JP2007200561A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて加湿を行うことのできる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム1は、燃料電池2と、第1の4方弁8と、燃料電池2と第1の4方弁8を接続する流路に設けられた第1の気液分離器7と、一端が燃料電池2と第1の気液分離器7を接続する流路に接続し、他端が第1の気液分離器7に接続する流路と、この流路に設けられた第1の排出弁35とを有する。通常運転時には、燃料電池2の下流側に第1の気液分離器7が位置するよう第1の4方弁8を操作する。高出力運転時には、燃料電池2の上流側に第1の気液分離器7が位置するよう第1の4方弁8を操作するとともに第1の排出弁35を開く。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に、燃料電池を加湿する機構を備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池は、1つのセルから構成されたセルモジュールが複数積層された構造を有する。ここで、セルは、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane−Electrode Assembly)とセパレータとが積層されてなる。また、膜−電極アッセンブリは、イオン交換樹脂からなる電解質膜と、この電解質膜の一方の面に設けられた触媒層からなるアノードと、電解質膜の他方の面に設けられた触媒層からなるカソードとからなる。そして、膜−電極アッセンブリのアノード側およびカソード側のそれぞれに、拡散層を介してセパレータが設けられている。
燃料電池では、アノードに水素(燃料ガス)が接触し、カソードに酸素(酸化ガス)が接触すると、両電極間で電気化学反応が起こり起電力を生じる。このとき、同時に熱も発生するので、ラジエータによって大気中に熱を放出するようにしている。しかし、高出力を必要とする高負荷での車両走行が継続されると、燃料電池での発熱量がラジエータの冷却能力を上回るようになる。このため、燃料電池が過熱し、電解質膜中の水分が蒸発することにより、出力電圧の降下や燃料電池の破壊などを招くという問題があった。
燃料電池の過熱を防止する方法の1つとして、ラジエータの冷却能力を上昇させることが考えられる。しかし、この場合、ラジエータが大型化することになるため、車両に搭載する上で障害となる。すなわち、燃料電池システムを車両に組み込む際に、レイアウトが困難になるなどの問題を生じる。
これに対して、アノードに供給する水素の圧力を利用して水を微粒化し、この微粒化した水によって燃料電池に供給する水素を加湿する方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−127816号公報 特開平6−203861号公報
特許文献1では、水と水素を噴射弁に送り、水素の圧力で水を微粒化してセパレータ内に噴射している。しかしながら、水の供給に加圧ポンプを用いているため、コストや電力消費量の増大を招くという問題があった。
本発明は、こうした問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて加湿を行うことのできる燃料電池システムを提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の記載から明らかとなるであろう。
本願第1の発明は、燃料電池と、
前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
前記燃料電池と前記気液分離器を接続する第1の流路に一端が接続し、前記気液分離器に他端が接続する第2の流路と、
前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路を切り替える切り替え手段と、
前記第2の流路に設けられて、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに開かれる排出弁とを有することを特徴とする燃料電池システムに関する。
本願第2の発明は、燃料電池と、
前記燃料電池に供給されるガスの流路および前記燃料電池から排出されるガスの流路に設けられた4方弁と、
前記燃料電池と前記4方弁を接続する第1の流路に設けられて、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
一端が前記燃料電池と前記気液分離器の間で前記第1の流路に接続し、他端が前記気液分離器の貯水部に接続する第2の流路と、
前記第2の流路に設けられた排出弁とを有し、
前記4方弁の操作によって、前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに前記排出弁が開くことを特徴とする燃料電池システムに関する。
本願第2の発明においては、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を前記4方弁の下流側で回収し、該水分を前記4方弁の上流側で前記燃料電池に供給されるガスに送る加湿器を有することが好ましい。
本願第3の発明は、燃料電池と、
前記燃料電池に供給されるガスの流路に設けられた第1の3方弁と、
前記燃料電池と前記第1の3方弁を接続する第1の流路に設けられた第2の3方弁と、
前記燃料電池から排出されるガスの流路に設けられて、前記第2の3方弁に接続する第3の3方弁と、
前記燃料電池と前記第3の3方弁を接続する第2の流路に設けられて、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
一端が前記燃料電池と前記気液分離器の間で前記第2の流路に接続し、他端が前記気液分離器の貯水部に接続する第3の流路と、
前記第3の流路に設けられた排出弁と、
