JP2007199545A - 画像形成装置 - Google Patents

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貴彦 村田
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Abstract

【課題】不必要な古いトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替えることにより、像担持体表面に対して好適なクリーニングを遂行することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置であるプリンタ1は、用紙Pへの非転写期間内で、感光体ドラム21表面を、現像手段23から供給したトナーでクリーニングすることによりリフレッシュするリフレッシュ工程を実行し、この間、ドラム用クリーニング手段30の研磨ローラ33にトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加する。一方、用紙Pへの転写期間内では、研磨ローラ33に、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加する。これにより、トナーを、研磨ローラ33に付着させたり、研磨ローラ33から剥離させたりすることを容易に実行することが可能であり、クリーニングに利用した古いトナーを感光体ドラム21に長時間接触させたままにすることを防止できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機やプリンタに代表される電子写真方式の画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体として感光体ドラムが広く用いられている。感光体ドラムを用いた一般的な画像形成動作は以下のようである。感光体ドラムの表面は帯電手段により所定電位で一様に帯電せしめられ、そこに露光手段のLED光等を照射することにより部分的に電位が光減衰して原稿画像の静電潜像が形成される。この静電潜像を現像手段で現像することにより、感光体ドラム表面にトナー像が形成される。そして、このトナー像は、感光体ドラムと転写部材とを接触、或いは近接させて構成した転写領域に用紙を挿通する時に、用紙に転写される。
このような画像形成装置においては、トナー像を用紙に転写させた後、微量のトナーが用紙に転写されずに感光体ドラム表面に付着したまま残留してしまうことがある。この感光体ドラム表面に付着した残留トナーは、次の新たな画像形成の障害となるので、そのクリーニングが必要となる。このような目的で用いられるクリーニング方法としては、感光体ドラム表面に回転部材であるクリーニングローラや回転ブラシ等を押し付けることにより、回転部材に残留トナーを移動させて回収する方法や、感光体ドラム表面にクリーニングブレードを接触させて残留トナーを掻き取る方法、或いはこれらの方法を組み合わせたクリーニング方法が広く知られている。
一方、感光体としてアモルファスシリコン感光体を用いた場合には、その感光体表面に、帯電手段の放電によって放電生成物が付着し易いことが知られている。この放電生成物が水分を吸収すると、感光体表面の電気抵抗が低下して、静電潜像を乱す像流れという不具合が発生することがある。このため、トナーに微量の研磨剤を混入し、回転部材である研磨ローラとクリーニングブレードとを併用して感光体表面に付着した残留トナーを除去するとともに、トナーを研磨ローラ表面に担持させ、このトナーによって感光体表面に付着した放電生成物を研磨するようにしてクリーニングする方法が知られている。
上記のように、研磨ローラを用いて感光体ドラム表面に付着した放電生成物の除去を行うクリーニング方法の一例を、特許文献1に見ることができる。特許文献1に記載された画像形成装置は、感光体表面に付着した放電生成物をクリーニングするために、弾性部材で形成した研磨手段(研磨ローラ)を備え、この研磨ローラにトナーの帯電極性とは逆極性のバイアス電圧(直流電圧)を印加するようにしている。
特開平11−2995号公報(第3頁、図2)
特許文献1に記載された画像形成装置のように、感光体ドラム表面を研磨してクリーニングする研磨ローラにトナーの帯電極性とは逆極性のバイアス電圧を印加すると、より多くのトナーを研磨ローラ表面に付着させ、保持させることができるので、感光体ドラム表面を効率的にクリーニングすることが可能である。しかしながら、研磨を続けるとトナーの研磨効果は次第に低下してくるので、研磨に利用されたトナーが研磨ローラ表面に付着し続けることは好ましくない。また、研磨に利用された古いトナーが感光体ドラム表面に長時間接触すると、トナーの固化やドラム表面への融着等が発生する恐れがある。感光体ドラム表面の好適なクリーニングを遂行するためには、新鮮なトナーに適宜積極的に入れ替えるようにすることが望ましい。