構造になっている。
しかも、近年タイヤの偏平化が進みタイヤ幅が広くなってきているが、タイヤ幅が広くなる程ショルダ部の歪みが大きくなり、上記未接着部分の存在がさらに問題視されるようになってきた。
しかも、近年タイヤの偏平化が進みタイヤ幅が広くなってきているが、タイヤ幅が広くなる程ショルダ部の歪みが大きくなり、上記未接着部分の存在がさらに問題視されるようになってきた。
また、コードは走行時のタイヤの変形を抑える補強材としてタイヤに埋め込まれるものであるが、コードが切断されているため、補強材保有の剛性の効果が充分発揮されず、タイヤのコーナリングフォースを低下させるばかりか、変形によるトレッドの摩耗でタイヤの寿命を低下させる原因にもなっていた。
本発明は、このような課題を解決したタイヤ構成用として使用するスチールコードを挟みこんだゴムシートおよびそのゴムシートを用いて製造したタイヤを提供しようとするものである。
本発明は、1本のコードを一平面上で、たとえばジグザグ状に、あるいはコ字状に折り曲げて平面状のコード体を形成し、このコード体を上下からシート状ゴム体で挟み込んでタイヤ構成用ゴムシートとして課題解決の手段とする。
さらにまた、上記のタイヤ構成用ゴムシートを用いてタイヤを製造することで課題解決の手段とする。
従来のタイヤは長尺のカレンダーシートを必要な長さ、幅に裁断して形成された短冊体を貼り合わせてタイヤ原型をつくり製造されるが、本発明のタイヤ構成用ゴムシートは、それ自体が短冊体であって、裁断することなくそのまま貼り合わせてタイヤ原型をつくる。
本発明のゴムシートに埋め込まれるコードの間隔やコードのバイアス角度、あるいはコード体の幅はタイヤの仕様によって決められるものである。
本発明のゴムシートに埋め込まれるコードの間隔やコードのバイアス角度、あるいはコード体の幅はタイヤの仕様によって決められるものである。
本発明のタイヤ構成用ゴムシート(以下、「ゴムシート」という)は、1本のコードを一平面上で所定の幅で、たとえばジグザグ状あるいはコ字状に折り曲げて平面状のコード体を形成し、これを上下のシート状ゴム体で挟み込んだ構成で、ゴムシート内でコードは連続していて切断されている箇所がない。よって、このゴムシートを貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫して製造されたタイヤは、ショルダー部やプライのターンアップ部で鉄地が露出することがなく、これらの箇所でのゴム未接着が防止できる。
また、タイヤの内部においてコードは連続しているから補強材保有の剛性の効果を充分発揮することができ、変形に対する耐力が大きくなって、タイヤのコーナリングフォースの低下が防止できるととともに、トレッドの摩耗が防止できてタイヤの寿命を向上させることができる。
また、タイヤの内部においてコードは連続しているから補強材保有の剛性の効果を充分発揮することができ、変形に対する耐力が大きくなって、タイヤのコーナリングフォースの低下が防止できるととともに、トレッドの摩耗が防止できてタイヤの寿命を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を仮想的に示す図で、(a)に示すゴムシートC1は折り曲げ部が鋭角なジグザグ状のコード体a1を一対のシート状ゴム体C0で挟み込んだ構成で、(b)に示すゴムシートC2は折り曲げ部がコ字状のコード体a2を一対のシート状ゴム体C0で挟み込んだ構成である。
図1に示すゴムシートC1、C2は、挟み込まれるコードの間隔やコードのバイアス角度、あるいはコード体の幅はタイヤの仕様にあわせて製作され、これらをそのまま貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫してタイヤが製造される。
図1は、本発明の実施の形態の一例を仮想的に示す図で、(a)に示すゴムシートC1は折り曲げ部が鋭角なジグザグ状のコード体a1を一対のシート状ゴム体C0で挟み込んだ構成で、(b)に示すゴムシートC2は折り曲げ部がコ字状のコード体a2を一対のシート状ゴム体C0で挟み込んだ構成である。
