JP2007199272A - 駆動機構、露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

駆動機構、露光装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い固有振動数と、広範な駆動変位を持ち、薄型に構成され、限られた空間内で被駆動対象を精密に駆動する駆動機構、その駆動機構を有する露光装置およびその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供する。
【解決手段】長軸方向に変位出力部を有する駆動手段を用いて、該長軸と直交する方向に被駆動対象を駆動する機構において、駆動手段の出力変位を被駆動対象の駆動変位に変換するための方向変換用リンク機構を、該駆動手段の長軸と平行な軸に沿って配置し、所定の機械特性を維持しながら、被駆動方向の寸法を極小化した高い固有振動数と、広範な駆動変位を持つ薄型の駆動機構。その駆動機構を有する露光装置およびその露光装置を用いるデバイス製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスクアライナ、ステッパ等の露光装置の投影光学系において、マスク、レチクルの像をウェハに投影露光する際、より正確な結像関係を得るためにレンズ、ミラー等の光学要素を所望の方向に駆動する駆動機構に関する。
さらに、本発明は、その駆動機構を有する露光装置およびその露光装置を用いるデバイス製造方法に関する。
半導体露光装置は、数多くの異なる種類のパターンを有するレチクル等の原版を基板であるシリコンウェハに転写する装置である。
高集積度の回路を作成するためには、投影光学系の解像性能だけでなく重ね合せ精度の向上が不可欠である。
半導体露光装置における重ね合せ誤差はアライメント誤差、像歪み、および倍率誤差に分類される。
アライメント誤差は、原版であるレチクルと基板であるウェハとの相対位置調整によって軽減される。
一方、倍率誤差は、投影光学系の一部を光軸方向に移動させることによって調整可能である。
光軸方向に移動させる際には、移動方向以外の他成分、とりわけ平行偏心、および傾き誤差が大きくならないようにしなければならない。
また、像歪みは、投影光学系の一部を意図的に平行偏心あるいは傾き偏心させることにより、調整可能である。
従来、半導体露光装置用の光学要素、あるいは一般的な機械装置の駆動機構としては、以下のような技術が開示されている。
例えば、特開2001−343575号公報(特許文献1)には、固定鏡筒に相当するアウタリングと、可動レンズ枠に相当するインナーリングの構造が開示される。
レンズ駆動機構に相当する光学要素保持装置が、アウタリング上の相対角度120の位置に3組配置され、該駆動機構の変位出力部である連結アームが前記インナーリングに結合される。
3組の駆動機構の出力変位を所望の値に制御することで、前記可動レンズを光軸方向にシフト駆動するとともに、光軸と直交する2軸周りにチルト駆動可能な構造が開示されている。
駆動源であるピエゾアクチュエータと、剛体リンクと弾性ヒンジからなる変位拡大及び案内機能を有したフレクシャ機構を用いて、前記可動レンズと結合された連結アーム部をレンズの光軸方向に駆動する機構が開示される。
また、特開2002−131605号公報(特許文献2)には、固定鏡筒に相当する枠体と、可動レンズ枠に相当するレンズ枠体の構造が開示される。
レンズ駆動機構に相当するフレクシャ機構が、枠体上の相対角度120の位置に3組配置され、該フレクシャ機構の変位出力部がレンズ枠体の突起部であるフレクシャ接合部に結合される。
3組の駆動機構の出力変位を所望の値に制御することで、前記可動レンズを光軸方向にシフト駆動するとともに、光軸と直交する2方向にシフト駆動し、さらに光軸と直交する2軸周りにチルト駆動可能な構造が開示される。
さらに、フレクシャ機構の詳細構造が開示され、水平方向駆動レバーと垂直方向駆動レバーの回動変位を、フレクシャ機構の変位出力部の水平及び垂直方向のシフト変位に変換する機構が開示される。
特開2001−343575号公報 特開2002−131605号公報
しかし、上述の従来例には、以下のような欠点があった。
特開2001−343575号公報(特許文献1)において開示された駆動機構は、アクチュエータとフレクシャ機構がレンズの光軸方向に並列配置される。
このため、固定鏡筒に相当するアウタリングの光軸方向の厚さが大きくなり、光軸方向に薄いレンズユニットに当機構を収納するのは困難である。
従って当機構を搭載するレンズユニットは、光軸方向に厚いユニットに限定されるため、投影光学系全体の収差低減最適化の自由度が制限される。
また、小さな入力源の発生変位を拡大し、大きなレンズの駆動範囲を得るため、システムの固有振動数が低下し、鏡筒に与えられる外部からの振動がレンズに伝わり易い。
このため、高い像性能を得るために、敏感度の高いレンズや、高速駆動を要求するレンズに適用しにくいという問題があった。
さらに、駆動源による力が、鏡筒を変形させ、可動部の位置を計測するセンサ取り付け部が変位し、所望の位置精度が得られないという問題があった。
特開2002−131605号公報(特許文献2)において開示された駆動機構は、水平方向駆動レバーと垂直方向駆動レバーの先端変位を調整ワッシャと調整ボタンで調節するものであり、レンズの駆動変位を自動制御する構造とはなっていない。
また、仮に、前記調整ワッシャと調整ボタンをピエゾアクチュエータ等に置き換えて自動調節可能な構造とすることはできるが、アクチュエータが光軸方向に張り出し、前記特許文献1と同様に光軸方向の厚さが大きくなってしまう。
そこで、本発明は、高い固有振動数と、広範な駆動変位を持ち、薄型に構成され、限られた空間内で被駆動対象を精密に駆動する駆動機構、その駆動機構を有する露光装置およびその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の駆動機構は、光学要素を第1方向に駆動する駆動機構であって、
前記第1方向と垂直な第2方向に変位を発生するリニアアクチュエータと、
前記リニアアクチュエータの前記第2方向における少なくとも一端に設けられた第1リンク機構と、
前記第1リンク機構に連結され、前記第1リンク機構によって取り出された変位を前記第1方向に変換する第2リンク機構と、を有し、
前記第2リンク機構によって変換されて出力される変位が、前記リニアアクチュエータが発生する変位の0.7倍以上2倍以下であることを特徴とする。
さらに、前記第2リンク機構は、前記第2方向と所定の角度をなす方向変換部材を備え、前記所定の角度が30度から60度の間の値であることを特徴とする。
さらに、本発明の露光装置は、前記駆動機構を用いて、投影光学系の一部を構成する光学要素を駆動することを特徴とする。
さらに、本発明のデバイス製造方法は、前記露光装置を用いて、基板に露光を行なう工程と、露光された前記基板を現像する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の駆動機構によれば、高い固有振動数と、広範な駆動変位を持ち、薄型に構成され、限られた空間内で光学要素を精密に駆動する。
さらに、本発明の露光装置によれば、前記駆動機構を有するため、限られた空間内で投影光学系を構成する光学要素を精密に駆動し、精密に露光を行なう。
さらに、本発明のデバイス製造方法によれば、前記駆動機構を有する露光装置により、デバイスを製造するため、精密に露光を行いデバイスを製造する。
以下、図面を参照して、本発明の実施例の駆動機構を説明する。
図1から図6を参照して、本発明の実施例1の駆動機構を説明する。
図2は、本発明の実施例1の駆動機構を有する半導体露光装置の概略構成図である。
この半導体露光装置は、スリット照明下でレチクルをスキャン駆動し、これに同期して半導体ウェハをスキャン駆動しながら露光動作を行なう、スキャナ式露光装置である。
投影光学系1は本発明の実施例1の駆動機構を搭載した光学系である。
所定の光学パワーを有したレンズ、このレンズの駆動機構及びこれらを収納する固定鏡筒で構成されたものを個々のレンズユニットとし、複数のレンズユニットが積層されて1本の投影光学系1を構成する。
ベースフレーム3は投影光学系1を鏡筒マウント2に固定するものである。
設置される床の振動が投影光学系1およびその内部の各レンズに伝達しないように鏡筒定盤2とベースフレーム3とは除振機構3aを介して締結される。
照明ユニット4は、原版となるレチクル5を種々の照明モードにて照明可能に構成される。
レチクルステージ6はレチクル5をスキャン駆動する装置である。
レチクル架台7はレチクルステージ6を鏡筒マウント2に固定する架台である。
ウェハ8は感光剤が塗布されたウェハある。ウェハステージ9はウェハ8を保持する装置である。
ウェハステージ9はウェハ8の光軸方向の位置調整を行なうと共に、レチクルステージ6のスキャン動作に同期してウェハ8をスキャン制御する。
レンズ制御手段10は、所定の制御フローに従って本実施例1の駆動機構を制御する。なお、以下の実施例では光学要素としてレンズを駆動するが、光学要素はこれにかぎられず、ミラーを駆動する構成であってもよい。
具体的には、気圧センサ等の各種センサ情報に基づいて計算された結果、及び予め記憶されたプログラムに基づいて、所定のレンズを調整駆動することで、投影光学系1の光学性能を最適化する。詳しくは図6及び図7にて説明する。
図3を参照して、複数個から成り、レンズを所望の方向に駆動可能な本発明の実施例1の駆動機構を説明する。
図3(a)はレンズ及びレンズ枠を取り除いた平面図、図3(b)はレンズ及びレンズ枠を搭載した平面図、図3(c)は断面図である。