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、研磨ローラにトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加して像担持体表面のクリーニングを実行する画像形成装置において、像担持体表面のクリーニングに利用した古いトナーを像担持体に長時間接触させたままにすることなく、不必要なトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替えることにより、像担持体表面に対して好適なクリーニングを遂行することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、像担持体と、この像担持体表面に形成した静電潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、用紙へのトナー像転写後、像担持体表面に残留する付着物をクリーニングするクリーニング手段とを備え、用紙への非転写期間内で、前記現像手段から前記像担持体にトナーを供給し、そのトナーを用いて前記クリーニング手段によって像担持体表面をクリーニングすることで像担持体表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行するとともに、このリフレッシュ工程時、クリーニング手段の研磨ローラにトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加する画像形成装置において、用紙への転写期間内では、前記研磨ローラに、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加することとした。
また、上記構成の画像形成装置において、用紙への転写期間内に、前記研磨ローラに印加する電圧が、交流電圧であることとした。
本発明の構成によれば、用紙への非転写期間内で、トナーを用いて像担持体表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行するとともに、このリフレッシュ工程時、クリーニング手段の研磨ローラにトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加する画像形成装置において、用紙への転写期間内では、研磨ローラに、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加することとしたので、トナーを、研磨ローラに付着させたり、研磨ローラから剥離させたりすることを容易に実行することが可能である。これにより、像担持体表面のクリーニングに利用した古いトナーを像担持体に長時間接触させたままにすることを防止できる。さらに、リフレッシュ工程時には、研磨効果の高い新鮮なトナーが研磨ローラ表面に付着するようにすることが可能である。このようにして、不必要なトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替えることにより、像担持体表面に対して好適なクリーニングを遂行することが可能な画像形成装置を得ることができる。
また、用紙への転写期間内に、研磨ローラに印加する電圧が、交流電圧であることとしたので、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加するために、より簡便な構成、及び制御を用いることができる。これにより、像担持体表面のクリーニングに利用した古いトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替える作用が向上し、像担持体表面に対して、一層効果的なクリーニングを遂行することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図1を用いてその構造の概略を説明する。図1は、画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構造を示す模型的垂直断面左側面図である。このカラープリンタは、中間転写ベルトを用いたタイプである。図1において右方がプリンタの前面側、左方が背面側である。
図1に示すように、プリンタ1の本体2の内部下方には、用紙カセット3が配置されている。用紙カセット3の内部には、用紙Pが積まれて収容されている。そして、この用紙Pは、図1において用紙カセット3の右上方に向けて送り出される。用紙カセット3は、本体2の前面側、すなわち図1において右方から水平に引き出すことが可能である。
用紙カセット3の用紙搬送方向下流には、給紙用用紙搬送路4、給紙用搬送ローラ5、レジストローラ6、及び画像形成部20が配置されている。画像形成部20には、その中心に、回転体の像担持体である感光体ドラム21が備えられている。感光体ドラム21は、図1において反時計方向に回転する。感光体ドラム21の周囲には、その回転方向に沿って順に帯電手段22、現像手段23、及びドラム用のクリーニング手段30が配置されている。
現像手段23は、その主たるところが図1において時計方向に回転する回転体であるロータリーラック23aで構成され、このロータリーラック23aに計4台の現像器が周方向に等間隔に配置されている。4台の現像器とは、ブラック用の現像器23B、シアン用の現像器23C、マゼンタ用の現像器23M、及びイエロー用の現像器23Yである。ロータリーラック23aは、図示しない駆動手段により回転せしめられ、4台の現像器を順次感光体ドラム21と対向する位置に移動させて、感光体ドラム21表面に各色のトナー像を形成させるものである。