一端が前記第3の3方弁と前記気液分離器の間で前記第2の流路に接続し、他端が前記第1の3方弁に接続する第4の流路と、
前記第1の3方弁、前記第2の3方弁および前記第3の3方弁の操作によって、前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに前記排出弁が開くことを特徴とする燃料電池システムに関する。
本願第3の発明においては、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を前記第3の3方弁の下流側で回収し、該水分を前記第1の3方弁の上流側で前記燃料電池に供給されるガスに送る加湿器を有することが好ましい。
本願第1〜第3の発明における燃料電池システムは、前記燃料電池の加湿量を測定する加湿量測定手段をさらに有し、
前記加湿量が所定値以上である場合に、前記燃料電池の下流側に前記気液分離器が位置するように前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記加湿量が所定値未満である場合に、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するように前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わるようにすることができる。
前記加湿量測定手段は、前記燃料電池から排出されるガスの出口に設けられて該ガスの湿度を測定する湿度計とすることができる。また、前記加湿量測定手段は、前記燃料電池から排出されるガスの出口に設けられて該ガスの温度を測定する温度計とすることもできる。
本願第1の発明の燃料電池システムによれば、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するようにガスの流路を切り替えるとともに排出弁を開くことによって、加湿を積極的に行うことができるようになる。また、この場合、加圧ポンプ等の補機を必要とせずに燃料電池に水分を供給することができるので、コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて加湿を行うことが可能となる。
本願第2の発明の燃料電池システムによれば、4方弁の操作によって、燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に気液分離器が位置するように、燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、また、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するときに排出弁が開くので、加湿量が不足しているときに燃料電池の上流側に気液分離器が位置するようにすることによって、加湿を積極的に行うことができるようになる。また、この場合、4方弁と排出弁の操作によって燃料電池に水分を供給することができるので、コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて加湿を行うことが可能となる。
本願第3の発明の燃料電池システムによれば、第1の3方弁、第2の3方弁および第3の3方弁の操作によって、燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に気液分離器が位置するように、燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するときに排出弁が開くので、加湿量が不足しているときに燃料電池の上流側に気液分離器が位置するようにすることによって、加湿を積極的に行うことができるようになる。また、この場合、3方弁と排出弁の操作によって燃料電池に水分を供給することができるので、コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて加湿を行うことが可能となる。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に気液分離器が位置するように、燃料電池に供給されるガスの流路を切り替える切り替え手段と、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するときに開かれる排出弁とを有することを特徴とする。切り替え手段としては、4方弁や3方弁などを挙げることができる。例えば、燃料電池の加湿量が不足したところで切り替え手段を操作することによって、燃料電池に対して積極的に加湿を行うようにすることができる。具体的には、燃料電池の加湿量を測定する加湿量測定手段としての湿度計を燃料電池から排出されるガスの出口付近に設けておき、湿度が100%を下回ったところで加湿を行う。また、燃料電池システム内の水バランスが崩れる温度を予め把握しておき、この温度を超えたところで加湿を行うようにしてもよい。この場合は、加湿量測定手段としての温度計を燃料電池から排出されるガスの出口付近に設けることができる。
燃料電池の加湿量が不足する場合とは、具体的には、燃料電池が高出力運転をする場合を挙げることができる。
上述したように、燃料電池内で生じる熱は、ラジエータによって大気中に放出される。しかし、車両が駐車状態から発進する際や、急な上り坂を走行する際などの高出力運転時においては、放熱が不十分となって燃料電池が過熱する。このため、燃料電池は加湿が不足した状態となる。
そこで、本発明の燃料電池システムは、1)燃料電池が通常運転時であるか、高出力運転時であるかを判定し、2)高出力運転時である場合には、切り替え手段を操作することによって、通常運転時に比べて積極的に燃料電池を加湿するシステムとすることもできる。この場合、例えば、車速が所定値を下回り、且つ、アクセル等の車両の走行速度を制御する手段の操作量または操作速度が所定値以上の場合に、高出力運転時であると判定することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の燃料電池システムについて述べる。