固定鏡筒101は、後述する駆動機構及びレンズ位置検出手段を固定する平坦部101aと、上下に隣接する他のレンズユニットと結合するための側壁円筒部101bを有する。
本発明の実施例1の駆動機構110は、同一の構成の3組が固定鏡筒101の底面の平坦部101aに設置される。
レンズ位置検出手段102は、後述するレンズ枠の光軸方向変位及び光軸と直交する半径方向変位を検出する装置で、半導体レーザを用いた干渉型測長器、静電容量変位計、リニアエンコーダ、差動トランス変位計等要求される精度に応じて用いられる。
図3(b)を参照して、レンズ103とレンズ枠104を搭載した状態を説明する。
レンズ103を収納するレンズ枠104には上面6箇所にフランジ状の突起が設けられ、その内の3箇所のフランジ部は、駆動機構110の変位出力部にレンズ枠取付ネジ105を用いて締結される。
なお、3箇所の駆動機構110の高さを、駆動機構110とレンズ枠104の間に設けたスペーサ(不図示)によって相対的に同一にすることで、レンズ枠104、さらに、レンズ103に不要な変形を伝えない。
また、フランジ部の他の3箇所はレンズ枠変位検出用のターゲットとして利用される。
その様子を図3(c)を参照して、レンズ位置検出手段102にレーザ干渉型の変位センサを用いた実施例により説明する。
この実施例は、レンズ103の光軸方向と半径方向に検出用レーザビームを投射し、その反射光の干渉情報から、レンズ枠104の3箇所(フランジ部近傍)の光軸方向(Z軸方向)及び半径方向の変位を検出する。
以上の構成において、3組の本発明の実施例1の駆動機構110を等量だけ駆動するとレンズ103を光軸方向、すなわち図3(c)に示したZ軸方向に並進駆動する。
また、3組の駆動機構110の駆動量に所定の差を設けることで、図3(b)に示したθa及びθb方向のチルト駆動が可能である。
この際、レンズ位置検出手段102の光軸方向の出力をフィードバックすることで、レンズ103の並進及びチルト駆動量を正確に制御できる。
また、レンズ位置検出手段102の半径方向の出力をモニタすることで、レンズ103の光軸に直交した平面内での平行偏心に伴う像のシフト量を計算する。
この計算結果を、図2に示したウェハステージの駆動量に加味することで、レンズ偏心に伴うレチクル像のアライメント誤差を解消する。
図1、図3の詳細図を参照して、本発明の実施例1の駆動機構110を説明する。
図1(a)はレンズの光軸方向上方からの平面図で、X軸及びY軸を図示のように定義する。
図1(b)はレンズ中心から見た側面図で、X軸及びZ軸を図示のように定義する。
図1(c)は図1(b)のA−A線で切断した断面図である。
固定鏡筒101は平坦部を有し、駆動機構本体111は、単一の金属ブロックがワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構を構成する。
積層型ピエゾアクチュエータ112は、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する装置である。
ピエゾ調整ネジ113は、アクチュエータ112の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるため部品で、駆動機構本体111とアクチュエータ112の間に介在される。
このピエゾ調整ネジ113は、不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ114は、固定鏡筒101の裏面より駆動機構本体111をネジ締結する。
図1では、駆動機構本体111の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられるが、取り付けネジ近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
この理由は、アクチュエータ112による駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させることを軽減し、位置検出手段102の誤出力につながることを軽減するためである。
図4を参照して、駆動機構本体111からピエゾアクチュエータ112とピエゾ調整ネジ113を取り除いたリンク機構の詳細を説明する。
図4(a)は平面図、図4(b)は斜視図である。図1と図4を参照して、駆動機構本体111の製作方法を説明する。
まず、母材となる金属ブロックから、図4(a)および(b)に示したリンク機構の最外形を形成する面、及び図4(a)に示した駆動機構本体111の底部111wをフライス加工にて除去する。
次に、このフライス加工で残った底部111WのコーナーR部を除去するために、底部穴111pをワイヤ放電加工で形成する。
次に、図1(b)に示されるスリット部をワイヤ放電加工により形成し、リンク部111a、111b、111c、111d、111e、111f、111g、111h及びこれらリンク部111a、111b、111c、111d、111e、111f、111g、111hを連結する弾性ヒンジ部を形成する。
最後に穴あけ機でレンズ枠取付ネジ穴111j、ピエゾ調整ネジ穴111m、及び固定鏡筒101に締結するための裏面ネジ穴の下穴を穿孔し、ネジ加工を行なってリンク機構が完成する。
以上の工程により、駆動機構本体111のリンク機構が単一の金属ブロックから製造される。
次に、図5を参照して、本発明の実施例1の駆動機構を構成する駆動機構本体111のリンク動作を説明する。
図5(a)はピエゾアクチュエータ112が伸張したときのリンク機構側面図、図5(b)は該リンク機構の模式図である。
以下、図1と図5を用いて駆動機構本体111の組立手順と駆動原理について説明する。
まず図1(a)において、駆動機構本体111の中央空間にピエゾアクチュエータ112を装填する。
次に、ピエゾ調整ネジ穴111mの右側からピエゾ調整ネジ113をねじ込んでピエゾアクチュエータ112の底部112bを左方向に押す。
これにより、ピエゾアクチュエータ112の出力端112aをリンク機構の変位取り出しリンク111a(第1リンク機構)の右端面に圧接させる。
これでピエゾアクチュエータ112の装着が完了する。
ピエゾアクチュエータ112の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ112の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
このため、図5(b)に示したように、一方の変位取り出しリンク111aは左方に−dL/2だけ、他方の変位取り出しリンク111b(第1リンク機構)は右方にdL/2だけ変位する。
このため、X軸に対して略45度の傾斜を有するリンクから成る、いわゆるパンタグラフ構造を有する方向変換リンク111c及び111d(第2リンク機構)が回動する。
このため、変位取り出しリンク111a及び111bはX軸方向への変位のほかにZ軸方向にもおよそdL/2だけ上昇する。
従って、レンズ枠駆動リンク111gはZ軸方向に約dLだけ上昇するため、レンズ枠駆動リンク111g上面のレンズ枠取付ネジ穴111jに結合された不図示のレンズ枠104も約dLだけZ軸方向に上昇する。
ピエゾアクチュエータ112の発生変位とレンズ枠駆動リンクの111gの変位の間の倍率をγとする。
このγの値を大きくとり、ピエゾアクチュエータの僅かな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範な光学要素の駆動量を得るのが望ましいが、駆動機構の固有振動数の低下につながる。
例えば、鏡筒外部からの振動をレンズに伝え、光学像性能の悪化につながり、駆動速度の低下を招くため、このγの値の適度な選択が必要である。
レンズ駆動目的の本機構の場合、この倍率γは0.7以上2以下であることが特に振動特性上好ましい。
以上の説明したように、ピエゾアクチュエータ112の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク111gがZ軸方向に変位するが、該リンクはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
そこでこのような特性を実現するために、以下のような補助リンクが設けられる。
まず、レンズ枠駆動リンク111gのX軸方向の移動を規制するため、その下部にはサポートリンク111e及び111fが連結される。
このリンクにより、レンズ枠駆動リンク111gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は規制され、Z軸方向のみ変位可能となる。
また、レンズ枠駆動リンク111gのY軸方向の移動を規制するため、図1(a)に示したカウンターリンク111hが設けられる。
このリンクの構造は図4(b)の斜視図に示したように、上面から見た平面形状はレンズ枠駆動リンク111gと若干異なるが、側面から見たリンク構造はレンズ枠駆動リンク111g及びこれにつながる各リンクとまったく同一の形状である。
すなわち図1(a)において、ピエゾアクチュエータ112は略同一構成の2組のパンタグラフリンクの中間に配置されるとともに、この2組のパンタグラフリンクは、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク111a及び111bにて連結される。
よって、ピエゾアクチュエータ112の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク111gとカウンターリンク111hは等量だけZ軸方向に変位し、かつY軸方向へのせん断剛性が高い構造となっている。