図1に示すゴムシートC1、C2は、挟み込まれるコードの間隔やコードのバイアス角度、あるいはコード体の幅はタイヤの仕様にあわせて製作され、これらをそのまま貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫してタイヤが製造される。
本発明のゴムシートは、図2に平面図を、図3にその側面図を示すコード折り曲げ装置Aと、図4に平面図を、図5にその側面図を示すゴムシート製造装置Bによって製造することができる。
すなわち、リール10から一対の送り出しローラ1で引き出されたコードa0を、ダンサーローラ5で張力を一定に保ちながら折り曲げ装置2、3に送り込み、折り曲げ装置2、3に設けた図6に示す型付けローラ20の凹部24と型付けローラ30の凸部34とで挟み込むことにより折り曲げ加工をする。図中の6は、グリップ部で折り曲げ加工を行う際コードに捩れが入るのを防止するためのものである。
折り曲げ装置2と折り曲げ装置3の型付けローラ20と型付けローラ30は、凹部24と凸部34とが互いに対向する側に設けられているので、折り曲げられる方向は逆になり、全体として一平面上で山・谷の連続した、いわゆるジグザグ形状に形成された平面状のコード体a(図3参照)に形成される。
折り曲げ装置2と折り曲げ装置3の型付けローラ20と型付けローラ30は、凹部24と凸部34とが互いに対向する側に設けられているので、折り曲げられる方向は逆になり、全体として一平面上で山・谷の連続した、いわゆるジグザグ形状に形成された平面状のコード体a(図3参照)に形成される。
図7は、型付けローラ30の凸部34の断面形状例を示しており、図7(a)に示す凸部34により折り曲げ加工を施すとコードは図8(a)に示す鋭角形状に、図7(b)に示す凸部34により折り曲げ加工を施すとコードは図8(b)に示す段付き折り曲げ形状に折り曲げられる。図7(c)のような対称形状突起の場合には、折り曲がり部はゆるやかな形状となる。
上記の製造方法でコード折り曲げ装置Aでジグザグ状に折り曲げられたコード体aは、図4及び図5に示すゴムシート製造装置Bによって一対のシート状ゴム体72a、72bで挟みこまれてゴムシートCが形成される。
図2及び図3に示すコード折り曲げ装置Aでジグザグ状に折り曲げられたコード体a が、図4及び図5に示すゴムシート製造装置Bの上流側(図4、図5における左側)に設けた送り出し装置4により固定水平盤51上に送られる。
固定水平盤51の両側に近設した一組みのコンベアベルト52、52は、送り出し部4によって固定水平盤51上に送り出されてきたコード体aが重なってしまうのを防止するため、コンベアベルト52、52上のピン53によってコード体aの折り曲げ部Pを引っ掛け、順次下流側(図矢印Y方向)にコードを移送する。
コード型付け部60に送られてきたコード体aは、コンベアベルト62a、62b上に立設されたコマ63にコード体aの折り曲げり部Pが引っ掛けられ下流側に移動される。
コンベアベルト62a、62bは速度差を有するのでコード体の移動方向に対してコードの角度が徐々に変化し、コードの埋め込み用の角度が形成される。このようにして、埋め込み角を得た状態でコードに張力を負荷することで、ゴム埋め込み前のコードの引き揃えが行われる。
所望の埋め込み角度をもって引き揃えられたコード体aに、1対のシート状ゴム体72a、72bでコード体aを挟み込み、コードの並びの乱れを防止するため圧延ローラ71a、71bの下流側に設けたコード固定ローラ73a、73bでゴムシートC0を再度押さえつけることによって、ゴムシートCが得られる。
上記ゴムシートCは両側にコード体aの折り返し部Pが露出しているが、シート状ゴム体72a、72bのうち片方の幅をコード体aの幅よりも広くし、余剰分でゴムシートc0の両端を巻き込むようにして露出部分が被覆された構造である。
本発明のゴムシートはタイヤの仕様によって決められるもので、所望のコード体幅はコード折り曲げ装置Aにおける折り曲げ装置2、3の距離を変えるか、コードの送りスピードを変えることで得ることができる。また、所望のコード体間隔はゴムシート製造装置Bにおけるコンベアベルト62a、62bのスピードを調整することで得ることができ、また所望のコードバイアス角度はコンベアベルト62a、62bの速度差を調整することで得られる。