実施の形態1.
本実施の形態では、カソードガスおよびアノードガスの供給経路に、それぞれ4方弁を設けることを特徴としている。後述するように、この4方弁を切り替えることによって、通常運転時および高出力運転時のそれぞれに対応した加湿を行うことが可能となる。
図1および図2は、本実施の形態における燃料電池システムの構成図の一例である。図1は通常運転時に、図2は高出力運転時にそれぞれ対応している。また、これらの図において、矢印はガスの流れる方向を示している。尚、この燃料電池システムは、車載用や据え置き型などの種々の用途に適用可能である。
本実施の形態では、カソードガスとして空気を、アノードガスとして水素をそれぞれ用いる。但し、必ずしもこれらに限られるものではない。
図1および図2において、燃料電池システム1は、水素と酸素を供給されて起電力を生じる燃料電池2と、燃料電池2のカソード(図示せず)に空気を供給するコンプレッサ3と、コンプレッサ3から吐出された空気を冷却するインタークーラ4と、コンプレッサ3から送られる空気の圧力を調整する空気調圧弁5と、燃料電池2から排出されたカソードオフガスに含まれる水分を回収して、燃料電池2に供給する空気を加湿する加湿器6と、燃料電池2から排出されたカソードオフガス中の水を分離する第1の気液分離器7とを有する。そして、燃料電池2に供給されるカソードガスの流路には、第1の4方弁8が設けられている。すなわち、加湿器6は、燃料電池2から排出されたカソードオフガスに含まれる水分を第1の4方弁8の下流側で回収し、また、回収した水分を第1の4方弁8の上流側で燃料電池2に供給される空気に送るように配置されている。
第1の気液分離器7と、希釈器29に至る第6の流路28とを接続する流路には、第1の排出弁35と第3の排出弁39が設けられている。第1の排出弁35は、一端が燃料電池2と第1の気液分離器7の間で第3の流路25に接続し、他端が第1の気液分離器7の貯水部に接続している。通常運転時においては、第1の排出弁35および第3の排出弁39はいずれも閉じている。(尚、図1において、黒色は弁が閉じた状態を表すものとし、白色は弁が開いた状態を表すものとする。以下、本願図面において同じ。)
また、燃料電池システム1は、燃料電池2のアノード(図示せず)に供給する水素を貯蔵する水素タンク9と、水素タンク9から燃料電池2に供給される水素の圧力を調整する水素レギュレータ10と、燃料電池2から排出されたアノードオフガス中の水を分離する第2の気液分離器11とを有する。そして、燃料電池2に供給されるアノードガスの流路には、第2の4方弁12が設けられている。
第2の気液分離器11と希釈器29を接続する流路には、第2の排出弁37と第4の排出弁40が設けられている。第2の排出弁37は、一端が燃料電池2と第2の気液分離器11の間で第9の流路32に接続し、他端が第2の気液分離器11の貯水部に接続している。通常運転時においては、第2の排出弁37および第4の排出弁40はいずれも閉じている。
さらに、燃料電池システム1は、燃料電池2を冷却する冷却装置13を有する。冷却装置13は、燃料電池2に冷却水を送る冷却水ポンプ14と、冷却水の熱を外部へ放出するラジエータ15と、冷却水中のイオンを吸着するイオン交換器16とを有する。イオン交換器16は、冷却水の電気的絶縁性を維持することによって、冷却水を介した液絡現象を防ぐ役割を果たす。
燃料電池2とラジエータ15の間には、冷却水が循環する循環路17が設けられている。また、循環路17の他に、ラジエータ15を迂回する第1の迂回路18と第2の迂回路19も設けられている。循環路17と第1の迂回路18の合流点にはサーモバルブ20が設けられていて、所定の温度で冷却水の流路がいずれか一方に切り替わるようになっている。また、第2の迂回路19には、イオン交換器16が設けられている。これにより、第2の迂回路19を通る冷却水中のイオンをイオン交換樹脂に吸着させて、冷却水中の電気的絶縁性が維持されるようにしている。
まず、図1を参照しながら、燃料電池2が通常運転をする場合について説明する。
図1において、第1の4方弁8は、第1の流路23と第2の流路24を接続し、第4の流路26と第5の流路27を接続している。また、第2の4方弁12は、第7の流路30と第8の流路31を接続し、第10の流路33と第11の流路34を接続している。(尚、図1で、符号AおよびBで示した箇所は、それぞれ互いに接続していることを示している。以下、本願図面において同じ。)
空気は、エアクリーナ22でゴミなどの異物を除去された後にコンプレッサ3に入る。そして、コンプレッサ3から吐出された空気は、インタークーラ4で冷却された後に、加湿器6を経て第1の流路23に入る。次いで、第1の流路23から第1の4方弁8によって第2の流路24に入る。
第2の流路24に入った空気は、ここから燃料電池2のカソードへと供給される。そして、所定量の空気がアノードとの間の電極反応に消費される。
通常運転時において、第1の4方弁8は、燃料電池2の下流側に第1の気液分離器7が位置するように作用する。これにより、燃料電池2から排出されたカソードオフガスは、第3の流路25を経て第1の気液分離器7に入るので、燃料電池2での電極反応で生成した水を第1の気液分離器7で回収することができる。
第1の気液分離器7から排出されたカソードオフガスは、第4の流路26から第1の4方弁8によって第5の流路27に入る。その後、加湿器6でカソードオフガスに含まれる水分をさらに除去された後、第6の流路28から希釈器29を経由して外部へと排出される。尚、本実施の形態における第3の流路25および第4の流路26は、本願第2の発明における第1の流路に対応する。
一方、水素タンク9に貯蔵された水素は、第7の流路30から第2の4方弁12によって第8の流路31に入る。そして、ここから燃料電池2のアノードへと供給される。アノードでは、所定量の水素がカソードとの間の電極反応に消費される。