よって、レンズ枠取付ネジ穴111jの領域はZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向への自由度が規制されるため、不図示のレンズ枠104をZ軸方向に正確に駆動することができる。
また、変位取り出しリンク111a及び111bはX軸方向及びZ軸方向に並進移動するが、X軸まわり、Y軸軸まわり及びZ軸まわりの回動変位は生じない。
従ってピエゾアクチュエータ112にたわみ応力を生じることがないので、脆性材であるピエゾアクチュエータ112の破壊を防ぐことができる。
図6は図2に示した半導体露光装置の露光動作やレンズ駆動動作を制御するための制御ブロック図である。
本体CPU21は露光装置全体の動作を制御する装置、マウント制御手段31は鏡筒マウント3の除振動作を制御する装置、照明制御手段41は照明ユニットの照明モードや光量を制御する装置である。
レチクルステージ制御手段61はレチクルステージの駆動制御を行なう装置、ウェハステージ制御手段91はウェハステージ9の駆動制御を行なう装置である。
レンズ制御手段10は複数のレンズCPU11を有し、各レンズCPU11は図3に示した1個のレンズの駆動制御を行なう。
各レンズCPU11には、3個のピエゾドライバ12が接続され、各ピエゾドライバ12は図3に示される3組の駆動機構110に内蔵された各ピエゾアクチュエータ112を駆動する。
各レンズCPU11には6個のレンズ位置検出手段102が接続されるが、検出手段102は図3に示した位置検出手段102に対応する。
この6個のレンズ位置検出手段102の内、3個の位置検出手段102はレンズ枠104の光軸方向、すなわちZ軸方向の変位を検出し、残り3個の位置検出手段102はレンズ枠104の半径方向の位置を検出する。
他のレンズCPU11も同様にピエゾドライバとレンズ位置検出手段が接続される。
図7を参照して、前述の各レンズCPU11の制御フローを説明する。
ステップS101では、本体CPU21との通信により、レンズ駆動ルーチンの実行を開始する。
ステップS103では、本体CPU21より、駆動対象となるレンズの駆動波形に関するルックアップテーブルを読み込む。
このテーブルには、照明モードによるレンズ駆動位置の補正量、レチクルスキャン駆動に伴って発生するレチクル像の各種収差を実時間で補正するための駆動波形等の各種補正パラメータが含まれる。
さらに、このテーブルには、照明光がレンズに吸収されて発熱することによるレンズの光学特性変化を補正するための補正量等の各種補正パラメータが含まれる。
ステップS105では、不図示の気圧センサ出力よりレンズを取り巻く環境気体の気圧を検出し、その屈折率変動によるレンズ位置補正量を算出する。
ステップS107では、ステップS103及びステップS105で取得した情報から、図3に示したレンズ103のZ軸方向の並進駆動波形、及びθa及びθb方向のチルト駆動波形を生ずる。
ステップS109では、ステップS107で生じた3種類のレンズ駆動波形を、図3に示した3組の駆動機構110のZ軸方向駆動波形Za、Zb、Zcに変換する。
ステップS111では、本体CPU21と通信し、レンズ駆動開始指令を待つ。
この開始指令が未受信の内はステップS111で待機し、この指令を受信したときにステップS113に移行する。
ステップS113では3組の駆動機構110をステップS109にて作成した駆動波形にて駆動制御すべく、レンズ位置検出手段102の出力をモニタしながら、ピエゾドライバ12を駆動制御する。
次に、ステップS115で1回のレンズ駆動が終了し、リターンする。
以上のフローを実行することで、図3のレンズ103を所望の波形で駆動制御するが、同様の制御を他のレンズでも行なうことで、図2の投影レンズ1全体の光学系の結像性能を最適化し、レチクル5の像をウェハ8の上に正確に投影することができる。
なお、本実施例1では積層ピエゾアクチュエータを駆動手段として用いたが、モータとボールネジを組み合わせた直動機構を用いてもよい。
以上のように、本発明の実施例1における光学要素駆動機構は、Z方向と垂直なX方向に変位を発生するピエゾアクチュエータ112を備える。さらに、ピエゾアクチュエータ112のX方向における少なくとも一端に設けられた第1リンク機構111a,111bと、第1リンク機構に連結され、リンク機構によって取り出された変位をZ方向に変換する第2リンク機構111c,111dを備える。そして、リンク機構111c,111dによって変換されて出力される変位が、ピエゾアクチュエータ112が発生する変位の0.7倍以上2倍以下である。このような構成により、広範囲な光学要素駆動と高い固有振動数の両者を備えた薄型な駆動機構とすることができる。また、アクチュエータの駆動力に伴う固定鏡筒の変形が小さく、位置検出手段の誤出力を軽減できるため、高精度な位置決めを実現できる。
さらに、前記第2リンク機構は、前記第2方向と所定の角度をなす方向変換部材を備え、前記所定の角度が30度から60度の間である。これにより高い固有振動数と、広範な駆動変位を持つ薄型の駆動機構とすることができる。
前記の本発明の実施例1の駆動機構では、駆動機構本体111のリンク機構は、X軸方向に略対称な構造であった。
これに対し、以下に示す本発明の実施例2の駆動機構は、X軸方向の形状を非対称とし、構造の簡略化とX軸方向の剛性向上を図ったものである。
図8(a)は本発明実施例2の駆動機構本体の側面図、図8(b)はリンク機構の動作説明図である。
固定鏡筒101は平坦部101aを有する。駆動機構本体211は、単一の金属ブロックから、ワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構を構成する。
積層型ピエゾアクチュエータ212は、本発明の実施例1のピエゾアクチュエータ112と同じ構成で、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する。
ピエゾ調整ネジ213はアクチュエータ212の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるためのもので、駆動機構本体211とアクチュエータ212の間に介在される。
このピエゾ調整ネジ213は不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ214は、固定鏡筒101の裏面より駆動機構本体211をネジ締結する。
図8に示される本発明の実施例2の駆動機構では、駆動機構本体211の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられる。
しかし、ピエゾアクチュエータ112による駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させ、さらには位置検出手段102の誤出力につながることを軽減するために、駆動機構取付ネジ214近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
駆動機構本体211の平面図は省略するが、本発明の実施例1の駆動機構と同様に、ピエゾアクチュエータ212の手前側に配置されたリンク機構と同一断面形状のリンク機構が、アクチュエータ212を挟んでその向こう側にも配置される。
また、駆動機構本体211の製作方法は本発明の実施例1の駆動機構の駆動機構本体111と同様な構成のため、説明は省略する。
次に図8(a)を参照して本発明の実施例2の駆動機構の組み立て方法を説明する。
まず、駆動機構本体211の中央空間にピエゾアクチュエータ212を装填する。
次に、ピエゾ固定部211bに設けられたピエゾ調整ネジ穴211mの右側からピエゾ調整ネジ213をねじ込んでピエゾアクチュエータ212の底部212bを左方向に押し、ピエゾアクチュエータ212の出力端212aをリンク機構の変位取り出しリンク211aの右端面に圧接させる。
これでピエゾアクチュエータ212の装着が完了する。そしてピエゾアクチュエータ212の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ212の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
次に図8(b)を参照して、本発明の実施例2の駆動機構を構成するリンク機構の動作を説明する。
駆動機構本体211の右端に設けられたピエゾ固定部211bは、底部211wから連続した剛体部である。
このため、ピエゾアクチュエータ212の全長LがX軸方向にdLだけ伸張すると、ピエゾ固定部211bは不動のため、左端の変位取り出しリンク211aのみが左方に−dLだけ変位する。
このため、X軸に対して略45度の傾斜を有するリンクから成る、いわゆるパンタグラフ構造を有する方向変換リンク211cが回動し、変位取り出しリンク211aはX軸方向への変位のほかにZ軸方向にも約dLだけ上昇する。
さらに、レンズ枠駆動リンク211gはZ軸方向におよそ2dLだけ上昇するため、レンズ枠駆動リンク211g上面のレンズ枠取付ネジ穴211j(不図示)に結合された不図示のレンズ枠104もおよそ2dLだけZ軸方向に上昇する。
ピエゾアクチュエータ112の発生変位とレンズ枠駆動リンクの111gの変位の間の倍率をγとする。
このγの値を大きくとり、ピエゾアクチュエータの僅かな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範な光学要素の駆動量を得るのが望ましい。
しかし、本実施例2の駆動機構の固有振動数の低下を生じ、例えば、固定鏡筒101の外部からの振動をレンズに伝え、光学像性能が悪化し、駆動速度の低下を招くため、適度な選択が必要である。