画像形成部20の上方には光学部7が備えられ、ここからレーザ光Lが感光体ドラム21に向かって照射される。図中の一点鎖線がレーザ光Lを示す。
感光体ドラム21のすぐ下方には、中間転写体を無端ベルトの形で用いた中間転写ベルト8が配置されている。中間転写ベルト8は、感光体ドラム21に下方から圧接し、一次転写ローラ41を備えた一次転写部40を形成している。中間転写ベルト8は、複数のローラに巻き掛けられて支持され、図1において時計方向に回転する。
中間転写ベルト8が用紙搬送路に懸かる箇所には、二次転写部50が配置されている。二次転写部50は、二次転写ローラ51を備えている。これら中間転写ベルト8と二次転写ローラ51とが圧接して形成される二次転写ニップ部に用紙Pが挿通される。なお、二次転写ローラ51は、図1において上下方向に移動可能であって、必要に応じて中間転写ベルト8に対して圧接したり、離間したりする。二次転写部50の用紙搬送方向下流には、ベルト用のクリーニング手段60が備えられている。このベルト用クリーニング手段60のクリーニングローラ61も、必要に応じて中間転写ベルト8に対して圧接したり、離間したりする。
画像形成部20、及び二次転写部50の用紙搬送方向下流には、定着部9、排出用用紙搬送路10、及び用紙排出部11が配置されている。用紙排出部11は、本体2の上面に、印刷済みの用紙Pを外部から取り出し可能な位置に設けられている。
定着部9、及び二次転写部50の下方であって、用紙カセット3との間には、両面印刷用用紙搬送路12が配置されている。両面印刷用用紙搬送路12は、排出用用紙搬送路10の途中から分岐し、定着部9の下方、及び二次転写部50の下方を通り、レジストローラ6のすぐ上流で給紙用用紙搬送路4に合流している。
続いて、上記プリンタ1の画像形成部20周辺の詳細な構成について、図2を用いて説明する。図2は、画像形成部周辺を示す垂直断面部分拡大図である。
図2に示すように、画像形成部20には、その中心に像担持体である感光体ドラム21が備えられている。そして、前述のように、感光体ドラム21の近傍には、その回転方向に沿って順に、帯電手段22、現像手段23、及びドラム用クリーニング手段30が配置されている。感光体ドラム21と中間転写ベルト8とが圧接する一次転写部40は、感光体ドラム21の回転方向に沿って、現像手段23とドラム用クリーニング手段30との間に設けられている。
感光体ドラム21は、プリンタ1内の用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向、すなわち図2の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配置されている。感光体ドラム21は、アルミニウム等により構成される導電性ローラ状基体の外側に、真空蒸着等によって無機光導電性材料であるアモルファスシリコンの感光層を設けた無機感光体のドラムで、直径が30mmである。感光体ドラム21は、図示しない駆動装置によって、その周速度が用紙搬送速度(例えば210mm/sec)とほぼ同じになるように回転せしめられている。
帯電手段22は、その内側に、感光体ドラム21に接触する帯電ローラ22aを備えている。帯電ローラ22aは、芯金と、その外側に設けられた導電層と、さらにその外側に設けられた抵抗層とを備えている。帯電ローラ22aは、所定の圧力で感光体ドラム21に圧接し、感光体ドラム21の回転に従って回転する。この帯電ローラ22aにより、感光体ドラム21の表面が所定の極性及び電位で一様に帯電せしめられる。
現像手段23は、先に説明したように、その主たるところがロータリーラック23aで構成され、このロータリーラック23aに計4台の現像器が周方向に等間隔に配置されている(図1参照)。各現像器には、感光体ドラム21の近傍に、感光体接触型の現像ローラ23bが設けられている。現像ローラ23bには、感光体ドラム21の帯電極性と同極性のバイアスが印加される。この現像ローラ23bにより、現像剤であるトナーが帯電せしめられるとともに、感光体ドラム21の表面の静電潜像に移動せしめられ、静電潜像が現像される。
トナーとしては非磁性一成分トナーを使用するが、磁性キャリアと非磁性トナーとを混合してなる二成分現像剤であっても構わない。また、感光体ドラム21表面を研磨するようにしてクリーニングするために、微量の酸化チタン、アルミナ等の粉末を研磨剤としてトナーに混入している。トナーは、図示しないトナー供給容器に収容され、現像手段23の箇所まで図示しない搬送手段により搬送されて、補給される。なお、現像ローラは感光体非接触型のものであっても構わない。
一次転写部40には、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム21に接触する一次転写ローラ41が設けられている。一次転写ローラ41は、芯金と、その外側に設けられた導電性弾性層とを備えている。導電性弾性層は、カーボン等の導電性材料を分散させたポリウレタンゴム等で形成されている。この一次転写ローラ41が設けられた箇所に、感光体ドラム21と中間転写ベルト8とが接触する一次転写ニップ部が形成される。一次転写ローラ41は、駆動装置を有することなく、中間転写ベルト8に接触することによって、中間転写ベルト8の回転に従って回転する。また、一次転写ローラ41には、感光体ドラム21やトナーの帯電電荷とは逆極性である一次転写バイアスが必要に応じて印加される。