アノード側においても、カソード側と同様に、第2の4方弁12が作用する。すなわち、第2の4方弁12は、通常運転の際に、燃料電池2の下流側に第2の気液分離器11が位置するように作用する。これにより、燃料電池2から排出されたアノードオフガスは、第9の流路32を経て第2の気液分離器11に入るので、燃料電池2での電極反応で生成した水を第2の気液分離器11で回収することができる。
第2の気液分離器11から排出されたアノードオフガスは、第10の流路33から第2の4方弁12によって第11の流路34に入る。その後、第5の排出弁43より希釈器29を経由して外部へと排出される。尚、本実施の形態における第9の流路32および第10の流路33は、本願第2の発明における第1の流路に対応する。
このように、通常運転時における電解質膜の加湿は、加湿器で燃料電池に供給されるガスを加湿することにより行う。また、通常運転の際には、燃料電池の下流に気液分離器が位置するようにし、燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を気液分離器によって回収する。
次に、図2を参照しながら、燃料電池2が高出力運転をする場合について説明する。尚、図2で図1と同じ符号を付した部分は、同じものであることを示している。
図2において、第1の4方弁8は、第1の流路23と第4の流路26を接続し、第2の流路24と第5の流路27を接続している。また、第2の4方弁12は、第7の流路30と第10の流路33を接続し、第8の流路31と第11の流路34を接続している。
コンプレッサ3で吐出された空気が、第1の流路23から第1の4方弁8へ入るまでは、通常運転時と同様である。しかし、高出力運転時においては第1の4方弁8が切り替わり、燃料電池2の上流側に第1の気液分離器7が位置するようになる。これにより、空気は、第4の流路26から第1の気液分離器7へ入る。このとき第1の排出弁35を開いておくと、第1の気液分離器7の貯水部に貯蔵された水を、(本願第2の発明における第2の流路としての)第12の流路36から、第3の流路25へ導くことができる。この場合、水が通過する流路は高温となっているので、水は第12の流路36内で気化した状態となって第3の流路25へ流入し、空気とともに第3の流路25から燃料電池2へと供給される。
上記のようにすることによって、燃料電池2の電解質膜(図示せず)を積極的に加湿することができる。また、第1の気液分離器7から第12の流路36を通って第3の流路25へ導入される水が気化する際には、周囲から潜熱を奪うので、これにより燃料電池2を冷却することもできる。したがって、ラジエータ15の小型化を図ることが可能となる。
燃料電池2から排出されたカソードオフガスは、第2の流路24を経て第1の4方弁8によって第5の流路27に入る。その後、加湿器6でカソードオフガスに含まれる水分を除去された後、第6の流路28から希釈器29を経由して外部へと排出される。
一方、アノード側においては、次のようにして電解質膜の加湿が行われる。
水素タンク9に貯蔵された水素が、第7の流路30から第2の4方弁30に入るまでは、通常運転時と同様である。しかし、高出力運転時においては、第2の4方弁30が、燃料電池2の上流側に第2の気液分離器11が位置するように切り替わる。これにより、空気は、第10の流路33から第2の気液分離器11へ入る。このとき第2の排出弁37を開いておくと、第2の気液分離器11の貯水部に貯蔵された水を、(本願第2の発明における第2の流路としての)第13の流路38から、第9の流路32へ導くことができる。この場合、水が通過する流路は高温となっているので、水は第13の流路38内で気化した状態となって第9の流路32へ流入し、水素とともに第9の流路32から燃料電池2へと供給される。
上記のようにすることによって、燃料電池2の電解質膜を積極的に加湿することができる。また、第2の気液分離器11から第13の流路38を通って第9の流路32へ導入される水が気化する際には、周囲から潜熱を奪うので、これにより燃料電池2を冷却することもできる。したがって、ラジエータ15の小型化を図る点で、カソード側と同様に有利に作用する。
燃料電池2から排出されたアノードオフガスは、第8の流路31を経て第2の4方弁12によって第11の流路34に入る。その後、第5の排出弁43より希釈器29を経由して外部へと排出される。
以上述べたように、高出力運転時における電解質膜の加湿は、加湿器による加湿と、気液分離器に貯蔵された水を利用した加湿とによって行う。すなわち、気液分離器内の水をカソードガスやアノードガスとともに燃料電池に供給することによって、より積極的に電解質膜の加湿を行うことが可能となる。
図3は、本実施の形態における燃料電池システムの加湿方法を示すフローチャートである。この図に示すように、本実施の形態においては、4方弁を切り替えることによって、気液分離器が、通常運転時には燃料電池の下流側に位置し、高出力運転時には燃料電池の上流側に位置するようにしている。これにより、エジェクタ等の補機を使用せずに、気液分離器内の水を燃料電池に供給することが可能となる。このことについて、以下に詳述する。
燃料電池で生成した水を回収しようとする場合、燃料電池の下流側に気液分離器を設けなければならない。そして、気液分離器が燃料電池の下流側に位置した状態のままで、燃料電池に気液分離器内の水を供給しようとすると、上流側の圧力以上の圧力で水を送ることが必要となる。このため、エジェクタ等の補機が必要となって、コストや電力消費量の増大を招く。これに対して、本実施の形態では、4方弁を切り替えることによって、気液分離器を燃料電池の上流側に位置させることができるので、補機を設けずに燃料電池に水を供給することができる。したがって、コストや電力消費量の増大を最小限に抑えて、電解質膜の加湿を行うことが可能となる。