レンズ駆動目的の本実施例2の駆動機構の場合、この倍率γは0.7以上2以下であることが特に振動特性上好ましい。
また、Z軸方向のスペースの点から、方向変換リンク111c及び111dのX軸と成す角θは30から60度の間とすることが良い。
以上説明したように、ピエゾアクチュエータ212の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク211gがZ軸方向に変位するが、レンズ枠駆動リンク211gはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
そこで、この特性を実現するために、以下のような補助リンクが設けられる。
まず、レンズ枠駆動リンク211gのX軸方向の移動を規制するため、その下部にはサポートリンク211eが、また右端にはサポートリンク211fが設けられる。
右端のサポートリンク211fは平行リンク機構をなすため、レンズ枠駆動リンク211gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は規制され、かつY軸周りの回転運動も規制される。
レンズ枠駆動リンク211gのY軸方向の移動を規制するため、図8(a)で説明したように、レンズ枠駆動リンク211gと同一断面形状を有した不図示のカウンターリンク111hが、ピエゾアクチュエータ212を挟んで反対側に設けられる。
2組のリンク機構は、その左側はY軸方向に延伸した変位取り出しリンク211aで連結され、右側はピエゾ固定部211bで連結されている。
よって、ピエゾアクチュエータ212の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク211gとカウンターリンク211hは等量だけZ軸方向に変位し、かつY軸方向へのせん断剛性が高い構造となっている。
よって、レンズ枠取付ネジ穴211jの領域はZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向への自由度が規制されるため、レンズ枠104をZ軸方向に正確に駆動することができる。
また、変位取り出しリンク211a及び111bはX軸方向及びZ軸方向に並進移動するが、ピエゾアクチュエータ212の右端212bは固定されるため、厳密には変位取り出しリンク211aはY軸まわりに微小量回動変位する。
但し、その量は非常に僅かであるため、ピエゾアクチュエータ212に生ずる曲げ方向のたわみ応力も微小であり、脆性材であるピエゾアクチュエータ212の破壊を防ぐことができる。
また、本実施例2の駆動機構の駆動機構本体211を図3に示される駆動機構110と置き換え、図6及び図7で説明した制御ブロックと制御フローを用いることにより本発明の実施例1と同様の作用を得ることができる。
以上の本発明の実施例2の駆動機構によると、本発明の実施例1と同様の効果及びその他の効果を奏する。
その他の効果として、アクチュエータの一端が固定部に連結されるため、リンク機構の第1の方向の剛性が高くでき、外部から有害な振動が伝わった際の共振を低減することができる。
上述の本発明の実施例1及び実施例2では、アクチュエータの出力変位方向に対して略45度の角度をなす方向変換リンク、いわゆるパンタグラフ状のリンクを用いて出力変位の方向変換を行なっていた。
しかし、以下に示す本発明の実施例3の駆動機構は、L字型のてこ状リンクを用いて薄型化と不要変位防止の両立を図ったものである。
図9ないし図11は、本発明の実施例3の駆動機構に係わる図である。
図9は本発明の実施例3の駆動機構における駆動機構詳細図で、図9(a)はレンズの光軸方向上方から俯瞰した平面図、図9(b)はレンズ中心から見た側面図である。
X軸、Y軸及びZ軸は本発明の実施例1と同様、図示のように定義する。
図3にも示される固定鏡筒101は平坦部101aを有する。
駆動機構本体311は、単一の金属ブロックから、ワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構を構成する。
積層型ピエゾアクチュエータ312は、本発明の実施例1のピエゾアクチュエータ112と同様に構成され、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する。
ピエゾ調整ネジ313は、アクチュエータ312の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるためのもので、駆動機構本体311とアクチュエータ312の間に介在される。
このピエゾ調整ネジ313は不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ314は、固定鏡筒101に対して駆動機構本体311の上面側よりネジ締結される。
図9(b)では、駆動機構本体311の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられる。
しかし、アクチュエータ312による駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させ、さらには位置検出手段102の誤出力を軽減するために、取り付けネジ近傍だけ等の一部のみで接していてもよい。
次に、図10は本発明の実施例3の駆動機構の駆動機構本体311からピエゾアクチュエータ312とピエゾ調整ネジ313を取り除いたリンク機構が示され、
図10(a)は平面図、図10(b)は斜視図である。
そこで、図9と図10を参照して本発明の実施例3の駆動機構の駆動機構本体111の製作方法を説明する。
まず、母材となる金属ブロックから、リンク機構の最外形をなす面、及び図10(a)に示した機構の底部311wをフライス加工にて除去する。
次に、このフライス加工で残った底部311WのコーナーR部を除去するために、底部穴311pをワイヤ放電加工で形成する。
次に、図9(b)に図示されるスリットをワイヤ放電加工により形成し、311aないし311tのリンク部、及びこれらリンク部を連結する弾性ヒンジ部を形成する。
最後に穴あけ機でレンズ枠取付ネジ穴311j、ピエゾ調整ネジ穴311m、及び固定鏡筒に締結するための3箇所の穴を穿孔し、ネジ加工を行なってリンク機構が完成する。
以上の工程により、駆動機構本体311のリンク機構が単一の金属ブロックから製造できる。
図11は本発明の実施例3の駆動機構の駆動機構本体311のリンク機構の説明図で、図11(a)はピエゾアクチュエータ312が伸張したときのリンク機構側面図、図11(b)はリンク機構の模式図である。
以下、図9と図11を参照して、本発明の実施例3の駆動機構の駆動機構本体311の組み立て手順と動作原理について説明する。
まず、図9(a)において、駆動機構本体311の中央空間にピエゾアクチュエータ312を装填する。
次に、ピエゾ調整ネジ穴311mの右側からピエゾ調整ネジ313をねじ込んでピエゾアクチュエータ312の底部312bを左方向に押す。
これによりピエゾアクチュエータ312の出力端112aをリンク機構のピエゾ受けリンク311qの右端面に圧接させ、ピエゾアクチュエータ312の装着が完了する。
ピエゾアクチュエータ312の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ112の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
このため、図11(b)に示したように、一方のピエゾ受けリンク311qは左方に−dL/2だけ、他方のピエゾ受けリンク311rは右方にdL/2だけ変位する。
この変位は弾性ヒンジH31及びH36にて連結された変位取り出しリンク311a及び311bに伝達される。
ここで、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク311aは、X軸方向右側に延伸した方向変換リンク311cと一体化されたL字状リンクの一部であり、該L字状リンクは弾性ヒンジH32を中心に、すなわちY軸まわりに回動可能で、かつ右端部は弾性ヒンジH33を介して直動変換リンク311sに連結される。
同様にY軸方向に延伸した変位取り出しリンク311baはX軸方向左側に延伸した方向変換リンク311dと一体化されたL字状リンクの一部である。
このため、このL字状リンクは弾性ヒンジH37を中心に、すなわちY軸まわりに回動可能で、かつ左端部は弾性ヒンジH38を介して直動変換リンク311tに連結される。
以上の構造において、ピエゾ受けリンク311qのX軸方向変位dX1は、L字型リンクの回動に変換され、直動変換リンク311sのZ軸方向変位dZ3に変換される。
このため、dX1に対するdZ3の比率である変位拡大率は、ヒンジH36とH37の間隔と、ヒンジH37とH38の間隔の比率に一致する。
本発明の実施例3においては、この変位拡大率がおよそ3となるようにリンク長及びヒンジ位置が設定されている。
同様に、右側の各リンク311r、311b、311dと各ヒンジH36、H37、H38は前記左側のリンク機構に対して対称形状に構成される。
従って、ピエゾアクチュエータ312の伸張変位dLは、ピエゾ受けリンク311qの変位−dL/2、及びピエゾ受けリンク311rの変位dL/2に分配され、L字型リンクで方向変換および変位拡大が施される。
この結果、最終的にレンズ枠駆動リンク311gのZ軸方向変位(3/2)×dLに変換される。
ピエゾアクチュエータ112の発生変位とレンズ枠駆動リンクの111gの変位の間の倍率をγとする。
このγの値を大きくとり、ピエゾアクチュエータの僅かな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範な光学要素の駆動量を得るのが望ましい。