本発明のゴムシートと、カレンダーシートから裁断して得られる従来の短冊体に相当するコードが連続していない短冊体を作成し、それぞれ各種性能試験をおこなって両者を比較した。その試験結果を以下に示す。
(性能試験1)
図9(a)に示すように、コード101をコ字状に折り曲げ加工したコード体102を、一対のシート状ゴム体103で挟み込んだ本発明に係るゴムシート100aと、同(b)に示す、切断されたコード101をシート状ゴム体103に挟み込んだ従来例に係る短冊体100bを作成した。
コード101は、径が0.28mmの素線を3本撚り合わせた1×3構造の撚り線で、シート状ゴム体103の厚さ(1枚の厚さ)は、0.8mmと2.0mmの2種類とした。
コード101の埋め込み角度はシード状ゴム体103の長手方向に対して両者とも90°とし、隣り合うコード101の間隔Lは2mmである。また、コード体102の巾h1(短冊体100bにおいてはコードの長さ)は40mmで、このコード体(コード)を、幅h2が10mmの耳部104を有するように幅Hが60mmのシート状ゴム体103で挟み込んだ。この耳部104は引張りテストにおけるチャックの掴み部となる。
図9(a)に示すように、コード101をコ字状に折り曲げ加工したコード体102を、一対のシート状ゴム体103で挟み込んだ本発明に係るゴムシート100aと、同(b)に示す、切断されたコード101をシート状ゴム体103に挟み込んだ従来例に係る短冊体100bを作成した。
コード101は、径が0.28mmの素線を3本撚り合わせた1×3構造の撚り線で、シート状ゴム体103の厚さ(1枚の厚さ)は、0.8mmと2.0mmの2種類とした。
コード101の埋め込み角度はシード状ゴム体103の長手方向に対して両者とも90°とし、隣り合うコード101の間隔Lは2mmである。また、コード体102の巾h1(短冊体100bにおいてはコードの長さ)は40mmで、このコード体(コード)を、幅h2が10mmの耳部104を有するように幅Hが60mmのシート状ゴム体103で挟み込んだ。この耳部104は引張りテストにおけるチャックの掴み部となる。
上記ゴムシートおよび短冊体の4種類を加硫温度150℃、加硫時間30分で加硫してコード体とシード状ゴム体とが一体となった複合体シートを作成し、それぞれの複合体シートで曲げ剛性、せん断耐力、引張り耐力を比較した。
その結果を表1に示す。
その結果を表1に示す。
曲げ剛性は、図10(a)にその概略を示す3点曲げ試験機による結果で、上記ゴムシート100a又は短冊体100bを加硫して作成した複合体シート200にコードの並び方向と直角方向にピン201を押し付け、複合体シート200が10mm撓んだとき(ピン201を10mm下降させたとき)の荷重で比較したもので、従来例を100として指数で表示した。数値が大きい程曲げ剛性が高く優れていることを示す。複合体シート200を支える支点間距離Pは45mmで、点線は複合体シートに埋め込まれたコード体を示す。
せん断耐力は、図10(b)にその概略を示すように、1辺が60mmである正方形状の上記ゴムシート100a又は短冊体100bを加硫して作成した複合体シート300の四辺を支え、その中央部に直径10mmの先端が平坦な断面丸形状のピン301を押し付け、複合体シート300が10mm撓んだとき(ピン301を10mm下降させたとき)の荷重で比較したもので、従来例を100として指数で表示した。数値が大きい程せん断力に対する耐力が高く優れていることを意味する。
引張耐力は上記ゴムシート100a又は短冊体100bを加硫して作成した複合体シート400に引張り荷重を負荷し、10mm伸ばしたとき(引張試験機のチャック間距離を10mm広げたとき)の荷重で比較した。引張り荷重の方向は、図11(a)に矢印で示す、埋め込んだコード401の並びと同一方向、同(b)に矢印で示す、埋め込んだコード401の並びに直角の方向、同(c)に矢印で示す、埋め込んだコード401の並びに対して斜め45°方向、の3種で比較した。上記いずれの引張試験でも、従来例を100として指数で表示した。数値が大きい程引張りに対する耐力が高く優れていることを意味する。