尚、本実施の形態の燃料電池システム1では、燃料電池2の運転を停止する際に、第3の排出弁39および第4の排出弁40を開いて、第1の気液分離器7および第2の気液分離器11に貯蔵された水が外部に排出されるようにする。このようにすることによって、燃料電池システム1内で温度低下により水が凍結して流路を塞いでしまうなどの不具合が発生するのを防ぐことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、図1および図2では、カソード側とアノード側のそれぞれに、電解質膜を積極的に加湿する機構を設けたが、本発明はこれに限られるものではない。カソード側およびアノード側のいずれか一方にのみこの機構を設けてもよい。
図4は、カソード側にのみ上記機構を設けた例であり、通常運転時の状態を表している。尚、図4において、図1および図2と同じ符号を付した部分は、同じものであることを示している。
図4で水素タンク9に貯蔵された水素は、第14の流路41から燃料電池2のアノードへと供給される。アノードでは、所定量の水素がカソードとの間の電極反応に消費される。次いで、燃料電池2から排出されたアノードオフガスは、第15の流路42を通り、第5の排出弁43から希釈器29を経由して外部へと排出される。このような構成であっても、本実施の形態の効果を得ることができる。
また、本実施の形態の燃料電池システムは、カソードオフガスおよびアノードオフガスの少なくとも一方を循環するシステムであってもよい。すなわち、上述したように、燃料電池から排出されるガスには、燃料電池の電極反応で生成した水分が含まれているので、オフガスを循環させることにより、燃料電池に供給されるガスを加湿することができる。したがって、この場合には、加湿器を不要とすることができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、カソードガスおよびアノードガスの供給経路に、それぞれ複数の3方弁を設けることを特徴としている。後述するように、これらの3方弁を切り替えることによって、通常運転時および高出力運転時のそれぞれに対応した加湿を行うことが可能となる。
図5および図6は、本実施の形態における燃料電池システムの構成図の一例である。図5は通常運転時に、図6は高出力運転時にそれぞれ対応している。また、これらの図において、矢印はガスの流れる方向を示している。尚、この燃料電池システムは、車載用や据え置き型などの種々の用途に適用可能である。
本実施の形態では、カソードガスとして空気を、アノードガスとして水素をそれぞれ用いる。但し、必ずしもこれらに限られるものではない。
図5および図6において、燃料電池システム51は、水素と酸素を供給されて起電力を生じる燃料電池52と、燃料電池52のカソード(図示せず)に空気を供給するコンプレッサ53と、コンプレッサ53から吐出された空気を冷却するインタークーラ54と、コンプレッサ53から送られる空気の圧力を調整する空気調圧弁55と、燃料電池52から排出されたカソードオフガスに含まれる水分を回収して、燃料電池52に供給する空気を加湿する加湿器56と、燃料電池52から排出されたカソードオフガス中の水を分離する第1の気液分離器57とを有する。そして、カソードガスおよびカソードオフガスの流路には、第1の3方弁58、第2の3方弁59および第3の3方弁60が設けられている。すなわち、加湿器56は、燃料電池52から排出されたカソードオフガスに含まれる水分を第3の3方弁58の下流側で回収し、また、回収した水分を第1の3方弁58の上流側で燃料電池52に供給される空気に送るように配置されている。
第1の気液分離器57と、希釈器83に至る第27の流路82とを接続する流路には、第1の排出弁92と第3の排出弁100が設けられている。第1の排出弁92は、一端が燃料電池52と第1の気液分離器57の間で第24の流路79に接続し、他端が第1の気液分離器57の貯水部に接続している。通常運転時においては、第1の排出弁92および第3の排出弁100はいずれも閉じている。
また、燃料電池システム51は、燃料電池52のアノード(図示せず)に供給する水素を貯蔵する水素タンク61と、水素タンク61から燃料電池52に供給される水素の圧力を調整する水素レギュレータ62と、燃料電池52から排出されたアノードオフガス中の水を分離する第2の気液分離器63とを有する。そして、アノードガスおよびアノードオフガスの流路には、第4の3方弁64、第5の3方弁65および第6の3方弁66が設けられている。
第2の気液分離器63と希釈器83とを接続する流路には、第2の排出弁96と第4の排出弁101が設けられている。第2の排出弁96は、一端が燃料電池52と第2の気液分離器63の間で第31の流路87に接続し、他端が第2の気液分離器63の貯水部に接続している。通常運転時においては、第2の排出弁96および第4の排出弁101はいずれも閉じている。
さらに、燃料電池システム51は、燃料電池52を冷却する冷却装置67を有する。冷却装置67は、燃料電池52に冷却水を送る冷却水ポンプ68と、冷却水の熱を外部へ放出するラジエータ69と、冷却水中のイオンを吸着するイオン交換器70とを有する。イオン交換器70は、冷却水の電気的絶縁性を維持することによって、冷却水を介した液絡現象を防ぐ役割を果たす。
燃料電池52とラジエータ69の間には、冷却水が循環する循環路71が設けられている。また、循環路71の他に、ラジエータ69を迂回する第1の迂回路72と第2の迂回路73も設けられている。循環路71と第1の迂回路72の合流点にはサーモバルブ74が設けられていて、所定の温度で冷却水の流路がいずれか一方に切り替わるようになっている。また、第2の迂回路73には、イオン交換器70が設けられている。これにより、第2の迂回路73を通る冷却水中のイオンをイオン交換樹脂に吸着させて、冷却水中の電気的絶縁性が維持されるようにしている。
まず、図5を参照しながら、燃料電池52が通常運転をする場合について説明する。