しかし、駆動機構の固有振動数の低下につながり、例えば鏡筒外部からの振動をレンズに伝え、光学像性能の悪化につながったり、駆動速度の低下を招いたりするため、適度な選択が必要である。
レンズ駆動目的の本発明の実施例3の駆動機構の場合、この倍率γは0.7以上2以下であることが特に振動特性上好ましい。
またZ軸方向のスペースの点から、方向変換リンク111c及び111dのX軸となす角θは30から60度の間でとるのが良い。
以上説明したように、ピエゾアクチュエータ312の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク311gがZ軸方向に変位するが、レンズ枠駆動リンク311gはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
そこで、このような特性を実現するために、以下のような補助リンクが設けられる。
まず、レンズ枠駆動リンク311gのX軸方向の移動を規制するため、その下部にはサポートリンク311e及び311fが連結される。
このリンクにより、レンズ枠駆動リンク311gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は規制され、Z軸方向のみ変位可能となる。
また、サポートリンク311e及び311fは、レンズ枠駆動リンク311gのY軸方向の移動規制にも役立っている。
しかし、本実施例3では方向変換リンクの回動軸がねじれるのを防止するため、回動軸となる弾性ヒンジH32及びH37の回動軸方向の長さを長大に形成する。
その構成および作用を図10を参照して説明すると、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク311aの底面にワイヤ放電加工で形成されたヒンジH32は、駆動機構本体311のY軸方向において可能な限り最大の寸法にて形成される。
よって、方向変換リンク311cのZ軸まわりのねじり剛性を高くでき、直動リンク311sとの結合部H33がY軸方向に変位するのを防止している。
また、右側のヒンジH37も同様の構成となっている。
以上の構成により、ピエゾアクチュエータ312の伸張変位が所定の比率にて拡大及び方向変換され、レンズ枠駆動リンク311gをZ軸方向に変位させる。
その際に、X軸方向及びY軸方向への不要変位発生を防止しているので、レンズ枠104(不図示)をZ軸方向のみに正確に駆動することができる。
また、ヒンジH31とH33の間隔、及びH37とH38の間隔を所望の値に設定することで、ピエゾアクチュエータ312の変位拡大率を所望の値に容易に設定できる。
また、本発明の実施例3の駆動機構の駆動機構本体311を、図3に示される駆動機構110と置き換え、図6及び図7で説明した制御ブロックと制御フローを用いることで、本発明の実施例1と同様の作用を得ることができる。
本発明の実施例3では、駆動機構本体311のリンク機構はX軸方向に略対称な構成であるが、以下に示す本発明の実施例4では、本発明の実施例2と同様にX軸方向の形状を非対称とし、構造の簡略化を図ったものである。
図12(a)は本発明の実施例4の駆動機構の駆動機構本体の側面図、図12(b)はリンク機構の動作説明図である。
固定鏡筒101は平坦部101aを有する。駆動機構本体411は、単一の金属ブロックから、ワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構を構成する。
積層型ピエゾアクチュエータ412は、本発明の実施例1のピエゾアクチュエータ112と同じ構成で、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する。
ピエゾ調整ネジ413はアクチュエータ412の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるもので、駆動機構本体411とアクチュエータ412の間に介在される。
このピエゾ調整ネジ413は不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ414は、固定鏡筒101に対して駆動機構本体411の上面側よりネジ締結される。
図12(a)では、駆動機構本体411の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられる。
しかし、アクチュエータ412による駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させ、さらには位置検出手段102の誤出力につながるのを軽減するために、取り付けネジ近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
駆動機構本体411の平面図は省略するが、本発明の実施例3の駆動機構と同様に、リンク機構はピエゾアクチュエータ412の手前側のみに配置される。
また、駆動機構本体411の製作方法は本発明の実施例1の駆動機構本体111と同様なため、説明は省略する。
次に、図12(a)を用いて本発明の実施例4の駆動機構の組み立て方法を説明する。
まず、駆動機構本体411の中央空間にピエゾアクチュエータ412を装填する。
次に、ピエゾ固定部411bに設けられたピエゾ調整ネジ穴411mの右側からピエゾ調整ネジ413をねじ込んでピエゾアクチュエータ412の底部412bを左方向に押す。
これにより、ピエゾアクチュエータ412の出力端412aをリンク機構の変位取り出しリンク411aの右端面に圧接させる。これでピエゾアクチュエータ412の装着が完了する。
ピエゾアクチュエータ412の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ412の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
次に、図12(b)を参照してリンク機構の動作を説明する。
駆動機構本体411の右端に設けられたピエゾ固定部411bは、底部411wから連続した剛体部である。
このため、ピエゾアクチュエータ412の全長LがX軸方向にdLだけ伸張すると、ピエゾ固定部は不動のため、左端の変位取り出しリンク411aのみが左方にdX1=−dLだけ変位する。
この結果、変位取り出しリンク411aと方向変換リンク411cが一体となったL字型の方向変換リンクが弾性ヒンジH42を中心に回動し、直動変換リンク411sをZ軸にdZ3だけ上昇させる。
この際のdX1に対するdZの比率は本発明の実施例3で説明した原理と同様に、3個のヒンジ間の寸法で決定される。
本実施例4でも、変位拡大率はおよそ3となるように設定される。
このため、ピエゾアクチュエータ412の伸張変位dLに対して、レンズ枠駆動リンク411gはZ軸方向に約3dLだけ上昇する。
このため、レンズ枠駆動リンク411g上面のレンズ枠取付ネジ穴411j(不図示)に結合された不図示のレンズ枠104もおよそ3dLだけZ軸方向に上昇する。
ピエゾアクチュエータ112の発生変位とレンズ枠駆動リンクの111gの変位の間の倍率をγとする。
このγの値を大きくとり、ピエゾアクチュエータの僅かな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範な光学要素の駆動量を得るのが望ましい。
しかし、駆動機構の固有振動数の低下につながり、例えば、固定鏡筒101の外部からの振動をレンズに伝え、光学像性能の悪化につながったり、駆動速度の低下を招いたりするため、適度な選択が必要である。
レンズ駆動目的の本発明の実施例4の駆動機構の場合、この倍率γは0.7以上2以下であることが、特に、振動特性上好ましい。
以上説明したように、ピエゾアクチュエータ412の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク411gがZ軸方向に変位するが、該リンクはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
そこでこのような特性を実現するために、本発明の実施例3と同様の補助リンクが設けられる。
まず、レンズ枠駆動リンク411gのX軸方向の移動を規制するため、その下部にはサポートリンク411eが、また右端にはサポートリンク411fが設けられる。
右端のサポートリンク411fは平行リンク機構をなすため、レンズ枠駆動リンク411gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は規制され、かつY軸周りの回転自由度も規制される。
また、サポートリンク411fがレンズ枠駆動リンク411gのY軸方向の移動を規制するのに役立っている。
しかし、更に本発明の実施例3と同様、変位取り出しリンク411aはY軸方向に延伸するため、L字型方向変換リンクの回転中心をなす弾性ヒンジH42もY軸方向に長大になり、L字型方向変換リンクのZ軸まわりのねじれを防止できる。
よって、レンズ枠駆動リンク411gに設けられたレンズ枠取付ネジ穴211jの領域はZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向への自由度が規制されるため、レンズ枠104をZ軸方向に正確に駆動することができる。
また、本実施例4の駆動機構211を図3に示される駆動機構110と置き換え、図6及び図7で説明した制御ブロックと制御フローを用いることで、本発明の実施例1と同様の作用を得ることができる。