(性能試験2)
次に、上記ゴムシート2枚100aと100a、又は上記短冊体2枚100bと100b)をコード501a、501bの並びが直角になるように貼りあわせた状態(図12参照)で、加硫温度150℃、加硫時間30分で加硫してコード体とシード状ゴム体とが一体となった複合体シート500を作成し、作成した複合体シート500を図12に示す方向に引張って性能試験1と同様に引張耐力を比較した。
その結果を表2に示す。
次に、上記ゴムシート2枚100aと100a、又は上記短冊体2枚100bと100b)をコード501a、501bの並びが直角になるように貼りあわせた状態(図12参照)で、加硫温度150℃、加硫時間30分で加硫してコード体とシード状ゴム体とが一体となった複合体シート500を作成し、作成した複合体シート500を図12に示す方向に引張って性能試験1と同様に引張耐力を比較した。
その結果を表2に示す。
(性能試験3)
次に、厚さ2mm、巾15mm、長さが600mmのシート状ゴム体に巾12mmで隣り合うコード間隔が2mmのコード体を挟み込んでゴムシートを形成し、これを上記加硫条件で加硫して複合体シートを作成した。また、長さ12mmで切断したコードを間隔2mmで挟み込んだ複合体シートも従来例として同時に作成した。
次に上記2種類の複合体シートを温度90℃、湿度98%の恒温恒湿槽内で144時間保持し後、一般的な3点プーリ式疲労試験機にて上記複合体シートを繰り返し屈曲させた。
そして、上記繰り返し屈曲させた複合体シートのゴムを剥離して、そのときの剥離力を比較した。その結果を表3に示す。
なお、3点曲げ疲労試験機のプーリ径は100mmで、繰り返し屈曲回数は106回とした。
次に、厚さ2mm、巾15mm、長さが600mmのシート状ゴム体に巾12mmで隣り合うコード間隔が2mmのコード体を挟み込んでゴムシートを形成し、これを上記加硫条件で加硫して複合体シートを作成した。また、長さ12mmで切断したコードを間隔2mmで挟み込んだ複合体シートも従来例として同時に作成した。
次に上記2種類の複合体シートを温度90℃、湿度98%の恒温恒湿槽内で144時間保持し後、一般的な3点プーリ式疲労試験機にて上記複合体シートを繰り返し屈曲させた。
そして、上記繰り返し屈曲させた複合体シートのゴムを剥離して、そのときの剥離力を比較した。その結果を表3に示す。
なお、3点曲げ疲労試験機のプーリ径は100mmで、繰り返し屈曲回数は106回とした。
剥離力の測定方法を以下に説明する。
2枚のシート状ゴム体にコード体あるいは切断したコードを挟み込んで短冊体を作成してこれを加硫してコードとゴムとが一体となった複合体シートを作成し、次に図13に示すようにシート状ゴム体600を引張り試験機(図省略)によって引き剥がして、そのときの引き剥がし力を測定した。図13の601は埋め込まれたコード体(コード)で、602a、602bは引張り試験機のチャックである。
引き剥がし力の最大値を剥離力とし、従来例の剥離力を100として指数表示した。剥離力の大小は耐腐食疲労性を意味し、数値が大きいほうが耐腐食疲労性に優れていることを意味する。
なお、引き剥がし時、引張り試験機のチャックで挟む部分が必要であるが、チャックで挟む部分に予め、図14に示すようにセロハン紙Sを挟んで2枚のシート状ゴム体を貼り合わせて、そのまま加硫した。セロハン紙を挟んだ部分は加硫しても接合しない。
2枚のシート状ゴム体にコード体あるいは切断したコードを挟み込んで短冊体を作成してこれを加硫してコードとゴムとが一体となった複合体シートを作成し、次に図13に示すようにシート状ゴム体600を引張り試験機(図省略)によって引き剥がして、そのときの引き剥がし力を測定した。図13の601は埋め込まれたコード体(コード)で、602a、602bは引張り試験機のチャックである。
引き剥がし力の最大値を剥離力とし、従来例の剥離力を100として指数表示した。剥離力の大小は耐腐食疲労性を意味し、数値が大きいほうが耐腐食疲労性に優れていることを意味する。