図5において、第1の3方弁58は、第21の流路76と第22の流路77を接続している。また、第2の3方弁59は、第22の流路77と第23の流路78を接続している。さらに、第3の3方弁60は、第25の流路80と第26の流路81を接続している。一方、第4の3方弁64は、第28の流路84と第29の流路85を接続している。また、第5の3方弁65は、第29の流路85と第30の流路86を接続している。さらに、第6の3方弁66は、第32の流路88と第33の流路89を接続している。
空気は、エアクリーナ75でゴミなどの異物を除去された後にコンプレッサ53に入る。そして、コンプレッサ53から吐出された空気は、インタークーラ54で冷却された後に、加湿器56を経て第21の流路76に入る。次いで、第21の流路76から第1の3方弁58によって第22の流路77に入り、さらに、第2の3方弁59によって第23の流路78に入る。尚、本実施の形態における第22の流路77および第23の流路78は、本願第3の発明における第1の流路に対応する。
第23の流路78に入った空気は、ここから燃料電池52のカソードへと供給される。そして、所定量の空気がアノードとの間の電極反応に消費される。
本実施の形態において、第1の3方弁58は、通常運転時において、燃料電池52の下流側に第1の気液分離器57が位置するように作用する。また、第2の3方弁59は、第1の3方弁58によって送られてきた空気を燃料電池52に供給するように作用する。このようにすることによって、燃料電池52から排出されたカソードオフガスは、第24の流路79を経て第1の気液分離器57に入るので、燃料電池52での電極反応で生成した水を第1の気液分離器57で回収することができる。
第1の気液分離器57から排出されたカソードオフガスは、第25の流路80から第3の3方弁60によって第26の流路81に入る。その後、加湿器56でカソードオフガスに含まれる水分をさらに除去された後、第27の流路82から希釈器83を経由して外部へと排出される。尚、本実施の形態における第24の流路79および第25の流路80は、本願第3の発明における第2の流路に対応する。
一方、水素タンク61に貯蔵された水素は、第28の流路84から第4の3方弁64によって第29の流路85に入り、さらに、第5の3方弁65によって第30の流路86に入る。そして、ここから燃料電池52のアノードへと供給される。アノードでは、所定量の水素がカソードとの間の電極反応に消費される。尚、本実施の形態における第29の流路85および第30の流路86は、本願第3の発明における第1の流路に対応する。
アノード側においても、カソード側と同様に、第4の3方弁64および第5の3方弁65が作用する。すなわち、第4の3方弁64は、通常運転の際に、燃料電池52の下流側に第2の気液分離器63が位置するように作用する。また、第5の3方弁65は、第4の3方弁64によって送られてきた水素を燃料電池52に供給するように作用する。このようにすることによって、燃料電池52から排出されたアノードオフガスは、第31の流路87を経て第2の気液分離器63に入るので、燃料電池52での電極反応で生成した水を第2の気液分離器63で回収することができる。
第2の気液分離器63から排出されたアノードオフガスは、第32の流路88から第6の3方弁66によって第33の流路89に入る。その後、第5の排出弁90より希釈器83を経由して外部へと排出される。尚、本実施の形態における第31の流路87および第32の流路88は、本願第3の発明における第2の流路に対応する。
このように、通常運転時における電解質膜の加湿は、加湿器で燃料電池に供給されるガスを加湿することにより行う。また、通常運転の際には、燃料電池の下流に気液分離器が位置するようにし、燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を気液分離器によって回収する。
次に、図6を参照しながら、燃料電池52が高出力運転をする場合について説明する。
図6において、第1の3方弁58は、第21の流路76と第34の流路91を接続している。また、第2の3方弁59は、第36の流路94と第23の流路78を接続している。さらに、第3の3方弁60は、第36の流路94と第26の流路81を接続している。一方、第4の3方弁64は、第28の流路84と第37の流路95を接続している。また、第5の3方弁65は、第30の流路86と第39の流路99を接続している。さらに、第6の3方弁66は、第39の流路99と第33の流路89を接続している。
コンプレッサ53で吐出された空気が第21の流路76から第1の3方弁58へ入るまでは、通常運転時と同様である。しかし、高出力運転時においては第1の3方弁58が切り替わり、燃料電池52の上流側に第1の気液分離器57が位置するようになる。これにより、空気は、(本願第3の発明における第4の流路としての)第34の流路91から、第25の流路80を経て第1の気液分離器57へ入る。このとき第1の排出弁92を開いておくと、第1の気液分離器57の貯水部に貯蔵された水を、(本願第3の発明における第3の流路としての)第35の流路93から、第24の流路79へ導くことができる。この際、水が通過する流路は高温となっているので、水は第35の流路93内で気化した状態となって第24の流路79へ流入し、空気とともに第24の流路79から燃料電池52へと供給される。
上記のようにすることによって、燃料電池52の電解質膜(図示せず)を積極的に加湿することができる。また、第1の気液分離器57から第35の流路93を通って第24の流路79へ導入される水が気化する際に、周囲から潜熱を奪うので、これにより燃料電池52を冷却することもできる。したがって、ラジエータ69の小型化を図ることが可能となる。
燃料電池52から排出されたカソードオフガスは、第23の流路78を経て第2の3方弁59によって第36の流路94に入る。その後、第3の3方弁60によって第26の流路81に入り、さらに、加湿器56でカソードオフガスに含まれる水分を除去された後、第27の流路82から希釈器83を経由して外部へと排出される。