なお、中間転写ベルト8は、ポリイミド等の合成樹脂のみで形成した単層の樹脂ベルト、またはそのような合成樹脂表面にゴム層を積層した弾性ベルトで構成され、複数のローラに巻き掛けられて支持されている。
感光体ドラム21用のクリーニング手段30は、そのハウジング31の内側に、クリーニングブレード32、研磨部材である研磨ローラ33、及び排出部材である排出スクリュー34を備えている。
クリーニングブレード32は、ウレタンゴムで板状に構成され、感光体ドラム21とほぼ同じ軸線方向長さを有し、感光体ドラム21に接触している。クリーニングブレード32は、感光体ドラム21に対して、接触箇所が所定の線圧を有するように設けられている。クリーニングブレード32は、中間転写ベルト8へのトナー像一次転写後、感光体ドラム21表面に残留したトナー等の付着物を掻き取るようにクリーニングする。
研磨部材である研磨ローラ33は、クリーニングブレード32のドラム回転方向上流側に、感光体ドラム21に接触させて設けられている。研磨ローラ33は、芯金の周りに、電気抵抗108Ωの発泡エチレンプロピレンゴム(発泡EPDM)を設けた形で構成されている。研磨ローラ33は、その軸部の両端に備えられた図示しない付勢手段により、感光体ドラム21に対して所定の力で押し付けられて設けられている。研磨ローラ33は、感光体ドラム21表面やクリーニングブレード32周辺のトナーを回収し、研磨ローラ33表面に付着したトナーによって感光体ドラム21表面をクリーニング(研磨)したり、そのトナーを排出スクリュー34の方に送り出したりする役目を果たす。
研磨ローラ33は、モータ等で構成される図示しない駆動手段により回転せしめられる。この研磨ローラ33の駆動手段は、研磨ローラ33の周速度を変えたり、回転方向を切り替えたり、研磨ローラ33を感光体ドラム21の回転に従って回転させたりすることができる。
感光体ドラム21表面を効率良くクリーニングするためには、研磨ローラ33を所定の表面速度で回転させる必要がある。したがって、研磨ローラ33を、感光体ドラム21との接触箇所における表面が感光体ドラム21表面と同じ方向に移動する向きに回転させる場合、研磨ローラ33の表面速度は感光体ドラム21のそれの0.8倍が望ましい。研磨ローラ33を、感光体ドラム21との接触箇所における表面が感光体ドラム21表面と異なる方向に移動する向きに回転させる場合、研磨ローラ33の表面速度は感光体ドラム21のそれの1.2倍が望ましい。
また、研磨ローラ33には、クリーニングバイアスが必要に応じて印加される。このクリーニングバイアスに関しては、交流や直流といった電流の種類やそれらの電圧、そして極性を任意に変更することが可能である。
排出スクリュー34は、ハウジング31内において、研磨ローラ33を隔ててさらに感光体ドラム21から離れた位置に設けられている。排出スクリュー34は、感光体ドラム21表面から除去され、クリーニング(研磨)に使用されたハウジング31内のトナーを、ハウジング31の外へ排出する役目を果たす。
そして、上記構成のプリンタ1は、用紙Pへの非転写期間内で、現像手段23から感光体ドラム21にトナーを供給し、そのトナーを用いてクリーニング手段30によって感光体ドラム21表面をクリーニングすることで、感光体ドラム21表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行する。
次に、この感光体ドラム21表面のリフレッシュ工程を含めた、プリンタ1の一連の印刷動作について、図1、図2に加えて、図3、及び図4を用いて説明する。図3は用紙への転写期間内に研磨ローラへ印加する電圧を示すグラフ、図4はリフレッシュ工程時に研磨ローラへ印加する電圧を示すグラフである。
印刷前の用紙Pは、図1に示すように、用紙カセット3に積み重ね状態で収容され、ここから1枚ずつ分離して送り出される。送り出された用紙Pは、給紙用用紙搬送路4に進入し、給紙用搬送ローラ5により搬送されて、レジストローラ6に到達する。レジストローラ6は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部20で中間転写ベルト8表面に形成されるトナー像とのタイミングを計り、用紙Pを二次転写部50へと送り出す。
一方、画像形成部20では、図2に示す帯電手段22の帯電ローラ22aにより、感光体ドラム21の表面を所定の極性及び電位で一様に帯電させる。この時の帯電電位は、通常プラス200〜1000V程度である。
そして、外部コンピュータ(図示せず)からの文字や図形、模様等の画像データ信号がプリンタ1に送信され、この画像データに基づき、光学部7にて制御されるレーザ光Lが照射される。これにより、画像形成部20において、感光体ドラム21表面に原稿画像の静電潜像が形成される。なお、この静電潜像については、各色に対応した静電潜像が、各色の画像形成プロセス毎に順番に形成される。
次に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のうち、まず第1色目であるブラックのトナー像を感光体ドラム21表面に形成するため、ブラック用現像器23Bが感光体ドラム21と対向するように、ロータリーラック23aが回転する。ブラック用現像器23Bは、現像ローラ23bにより感光体ドラム21表面の静電潜像を現像してブラックのトナー像を形成する。その後、トナー像は、一次転写部40にて中間転写ベルト8表面に一次転写される。この時、一次転写ローラ41には、感光体ドラム21やトナーの帯電極性とは逆極性であるマイナスの一次転写バイアスが印加される。