上述の本発明の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4では、アクチュエータの出力変位を取り出す部材と、該変位の方向変換を行なうリンク機構部材を、ひとつの母材から製作可能な形状に構成されている。
そこで、以下に示される本発明の実施例5の駆動機構では両部材を2体化し、更なる薄型化を図ったものである。
図13ないし図15は、本発明の実施例5の駆動機構に係わる図である。
図13は本発明の駆動機構詳細図で、図13(a)はレンズの光軸方向上方から俯瞰した平面図、図13(b)はレンズ中心から見た側面図である。
X軸、Y軸及びZ軸は実施例1と同様、図示のように定義する。
固定鏡筒101は図3にも示される平坦部101aを有する。
駆動機構本体511は、単一の金属ブロックから、ワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構を構成する。
積層型ピエゾアクチュエータ512は、本発明の実施例1のピエゾアクチュエータ112と同じ構成で、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する。
ピエゾ調整ネジ513は、アクチュエータ112の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるためのもので、駆動機構本体511とアクチュエータ512の間に介在される。このピエゾ調整ネジ513は不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ514は、固定鏡筒101に対して駆動機構本体511の上面側よりネジ締結される。
図13(b)では、駆動機構本体511の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられる。
しかし、アクチュエータによる駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させ、さらには位置検出手段102の誤出力につながるのを軽減するために、駆動機構取付ネジ514近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
方向変換部材515は、ピエゾアクチュエータ512から駆動機構本体511に伝達された出力変位をZ軸方向に変換する。
変換部材結合ネジ516は、駆動機構本体511の変位出力部である連結リンク511e及び511fと、方向変換部材515の変位入力部である水平リンク515a及び515bを結合する。
変換部材取付ネジ517は、固定鏡筒101に対して方向変換部材515の上面側よりネジ締結される。
方向変換部材515のX軸方向長さをより短くするために、この変換部材取付ネジ517を固定鏡筒101の裏面(下部)から取り付けても良い。
図13(b)では、方向変換部材515の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられている。
しかし、アクチュエータによる駆動力が固定鏡筒に伝わり、不要な変形を発生させ、さらには位置検出手段102の誤出力につながるのを軽減するために、変換部材取付ネジ517近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
図14は駆動機構本体511からピエゾアクチュエータ512とピエゾ調整ネジ513を取り除いたリンク機構を示したもので、図14(a)は平面図、図14(b)は側面図、図14(c)は斜視図である。
図14を用いて駆動機構本体511と方向変換部材515の製作方法を説明する。
まず、駆動機構本体511は、母材となる所定厚さの板状金属ブロックから、図14(a)に示したリンク機構の外形部をワイヤ放電加工により形成する。
次に、穴あけ加工機を用いて、中央のネジ用丸穴を加工したのち、両側の腕部側面から取付ネジ穴の下穴およびネジの逃げ穴を加工する。
最後にピエゾ調整ネジ513を装填するための調整ネジ穴511mをネジ加工し、加工が完了する。
次に、方向変換部材515は、母材となる所定厚さの板状金属ブロックから、図14(b)に示したリンク機構の外形部及びスリット部をワイヤ放電加工により形成する。
次に、穴あけ加工機を用いて、図14(a)の中央に示したレンズ枠取付ネジ穴515jの下穴を加工したのち、両側側面から取付ネジ穴の下穴およびネジの逃げ穴を加工する。
最後にレンズ枠取付ネジ穴515jと、水平リンク515a及び515bの下穴にネジ加工し、加工が完了する。
次に図13及び図14を用いて本発明の実施例5の駆動機構の組立手順を説明する。
まず、図14(c)の斜視図において、方向変換部材515の2箇所の窓部に対して駆動機構本体511の両側腕部を挿入し、両者を図13(a)に示したように変換部材結合ネジ516にて結合する。
次に、駆動機構本体511の中央空間にピエゾアクチュエータ512を装填する。
次に、ピエゾ調整ネジ穴511mの右側からピエゾ調整ネジ513をねじ込んでピエゾアクチュエータ512の底部512bを左方向に押す。
これにより、ピエゾアクチュエータ512の出力端512aをリンク機構のピエゾ受けリンク511qの右端面に圧接させる。
これでピエゾアクチュエータ512の装着が完了する。
最後に駆動機構取付ネジ514と変換部材取付ネジ517を用いて、上記リンク機構を固定鏡筒101にネジ止めし、組み立てが完了する。
図15を参照して本発明の実施例5の駆動機構を構成する駆動機構本体511及び方向変換部材515のリンク動作を説明する。
駆動機構本体511は、図14(a)の平面図を模式化したもの、方向変換部材515は図14(b)の側面図を模式化したものである。
以下に、図13、図14、図15を参照して本発明の実施例5の駆動機構の動作原理について説明する。
ピエゾアクチュエータ512の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ512の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
このため、図15(a)に示されるように、一方のピエゾ受けリンク511qは左方にdX1=dL/2だけ、他方のピエゾ受けリンク511rは右方にdX2=dL/2だけ変位する。
このため、ヒンジH52及びH57を中心に回動可能に構成され、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク511a及び511bは、Z軸まわりに所定の微小角度だけ回動する。
よって、連結リンク511eはdX3だけ変位し、連結リンク511fはdX4だけ変位する。
リンク511aと511bの長さを図15(a)に示されるように定義する。
このため、連結リンク511e及び511fの変位量はピエゾアクチュエータ512によりピエゾ受けリンク511q及び511rに与えられる変位量dx1、dx2の各々約b/a倍に拡大される。
ここで、この倍率を、駆動機構本体511の幾何倍率と呼び、αと定義する。
また、変位取り出しリンク511a及び511bの撓みなどの変形により倍率が低下し、駆動ロスにつながるため、設計には十分注意する必要がある。
この連結リンク511e及び511fのX軸方向の変位は、図15(b)に示されるように、方向変換部材515の水平リンク515a及び515bに伝達される。
このため、X軸に対してθの角度に配置された方向変換リンク515c及び515dが回動し、レンズ枠駆動リンク515gをZ軸方向にdZ5だけ上昇させる。
Z軸方向変位dZ5は、水平リンク515a及び515bの変位の概ね平均値のcotθ倍の変位となる。
ここで、この倍率を方向変換部材515の幾何倍率と呼び、βと定義する。
駆動機構本体511と方向変換部材515を組み合わせた本機構全体の幾何倍率γは、両機構の幾何倍率の積(γ=α×β)で表すことができる。
ピエゾアクチュエータのわずかな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範囲な光学要素の駆動量を実現するには、α、及び/またはβを大きくとるのが望ましい。
αを大きくとるには図15(a)のaを小さくし、bを大きくする必要があり、βを大きくとるにはθを小さくとるのが良い。
しかし、bを大きくすると固定鏡筒101の大型化(大きな直径)につながり、設計上制約がある。
また、拡大率を大きくとると、駆動機構の固有振動数の低下につながり、例えば鏡筒外部からの振動をレンズに伝え、像性能を悪化させる原因になったり、駆動速度の低下につながったりするため、配慮が必要である。
レンズ駆動目的の本発明の実施例5の駆動機構の場合、この合成幾何倍率γは、0.7以上2以下でとるのが、特に振動特性上好ましい。
また、Z軸方向のスペースの点から、方向変換部材515の方向変換リンク515c及び515dのX軸となす角θは30から60度の間でとるのが良い。
この場合幾何倍率βはおよそ0.57から1.72の間を取ることになる。
以上説明したように、ピエゾアクチュエータ512の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク515gがZ軸方向に変位するが、このレンズ枠駆動リンク515gはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
このような特性を実現するために、以下のような補助リンクが設けられる。
まず、レンズ枠駆動リンク515gのX軸方向の移動を規制するため、その左右両側にサポートリンク515e及び515fが連結される。
このリンクにより、レンズ枠駆動リンク515gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は規制される。