一方、アノード側においては、次のようにして電解質膜の加湿が行われる。
水素タンク61に貯蔵された水素が、第28の流路84から第4の3方弁64に入るまでは、通常運転時と同様である。しかし、高出力運転時においては第4の3方弁64が切り替わり、燃料電池52の上流側に第2の気液分離器63が位置するようになる。これにより、水素は、(本願第3の発明における第4の流路としての)第37の流路95から、第32の流路88を経て第2の気液分離器63へ入る。このとき第2の排出弁96を開いておくと、第2の気液分離器63の貯水部に貯蔵された水を、(本願第3の発明における第3の流路としての)第38の流路97から、第31の流路87へ導くことができる。この場合、水が通過する流路は高温となっているので、水は第38の流路97内で気化した状態となって第31の流路87へ流入し、水素とともに第31の流路87から燃料電池52へと供給される。
上記のようにすることによって、燃料電池52の電解質膜を積極的に加湿することができる。また、第2の気液分離器63から第38の流路97を通って第31の流路87へ導入される水が気化する際に、周囲から潜熱を奪うので、これにより燃料電池52を冷却することもできる。したがって、ラジエータ69の小型化を図る点で、カソード側と同様に有利に作用する。
燃料電池52から排出されたアノードオフガスは、第30の流路86を経て、第5の3方弁65によって第39の流路99に入る。その後、第6の3方弁66によって第33の流路89に入り、希釈器83を経由して外部へと排出される。
以上述べたように、高出力運転時における電解質膜の加湿は、加湿器と、気液分離器に貯蔵された水を利用した加湿とによって行う。すなわち、気液分離器内の水を空気とともに燃料電池に供給することによって、より積極的に電解質膜の加湿を行うことが可能となる。
図7は、本実施の形態における燃料電池システムの加湿方法を示すフローチャートである。この図に示すように、本実施の形態においては、3方弁を切り替えることによって、気液分離器が、通常運転時には燃料電池の下流側に位置し、高出力運転時には燃料電池の上流側に位置するようにしている。これにより、実施の形態1と同様に、エジェクタ等の補機を使用せずに、気液分離器内の水を燃料電池に供給することが可能となる。
尚、本実施の形態の燃料電池システム51では、燃料電池52の運転を停止する際に、第3の排出弁100および第4の排出弁101を開いて、第1の気液分離器57および第2の気液分離器63に貯蔵された水が外部に排出されるようにする。このようにすることによって、温度低下により水が凍結して流路を塞いでしまうなどの不具合が発生するのを防ぐことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、図5および図6では、カソード側とアノード側のそれぞれに、電解質膜を積極的に加湿する機構を設けたが、本発明はこれに限られるものではない。カソード側およびアノード側のいずれか一方にのみこの機構を設けてもよい。
図8は、カソード側にのみ上記機構を設けた例であり、通常運転時の状態を表している。尚、図8において、図5および図6と同じ符号を付した部分は、同じものであることを示している。
図8において、空気は、エアクリーナ75でゴミなどの異物を除去された後にコンプレッサ53に入る。そして、コンプレッサ53から吐出された空気は、インタークーラ54で冷却された後に、加湿器56を経て第40の流路102に入る。次いで、ここから燃料電池52のカソードへと供給され、所定量がアノードとの間の電極反応に消費される。その後、燃料電池52から排出されたカソードオフガスは、第41の流路103を経て加湿器56に入る。そして、加湿器56でカソードオフガスに含まれる水分を除去された後、第27の流路82から希釈器83を経由して外部へと排出される。このような構成であっても、本実施の形態の効果を得ることができる。
また、本実施の形態の燃料電池システムは、カソードオフガスおよびアノードオフガスの少なくとも一方を循環するシステムであってもよい。すなわち、上述したように、燃料電池から排出されるガスには、燃料電池の電極反応で生成した水分が含まれているので、オフガスを循環させることにより、燃料電池に供給されるガスを加湿することができる。したがって、この場合には、加湿器を不要とすることができる。
尚、実施の形態1および2では、燃料電池が通常運転時であるか、高出力運転時であるかによって4方弁または3方弁を切り替える例について述べた。しかしながら、いずれの場合においても、高出力運転時であるか否かにかかわらず、燃料電池の加湿量が所定値より少なくなったところでこれらの弁を切り替えるようにすることもできる。例えば、燃料電池の加湿量を測定する加湿量測定手段としての湿度計を燃料電池から排出されるガスの出口付近に設けておき、湿度が100%を下回ったところで弁を切り替えて、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するようにすることができる。また、燃料電池システム内の水バランスが崩れる温度を予め把握しておき、この温度を超えたところで弁を切り替えて、燃料電池の上流側に気液分離器が位置するようにすることもできる。この場合は、加湿量測定手段としての温度計を燃料電池から排出されるガスの出口付近に設けておけばよい。
また、実施の形態1および2では、4方弁または3方弁によって燃料電池に供給されるガスの流路を切り替える例について述べた。しかし、燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に気液分離器が位置するように、燃料電池に供給されるガスの流路を切り替える切り替え手段であれば、4方弁や3方弁以外の他の手段であってもよい。