一次転写後、感光体ドラム21表面に残留したブラックのトナーは、ドラム用クリーニング手段30によって除去される。この時、ドラム用クリーニング手段30の研磨ローラ33には、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に、すなわち図3に示したような交流電圧(1000V)を印加する。このように、研磨ローラ33にトナーの帯電極性と逆極性のクリーニングバイアスを印加することにより、感光体ドラム21表面の残留トナーは、感光体ドラム21から研磨ローラ33に向かって移動してクリーニングされ、研磨ローラ33表面に付着する。そして、研磨ローラ33は、その表面に付着した、研磨剤を含有するトナーにより感光体ドラム21表面を研磨する。また、感光体ドラム21表面の研磨に利用された古いトナーは、研磨ローラ33にトナーの帯電極性と同極性のクリーニングバイアスが印加された時、研磨ローラ33に反発して剥離し、排出スクリュー34の方へと移動する。排出スクリュー34の箇所に到達したトナーは、排出スクリュー34によりハウジング31の外部へと搬送される。
そして、中間転写ベルト8は、次の色の一次転写を行うため、感光体ドラム21に対する所定の一次転写位置と一致するように一回転する。形成するトナー像がブラックトナー像である場合、ここで一次転写の工程は終了する。形成するトナー像がフルカラートナー像である場合、引き続き、第1色目と同様の現像、転写、クリーニングの画像形成プロセスが、第2色目から第4色目まで各色毎に繰り返され、中間転写ベルト8表面には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のトナー像が重ね合わされたフルカラートナー像が形成される。なお、各色のトナー像が順次中間転写ベルト8に一次転写される間、二次転写部50の二次転写ローラ51及びベルト用クリーニング手段60のクリーニングローラ61は中間転写ベルト8から離間している。
上記のようにしてトナー像が中間転写ベルト8表面に形成されると、二次転写ローラ51は中間転写ベルト8に圧接する。トナー像は、レジストローラ6によって同期をとって送られてきた用紙Pに、二次転写ニップ部にて転写される。この時、二次転写ローラ51には、トナーの帯電極性とは逆極性であるマイナスの二次転写バイアスが印加される。
二次転写後、中間転写ベルト8表面に残留したトナーは、中間転写ベルト8に圧接したベルト用クリーニング手段60のクリーニングローラ61よってクリーニングされる。この時、クリーニングローラ61には、トナーの帯電極性とは逆極性であるマイナスのクリーニングバイアスが印加される。
その後、トナー像を担持した用紙Pは、定着部9へと送られ、熱ローラ及び加圧ローラによりトナー像が定着される。定着部9から排出された用紙Pは、排出用用紙搬送路10を通って上方へ送られ、本体2の上面に設けられた用紙排出部11に排出される。
両面印刷を行う場合、定着部9から排出された用紙Pは、排出用用紙搬送路10を通って用紙排出部11に排出される直前に、その搬送方向が逆方向に切り替えられる。そして、用紙Pは、両面印刷用用紙搬送路12に送られ、レジストローラ6のすぐ上流で給紙用用紙搬送路4に合流せしめられて、再度二次転写部50へと送られる。
そして、プリンタ1は、前述のように、用紙Pへの非転写期間内で、感光体ドラム21表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行する。リフレッシュ工程では、現像手段23から感光体ドラム21表面に、ドラム軸線方向に延びる所定幅の線状にトナーが供給される。このトナーは、一次転写部40で中間転写ベルト8に一次転写されることはなく、ドラム用クリーニング手段30にまでそのまま到達する。
感光体ドラム21のリフレッシュ用のトナーがドラム用クリーニング手段30に到達する時、研磨ローラ33には、図4に示すようなトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧(マイナス1000V)を印加する。これにより、感光体ドラム21表面のトナーは、感光体ドラム21から研磨ローラ33に向かって移動し、感光体ドラム21表面の研磨に利用される。感光体ドラム21表面の研磨に利用された古いトナーは、前述のように用紙Pへの転写期間内で研磨ローラ33にトナーの帯電極性と同極性のクリーニングバイアスが印加される時、研磨ローラ33に反発して排出スクリュー34の方へと移動し、回収される。
なお、用紙Pへの転写期間内でドラム用クリーニング手段30の研磨ローラ33に印加する交流電圧は、図3に示した正弦波の交流電圧に限定されるわけではなく、例えば図5に示すような方形波の交流電圧や、他の三角波等であっても構わない。また、用紙Pへの転写期間内で研磨ローラ33に印加する電圧は、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加するのであれば、必ずしも交流電圧に限定されるわけではない。