なお、引き剥がし時、引張り試験機のチャックで挟む部分が必要であるが、チャックで挟む部分に予め、図14に示すようにセロハン紙Sを挟んで2枚のシート状ゴム体を貼り合わせて、そのまま加硫した。セロハン紙を挟んだ部分は加硫しても接合しない。
表1乃至表3から、本発明の短冊体を加硫した複合体シートは、切断したコードを挟み込んだ短冊体を加硫した従来の複合体シートに比べて、曲げ剛性、せん断耐力、引張り耐力に優れ、かつ耐腐食疲労性にも優れていることがわかる
本発明のゴムシートは、1本のコードを一平面上で所定の巾、たとえばジグザグ状あるいはコ字状に折り返えして平面状のコード体を形成し、これを上下のシート状ゴム体で挟み込んだ構成で、ゴムシート内でコードは連続していて切断されている箇所がない。よって、このゴムシートを貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫して製造されたタイヤは、ショルダー部やプライのターンアップ部で鉄地が露出することがなく、これらの箇所でのゴム未接着が防止できる。
また、タイヤの内部においてコードは連続しているから補強材保有の剛性の効果を充分発揮することができ、変形に対する耐力が大きくなって、タイヤのコーナリングフォースの低下が防止できるととともに、トレッドの摩耗が防止できてタイヤの寿命を向上させることができる。
また、タイヤの内部においてコードは連続しているから補強材保有の剛性の効果を充分発揮することができ、変形に対する耐力が大きくなって、タイヤのコーナリングフォースの低下が防止できるととともに、トレッドの摩耗が防止できてタイヤの寿命を向上させることができる。
C、C1、C2 ゴムシート
a、a1、a2 コード体
a、a1、a2 コード体
Claims (4)
- 予め撚り合わされたスチ−ルコ−ドあるいは単線のフィラメントの1本が一平面上で折り返されて平面状のコ−ド体に形成され、同コ−ド体が上下のシ−ト状ゴム体に挟み込まれて構成されたことを特徴とするタイヤ構成用ゴムシート。
- 上記コ−ド体が、上記1本のスチ−ルコ−ドあるいは単線のフィラメントをジグザグ状に折り返えして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ構成用ゴムシート。
- 上記コ−ド体が、上記1本のスチ−ルコ−ドあるいは単線のフィラメントをコ字状に折り返えして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ構成用ゴムシート。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ構成用ゴムシートを用いたタイヤ。
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JP2006027899A JP2007203982A (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | タイヤ構成用ゴムシートおよび同ゴムシートを用いたタイヤ |
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Citations (2)
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JPS54157904A (en) * | 1978-06-02 | 1979-12-13 | Sumitomo Rubber Ind | Rubberrcoated steellcored cloth for tire |
JPS5758503A (en) * | 1980-07-26 | 1982-04-08 | Bates W & A Ltd | Structure reinforcing tire |
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2006
- 2006-02-06 JP JP2006027899A patent/JP2007203982A/ja active Pending
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