実施の形態1における燃料電池システムの構成図の一例であり、通常運転時の状態を示している。 実施の形態1における燃料電池システムの構成図の一例であり、高出力運転時の状態を示している。 実施の形態1における燃料電池システムの加湿方法を示すフローチャートである。 実施の形態1における燃料電池システムの構成図の他の例である。 実施の形態2における燃料電池システムの構成図の一例であり、通常運転時の状態を示している。 実施の形態2における燃料電池システムの構成図の一例であり、高出力運転時の状態を示している。 実施の形態2における燃料電池システムの加湿方法を示すフローチャートである。 実施の形態2における燃料電池システムの構成図の他の例である。
符号の説明
1,51 燃料電池システム
2,52 燃料電池
3,53 コンプレッサ
4,54 インタークーラ
5,55 空気調圧弁
6,56 加湿器
7,57 第1の気液分離器
8 第1の4方弁
9,61 水素タンク
10,62 水素レギュレータ
11,63 第2の気液分離器
12 第2の4方弁
13,67 冷却装置
14,68 冷却水ポンプ
15,69 ラジエータ
16,70 イオン交換器
17,71 循環路
18,72 第1の迂回路
19,73 第2の迂回路
20,74 サーモバルブ
58 第1の3方弁
59 第2の3方弁
60 第3の3方弁
64 第4の3方弁
65 第5の3方弁
66 第6の3方弁



Claims (8)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
    前記燃料電池と前記気液分離器を接続する第1の流路に一端が接続し、前記気液分離器に他端が接続する第2の流路と、
    前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路を切り替える切り替え手段と、
    前記第2の流路に設けられて、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに開かれる排出弁とを有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池と、
    前記燃料電池に供給されるガスの流路および前記燃料電池から排出されるガスの流路に設けられた4方弁と、
    前記燃料電池と前記4方弁を接続する第1の流路に設けられて、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
    一端が前記燃料電池と前記気液分離器の間で前記第1の流路に接続し、他端が前記気液分離器の貯水部に接続する第2の流路と、
    前記第2の流路に設けられた排出弁とを有し、
    前記4方弁の操作によって、前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに前記排出弁が開くことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を前記4方弁の下流側で回収し、該水分を前記4方弁の上流側で前記燃料電池に供給されるガスに送る加湿器を有する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 燃料電池と、
    前記燃料電池に供給されるガスの流路に設けられた第1の3方弁と、
    前記燃料電池と前記第1の3方弁を接続する第1の流路に設けられた第2の3方弁と、
    前記燃料電池から排出されるガスの流路に設けられて、前記第2の3方弁に接続する第3の3方弁と、
    前記燃料電池と前記第3の3方弁を接続する第2の流路に設けられて、前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を分離する気液分離器と、
    一端が前記燃料電池と前記気液分離器の間で前記第2の流路に接続し、他端が前記気液分離器の貯水部に接続する第3の流路と、
    前記第3の流路に設けられた排出弁と、
    一端が前記第3の3方弁と前記気液分離器の間で前記第2の流路に接続し、他端が前記第1の3方弁に接続する第4の流路と、
    前記第1の3方弁、前記第2の3方弁および前記第3の3方弁の操作によって、前記燃料電池の下流側および上流側のいずれか一方に前記気液分離器が位置するように、前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するときに前記排出弁が開くことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池から排出されたガスに含まれる水分を前記第3の3方弁の下流側で回収し、該水分を前記第1の3方弁の上流側で前記燃料電池に供給されるガスに送る加湿器を有する請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池の加湿量を測定する加湿量測定手段をさらに有し、
    前記加湿量が所定値以上である場合に、前記燃料電池の下流側に前記気液分離器が位置するように前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わり、前記加湿量が所定値未満である場合に、前記燃料電池の上流側に前記気液分離器が位置するように前記燃料電池に供給されるガスの流路が切り替わる請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記加湿量測定手段は、前記燃料電池から排出されるガスの出口に設けられて該ガスの湿度を測定する湿度計である請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記加湿量測定手段は、前記燃料電池から排出されるガスの出口に設けられて該ガスの温度を測定する温度計である請求項6に記載の燃料電池システム。
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