また、レンズ枠駆動リンク515gのY軸方向の移動を規制するため、他のサポートリンク515s及び515tが設けられる。
このサポートリンク515s及び515tは水平リンク515a及び515bの中央よりに配置され、水平リンクのX軸方向の自由度を維持したまま、Y軸方向の自由度を規制している。
そこで、水平リンク515a及び515bによるY軸方向の規制効果は、方向変換リンク515c及び515dを介してレンズ枠駆動リンク515gに伝達される。
以上の構成により、レンズ枠取付リンク515g上のネジ穴515jの領域はZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向への自由度が規制されるため、レンズ枠104をZ軸方向に正確に駆動することができる。
また、本発明の実施例5を構成する駆動機構本体511及び方向変換部材515を、図3に示される本発明の実施例1の110と置き換え、図6及び図7で説明した制御ブロックと制御フローを用いることで、実施例1と同様の作用を得ることができる。
以下に示される本発明の実施例6の駆動機構は、本発明の実施例3と実施例5を組み合わせることで、更に機械的特性を改善した駆動機構を実現するものである。
図16、図17、図18を参照して本発明の実施例6の駆動機構を説明する。
図16は本発明の実施例6における駆動機構詳細図で、図16(a)はレンズの光軸方向上方から俯瞰した平面図、図16(b)はレンズ中心から見た側面図である。
X軸、Y軸及びZ軸は、本発明の実施例1と同様、図示のように定義する。
図3にも示される固定鏡筒101は平坦部101aを有する。
駆動機構本体611は、単一の金属ブロックから、ワイヤ放電加工及び切削加工にて形成されたリンク機構をなしている。
積層型ピエゾアクチュエータ612は、本発明の実施例1のピエゾアクチュエータ112と同様に構成され、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、X軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する。
ピエゾ調整ネジ613はアクチュエータ612の寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるためのもので、駆動機構本体611とアクチュエータ612の間に介在される。
このピエゾ調整ネジ613は不図示のナットにより固定される。
駆動機構取付ネジ614は、固定鏡筒101に対して駆動機構本体611の上面側よりネジ締結される。
図16(b)では、駆動機構本体611の下面全面で固定鏡筒101に取り付けられる。
しかし、アクチュエータ612による駆動力が固定鏡筒101に伝わり、不要な変形を発生させ、さらに位置検出手段102の誤出力を軽減するために、駆動機構取付ネジ614近傍だけ等の一部のみで接してもよい。
図17を参照して本発明の実施例6の駆動機構を構成する駆動機構本体611からピエゾアクチュエータ612とピエゾ調整ネジ613を取り除いたリンク機構を説明する。
図17(a)は平面図、図17(b)は側面図、図17(c)は斜視図である。
図17を参照して本発明の実施例6の駆動機構を構成する駆動機構本体611の製作方法を説明する。
まず、母材となる金属ブロックから、リンク機構の外形、及び図17(a)に示した機構の底部611wをフライス加工にて除去する。
次に、図17(c)に示した上面2箇所M1、M2をフライス加工にて除去し、溝部M1、M2を形成する。
このフライス加工は、後述するワイヤ放電加工で形成する弾性ヒンジH63及びH68が、不要な箇所に創生されるのを防止するためである。
次いで、このフライス加工で残った底部611WのコーナーR部を除去するために、底部穴611pをワイヤ放電加工で形成する。
次に、図17(b)の側面図に描写されているスリットをワイヤ放電加工により形成し、611aないし611yのリンク部、及びこれらリンク部を連結する弾性ヒンジ部を形成する。
その後フライス加工にて、図17(c)に示したM3,M4の箇所を除去し、ザグリ部M3,M4を形成する。
このフライス加工は、このワイヤ放電加工で形成された弾性ヒンジH61及びH66の不要部分を削除するためである。
最後に穴あけ機でレンズ枠取付ネジ穴611j、ピエゾ調整ネジ穴611m、及び固定鏡筒に締結するための3箇所の穴を穿孔し、ネジ加工を行なってリンク機構が完成する。
以上の工程により、駆動機構本体611のリンク機構が単一の金属ブロックから製造できる。
次に、図16を参照して本発明の実施例6の駆動機構の組立手順を説明する。
まず、駆動機構本体611の中央空間にピエゾアクチュエータ612を装填する。
次に、ピエゾ調整ネジ穴611mの右側からピエゾ調整ネジ613をねじ込んでピエゾアクチュエータ112の底部612bを左方向に押す。
これにより、ピエゾアクチュエータ612の出力端612aをリンク機構のピエゾ受けリンク611qの右端面に圧接させる。これでピエゾアクチュエータ612の装着が完了する。
さらに、駆動機構取付ネジ614を用いて、駆動機構本体611を固定鏡筒101にネジ止めし、組み立てが完了する。
図18を参照して、本発明の実施例6の駆動機構の駆動機構本体611のリンク動作を説明する。
図18(a)は図16(b)と同一の側面図、図18(b)はこれを模式化したものである。
以下に、図16、図17、図18を用いて本発明の実施例6の駆動機構の動作原理について説明する。
ピエゾアクチュエータ612の右端底部に設けられた2本の電極端子に所定電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ612の全長LはX軸方向にdLだけ伸張する。
このため、一方のピエゾ受けリンク611qは左方にdX1=−dL/2だけ、他方のピエゾ受けリンク611rは右方にdX2=dL/2だけ変位する。
この変位はヒンジH61及びH66を介して、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク611a及び611bに伝達される。
ここで、変位取り出しリンク611a及び611bはヒンジH62及びH67を中心に回動可能に構成されるので、リンク611a及び611bはY軸まわりに所定の微小角度だけ回動する。
このため、リンク611aの上端はX軸方向におよそdX3=−dLだけ変位し、リンク611bの上端はX軸方向におよそdX3=dLだけ変位する。
この際、両リンクはヒンジH63及びH68を介してX軸方向に延伸する水平リンク611h及び611yと連結される。
このため、水平リンク611hはX軸方向におよそdX3=−dLだけ変位し、水平リンク611yはX軸方向におよそdX3=dLだけ変位する。
この結果、X軸に対して略45度の角度に配置された方向変換リンク611c及び611dが回動し、レンズ枠駆動リンク611gをZ軸方向にdZ5≒dLだけ上昇させる。
ピエゾアクチュエータ112の発生変位とレンズ枠駆動リンクの111gの変位の間の倍率をγとする。
このγの値を大きくとり、ピエゾアクチュエータの僅かな発生変位dLから大きな変位を取り出し、広範な光学要素の駆動量を得るのが望ましい。
しかし、駆動機構の固有振動数の低下につながり、例えば鏡筒外部からの振動をレンズに伝え、光学像性能の悪化につながったり、駆動速度の低下を招いたりするため、適度な選択が必要である。
レンズ駆動目的の本発明の実施例6の駆動機構の場合、この倍率γは0.7以上2以下であることが特に振動特性上好ましい。
またZ軸方向のスペースの点から、方向変換リンク611c及び611dのX軸となす角θは30から60度の間でとるのが良い。
以上説明したように、ピエゾアクチュエータ612の伸張に伴ってレンズ枠駆動リンク611gがZ軸方向に変位するが、該リンクはZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向には変位しないことが望ましい。
そこでこのような特性を実現するために、以下のような補助リンクが設けられる。まず、レンズ枠駆動リンク611gのX軸方向の移動を規制するため、その左右両側にサポートリンク611e及び611fが連結される。
このサポートリンク611e及び611fにより、レンズ枠駆動リンク611gはZ軸方向の変位自由度は有するが、X軸方向の自由度は強固に規制される。
また、レンズ枠駆動リンク611gのY軸方向の移動を規制するため、他のサポートリンク611s及び611tが設けられる。
このサポートリンク611s及び611tは水平リンク611h及び611yの中央よりに配置され、水平リンクのX軸方向の自由度を維持したまま、Y軸方向の自由度を規制している。
そこで、水平リンク611h及び611yのY軸方向の規制効果は、方向変換リンク611c及び611dを介してレンズ枠駆動リンク611gに伝達される。
次にヒンジH61ないしH63の形状について補足する。
ヒンジH63は、図18(a)の側面図に示したごとくワイヤ放電加工によって形成される。
しかし、変位取り出しリンク611aと水平リンク611hのみを連結するため、その奥行き方向の寸法は、図17(a)の平面図に示されたサポートリンク611aのY軸方向寸法に一致した範囲のみに限定する必要がある。
そこで前述したように、ワイヤ放電加工に先立って、図17(a)に示した溝部M1をあらかじめフライス加工で除去することにより、ヒンジ63を変位取り出しリンク611aと水平リンク611hの連結部のみに形成することができる。
ヒンジH61も図18(a)の側面図に示したごとくワイヤ放電加工によって形成される。
しかし、ヒンジH61は変位取り出しリンク611aとピエゾ受けリンク611qのみを連結するため、その奥行き方向の寸法は、図17(a)の平面図に示されたピエゾ受けリンク611qのY軸方向寸法に一致した範囲のみに限定する必要がある。