このようにして、用紙Pへの非転写期間内で、トナーを用いて像担持体である感光体ドラム21表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行するとともに、このリフレッシュ工程時、クリーニング手段30の研磨ローラ33にトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加するプリンタ1において、用紙Pへの転写期間内では、研磨ローラ33に、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加するので、トナーを、研磨ローラ33に付着させたり、研磨ローラ33から剥離させたりすることを容易に実行することが可能である。これにより、感光体ドラム21表面のクリーニングに利用した古いトナーを感光体ドラム21に長時間接触させたままにすることを防止できる。さらに、リフレッシュ工程時には、研磨効果の高い新鮮なトナーが研磨ローラ33表面に付着するようにすることが可能である。このようにして、不必要なトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替えることにより、感光体ドラム21表面に対して好適なクリーニングを遂行することが可能なプリンタ1を得ることができる。
また、用紙Pへの転写期間内に、研磨ローラ33に印加する電圧が、交流電圧であるので、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加するために、より簡便な構成、及び制御を用いることができる。これにより、感光体ドラム21表面のクリーニングに利用した古いトナーを効率良く新鮮なトナーと入れ替える作用が向上し、感光体ドラム21表面に対して、一層効果的なクリーニングを遂行することが可能となる。
そして、上記のように電気的な作用によって研磨ローラ33表面に付着するトナーを入れ替えることができるので、研磨ローラ33表面にスクレーパ等を接触させて強制的にトナーを掻き取る必要はなく、研磨ローラ33表面が削れたり、外径が小さくなったりするような不具合の発生を防止することが可能である。また、研磨ローラ33表面からトナーを剥離させるための補助としてスクレーパ等を用いても構わないが、研磨ローラ33に強く押し付ける必要がないので、研磨ローラ33の回転トルクを低く抑制することができ、研磨ローラ33を回転させるための消費電力の低減や構成部品の低コスト化を図ることが可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では、画像形成装置であるプリンタ1は、中間転写体として無端状の中間転写ベルト8を備え、感光体ドラム21が設けられた画像形成部20が、単一の感光体ドラム21に対して複数色のトナー像を順次現像する1ドラム方式であることとしたが、画像形成部が、複数個、中間転写ベルトの回転方向に沿って一列にして配置されたタンデム方式であっても構わない。また、中間転写体を用いることのない、ブラックトナーのみを使用したモノクロ印刷用の画像形成装置であっても構わない。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置全般において利用可能である。
本発明の実施形態に係るプリンタの模型的垂直断面左側面図である。 図1のプリンタの画像形成部周辺を示す垂直断面部分拡大図である。 用紙への転写期間内に研磨ローラへ印加する電圧を示すグラフである。 リフレッシュ工程時に研磨ローラへ印加する電圧を示すグラフである。 用紙への転写期間内に研磨ローラへ印加する電圧を示すグラフにして、図3とは異なる波形を示すものである。
符号の説明
1 プリンタ(画像形成装置)
8 中間転写ベルト
20 画像形成部
21 感光体ドラム(像担持体)
23 現像手段
30 ドラム用クリーニング手段(クリーニング手段)
32 クリーニングブレード
33 研磨ローラ
40 一次転写部

Claims (2)

  1. 像担持体と、この像担持体表面に形成した静電潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、用紙へのトナー像転写後、像担持体表面に残留する付着物をクリーニングするクリーニング手段とを備え、用紙への非転写期間内で、前記現像手段から前記像担持体にトナーを供給し、そのトナーを用いて前記クリーニング手段によって像担持体表面をクリーニングすることで像担持体表面をリフレッシュするリフレッシュ工程を実行するとともに、このリフレッシュ工程時、クリーニング手段の研磨ローラにトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧を印加する画像形成装置において、
    用紙への転写期間内では、前記研磨ローラに、トナーの帯電極性と同極性の電圧と逆極性の電圧とを交互に印加することを特徴とする画像形成装置。
  2. 用紙への転写期間内に、前記研磨ローラに印加する電圧が、交流電圧であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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