そこで前述したように、ワイヤ放電加工に先立って、図17(c)に示した溝部M3を予めフライス加工で除去することにより、ヒンジH61を変位取り出しリンク611aとピエゾ受けリンク611qの連結部のみに形成することができる。
また、Y軸方向に延伸した変位取り出しリンク611aの回動中心となるヒンジH62は、フライス加工で除去されることなく、ワイヤ放電加工のみの加工で形成される。
このため、図17(a)のY軸方向において、駆動機構本体611の上端から下端まで連続して形成される。
従って、変位取り出しリンク611aはY軸周りの回動のみが許容され、X軸及びZ軸周りのねじれに対しては非常に高い剛性を有する。
また、これらの弾性ヒンジH61ないしH63と対称の位置にある弾性ヒンジH66ないしH68も、同様の手順で形成される。
以上の構成により、レンズ枠取付リンク611g上のネジ穴611jの領域はZ軸方向のみに変位し、X軸方向及びY軸方向への自由度が規制されるため、不図示のレンズ枠104をZ軸方向に正確に駆動することができる。
また、本発明の実施例6を構成する駆動機構本体611を図3の駆動機構110と置き換え、図6及び図7で説明した制御ブロックと制御フローを用いることで、本発明の実施例1と同様の作用を得ることができる。
(変形例)
以上説明した本発明の各実施例において、駆動手段は全長が変化する積層型ピエゾアクチュエータを例に説明したが、その他の駆動手段を用いてもよい。
その一例として、モータとボールネジを組み合わせた精密直動機構を、実施例1のリンク機構に組み込んだ例を図19に示す。
図19(a)の平面図において、駆動機構本体711は、本発明の実施例1の駆動機構本体111と同様の構造である。
直動アクチュエータ712はモータ本体712bを有し、モータ本体712bはステップモータあるいは超音波モータ等から成る。
直動変換手段712cはリニアガイドとボールネジを組み込んだもので、712aはX軸方向に並進移動する変位出力部である。
モータ本体712bはネジ715により、変位取り出しリンク711bに締結され、変位出力部711aはネジ716により変位取り出しリンク711aに締結される。
その他の構成は本発明の実施例1と同様である。
この直動アクチュエータ712を本発明の実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6にも適用できることは言うまでもない。
また、本発明の実施例1、2、4、5、6の方向変換リンクは、両端のヒンジ部を連結した線分とX軸がなすリンク角度を略45度に構成した。
しかし、直動アクチュエータ712の出力変位特性と光学要素に要求される駆動変位最大値を勘案し、前記リンク角度はおよそ20度から70度の間で適宜設定すればよい。
次に、図20及び図21を参照して、露光装置を利用したデバイス製造方法の本発明の実施例7を説明する。
図20は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。
ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行なう。
ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。
ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。
ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行なう。
こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図21は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。
ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。
ステップ13ではウェハに電極を形成する。
ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。
ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。
ステップ16(露光)では、露光装置によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。
ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。
ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。
ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行なうことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
本発明は、高い固有振動数と、広範な駆動変位を持つ薄型の駆動機構を提供するもので、限られた空間内で被駆動対象を精密に駆動するための機構、特に光学要素駆動機構に有用である。
本発明の実施例1の駆動機構の構造図である。 本発明の駆動機構を搭載する半導体露光装置の全体図である。 本発明の駆動機構をレンズ駆動装置に応用した図である。 本発明の実施例1の駆動機構の構造詳細図である。 本発明の実施例1の駆動機構の動作説明図である。 本発明の駆動機構の制御ブロック図である。 本発明の駆動機構の制御フロー図である。 本発明の実施例2の駆動機構の構造図と動作説明図である。 本発明の実施例3の駆動機構の構造図である。 本発明の実施例3の駆動機構の構造詳細図である。 本発明の実施例3の駆動機構の動作説明図である。 本発明の実施例4の駆動機構の構造図と動作説明図である。 本発明の実施例5の駆動機構の構造図である。 本発明の実施例5の駆動機構の構造詳細図である。 本発明の実施例5の駆動機構の動作説明図である。 本発明の実施例6の駆動機構の構造図である。 本発明の実施例6の駆動機構の構造詳細図である。 本発明の実施例6の駆動機構の動作説明図である。 本発明の駆動機構の変形例である。 本発明の実施例7の半導体デバイスの製造プロセスを示す図である。 図20のウェハプロセスの詳細を示す図である。
符号の説明
1 投影レンズ 10 レンズ制御手段
11 レンズCPU 12 ピエゾドライバ
21 本体CPU 101 固定鏡筒
102 レンズ位置検出手段 103 レンズ
104 レンズ枠 110 駆動機構
111、211、311、411、511、611、711 駆動機構本体
112、212、312、412、512、612 ピエゾアクチュエータ
113、213、313、413、513、613 ピエゾ調整ネジ
111a、111b、211a、211b、
311a、311b、411a、411b、
511a、511b、611a、611b、
711a、711b 変位取り出しリンク
111c、111d、211c、311c、311d、
411c、515c、515d、611c、611d 方向変換リンク
111g、211g、311g、411g、
515g、611g レンズ枠駆動リンク
311q、311r、411q、511q、511r
611q、611r 変位取り出しリンク
111w、211w、311w、411w、611w 底部
712 直動機構

Claims (6)

  1. 光学要素を第1方向に駆動する駆動機構であって、
    前記第1方向と垂直な第2方向に変位を発生するリニアアクチュエータと、
    前記リニアアクチュエータの前記第2方向における少なくとも一端に設けられた第1リンク機構と、
    前記第1リンク機構に連結され、前記第1リンク機構によって取り出された変位を前記第1方向に変換する第2リンク機構と、を有し、
    前記第2リンク機構によって変換されて出力される変位が、前記リニアアクチュエータが発生する変位の0.7倍以上2倍以下であることを特徴とする駆動機構。
  2. 前記第2リンク機構は、前記第2方向と所定の角度をなす方向変換部材を備え、前記所定の角度が30度から60度の間であることを特徴とする請求項1に記載の駆動機構。
  3. 前記第2リンク機構によって変換された変位を前記光学要素に伝える第3リンク機構を有することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動機構。
  4. 原版のパターンを投影光学系を介して基板に露光する露光装置であって、
    前記投影光学系の一部を構成する光学要素を請求項1〜3のいずれかに記載の駆動機構を用いて駆動することを特徴とする露光装置。
  5. デバイス製造方法であって、請求項4に記載の露光装置を用いて基板に露光を行う工程と、露光された前記基板を現像する工程とを備えることを特徴とするデバイス製造方法。
  6. 光学要素を第1方向に駆動する駆動機構であって、
    前記第1方向と垂直な第2方向に変位を発生するリニアアクチュエータと、
    前記リニアアクチュエータの変位を取り出すために、前記第1および第2方向の両方向と垂直な第3方向に延伸する変位取り出し手段と、
    前記変位取り出し手段によって取り出された変位の方向を変換するために、前記リニアアクチュエータの前記第3の方向に配置された方向変換手段とを備え、
    前記方向変換手段によって変換されて出力される変位が、前記リニアアクチュエータが発生する変位の0.7倍以上2倍以下であることを特徴とする駆動機構。
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